JPH0699406A - 改質木材の前処理方法 - Google Patents
改質木材の前処理方法Info
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- JPH0699406A JPH0699406A JP4274987A JP27498792A JPH0699406A JP H0699406 A JPH0699406 A JP H0699406A JP 4274987 A JP4274987 A JP 4274987A JP 27498792 A JP27498792 A JP 27498792A JP H0699406 A JPH0699406 A JP H0699406A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 寸法安定性や耐久性、耐汚染性など木材の欠
点を改質するに際し、合成樹脂液や防腐防虫薬剤など改
質処理液の含浸性を向上するための前処理方法である。 【構成】 含水木材ブロックを加熱したのち、該木材ブ
ロックの繊維方向と略直交方向面への大きな座屈を生ぜ
しめないように該木材ブロックの繊維方向と略平行方向
に圧縮し、該木材ブロックの細胞壁孔を開裂させること
により、改質処理液の含浸性を向上させて、木材の内腔
や細胞壁内にフェノールホルムアルデビド樹脂などの熱
硬化性樹脂液や、不飽和ポリエステル・アクリル樹脂な
ど付加重合型樹脂液を含浸し硬化したり、防腐防虫薬剤
・防火薬剤を含浸し乾燥を施すことにより耐久性や耐汚
染性、寸法安定性、防火性等木材の欠点を改善するため
の前処理方法。
点を改質するに際し、合成樹脂液や防腐防虫薬剤など改
質処理液の含浸性を向上するための前処理方法である。 【構成】 含水木材ブロックを加熱したのち、該木材ブ
ロックの繊維方向と略直交方向面への大きな座屈を生ぜ
しめないように該木材ブロックの繊維方向と略平行方向
に圧縮し、該木材ブロックの細胞壁孔を開裂させること
により、改質処理液の含浸性を向上させて、木材の内腔
や細胞壁内にフェノールホルムアルデビド樹脂などの熱
硬化性樹脂液や、不飽和ポリエステル・アクリル樹脂な
ど付加重合型樹脂液を含浸し硬化したり、防腐防虫薬剤
・防火薬剤を含浸し乾燥を施すことにより耐久性や耐汚
染性、寸法安定性、防火性等木材の欠点を改善するため
の前処理方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寸法安定性や耐久性、
耐汚染性など木材の欠点を改質するに際し、合成樹脂液
や防腐防虫薬剤など改質処理液の含浸性を向上するため
の前処理方法に関するものである。
耐汚染性など木材の欠点を改質するに際し、合成樹脂液
や防腐防虫薬剤など改質処理液の含浸性を向上するため
の前処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、木材の内腔や細胞壁内にフェ
ノールホルムアルデビド樹脂などの熱硬化性樹脂液や、
不飽和ポリエステル・アクリル樹脂など付加重合型樹脂
液を含浸し硬化したり、防腐防虫薬剤・防火薬剤を含浸
し乾燥を施すことにより耐久性や耐汚染性、寸法安定
性、防火性等木材の欠点を改善することが知られてい
る。
ノールホルムアルデビド樹脂などの熱硬化性樹脂液や、
不飽和ポリエステル・アクリル樹脂など付加重合型樹脂
液を含浸し硬化したり、防腐防虫薬剤・防火薬剤を含浸
し乾燥を施すことにより耐久性や耐汚染性、寸法安定
性、防火性等木材の欠点を改善することが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、木材は
断面の大きさや樹種、成長過程の相違により改質処理液
の含浸性に大きなバラツキがあり、改質処理液を施して
も所期の改質性能を発現しない場合がある。
断面の大きさや樹種、成長過程の相違により改質処理液
の含浸性に大きなバラツキがあり、改質処理液を施して
も所期の改質性能を発現しない場合がある。
【0004】改質処理液が速やかに含浸しない一つの要
因として、木材細胞壁間を通じる壁孔が閉鎖しているこ
とがあげられる。
因として、木材細胞壁間を通じる壁孔が閉鎖しているこ
とがあげられる。
【0005】従来、改質処理液の木材への含浸性を向上
するために、スチーミングや熱水や薬液による洗浄処理
や減圧・加圧処理、ローラ等による圧搾処理、インサイ
ジングといって材表面に傷をつける方法があるが、上記
木材の壁孔を開放すると言う目的からは有効でなかった
り、強度低下や外観木目、材色の低下を来すなどの問題
点があった。
するために、スチーミングや熱水や薬液による洗浄処理
や減圧・加圧処理、ローラ等による圧搾処理、インサイ
ジングといって材表面に傷をつける方法があるが、上記
木材の壁孔を開放すると言う目的からは有効でなかった
り、強度低下や外観木目、材色の低下を来すなどの問題
点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点を解消
し、改質処理液の含浸性を向上するために、木材の細胞
壁孔を開裂する手段として木材ブロックを縦方向(木口
方向)から変形を与えるもので、具体的には、含水木材
ブロックを加熱したのち、該木材ブロックの繊維方向と
略直交方向面への大きな座屈を生ぜしめないように該木
材ブロックの繊維方向と略平行方向に圧縮し、該木材の
細胞壁孔を開裂させることにより、改質処理液の含浸性
を向上させる前処理方法を提供することにある。
し、改質処理液の含浸性を向上するために、木材の細胞
壁孔を開裂する手段として木材ブロックを縦方向(木口
方向)から変形を与えるもので、具体的には、含水木材
ブロックを加熱したのち、該木材ブロックの繊維方向と
略直交方向面への大きな座屈を生ぜしめないように該木
材ブロックの繊維方向と略平行方向に圧縮し、該木材の
細胞壁孔を開裂させることにより、改質処理液の含浸性
を向上させる前処理方法を提供することにある。
【0007】
【作用】上記構成によれば、含水木材ブロックを加熱し
た後、その繊維方向と略直交方向をガイド部材等で規制
して大きな座屈破壊を生ぜしめないようにして繊維方向
と略平行方向に圧縮するので、木材ブロックを横方向
(板目面、柾目面)から圧縮変形を施すよりも万遍なく
歪みが細胞壁に伝えられる。木材は繊維方向の伸縮性
は横方向(板目面、柾目面)に比べ少ないため、同じ圧
縮歪み量を施した場合には、細胞壁孔の開裂を含む微細
な破壊が多数生じる。以上により閉塞して改質処理液の
含浸を阻んでいた細胞壁孔を理想的に開裂させることが
できる。
た後、その繊維方向と略直交方向をガイド部材等で規制
して大きな座屈破壊を生ぜしめないようにして繊維方向
と略平行方向に圧縮するので、木材ブロックを横方向
(板目面、柾目面)から圧縮変形を施すよりも万遍なく
歪みが細胞壁に伝えられる。木材は繊維方向の伸縮性
は横方向(板目面、柾目面)に比べ少ないため、同じ圧
縮歪み量を施した場合には、細胞壁孔の開裂を含む微細
な破壊が多数生じる。以上により閉塞して改質処理液の
含浸を阻んでいた細胞壁孔を理想的に開裂させることが
できる。
【0008】また、含水木材ブロックを横方向(板目
面、柾目面)から圧縮変形を施すと木目の目切れ部分な
どの欠点部から大きな破壊を生じやすいが、本願構成の
様に縦方向(木口面)から加圧すると木材欠点部からの
局部破壊の発生が少なくなる。
面、柾目面)から圧縮変形を施すと木目の目切れ部分な
どの欠点部から大きな破壊を生じやすいが、本願構成の
様に縦方向(木口面)から加圧すると木材欠点部からの
局部破壊の発生が少なくなる。
【0009】以上の操作により改質処理液の含浸性と歩
留まりが格段に改良される。
留まりが格段に改良される。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を詳しく述べると、本
願発明に供する含水木材ブロックは、柱材、挽板を数枚
重ねて所定断面に形成したもの、ブロック材を縦継ぎし
て所定長さに形成したものであり、生材、或いは、乾燥
材に吸水させて含水状態にしたものである。含水率は2
5%以上に調整すると後述する加熱により軟化しやす
く、含水率が25%未満では圧縮の際に局部破壊を生じ
る。なお、上記木材ブロックに吸水するに際して漂白剤
や界面活性剤などを水に混合して用い、軟化と共に化粧
性や後述する改質処理剤の浸透性を改良しても良い。
願発明に供する含水木材ブロックは、柱材、挽板を数枚
重ねて所定断面に形成したもの、ブロック材を縦継ぎし
て所定長さに形成したものであり、生材、或いは、乾燥
材に吸水させて含水状態にしたものである。含水率は2
5%以上に調整すると後述する加熱により軟化しやす
く、含水率が25%未満では圧縮の際に局部破壊を生じ
る。なお、上記木材ブロックに吸水するに際して漂白剤
や界面活性剤などを水に混合して用い、軟化と共に化粧
性や後述する改質処理剤の浸透性を改良しても良い。
【0011】木材ブロックの加熱方法は、スチーミン
グ、煮沸、熱水浸漬、マイクロ波・高周波加熱などがあ
げられ、上記含水木材ブロックの水分の蒸発をできるだ
け押さえて、少なくても材表面が90度C以上になるよ
うに加熱する。なお、乾燥した木材ブロックを直接蒸気
釜や高温高圧釜などに配して含水処理と加熱処理を同時
に施してもよい。
グ、煮沸、熱水浸漬、マイクロ波・高周波加熱などがあ
げられ、上記含水木材ブロックの水分の蒸発をできるだ
け押さえて、少なくても材表面が90度C以上になるよ
うに加熱する。なお、乾燥した木材ブロックを直接蒸気
釜や高温高圧釜などに配して含水処理と加熱処理を同時
に施してもよい。
【0012】木材ブロックを圧縮するに際して繊維方向
と略直交方向に大きな座屈破壊を生じないように規制す
るためにガイド部材が用いられる。ガイド部材は、木材
ブロック横面(板目面、柾目面)に接して押圧するもの
で、内側面部に沿って圧縮機のシリンダーが出入りする
筒状体や、木材ブロック横面に対面接触して押圧する多
数のローラ部材を備えた装置を用いる。また、圧縮に際
して膨脹する木材横面とガイド部材の間の摩擦を低減す
るために、ベアリングによりスライド可能なプレートを
介したり、前記筒状体を分割して内径を拡大方向に調整
可能にした装置を用いても良い。
と略直交方向に大きな座屈破壊を生じないように規制す
るためにガイド部材が用いられる。ガイド部材は、木材
ブロック横面(板目面、柾目面)に接して押圧するもの
で、内側面部に沿って圧縮機のシリンダーが出入りする
筒状体や、木材ブロック横面に対面接触して押圧する多
数のローラ部材を備えた装置を用いる。また、圧縮に際
して膨脹する木材横面とガイド部材の間の摩擦を低減す
るために、ベアリングによりスライド可能なプレートを
介したり、前記筒状体を分割して内径を拡大方向に調整
可能にした装置を用いても良い。
【0013】木材ブロックの圧縮工程は、上記ガイド部
材内に圧縮機のシリンダーを挿入し、該木材ブロックを
両端部から繊維方向と略平行方向に圧縮する。圧縮率は
樹種等の相違により異なるが、大きな座屈破壊を生じず
スプリングバック可能な範囲で採用され、もとの木材ブ
ロックの長さの5〜50%、好ましくは20〜40%で
ある。
材内に圧縮機のシリンダーを挿入し、該木材ブロックを
両端部から繊維方向と略平行方向に圧縮する。圧縮率は
樹種等の相違により異なるが、大きな座屈破壊を生じず
スプリングバック可能な範囲で採用され、もとの木材ブ
ロックの長さの5〜50%、好ましくは20〜40%で
ある。
【0014】上記工程により、木材ブロックは大きな座
屈破壊なく圧縮変形されて細胞壁孔を開裂させることが
できる。
屈破壊なく圧縮変形されて細胞壁孔を開裂させることが
できる。
【0015】なお、圧縮工程は1回の操作でも良いが、
複数回に分けて行っても良い。
複数回に分けて行っても良い。
【0016】また、圧縮機のシリンダー部を注入釜や蒸
気釜や高温高圧釜、マイクロ波加熱装置内に設置して、
加熱と圧縮を同時に行っても良い。
気釜や高温高圧釜、マイクロ波加熱装置内に設置して、
加熱と圧縮を同時に行っても良い。
【0017】以上の構成により、従来改質処理液の浸透
に障害となっていた木材細胞壁孔閉鎖が開裂されて、木
材の内腔や細胞壁内への熱硬化性樹脂液、付加重合型樹
脂液や、防腐防虫、防火薬剤の含浸が促進される。
に障害となっていた木材細胞壁孔閉鎖が開裂されて、木
材の内腔や細胞壁内への熱硬化性樹脂液、付加重合型樹
脂液や、防腐防虫、防火薬剤の含浸が促進される。
【0018】上記、前処理方法により改質処理液の注入
性を改良した木材ブロックは、一旦解圧されて、または
解圧されずに改質処理液の注入工程に入る。
性を改良した木材ブロックは、一旦解圧されて、または
解圧されずに改質処理液の注入工程に入る。
【0019】解圧されない状態での改質処理液の注入操
作が可能な場合は、注入釜内で圧縮操作が行われる場
合、もしくは圧縮された状態で治具により固定された状
態で取出し可能な場合であって、水が材内に残っている
ため改質処理液が水溶性または親水性の場合に限られ
る。圧縮処理された木材ブロックを解圧しない状態で、
改質処理液内に浸漬したのち解圧すると、スプリングバ
ックと同時に木材ブロック内に改質処理液が速やかに浸
透する。
作が可能な場合は、注入釜内で圧縮操作が行われる場
合、もしくは圧縮された状態で治具により固定された状
態で取出し可能な場合であって、水が材内に残っている
ため改質処理液が水溶性または親水性の場合に限られ
る。圧縮処理された木材ブロックを解圧しない状態で、
改質処理液内に浸漬したのち解圧すると、スプリングバ
ックと同時に木材ブロック内に改質処理液が速やかに浸
透する。
【0020】解圧したのち改質処理剤を注入する場合、
木材ブロックはその圧縮率に応じてスプリングバックし
て、圧縮処理前の長さの3〜30%縮んだ状態にもど
る。
木材ブロックはその圧縮率に応じてスプリングバックし
て、圧縮処理前の長さの3〜30%縮んだ状態にもど
る。
【0021】解圧した木材ブロックは、乾燥前または乾
燥後に切断、切削、研削、スライスして改質処理液を含
浸してもよい。
燥後に切断、切削、研削、スライスして改質処理液を含
浸してもよい。
【0022】改質処理液は、フェノール、メラミン、ユ
リアホルムアルデビド樹脂などの熱硬化性樹脂、不飽和
ポリエステル、アクリル系、イソシアネート、MMA、
スチレン樹脂など付加重合型樹脂、CCA等の防腐防虫
薬剤、無水酢酸やパラホルムアルデヒド等の寸法安定化
処理剤、有機燐酸化合物等の防火薬剤など公知の改質処
理液が上げられ、水溶性、親水性の処理液は10〜15
%気乾含水率程度に、非水系の処理液は含水率5%以下
に乾燥してから含浸するのが良い。
リアホルムアルデビド樹脂などの熱硬化性樹脂、不飽和
ポリエステル、アクリル系、イソシアネート、MMA、
スチレン樹脂など付加重合型樹脂、CCA等の防腐防虫
薬剤、無水酢酸やパラホルムアルデヒド等の寸法安定化
処理剤、有機燐酸化合物等の防火薬剤など公知の改質処
理液が上げられ、水溶性、親水性の処理液は10〜15
%気乾含水率程度に、非水系の処理液は含水率5%以下
に乾燥してから含浸するのが良い。
【0023】改質処理液の含浸操作は公知の減圧、加
圧、浸漬等の組合わせで成されるが、本発明によると高
粘度の処理液が容易に含浸可能であり、また薄板では表
面塗布にて裏面まで含浸される場合もある。
圧、浸漬等の組合わせで成されるが、本発明によると高
粘度の処理液が容易に含浸可能であり、また薄板では表
面塗布にて裏面まで含浸される場合もある。
【0024】改質処理液を注入後、処理液はドライヤー
の熱風やホットプレス等の熱圧により加熱処理して、木
材中で樹脂化または溶媒の乾燥により改質木材が得られ
る。
の熱風やホットプレス等の熱圧により加熱処理して、木
材中で樹脂化または溶媒の乾燥により改質木材が得られ
る。
【0025】次に、本発明の具体的な実施例および比較
例を示す。
例を示す。
【0026】実施例 1 横方向(板目、柾目面)断面5×5cm、繊維方向の長
さ30cmのベイツガ材を生材(含水率約50%)のま
ま100度Cの熱水で1時間加熱し、上記ベイツガ材全
面が接する内側面を有する角筒体に挿入後、圧縮用シリ
ンダーにより2cm/minのスピードで24cm(圧
縮率20%)に圧縮し直後に解圧し、含水率12%にな
るまで乾燥して実施例1を得た。
さ30cmのベイツガ材を生材(含水率約50%)のま
ま100度Cの熱水で1時間加熱し、上記ベイツガ材全
面が接する内側面を有する角筒体に挿入後、圧縮用シリ
ンダーにより2cm/minのスピードで24cm(圧
縮率20%)に圧縮し直後に解圧し、含水率12%にな
るまで乾燥して実施例1を得た。
【0027】含浸性を確認するために、水を50tor
rの減圧下で10分、5kg/cm2の加圧下で30分
含浸処理した。
rの減圧下で10分、5kg/cm2の加圧下で30分
含浸処理した。
【0028】注入処理後の含水率は135%であった。
【0029】比較例 1 実施例1と同条件で含水、加熱した同断面のベイツガ材
を横面(板目面)から実施例1と同スピードで4cm
(圧縮率20%)に圧縮し直後に解圧し、含水率12%
になるまで乾燥し、含浸性を確認するために同条件の含
浸処理を施した。
を横面(板目面)から実施例1と同スピードで4cm
(圧縮率20%)に圧縮し直後に解圧し、含水率12%
になるまで乾燥し、含浸性を確認するために同条件の含
浸処理を施した。
【0030】その結果、含浸処理後の含水率は70%で
あった。
あった。
【0031】比較例 2 実施例1と同条件の含水状態の同断面のベイツガ材を圧
縮処理しないで実施例1と同様に含水率12%になるま
で乾燥し、含浸性を確認するために、同条件にて含浸処
理を施した。
縮処理しないで実施例1と同様に含水率12%になるま
で乾燥し、含浸性を確認するために、同条件にて含浸処
理を施した。
【0032】その結果、含浸処理後の含水率は50%で
あった。
あった。
【0033】以上のように、本願発明によると、無処理
の比較例2に比べて2.7倍、横圧縮処理した比較例1
に比べても1.9倍の含浸性の改良が図られた。
の比較例2に比べて2.7倍、横圧縮処理した比較例1
に比べても1.9倍の含浸性の改良が図られた。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、含水木
材ブロックを加熱した後、その繊維方向と略直交方向を
ガイド部材等で規制して大きな座屈破壊を生ぜしめない
ようにして繊維方向と略平行方向に圧縮するので、木材
ブロックを横方向(板目面、柾目面)から圧縮変形を施
す場合よりも万遍なく歪みが細胞壁に伝えられ、また、
同じ圧縮歪み量を施した場合でも、細胞壁孔の開裂を含
む微細な破壊が多数生じ、木材欠点部からの大きな局部
破壊の発生が少なく、木材の細胞壁孔を閉塞して改質処
理液の含浸を阻んでいた細胞壁孔を理想的に開裂させる
ことができ、改質処理液の含浸性と木材の歩留まりが格
段に改良される。
材ブロックを加熱した後、その繊維方向と略直交方向を
ガイド部材等で規制して大きな座屈破壊を生ぜしめない
ようにして繊維方向と略平行方向に圧縮するので、木材
ブロックを横方向(板目面、柾目面)から圧縮変形を施
す場合よりも万遍なく歪みが細胞壁に伝えられ、また、
同じ圧縮歪み量を施した場合でも、細胞壁孔の開裂を含
む微細な破壊が多数生じ、木材欠点部からの大きな局部
破壊の発生が少なく、木材の細胞壁孔を閉塞して改質処
理液の含浸を阻んでいた細胞壁孔を理想的に開裂させる
ことができ、改質処理液の含浸性と木材の歩留まりが格
段に改良される。
【0035】また、スチーミング、熱水や薬液による洗
浄処理や減圧・加圧処理、ローラ等による圧搾処理、イ
ンサイジング等の公知の方法に比べて、強度低下や外観
木目、材色の低下を来すなどの問題点が発生せず、木材
本来の利点を損なわないで前処理できると言うという効
果がある。
浄処理や減圧・加圧処理、ローラ等による圧搾処理、イ
ンサイジング等の公知の方法に比べて、強度低下や外観
木目、材色の低下を来すなどの問題点が発生せず、木材
本来の利点を損なわないで前処理できると言うという効
果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】木材内に改質処理液を含浸するための前処
理方法であって、含水木材ブロックを加熱したのち、該
木材ブロックの繊維方向と略直交方向面への大きな座屈
を生ぜしめないように該木材ブロックの繊維方向と略平
行方向に圧縮し、該木材ブロックの細胞壁孔を開裂させ
ることにより、改質処理液の含浸性を向上させることを
特徴とする改質木材の前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4274987A JP3048474B2 (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 改質木材の前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4274987A JP3048474B2 (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 改質木材の前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699406A true JPH0699406A (ja) | 1994-04-12 |
JP3048474B2 JP3048474B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=17549332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4274987A Expired - Lifetime JP3048474B2 (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 改質木材の前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3048474B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0857813A (ja) * | 1994-08-25 | 1996-03-05 | Koichi Nishimoto | 強度劣化の少ない円節開口処理木材、およびその製造方法 |
JP2001096511A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Yamaha Corp | 木質エレメントの改質方法 |
CN107379187A (zh) * | 2017-07-31 | 2017-11-24 | 宿松县先盛竹业有限公司 | 一种提高竹子耐久性的加工方法 |
-
1992
- 1992-09-17 JP JP4274987A patent/JP3048474B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0857813A (ja) * | 1994-08-25 | 1996-03-05 | Koichi Nishimoto | 強度劣化の少ない円節開口処理木材、およびその製造方法 |
JP2001096511A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Yamaha Corp | 木質エレメントの改質方法 |
CN107379187A (zh) * | 2017-07-31 | 2017-11-24 | 宿松县先盛竹业有限公司 | 一种提高竹子耐久性的加工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3048474B2 (ja) | 2000-06-05 |
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