JPH0698390B2 - ラツパロ−ルの位置制御装置 - Google Patents

ラツパロ−ルの位置制御装置

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JPH0698390B2
JPH0698390B2 JP10365487A JP10365487A JPH0698390B2 JP H0698390 B2 JPH0698390 B2 JP H0698390B2 JP 10365487 A JP10365487 A JP 10365487A JP 10365487 A JP10365487 A JP 10365487A JP H0698390 B2 JPH0698390 B2 JP H0698390B2
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昭彦 松村
正典 綿貫
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ラツパロールの位置制御装置に係り、特に、
ホツトストリツプミルのダウンコイラーにおけるラツパ
ロールの位置制御をする際に用いるのに好適な、ラツパ
ロールの位置制御装置の改良に関する。
【従来の技術】 ホツトストリツプミルラインにおいては、ホツトランテ
ーブルを走行して来たストリツプをコイラでコイル状に
巻取り、次工程に送るようにしている。 近年、コイラ例えばダウンコイラに対する要求は増々厳
しいものになつてきており、製品コイルの大型化、極厚
板(板厚25mm以上)の巻取り、又高速度での巻取り、更
に熱間降伏点の高い材料(高張力鋼等)の巻取り等、苛
酷な条件下での巻取りが要求されている。 ダウンコイラにおいては、マンドレルでストリツプを巻
取るが、マンドレルへの巻取り開始時にストリツプ先端
がラツパロール部を通過する際に生ずる衝撃力、あるい
は巻取中にストリツプ先端ラツプ部(段差部あるいは重
なり部ともいう)がラツパロール部を通過する際生ずる
衝撃力は、前記の如き諸条件のもとでは非常に大きなも
のとなる。このため機械系に破損が生じたり、巻取られ
るストリツプに疵が生じたり、巻形状が悪くなる等の不
利益が生じている。 従来のダウンコイラのラツパロールでは、上述の衝撃力
を緩和する対策して、第6図に示すように、空気圧シリ
ンダjのロッドiに接続されたアームeとラツパロール
cの軸受部dとの間に衝撃ばねfを入れて、マンドレル
bに巻取られるストリツプaの先端がラツパロールcと
マンドレルbとの間に噛込まれるとき、あるいは2巻目
以降の段差部がラツパロールc部を通過するとき緩衝ば
ねfにより衝撃を緩和させる方式が行なわれていた。な
お、図中の符号については、gはストツパー、hはラツ
パロールcとマンドレルb間の初期キヤツプを設定する
テンシヨンロツド、kはエプロンガイドである。 この方式は、ラツパロールcと機械系の大きな質量を分
離するという点からは意義があるが、緩衝ばねfに緩衝
作用をさせるためには、ばね定数、ストローク等の問題
があり、容易ではない。例えば、ばね定数は巻取られる
ストリツプaの厚み、巻取り速度によつて可変にする必
要がある。又、現状の機械構造からは取り得るストロー
クにも限界がある。従つて、予め大きな衝撃力を想定し
て、アームeを大型化して機械強度を維持し、又、定期
的に大掛りな保守作業を行つて機械系を保持しているの
が実情である。又、ストリツプaへの叩き疵、巻形状の
悪化に対しては特別の対策は採られていない。 そこで最近、第7図に示す如く、従来の緩衝ばねと空気
圧シリンダを利用する代わりに油圧シリンダ5を用い、
該油圧シリンダ5のピストンロツド6をアーム4に連結
し、油圧によりアーム4の位置を自由に制御する新しい
型の油圧式ダウンコイラが考えられた。即ち、この油圧
式ダウンコイラにおいては、まず、アーム4を支持する
回転軸7に連結された角度検出器15でラツパロール3の
位置を検出する(第7図において、ラツパロール3の位
置xは、検出器15によつて検出された角度をθとする
と、x=l,θで求められる。lはラツパロール3と回転
軸7との間の距離である)。次いで、この検出された値
と予め設定したラツパロール3の位置の設定値uとを比
較演算器10で比較演算し、各値に差があるところの偏差
信号をサーボ弁11へ送り、配管12、13を介して油圧シリ
ンダ5へ供給される油圧を制御し、油圧シリンダ5のピ
ストンロツド6を動かしてラツパロール3の位置を変え
るようにする。なお、図において符号1はストリツプ、
符号2はマンドレルである。この油圧式ダウンコイラで
前記衝撃力の充分な緩和を実現するためには、ロール位
置を制御する電気油圧サーボ系の応答が充分に速い必要
がある。 ところで、この油圧式ダウンコイラはアーム4、ラツパ
ロール3、ピストンロツド6等を主要な質量とし油圧シ
リンダ5中の液体をばねとする「ばね−質量系」を構成
するため、機械系固有の振動数を持つことになる。この
ような系を前記の如く制御した場合に、制御の応答速度
を速くしようとしても機械系の固有振動数に近い周波数
では制御ループ中の信号の位相遅れが大きくなり、無理
に応答を速くしようとしても制御系が発振をしてしま
う。このため制御の応答速度は機械系の固有振動数によ
り制約を受けることになる。 一般に、機械の固有振動数を高くするためには、質量を
減ずるかあるいは液体のばね定数を増す必要があるが、
強度上の理由から質量を減ずることは容易にはできず、
又液体のばね定数を増すためにはシリンダ5の有効断面
積を増したり、ピストンロツド6と回転軸7との距離、
即ちモーメントアームを増加させなければならない。し
かしシリンダ5の有効断面積を増すと、液体の消費量が
増加するためのサーボ弁11の容量、油圧ポンプ容量を必
要以上に増大させなければならず全くの無駄となつてし
まう。又、モーメントアームは種々の機器の設計上の制
約があるので通常は任意に大きくすることはではない。 従つて、実用上許容される経済性を考慮する限り、機械
系の固有振動数を充分に大きくする容易な手段はないと
いうことができる。 ここで、第7図に示した油圧式ダウンコイラの電気油圧
サーボ系のブロツク線図を第8図に示す。 図において、k1はラツパロール3の位置フイードバツク
係数であり、kvはサーボ弁11の流量ゲインであり、サー
ボ弁11自身の応答は充分に速いものとみなしている。S
はラプラス演算子である。Aはシリンダ5の有効断面
積、K0はシリンダ5中の液体によるばね定数、lはピス
トンロツド6のモーメントアーム、1は平面上換算の慣
性モーメント、Wgラツパロール3及びアーム4の重量、
θはアーム4の角度を示している。 第8図を整理すると第9図のようになり、この第9図で
は角度θの代わりに変位xにより系の変数を表現してい
る。又、第9図において機械系の部分を取出して示した
のが第10図であり、第10図から機械系の固有振動数fn
は、次式(1)の如くとなることが容易に解る。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、前記従来の電気油圧サーボ系において
は、その制御ループ中に存在する各機器の応答遅れがあ
るために制御の応答の速さは制約を受け、特に機械系の
固有振動数に近い周波数に対しては機械系での信号の位
相遅れが90度に近くなり、又、シリンダはほぼ完全な積
分作用を行うので、ここでの位相送れは周波数にかかわ
りなく90度となる。 従つて、たとえ他の機器つまりサーボ弁やセンサー類が
充分に速く応答するとしても、シリンダと機械系の動き
だけで180度近い位相遅れとなり、ステツプ入力に対し
て第11図に示すようにアーム4の変位が不安定気味とな
り、減衰の悪い振動が発生する。制御系が安定であるた
めには開ループの位相遅れを140度以内に保つことが必
要であるから、角度検出器15の出力だけをフイードバツ
クする制御系では機械系の固有振動数に近い周波数まで
その応答を高めることができない。即ち、機械系の固有
振動数fnが制御の応答を制約してしまうことになる。こ
のため、前記衝撃力の緩和を充分に行うことができず、
該衝撃力による不利益が生じてしまうという問題点があ
る。 このような問題を解決すべく、特開昭61-111717号公報
で示されるような加速度フイードバツク補償法が、又、
特開昭61-111716号公報で示されるような速度フイード
バツク補償法が採用されいる。 即ち、前記加速度フイードバツク補償法においては、第
12図に示す如く、第7図に示した油圧式ダウンコイラの
アーム4に加速度検出器16を取付け、該加速度検出器16
で検出した加速度を位置指令にフイードバツクしてい
る。 第12図に示したダウンコイラの電気油圧サーボ制御系の
ブロツク線図を第13図に示す。なお、図中のk2は検出さ
れた加速度に対するフイードバツク係数であり、その他
の各記号は先に示した第8図と同様のものである。 第13図を整理すると第14図のようになる。又、第14図に
おいて機械系の部分を取出して示したのが第15図であ
り、この15図を更にまとめたものが第16図である。即
ち、これらの図のように加速度フイードバツクは、機械
系の固有振動数に対し、完全2次振動を減衰させる減衰
定数として働くことになり、ステツプ応答は第17図に示
す如き特性となるから、アーム4の振動を抑制する効果
を発揮する。 しかしながら、加速度検出器16は実際に動作する機械本
体、つまりラツパロールアーム4に取付けることが必須
であり、即ち、高温材巻取時における熱、コイル冷却に
より発生する蒸気等、非常に環境の悪い箇所に検出器を
設置せざるを得ない。従つて、検出器自体の信頼性が低
く、破損時には逆に制御系に外乱信号として作用し、半
成品を作り出す原因ともなりかねないという問題があ
る。 又、前記速度フイードバツク補償法においては、第18図
に示す如く、第7図に示した油圧式ダウンコイラにおい
て、アーム4の回転軸7に変位計8を設けて(これは第
7図の角度検出器15と同じものであるが、x=lθを検
出するという意味で以下変位計という)、該変位計8か
らの検出値と位置の設定値uとを演算装置10で比較演算
するようにしている。それと共に、前記変位計8からの
変位量の一定時間間隔における変位量の差分を求める演
算器14を設け、該演算器14からの差分信号も前記演算装
置10へフイードバツクするようにし、差があると該差分
信号をサーボ弁11へ送つて油圧シリンダ5のピストンロ
ツド6を動かし、アーム4を介してラツパロール3の位
置を変え、該ラツパロール3の実際の位置を予め設定さ
れた位置に修正させるようにしたものである。第18図の
油圧式ダウンコイラの電気油圧サーボ制御系をブロツク
線図で示したものが第19図である。第19図を整理すると
第20図のようになり、この20図では角度θの代わりに変
位xにより系の変数を表現している。 前記演算器14において、予め設定された一定時間間隔Δ
tで変位計8の変位量の差分を取ると、該差分が近似的
にアーム4の速度信号になる。即ち、ある一定の時間間
隔Δtにおける変位信号の増減した量、つまりΔx/Δt
は時間Δt間の平均速度を表わす。この場合は、時間間
隔Δtは一定であるから、差分Δxは速度に比例する信
号となるので、これを実際の速度信号の代わりにフイー
ドバツクする。第22図(A)、(B)に、平均速度Δx/
Δtの演算の様子を演算器14から出力される差分Δxを
示す。 ここで、もしフイードバツク係数k2を適当な大きさの値
とすると、第21図から明らかなように、機械系の固有振
動数fn′は、次式(2)で表される。 つまり、機械本来の固有振動数はfnであるにも拘らず、
変位量の差分をフイードバツクすると、結果としてはf
n′>fnであるようなfn′が機械の固有振動数と等価に
なり、あたかも機械の固有振動数が増加したようにな
る。 従つて、このような見掛けの機械の固有振動数の増加
(fn′−fn)に見合う分だけ開ループの信号の位相遅れ
が減ずるので、第23図に示すようにアーム4の変位が安
定し、より高い周波数に対してまで安定な制御を実現す
ることができる。 しかしながら、実際には機械系のガタ及び歪み等、その
他の位相遅れ要素が存在することから、これら位相遅れ
要素に対処すべく、時間間隔Δtを変化させて、フイー
ドバツク信号の位相調整を実施する必要がある。従つ
て、フイードバツク係数k2とフイードバツク信号の位相
Δtの2つの調整量を最適に調整しなければならず煩雑
である。又、段差回避制御を有するコイラーにおいて
は、ラツパロール高速制御により、機械系ガタの経時変
化が激しいため、その度毎の最適調整が困難であるとい
う問題点がある。
【発明の目的】
本発明は、前記従来の問題点を解消すべくなされたもの
であつて、機械系の固有振動を減衰させ、安定且つ高い
応答性のラツパロールの位置制御を実現して該ラツパロ
ールに生ずる衝撃の緩和を確実に実行することができる
ラツパロールの位置制御装置を提供することを目的とす
る。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、コイラにおけるラツパロールの位置を検出す
る位置検出器と、検出位置及び該ラツパロールの設定位
置間の差を算出する比較演算器と、該ラツパロールの位
置をピストンロツドの移動を介して変化させるための液
圧シリンダと、該液圧シリンダの液圧室内の液状態を制
御するサーボ弁とを有し、該サーボ弁を前記算出された
差に基づき制御することにより、前記ラツパロールの位
置を修正するようにしたラツパロールの位置制御装置に
おいて、前記液圧シリンダにおける、ピストンロツド側
及びシリンダヘツド側の各液圧室内の液圧を検出する圧
力検出器と、検出された各液圧間の差圧を算出すると共
に、算出差圧に前記液圧シリンダの断面積を乗じて該液
圧シリンダのピストンの両側に加わる力の差を算出する
差力演算器と、算出された力の差を比例微分演算すると
共に、該演算結果を前記比較演算器へフイードバツクす
る比例微分演算器とを備え、前記比較演算器で算出され
る差をフイードバツクされた演算結果で補正するように
して、前記目的を達成したものである。
【作用】
本発明においては、ラツパロールの位置制御装置におい
て、液圧シリンダにおける、ピストンロツド側及びシリ
ンダヘツド側の各液圧室内の液圧を検出し、検出された
各液圧の差圧を算出すると共に、算出差圧に前記液圧シ
リンダの断面積を乗じて該液圧シリンダのピストンの両
側に加わる力の差を算出し、算出された力の差を比例微
分演算すると共に、該演算結果を比較演算器へフイード
バツクして、該比較演算器で算出されるラツパロールの
現在位置と設定位置の差をフイードバツクされた演算結
果で補正し、補正された差に基づきラツパロールの位置
を修正するようにしている。 従つて、機械系の固有振動を減衰させると共に高い応答
性の制御を実現できるため、ラツパロールの衝撃を最適
に緩和することがでる。又、位置制御装置の例えばサー
ボ弁、液圧シリンダ、液圧源容量、配管等は、制御特性
を考慮せずに選択設計することができ、しかもこれらの
機器は必要最少限の容量のものを使用すればよいため、
生産コスト、ランニングコストの低減が図れ、大幅な経
済メリツトが得られる。 又、前記圧力検出器はラツパロールの機械本体を充分離
れた配管に通常取付けることができるため、設置環境が
良く、例えば前出第12図に示した加速度検出器16に比べ
はるかに信頼性が高いものとなる。 更に、機械系のガタ等の位相遅れ要素に対して、前出第
19図に示した制御系のように位相を調整する必要がな
く、調整が容易である。 なお、前記液圧シリンダのピストンの両側に加わる力の
差は前記ラツパロールの静止状態の自重Wgを支える差力
Pであり、この差力Pをそのまま前記比較演算器にフイ
ードバツクすると位置サーボ系としての精度の外乱とな
る。そこで、前記比例微分演算する際には、前記自重分
Wgを打消すために、例えば、静止状態に近い状態の場合
は前記差力Pを微分し、固有振動に近い高周波値におい
ては比例させることにより、加速度をフイードバツクし
たのと同等の機械固有振動系の振動を減衰させる減衰定
数として作用させることができる。これにより前記ラツ
パロールの位置の変化が安定し、液圧シリンダの直径や
モーメントアームあるいは機械の慣性モーメントを変え
なくても高い応答性を容易に得ることができる。
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第1図は、本発明が実施される油圧式ダウンコイラ及び
そのラツパロールの位置制御装置の全体構成を示すもの
である。 図に示すように実施例に係る位置制御装置には、シリン
ダ5のピストンロツド6側及びシリンダヘツド21側の各
々の配管12、13に設けられて、ピストンロツド6側及び
シリンダヘツド21側の各油圧室内の内部圧力を検出する
ための各圧力検出器17、18と、検出された各油圧の差圧
を算出すると共に、算出差圧に前記油圧シリンダ5の断
面積を乗じて該油圧シリンダ5のピストンの両側に加わ
る力の差を算出する差力演算器19と、算出された力の差
を比例微分演算すると共に、該演算結果を比較演算器10
へフイードバツクする比例微分ん演算器20とが備えられ
ている。その他の構成については、前出第7図に示した
従来のダウンコイラの制御系と同様の部分に同様の番号
を付し説明は略す。 前記位置制御装置においては、変位計8の検出位置及び
ラツパロール3の設定位置(設定値uとして比較演算器
10に予め入力されている)間の差を比較演算器10で算出
し、該算出差を、前記比例微分演算器20からフイードバ
ツクされた演算結果で補正してアーボ弁11へ制御信号と
して出力する。これにより、油圧シリンダ5への油圧が
出力された制御信号で変化し、油圧シリンダ5のピスト
ンロツド6が前記制御信号に応じて動き、アーム4を介
してラツパロール3の位置が変わるため、該ラツパロー
ル3の実際の位置を予め設定された位置に修正できる。 第2図乃至第4図は、第1図に示した位置制御装置の電
気油圧サーボ系のブロツク線図である。第2図を整理す
ると第3図のようになり、この第3図では角度θの代わ
りに変位xにより系の変数を表現している。又、第3図
を整理すると第4図の如くとなる。 図において、k3は前記差力の比例微分フイードバツク係
数、Pは差力であり、変位xに対し等価的に2次微分の
関係にある。又、図の制御系の振動周波数領域は、ほぼ
1+k1・Sで表わせる。 実施例に係る位置制御装置においては、前出第12図乃至
第17図に示したような従来の加速度フイードバツク補償
法による制御装置とは異なり、差力Pを考慮して比較演
算器10の演算を行つている。又、前記ラツパロール3が
静止状態においても該ラツパロール3の自重分Wgを支え
る差力Pが差分演算器19から出力されることとなり、こ
の出力される差力Pをそのまま比較演算器10にフイード
バツクすれば、位置サーボ系としての精度の外乱とな
る。そこで、この自重分Wgを打消すために本実施例にお
いては、静止状態に近い状態、例えば低周波数帯におい
ては前記差力Pを微分し、固有振動数に近い状態、例え
ば高周波数帯においては前記差力Pを比例演算すること
により、加速度と同等に、機械固有振動系に対して振動
を減衰させる減衰定数として該差分Pを作用させてい
る。これにより、第5図に示す如く、アーム4の変位x
が安定し、シリンダ5の直径やモーメントアームあるい
は機械の慣性モーメントを変えなくとも高い応答性を容
易に得ることができる。 なお、前記実施例においては、位置制御装置の機械系の
固有振動数の補償に使用される圧力検出器17、18を、通
常、機械本体より充分離れた油圧配管12、13に取付ける
ことができ、又、前出第12図に示した従来のダウンコイ
ラ中の加速度検出器16の如くラツパロール3の近傍に取
付ける必要がない。従つて、圧力検出器17、18の設置環
境もよく、前記従来のダウンコイラに比較してはるかに
信頼性の高いものになる。又、前記圧力検出器17、18の
設置位置はサーボ弁11近傍あるいは油圧シリンダ15の近
傍のいずれをも選択することができる。 又、前記実施例においては、機械系のガタ及び歪み等そ
の他の位相遅れの要素に対しての調整は比例微分フイー
ドバツク係数k3のみを調整すればよく、前出第18図に示
した従来のダウンコイラの如くフイードバツク信号の位
相を調整する必要がないため、調整が容易である。 更に、前記実施例においては、第1図に示されるような
構成の油圧サーボ系を有する位置制御装置に本発明を適
用した場合について例示したが、本発明が適用される位
置制御装置のサーボ系は図に示されるものに限定され
ず、他の構成の、機械系の固有振動が問題とされる油圧
サーボ系若しくはその他油以外の水を含む種々の作動流
体におけるサーボ系においても適用できる。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、機械系の固有振動
を減衰させ、安定且つ高い応答性のラツパロールの位置
制御を実現して、ラツパロールの衝撃の緩和を確実に行
うことができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るラツパロールの位置制御装置の実
施例の全体構成を示す、一部ブロツク線図を含む配置
図、第2図は前記実施例の電気油圧サーボ系を示すブロ
ツク線図、第3図は第2図を整理した状態のブロツク線
図、第4図は第3図を整理したブロツク線図、第5図は
前記油圧サーボ系の応答特性の例を示す線図、第6図は
従来の空気圧式ラツパロール制御装置の構成例を示す配
置図、第7図は従来の無補償の油圧式ラツパロール制御
装置の構成例を示す、一部ブロツク線図を含む配置図、
第8図は前記ラツパロール制御装置の油圧サーボ系を示
すブロツク線図、第9図は前記ブロツク線図を整理した
状態のブロツク線図、第10図は前記油圧サーボ系中の機
械系を示すブロツク線図、第11図は前記ラツパロール制
御装置のステツプ応答の例を示す線図、第12図は従来の
加速度フイードバツク補償による油圧式ラツパロール制
御装置の構成例を示す、一部ブロツク線図を含む配置
図、第13図は前記ラツパロール制御装置の電気油圧サー
ボ系を示すブロツク線図、第14図は前記ブロツク線図を
整理した状態のブロツク線図、第15図は前記電気油圧サ
ーボ系中の機械系を示すブロツク線図、第16図は前記機
械系のブロツク線図を整理した状態のブロツク線図、第
17図は前記油圧式ラツパロール制御装置のステツプ応答
の例を示す線図、第18図は従来の速度フイードバツク補
償による油圧式ラツパロール制御装置の構成例を示す、
一部ブロツク線図を含む配置図、第19図は前記油圧式ラ
ツパロール制御装置の電気油圧サーボ系を示すブロツク
線図、第20図は前記ブロツク線図を整理した状態のブロ
ツク線図、第21図前記ブロツク線図を整理した状態のブ
ロツク線図、第22図は前記油圧式ラツパロール制御装置
における制御内容の例を示す線図、第23図は前記制御装
置におけるステツプ応答の例を示す線図である。 1……ストリツプ、2……マンドレル、 3……ラツパロール、4……アーム、 5……油圧シリンダ、6……ピストンロツド、 u……ラツパロール位置の設定値、 10……比較演算器、 11……サーボ弁、 12……ピストンロツド側配管、 13……シリンダヘツド側配管、 17……ピストンロツド側油圧検出用の圧力検出器、 18……シリンダヘツド側油圧検出用の圧力検出器、 19……差力演算器、 20……比例微分演算器、 21……シリンダヘツド、 P……差力。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイラにおけるラツパロールの位置を検出
    する位置検出器と、検出位置及び該ラツパロールの設定
    位置間の差を算出する比較演算器と、該ラツパロールの
    位置をピストンロツドの移動を介して変化させるための
    液圧シリンダと、該液圧シリンダの液圧室内の液状態を
    制御するサーボ弁とを有し、該サーボ弁を前記算出され
    た差に基づき制御することにより、前記ラツパロールの
    位置を修正するようにしたラツパロールの位置制御装置
    において、 前記液圧シリンダにおける、ピストンロツド側及びシリ
    ンダヘツド側の各液圧室内の液圧を検出する圧力検出器
    と、 検出された各液圧間の差圧を算出すると共に、算出差圧
    に前記液圧シリンダの断面積を乗じて該液圧シリンダの
    ピストンの両側に加わる力の差を算出する差力演算器
    と、 算出された力の差を比例微分演算すると共に、該演算結
    果を前記比較演算器へフイードバツクする比例微分演算
    器とを備え、 前記比較演算器で算出される差をフイードバツクされた
    演算結果で補正するようにしたことを特徴とするラツパ
    ロールの位置制御装置。
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