JPH0697972B2 - カリウムを含有する食品 - Google Patents

カリウムを含有する食品

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カリウムを含有する食品に関し、特に、低ナ
トリウムで、かつ、呈味性に優れた食品に関する。
〔従来の技術〕
ナトリウムは、食品に本来含有されるものの他呈味バラ
ンス等を考慮して別途添加される場合が多い。特に、近
年ナトリウムの過剰摂取が問題となり、主要なナトリウ
ム源である食塩の摂取量を減少しようとする傾向が強
い。
特に、高血圧、腎臓病、鬱血性心不全、肝硬変の治療、
或いは妊娠期間中などにおいては、ナトリウムの摂取を
積極的に制限するために、鹹味剤に用いる塩化ナトリウ
ムの量を減少したり、全く排除する場合がある。治療を
目的としない場合でも、上記の如き成人病等の予防のた
めに、近年、塩化ナトリウムの摂取を減らそうとする傾
向が高い。
塩化ナトリウムの減少又は排除に伴う鹹味の不足を補う
目的で使用される、いわゆる代用食塩として典型的なも
のに、塩化カリウムがあるが、鹹味と共に若干の苦みも
有する。従って、この塩化カリウムに由来する苦みを酸
味成分、甘味成分等により緩和し、塩化ナトリウムの呈
味に近似させようとするのが、従来の低ナトリウム化対
策における取り組みであった。塩化カリウム或いは塩化
アンモニウム、カルボン酸類等を成分とする食塩代替の
組成物に関する文献としては、特公昭47-13698、同54-1
2543、同56-17892、特開昭49-126854、同52-14270、同5
2-14721、同52-83979、同56-55177、同57-22666、同57-
79860、同57-186460、特開昭58-60971、同58-89160、同
58-94368、同58-198269、同58-209953、同58-209957、
同58-212764、同58-216667、同59-55165、同59-66858、
同58-209935、同58-209956、同59-118038、同59-14656
4、同59-154958、同59-187761、同59-198953、同59-210
866、同60-27361、同60-27362、特公昭59-7428、米国特
許2,601,112、同2,742,366、同2,806,793、同2,824,00
8、同2,829,056、同2,910,369、同2,966,416、同2,968,
566、同3,505,082、同3,782,974、同3,782,975、同3,86
0,732、同4,181,743、同4,216,244、同4,220,667、同4,
216,244、同4,243,691、英国特許第1,469,089、独公開
3,107,800、ソ連特許648,196、ダーウェント社リサーチ
デスクロージャーNo.207,079等がある。
甘味成分による苦味のマスキングは、例えば、コーヒー
への砂糖の添加にみられるように、古くから知られてお
り、上記の中でも、英国特許第1,469,089号が乳糖、蔗
糖、糖アルコール、サッカリンナトリウム、サイクラミ
ン酸ナトリウム等の甘味成分により、特開昭57-186460
がグリチルリチン、ステビオサイドにより、特公昭59-7
428がグリチルリチンにより、それぞれ塩化カリウムの
苦味が低減されるとしている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の一般的な方法、即ち、甘味料、酸味料、旨味調味
料等によるカリウムの苦味の緩和は、しかしながら、若
干の呈味の改善はもたらすものの、塩化ナトリウム使用
品と比較して、呈味上の満足度は低い。従って、従来こ
れらのいわゆる減塩食品、減塩調味料は、主として呈味
質において通常の食塩含有品よりも明らかに劣る場合が
大部分であり、ナトリウムの摂取を減らそうとの試みへ
の大きな隘路となりまた、ナトリウム摂取量を減らさざ
るを得ない患者等にとっては治療上の理由からやむを得
ず、味そのものに対しては我慢を強いられてきた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記現状に鑑み、塩化カリウム含有食品
の呈味質の改善につき鋭意研究を重ねた結果、甘味料一
般によるカリウムの苦味改善効果は少ないが、マンニッ
ト、ソルビット等の糖アルコールを塩化カリウムに特定
比率で配合すると、特異的に、呈味質全体が改善され、
減塩食品又は調味料として、通常の食塩含有品に匹敵す
るか、又は、むしろより高い嗜好性を有する製品が得ら
れるとの知見に至り、本発明を完成したものである。
なお、このように、糖アルコールによるカリウムの苦味
改善効果は、いわゆる食品(狭義)およびいわゆる調味
料(広義の食品範囲内に包含されるものなることは明ら
かである。)に均しく認められるので、本発明に関して
および本明細書において、文脈上別異に解される場合を
除き、「食品」は、調味料を除く一般の食品(狭義)お
よび調味料の両者を含む概念として使用されるものであ
る。
実験例 第1表の配合に従い、塩化カリウムと、甘味成分又はア
ミノ酸塩との混合物を、塩化カリウム濃度が1g/dlとな
るように水に溶解したものをサンプルとし、コントロー
ルとして食塩0.5g/dlの水溶液を用いて、二点比較法に
よる官能評価を実施した(N=20)。結果を第1表に示
す。
上記結果より明らかなように、同一の甘味強度を示す甘
味料をKClと併用した場合に、甘味料が低濃度、即ち、K
Clに対し、蔗糖が等量より低含量で併用するような場合
には、KClの苦味改善効果は低い。一方、甘味料を高濃
度でKClと併用する場合も、乳糖、サッカリンNa、サイ
クラミン酸Na、蔗糖等の甘味料ではKClの苦味改善乃至
は呈味質全般の改質効果は大ではなく、糖アルコールの
みの場合にKClの苦味改善、呈味質全般の改善効果が特
異的に高まる。
カリウムに対する糖アルコールの配合比(重量)は、糖
アルコールがカリウムの3倍量より少ないと、併用する
他の成分、食品の種類等にもよるが、一般に苦味の改善
効果は低い。一方、糖アルコールの量は多い程、カリウ
ムの苦味は弱まるが、糖アルコール量が多すぎる場合、
呈味のバランスが失われるので、カリウムに対する糖ア
ルコール量が50倍を越えることは好ましくない。従っ
て、カリウムに対する糖アルコール量は、カリウム重量
の3〜50倍、好ましくは3〜10倍である。
本発明でいうカリウムイオンは、塩化カリウムの他、リ
ン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウ
ム、グルタミン酸カリウムその他の無機及び有機のカリ
ウム塩のいずれに由来するものでもよく、特に、その由
来する原料を特定されないが、塩化カリウムとして、食
塩の一部又は全部を代替する場合が、本発明の効果を奏
する上で特に有効である。同様に糖アルコールについて
もソルビトール、マンニトール、キシリトール等いずれ
の糖アルコールも使用可能であるが、ソルビトール及び
/又はマンニトールの使用が望ましい。なお、還元麦芽
糖水あめについては、別途特許出願済であり、本発明の
糖アルコールからは除かれる。
尚、上記カリウム及び糖アルコール以外の成分について
は特に制限されることなく、配合可能なことはいうまで
もない。
本発明の対象となる食品については食塩代替物、無塩味
噌、低塩味噌、無塩正油、低塩正油、無塩漬物、低塩漬
物、低塩練製品、無塩スープ・タレ類、低塩スープ・タ
レ類その他各種の食品が含まれるが、その種類に特に限
定はない。
〔発明の効果〕
本発明は、カリウムに対し、高濃度で糖アルコールを配
合することにより、カリウムの苦味が顕著に低減し、か
つ、呈味質全体も著しく改善されることから、特に減塩
乃至は無塩の調味料又は食品において従来品に比べ嗜好
性が格段に高いものを提供可能である。
次に、実施例により本発明を更に説明する。
実施例1 調味料(A)の配合 塩化ナトリウム 50 重量部 塩化カリウム 50 〃 マンニトール 100 〃 調味料(B)の配合 塩化カリウム 50 重量部 ソルビトール 150 〃 上記配合に従い、原料を混合し、調味料(A)及び
(B)を調製した。
対照として、塩化ナトリウムを用い、各サンプルを直嘗
し、二点比較法による官能評価を実施した。結果を第2
表に示す。
実施例2 低塩味噌の配合 減塩味噌(食塩4.5%) 100 重量部 実施例1の調味料(B) 20 〃 上記配合に従い原料を混合し、低塩味噌を調製した。対
照として、食塩6%の味噌105重量部に、甘味度を統一
する目的で蔗糖を7重量部上乗せ添加したものを用い、
実施例1と同様にして二点比較法による官能評価を行っ
た。結果を第3表に示す。
実施例3 無塩正油の配合 脱塩正油 100 重量部 実施例1の調味料(B) 80 〃 低塩正油の配合 脱塩正油 100 重量部 実施例1の調味料(A) 40 〃 上記配合に従い原料を混合し、無塩正油及び低塩正油を
調製した。対照として市販正油(食塩18%)を用い、二
点比較法(サンプルを直嘗)による官能評価を行った。
結果を第4表に示す。
実施例4 低塩漬物の配合 上記原料配合に従い、原料を混合し、低塩漬物を調製し
た。対照として、上記と同一の原料配合で、実施例3の
低塩正油を市販正油にソルビトールを7:1の比率で混合
したもの5重量部に代えて調製した漬物を用い、二点比
較法による官能評価に供したところ、本発明品と対照と
の間に、呈味性その他の官能上の有意差は生じなかっ
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カリウムイオン及び還元麦芽糖水あめを除
    く糖アルコールを含有し、かつ、カリウムイオン:糖ア
    ルコールの重量比が1:3〜50であることを特徴とするカ
    リウムを含有する食品。
  2. 【請求項2】カリウムイオンとして、塩化カリウムを使
    用することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のカ
    リウムを含有する食品。
  3. 【請求項3】食品が味噌、正油、漬物、水畜産練製品、
    味噌用調味料、正油用調味料、漬物用調味料又は水畜産
    練製品用調味料であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のカリウムを含有する食品。
  4. 【請求項4】糖アルコールとしてソルビトール及び/又
    はマンニトールを使用することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のカリウムを含有する食品。
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