JPH0697778A - 切替えコンデンサデシメータ - Google Patents

切替えコンデンサデシメータ

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JPH0697778A
JPH0697778A JP5134794A JP13479493A JPH0697778A JP H0697778 A JPH0697778 A JP H0697778A JP 5134794 A JP5134794 A JP 5134794A JP 13479493 A JP13479493 A JP 13479493A JP H0697778 A JPH0697778 A JP H0697778A
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capacitance
output
circuit
frequency
switched capacitor
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JP5134794A
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English (en)
Inventor
Juha Pikkarainen
ピッカライネン ユハ
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Nokia Oyj
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Nokia Mobile Phones Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H19/00Networks using time-varying elements, e.g. N-path filters
    • H03H19/004Switched capacitor networks

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 広帯域幅信号と狭帯域幅信号を選択して受信
できるSCデシメータ回路を、低周波用のフィルタを必
要としないで小型の集積化された回路として提供する。 【構成】 可聴範囲下信号成分と干渉音声成分とからな
る受信された信号を入力する入力ノード(node)を有す
る。さらに、増幅された可聴範囲下信号成分と干渉音声
成分とを有する信号を出力する出力ノードを有する。こ
の回路は演算増幅器22を包含しており、該演算増幅器
の入力と出力のあいだに、第1周波数に等しい速度で切
替えができる第1のキャパシタンス(Cint)C2
1、C22が接続され、同じく入力ノードと出力ノード
のあいだには第2のキャパシタンス(Cin)C1が接
続されている。この切替えコンデンサデシメータ回路の
利得(G)は、nCin/Cintで与えられる。ここ
でnは第2の比較的低い周波数に対する第1周波数の比
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は切替えコンデンサ(swit
ched capacitor)(SC)回路に関する。とくに切替え
コンデンサデシメーション回路(SCデシメータ)に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】米国
電気電子学会誌「固体回路」(IEEE J. Solid-State Ci
rcuits)、SC17巻1024〜1028ページ(19
82/12月)に掲載された、ディー・シー・フォン・
グルーニゲン(D.C.von Grunigen)らによる論文「低周
波数用のアンチ−エイリアシング デシメーション フ
ィルターが組み合わされた集積切替えコンデンサ ロー
パス フィルター(Integrated Switched-Capacitor Lo
w-Pass Filter with Combined Anti-Aliasing Decimati
on Filter for Low Frequencies )」に記載されている
ように、SCフィルターはサンプル値回路網として作用
する。その結果、入力信号は、偽信号(aliasing)を防
止するために限定されたバンドでなければならない。フ
ォン・グルーニゲンらが提示した技術は、クロック周波
数fcの整数倍の周波数においてゼロを提供するSCプ
レフィルター(pre filter)(デシメーションフィルタ
ー(dacimation filter )と呼ばれる)を用いる。これ
は、比較的高いクロックレート(clock rate)nfcで
SCプレフィルターをサンプリングすることによって達
成される。この論文の図3は、そのようなSCプレフィ
ルターを示している。
【0003】SCフィルターの幾つかの用途のうちの1
つは、セルラー電話(cellular telephon )のベースバ
ンド信号回路(baseband signalling circuit )であ
る。
【0004】セルラー電話の使用における問題の1つ
が、たとえば広帯域幅信号プロトコール(signalling p
rotocols)と狭帯域幅信号プロトコールなどの2種類の
信号プロトコールを使いたいと希望するときに発生す
る。
【0005】たとえば、ある広帯域幅音声チャネルプロ
トコールは、アドバンスド モービル フォーン サー
ビス(Advanced Mobile Phone Service (AMPS))
として知られている。AMPSは、南北アメリカのいろ
いろな地方で使用されている。もう1つの広帯域幅音声
チャネルプロトコールは、トータルアクセス通信システ
ム(Total Access Communication System (TAC
S))として知られており、これは、たとえば、英国、
イタリアおよびスペインで使われている。2つの狭帯域
幅音声チャネルプロトコールがNAMPSおよびNTA
CSとして知られており、その両方が可聴範囲以下の周
波数の信号を使用している。
【0006】NAMPS/NTACS信号プロトコール
において生じる困難は、AMPS/TACS信号プロト
コールにおけるそれとは全く異なっているということで
ある。両者のあいだの最も大きな差異は、次のようなも
のである。
【0007】AMPS/TACSでは、信号(signalli
ng)は「ブランク・アンド・バースト(blank-and-burs
t )」型である、すなわち、音声信号は信号時には消さ
れる。しかし、NAMPS/NTACSシステムでは、
信号は、音声帯域より低い可聴範囲下の連続的な信号に
より達成される。その結果、NAMPS/NTACSで
は、音声信号が可聴範囲下信号に対して干渉する。
【0008】信号回路についての実効ビット伝送速度
は、AMPSおよびTACSについてそれぞれ10Kビ
ット/秒および8Kビット/秒であるが、NAMPS/
NTACSにおいては100ビット/秒にすぎない。
【0009】信号についての誤差は、AMPS/TAC
Sでは±8kHz/±6.4kHzであり、NAMPS
/NTACSでは±700Hzである。両方のプロトコ
ールについてRF受信機と同じ復調感度を維持すること
を希望するばあいには、信号回路の入力信号レベルが、
AMPS/TACSに比べてNAMPS/NTACSで
は同じ率で低下するという問題が生じる。
【0010】さらに、NAMPS/NTACSプロトコ
ールを採用するときには、信号データ受信中に干渉音声
信号を減衰させなければならない。
【0011】この問題を解決する一つの方法は、偽信号
防止濾波を不要とするために、フォン・グルーニゲンら
の開示したSC技術を採用して実効入力サンプリング周
波数を、より高い周波数に変換することである。
【0012】信号回路のアナログフロントエンド(anal
og front end)の主要な機能は、ノイズおよび干渉を濾
波することに加えて、入ってくるデータ信号を、のちに
デジタルデータ処理回路で使われる方形波信号に変換す
ることによって該信号のゼロ交差(zero crossing )を
検出することである。この工程では、比較器への入力に
おける信号のDCレベルとDC比較レベルとの差が重要
となる。よって、信号に加えられた付加的なDC電圧
は、入力データ信号のゼロ交差の検出を歪め、その結
果、検出される可聴範囲下の信号データのビット誤り率
(BER)が増大する。
【0013】このDCレベルシフトの主要な原因の1つ
は、信号フィルター中の演算増幅器(opamps)のオフセ
ット電圧である。入力信号レベルが低い(NAMPSに
ついては通常35mVpp)ために相当の量の増幅が要
求される。従来の回路構造では演算増幅器のオフセット
電圧もまた増幅される。その結果、信号のDCオフセッ
トが増大し、信号データの抽出時における前記問題が生
じる。
【0014】この問題に対する素直な解決策は、データ
比較器の入力にDC遮断コンデンサとDCバイアス抵抗
器とを設けることである。しかし信号周波数が低いた
め、NAMPS/NTACSプロトコールとともに作動
するときは、DC遮断素子のコーナー周波数(corner f
requency)は非常に低くなければならない(2Hz未
満)。これは大きなRC定数を要求するが、これは典型
的な集積回路構造に設けるのに極めて困難であるかまた
は不可能である。1つの解決策は、外部素子でDC遮断
機能を実現することであろう。しかし、このアプローチ
は、該集積回路に追加のインターフェースピンを必要と
する。さらに、外部素子を用いると、総コストと、プリ
ント基板に要求される面積との両方が増大することにな
る。
【0015】1984年度のISCAS(回路およびシ
ステムに関する国際シンポジウム)の1054〜105
7頁に掲載されたケー・ホー(K.Haugh )らの論文「切
替えコンデンサ回路のための改良されたオフセット補償
方式(Improved Offset-Compensation Schemes For Swi
tched-Capacitor Circuits)」には、SC回路における
演算増幅器のオフセット電圧を補償する技術が記載され
ている。この論文の図2には、演算増幅器の入力参照D
Cオフセット電圧が期間(Φ1=1)のときにキャンセ
ルされる無オフセット非反転SC積分回路が示されてい
る。この段階は、後の段によるサンプリングに使われる
べきである。式5は、前記期間(Φ1=1)と比べた、
期間(Φ2=1)中の出力電圧の変化を表し、その変化
が小さくて演算増幅器スルー要件が緩和されることを示
している(図5参照)。演算増幅器のオフセットは完全
に補償されるけれども、この論文は積分回路について説
明をしているのであって、デシメータについて説明して
いるのではない。
【0016】エレクトロニクスレターナインス(Electr
onics Letters 9th )の第23巻8号(1987年4
月)の428〜429頁に掲載された、エイチ・マツモ
ト(H.Matsumoto )らの論文「無スパイク切替えコンデ
ンサ回路(Spike-Free Switched-Capacitor Circuit
s)」は、これらの構造の改良を説明しており、キャパ
シタンス増倍(CM)フィードバックの使用を示してい
る。
【0017】前記論文に示されておらず、したがって本
発明が提供しようとするものは、オフセット補償SCデ
シメータである。
【0018】本発明の他の目的は、利得1で内部演算増
幅器のオフセット電圧を増幅するSCデシメータを提供
することである。
【0019】本発明のさらに他の目的は、セルラー電話
のベースバンド信号回路におけるフィルターの素子とし
て用いるのに適しており、検出された信号データのBE
Rに悪影響を与えないSCデシメータを提供することで
ある。
【0020】
【課題を解決するための手段】切替えコンデンサデシメ
ータ回路をここに開示する。この回路は、可聴範囲下信
号プロトコールに従って動作するセルラー電話において
とくに有用である。この切替えコンデンサデシメータ回
路は、可聴範囲下信号成分と干渉音声成分とからなる受
信された信号を入力する入力ノード(node)を有する。
この切替えコンデンサデシメータ回路は、さらに、増幅
された可聴範囲下信号成分と干渉音声成分とを有する信
号を出力する出力ノードを有する。
【0021】この回路は、入力および出力と特徴のある
(characteristic)DCオフセット電圧とを有する演算
増幅器を包含する。この演算増幅器の出力は前記出力ノ
ードに接続されている。
【0022】前記演算増幅器の入力と出力のあいだに、
第1周波数に等しい速度で切替えができる第1のキャパ
シタンス(Cint)が接続されている。該演算増幅器
の入力ノードと出力ノードのあいだには第2のキャパシ
タンス(Cin)が接続されている。
【0023】この切替えコンデンサデシメータ回路の利
得(G)は、 nCin/Cint で与えられる。ここでnは第2の比較的低い周波数に対
する第1周波数の比である。
【0024】本発明によれば、この回路は、さらにDC
オフセット回路を含み、前記増幅器手段のDCオフセッ
ト電圧が前記出力ノードにおいて利得1で増幅されるよ
うに、切替えコンデンサデシメータ回路を補償する。
【0025】Cintは、第1キャパシタンス(Cin
t1)と、Cint1に切替え可能に並列接続された第
2キャパシタンス(Cint2)とからなり、これによ
り切替えコンデンサデシメータ回路の利得は、使用され
る可聴範囲下信号プロトコールの種類に従って少なくと
も2つの値のうちの1つに制御可能にセットされる。
【0026】本発明の好ましい実施例では、可聴範囲下
信号プロトコールは、NAMPSとNTACSから選択
される。
【0027】前記第2の周波数は、可聴範囲下信号成分
から干渉音声信号を濾波して除去するために前記出力節
に接続された切替えコンデンサフィルターのクロック周
波数として選ばれた周波数である。好ましい実施例で
は、前記第1周波数は約240kHzであり、第2周波
数は約8kHzである。
【0028】前記切替えコンデサデシメータ回路のスイ
ッチング過渡現象を抑圧するために前記演算増幅器の出
力と前記入力節とのあいだにキャパシタンスが接続され
る。
【0029】
【作用】本発明によれば、SCデシメータの利得はnC
in/Cintによりきまるため、利得を1程度に抑え
ることができる。そのため増幅器はDCオフセットを増
幅せず、オフセット補償のSCデシメータとして作用す
る。
【0030】
【実施例】前述したように、NAMPS/NTACS可
聴範囲下信号プロトコールを使用するときには、干渉音
声信号を信号データ受信中には減衰しなければならな
い。セルラー電話のためのデュアルモードベースバンド
信号回路の一部分を示す図1を参照すると、受信され復
調されたRF信号がノード(node)DIN10に入力さ
れ、これにより入力信号がローパスフィルターAAFI
L12に与えられる。AMPS/TACSモードでは、
AAFIL12は6dBフィルターであるが、NAMP
S/TACSモードではAAFIL12は12dBフィ
ルターとして動作する。AAFIL12の出力はNRE
CFIL14に加えられ、NAMPS/NTACS動作
モードにおいて干渉音声信号を減衰させる。NRECF
IL14は、4次(4th order )の100Hzコーナー
周波数のベッセル型フィルターとして動作し、本発明の
切替えコンデンサデシメータ20を包含する。
【0031】切替えコンデンサデシメータ20は濾波機
能を有しないということに留意しなければならない。そ
の代わりに、前述したように、この切替えコンデンサデ
シメータは、偽信号防止濾波要件を緩和するために実効
入力サンプリング周波数をより高い周波数に変換する。
このばあい、詳しく後述するように、実効入力サンプリ
ング周波数は前記切替えコンデンサデシメータ20によ
って8kHzから240kHzに変更される。
【0032】本発明の好ましい実施例では、NRECF
IL14のSCフィルター21のクロック周波数として
8kHzが選ばれている。
【0033】これに関して、もしクロック周波数とSC
フィルターのコーナー周波数との比が大きければ、必要
なコンデンサ比も大きくなることに留意しなければなら
ない。これはチップ面積要件を増大させると共にフィル
ター感度を低下させる。一方、クロック周波数の絶対値
が低ければ、偽信号防止フィルターの濾波要件は通常の
チップ面積では達成が困難となる。8kHzという周波
数は、典型的な能動的RC偽信号防止フィルターが対処
することのできる限界に近く、その結果、切替えコンデ
ンサデシメータ20が採用される。
【0034】AAFIL12の出力は管理オーディオト
ーン(Supervisory Audio Tone:SAT)処理回路と、
AMPS/TACS動作モードで使用されるフィルター
(SAT FILTER)とに加えられる。
【0035】アール・キブァリ(R.Kivari)とジェイ・
ピッカレーネン(J.Pikkarainen )により本出願と同日
に米国に出願された、発明の名称「異なるセルラー電話
システムで動作出来るセルラー電話信号回路(Cellular
Telephone Signalling Circuit Operable with Differ
rent Cellular Telephone Systems )」にかかわる特許
出願には、AMPS/TACS信号プロトコールおよび
NAMPS/NTACS信号プロトコールで動作するベ
ースバンド信号回路が開示されている。
【0036】連続時間アクティブRCフィルターAAF
IL12の機能は、8kHzクロック周波数付近のスペ
クトラム(spectrum contents )と、その倍数のスペク
トラムとを減衰させて、サンプリングにおける偽信号を
防止することである。
【0037】前述したように、もしクロック周波数が低
ければ、偽信号防止フィルターのコーナー周波数も低く
なければならない。これは、RC定数を大きくすること
を必要とする。しかし、CMOS技術では抵抗器は大き
なチップ面積を必要とするので、8kHz付近を減衰さ
せる偽信号防止フィルターは大きなチップ面積を要求と
することになる。
【0038】AAFIL12は、192kHz(AMP
S/TACS SATFILクロック周波数)から始ま
るストップバンドを有する。本発明のSCデシメータが
使用されなければ、NAMPS/NTACS受信のため
に別個の偽信号防止フィルターが必要となり、この第2
の偽信号防止フィルターは8kHz(NRECFILク
ロック周波数)から始まるストップバンドを有する。し
かし、この第2の偽信号防止フィルターは、相当のチッ
プ面積を必要とする。本発明の教示は、30のデシメー
ション係数をSCデシメータに与え、これにより広帯域
偽信号防止フィルターを狭帯域受信にも使用できるよう
にして、この問題を解決する。
【0039】この問題を解決する最も効果のある方法
は、フォン・グルーニゲンらが開示したものに比べて改
善されたSC回路を使うことである。30のデシメーシ
ョン比で、240kHzの実効入力サンプリング速度が
達成される。その結果、AAFIL12を改変を加える
ことなく使用することができる。SCデシメータ回路2
0は、ブロックNRECFIL14の中に含まれてお
り、これについて以下に詳述する。
【0040】図1において、ブロックDATACOMP
16は、検出と、デジタル信号データへの変換とを行
う。この工程において、DATACOMP16の入力で
の信号のDCレベルと、DATACOMP16のDC比
較レベルとの差が重要になる。DIN10とDATAC
OMP16とのあいだの経路において信号に加えられた
DC電圧はすべて、入力データ信号の現実のゼロ交差の
検出を歪める。
【0041】AAFIL12は、1の利得で内部演算増
幅器のオフセット電圧を増幅し、したがって出力信号に
おいてそのDCオフセットが大きくならない。
【0042】図2は本発明のSCデシメータ20の概略
図であり、図3は、SCデシメータ20を駆動する種々
のクロック信号間の関係を示すタイミング図である。た
とえば、a240は240kHz信号であり、その結
果、回路20のデシメーション比(n)は30(240
kHz/8kHz)である。図3の信号a8は、その入
力をSCデシメータ20の出力(decout)から受
け取るSCフィルター21を刻時する8kHz信号を示
す。SCフィルター21は図2に示されていない。適切
な動作のためには、積分コンデンサ(Cint)が放電
される(a8decが高レベルになる)直前にSCデシ
メータ20の出力がSCフィルター21によりサンプリ
ングされる(a8が低レベルになる)べきであることに
留意しなければならない。
【0043】素子SW1〜SW10は、NMOSとPM
OSの両方のトランジスタを内蔵するアナログ・スイッ
チである。したがって、各スイッチはクロック信号の反
転を要求する。xa240はa240の反転であり、x
b240はb240の反転である。他も同様である。図
3からわかるように、クロックa240とb240は重
なっておらず、同時には高レベルにならない(出力され
ない)。反転された制御信号の使用を必要としない他の
種類のスイッチを使用してもよい。
【0044】SCデシメータ20は、NAMPSプロト
コールが受信されているのか、それともNTACSプロ
トコールが受信されているのかを指定する利得選択制御
(toxa)を包含する。その結果、NTACSプロト
コールを使用するときに最大の指定された信号変化につ
いて信号クリッピング(signal clipping )が防止され
る。
【0045】本発明によれば、SCデシメータ20は、
演算増幅器22のDCオフセットを増幅しない。演算増
幅器22のオフセット電圧は、わずか1の利得で出力
(decout)される。
【0046】SCデシメータ20の利得は、積分コンデ
ンサC21およびC22と、入力キャパシタンスC1と
によって決まる。図3に示されるように、信号a8de
cは、SW7と関連して、Cint(コンデンサC21
およびC22)をリセットするために使用されている。
コンデンサC3およびC4は、オフセットを補償する。
C5は、エイチ・マツモトらの前記論文に記載されてい
るように、「無スパイク」コンデンサとして機能する。
後述するように、制御信号toxa/xtoaは、コン
デンサC22をC21と並列に接続し(SW9閉成、S
W10開成)またはC22を切り離す(SW9開成、S
W10閉成)ことによって利得を決定する。
【0047】本発明のSCデシメータ20の動作と効用
とを説明するために、フォン・グルーニゲンらの論文の
図3に示されているデシメータと、本発明のSCデシメ
ータ20との時差方程式を比較する。
【0048】フォン・グルーニゲンらのデシメータ:
【0049】
【数1】
【0050】 Voff=演算増幅器のオフセット電圧 voutxy=クロックサイクルxの位相yにおける出
力電圧 vinxy=クロックサイクルxの位相yにおける入力
電圧 1b(クロックサイクル1の位相b):vout1b=
Voff(Co放電、電圧フォロワーとしての演算増幅
器)。
【0051】 1a: 演算増幅器の負入力における電荷保存から→ Ci(−Voff−vin1b)+Co(vout1a−Voff)=0 →vout1a=(Ci/Co)(vin1b+Voff)+Voff 2b: vout2b=vout1a 2a: Ci=(−Voff−vin2b)+Co(vout2a−Voff −vout2b+Voff)=0 →vout2a=vout2b+(Ci/Co)(vin2b+Voff) =vout1a+(Ci/Co)(vin2b+Voff) =(Ci/Co)(vin1b+vin2b)+2(Ci/Co)Voff +Voff ・ ・ ・ 30a(クロックサイクル30の位相a) vout30a=(Ci/Co)(vin1b+vin2b+・・・+ vin30b)+30(Ci/Co)Voff+Voff 位相30aにおいて出力電圧は、クロック信号Φe によ
り次の段の入力にサンプリングされる。前記説明から分
かるように、オフセット電圧(Voff)は係数n(C
i/Co)=30(Ci/Co)により増幅されるが、
これはデシメータのDC利得である。DCオフセット電
圧のこの増幅は、前述の理由から望ましくない。
【0052】本発明のSCデシメータ20:SCデシメ
ータ20の動作について以下に説明する。SCデシメー
タ20の動作の理解を助けるものとして、図4はa24
0が出力されているときの実効回路構成を示し、図5は
b240が出力されているときの実効回路構成を示す。
【0053】積分コンデンサ(toxaの状態に応じ
て、c21または(c21+c22))は、以下におい
てはc2と表記される。
【0054】 1b:(クロック・サイクル1の位相b) c1(vin1b−Voff+Voff)+c3(−Voff− vin0a)+c4(vout1b−Voff−vout0a)=0 →vout1b=vout0a+(c3/c4)vin0a− (c1/c4)vin1b+(c3/c4)Voff+Voff 1a: c1(−Voff−vin1b+Voff)+c2(vout1a −Voff)=0 →vout1a=(c1/c2)vin1b+Voff 2b: c1(vin2b−Voff+Voff)+c3(−Voff− vin1a)+c4(vout2b−Voff−vout1a)=0 →vout2b=vout1a+(c3/c4)vin1a− (c1/c4) vin2b+(c3/c4)Voff+Voff 2a: c1(−Voff−vin2b+Voff) +c2(vout2a−Voff−vout1a+Voff)=0 →vout2a=vout1a+(c1/c2)vin2b =(c1/c2)(vin1b+vin2b)+Voff 30a:(クロック30の位相) vout30a=(c1/c2)(vin1b+vin2b+・・・+ vin30b)+Voff 前記従来の回路のばあいと同じく、演算増幅器22のオ
フセット電圧はSCデシメータ20のDC利得によって
は増幅されないことが理解されよう。
【0055】切替えコンデンサを適用するにおいては、
コンデンサは通常はいわゆるユニットコンデンサから構
成される。ユニットコンデンサの絶対キャパシタンス
は、技術と、所要の精度に関連する。代表的な値は0.
5pFである。ユニットコンデンサの数で表したコンデ
ンサc1〜c5の代表的な値は次のとおりである: c1=1.0 c21=15.0 c22=3.0 c3=1.0 c4=1.0 c5=1.0 DC利得はc1、c21およびc22により決定され、 nc1/c21=30c1/c21(toxa=0) または、 nc1/(c21+c22)=30c1/(c21+c22) (toxa=1)である。好ましい実施例ではDC利得
(G)は: G=(30x1.0)/15.0=2.0=6.0dB
(toxa=0) または、G=(30x1.0)/(15.0+3.0)
=1.67=4.44dB(toxa=1)である。
【0056】c3、c4およびc5の値は伝達関数に影
響を与えず、希望に応じて選択することができる。
【0057】可聴範囲下信号プロトコールで狭帯域幅音
声チャネルを使用するセルラー電話のベースバンド信号
回路にSCデシメータが用いられるという設定で説明し
たが、本発明の実施は、この一つの重要な適用のみに限
定されるものではない。すなわち、SCデシメータ20
は、セルラー電話以外に対するいくつかの適用に有利に
採用されうるものである。
【0058】前記記述は本発明を説明するに過ぎないも
のであることが理解されるべきである。当業者は、本発
明から逸脱せずに種々の代替物および修正形を考案する
ことができる。したがって、本発明は、特許請求の範囲
の記載に属する全ての代替物、修正形および別形を包摂
するものである。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、増幅手段の入力と出力
とのあいだに第1のキャパシタンスCintが接続さ
れ、入力ノードと増幅手段の入力とのあいだに第2のキ
ャパシタンスCinが接続されているため、SCデシメ
ータの利得はCin/Cintの比に周波数の比(n)
を掛けたものできまり、演算増幅器のオフセット電圧は
増幅しないで出力することができる。その結果DCレベ
ルのシフトが発生せず、狭帯域用のフィルターを設ける
ことなく広帯域フィルタで偽信号を防止することがで
き、デュアルバンド用の集積化された小型のSCデシメ
ータがえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セルラー電話に用いる信号回路の一部のブロッ
ク図である。
【図2】SCデシメータの好ましい実施例の概略図であ
る。
【図3】図2のSCデシメータに加えられるクロックパ
ルス間の関係を示すタイミング図である。
【図4】図3のa240クロックが出力されるときの図
2の回路に対する効果を示す概略図である。
【図5】図3のb240クロックが出力されるときの図
2の回路に対する効果を示す概略図である。
【符号の説明】
10 入力ノード 12 ローパスフィルタ 20 コンデンサデシメータ(SCデシメータ) 21 SCフィルター 22 演算増幅器 Cin 第1のキャパシタ(C1) Cint 第2のキャパシタ(C21、C22)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ノードおよび出力ノードを有する切
    替えコンデンサデシメータ回路であって、 入力および出力を有する増幅手段、 前記増幅手段の前記入力と前記出力とのあいだに、第1
    の周波数に等しい速度で切替え可能に接続された第1の
    キャパシタンス(Cint)、 前記入力ノードと前記増幅手段の入力とのあいだに接続
    された第2のキャパシタンス(Cin)、および前記増
    幅手段のDCオフセット電圧が前記出力ノードに利得1
    で増幅されて出現するように前記切替えコンデンサデシ
    メータ回路を補償するDCオフセット手段を備えてお
    り、 前記増幅手段の前記出力は前記出力ノードに接続され、
    前記増幅手段は特徴的なDCオフセット電圧を有してお
    り、 nを第2の、より低い周波数に対する前記第1の周波数
    の比として、前記切替えコンデサデシメータ回路の利得
    GがnCin/Cintで与えられるように構成されて
    なることを特徴とする切替えコンデンサデシメータ回
    路。
  2. 【請求項2】 Cintが、第1のキャパシタンス(C
    int1)と、該Cint1に切替え可能に並列接続さ
    れた第2のキャパシタンス(Cint2)とからなり、
    これにより前記切替えコンデンサデシメータの利得が少
    なくとも2つの値のうちの1つに制御可能に設定される
    請求項1記載の切替えコンデンサデシメータ回路。
  3. 【請求項3】 前記増幅手段の前記出力と前記入力ノー
    ドとのあいだに接続されたキャパシタンスをさらに含ん
    でおり、前記切替えコンデンサデシメータ回路のスイッ
    チング過渡現象を抑圧するように構成されてなる請求項
    1記載の切替えコンデンサデシメータ回路。
  4. 【請求項4】 可聴範囲下信号プロトコールにしたがっ
    て動作するセルラー電話に用いられる切替えコンデンサ
    デシメータ回路であって、前記切替えコンデンサデシメ
    ータは可聴範囲下信号成分と音声成分とを包含する受信
    された信号を入力するための入力ノードを有し、前記切
    替えコンデンサデシメータ回路は、さらに、増幅された
    可聴範囲下信号成分と音声成分とを有する信号を出力す
    るための出力ノードを有しており、 入力および出力を有する増幅手段;前記増幅手段の前記
    入力と前記出力とのあいだに、第1の周波数に等しい速
    度で切替え可能に接続された第1キャパシタンス(Ci
    nt);前記増幅手段の前記入力節と前記入力とのあい
    だに接続された第2のキャパシタンス(Cin);およ
    び前記増幅手段のDCオフセット電圧が前記出力節に利
    得1で増幅されて出現するように前記切替えコンデンサ
    デシメータ回路を補償するDCオフセット手段;を備え
    ており、 前記増幅手段の前記出力は前記出力ノードに接続され、
    前記増幅手段は特徴的なDCオフセット電圧を有してお
    り、 nを第2の、より低い周波数に対する前記第1の周波数
    の比として、前記切替えコンデサデシメータ回路の利得
    GがnCin/Cintで与えられ、 Cintは、第1のキャパシタンス(Cint1)と、
    該Cint1に切替え可能に並列接続された第2のキャ
    パシタンス(Cint2)とからなり、これにより前記
    切替えコンデンサデシメータ回路の利得が、使用される
    可聴範囲下信号プロトコールの種類にしたがって少なく
    とも2つの値のうちの1つに制御可能に設定されること
    を特徴とする切替えコンデンサデシメータ回路。
  5. 【請求項5】 前記可聴範囲下信号プロトコールがNA
    MPSおよびNTACSから選択される請求項4記載の
    切替えコンデンサデシメータ回路。
  6. 【請求項6】 前記第2周波数が、可聴範囲下信号成分
    から音声信号成分を濾波して除去するために前記出力節
    に接続された切替えコンデンサフィルターのために選択
    された周波数である請求項5記載の切替えコンデンサデ
    シメータ回路。
  7. 【請求項7】 前記第1周波数が約240kHzであ
    り、前記第2周波数が8kHzである請求項6記載の切
    替えコンデンサデシメータ回路。
  8. 【請求項8】 前記増幅手段の前記出力と前記入力ノー
    ドとのあいだに接続されたキャパシタンスをさらに含ん
    でおり、前記切替えコンデンサデシメータのスイッチン
    グ過渡現象を抑圧するように構成されてなる請求項4記
    載の切替えコンデンサデシメータ回路。
JP5134794A 1992-06-05 1993-06-04 切替えコンデンサデシメータ Pending JPH0697778A (ja)

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GB2268648A (en) 1994-01-12
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