JPH0697499B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0697499B2
JPH0697499B2 JP21356585A JP21356585A JPH0697499B2 JP H0697499 B2 JPH0697499 B2 JP H0697499B2 JP 21356585 A JP21356585 A JP 21356585A JP 21356585 A JP21356585 A JP 21356585A JP H0697499 B2 JPH0697499 B2 JP H0697499B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、垂直磁化記録方式の磁気記録媒体に関するも
のであり、特にCo系垂直磁化膜を磁性層として形成して
なる磁気記録媒体に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、非磁性支持体上に形成されるCo系垂直磁化膜
のヤング率を9000kg/mm2以上とし、 垂直磁化膜自身の機械的性質を向上させることで、スペ
ーシングロスの増大や膜厚の増加を伴うことなく磁気記
録媒体の耐久性の向上を図ろうとするものである。
〔従来の技術〕
従来、例えばコンピュータ等の記憶媒体やオーディオテ
ープレコーダ,ビデオテープレコーダ等の記録媒体とし
て使用される磁気記録媒体においては、基板上に被着形
成される磁性層に基板面に対して水平方向の磁化(面内
方向磁化)を行って情報記録するのが一般的である。
ところが、この面内方向磁化による記録の場合、記録信
号が短波長になるにつれ、すなわち記録密度が高まるに
つれ、媒体内の反磁界が増して残留磁束密度が減衰し、
再生出力が減少するという欠点を有している。
そこで、記録信号の高密度記録化や記録波長の短波長化
等の進展に対応すべく、磁性層の厚さ方向の磁化により
記録を行う垂直磁化記録方式の磁気記録媒体が提案され
ている。この垂直磁化記録方式によれば、記録波長が短
波長になるにしたがい減磁界が小さくなることから、記
録密度を飛躍的に高めることができ、特に短波長記録,
高密度記録に非常に有利である。
上記垂直磁化記録方式の磁気記録媒体としては、Co−Cr
合金等のCo系合金材料を高分子フィルム等の非磁性支持
体上に蒸着もしくはスパッタリング等の真空薄膜形成技
術により被着し、垂直磁化膜とした磁気記録媒体が盛ん
に開発,研究されている。
しかしながら、この種の磁気記録媒体においては、耐久
性や走行性に問題が多く、その改善が大きな課題となっ
ている。これら磁気記録媒体を磁気テープあるいは磁気
ディスクとして実用化するには、充分な耐久性が不可欠
である。
そのために各種の保護膜が検討されており、耐久性向上
のための研究開発が進められている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、保護膜を設ける方法では、スペーシング
ロスの増大と媒体の膜厚の増大という、2つの大きな欠
点が問題となっていた。
例えば、耐久性を向上するために設けた保護膜が原因し
て、出力が低下したり、周波数特性が劣化する等、電磁
変換特性に悪影響を及ぼしていた。あるいは、媒体の膜
厚が増大すると、カールと称される屈曲が生じたり、媒
体の可撓性が損なわれる等の不都合が生じていた。
そこで本発明は、従来技術の前記欠点を解消するために
提案されたものであって、スペーシングロスの増大や膜
厚の増加を伴わず、優れた耐久性を有する磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、上述の如き目的を達成せんものと鋭意研
究の結果、耐久性向上には垂直磁化膜自身の機械的性質
の向上が有効であることを見出し本発明を完成するに至
ったものであって、非磁性支持体上にCo系垂直磁化膜を
形成してなる磁気記録媒体において、上記Co系垂直磁化
膜はヤング率が9000kg/mm2以上であることを特徴とする
ものである。
本発明が適用される磁気記録媒体は、非磁性支持体上に
Co系合金材料を直接被着し、磁性層となるCo系垂直磁化
膜を形成してなる磁気記録媒体である。
上記Co系垂直磁化膜を構成する合金材料としては、Co−
Cr,Co−V,Co−Os,Co−Ru,Co−Re,Co−Mn等のCo系合金材
料が挙げられ、さらにこれらCo系合金材料にNb,Mo,W,Rh
等の添加元素を加えたものであってもよい。
上記垂直磁化膜の形成方法としては、真空蒸着法、イオ
ンプレーティング法、スパッタ法等に代表される真空薄
膜形成技術が採用される。ここで、真空蒸着法は、10-4
〜10-8Torrの真空下で上記Co系合金材料を、抵抗加熱,
高周波加熱,電子ビーム加熱等により蒸発させ、非磁性
支持体上に蒸発金属を沈着するというものである。イオ
ンプレーティング法も真空蒸着法の一種であり、10-4
10-3Torrの不活性ガス雰囲気中でDCグロー放電,RFグロ
ー放電を起こし、放電中で上記Co系合金材料を蒸発させ
るというものである。スパッタ法は、10-3〜10-1Torrの
アルゴンを主成分とする雰囲気中でグロー放電を起こ
し、生じたアルゴンイオンでターゲット表面の原子をた
たき出すというもので、グロー放電の方法により、直流
2極,3極スパッタ法や、高周波スパッタ法、マグネトロ
ンを利用したマグネトロンスパッタ法等がある。
そして、本発明では、上記Co系垂直磁化膜のヤング率を
9000kg/mm2以上とする。
本発明者等の実験によれば、Co系垂直磁化膜のヤング率
を9000kg/mm2以上とすれば、垂直磁化膜自身の機械的性
質が向上し、スペーシングロスや膜厚を増大させること
なく耐久性を向上できるとの結論を得るに至った。例え
ば、Co系垂直磁化膜のヤング率を変えて、そのスチル耐
久性(出力低下するまでの回転回数として測定。)を調
べたところ、第1図に示すように、ヤング率9000kg/mm2
以上で急激に耐久性が向上することがわかった。
Co系垂直磁化膜の機械的性質は、その結晶粒界の性質に
大きく依存し、結晶粒界を密にすることで機械的性質が
向上し、媒体の耐久性が向上する。すなわち、垂直磁化
膜のヤング率を9000kg/m2以上とし、機械的性質を向上
するには、この垂直磁化膜の結晶粒界に空孔の少ない状
態とし、結晶粒が密につまるようにすればよい。この結
晶粒界を空孔の少ない状態とする方法としては、Co系垂
直磁化膜形成後において、結晶粒界に原子,分子を熱拡
散させる方法や、プラズマ法等で結晶粒界に原子,分子
を進入させる方法、イオン注入法で結晶粒界に原子,分
子を注入させる方法、あるいは垂直磁化膜作成時の条件
を制御する方法等が挙げられる。
〔作用〕
Co垂直磁化膜のヤング率を9000kg/mm2以上とすることに
より、垂直磁化膜自身の機械的性質で耐久性が確保され
る。したがって、スペーシングロスや膜厚の増大は皆無
となる。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実験結果により説明する。
本実験では、厚さ50μmのポリイミドベース上に厚さ0.
5μmのCo−Crスパッタ膜(Cr含有量約17〜18重量%)
をCo系垂直磁化膜として堆積した構造とした。
Co−Crスパッタ膜はRFスパッタ法により堆積させたが、
そのスパッタ条件は下記の通りである。
スパッタ条件 スパッタ装置 RF2極スパッタ装置 ターゲット Co板(200mmφ)上にCrのペレット
を面積比で19%なる割合で一様に配置したターゲット アルゴン圧 3〜30mTorr 基板温度 170℃ 基板−ターゲット間距離 60mm RFパワー 150W RFパワー密度 0.96W/cm2 また、Co−Crスパッタ膜のヤング率は、スパッタ時のAr
圧により制御した。第2図に示すように、スパッタ時の
Ar圧を低くすれば、垂直磁化膜のヤング率が大幅に向上
し、さらに、第3図に示すように、成長する膜の結晶粒
径も小さくなって結晶粒界に空孔の少ない状態になる。
なお、ここでヤング率は、ベースを含む磁気記録媒体試
料のヤング率と、Co−Crスパッタ膜を取り除いたベース
のみのヤング率を測定し、複合材料のヤング率(線形性
を仮定)のモデルからCo−Crスパッタ膜のみのヤング率
をみかけのヤング率として計算により求めた。
以上の手法に従い、みかけのヤング率2500kg/mm2,6300k
g/mm2,11000kg/mm2を有するCo−Crスパッタ膜を作成
し、それぞれ比較例1,比較例2,実施例とした。
これら試料の破断面の走査電子顕微鏡写真(倍率45000
倍)を第4図,第5図,第6図にそれぞれ示す。これら
膜構造を観察すると、ヤング率の小さいものは柱状構造
が明瞭で結晶粒界が疎で空孔等が多いのに対して、ヤン
グ率の大きいものは結晶粒界が密になって柱状構造が不
鮮明になることがわかった。
さらに、上記各実施例及び比較例について、ひっかき強
度及びスチル耐久性を測定した。
上記ひっかき強度は、新東科学社製,連続加重式ひっか
き強度試験機を用いて行った。測定の原理は、試料を固
定した移動台が移動を開始すると、連続加重分銅も同じ
距離だけ支点から離れて加重され、移動距離に比例した
圧力が試料に加わるというもので、きず付きが始まった
加重をひっかき強度として読み取るものである。試験測
定条件は、 移動分銅 100g,200g 針 サファイア針 ひっかき速度 10mm/sec とし、きず付き始め箇所の読み取りは微分干渉顕微鏡を
用い、一試料に対して10回行い、その平均値とした。
スチル耐久性は、各試料を3.5インチ径に裁断し、波長
1μmの記録信号のRMS再生出力が出力低下するまでの
回転回数として測定した。
結果を次表に示す。
この表より、ヤング率を9000kg/mm2以上とし結晶粒界を
密にした実施例では、他の比較例と比べ耐久性や機械的
強度の大幅な向上が見られる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明においては、
Co系垂直磁化膜のヤング率を9000kg/mm2以上とし、結晶
粒界での空孔を少ない状態としているので、垂直磁化膜
自身の機械的性質を向上させることができ、耐久性の高
い磁気記録媒体の提供が可能である。また、このとき保
護膜を形成する場合と異なり、スペーシングロスや膜厚
の増加を伴うことはなく、電磁変換特性やカール,媒体
の可撓性等の点で極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図はCo垂直磁化膜のヤング率とスチル耐久性の関係
を示す特性図、第2図はスパッタ時のAr圧と得られるCo
垂直磁化膜のヤング率の関係を示す特性図、第3図はス
パッタ時のAr圧とCo垂直磁化膜の結晶粒径の関係を示す
特性図である。 第4図はヤング率2500kg/mm2なるCo垂直磁化膜の破断面
における結晶の構造を示す走査電子顕微鏡写真(倍率45
000倍)、第5図はヤング率6300kg/mm2なるCo垂直磁化
膜の破断面における結晶の構造を示す走査電子顕微鏡写
真(倍率45000倍)、第6図はヤング率11000kg/mm2なる
Co垂直磁化膜の破断面における結晶の構造を示す走査電
子顕微鏡写真(倍率45000倍)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上にCo系垂直磁化膜を形成し
    てなる磁気記録媒体において、上記Co系垂直磁化膜はヤ
    ング率が9000kg/mm2以上であることを特徴とする磁気記
    録媒体。
JP21356585A 1985-09-26 1985-09-26 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JPH0697499B2 (ja)

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