JPH0696872A - 調光装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調光レベルの設定操作を容易に行うととも
に、各々の調光器の調光レベルを異なるレベルにも設定
できるようにする。 【構成】 １つの調光器１１には、複数のチャンネルた
とえば、制御チャンネル１と割り込みチャンネル１．１
が接続される。したがって、調光器１１〜１ｉまで、一
括してレベル設定を行う場合は、制御チャンネル１を使
用し、調光器１１〜１ｉのうち調光器１１のみ別のレベ
ルに設定する場合には、制御チャンネル１と割り込みチ
ャンネル１．１を使用する。制御チャンネル毎または割
り込みチャンネル毎に調光レベルを設定し、調光制御を
行うので、調光レベルの設定作業は容易に行えるととも
に、多様な演出操作を的確に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、舞台やホールなどの照
明演出を行う調光装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、舞台やホールなどに複数の照
明灯を設け、調光装置によって各照明灯の明るさを調整
して照明演出が行われている。照明灯の明るさは、照明
灯を駆動するための調光器に与える調光レベルによって
制御される。各調光器の調光レベルはすべて異なること
もあり得るけれども、いくつかの調光器の調光レベルが
同一となることも多い。調光器の数が非常に多いときに
は、複数の調光器をグループ化して制御することが行わ
れる。調光装置は、制御のためのチャンネル（以下「Ｃ
Ｈ」と略称することもある）毎に調光レベルを導出す
る。１つのチャンネルに複数の調光器を接続するパッチ
ング操作を行うと、少ない制御チャンネルで多数の調光
器を制御することができる。図９は、パッチング操作の
一例を示す。調光装置は、シーン毎に各チャンネルの調
光レベルを設定、修正することができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来からの調光装置を
用いる照明演出においては、図９に示すようにパッチン
グ操作によって１つのチャンネルに複数の調光器を接続
している。たとえば、図１０に示すように、チャンネル
ａの調光レベルを１００に設定すれば、チャンネルａに
接続される調光器ａ１〜ａｉはチャンネルと同じ調光レ
ベル１００に制御される。しかし、パッチング操作によ
ると、１つのチャンネルに接続された調光器はパッチン
グを変更しない限り同一の調光レベルとなるので、多く
の調光器を使用しても、照明演出が単調なものとなる欠
点がある。このような場合、再度チャンネルの割り付け
を行う必要があるが、特に、各シーン毎にチャンネルの
調光レベルを記憶しておき、記憶シーンの再生によって
照明演出を行う記憶調光装置の場合には、記憶したシー
ンの調光レベルデータを全て作り直すことが必要であ
り、大変煩雑な操作となる。

【０００４】本発明の目的は、調光レベルの設定操作を
容易に行うことができるとともに、各々の調光器の調光
レベルを異なるレベルにも設定することができる調光装
置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数のチャン
ネルの各チャンネル毎に１または複数の照明負荷を接続
し、各チャンネルに対して調光レベルを表す信号を与え
て複数の照明負荷の明るさを制御する調光装置におい
て、照明負荷をグループ化して制御チャンネルに割り当
てるチャンネル設定手段と、照明負荷を制御チャンネル
に割り当てるグループとは異なる組合わせでグループ化
して割り込みチャンネルに割り当てる割り込み設定手段
と、各照明負荷の明るさを制御するための調光レベル
を、各制御チャンネル毎または各割り込みチャンネル毎
に設定するレベル設定手段と、レベル設定手段、チャン
ネル設定手段および割り込み設定手段からの出力に応答
し、割り込みチャンネルに割り当てられている照明負荷
は、割り込みチャンネルに調光レベルが設定されている
とき、設定されている調光レベルで調光制御し、割り込
みチャンネルに調光レベルが設定されていないとき、割
り当てられている制御チャンネルに設定されている調光
レベルで、照明負荷を調光制御する制御手段とを含むこ
とを特徴とする調光装置である。

【０００６】

【作用】本発明に従えば、調光装置は複数のチャンネル
の各チャンネル毎に１または複数の照明負荷を接続し、
各チャンネルに対して調光レベルを表す信号を与えて複
数の照明負荷の明るさを制御する。調光装置には、チャ
ンネル設定手段と、割り込み設定手段と、レベル設定手
段と、制御手段とが含まれる。チャンネル設定手段は、
照明負荷をグループ化して制御チャンネルに割り当て
る。割り込み設定手段は、照明負荷を制御チャンネルに
割り当てるグループとは異なる組合わせでグループ化し
て割り込みチャンネルに割り当てる。レベル設定手段
は、各照明負荷の明るさを制御するための調光レベル
を、各制御チャンネル毎にまたは各割り込みチャンネル
毎に設定する。制御手段は、レベル設定手段、チャンネ
ル設定手段および割り込み設定手段からの出力に応答
し、割り込みチャンネルに調光レベルが設定されている
ときは、調光レベルが設定されている割り込みチャンネ
ルに割り当てられている照明負荷を設定されている調光
レベルで調光制御する。制御チャンネルに調光レベルが
設定されているときは、制御チャンネルに設定されてい
る調光レベルで、制御チャンネルに割り当てられている
照明負荷のうち、調光レベルが設定されている割り込み
チャンネルに割り当てられている照明負荷を除いた照明
負荷を調光制御する。

【０００７】制御手段は、複数のチャンネルの各チャン
ネル毎に１または複数の照明負荷をグループ化して、制
御チャンネル毎または割り込みチャンネル毎に調光レベ
ルを設定し、調光制御を行うので、１度のチャンネル設
定または修正操作によって、調光レベルの設定または修
正を容易に行うことができ、調光レベルの設定作業を軽
減することができる。また、現在の演出を構成している
グループをレベル設定されているチャンネルから容易に
判断できるため、多様な演出操作を的確に行うことがで
きる。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明の一実施例の概略的な電気的
構成を示す。入力回路３１には、可変抵抗器などで構成
されるフェーダやスイッチなどから、シーン毎の調光レ
ベルの設定やグループ化などのための情報が入力され
る。入力回路３１に入力された情報は、制御回路３２に
与えられる。制御回路３２には、マイクロコンピュータ
が含まれ、予め設定されたプログラムに従って調光制御
のための各種制御動作を行う。記憶手段であるメモリ３
３には、シーン毎の調光レベルデータとグループ化につ
いての選択情報が記憶される。表示回路３４には、陰極
線管（以下「ＣＲＴ」と略称する）や、液晶表示素子
（以下「ＬＣＤ」と略称する）などが接続され、制御回
路３２によって表示内容が制御される。ＣＲＴやＬＣＤ
には、グループ化や調光レベルの設定または修正を行う
ための入力回路３１への入力中の情報が表示される。調
光装置の操作者は、表示を見ながら、情報入力のための
操作を行う。

【０００９】制御回路２からは、複数の調光器１１，１
２，…，１ｎに対して調光レベルを表す信号がそれぞれ
与えられる。各調光器１１，１２，…，１ｎには、照明
負荷である照明灯２１，２２，…，２ｎがそれぞれ接続
される、各照明灯２１，２２，…，２ｎは、調光器１
１，１２，…，１ｎに与えられた調光レベルに対応して
位相制御され、その明るさが制御される。各調光器１
１，１２，…，１ｎには、制御のためのチャンネルがそ
れぞれ割り当てられる。

【００１０】図２は、図１図示の実施例のチャンネルの
接続構成を示す。注目すべきことは、１つの調光器に接
続されているチャンネルが１つに限られず、複数のチャ
ンネルに接続されていることである。たとえば、調光器
１１は制御チャンネル１と制御チャンネル１に割り込む
ように設定されている割り込みチャンネル１．１に接続
されている。したがって、調光器１１から調光器１ｉま
で、一括してレベル設定を行う場合は、制御チャンネル
１を使用し、調光器１１から１ｉのうち、調光器１１の
み別の調光レベルに設定する場合には、チャンネル１と
割り込みチャンネル１．１を使用する。具体的には、図
３の例１で示されるように、制御チャンネル１の調光レ
ベルを１００に設定すれば、制御チャンネル１に接続さ
れている調光器１１から１ｉは制御チャンネル１と同じ
調光レベル１００に制御される。調光器１１〜１ｉのう
ち、調光器１１のみ別のレベルに設定する場合には、例
２で示されるように割り込みチャンネル１．１の調光レ
ベルのみを５０に設定すれば、割り込みチャンネル１．
１に接続されている調光器１１のみが調光レベル５０に
制御され、他の調光器１２〜１ｉは、調光レベル１００
に設定されている制御チャンネル１と同じ調光レベル１
００に制御される。図３の例３は、例２と同様に調光器
の調光レベルを個別に設定することができる様子を示
す。すなわち、割り込みチャンネル１．１の調光レベル
を５０に設定し、割り込みチャンネル１．２の調光レベ
ルを０に設定した場合、割り込みチャンネル１．１に接
続されている調光器１１のみが調光レベル５０に制御さ
れ、割り込みチャンネル１．２に接続されている調光器
１２，１３は調光レベル０に制御され、他の調光器１４
〜１ｉは調光レベル１００に設定されている制御チャン
ネル１と同じ調光レベル１００に制御される。図２に示
される制御チャンネルｎにおいても同様に調光制御が行
われる。

【００１１】図４は、本発明の制御動作を説明するため
のフローチャートである。制御開始後、ステップｓ１で
制御チャンネルの番号ｎを１に設定し、ステップｓ２で
割り込みチャンネルを指定する番号ｍを１に設定する。
ステップｓ３で割り込みチャンネルｎ．ｍに調光レベル
が設定されているか否かが判断される。設定されている
と判断されたときは、ステップｓ４に進み、割り込みチ
ャンネルｎ．ｍに接続されている調光器ｎｊを割り込み
チャンネルｎ．ｍと同じ調光レベルに設定する。一方、
ステップｓ３で割り込みチャンネルｎ．ｍに調光レベル
が設定されていないと判断されるときは、ステップｓ５
に進み、前記調光器ｎｊを制御チャンネルｎと同じ調光
レベルに設定する。ステップｓ６で割り込みチャンネル
の番号ｍを１つ追加し、ステップｓ７で割り込みチャン
ネルの番号ｍが割り込みチャンネルの数よりも大きいか
否かが判断される。この割り込みチャンネル数は、個々
の制御チャンネル毎に異なっており、制御チャンネル番
号ｎに対応した割り込みチャンネル数が割り込みチャン
ネルの番号ｍと比較されるものとする。割り込みチャン
ネルの番号ｍが割り込みチャンネル数以下の場合は、ス
テップｓ３に戻って同様な動作が繰り返し行われる。割
り込みチャンネルの番号ｍが割り込みチャンネル数より
も大きくなれば、ステップｓ８に進み、制御チャンネル
の番号ｎを１つ追加した後ステップｓ９で、制御チャン
ネルの番号ｎが制御チャンネル数よりも大きいか否かが
判断される。制御チャンネルの番号ｎが制御チャンネル
数以下の場合は、ステップｓ２に戻って、ステップｓ８
までの動作が繰り返し行われる。制御チャンネルの番号
ｎが制御チャンネル数よりも大きくなれば動作を終了す
る。

【００１２】上述の動作では、ステップｓ３で割り込み
チャンネルｎ．ｍに調光レベルが設定されている場合
は、ステップｓ４で接続されている調光器ｎｊの調光レ
ベルを優先的に割り込みチャンネルｎ．ｍの調光レベル
に設定することとしている。他の動作例として、割り込
みチャンネルに設定されている調光レベルに制御チャン
ネルに設定されている調光レベルとを比較して、高いほ
うの調光レベルに調光器の調光レベルが制御されるよう
にする場合には、ステップｓ３の代わりにステップｓ１
３を用い、割り込みチャンネルｎ．ｍの調光レベルが制
御チャンネルｎの調光レベルより大きいか否かを判断す
るようにすることもできる。

【００１３】図５は、本発明の他の実施例のパッチング
操作によるチャンネルの接続構成を示す。この実施例
は、前述の図２に示される実施例の構成に類似し、対応
する部分には、同一の参照符を付す。注目すべきは、１
つの調光器に複数の割り込みチャンネルが接続されてい
ることである。たとえば、調光器１１の調光レベルを設
定するチャンネルは、制御チャンネル１、割り込みチャ
ンネル１．１または割り込みチャンネル１．２である。
したがって、同一の調光器を制御する複数の割り込みチ
ャンネルにそれぞれ調光レベルが設定された場合には、
たとえば、割り込みチャンネル番号のうち、大きいほう
のチャンネルの調光レベルを採用するなど優先順位を設
けたり、全ての調光レベルのうち１番高い調光レベルを
用いて調光器の調光レベルを決定する。

【００１４】なお、調光器１１〜１ｉまでを一括して同
じ調光レベルに設定する場合には、制御チャンネル１を
用いる。図６の例１で示されるように、制御チャンネル
をたとえば、調光レベル１００に設定することによっ
て、調光器１１〜１ｉの調光レベルは全て１００に制御
される。図６の例２で示されるように、調光器１１〜１
ｉのうち、調光器１１〜１３のみ別の調光レベルに設定
する場合には、たとえば、制御チャンネル１の調光レベ
ルを１００に設定し、割り込みチャンネル１．１の調光
レベルを５０に設定すれば、調光器１１〜１３のみ調光
レベル５０に制御され、その他の調光器１４…には調光
レベル１００に制御される。図６の例３も同様に、制御
チャンネルを調光レベル１００に設定し、割り込みチャ
ンネル１．２を調光レベル５０に、また、割り込みチャ
ンネル１．３を調光レベル０に設定すれば、割り込みチ
ャンネル１．２に接続されている調光器１１，１２は調
光レベル５０に制御され、割り込みチャンネル１．３に
接続されている調光器１３は調光レベル０に制御され、
その他の調光器は制御チャンネルの調光レベルと同じ１
００に制御される。

【００１５】本実施例では、１つの制御チャンネルに１
または複数の割り込みチャンネルおよび調光器を接続し
ているが、２つ以上の制御チャンネルに１つの割り込み
チャンネルを接続し、複数の調光器に接続するようにし
てもよい。

【００１６】図７および図８は図１および図５に示され
る実施例のチャンネル位置に実際に使用される具体例を
あてはめたものである。実施例１に対応する図７の割り
込みチャンネル１．１〜１．３にはロアーホリゾントラ
イト（ＬＨと略す）と呼ばれるランプが異なる色彩毎に
振り分けられる。実施例２に対応する図８の割り込みチ
ャンネル１．１〜１．６のうち、割り込みチャンネル
１．１〜１．３には、ＬＨが異なる色彩毎に振り分けら
れ、割り込みチャンネル１．４〜１．６にはＬＨが異な
る場所毎に振り分けられる。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、制御手段
は、複数のチャンネルの各チャンネル毎に１または複数
の照明負荷をグループ化して、制御チャンネル毎または
割り込みチャンネル毎に調光レベルを設定し、調光制御
を行うので、１度のチャンネル設定または修正操作によ
って、調光レベルの設定または修正を容易に行うことが
でき、調光レベル設定作業を軽減することができる。ま
た、調光レベルを設定している照明負荷のグループ化を
容易に行えるとともに、現在の演出を構成しているグル
ープをレベル設定されているチャンネルから容易に判断
できるため、多様な演出操作をより的確に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の調光装置の概略的な電気的
構成を示すブロック図である。

【図２】図１図示の実施例のチャンネル接続構成を示す
ブロック図である。

【図３】図２図示の実施例における調光レベルの制御動
作を説明するための図表である。

【図４】図１図示の実施例の制御動作を説明するための
フローチャートである。

【図５】本発明の他の実施例のチャンネル接続構成を示
すブロック図である。

【図６】図５図示の実施例における調光レベルの制御動
作を説明するための図表である。

【図７】図２図示の実施例のチャンネル位置に実際に使
用される具体例をあてはめたブロック図である。

【図８】図５図示の実施例のチャンネル位置に実際に使
用される具体例をあてはめたブロック図である。

【図９】従来からのパッチング操作によってチャンネル
毎に複数の調光器を接続する状態を示す図である。

【図１０】図９で示された従来例における調光レベルの
制御動作を説明するための図表である。

【符号の説明】

１〜ｎ 制御チャンネル １１〜ｎｊ 調光器 １．１〜１．ｎ 割り込みチャンネル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のチャンネルの各チャンネル毎に１
   または複数の照明負荷を接続し、各チャンネルに対して
   調光レベルを表す信号を与えて複数の照明負荷の明るさ
   を制御する調光装置において、 照明負荷をグループ化して制御チャンネルに割り当てる
   チャンネル設定手段と、 照明負荷を制御チャンネルに割り当てるグループとは異
   なる組合わせでグループ化して割り込みチャンネルに割
   り当てる割り込み設定手段と、 各照明負荷の明るさを制御するための調光レベルを、各
   制御チャンネル毎または各割り込みチャンネル毎に設定
   するレベル設定手段と、 レベル設定手段、チャンネル設定手段および割り込み設
   定手段からの出力に応答し、割り込みチャンネルに割り
   当てられている照明負荷は、割り込みチャンネルに調光
   レベルが設定されているとき、設定されている調光レベ
   ルで調光制御し、割り込みチャンネルに調光レベルが設
   定されていないとき、割り当てられている制御チャンネ
   ルに設定されている調光レベルで、照明負荷を調光制御
   する制御手段とを含むことを特徴とする調光装置。