JPH0696523B2 - 粒状n−アセチル−p−アミノフエノ−ル組成物およびその製造方法 - Google Patents

粒状n−アセチル−p−アミノフエノ−ル組成物およびその製造方法

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JPH0696523B2
JPH0696523B2 JP59114711A JP11471184A JPH0696523B2 JP H0696523 B2 JPH0696523 B2 JP H0696523B2 JP 59114711 A JP59114711 A JP 59114711A JP 11471184 A JP11471184 A JP 11471184A JP H0696523 B2 JPH0696523 B2 JP H0696523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一部ゲル化(ゼラチン化)せる澱粉を含むN
−アセチル−p−アミノフエノール組成物、その組成物
の製法およびその組成物から生成する経口投与可能の鎮
痛性錠剤に関するものである。
N−アセチル−p−アミノフエノール(以後は「アセタ
ミノフエン」又は単に「APAP」と記す)は一般に、特に
経口用錠剤を作る場合には、非圧縮性である。
従つて当業者には、高い硬度、短かい崩壊時間および短
かい溶解時間をもつ錠剤に直接成形できる、直接錠剤化
可能の自由流動性粒状APAP組成物が実際に必要である。
本発明の実施によつてそのようなAPAP組成物をつくるこ
とができることが判つた。
好都合なことに、本発明の組成物は、錠剤用補助剤を加
えなくても、錠剤オペレーターによつて直接錠剤に成形
される。
以下に記載される本組成物の種々の実施例において高い
硬度と、低い崩壊および/又は溶解時間をもつ錠剤をつ
くるという互いに矛盾した要求に適合し得る。
概して言えば、本発明は、高い硬度、短かい崩壊時間お
よび短かい溶解時間をもつ錠剤に直接成形し得る。直接
錠剤化可能の、流動性の大きい粒状薬物組成物を提供
し、その組成物は成分として (A)N−アセチル−p−アミノフエノールと、 (B)ゲル化パーセントが約50%から約75%の、薬物と
して容認される、一部ゲル化せる澱粉であつて、前記の
硬度、崩壊時間、および溶解時間を与えるために有効な
量の澱粉と、 (C)前記錠剤に有効なmold release(離型)性を与え
るために必要最少の量の薬物として容認される潤滑剤
と、 (D)組成物の総重量の約0.5〜約1.5%の量の水とを含
み、これらの成分は前記組成物の粒子全体に、少くと
も、この組成物を上記成分(A),(B)、および
(C)を含む水性スラリーを噴霧乾燥することによつて
得る場合と同じ分布状態で分布する。
又別の面では、本発明は、高い硬度、短かい崩壊時間お
よび短かい溶解時間をもつ錠剤に直接成形し得る。直接
錠剤化可能の、流動性の大きいN−アセチル−p−アミ
ノフエノール組成物を作る方法であつて、前記方法が (a)(A)N−アセチル−p−アミノフエノールと (B)ゲル化パーセントが約50〜約75%である薬
物として容認される部分的ゲル化澱粉であつて、前記硬
度、崩壊時間および溶解時間を与えることのできる量の
澱粉と、 (C)少くとも有効な離型性を前記錠剤に与える
のに十分な量の、薬物的に容認される潤滑剤とから成る
成分を、水性媒質中にほぼ均質に分散させて含むスラリ
ーを形成すること、 (b)噴霧乾燥した粒子が、組成物全体の約0.5〜約1.5
%量の水分とを含むような噴霧乾燥条件下で、前記スラ
リーを噴霧乾燥すること、 とから成り、前記成分が前記組成物の粒子全体に、前記
潤滑剤の少くとも一部が前記粒子内部に分散し、潤滑剤
の少くとも一部が前記粒子外側表面に分散するように分
布する。
本発明のN−アセチル−p−アミノフエノール成分は微
細に輪かくづけられた形で提供されるのが好ましい。即
ちAPAPは小さい粒子サイズであることが好ましい。例え
ば、APAP粒子の50重量%以上が200メツシユ(米国標準
篩)より大きい場合は、その組成の粒子の球形構造は不
都合な影響を受ける。本発明に用いるためにはAPAP粒子
全部が200メツシユ篩を通過することが好ましく、75%
が325メツシユ篩を通過するのが一層好ましく、全部が3
25メツシユ篩を通過するのが最も好ましい。
直接錠剤化可能組成物の部分的ゲル化澱粉成分は、ゲル
化パーセントが約50〜約75%である。ここに用いた用語
“ゲル化パーセント”は、部分的ゲル化澱粉の完全にゲ
ル化した澱粉に比較してのゲル化程度をあらわす尺度で
あり、ナシヨナル・スターチ・カンパニー(National S
tarch Company)製の澱粉1551(完全ゲル化澱粉)と、
完全非ゲル化コーンスターチとの二成分混合物におい
て、波長340nmにおける混合物の分光光度的吸収が、与
えられたゲル化パーセント値(%)をもつように特徴づ
けられた部分的ゲル化澱粉がその同じ波長で示す分光光
度的吸収値と同じであるために必要な澱粉1551のパーセ
ントを意味し、この際(1)両混合物および部分的ゲル
化澱粉(PGS)の吸光値が、以下に記載するシエツテイ
−法変法(modified Shetty procedure)によつて製せ
られたサンプルで測定されること、(2)前記PGSから
つくられたサンプル中の水分パーセントが前記混合物か
らつくられたサンプル中の水分パーセントと少くともほ
ぼ等しい、という二条件を満足していなければならな
い。
上に述べたシエツテイ法変法は、ここにも参照文献とし
て引用したシエツテイー著“澱粉ゲル化度の測定”、セ
リールケミストリー(Cereal Chemistry)51NO.3,p.364
-375(1974)に開示されている澱粉ゲル化度測定法の変
法である。簡単に言うと、上記のシエツテイー等の論文
に記された方法は、澱粉をダイアチーム(DIAZYME
グリコアミラーゼ〔マイルス研究所(Miles Laboratori
es)〕で選択的に消化してD−グルコースを放出するこ
とと、消化した澱粉をワークアツプすることと、消化し
てワークアツプした澱粉をウオルシントン試薬(Worthi
ngton Reagent)で処理して処理澱粉に分光光度的吸光
度を与えることと、生成したサンプルをスペクトロフオ
トメトリーにかけることとを含む。シエツテイー法変法
では次の変形が行われる。
(1)先づ最初に、澱粉の3部分を100mlメタノールで
洗い、5−ミクロンのミリポールフイルター(Millipor
e filter)を通過させる。洗つた澱粉部分を50℃で約16
時間乾かし、秤量し、アツセーを行う。
(2)グリコアミラーゼ−澱粉消化は、50℃で30分間イ
ンキユベーシヨンして行う。
(3)処理した3部分の澱粉それぞれについて波長340n
mで吸光度を測定し、3測定値の算術平均を前記の「吸
光値」とする。
概略ゲル化パーセント値は、次の澱粉スタンダードにつ
いてつくられた相関グラフを用いて便利に決定すること
ができる:完全非ゼラチン化コーンスターチ(0%のゲ
ル化澱粉を含む)、完全ゲル化澱粉(澱粉−1551−ナシ
ヨナル)、既知量の完全ゲル化澱粉を種々異なる量含む
二成分混合物の一組。例えばそのような澱粉を個々に、
そして澱粉1551の20%,40%,60%および80%を含む二成
分混合物を含む一組のスタンダードについて、シエツテ
イー法変法によつて吸光度を測定した。結果をカルテシ
アン座標にプロツトすると、完全ゲル化澱粉の量(%)
と、相応する吸光度との間にはほぼ直線状の関係があら
われる。3回のデータ作成行程を行い、相関係数は3行
程それぞれで0.9926,0.9974,0.9952であることがわかつ
た。最終的相関グラフは、6種類のゲル化澱粉量(0,2
0,40,60,80,100%)の各々について見出された3回の平
均吸光度をプロツトしたものである。そのようなスタン
ダード各々からつくられた分光光度測定用サンプルは約
3〜約5%の範囲の水分を含有する。スターチ1500〔カ
ラコン社(Colorcon,Inc)〕から成る、分光光度測定用
サンプルでテストをしたところ、水分含有量は3〜5%
の範囲内であり、この中で一層好ましい部分的ゲル化澱
粉のゲル化パーセントは57.7%と見積もられた。これ
は、スターチ1500からつくつたサンプルで見出された平
均吸光度の最終的相関グラフ上の完全ゲル化澱粉の%値
である。
部分的ゲル化澱粉(以後は「PGS」と記す)は良い結合
性および崩壊性並びにこれらの良いバランスを組成物に
与えるのに役立ち、その組成物は高い硬度、短かい崩壊
時間および短かい溶解時間をもつ錠剤に直接成型され
る。
用語「直接錠剤化」およびここで用いられるそのような
意味の言葉は、組成物に補助剤を付加することなく既知
の錠剤機および錠剤化工程を用いてその組成物を錠剤に
成型し得ることを意味する。ゲル化パーセントが約50%
以下(例えば45%又はそれ以下)のPGSを入れると、容
認できない低い圧縮性をもつ錠剤が生成するのが普通で
ある(例えば錠剤の硬さが容認できない程低くなる)。
ゲル化パーセントが75%以上(例えば80%又はそれ以
上)のPGSを用いると錠剤崩壊時間は許容できない程長
くなり、且つ/又は溶解時間は許容できない程長くな
る。より低い硬度、より長い崩壊時間およびより長い溶
解時間とは、PGSのゲル化パーセントが上記範囲内であ
るということを除いて、その他では同一の組成物につい
て同一条件下で得られるそれぞれの錠剤硬度、崩壊度、
および溶解度に相対的なものである。
含まれるPGSの量は、組成物に、高硬度(例えば約3.63t
又はそれ以上)、短かい崩壊時間(例えば約10分又はそ
れ以下)および短かい溶解時間(例えば約20分又はそれ
以下でAPAPの80%以上が溶解する)をもつ錠剤に成型し
得る性質を与えるのに有効な量である。
ここに用いた「t」は、医薬用錠剤の硬度をシユロイニ
ゲル(Schleuniger)錠剤硬度測定器で測定する時、そ
の錠剤の硬度又は破砕強さをあらわすための周知の力単
位、トンを意味する。
一般に、PGSのそのような有効量は、組成物100部分につ
き、約5又はそれ以下から約15又はそれ以上までの部分
である。
好都合なことに、且つ思いがけなく、本発明の組成物に
よつて形成される錠剤は、特に比較的高い硬度範囲、例
えば約3.63tから約6.80tまで、又若干例では約9.07tま
での範囲では、錠剤の硬度が変化しても錠剤の崩壊度が
ほとんど又は全く変化しないことが一般的である。崩壊
時間のこの実質的独立性は非常に好都合である。という
のは、錠剤処方者が、錠剤成型装置に固有の条件又はそ
の運転者の人的エラーに主として起因する錠剤間の硬度
のバラツキをほとんど懸念することなく、要求される崩
壊時間をもつ錠剤をコマーシヤルベースで大量に生産す
ることができるからである。
この組成物に用いるのに適した部分的ゲル化澱粉は、適
当な澱粉−ゲル化法を用い、所望のゲル化パーセントに
達した時にそれを停止するというやり方でつくることが
できる。適当なPGSがカラコン社(West Point,Pa)か
ら、スターチ1500として市販もされている。
潤滑剤成分は、医薬用に容認できる潤滑剤が用いられ、
それは例えば親水性であつても疎水性であつてもよい。
この成分の量は、少くとも、本組成物から形成した錠剤
に離型性を与えるのに十分な潤滑量であり、そのような
錠剤の崩壊時間および溶解時間を増加させるには不十分
な量であることが好ましく、又同じ潤滑剤をより少量含
む本発明による組成物から形成した錠剤で得られる硬度
を低下させるには不十分な量であることが好ましい。
潤滑成分として使用するのに適した潤滑剤には、例えば
ステアリン酸;金属ステアレート(例えばステアリン酸
−ナトリウム,カルシウム,マグネシウム,亜鉛等);
ラウリル硫酸ナトリウム;ポリエチレングリコール;水
素添加植物油;タルク;この種の原料の適合性のある2
種類以上の混合物がある。ステアリン酸がより一層好ま
しい。
一般にステアリン酸又はその他の潤滑成分は組成物の総
量を基にして約0.10〜約0.4%存在することができ、約
0.15〜約0.25%であることがより好ましい。ステアリン
酸を含む組成物から成型される錠剤の硬度を減少させな
いためには、ステアリン酸量は約0.25%以上にならない
ことが重要である。
組成物は、直接錠剤化に役立つ有効量の水分をも含む。
そのような有効量は、一般には組成物の総重量を基にし
て約0.5〜約1.5%であり、より一層好ましいのは約1.0
%である。
随意に、組成物は更に、本組成物から形成される錠剤に
付与される硬度を増加させるのに有効な量の、医薬用と
して容認される圧縮促進結合剤を、付加的結合剤として
含むことができる。
任意に含まれるが、含まれた方が好ましい付加的結合剤
として適した原料には、例えば澱粉ペースト(完全ゲル
化澱粉);プレゲル化澱粉(完全ゲル化澱粉);ポリビ
ニールピロリドン;ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ズ;ヒドロキシプロピルセルローズ;ゼラチン;天然ゴ
ム(例:アラビアゴム、トラガカントゴム、等);スク
ロース;マンニトール;エチルセルロース;工業で一般
に用いられる合成ポリマー結合剤;適合性のある2種類
以上のこの種原料の混合物がある。ポリビニールピロリ
ドン(PVP)が一層好ましい(GAF社のPVV,プラスドン
(PLASDONE )が好ましい)。
一般に、任意結合剤のそのような有効量は約0.5又はそ
れ以下から約1.4又はそれ以上までの部分であり、1.4部
分以上にならないのが好ましく、約1.2部分であること
がより一層好ましい(いづれも組成物100部分につ
き)。
任意又は補助的の結合剤は、PGS成分100部分につき25部
分以上は含まれないのが好ましく、完全ゲル化澱粉(プ
レゲル化又はその他の)が任意結合剤として用いられる
場合は特にそうである。
その他のオプシヨンとして、組成物は、付加的崩壊剤と
して、本組成物から成型される錠剤の崩壊時間を減少す
る有効量の、医薬用に容認される崩壊促進物質を更に含
んでもよい。
任意に含まれ、含んだ方が好ましい付加的崩壊剤として
の使用に適した原料には、例えば澱粉(例、コーンスタ
ーチ、その他の非ゲル化澱粉)、カルボキシメチル澱粉
ナトリウム塩(グリコール酸澱粉ナトリウム塩);微晶
性セルロース;架橋セルロース;架橋ポリビニールピロ
リドン;大豆蛋白;アルギン酸および、適合性のある2
種類以上のこの種原料の混合物がある。当業者が“架橋
ポビドン”と呼ぶことがある架橋ポリビニールピロリド
ン(以後はXL-PVPと記す)がより好ましい(GAF社製の
架橋N−ビニール−2−ピロリドン、“POLYPLASDONE X
LTM”が好ましい)。
一般に任意又は補助的崩壊剤の有効量は、組成物100部
分につき、約1又はそれ以下から約5又はそれ以上まで
の部分、より好ましいのは約2.2部分である。
多数の応用において、APAP組成物が、直接錠剤化されて
少くとも5.44tの硬度をもつ錠剤を生成できることが所
望される(より一層好ましいのは6.35tの硬度である。
そして5.44tの硬度をもつ錠剤に成型された時、そのよ
うな錠剤の崩壊時間は5分以内でなければならない)。
一般に、少くとも5.44tの硬度をもつ錠剤に直接打錠す
ることのできる非常に高い硬度/非常に短かい崩壊時間
−組成物が本発明を実施する組成物によつて提供され、
その中に補助的結合剤および補助的崩壊剤が含まれ、こ
れら任意の補助剤の量は、組成物100部分につき、それ
ぞれ約0.5〜約1.4部分および約1〜5部分である。
好ましい実施例において、このような非常に高い硬度お
よび非常に低い崩壊時間をもつ組成物は、次の成分を記
載量だけ含む(組成物の総重量を基にして約0.5〜約1.5
%の量の水分も含む):成分 概略量 APA(アセタミノフエン) 93−83 部分的ゲル化澱粉 5−10 ステアリン酸 0.1−0.4 ポリビニールピロリドン 0.5−1.4 架橋ポビドン 1−5 ここに記載した量は、組成物100部分中の部分(乾燥ベ
ースで)である。
本特許出願の作成時に予測された、本発明の最も良い実
施例組成物は次の通りである。ここで記される量は、組
成物の100部分(乾燥ベース)あたりの部分であらわし
てある:成分 概略量 APAP(アセタミノフエン) 90 部分的ゲル化澱粉 6.45 ステアリン酸 0.15 ポリビニールピロリドン 1.2 架橋ポビドン 2.2 最後に挙げる実施例は、所望通りに、組成物の総重量
(乾燥ベース)を基にして約0.5〜約1.5%の量の水を含
み、より一層好ましいのは約1%である。最後に挙げた
実施例のこのような組成物は、繰返し述べることになる
が、5.44t以上〔しばしば6.35t以上〕の硬度をもち、5.
44tの硬度で5分以下(しばしば4分以下)の崩壊時間
をもつ錠剤に成型され得るのが普通である。
使用にあたり、本発明の組成物をその他の活性又は不活
性の成分と都合良く合一することができ、その合一の時
期は、諸成分を混ぜ合わせて組成物をつくる前でも、組
成物が形成された後(この場合はその組成物を前記の活
性又は不活性成分と乾燥混合する)でもよい、そしてそ
の後に直接圧縮して、種々の最終応用目的のために最も
適した硬度並びに崩壊度値をもつ錠剤に成型する。
本発明の組成物は、前述の、即ち噴霧乾燥段階を含む方
法によつて作るのが好ましい。
スラリー製造段階は、部分的ゲル化澱粉成分のほぼ完全
な水和が達せられるような方法で行われるのが好まし
い。そしてPGSのゲル化パーセントが増加しないよう
に、少くとも、所望の最高ゲル化パーセントである約75
%を超えないように低せん断作用(low shear mixing a
ction)を用いるのが一層好ましい。ステアリン酸がス
ラリー中で徹底的に混合されること、即ち用いる水性媒
質(例;水)全体にほとんど一様に分散することが一層
好ましい。
本発明の方法の好ましい実施例においては、次の操作が
続く。
スラリーの作成 (A)適当な混合機に部分的ゲル化澱粉および等量のア
セタミノフエンを加える。その後ステアリン酸と架橋ポ
ビドンとの混合物を振とうしながら加え、均質な混合物
を得る。
(B)ポリビニールピロリドンを水に溶解し、その後、
生成したPVP溶液に、段階Aでできた混合物を振とう又
は混合しながら加える。
(C)段階Bでできた混合物に、混合を続けながらアセ
タミノフエンの残りを加える。
(D)生成したスラリーがなめらかになるまで振とうを
続けるのが好ましい。
噴霧乾燥条件は、種々の要因−例えば供給するスラリー
の濃度、噴霧乾燥機の型、所望の乾燥速度、相対湿度お
よび当業者には容易にわかるその他の要因−に依存す
る。
1時間に約10Kgのスラリー供給速度で作動する対向流式
噴霧乾燥機を例にとつて、好ましい噴霧乾燥条件と、記
載の各条件又はパラメーター毎に有効な条件範囲とを、
以下の表に示す。
噴霧乾燥の条件 本発明の実際を、次の特殊だが非限定的な実施例によつ
て説明する。実施例中および、以下の請求も含む本開示
中に用いたすべての量(部分,%等を含む)は、特記し
ない限り重量である。
特記しない限り、次の各実施例中の組成物は上述の好ま
しい方法を用いて製造した。この方法は、各スラリーを
生成する段階と、生成したスラリーを上に示した好まし
い条件又は少くともこのような実質的に好ましい条件を
用いて噴霧乾燥する段階とから成る。又各実施例におい
ては、特記しない限り、噴霧乾燥は、製造者の使用書に
従い、ニロ−アトマイザー社(Niro Atomizer Compan
y)製の向流噴霧乾燥機(NO.6903型)で向流噴霧乾燥す
ることにより実施された。
使用したPGSは、推定ゲル化パーセント57.7%のスター
チ1500(カラコン社)である。
すべての錠剤は、製造者の使用書に従い、Manesty B3B1
6-ステーシヨンロータリー錠剤機(トーマス・エンジニ
アリング社−Thomas Engineering Company−から市販さ
れる)で成型した。その錠剤機に、円柱状錠剤を作るよ
うに設計した錠剤型を装着した。その円柱状錠剤は角が
斜角になり向かい合つた二平面をもち、全体的直径は13
/32インチ(1.03cm)である。名目重量が約360mgの錠剤
ができるように錠剤機を運転した。
本文中に用いた次の用語の意味を記す: (A)「崩壊時間」は、円盤を用いないことを除けば、
米国薬局方(以後「USP」と記す)に非コーテイング錠
剤に関して詳述される崩壊時間試験法と同じ方法を用い
て測定した時間を意味する; (B)「溶解時間」はUSP XXにAPAP錠剤について詳述さ
れた溶解時間−試験法を用いて測定した時間を意味す
る; (C)「硬度」はシユロイニゲル硬度測定器を用いて測
定した硬度である; (D)「最大硬度」は、錠剤が実質的にラミネーシヨン
のない場合の最大硬度を意味する; (E)「脆さ(friability)」はロツヒ−フライアビユ
レーター(Roche Friabulator)を用いて、20錠剤、100
回転で測定した場合の脆さを意味する。
実施例では、特記しない限りすべての錠剤硬度値は10錠
の平均値であり、すべての錠剤重量は、20錠を一緒に秤
量し、それを20で割つた値である。特記しない限り、錠
剤崩壊時間は約5.44t硬度の錠剤について測定した。
本発明を実施するための最善の態様を、例えば好ましい
材料と、好ましい量範囲および量の値を含むがこれに限
定されるものではない操作条件と、本特許出願実行時に
考えられる最善の方法で成功裡に発明を実施するための
その他の明白でない変動的材料とを示すという方法で、
以上の詳細な説明中に詳述した。
以上の詳細な説明は、単に例記のためのものであつて、
本発明の精神又は範囲を逸脱することなく多くの変形が
行われ得ることは当然である。
実施例1−3 本発明の組成物を上に引用した製造法に従つて製造し
た。以下の表に、用いた成分とその量、並びに錠剤の測
定値(即ち錠剤の硬度、崩壊時間および溶解時間)を示
す。
錠剤の結果 これらの実施例に示すように、実施例1は補助的結合剤
も補助的崩壊剤も含まない;実施例2は補助的結合剤は
含み、補助的崩壊剤は含まない。実施例2に示した崩壊
時間は硬度5.90tの錠剤について測定したものである。
実施例4−8 本発明のその他の組成物を上に引用した実施例製造法に
よつて製造した。以下の表に用いた成分、その量並びに
錠剤の測定結果(即ち錠剤の硬度、崩壊時間)を示す。
錠剤の結果 実施例9−12 実施例9−12は、最大硬度と、錠剤組成物中のステアリ
ン酸量増加(これに相当するPGS量を減らす)との意外
な関係を示す。
本発明の組成物を上に引用した実施例製造法によつて製
造した。以下の表に、用いた成分とその量並びに最大錠
剤硬度を示す。
錠剤の結果 最大硬度(t) 8.80 8.39 6.49 6.58 実施例13 実施例13は、前記実施例9−12の組成の各々の圧縮程度
を変えることによつて錠剤の硬度を変えた場合、錠剤崩
壊時間の変化が好都合なことに予想外に小さいことを示
す。
錠剤の結果を次の実施例13の表に示す。ここで各組成物
毎の“群”の文字は、各群の硬度値によつて表現した、
異なる圧縮程度をあらわしている。
別の実施例において、前述のように製造したスラリーの
並行(co-current)噴霧乾燥によつて本発明の組成物を
つくることができる。
以下の表に、好ましい並行噴霧乾燥条件を、スラリー供
給速度約400Kg/hourの場合について示す。それと共に記
載した各条件又はパラメーターの有効範囲も示す: 実施例14 この実施例では、以下に示す本発明の好ましい組成物は
並行噴霧乾燥が約400Kg/hrのスラリー供給速度で行われ
たことを除いて実施例1−3に用いたものとほぼ同じ方
法で製せられた。
組成物を以下に記す:成分 概略量−%乾燥ベース APAP 90 PGS(スターチ1500−カラコン社) 6.37 ステアリン酸 0.16 水 0.90-0.97 PVP(補助的結合剤) 1.22 XL-PVP(補助的崩壊剤) 2.24 使用した並行噴霧乾燥機はSF79スプレーノズルを具備せ
る8−フート−プロクター&シユワルツ(Procter&Sch
warz)−タワードライヤーであつた。供給するスラリー
濃度は約53.2%固体である。乾燥機は次の概略条件下で
作動した:入口温度(505-510゜F)(263-266℃)、出口
温度(196-198゜F)(91-92℃)および供給圧又は噴霧圧
(2600Psig)(182.7Kg/cm2) 生成した組成物は次のような概略の累積的粒子サイズ分
布を示す:+60メツシユ +200メツシユ +325メツシユ 25.2-26.0% 96.4-96.8% 101.2% 錠剤を、実質上前述のように製造した。実施例13に示し
たように種々の程度に圧縮した錠剤について、得られた
錠剤特性(概略値)を以下に記す。錠剤の平均湿度は約
1.13%であつた。
第1群の錠剤について得られる溶解時間を記載時間内に
溶解したAPAPの概略量を示す次の溶解パターンによつて
明らかにする:95.5%(6分)、99.6%(12分)、99.4
%(18分) 本発明の最適な形態は前述のとおりであり、その一例と
して、好ましい材料および操作条件が示されたが、現時
点で考えられる好ましい範囲、量および他の明らかでな
い材料がこの発明に適用し得ることを除外するものでは
ない。
以上の詳細な説明は単なる例示としてなされたものであ
り、本発明の範囲および精神を逸脱しないで種々の変形
が可能であることを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−130913(JP,A) 特開 昭57−53403(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高い硬度、短い崩壊時間および短い溶解時
    間をもつ錠剤に直接成型できる、直接錠剤化可能の自由
    流動性粒状N−アセチル−p−アミノフェノール組成物
    であって、その成分として、 (A)N−アセチル−p−アミノフェノール、 (B)約50〜約75%のゲル化パーセントをもつ、前記の
    硬度、崩壊時間および溶解時間を与えるのに有効な量
    の、医薬用として容認される部分的ゲル化澱粉、 (C)前記錠剤に、有効な離型性を与えるのに十分な量
    の、医薬用として容認される潤滑剤、 (D)組成物の総重量を基にして約0.5〜約1.5%までの
    量の水分、 を含み、前記成分(A),(B),(C)を含む水性ス
    ラリーを噴霧乾燥することによって組成物をつくる時に
    得られる前記成分の分布と少なくともほぼ同じ程度に、
    前記成分が前記組成物の粒子全体に分布する粒状N−ア
    セチル−p−アミノフェノール組成物。
  2. 【請求項2】付加的結合剤として医薬用として容認され
    る圧縮促進性結合剤を、その組成物から成型された錠剤
    の硬度を増加するのに有効な量を更に含む、特許請求の
    範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】付加的崩壊剤として医薬用に容認される崩
    壊促進物質をその組成物から成る錠剤の崩壊時間を減少
    させるのに有効な量だけ更に含む、特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。
  4. 【請求項4】付加的崩壊剤として医薬用に容認される崩
    壊促進物質を、その組成物から成る錠剤の崩壊時間を減
    少させるのに有効な量だけ更に含む、特許請求の範囲第
    2項記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記ゲル化パーセントが約60%である、特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記潤滑剤がステアリン酸であって、組成
    物の総重量を基準にして0.25%以下の量含まれる、特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】水分を除いた組成物の重量を100%とし
    て、約93〜83重量%のN−アセチル−p−アミノフェノ
    ールと、約5〜15重量%の前記部分的ゲル化澱粉と、前
    記潤滑剤として約0.1〜約0.4重量%のステアリン酸と、
    前記付加的結合剤として約0.5〜約1.4重量%のポリビニ
    ールピロリドンと、前記付加的崩壊剤として約1〜約5
    重量%の架橋ポビドンとを含む、特許請求の範囲第4項
    記載の組成物。
  8. 【請求項8】約90%のN−アセチル−p−アミノフェノ
    ールと、約6.4%の部分的ゲル化澱粉と、約0.15重量%
    のステアリン酸と、約1.2%のポリビニールピロリドン
    と、約2.2%の架橋ポビドンとを含む、特許請求の範囲
    第7項記載の組成物。
  9. 【請求項9】完全ゲル化澱粉を、少なくともほとんど含
    まない、特許請求の範囲第1項記載の組成物。
  10. 【請求項10】高い硬度、短い崩壊時間および短い溶解
    時間をもつ錠剤に直接成型できる、直接錠剤化可能の自
    由流動性粒子状N−アセチル−p−アミノフェノール組
    成物を製造する方法であって、 (A)(a)N−アセチル−p−アミノフェノールと、 (b)前記硬度、崩壊時間および溶解時間を与えるのに
    有効な量の、ゲル化パーセント約50%から約75%まで
    の、医薬用に容認される部分的ゲル化澱粉と、 (c)少なくとも前記錠剤に有効な離型性を与えるのに
    十分な量の医薬用として容認される潤滑剤 とから成る成分であって、水性媒質中にほぼ一様に分散
    する成分を含むスラリーを生成させる工程、および (B)前記スラリーを噴霧乾燥せる粒子が組成物の総重
    量を基準にして約0.5から約1.5%までの量の水を含むよ
    うな噴霧乾燥条件下で噴霧乾燥し、その際前記潤滑剤の
    少なくとも一部が前記組成物の粒子内部に分散し、潤滑
    剤の少なくとも一部が前記粒子の外側表面上にあるとい
    うように、前記成分が前記組成物の粒子全体に分布させ
    る工程、 から成る方法。
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