JPH0696449B2 - 板状炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents

板状炭酸カルシウムの製造方法

Info

Publication number
JPH0696449B2
JPH0696449B2 JP196989A JP196989A JPH0696449B2 JP H0696449 B2 JPH0696449 B2 JP H0696449B2 JP 196989 A JP196989 A JP 196989A JP 196989 A JP196989 A JP 196989A JP H0696449 B2 JPH0696449 B2 JP H0696449B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium carbonate
reaction
acid
carbonation
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP196989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02184519A (ja
Inventor
清 菅原
久夫 杉原
Original Assignee
協同組合津久見ファインセラミックス研究センター
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 協同組合津久見ファインセラミックス研究センター filed Critical 協同組合津久見ファインセラミックス研究センター
Priority to JP196989A priority Critical patent/JPH0696449B2/ja
Publication of JPH02184519A publication Critical patent/JPH02184519A/ja
Publication of JPH0696449B2 publication Critical patent/JPH0696449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/02Compounds of alkaline earth metals or magnesium
    • C09C1/021Calcium carbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F11/00Compounds of calcium, strontium, or barium
    • C01F11/18Carbonates
    • C01F11/182Preparation of calcium carbonate by carbonation of aqueous solutions and characterised by an additive other than CaCO3-seeds
    • C01F11/183Preparation of calcium carbonate by carbonation of aqueous solutions and characterised by an additive other than CaCO3-seeds the additive being an organic compound
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2002/00Crystal-structural characteristics
    • C01P2002/70Crystal-structural characteristics defined by measured X-ray, neutron or electron diffraction data
    • C01P2002/72Crystal-structural characteristics defined by measured X-ray, neutron or electron diffraction data by d-values or two theta-values, e.g. as X-ray diagram
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/01Particle morphology depicted by an image
    • C01P2004/03Particle morphology depicted by an image obtained by SEM
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/20Particle morphology extending in two dimensions, e.g. plate-like
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/60Particles characterised by their size
    • C01P2004/62Submicrometer sized, i.e. from 0.1-1 micrometer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、板状の形状を有する板状炭酸カルシウムの製
造に関し、更に詳しくは水酸化カルシウムから均一な板
状形状をした板状炭酸カルシウムを効率的に製造する方
法に関するものである。
(従来技術) 炭酸カルシウムは、周知のように紙、ゴム、プラスチッ
クス、塗料、食品等の充填剤などに広く利用されてい
る。
炭酸カルシウムは、製造法により大別すると石灰石を粉
砕して製造される重質炭酸カルシウムと、化学的に炭酸
源とカルシウム源とを反応させて製造される沈降性炭酸
カルシウムとの2つに大別される。重質炭酸カルシウム
は、粉砕機の能力からミクロンオーダーが粒径限界とな
っており、その形状も角張った不定形で、粒子径も分級
しなければ、粒度幅の狭いものが得られない等の問題が
あるため、その利用分野は限定されてしまう。一方沈降
性炭酸カルシウムは、典型的には水酸化カルシウムの懸
濁液(スラリー)(以下、石灰乳という。)に二酸化炭
素あるいは二酸化炭素含有ガス(以下、炭酸ガスとい
う。)を吹き込んで反応させる炭酸ガス化合法により、
0.03〜0.06μmあるいは1〜3μmの均一な粒子形状と
粒子径を有するものの製造が容易であるため、その利用
分野も広い。
ここで、炭酸カルシウムの結晶型と粒子形状に注目して
考察すると次のようになる。炭酸カルシウムには、結晶
工学的にカルサイト、アラゴナイト、バテライトの3種
の同質多像体が知られている。カルサイト型は、最も安
定で、粒子形状が、連鎖状、紡錘状、立方体状等の形状
をとっている。また、アラゴナイト型は、カルサイト型
い次いで安定で、柱状、針状の形状を有している。以上
の2つの結晶型のものは、現在、製造販売されているも
のである。一方、バテライト型は、基本的に球状を有し
ているものの、結晶工学的に不安定で、水の存在状態で
は容易にカルサイト型あるいはアラゴナイト型に結晶転
移と同時に粒子形状が変化するので、製造および表面被
覆等の安定化にコストがかかる等の理由から製造されて
いない。
前記した炭酸カルシウムの粒子形状において、最近では
前記したような形状でない板状形状のものが強く要求さ
れるようになってきている。これは、炭酸カルシウムと
同様、紙、プラスチック、ゴムなどの無機質充填剤とし
て多量に使用されているカオリナイト系充填剤が、六角
板状結晶により構成され優れた特性を発現しているため
であり、その代替化のためいは炭酸カルシウムの形状に
おいて板状のものが不可欠である。
前記した板状形状の炭酸カルシウムを製造する方法とし
て、最近数例の研究報告がなされているが、関与する反
応が複雑であったり、多量の熱エネルギーを使用し、生
成物が高価になり、工業的生産まで至っていないのが現
状である。
現在、炭酸カルシウムを含めて石灰関連の板状物とし
て、水酸化カルシウム、塩基性炭酸カルシウム、
炭酸カルシウムが開発研究されている。
前記したの板状の水酸化カルシウムの製造方法として
は、塩化カルシウムと水酸化ナトリウムの溶液反応によ
り得る方法(石膏石灰学会誌「石膏と石灰」No.189)、
酸化カルシウムの水和反応液に水溶性カルシウム塩を加
えて熟成する方法(特開昭58−176124)が、又前記した
の板状の塩基性炭酸カルシウムの製造方法としては、
石灰乳を部分炭酸化して塩基性炭酸カルシウムを得る方
法(特公昭62−32130、特開昭61−219715および特開昭6
2−113718)などがある。しかし、これらの方法は、原
料が高価であったり、水が介在すると形状が変化した
り、水中で高pHを示したりするなど、工業的素材として
はかなりの難題が残されているものである。
これらに較べて、炭酸カルシウムは、水中での形状の変
化、高pHの問題を解決するに充分な素材である。
前記したの板状の炭酸カルシウムの製造方法としては
第一段階として水酸化カルシウム水溶液に炭酸ガスを反
応させて炭酸水素カルシウム水溶液を調製し、次いで第
二段階として加熱制御が施された水に滴下あるいは注入
して得る方法(特開昭63−50316)、一部炭酸化した石
灰乳とアルカリ性炭酸塩との反応によって得る方法(特
公昭63−6494)、さらには石灰乳の部分炭酸化により調
製した板状の水酸化カルシウムあるいは塩基性炭酸カル
シウムを200℃以上の温度で炭酸化する方法(石膏石灰
学会誌「石膏と石灰」No.196および特開昭61−219717)
等がある。しかし、これらの方法は、製造過程が2段階
で煩雑であり、大量生産が望めず、原料コストが高く、
さらには熱エネルギーの消費が大きい等の問題点があ
り、工業的生産に至るには困難な製造方法である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、前記した板状形状の石灰関連物質、特に
板状形状の炭酸カルシウムの従来の製造技術にみられる
欠点を解消すべく鋭意検討した結果、石灰乳に炭酸ガス
を吹き込んで炭酸化反応を行なわしめる際に、特定の反
応条件下に有機ホスホン酸化合物を共存させると極めて
効率よく板状の炭酸カルシウムが得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
本発明は、反応操作が容易であり、低コストでしかも大
量生産ができる板状炭酸カルシウムの製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明は、水酸化カルシウムの二
酸化炭素による炭酸化反応により炭酸カルシウムを製造
する方法において、炭酸カルシウムの生成過程において
塩基性炭酸カルシウムを生成する反応条件下で、かつ有
機ホスホン酸化合物の共存下に炭酸化反応を行なわしめ
ることを特徴とする板状炭酸カルシウムの製造方法に関
するものである。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
本発明は、石灰乳に炭酸ガスを吹き込んで炭酸化反応を
行なわしめ、炭酸カルシウムを製造する、所謂炭酸ガス
化合法において、炭酸化の反応過程において塩基性炭酸
カルシウムを生成させる反応条件下に、かつ有機ホスホ
ン酸化合物を共存させることに最大の特徴を有するもの
である。
当業界において、炭酸カルシウムの製造に有機ホスホン
酸化合物を使用する技術は公知であり、例えば特公昭60
−33764号(微細沈降炭酸カルシウムの製造方法)、及
び特開昭60−166221号(微粉バテライト型炭酸カルシウ
ム組成物)に開示されている。
しかしながら、前記した従来法において、前者は0.03μ
m以下の立方状ないしは連鎖状の微細沈降性炭酸カルシ
ウムの製造方法に関するものであり、また、後者は前述
したように基本的には球状の不安定なバテライト型炭酸
カルシウムを有機ホスホン酸化合物の添加により安定化
しようとする方法に関するものである。従って、厳密に
言えは、炭酸カルシウムの製造段階で有機ホスホン酸化
合物を添加するのは、前者の方法である。前者の方法を
さらに詳細にみると、有機ホスホン酸化合物を反応前に
添加すること、二酸化炭素を7〜18℃の開始温度で導入
して炭酸化反応を行なわしめ、炭酸化反応中は30℃以下
に維持して実質的にカルサイト型の沈殿が完了するまで
二酸化炭素を導入すること、反応時間が30分前後と比較
的速い反応速度を採用していることが要件となってい
る。
これに対して、本発明の板状炭酸カルシウムの製造方法
においては、有機ホスホン酸化合物の添加時間が炭酸化
反応の前か、あるいは反応途中であってもよいこと、炭
酸化反応の温度規制が必要でないこと、反応時間が40分
以上と比較的遅い反応速度に依存すること、という条件
下に有機ホスホン酸化合物を使用して板状炭酸カルシウ
ムを製造しようとするものである。特に、本発明と前記
した特公昭60−33764号との根本的な相違は、本発明に
おいては塩基性炭酸カルシウムを生成させる反応条件下
で、かつ有機ホスホン酸化合物の共存下に炭酸化反応を
行なわしめるという態様で有機ホスホン酸化合物を使用
する点である。後者の特公昭60−33764号においては、
反応途中に塩基性炭酸カルシウムの生成はみられず、カ
ルサイト型炭酸カルシウムと水酸化カルシウムとの混合
状態にあることである。
本発明者らは、前記した反応条件のもとで有機ホスホン
酸化合物を使用した場合、効率よく板状の炭酸カルシウ
ムが生成されるという極めて特異な現象が見い出した
が、その理論的解明は十分にはなされていない。
本発明において、炭酸化反応系の条件は、即ち石灰乳の
濃度、炭酸ガス濃度および炭酸ガス量は別に規制しない
が、反応条件として、反応途中で塩基性炭酸カルシウム
あるいは塩基性炭酸カルシウムと水酸化カルシウムとの
混合状態になる条件下の炭酸化反応であることが必要で
ある。この条件外の反応系に有機ホスホン酸化合物を添
加しても、0.5μm程の立方状あるいは連鎖状の炭酸カ
ルシウムが生成するのみである。
本発明において、炭酸化反応中に塩基性炭酸カルシウム
を生成させるという条件が重要であるため、この点につ
いて説明する。
炭酸化反応の過程において、塩基性炭酸カルシウムが生
成しているか否かは炭酸化反応速度で区別をつけること
ができる。前記したように従来の特公昭60-33764号にお
いては30分前後の速い反応速度を採用しているに対し、
本発明では40分以上という比較的遅い反応速度を採用
し、反応過程中に塩基性炭酸カルシウムを生成させてい
る。しかし、このような炭酸化反応速度で塩基性炭酸カ
ルシウムの生成条件を規定することは、導入した炭酸ガ
ス量に対する反応した炭酸ガス量の割合、水酸化カルシ
ウムの粒径等による反応性等の要因から不正確な場合も
生じる。より正確に条件規定するには炭酸化途中の電気
伝導度を採用すれば良い。塩基性炭酸カルシウムの生成
する反応では、炭酸化率が60%を超えるあたりから電気
伝導度の3.5mS/cmを超える降下が認められるが、そうで
ない反応では、炭酸化率が60%を超える前に既に電気伝
導度が3.5mS/cmを超える降下が認められる。従って、塩
基性炭酸カルシウムの生成条件として炭酸化率が60%を
超える前までに、電気伝導度の降下が反応前に対して3.
5mS/cm以内であることが重要である。
本発明で使用する有機ホスホン酸化合物としては、その
分子鎖中に次の構造式で表されるメチレンホスホン酸基
を持つ化合物が挙げられる。
(式中、Mは、水素原子、アルカリ金属原子、アンモニ
ウム基、またはアルキル基で、それぞれ異なっても差し
支えない。) また、メチレンホスホン酸と2価あるいは3価のアルカ
リ土類金属あるいは金属原子との錯体構造をとるものも
挙げられる。
有機ホスホン酸化合物の好ましい一般的な構造式を示せ
ば、例えば、一般式[II]または一般式[III]で表さ
れる有機ホスホン酸化合物が挙げられる。
(式中、Mは、水素原子、アルカリ金属原子、アンモニ
ウム基、またはアルキル基で、それぞれ異なっても差し
支えない。Xは、炭素数10以下のアルキレン基で、R,R1
は、水素原子、水酸基、または炭素数10以下のアルキレ
ン基または を介してもよいメチレンホスホン酸基、nは、0〜3ま
での整数、XおよびR1はnの数によりそれぞれ異なって
もよい。R2は、水素原子、フェニル基、ベンジル基、炭
素数1〜4のアルキル基、R3は、水素原子、水酸基、ア
ミノ基、炭素数1〜4のアルキル基、mは、1〜10の整
数で、mの数によりR2,R3はそれぞれ異なっても差し支
えない。) 上記化合物を具体的に挙げれば、イミノジ(メチレンホ
スホン酸)、ニトリロトリ(メチレンホスホン酸)、n
−ヘキシルアミノジ(メチレンホスホン酸)、エチレン
ジアミンジ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン
トリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ
(メチレンホスホン酸)、トリメチレンジアミンテトラ
(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンジ
(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミントリ
(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテト
ラ(メチレンホスホン酸)、ペンタメチレンジアミンテ
トラ(メチレンホスホン酸)、オクタメチレンジアミン
テトラ(メチレンホスホン酸)、ノナメチレンジアミン
テトラ(メチレンホスホン酸)、デカメチレンジアミン
テトラ(メチレンホスホン酸)、4−ヒドロキシ−4−
アザヘプタン−1,7−ジアミンテトラ(メチレンホスホ
ン酸)、4−メチル−4−アザヘプタン−1,7−ジアミ
ンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミ
ントリ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミン
ペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミ
ンヘキサ(メチレンホスホン酸)、メチレンジホスホン
酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、
イソプロピリデンジホスホン酸、トリメチレンジホスホ
ン酸、デカメチレンジホスホン酸、1,6−ジヒドロキシ
−1,6−ジメチルヘキサメチレンジホスホン酸、1−ア
ミノ−2−フェニルエタン−1,1−ジホスホン酸、1,3−
ジヒドロキシ−1,3−ジプロピルトリ(メチレンホスホ
ン酸)、1−アミノエタン−1,1−ジホスホン酸、2−
ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸があり、その
ほかには、メチルジクロロホスホン酸、ホスホエノール
ピルビン酸、3−ホスホグリセリン酸、2−カルボキシ
エチルホスホン酸、グリセロホスホン酸、ジメチルメチ
ルホスホン酸、トリメチルホスホン酸、ビス(2,2,2−
トリクロロエチル)ホスホロクロライド、ビス(ジメチ
ルアミノ)ホスホロクロライド、ジエチルホスホロジア
ナイド、2,3−ジブロモプロピルジメチルホスホン酸、
フェニルジクロロホスホン酸、p−ニトロフェニルホス
ホン酸、p−クロロアニリドホスホン酸、フェニルホス
ホン酸、アスコルビックホスホン酸、2,2,2−トリブロ
ムエチルクロロホスホノモルホリン、ビス(2,3−ジブ
ロモプロピル)ホスホン酸、トリス(2−クロロエチ
ル)ホスホン酸、ジエチルシアノメチルホスホン酸、グ
ルコニックホスホン酸、ジイソプロピルフルオロホスホ
ン酸、ジイソプロピルホスホン酸、トリエチルホスホン
酸、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスホン
酸、ピリドキサルホスホン酸、ジメチルフェニルホスホ
ン酸、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスホン酸、
トリス(1,3−ジクロロ−2−プロピル)ホスホン酸、
ジメチル(2−オキソヘプチル)ホスホン酸、トリエチ
ル−2−ホスホノプロピオン酸、αおよびβ−ナフチル
ホスホン酸、ジエチル−p−ニトロフェニルホスホン
酸、糖類および核酸類とのリン酸エステル、メチレンホ
スホン酸アクリレート、メチレンホスホン酸メタクリレ
ート、スチリルホスホン酸、ビニルホスホン酸などのホ
スホン酸基含有不飽和単量体から得られる水溶性の重合
体、あるいはこれらホスホン酸基含有不飽和単量体とア
クリル酸などの他の不飽和単量体との水溶性の共重合
体、さらにはこれら重合体や共重合体のナトリウム塩、
カリウム塩などが挙げられ、これらの1種または2種以
上を併用して使用される。
本発明において、有機ホスホン酸化合物は、前記した具
体例に限定されるものではない。また、本発明におい
て、前記した有機ホスホン酸化合物のうちニトリロトリ
(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メ
チレンホスホン酸)、エチレントリアミンペンタ(メチ
レンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸及びそれらのナトリウム、カリウム等の金
属塩が好ましいものである。
本発明において、有機ホスホン酸化合物の添加時期とし
ては、反応前、反応途中のどちらか、あるいはその両方
に添加すればよく、実質的な添加時期としては、炭酸化
率が0〜85%の間で、好ましくは5〜70%の間がよい。
炭酸化率が85%以上で添加すると、0.05μm程の立方体
状炭酸カルシウムが生成する。ここで炭酸化率(G)と
は、下記の式で表すものとする。
本発明において有機ホスホン酸化合物の添加量は、有機
ホスホン酸の種類により異なるが、酸に換算して0.01〜
20重量%がよく、好ましくは0.1〜10重量%がよい。0.0
1重量%以下だと、0.05μm程の立方体状あるいは連鎖
状炭酸カルシウムが生成しやすくなり、20重量%以上だ
と、10μm程の粗大粒子になりやすい上に経済的にも好
ましくない。
(実施例) 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本
発明はこれら実施例のものに限定されない。
実施例1 12g/100mlの濃度の石灰乳250mlを15℃に調整し、25%の
炭酸ガスを1500ml/分の速度で吹き込みを開始した。反
応時間より10分経過した時点でエチレンジアミンテトラ
(メチレンホスホン酸)の0.45gを添加した。この時点
の炭酸化率を常法に従って測定したところ、約20%であ
った。また、この時点で、10mlを取り出し、脱水、乾燥
して得た粉末をX線回折装置で調べたところ、塩基性炭
酸カルシウムと水酸化カルシウムとの混合状態にあっ
た。添加後、そのまま反応を継続して、反応を終了させ
た。反応終了時間は反応開始から50分であった。また、
炭酸化率60%までの電気伝導度の降下は、反応前を基準
にして1.8mS/cmであった。この炭酸化された乳液を濾
過、脱水、水洗、メチルアルコール洗浄を行った後、10
0℃で乾燥して20gの炭酸カルシウムを得た。この得られ
た炭酸カルシウムをX線回折装置で調べたところ、カル
サイト型炭酸カルシウム以外のピークは認められなかっ
た。また、走査型電子顕微鏡で形状を観察したところ、
径1〜2μm、厚さ0.1〜0.2μmの板状粒子であった。
図1にこのもののX線回折図および図2に走査型電子顕
微鏡写真を示す。
比較例1 12g/100mlの濃度の石灰乳250mlにエチレンジアミンテト
ラ(メチレンホスホン酸)の0.3gを石灰乳に予め添加し
ておき、25%の炭酸ガスを3l/分で導入し、反応中15±
1℃に保温して炭酸化を行なった。反応開始15分で10ml
を取り出し、脱水、乾燥して得た粉末をX線回折装置で
調べたところ、カルサイト型炭酸カルシウムと水酸化カ
ルシウムとの混合状態にあった。反応終了時間は約30分
であり、これにより約0.04μmの立方体状の炭酸カルシ
ウムが生成した。また、炭酸化反応において炭酸化率60
%までの電気伝導度の降下は、4.5mS/cmであった。図3
にこのものの走査型電子顕微鏡写真を示す。
比較例2 エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)を添加
しない以外は、実施例1と同様な操作を行なったとこ
ろ、50分で炭酸化が終り、約0.6μmの立方体状の炭酸
カルシウムが生成した。この時の炭酸化率60%までの電
気伝導度の降下は、1.8mS/cmであった。また、反応開始
15分で10mlを取り出し、脱水、乾燥して得た粉末をX線
回折装置で調べたところ、塩基性炭酸カルシウムと水酸
化カルシウムとの混合状態にあった。
比較例3 エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)の代わ
りにピロリン酸0.5gを添加した以外は、実施例1と同様
な操作を行ったところ、約3〜5μmの塊状の炭酸カル
シウムが生成した。
比較例4 エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)の代わ
りにリン酸−水素二ナトリウム0.5gを添加した以外は、
実施例1と同様な操作を行ったところ、約3〜5μmの
塊状の炭酸カルシウムが生成した。
実施例2 石灰乳濃度6g/100ml、反応開始温度を20℃、25%炭酸ガ
スを600ml/分で行った以外は、実施例1と同じ操作を行
ったところ、径1〜2μm、厚さ0.1〜0.2μmの板状の
カルサイト型板状炭酸カルシウム20gを得た。この時の
炭酸化率60%までの電気伝導率度の降下は、反応前を基
準にして2.1mS/cmであった。
実施例3 6g/100mlの濃度の石灰乳400mlを15℃に調整し、25%の
炭酸ガス300ml/分の速度で吹き込みを開始した。反応開
始より20分経過した時点で1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸を0.17g添加した。この時点の炭酸化
率を常法に従って測定したところ、約17%であった。添
加後、そのまま反応を継続して、反応を終了させた。反
応終了時間は反応開始から120分であった。この炭酸化
された乳液を濾過、脱水、水洗、メチルアルコール洗浄
を行った後、100℃で乾燥して32gの炭酸カルシウムを得
た。このようにして得られた炭酸カルシウムは、X線回
折、走査型電子顕微鏡より径1〜2μm、厚さ0.1〜0.2
μmの板状のカルサイト型板状炭酸カルシウムであっ
た。このときの炭酸化率60%までの電気伝導度の降下
は、反応前を基準にして1.5mS/cmであった。
実施例4〜7 下記第1表に示すような条件で実施例3と同様な操作を
行い、同じく第1表に示すようなカルサイト型板状炭酸
カルシウムを得た。
なお、実施例2〜7までにおいても、その反応途中に塩
基性炭酸カルシウムの生成が、X線回折により確認され
た。また、いずれの実施例においても炭酸化率60%まで
の電気伝導度の降下は、反応前を基準にして3.5mS/cm以
内であった。
〔発明の効果〕 本発明の板状炭酸カルシウムの製造方法により、従来に
ない板状の形状を有する炭酸カルシウムを容易に製造す
ることができる。その特徴として、まず、炭酸化原料と
しての水酸化カルシウムと二酸化炭素、そして添加剤と
しての少量の有機ホスホン酸化合物を用いるため安価な
製造コストで生産できること、また有機ホスホン酸化合
物の添加時期が広域に渡っているため、反応操作が容易
であることが挙げられる。また、生成した板状炭酸カル
シウムは、結晶工学的に非常に安定なカルサイト型であ
るため、水中での形状変化がなく、他の板状水酸化カル
シウムや板状塩基性炭酸カルシウムのように溶解して高
アルカリ性を示さないため、他の物質による表面被覆や
加熱処理等の煩雑な安定化操作を必要としない。
以上の観点から、本発明の板状炭酸カルシウムの製造方
法は、大量生産を前提とした工業生産が容易な製造方法
と言える。
ところで、カリオン、クレー等で代表される従来の天然
の板状化合物は、資源の枯渇が呼ばれているものであ
る。しかも、これらを紙、プラスチックス、塗料等に充
填した場合、微量の不純物の混入、産地あるいは時期的
な品質のばらつき等により製品に着色、濁り等の影響を
及ぼしたりする。
従って、本発明で得られた一定品質の板状炭酸カルシウ
ムは、従来の板状天然化合物の代替品として極めて重要
なものであり、代替品の量的増大により一定品質の板状
炭酸カルシウムを大量に供給することができ、板状炭酸
カルシウムを充填した製品が、一定品質でしかも安定生
産が出来ると同時に、生産コストの低減にもなる。さら
には、板状炭酸カルシウムを充填した製品の塗工面の平
滑性、光沢性の向上等の諸物性の改善にもつながること
が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた炭酸カルシウムのX線回
折パターン図である。 第2図は、実施例1で得られた炭酸カルシウムの粒子構
造を示す図面代用の走査型電子顕微鏡写真である。 第3図は、比較例1で得られた炭酸カルシウムの粒子構
造を示す図面代用の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化カルシウムの二酸化炭素による炭酸
    化反応により炭酸カルシウムを製造する方法において、
    炭酸カルシウムの生成過程において塩基性炭酸カルシウ
    ムを生成する反応条件下で、かつ有機ホスホン酸化合物
    の共存下に炭酸化反応を行なわしめることを特徴とする
    板状炭酸カルシウムの製造方法。
  2. 【請求項2】炭酸化過程において、炭酸化率が60%を超
    える前までに、電気伝導度の降下が反応前に対して3.5m
    S/cm以内である請求項第1項の板状炭酸カルシウムの製
    造方法。
JP196989A 1989-01-10 1989-01-10 板状炭酸カルシウムの製造方法 Expired - Lifetime JPH0696449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP196989A JPH0696449B2 (ja) 1989-01-10 1989-01-10 板状炭酸カルシウムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP196989A JPH0696449B2 (ja) 1989-01-10 1989-01-10 板状炭酸カルシウムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02184519A JPH02184519A (ja) 1990-07-19
JPH0696449B2 true JPH0696449B2 (ja) 1994-11-30

Family

ID=11516398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP196989A Expired - Lifetime JPH0696449B2 (ja) 1989-01-10 1989-01-10 板状炭酸カルシウムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0696449B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5643631A (en) * 1995-03-17 1997-07-01 Minerals Tech Inc Ink jet recording paper incorporating novel precipitated calcium carbonate pigment
DE50006954D1 (de) * 2000-04-14 2004-08-05 Schaefer Kalk Stabiles, plättchenförmiges, calcitisches Calciumcarbonat, Verfahren zu dessen Herstellung und seine Verwendung
US7128887B2 (en) 2003-05-29 2006-10-31 Specialty Minerals (Michigan) Inc. Platy precipitated calcium carbonate synthesis method
US7135157B2 (en) 2003-06-06 2006-11-14 Specialty Minerals (Michigan) Inc. Process for the production of platy precipitated calcium carbonates

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02184519A (ja) 1990-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8906996B2 (en) Spherical, amorphous calcium carbonate particles
US5558850A (en) Precipitated calcium carbonate
AU632706B2 (en) Precipitated calcium carbonate
CA1317739C (en) Process of producing needle-shaped calcium carbonate particles
JP2684112B2 (ja) 針状形状をしたアラゴナイト結晶形炭酸カルシウムの製造方法
KR100720865B1 (ko) 아라고나이트 침강성탄산칼슘의 신규한 제조방법
KR960704801A (ko) 판상의 합성 하이드로탈사이트의 타원형 응집체(spheroidal aggregate of platy synthetic hydrotalcite)
WO1993022237A1 (en) Method for production of synthetic hydrotalcite
JP2980504B2 (ja) 新規な形態を有する炭酸セリウムおよび炭酸セリウム並びに酸化セリウムの製造方法
JPS6350316A (ja) 六角板状粒子炭酸カルシウムの生成方法
JP2013136497A (ja) 表面電荷を有する炭酸カルシウムとその製造方法、および、この炭酸カルシウムを用いた製紙用充填剤
JPH0696449B2 (ja) 板状炭酸カルシウムの製造方法
JPH0453809B2 (ja)
JP2604202B2 (ja) 紡錘状炭酸カルシウムの製造方法
KR100413086B1 (ko) 균일성 및 고분산성을 갖는 수산화마그네슘 및 이의제조방법
JP2675465B2 (ja) 含水炭酸カルシウムおよびその製造方法
JP3362239B2 (ja) 板状炭酸カルシウムの製造方法
JP2000272920A (ja) 針状あるいは繊維状形態をしたカルサイト型炭酸カルシウムおよびその製造方法
JPS6335571B2 (ja)
JPH03285816A (ja) 板状塩基性炭酸カルシウムの製造方法
JP2549857B2 (ja) 粒子径が制御された炭酸カルシウムの製造法
JPH02243514A (ja) 微細球状バテライト系炭酸カルシウムの製造方法
JPH06102542B2 (ja) 球状粒子炭酸カルシウムの製造方法
CN1218877C (zh) 一种立方超细沉淀碳酸钙的制备方法
JPH05116936A (ja) 高分散性板状炭酸カルシウムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091130

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091130