JPH0696388B2 - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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JPH0696388B2
JPH0696388B2 JP18779385A JP18779385A JPH0696388B2 JP H0696388 B2 JPH0696388 B2 JP H0696388B2 JP 18779385 A JP18779385 A JP 18779385A JP 18779385 A JP18779385 A JP 18779385A JP H0696388 B2 JPH0696388 B2 JP H0696388B2
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unit
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邦彦 衛藤
豊 森
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、自動車の操舵フィーリングを自動車の走行環
境の如何に係わらず向上させた動力舵取装置に関する。
【従来技術】
自動車の動力舵取装置は、自動車のステアリングシャフ
トに入力されるマニュアルトルクの大きさにに比例して
補助操舵力を発生させて操舵に必要なマニュアルトルク
を減少させる装置である。そして操舵感覚が走行条件に
拘わらず最適となるように、マニュアルトルクに対する
補助操舵力の比である感度を、車速、操舵角、操舵角速
度、路面と操舵輪との摩擦係数等によって変化させるこ
とが提案されている。 又、予め与えられている車速、操舵角、操舵角速度等に
関する感度特性を手動で選択して適した操舵感覚が得ら
れるようにした装置が提案されている。
【発明が解決しようとする問題点】
運転者にとって安全で、最適な感度特性は、自動車の走
行環境によっても変化する。例えば、市街地走行と山岳
地走行とでは最適な感度特性は異なるはずである。しか
し、従来装置でこれらの環境に適した制御を達成する為
には、上記の市街地走行、山岳地走行等の走行条件を運
転者が判断して、手動で感度特性を切り換える必要があ
った。手動で感度特性を切り換えて、各種の運転環境に
適した操舵特性を得ることは、操作が煩雑になるととも
に、誤操作の原因となっていた。このため装置の使用性
が良くなかった。 また、操舵角の分散状態を測定してその分散状態から市
街地走行と山岳地走行とを区別して、それに対応した固
定感度特性で補助操舵力を制御することが考えられる。
この感度特性としては、市街地走行時は感度を大きく設
定して操舵を軽くし運転操作を容易に行う特性が考えら
れ、山岳地走行時は安全性の為、感度を小さく設定して
操舵を重くする特性が考えられる。しかし、山岳地走行
時には、ハンドルが重い為安定性があるが。長時間山岳
地を運転し続けると運転者に疲労感を与えると言う問題
がある。 本発明はこのような問題点を解決するものであり、自動
的に山岳走行状態を検出して、山岳走行用の感度特性で
補助操舵力を制御すると共に、一定期間山岳走行状態が
継続して運転者が山岳走行に慣れた頃に、感度を大きく
してハンドル操作を軽くすることにより、山岳走行時の
ハンドル操作による運転者の疲労を防止し、ハンドルの
操舵感覚の向上を図ることを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
上記問題点を解決するための発明の構成は次の通りであ
り、その概念が第1図に図示されている。 自動車の操舵力を補助する補助力を制御装置1からの制
御信号に応じて発生する補助力発生手段4と、 前記自動車のハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ
2と、 前記操舵角センサの出力する信号からハンドルの操舵角
の分散状態を求める分散状態検出部3と、 前記分散状態検出部3によって求められた分散状態に応
じて、自動車のハンドルに入力されるマニュアルトルク
に対する補助力の比である感度を変化させて、該感度に
応じて前記補助力発生手段4の出力する前記補助力を制
御する制御装置1とから成る動力舵取装置に於いて、 前記制御装置1は、 前記分散状態検出部3の検出した前記操舵角の分散状態
から前記自動車が山岳地を走行している状態にあること
を判定する山岳走行判定部6と、 感度特性変調部7の作動区間以外の区間では、前記分散
状態検出部3によって求められた前記操舵角の分散状態
に応じて、前記感度を決定する感度特性基本部5と、 前記山岳走行判定部6の出力信号を入力して、前記自動
車が山岳走行状態にあると判定された時は、山岳走行状
態になった後の所定期間である山岳走行導入区間の経過
の後、前記感度をその経過した時の感度から所定値まで
漸増し、所定期間該所定値を維持する感度特性変調部7
と、 前記感度特性基本部5と前記感度特性変調部7の出力す
る感度特性に応じて前記補助力発生手段4の出力する前
記補助力を制御する補助力制御部8と、 から成ることを特徴とするものである。 又、望ましい実施態様としては、山岳走行状態と山岳走
行状態との間に短い市街地走行状態がある場合には、新
たに山岳走行状態になっても、前の山岳走行状態でのハ
ンドル操作の感覚が残っているので、感度を低下してハ
ンドルを重くすることなく、山岳走行に慣れた時の感度
特性で続けて制御する方法がある。その場合の制御装置
の構成は、前記感度特性変調部の増加した感度の前記所
定値に基づいて補助力を制御した後、前記感度特性基本
部の出力する感度に基づいて前記補助力を制御し始めた
時からの経過期間を計数する計数部と、 該計数部の計数値が所定値に達する前に次の山岳走行状
態になった時は、前記山岳走行導入区間の当初から前記
増加した感度の前記所定値に基づいて補助力を制御する
継続制御部と具備したことである。
【作用】
第2図は、本装置の作用を説明する為の特性図である。
横軸は、走行距離である。(a)図は操舵角の分散の走
行距離に対する変化を示した特性図、(b)、(c)図
は、本発明装置の特徴とする感度の代表的な制御特性を
示した特性図である。山岳走行判定部6は操舵角の分散
MがM2以上になる範囲を山岳走行状態として判定する。
分散がM2以下の時は市街地走行状態であり、山岳走行状
態でL1〜L2の区間が山岳走行運転の慣れの目安を与える
山岳走行導入区間である。市街地走行と山岳走行の導入
区間に於いては、感度特性基本部5の出力する感度特性
に基づいて補助力が制御される。感度特性基本部5は、
分散状態検出部3によって検出された分散状態Mに応じ
て、感度特性を変化させる。従って、市街地走行から山
岳走行になるにしたがって感度Gは(a),(b)図に
示すようにG1からG3へと小さく制御され、ハンドルが重
くなる。感度特性変調部7は、山岳走行状態(L1〜L3)
に入ってハンドルが重く制御されて、所定の期間(走行
距離L1〜L2、走行時間等)経過した後まだ山岳走行状態
にある時は、その時の感度G3から徐々に感度Gを所定値
G2(直線走行時の感度G1より小さな値)まで大きくなる
ように変化させる。この結果、山岳走行に慣れた頃にハ
ンドルが軽くなり運転者は楽に山岳走行を継続すること
が出来る。又感度特性基本部5の出力する感度が山岳走
行に慣れた時の感度G2より大きくなる時L4(b図)、L5
(c図)以降は、山岳走行の状態を脱出したとして、操
舵角の分散状態に応じて感度Gが決定される。このよう
な作用により、山岳走行に慣れたときには、その後の山
岳走行に於いて、感度を大きくして、ハンドル操作を軽
くすることが出来る。
【実施例】
本実施例装置は、油圧式の動力舵取装置に関するもので
ある。本実施例では、車速に関する感度特性及び、操舵
角に関する感度特性を操舵角の分散状態によって変化さ
せている。即ち車速に対しては、高車速になる程、又、
操舵角に対しては、操舵角が大きくなる程、感度を低下
させマニュアルトルクに対して発生する補助操舵力を小
さくし操舵感覚が重くなるような感度特性を分散状態に
よって変化させている。 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第3図
において10は補助力発生手段で、サーボバルブ14と、パ
ワーシリンダ15と、電磁弁20と、電磁弁20を駆動するソ
レノイド駆動回路65と、ポンプ22と、流量制御弁装置40
と、それを駆動するソレノイド駆動回路75と、油圧回路
12とで構成されている。サーボバルブ14はハンドル軸17
を介して操向ハンドル19と連結され、またパワーシリン
ダ15は図略の操縦リンク機構を介して操向車輪に連結さ
れている。従ってこの操向ハンドル19にマニュアルトル
クを付与してサーボバルブ14を回転制御することでパワ
ーシリンダ15に圧力流体が供給制御され、このパワーシ
リンダ15によって補助操舵力が発生され、増大された操
舵トルク(マニュアルトルク+補助操舵力)が操向車輪
に伝達されるようになっている。 サーボバルブ14には油圧回路12を介してポンプ22が接続
されている。このポンプ22はベルト駆動系を介して自動
車エンジンと接続され、このポンプ22のポンプ作用で前
記サーボバルブ14、パワーシリンダ15に圧力流体が供給
されるようになっている。 また前記パワーシリンダ15には電磁弁20が取り付けられ
ている。この電磁弁20はパワーシリンダ15の一方の高圧
室に供給される圧力流体の一部をパワーシリンダ15の他
方の低圧室にバイパスするものであり、その構造は第4
図断面図に示されている。電磁弁20は、バルブ本体24
と、このバルブ本体24の内孔25内に摺動可能に嵌挿され
たスプール26と、ソレノイド27とを備えている。前記ス
プール26はスプリング28のバイアスにより通常下降端に
保持され、パワーシリンダ15の左室に通じる通路30と右
室に通じる通路31の連通を遮断している。 しかしてソレノイド27に通電される電流値に応じてスプ
ール26に吸引力が付与されると、スプール26はスプリン
グ28に抗して上方向に変位され、前記通路30、31間はバ
イパス用スリット34を介して互いに連通されるようにな
っている。 前記ポンプ22にはさらに吐出流量を制御する流量制御弁
装置40が設けられている。この流量制御弁装置40は第5
図に示す様にポンプ22の吐出孔42から送出ポート43へ流
れる圧力流体を制御する絞り45と、この絞り45の前後圧
によって摺動しバイパス孔44を開閉して前記サーボバル
ブ14へ供給する圧力流体の供給流量を制御するスプール
弁部材46と、このスプール弁部材46と同軸上に取付けら
れ前記絞り45の開度を調整する電磁弁48とからなる。こ
の電磁弁48はソレノイド49と、このソレノイド49への通
電によって変位する可動スプール50と、この可動スプー
ル50と一体結合された弁軸51を備えている。可動スプー
ル50は通常スプリング53によって弁軸51と共に、絞り45
と反対側に押圧され、絞り45の開度を全開状態にしてい
る。然るに可動スプール50がスプリング53の撥力に抗し
て絞り45の方向に変位するに従い、弁軸51は絞り45に接
近してその開度を減少させる。この動作により、送出ポ
ート43からサーボバルブ14への圧力流体の供給流量が減
少する。第3図において60は電子制御装置である。この
電子制御装置60はマイクロプロセッサ61と、RAM62と、R
OM63を主要構成要素としている。このマイクロプロセッ
サ61にはインタフェース64が接続され、そのインタフェ
ース64にはソレノイド駆動回路65,75が接続されてい
る。ソレノイド駆動回路65,75はそれぞれ前記電磁弁20
のソレノイド27、流量制御弁装置40のソレノイド49に印
加される電流を制御している。またマイクロプロセッサ
61にはインタフェース66、カウンタ67、位相判定回路68
を介して操舵角センサ69が接続されている。この操舵角
センサ69はステアリングシャフト17上に連結された回転
板70と、2つのフォトインタラプタ71,72より成り、係
るフォトインタラプタ71,72からの信号からハンドルの
操舵角θを検出するようになっている。更にマイクロプ
ロセッサ61にはインタフェース66、カウンタ75を介して
車速センサ74が接続されている。この車速センサ74とし
ては、トランスミッションの出力軸に連結された回転計
から構成され、この車速センサ74から発生されるパルス
信号の周波数から車の車速Vを検出している。 一方前記ROM63には、前記電磁弁20,48のソレノイド27,4
9に印加する印加電流の制御パターンが特性マップとし
て記憶されている。この制御パターンとしては第11図に
示すように特性マップIAとIBの組合せとから成る市街地
走行用の制御パターンIと、第12図に示す様に特性マッ
プIIAとIIBの組合せから成る山岳走行用の制御パターン
IIとが用意され、それぞれ特性マップIA,IIAはサーボバ
ルブ14に供給する流量を制御する電磁弁装置40のソレノ
イド49の駆動用に用いられる。又、特性マップIB,IIBは
パワーシリンダ15の両端室をバイパス制御する電磁弁20
のソレノイド27の駆動用に用いられる。 その特性は、制御パターンIでは車速Vの増加に対して
ソレノイド27に印加する電流値IBを増加しパワーシリン
ダ15のバイパス流量を多くしてハンドルを高車速程重く
設定している。又、操舵角θの増加に対してソレノイド
49に印加する電流量IAを増加しサーボバルブ14への圧力
流体の供給量を少なくして操舵角が大きくなる程ハンド
ルを重く設定している。このような特性で操舵角の分散
が最小時における市街地走行の感度を制御している。 一方、制御パターンIIでは、操舵角θの増加に対するソ
レノイド49に印加すべき電流量IAの変化度合を制御パタ
ーンIに比べて大きく設定している。このような特性で
操舵角の分散が最大時に於ける山岳走行の感度を制御し
ている。即ち、山岳走行では、操舵角が大きくなる程市
街地走行に比べてハンドル操作が重くなるように設定し
ている。 RAM62にはハンドルの操舵角θを順次記憶し、その操舵
角の分散状態を検出するプログラムと分散状態から山岳
走行状態かを判定するプログラムが記憶されている。第
8図及び第9図は、その操舵角θの分散を示すもので、
市街地走行では中立付近での操舵の回数が多く、第8図
に示すような分散を示し、又、山岳走行では中立を外れ
てハンドルを大きく切る回数が多くなり、第9図に示す
様な分散を示す。従って前記プログラムを実行すること
で、その操舵角θの分散の状態を検出する事が出来、そ
の分散状態に応じて第11図、第12図に示す制御パターン
I,IIの中間特性を選出することができる。 次に分散状態検出部の動作を第6図に示すフローチャー
トに基づき説明する。 車の走行状態において操舵角センサ69にて検出された時
々刻々変化する操舵角信号θは、位相判定回路68を介し
て、カウンタ67に入力され、また車速センサ74にて検出
された車速信号Vもカウンタ75に入力される。 一方マイクロプロセッサ61は割り込み信号が入力される
と同時にプログラムに基づき処理動作を実行する。まず
ステップ100ではカウンタ67及び75に記憶された操舵角
θ及び車速Vを読み込み、これを内部レジスタに記憶す
る。続いてステップ101においてサンプリング回数カウ
ンタCの内容iを設定回数nと比較する。運転開始時に
はサンプリングは行われておらず、この内容iは0であ
り、ステップ102が実行され、前記回数カウンタCの内
容iに1が加えられる。 続くステップ103では下式に基づき、操舵角θの和SUM
と、操舵角θの2乗和SQが演算される。 SUM=SUM+θ ……(1) SQ=SQ+θ ……(2) 続いてステップ105では、上記SUM、SQから分散Sが次式
で求められる。 S=SQ/i−(SUM/i)2 ……(3) 次にステップ106で上記分散Sを走行路の屈曲の頻度の
程度を示す指数Mとして記憶する。以下このMを単に実
測の分散という。次にステップ107で、その実測の分散
Mから最適な感度を制御する感度制御プログラムが実行
される。 以後、割込信号が出力される毎にマイクロプロセッサ61
は上記と同様にステップ100からステップ106を繰り返し
実行し、その走行状態に応じたハンドルの重さを設定す
る。 然るに、上記処理動作を実行している間に操舵角θの内
容は次第に累積され、分散Sの値が大きくなりすぎ、正
しい判別が出来なくなる。従ってn回のサンプリングが
行われた後には、ステップ104において下式に基づいて
操舵角θの和SUM、操舵角θの2乗和SQが補正される。 SUM=SUM+θ−SUM/n ……(4) SQ=SQ+θ−SQ/n ……(5) 上式は、今までの値SUM、SQに、新しい値θ、θを加
えると同時に、古いデータとして今までのそれぞれの値
の平均値SUM/n、SQ/nを減算している。係る処理によっ
てn回のサンプリング後においては古い操舵角θ、θ
のデータの一部が逐次新しいデータに置き換えられ、正
確な分散Sを求めることができる。 上記演算処理の後は、n回未満のサンプリングの場合と
同様ステップ105〜107が実行されて走行状態に応じ操舵
力制御が行われる。 第7図は感度制御プログラムを示したフローチャートで
ある。又第10図は装置の作用を説明するための説明図で
ある。実測の分散Mは、市街地走行と山岳走行に応じて
第10図(a)に示すように変化する。Mtは山岳走行と市
街地走行を区別するための定数である。即ち、実測の分
散MがMt以上になると、山岳走行状態であると判定す
る。ステップ202でCの値を0にする。Cは、一定の時
間を計数するためのカウンタである。後述するように山
岳走行と山岳走行との間に短い市街地走行が介在する場
合には、短い市街地走行があっても前の山岳走行の時の
操舵感覚が失われない。従って、次に再度山岳走行にな
っても、操舵感覚を重くしない方が良い操舵感覚が得ら
れる。Cは、この前回の山岳走行の感覚が失われない期
間を計数する。 次に、ステップ204でMCの値がMLに達したかどうかが判
定される。MCは、山岳走行に慣れた時に操舵力を軽く制
御するための人為的に発生する分散であり、以下これを
制御分散と言う。制御分散MCは最大値Mmから最低値MLま
で徐々に減少する。ステップ206でMCの値は最低値MLに
達するまで1ずつ減少する。ステップ208でその制御分
散MCと現在の実測の分散Mとの大きさが比較され、現在
の実測の分散Mが制御分散MC以下の場合にはステップ21
0に移行して電磁弁48のソレノイド49の駆動電流IAを決
定するための分散Maを実測の分散Mに設定する。以下、
この駆動電流を決定するために使用される分散Maを実効
分散という。 次に、ステップ214、216では第11図(a)、第12図
(a)に示す様に最低分散0の市街地走行での操舵角に
対する駆動電流IAaの特性図と最大分散Mpの山岳走行に
おける操舵角に対する駆動電流IAbの特性図とからその
操舵角に応じたそれぞれの駆動電流がサーチされる。 次に、ステップ218で、実行分散Maに応じて比例分配に
よる補間により駆動電流IAが計算される。即ち、実測の
分散Mが制御分散MCより小さい時(L0〜L3)は、実測の
分散Mに応じた補助力の制御が行われる。補間による駆
動電流の算出の処理の概略図が第13図に模式的に示され
ている。第13図(a)は、実測の分散Mが0の時の市街
地走行における操舵角と駆動電流IAaとの関係、(b)
図は実測の分散Mが最大Mpの時の山岳走行における操舵
角と駆動電流IAbとの関係を示したものである。そし
て、その中間の分散状態においてはそれらの二つの特性
を補間して駆動電流を求めている。ステップ220でその
求められた中間の電流値IAをソレノイド49の駆動電流と
して制御するための制御信号をソレノイド駆動回路75に
出力する。 次にステップ222に進みその時の車速に応じて第11図
(b)及び、第12図(b)に示す特性図から市街地走行
における駆動電流IBaと山岳走行における駆動電流IBbを
読み出し、ステップ226で実効分散Maに応じた比例分配
による補間を行い、最適な駆動電流IBを求める。次に、
ステップ228でその求められた中間の電流値IBをソレノ
イド27の駆動電流として制御するための制御信号をソレ
ノイド駆動回路65に出力する。このようにして実際の分
散Mに応じた操舵角及び車速に関する補助力の制御が行
われる。 次にステップ208で現在の実測の分散Mが制御分散MC(L
3)より大きいと判定されると、ステップ212へ移行して
実効分散Maを制御分散MCに設定して、制御分散MCに応じ
て補助力の分散を行う。即ち前記ステップ214〜228で制
御分散MCによって補間を行なって駆動電流を求め、それ
に応じて、それぞれのソレノイド49,27を制御すること
になる。この結果実測の分散Mが山岳走行状態を示して
いても、山岳走行に入ってからL2〜L3の遅延の後、減衰
する制御分散MCによって制御されるので山岳走行に慣れ
た頃にハンドル操作が軽くなる。 ステップ208で現在の実測の分散Mが制御分散MC以下と
判定された時(L5,L8)は、ステップ210へ移行して実測
の分散Mを実効分散Maに設定して、実測の分散Mによる
制御を行う。 次にステップ200で実測の分散Mが所定値Mtより小さい
と判定されると、ステップ230に移行する。ステップ23
0、234、232では、実測の分散Mが所定値Mtより小さく
なっている走行期間をカウンタCで計数し、所定の期間
の経過した後ステップ232でMCの値を最大値Mmにセット
する。従って、実測の分散Mが制御分散MC対して大きい
方から小さい方に変化すると実測の分散Mによって制御
されることになる。 次に、所定の期間Cm経過した後、実測の分散Mが所定値
Mtより大きくなると(L61)上述のステップ202以下が実
行される。この時、制御分散MCは既にL6で最大値Mmに設
定されているので上記した新たに山岳走行に入った場合
の制御が行われる。即ち所定期間Cmが経過したので、前
回の山岳走行時の操舵感覚は消失したとして、新たに山
岳走行時の制御を行うことにしている。 それに対して、所定期間Cmの経過する前に、実測の分散
Mが所定値Mt以上になると(L9)、ステップ202以下が
実行される。そして、L9〜L11の時は、ステップ202〜20
8〜210〜214により、実測の分散Mによって制御され
る。この時の制御分散MCは、ステップ232が実行されて
いないので所定値MLを維持している。従って、実測の分
散MがML(=MC)より大きくなると(L11)ステップ20
4、208、212を順次実行して、実測の分散Mが所定値ML
より大きい間、制御分散MCの減衰した所定値MLで補助力
が制御されることになる。即ち、所定期間Cmの経過前
に、次の山岳走行に入った場合には、前回の山岳走行の
操舵感覚が残っていると判定して、ハンドル操作を重く
することなく、山岳走行の初期から所定値MLで制御して
ハンドルを軽くしている(L11〜L20)。 次に本発明の第2実施例装置について説明する。操舵角
の分散を測定するプログラムについては既に第6図に示
して説明した。第14図は、第2実施例に係る装置の特徴
部分の処理手順を示したフローチャートである。又、第
17図はその装置の作動を説明するための説明図である。
本実施例装置は、第16図に示す様に実測の分散Mが0の
市街地走行モードでのソレノイドの駆動電流IAsの操舵
角特性をマップとして記憶している。そして、その特性
IAsを基にしてその曲線の基準電流Ioに対する増幅率K
を変化させて山岳走行モードの制御特性IAm及び中間の
制御特性IAを得る様にしている。ここでKは次式で定義
される。 ΔIAs=IAs−Io ΔIA=IA−IAs として K=ΔIA/ΔIAs Kは、それぞれ、Kが0の時は市街地走行モードの制御
特性、KがKmの時は山岳走行モードの制御特性、KがKt
の時は山岳走行に慣れた時の制御特性、の基準電流Ioに
対する増幅率を表している。 ステップ300で、実測の分散MがM1より小さい場合(L0
〜L1)には、市街地走行モードと判定してステップ302
に移行しKの値を0にセットしてステップ304の山岳走
行フィーリング残留判定プログラムを実行する。このプ
ログラムについては後述する。 ステップ306でマップから操舵角θに対応した基準の駆
動電流IAsをサーチし、ステップ308でKに応じてマニュ
アルトルクTmを制御するためのソレノイド49を駆動する
駆動電流IAを算出する。この場合にはKが0にセットさ
れているので駆動電流IAはIAsとなる。ステップ310でソ
レノイドの駆動電流がIAとなるように制御信号をソレノ
イド駆動回路75に出力してソレノイド49を駆動して、操
舵角に対する補助力の制御が行われる。 又、次にステップ312で第11図(b)に示す市街地走行
の車速に対するソレノイド27の駆動電流IBaを基準電流I
Bsとして対応する駆動電流をサーチする。そしてステッ
プ314でそのKの値に応じて電流IBを求め、ステップ316
でIBに対応した制御信号をソレノイド駆動回路65に出力
して電磁弁20を駆動して車速に対する補助力の制御が行
われる。 次にステップ300で分散MがM1より大きと判定された場
合にはステップ320へ移行し、Mは上限値Mhと比較さ
れ、Mhより小さい場合(L1〜L3)には、ステップ321を
経て、ステップ322、323でその時の実測の分散Mに応じ
て特性曲線の増幅率Kが算定される。即ちMが最低値M1
以下の時には増幅率Kは0となり、分散MがMt以上の時
は、増幅率Kは最大値Kmとなり、M1<M<Mtの時は、K
は0<K<Kmの中間値となる。 このようにして、山岳走行に入るまで(L1〜L2)増幅率
Kは実測の分散Mに応じて増加し、ソレノイド49の駆動
電流IAが増加しハンドルの補助力は減少して、ハンドル
は重くなる。 次に、ステップ324でKの値がKtと比較されKtより大き
い時は、ステップ328でNの値がNmと判定される。Nは
当初は0に設定されているので、ステップ306以下が実
行される。こううして山岳走行にL1で入って、L3点で実
測の分散MがMh以上になると、そのことがステップ320
で判定され、山岳走行運転に馴れたと判定してステップ
340に移行する。ステップ340、342、344は増幅率Kを最
大値Kmから徐々にKtまで減少させる処理手順である。こ
こでNは山岳走行に慣れた後(L3)、特性曲線の増幅率
Kを減少させ補助操舵力を増加してハンドル操作を軽く
する(L3〜L4)ためのパラメータであり、Nは0から最
大値Nmまで変化する。それに伴って増幅率Kは最大値Km
からKtまで変化する。これらのステップによって、L3〜
L5に示す増幅率特性が得られ、その結果、山岳走行に入
ってから一定期間L2〜L3を経た後、徐々にハンドル操作
が軽くなる。 又、実測の分散MがMtより小さくなった場合には、実測
の分散Mによって決定さる増幅率Kが所定値Ktより大き
い区間では、ステップ324、328を経てステップ330で増
幅率Kは所定値Ktに設定され続ける。 一方、増幅率Kが所定値Kt以下になると(L5)ステップ
324、326、306と実行されて、実測の分散Mに応じてス
テップ322で求められた増幅率Kで制御さることにな
る。更に実測の分散MがM1以下(L6)となると増幅率K
はステップ302で0に設定される。 又、増幅率KがKt以下となると(L5,L9)ステップ304又
は326に示す山岳走行フィーリング残留判定プログラム
が実行される。その処理手順は第15図に示されている。
山岳走行を経るとNは最大値Nmに設定さている。ステッ
プ402、408でカウンタCによって計数し、その値がCmに
なった時に、N,Cを0に設定する。Nが0に設定される
までは、Nは最大値Nmを保持しているので、その間で
は、ステップ324の判断、又はステップ328の判断とステ
ップ330の処理により、実測の分散Mによって決定され
た増幅率Kと所定値Ktの小さい方の値で制御される。即
ち、L8では、Cm経過後に分散Mにより求めた増幅率Kが
Ktより大きくなっているので、ステップ328、306を実行
し前回の山岳走行の操舵フィーリングが消失したと判断
して次の山岳走行時に入る時にハンドル操作を重く設定
している。これに対して、L10では、Cmの経過前に分散
Mにより求めた増幅率KがKtより大きくなっている。従
って、この時は前回の山岳走行の操舵フィーリングが残
存していると判断して、ステップ328、330、306と実行
して次の山岳走行に入っても増幅率KをKtよりは大きく
しないようにしている。その結果、山岳走行に入っても
当初からハンドル操作が軽くなる。 本実施例では油圧式の動力舵取装置について述べたけれ
ども、本装置は電気式の動力舵取り装置についても応用
できる。また、感度の制御は、電磁弁20及び、48を用い
て行なっているけれども何れか一方のみによって制御し
ても良い。
【発明の効果】
本発明は動力舵取装置に於いて、操舵角の分散を測定し
て、その値に応じて感度を制御すると共に、山岳走行状
態を判定し、山岳走行時には、当初感度を小さくしてハ
ンドルを重くし、一定の期間走行した後感度を減少させ
る制御装置を具備したものである。従って、市街地走行
の時は、感度が大きく設定してあるので楽なハンドル操
作ができる。又、山岳走行に入る時は感度が小さく設定
されるのでハンドルが重くなり、山岳走行の安全性が向
上する。更に、山岳走行に慣れた時には、感度を大きく
してハンドルを軽くしているので、安全性を確保して、
運転者のハンドル操作による疲労を防止することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の概念を示したブロックダイヤグラ
ム。第2図は、本発明装置の動作を説明するための特性
図。第3図は、本発明の具体的な一実施例装置の構成を
示したブロックダイヤグラム。第4図は、その実施例装
置において使用されたパワーシリンダの高圧室と低圧室
とをバイパスするための電磁弁の構成を示した断面図。
第5図は、同実施例装置において使用されたポンプの吐
出容量を制御するための電磁弁の構成を示した断面図。
第6図及び、第7図は、同実施例装置において使用され
たCPUの処理手順を示したフローチャート。第8図及
び、第9図は、CPUの処理手順の内、測定される操舵角
の分散特性を示した特性図。第10図は、同実施例装置の
作動を示すための説明図。第11図は、実測の分散が0の
市街地走行時におけるソレノイド49及び、ソレノイド27
を制御するための駆動電流の操舵角、車速に対する特性
図。第12図は、実測の分散が所定値をとる山岳地走行時
におけるソレノイド49及び、ソレノイド27を制御するた
めの駆動電流の操舵角、車速に対する特性図。第13図
は、分散に応じて最適な操舵角特性を補間して求める方
法を示した説明図。第14図、第15図は他の実施例装置の
CPUの処理過程を示したフローチャート、第16図、第17
図は、その動作特性を説明するための説明図である。 14……サーボバルブ、15……パワーシリンダ 22……ポンプ、27,49……ソレノイド 40……流量制御弁装置、48……電磁弁 60……電子制御装置、69……操舵角センサ 74……車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−79754(JP,A) 特開 昭60−18455(JP,A) 特開 昭60−18456(JP,A) 特開 昭59−92257(JP,A) 特開 昭60−76413(JP,A) 特開 昭60−113712(JP,A) 実開 昭59−125472(JP,U) 特公 昭53−32129(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の操舵力を補助する補助力を制御装
    置からの制御信号に応じて発生する補助力発生手段と、 前記自動車のハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ
    と、 前記操舵角センサの出力する信号からハンドルの操舵角
    の分散状態を求める分散状態検出部と、 前記分散状態検出部によって求められた分散状態に応じ
    て、自動車のハンドルに入力されるマニュアルトルクに
    対する補助力の比である感度を変化させて、該感度に応
    じて前記補助力発生手段の出力する前記補助力を制御す
    る制御装置とから成る動力舵取装置に於いて、 前記制御装置は、 前記分散状態検出部の検出した前記操舵角の分散状態か
    ら前記自動車が山岳地を走行している状態にあることを
    判定する山岳走行判定部と、 感度特性変調部の作動区間以外の区間では、前記分散状
    態検出部によって求められた前記操舵角の分散状態に応
    じて、前記感度を決定する感度特性基本部と、 前記山岳走行判定部の出力信号を入力して、前記自動車
    が山岳走行状態にあると判定された時は、山岳走行状態
    になった後の所定期間である山岳走行導入区間の経過の
    後、前記感度をその経過した時の感度から所定値まで漸
    増し、所定期間該所定値を維持する感度特性変調部と、 前記感度特性基本部と前記感度特性変調部の出力する感
    度特性に応じて前記補助力発生手段の出力する前記補助
    力を制御する補助力制御部と、 から成ることを特徴とする動力舵取装置。
  2. 【請求項2】前記制御装置は、自動車の山岳走行状態に
    於いて、前記感度特性変調部の増加した感度の前記所定
    値に基づいて補助力を制御した後、前記感度特性基本部
    の出力する感度に基づいて前記補助力を制御し始めた時
    からの経過期間を計数する計数部と、 該計数部の計数値が所定値に達する前に次の山岳走行状
    態になった時は、前記山岳走行導入区間の当初から前記
    増加した感度の前記所定値に基づいて補助力を制御する
    継続制御部と、を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の動力舵取装置。
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