JPH0696159B2 - 汚泥脱水装置 - Google Patents

汚泥脱水装置

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JPH0696159B2
JPH0696159B2 JP2104890A JP10489090A JPH0696159B2 JP H0696159 B2 JPH0696159 B2 JP H0696159B2 JP 2104890 A JP2104890 A JP 2104890A JP 10489090 A JP10489090 A JP 10489090A JP H0696159 B2 JPH0696159 B2 JP H0696159B2
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ionic polymer
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coagulant
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千秋 五十嵐
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荏原インフイルコ株式会社
株式会社荏原総合研究所
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【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、イオン性高分子凝集剤を注入して汚泥を脱水
する汚泥脱水装置に関し、特に、汚泥に対するイオン性
高分子凝集剤の注入流量を汚泥中の固形物重量濃度と汚
泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量もしくは微細粒子
重量濃度と汚泥流量とイオン性高分子凝集剤の溶解濃度
とから算出して制御してなる汚泥脱水装置に関するもの
である。
[従来の技術] 従来、この種の汚泥脱水装置としては、脱水機で汚泥を
脱水した結果(すなわち脱水ケーキの含水率)あるいは
脱水機の運転状態(たとえば“脱水中の汚泥が脱水ベル
トから側方へハミ出すか否か”)を観察した結果に基づ
きイオン性高分子凝集剤の注入流量を決定して制御して
なるものが提案されていた。
[解決すべき問題点] しかしながら、従来の汚泥脱水装置では、脱水機の運転
結果あるいは運転状態を観察することによりイオン性高
分子凝集剤の注入流量を決定していたので、(i)汚泥
性状の変化が著しい場合、イオン性高分子凝集剤の注入
量に過不足が発生しやすく、脱水効率が悪化してしまう
欠点があり、ひいては(ii)汚泥性状の変化に対応すべ
く凝集剤を常々多めに注入しておかなければならない欠
点があり、結果的に(iii)脱水ケーキの含水率が上昇
してしまい後続の汚泥処理に際して障害となる欠点があ
った。
そこで、本発明は、これらの欠点を除去すべく、汚泥に
対するイオン性高分子凝集剤の注入流量を汚泥中の固形
物重量濃度と汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量も
しくは微細粒子重量濃度と汚泥流量とイオン性高分子凝
集剤の溶解濃度とから算出して制御してなる汚泥脱水装
置を提供せんとするものである。
(2)発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の第1の解決手段は、 「イオン性高分子凝集剤を注入して汚泥を脱水する汚泥
脱水装置において、 (a)汚泥を微細粒子と非微細粒子とに分離して汚泥中
の微細粒子のもつコロイド荷電量Ccを測定するための第
1の手段(22,24)と、 (b)汚泥中の固形物重量濃度Wtを測定するための第2
の手段(23)と、 (c)脱水機への汚泥流量Qsを測定するための第3の手
段(21)と、 (d)第1の手段(22,24)で測定されたコロイド荷電
量Ccと第2の手段(23)で測定された固形物重量濃度Wt
と第3の手段(21)で測定された汚泥流量Qsとイオン性
高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオン性
高分子凝集剤の注入流量Qpを算出しイオン性高分子凝集
剤の注入手段(17)に与えるための第4の手段(25)と を備えてなることを特徴とする汚泥脱水装置」 である。
本発明により提供される問題点の第2の解決手段は、 「イオン性高分子凝集剤を注入して汚泥を脱水する汚泥
脱水装置において、 (a)汚泥を微細粒子と非微細粒子とに分離して汚泥中
の微細粒子重量濃度Wcを測定するための第1の手段(2
2,23)と、 (b)汚泥中の固形物重量濃度Wtを測定するための第2
の手段(23)と、 (c)脱水機への汚泥流量Qsを測定するための第3の手
段(21)と、 (d)第1の手段(22,23)で測定された微細粒子重量
濃度Wcと第2の手段(23)で測定された固形物重量濃度
Wtと第3の手段(21)で測定された汚泥流量Qsとイオン
性高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオン
性高分子凝集剤の注入流量Qpを算出しイオン性高分子凝
集剤の注入手段(17)に与えるための第4の手段(25)
と を備えてなることを特徴とする汚泥脱水装置」 である。
[作用] 本発明にかかる第1の汚泥脱水装置は、上述の[問題点
の解決手段]に開示したごとく、汚泥中の固形物重量濃
度Wtと汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量Ccと汚泥
流量Qsとイオン性高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥
に対するイオン性高分子凝集剤の注入流量Qpを決定して
いるので、 (i)汚泥性状の変化が著しい場合にあっても対応可能
とする作用 をなし、ひいては (ii)イオン性高分子凝集剤の注入量を削減する作用 をなし、結果的に (iii)脱水ケーキの含水率の上昇を抑制する作用 をなす。
本発明にかかる第2の汚泥脱水装置は、上述の[問題点
の解決手段]に開示したごとく、汚泥中の固形物重量濃
度Wtと汚泥中の微細粒子重量濃度Wcと汚泥流量Qsとイオ
ン性高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオ
ン性高分子凝集剤の注入流量Qpを決定しているので、第
1の汚泥脱水装置と同様に、上記(i)〜(iii)の作
用をなす。
[実施例] 次に、本発明にかかる汚泥脱水装置について、その好ま
しい実施例を挙げ、添付図面を参照しつつ、具体的に説
明する。
しかしながら、以下に説明する実施例は、本発明の理解
を容易化ないし促進化するために記載されるものであっ
て、本発明を限定するために記載されるものではない。
換言すれば、以下に説明される実施例において開示され
る各要素は、本発明の精神ならびに技術的範囲に属する
全ての設計変更ならびに均等物置換を含むものである。
(添付図面の説明) 第1図は、本発明にかかる汚泥脱水装置の第1の実施例
を示すための構成図であって、汚泥中の固形物濃度Wtと
汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量Ccと汚泥流量Qs
とイオン性高分子凝集剤の溶解濃度Pとからイオン性高
分子凝集剤の注入流量Qpを決定している。
第2図は、第1図実施例の動作を説明するためのグラフ
である。
第3図は、本発明にかかる汚泥脱水装置の第2の実施例
を示すための構成図であって、汚泥中の固形物濃度Wtと
汚泥中の微細粒子重量濃度Wcと汚泥流量Qsとイオン性高
分子凝集剤の溶解濃度Pとからイオン性高分子凝集剤の
注入流量Qpを決定している。
第4図は、第3図実施例の動作を説明するためのグラフ
である。
第5図(a)〜(e)および第6図(a)〜(e)は、
ともに、第1図実施例と従来例との比較実験の結果を示
すためのグラフである。
第7図(a)〜(e)は、第3図実施例と従来例との比
較実験の結果を示すためのグラフである。
(第1の実施例の構成) まず、第1図を参照しつつ、本発明にかかる汚泥脱水装
置の第1の実施例について、その構成を詳細に説明す
る。10 は、本発明にかかる汚泥脱水装置であって、汚泥源
(図示せず)から汚泥供給管11Aを介して供給された汚
泥を一時的に保持するための汚泥貯槽12と、汚泥貯槽12
から汚泥を脱水機13に向けて供給する汚泥供給管11Bに
対し配設されており脱水機13に向けて汚泥を圧送するた
めの汚泥供給ポンプ14と、イオン性高分子凝集剤を保持
するための凝集剤貯槽15と、凝集剤貯槽15からイオン性
高分子凝集剤を脱水機13に向けて供給するための凝集剤
供給管16に対して配設されており脱水機13に向けてイオ
ン性高分子凝集剤を圧送するための凝集剤注入ポンプ17
とを備えている。汚泥貯槽12には、脱水機13に向けて送
出される汚泥性状を均一化できるので、撹拌手段(図示
せず)が配設されていることが好ましい。脱水機13は、
ベルトプレス型脱水機などの周知の脱水機を所望に応じ
て採用すればよい。
本発明にかかる汚泥脱水装置10は、また、汚泥供給管11
Bと凝集剤注入ポンプ17との間に配設されており汚泥性
状および汚泥流量Qsに応じてイオン性高分子凝集剤の注
入量を制御してなる凝集剤注入制御装置20を備えてい
る。
凝集剤注入制御装置20は、汚泥供給管11Bに対して配設
されており脱水機13に向けて供給される汚泥の流量(す
なわち汚泥流量)Qsを測定するための汚泥流量計21と、
汚泥供給管11Bに対して連通されており汚泥供給管11Bか
ら採集された所定量の汚泥を遠心分離して微細粒子を取
り出しその微細粒子を含む懸濁液を得るための遠心分離
機22と、汚泥供給管11Bに対して接続されており汚泥中
の固形物重量濃度Wtを測定するための固形物濃度計23
と、遠心分離機22に対して接続されており遠心分離機22
によって分離された微細粒子のもつコロイド荷電量Ccを
測定するための荷電量測定器24と、汚泥流量計21,固形
物濃度計23および荷電量測定器24に対して入力端が接続
されており汚泥流量Qs,固形物重量濃度Wtおよび汚泥中
の微細粒子のもつコロイド荷電量Ccからイオン性高分子
凝集剤の注入量(たとえば後述の注入流量Qp;以下この
場合を主として説明する)を算出するための演算制御装
置25とを備えている。
(第1の実施例の作用) 更に、第1図および第2図を参照しつつ、本発明にかか
る汚泥脱水装置の第1の実施例について、その作用を詳
細に説明する。
汚泥供給ポンプ14は、汚泥源から汚泥供給管11Aを介し
て汚泥貯槽12に与えられた汚泥を、汚泥供給管11Bを介
して脱水機13に向けて圧送している。脱水機13は、凝集
剤貯槽15から凝集剤供給管16および凝集剤注入ポンプ17
を介してイオン性高分子凝集剤が注入されており、汚泥
を脱水処理して脱水ケーキとしたのち、汚泥排出管11C
を介して後続の汚泥処理装置に向け排出している。
汚泥供給管11Bを介して脱水機13に向けて供給されてい
る汚泥は、その流量(すなわち汚泥流量)Qsが凝集剤注
入制御装置20の汚泥流量計21によって計測されている。
遠心分離機22は、汚泥供給管11Bから採取された汚泥
を、微細粒子と非微細粒子とに分離しており、微細粒子
のみを含む懸濁液(微細粒子懸濁液という)を得て荷電
量測定器24に与えている。
固形物濃度計23は、汚泥供給管11Bから直接に採取され
た汚泥中に含まれた固形物の濃度(すなわち固形物重量
濃度)Wtを周知の要領で測定している。
荷電量測定器24は、遠心分離機22から与えられた微細粒
子懸濁液の荷電量(すなわち“汚泥中の微細粒子のもつ
コロイド荷電量”)Ccを測定している。荷電量測定器24
としては、コロイド滴定装置などの公知の測定装置を採
用すればよい。
演算制御装置25は、固形物濃度計23から与えられた汚泥
中の固形物重量濃度Wtと荷電量測定器24から与えられた
汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量Ccとイオン性高
分子凝集剤の最適注入重量濃度Wpとの間に一例として第
2図に示したごとく の関係(a,kは係数)があり、イオン性高分子凝集剤の
注入流量Qpと汚泥流量計21から与えられた汚泥流量Qsと
固形物濃度計23から与えられた汚泥中の固形物重量濃度
Wtとイオン性高分子凝集剤の注入重量濃度Wpと別途測定
されたイオン性高分子凝集剤溶液の溶解濃度(“凝集剤
濃度”ともいう)Pとの間に の関係が存在することに基づき、イオン性高分子凝集剤
の注入流量Qpを次式のごとく算出して凝集剤注入ポンプ
17に与える。
凝集剤注入ポンプ17は、イオン性高分子凝集剤の注入流
量Qpに応じて運転され、凝集剤貯槽15から凝集剤供給管
16を介して脱水機13に対し最適量のイオン性高分子凝集
剤を供給する。
脱水機13は、これにより、汚泥を好適に脱水したのち、
脱水ケーキとして汚泥排出管11Cを介し後続の汚泥処理
装置に向けて排出する。
(第2の実施例の構成・作用) また、第3図および第4図を参照しつつ、本発明にかか
る汚泥脱水装置の第2の実施例について、その構成およ
び作用を詳細に説明する。
第2の実施例は、荷電量測定器24が除去され、かつ遠心
分離機22によって作成された微細粒子懸濁液が固形物濃
度計23に与えられて汚泥中の微細粒子重量濃度Wcの測定
のために供され、かつ演算制御装置25が汚泥流量計21か
ら与えられた汚泥流量Qsと固形物濃度計23から与えられ
た汚泥中の固形物重量濃度Wtおよび微細粒子重量濃度Wc
と別途測定された凝集剤濃度Pとから凝集剤流量Qpを算
出していることを除き、第1の実施例と実質的に同一の
構成を有している。
したがって、第2の実施例は、演算制御装置25が、汚泥
中の固形物重量濃度Wtおよび微細粒子重量濃度Wcとイオ
ン性高分子凝集剤の最適注入重量濃度Wpとの間に一例と
して第4図に示したごとく の関係(a,kは係数)があり、イオン性高分子凝集
剤の注入流量Qpと汚泥流量Qsと汚泥中の固形物重量濃度
Wtおよび微細粒子重量濃度Wcとイオン性高分子凝集剤の
注入重量濃度Wpと別途測定された凝集剤濃度Pとの間に の関係が存在することに基づき、イオン性高分子凝集剤
の注入流量Qpを次式のごとく算出して凝 集剤注入ポンプ17に与えることを除き、第1の実施例と
実質的に同一の作用をなす。
それ故、ここでは、第1の実施例に包有された部材と同
一の部材に対し同一の参照番号を付すことにより、それ
らに関する説明を省略する。
(具体例) 併せて、本発明にかかる汚泥脱水装置の構成および作用
効果の理解を促進するために、具体的な数値などを挙げ
て説明する。
実施例1 下水処理場で発生した初沈汚泥と余剰汚泥とを汚泥貯槽
で混合して得られた混合生汚泥(単に汚泥ともいう)
を、汚泥供給管および汚泥供給ポンプを介して脱水機
(具体的にはベルトプレス型脱水機)に供給した。脱水
機には、凝集剤貯槽から凝集剤供給管および凝集剤注入
ポンプを介してイオン性高分子凝集剤(ここではカチオ
ン性凝集剤)が供給されていた。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている混合
生汚泥は、一部が固形物濃度計に与えられていた。固形
物濃度計では、混合生汚泥中の固形物重量濃度Wtが測定
された。汚泥中の固形物重量濃度Wtは、余剰汚泥の発生
量が排水濃度の変化に左右されるので、時間経過につれ
変動した(第5図(a)参照)。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている混合
生汚泥は、また、他の一部が遠心分離機に採取されて遠
心分離され、微細粒子を含む懸濁液が得られて荷電量測
定器に与えられた。荷電量測定器では、微細粒子のもつ
荷電量(すなわち汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電
量)Ccが測定された。汚泥中の微細粒子のもつコロイド
荷電量Ccも、時間経過につれ変動した(第5図(b)参
照)。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている混合
生汚泥は、汚泥流量計によってその流量(すなわち汚泥
流量)Qsが測定された。汚泥流量Qsは、時間経過にかか
わらず略一定に維持されていた(第5図(c)参照)。
演算制御装置は、汚泥中の固形物重量濃度Wtおよび微細
粒子のもつコロイド荷電量Ccと汚泥流量Qsと別途測定さ
れた凝集剤濃度Pと係数a,kとからイオン性高分子凝集
剤の注入流量Qpを算出して凝集剤注入ポンプに与えた。
イオン性高分子凝集剤の注入流量Qpは、汚泥中の固形物
重量濃度Wtおよび微細粒子のもつコロイド荷電量Ccの時
間変化に応じて変化した(第5図(d)参照)。
脱水機から排出された脱水ケーキの含水率Hは、汚泥中
の固形物重量濃度Wtおよび微細粒子のもつコロイド荷電
量Ccの時間変化に応じて変化した(第5図(e)参
照)。
比較例1 実施例1と同一構造の汚泥脱水装置に対し、実施例1で
処理した混合生汚泥を同時に供給しかつ実施例1と同一
のイオン性高分子凝集剤を注入しつつ、脱水機から排出
される脱水ケーキと含水率を検知した結果(第5図
(e)参照)に応じてイオン性高分子凝集剤の注入流量
Qpを決定した(第5図(d)参照)。
この場合、実施例1に比べてイオン性高分子凝集剤の注
入流量Qpは大きく、また脱水ケーキの含水率Hが高かっ
た。
実施例2 浄水場でアルミニウム系凝集剤を添加して発生した汚泥
は、濃縮したのち汚泥貯槽に保持しておき、汚泥供給管
および汚泥供給ポンプを介して脱水機(具体的には遠心
脱水機)に供給した。脱水機には、凝集剤貯槽から凝集
剤供給管および凝集剤注入ポンプを介してイオン性高分
子凝集剤(ここではアニオン性凝集剤)が供給されてい
た。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている汚泥
は、一部が固形物濃度計に与えられていた。固形物濃度
計では、汚泥中の固形物重量濃度Wtが測定された。汚泥
中の固形物重量濃度Wtは、汚泥の性状および発生量が降
雨量の変動に左右されるので、時間経過につれ変動した
(第6図(a)参照)。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている汚泥
は、また、他の一部が遠心分離機に採取されて遠心分離
され、微細粒子を含む懸濁液が得られて荷電量測定器に
与えられた。荷電量測定器では、微細粒子のもつ荷電量
(すなわち汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量)Cc
が測定された。汚泥中の微細粒子のもつコロイド荷電量
Ccも、時間経過につれ変動した(第6図(b)参照)。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている汚泥
は、汚泥流量計によってその流量(すなわち汚泥流量)
Qsが測定された。汚泥流量Qsは、時間経過にかかわらず
略一定に維持されていた(第6図(c)参照)。
演算制御装置は、汚泥中の固形物重量濃度Wtおよび微細
粒子のもつコロイド荷電量Ccと汚泥流量Qsと別途測定さ
れた凝集剤濃度Pと係数a,kとからイオン性高分子凝集
剤の注入流量Qpを算出して凝集剤注入ポンプに与えた。
イオン性高分子凝集剤の注入流量Qpは、汚泥中の固形物
重量濃度Wtおよび微細粒子のもつコロイド荷電量Ccの時
間変化に応じて変化した(第6図(d)参照)。
脱水機から排出された脱水ケーキの含水率Hは、汚泥中
の固形物重量濃度Wtおよび微細粒子のもつコロイド荷電
量Ccの時間変化に応じて変化した(第6図(e)参
照)。
比較例2 実施例2と同一構造の汚泥脱水装置に対し、実施例2で
処理した汚泥を同時に供給しかつ実施例2と同一のイオ
ン性高分子凝集剤を注入しつつ、脱水機から排出される
脱水ケーキと含水率を検知した結果(第6図(e)参
照)に応じてイオン性高分子凝集剤の注入流量Qpを決定
した(第6図(d)参照)。
この場合、実施例2に比べてイオン性高分子凝集剤の注
入流量Qpは大きく、また脱水ケーキの含水率Hが高かっ
た。
実施例3 食品製造工場に付設の排水処理場でそれぞれ発生した汚
泥は、各処理設備ごとに性状が大きく異なるので、付設
の活性汚泥処理施設で個別に処理された。活性汚泥処理
施設からそれぞれ生じる余剰汚泥は、汚泥貯槽で互いに
混合されたのち、汚泥供給管および汚泥供給ポンプを介
して脱水機(具体的にはスクリュプレス型脱水機)に供
給した。脱水機には、凝集剤貯槽から凝集剤供給管およ
び凝集剤注入ポンプを介してイオン性高分子凝集剤(こ
こではカチオン性凝集剤)が供給されていた。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている混合
汚泥(単に汚泥ともいう)は、一部が固形物濃度計に与
えられていた。固形物濃度計では、混合汚泥中の固形物
重量濃度Wtが測定された。汚泥中の固形物重量濃度Wt
は、余剰汚泥の発生量が各処理設備間で異なるので、時
間経過につれ変動した(第7図(a)参照)。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている混合
汚泥は、また、他の一部が遠心分離機に採取されて遠心
分離され、微細粒子を含む懸濁液が得られて固形物濃度
計に与えられた。固形物濃度計では、その懸濁液中の固
形物重量濃度(すなわち汚泥中の微細粒子重量濃度)Wc
が測定された。汚泥中の微細粒子重量濃度Wcも、時間経
過につれ変動した(第7図(b)参照)。
汚泥供給管によって脱水機に向けて供給されている混合
汚泥は、汚泥流量計によってその流量(すなわち汚泥流
量)Qsが測定された。汚泥流量Qsは、時間経過にかかわ
らず略一定に維持されていた(第7図(c)参照)。
演算制御装置は、汚泥中の固形物重量濃度Wtおよび微細
粒子重量濃度Wcと汚泥流量Qsと別途測定された凝集剤濃
度Pと係数a,kとからイオン性高分子凝集剤の注入
流量Qpを算出して凝集剤注入ポンプに与えた。イオン性
高分子凝集剤の注入流量Qpは、汚泥中の固形物重量濃度
Wtおよび微細粒子重量濃度Wcの時間変化に対応して変化
した(第7図(d)参照)。
脱水機から排出された脱水ケーキの含水率Hは、汚泥中
の固形物重量濃度Wtおよび微細粒子重量濃度Wcの時間変
化に対応して変化した(第7図(e)参照)。
比較例3 実施例3と同一構造の汚泥脱水装置に対し、実施例3で
処理した混合汚泥を同時に供給しかつ実施例3と同一の
イオン性高分子凝集剤を注入しつつ、脱水機から排出さ
れる脱水ケーキと含水率を検知した結果(第7図(e)
参照)に応じてイオン性高分子凝集剤の注入流量Qpを決
定した(第7図(d)参照)。
この場合、実施例3に比べてイオン性高分子凝集剤の注
入流量Qpは大きく、また脱水ケーキの含水率Hが高かっ
た。
(変形例) なお、上述では、汚泥供給管11Bから採集された汚泥を
微細粒子と非微細粒子とな分離する粒子分離手段として
遠心分離機22を採用する場合についてのみ説明したが、
本発明は、これに限定されるものではなく、濾過機など
の任意の手段を採用する場合も包摂している。
(3)発明の効果 上述より明らかなように、本発明にかかる第1の汚泥脱
水装置は、上述の[問題点の解決手段]に開示したごと
く、汚泥中の固形物重量濃度Wtと汚泥中の微細粒子のも
つコロイド荷電量Ccと汚泥流量Qsとイオン性高分子凝集
剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオン性高分子凝集
剤の注入流量Qpを決定しているので、 (i)汚泥性状の変化が著しい場合にあっても対応可能
とできる効果 を有し、ひいては (ii)イオン性高分子凝集剤の注入量を削減できる効果 を有し、結果的に (iii)脱水ケーキの含水率の上昇を抑制できる効果 を有する。
本発明にかかる第2の汚泥脱水装置は、上述の[問題点
の解決手段]に開示したごとく、汚泥中の固形物重量濃
度Wtと汚泥中の微細粒子重量濃度Wcと汚泥流量Qsとイオ
ン性高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオ
ン性高分子凝集剤の注入流量Qpを決定しているので、第
1の汚泥脱水装置と同様に、上記(i)〜(iii)の効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる汚泥脱水装置の第1の実施例を
実行するための汚泥脱水装置を示すための構成図、第2
図は第1図実施例の動作を説明するためのグラフ、第3
図は本発明にかかる汚泥脱水装置の第2の実施例を実行
するための汚泥脱水装置を示すための構成図、第4図は
第3図実施例の動作を説明するためのグラフ、第5図
(a)〜(e)および第6図(a)〜(e)は第1図実
施例と従来例との比較実験の結果を示すためのグラフ、
第7図(a)〜(e)は第3図実施例と従来例との比較
実験の結果を示すためのグラフである。10 ……汚泥脱水装置 11A,11B……汚泥供給管 11C……汚泥排出管 12……汚泥貯槽 13……脱水機 14……汚泥供給ポンプ 15……凝集剤貯槽 16……凝集剤供給管 17……凝集剤注入ポンプ20 ……凝集剤注入制御装置 21……汚泥流量計 22……遠心分離機 23……固形物濃度計 24……荷電量測定器 25……演算制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン性高分子凝集剤を注入して汚泥を脱
    水する汚泥脱水装置において、 (a)汚泥を微細粒子と非微細粒子とに分離して汚泥中
    の微細粒子のもつコロイド荷電量Ccを測定するための第
    1の手段(22,24)と、 (b)汚泥中の固形物重量濃度Wtを測定するための第2
    の手段(23)と、 (c)脱水機への汚泥流量Qsを測定するための第3の手
    段(21)と、 (d)第1の手段(22,24)で測定されたコロイド荷電
    量Ccと第2の手段(23)で測定された固形物重量濃度Wt
    と第3の手段(21)で測定された汚泥流量Qsとイオン性
    高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオン性
    高分子凝集剤の注入流量Qpを算出しイオン性高分子凝集
    剤の注入手段(17)に与えるための第4の手段(25)と を備えてなることを特徴とする汚泥脱水装置。
  2. 【請求項2】イオン性高分子凝集剤を注入して汚泥を脱
    水する汚泥脱水装置において、 (a)汚泥を微細粒子と非微細粒子とに分離して汚泥中
    の微細粒子重量濃度Wcを測定するための第1の手段(2
    2,23)と、 (b)汚泥中の固形物重量濃度Wtを測定するための第2
    の手段(23)と、 (c)脱水機への汚泥流量Qsを測定するための第3の手
    段(21)と、 (d)第1の手段(22,23)で測定された微細粒子重量
    濃度Wcと第2の手段(23)で測定された固形物重量濃度
    Wtと第3の手段(21)で測定された汚泥流量Qsとイオン
    性高分子凝集剤の溶解濃度Pとから汚泥に対するイオン
    性高分子凝集剤の注入流量Qpを算出しイオン性高分子凝
    集剤の注入手段(17)に与えるための第4の手段(25)
    と を備えてなることを特徴とする汚泥脱水装置。
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