JPH069605B2 - 蒸散芯 - Google Patents

蒸散芯

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JPH069605B2
JPH069605B2 JP61012721A JP1272186A JPH069605B2 JP H069605 B2 JPH069605 B2 JP H069605B2 JP 61012721 A JP61012721 A JP 61012721A JP 1272186 A JP1272186 A JP 1272186A JP H069605 B2 JPH069605 B2 JP H069605B2
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heating
resin
rod
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靖博 青木
方隆 三島
晋 松原
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Takasago International Corp
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Teibow Co Ltd
Takasago International Corp
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は細桿体からなる蒸散性薬剤用の蒸散芯に関し、
更に詳しくは、液体芳香器、液体殺虫器などに用いられ
て加熱部の近接位置表面にぬれ面をもったすいあげ、蒸
散及び燻煙の発生に適した蒸散芯に関する。
【従来の技術】
従来より殺虫剤、芳香剤などの目的で揮散性薬剤を加熱
揮散させる方法としては、電気かとり器に代表されるよ
うに、揮散性薬剤を繊維状などの多孔質基剤(いわゆる
マット)に吸着させ、これを加熱器にて揮散させる方法
とか、加熱型液体芳香器にみられる如く、容器中の液体
揮散薬剤を適当な芯材にて吸い上げ、上部の揮散板を介
し発熱せしめて揮散させるなどの方法が行われてきてい
る。 しかしながら、前者の場合は、マットが保有する、揮散
薬剤の含浸量が限定され且つ、揮散するガス体の組成に
バラツキが生じるなどの多くの問題が残されている。 後者の場合、吸い上げ軸筒の構造によっては、熱伝導性
が高くて揮散薬剤液の温度上昇をまねいたり、揮散促進
のために薬剤液を加温したりする方法がとられるが、こ
のことは揮散薬剤液の品質の劣化につながる。 また、揮散薬剤液の吸い上げ速度と揮散板の温度保持の
関係がむずかしく、乾き現象をおこして目づまりを生ず
るなどの欠点を有している。 吸液芯としては、特公昭59-40409号に鉱物質粉末と木炭
または、炭粉及び活性炭を混合して糊剤で固着したもの
が報告されている。しかしながら、その組成から見られ
る如く、現在の市場の要求にこたえるべきコードレス型
の利用が可能な少ない消費電力で加熱して蒸散乃至揮散
を行う芯材としては、強度や、太さの点などから満足の
いくものではない。
【発明が解決しようとする問題点】
前記の如くで、単なる植物繊維質材は、耐熱性の点で加
熱型には不適であり、無機質粉末の固化物は、その太
さ、形状、特に強度の点から使用が限定されるなど満足
すべきものではなく、耐熱性、耐薬品性にすぐれ、充分
な強度、均一な揮散性を有し、熱不良導体で、視覚的に
くん煙を発する吸い上げ式加熱蒸散装置に適した芯材の
開発がまたれている。
【問題点を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題解決のため、鋭意研究を重ね
た結果、特に電気容量の比較的すくない内蔵電池の利用
(コードレス)を可能とした、且つ、くん煙として蒸散
液が目視できる加熱蒸散装置の液体薬液吸い上げ芯とし
て、加熱部の近接位置の表面にぬれ面を持った、熱不良
導体で細桿体状の蒸散芯が最適であることを見出し、本
発明を完成したものである。 即ち、本発明は前記問題点を解決するために、 (1).耐熱性及び耐薬品性を有し細桿体状としての強度
を有する熱不良導体の素材を細桿体に形成する。 (2).該細桿体が、連通多孔質状の空隙を有し、或いは
断面中実異形からなりその表面に軸方向に沿って延びる
溝を有し、または断面中空異形からなり、中空部と連通
する溝を有していて、 (3).発熱体が装着される加熱部の少なくとも表面がぬ
れ面に形成されている。 という技術的手段を講じている。 加熱型液体蒸散器においては、種々の吸い上げ芯が用い
られているが、特に電気容量の比較的すくない電池を電
源としてもちいた、且つ、くん煙として蒸散液が目視で
きる状態に加熱する構成において満足するものが容易に
見出せなかった。たとえば、ガラス繊維をチューブ状に
あんだ紐は初期においてはよく吸い上げ、且つ、よく揮
散を行うが、全体的に目づまりを生じてくると共に、先
端が箒状にささけてきて揮散液がたれ落ちたり、また、
液がとび散るなどの現象を起こした。これらガラス繊維
は、全体に腰が弱いので約300℃に加熱処理し、腰を強
くした後、実験を行ったところ次第に軟化し、その効果
はみられなかった。 麻糸をもってあんだ紐を用いたところ、吸い上がり、揮
散も良く行われるが、比較的短時間で加熱部の炭化がす
すみ吸い上がりが悪くなった。全体的にみて腰の弱いこ
ともあって使用にたえるものではなかった。 一般に石油ストーブなどの芯に用いられているいわゆる
カーボン繊維をもってあんだ紐を用いたところ、腰が非
常に弱いことと、繊維の毛先からの揮散液のたれ現象が
みられ、好ましいものではなかった。 2ケの穴あき棒状セラミックを用いたところ、揮散液の
吸い上がりが悪いこと及び、熱エネルギーがセラミック
にとられ、蒸散部の局部加熱が行えず、結果的に蒸散が
不能であった。 棒状アルミ焼結体は液の吸い上げは良好であるが、機械
的強度が弱く、細桿体状に加工することがむづかしく、
且つ、前記セラミックと同様の欠点を有している。 従って上記素材はいずれも蒸散芯として不適当である。 本発明に使用しうる揮散芯素材としては (1).繊維を樹脂または、繊維同志で部分的に結着さ
せ、軸方向及び系方向に連通多穴質状の空隙を形成した
もの(以下『繊維結束体』という)。 (2).樹脂を化学反応により発泡させ、連通多孔質状の
空隙を形成したもの(以下『化学的発泡体』という)。 (3).基材に溶出材料を混練し、所定形状に形成し、該
溶出材料を溶出除去することにより、連通多孔質状の空
隙を形成したもの(以下『物理的発泡体』という)。 (4).樹脂を押出し又は射出成型等により、断面中実異
形の棒状体とし、棒状体表面に縦状溝を1ないし複数具
備しているもの(以下『中実異形成型体』という)。又
は、断面中空異形の棒状体とし、軸方向に毛細管作用を
有するスリットを具備しているもの(以下『中実異形成
型体』という)。 (5).粉体を焼結し、連通多孔質状の空隙を形成したも
の(以下『焼結体』という)。 などがある。 ここで、第3図(a)に示す如き繊維結束体に使用しうる
繊維及び樹脂は、有機、無機いずれでも良いが、両者の
接着性を考慮して適宜選択される。 使用可能な繊維としては、たとえば、アクリル繊維、ポ
リエステル繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維、ガラス
繊維等の無機繊維があるが、耐熱性を考慮すると、アク
リル繊維、ガラス繊維が一般に好ましく、熱伝導性の面
からみて金属繊維のごとき熱の良導体の使用は好ましく
ない。 また、使用可能な樹脂としては、たとえば、メラミン樹
脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましく、耐熱性
を有していれば熱可塑性樹脂の使用も可能である。ま
た、無機樹脂としては、シリコン、シラン系樹脂があ
る。尚、有機樹脂、無機樹脂同志を混合して使用する
か、または、有機樹脂と無機樹脂を混合して使用するこ
ともできる。 更に、複合繊維を使用することにより、接着剤としての
樹脂を使用することなく、繊維同志を部分的に結着させ
ることができ、この場合、複合繊維としては、単繊維間
複合と、単繊維内複合したものとが考えられるが、単繊
維内複合の方が好ましく、単繊維内複合においては、サ
イドバイサイド型複合繊維より高融点重合体を低融点の
重合体で被覆したシースコア型複合繊維が好ましい。こ
の場合の繊維の量は10〜90%、空隙の各断面占有率は5
〜90%のものが用いられる。(第3図(b)参照) 繊維結束体は、断面を適宜の形状、たとえば、丸、四
角、多角形などの連続棒状体に形成し、所定の寸法に切
断して、目的とする蒸散芯に加工される。 次に化学的発泡体としては、プレポリマーの重合反応及
び水などの添加物との反応により、発生するガスにより
連通発泡させたものを用いることができる。例えば、イ
ソシアナートとポリオールより生成されるウレタン樹脂
の場合は、水を加えることにより、イソシアナートと水
との反応により、炭酸ガスが発生し、ウレタン内にガス
の排出通路ができ、この通路によって連通多孔質体をな
したウレタン発泡体がある。更に、プレポリマーの芯材
として繊維を使用することもできる。 次に、物理的発泡体としては、例えばエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA樹脂)に、粉末状の炭酸カルシウ
ムを分散させ、これを圧縮成型し、次にこの成型体内の
炭酸カルシウムを溶剤により抽出し、連通気孔を形成さ
せたもの等を用いることができる。 次に、中実異形成型体(第3図(d)参照)及び、中空異
形成型体(第3図(c)参照)、中実中空異形成型体(第
3図(e)参照)は、樹脂を該成型体断面とほぼ相似系を
なす金型内を通して、溶融押出しをすることにより得ら
れ、また、同様に、中空部に対応したコアーピン付の射
出成型金型内に合成樹脂を射出することにより得られた
ものも用いることができる。ここで用いられる樹脂はエ
ンジニアリングプラスチックと呼ばれるものがよく、特
にポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
イミド等の合成樹脂を使用することが好ましい。 次に、焼結体としては、ポリエチレン、ポリアミド、ポ
リアセタール、ポリカーボネート、アクリロニトリル系
などの有機高分子の粉末状または、単繊維状の材料を所
定形状の金型へ入れ、所定圧力、温度にて、加圧、加熱
することにより、それぞれの表面のみが溶融し、融着
し、焼結されて得られた連続多孔構造のものを用いるこ
とができる。 ここで、これら蒸散芯の素材は前述の如く全て、耐熱
性、耐薬品性を有し細桿体状としての強度を有する熱不
良導体の特性を具えた素材が用いられている。 本発明になる蒸散芯を用いた加熱蒸散装置は第1図の原
理図に示す如く、容器3内に蒸散性薬剤(液)2を充填
したものに蒸散芯1を挿入し、該蒸散芯1の上部にぬれ
面10′に形成された加熱部10を設け、該加熱部10には内
蔵電池5を電源として作動する発熱体4が装着される構
成からなっている。 この蒸散芯1は細桿体状に形成されると共にその一端側
(本実施例では上端側)に発熱体4装着用の加熱部10が
形成され、該加熱部10が近接位置表面はぬれ面10′とし
て該蒸散芯により毛細管現象により吸い上げられた蒸散
性薬剤が表面に浸出してきている。 ここで例えば蒸散芯1が「中空異形成型体」又は「中空
中実異形成型体」の場合には、該中空部に連通するスリ
ットが加熱部10近接位置に穿設されてぬれ面10′を形成
している。 その他の構成の場合、即ち連通多孔質状の空隙を有する
場合(「繊維結束体」「化学的発泡体」「物理的発泡
体」)及び「中実異形成型体」で縦溝が形成されている
場合はそのままで全ての個所がぬれ面10′となっている
のでそのまま使用し、或いは加熱部10の近接位置のみを
ぬれ面10′とし他をシール等により被覆する等してもよ
い。 蒸散芯1の加熱部10にニクロム線などの発熱体4を接触
して用いる場合は、加熱部位に、螺旋状溝を付与するこ
とが好ましい。(第2図(b)参照) これは、単にニクロム線4同志が接触することを防ぐば
かりでなく、この溝1Gにニクロム線が入り込むことに
より、蒸散性薬剤2とニクロム線4の接触面が大きくな
り、その蒸散(加熱)の効果をいちぢるしく増大するた
めである。また、中空異形成型体の蒸散芯と、多くの蒸
散用の穴を有するスリーブ型の発熱体4を併せ用いる場
合は、第2図(a)に示す如く蒸散芯の加熱部位にリング
状の溝を複数個付与することが好ましい。 この発明に用いられる蒸散用薬剤2としては、芳香剤用
芳香液、殺虫剤用殺虫液、昆虫忌避剤用薬液、消毒剤用
薬液、防虫剤用薬液など広く用いることができる。但
し、薬液中の個々の薬剤、香料物質などについては、溶
剤と共に均一に蒸散しないものもあるので、処方を組む
上で注意を必要とする。 本発明になる芯材は、電気容量の比較的少ない電池5を
電源として利用可能であるのでコードレス化が可能であ
りまた加熱蒸散装置において、蒸散性薬剤2を直接に発
熱体4と接触させることにより煙状(一般に白煙)の目
視できるガス体を蒸散させることができるところに特徴
を有するが、単なる間接加熱に用いることもできる。
【実施例】
以下に実施例をもって本発明を詳細に説明する。 [実施例−1] 単糸デニールが3デニールで、単位メートル当たりの重
量が2.2g/mのアクリル繊維製スライバーに、固形分1
8%のメラミン樹脂溶液を含浸させ、2.6mmφの成型金型
を通過させ、次に、100℃から250℃に加熱された熱風炉
内を通過させ、乾燥、熱キャー処理をし、2.6mmφの連
続棒状体を形成し、この棒状体をセンターレスグライン
ダー及びカットの工程に通し、外径2.3mmφ、全長60m
/mの棒状体の繊維結束体を得た。この上部約10m/m
に加熱用ニクロム線巻き込み用溝をきり、ニクロム線を
巻きつけ、これを試験用蒸散芯とした。この蒸散芯のア
クリル繊維、メラミン樹脂、空隙の各断面占有率は、36
%、14%、50%であった。 5mlのサンプル瓶のキャップの中心部に試験用蒸散芯を
さしこみ、サンプル瓶に試験用蒸散液を入れたのち、前
記キャップを取りつけ、ニクロム線の両端に直流3V、
約0.39〜0.42Aの電流をかけて、その蒸散の状態を調べ
た結果を以下に示す。尚、電源は一般交流単相100Vを
3Vになおしたものである。 溶剤以外の香料物質はエチルアルコールと3−メチル−
メトキシブタノールの1:1の混合溶剤をもって香料20
%濃度に希釈したものを試験液とした。 Aグループは3.5gを、Bグループは3.0gをサンプル瓶
に入れ、評価は、蒸散量をmg/分の形で示した。 溶剤名 蒸散量 テスト時間 mg/分 (分) エタノール 32 110 エチルカービトール 32 110 ヘキシレングリコール 9 120 IP−ソルベント 162029 120 3−メチル−3−メトキシブタノール 29 120 リモネン 17 120 香料名 蒸散量 テスト時間 mg/分 (分) (アルコール類) ベンジルアルコール 28 125 フェニルエチルアルコール 23 150 シトロネロール 23 150 リナロール 28 125 ジヒドロミルセノール 25 140 ターピネオール 33 105 (フェノール&エーテル類) p−クレジールメチルエーテル 33 105 オイゲノール 19 180 メチルオイゲノール 26 135 香料名 蒸散量 テスト時間 mg/分 (分) (アルデヒド&ケトン類) デカナール 22 160 ウンデカナール 8 240 シトラール 26 135 ベンツアルデヒド 33 105 4−(4−ヒドロキシ−4−メチルフェニル) −3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド 7 240 p−t−ブチルメチルヒドロシンナムアルデヒド 19 180 α−ヘキシルシンナミックアルデヒド 19 180 アセチルセドレン 15 240 γ−メチルヨノン 58 60 溶剤名 蒸散量 テスト時間 mg/分 (分) (エステル類) エチル−n−ブチレート 58 60 アミルカプロエート 58 60 ベンジルアセテート 58 60 シス−3−ヘキセニルベンゾエート 26 135 ベンジルサリシレート 13 270 イソボルニールアセテート 26 135 セドリルアセテート 14 250 溶剤名 蒸散量 テスト時間 mg/分 (分) (その他) γ−ウンデカラクトン 25 140 エチルメチルフェニルグリシデート 33 105 シネオール 33 105 ゲラニルニトリル 26 135 クマリン 33 105 バニリン 6 210 イソボルニールシクロヘキサノール 19 180 (精油類) セダーウッド 19 180 ペチグレイン 19 180 パインニードル 27 130 評価数値のうち、15mg/分以下のものは使用上、要注
意、10mg/分以下のものについての使用は極力さけるこ
とが好ましい。 [実施例−2] 単糸デニールが7デニールで、単位メートル当たりの重
量が2.6g/mのアクリル繊維製スライバーに、固形分1
8%のフェノール樹脂溶液を含浸させ、2.6m/mφの成
型金型内を通過させ、次に100〜250℃に加熱された熱風
炉内を通過させ、乾燥、熱キァー処理をし、2.5m/m
角の連続棒状体に形成し、この棒状体をカット工程に通
し、2.5m/m角、全長70m/mの棒状体を得た。実施
例−1と同様に処理して本実施例の芯材とした。この芯
材のアクリル繊維、フェノール樹脂、空隙の各断面占有
率は、36%、14%、50%であった。 [実施例−3] 高融点重合体(コア部)として、ポリエステル、低融点
重合体(シース部)としてポリアミド樹脂(重量比で
1:2)よりなる太さ10デニールの複合糸を集束し、23
0℃に加熱された内径2.3m/mφの成型金型内を通過さ
せ、2.3m/mφの連続棒状体を形成し、長さ60m/m
に切断した。この上部約10m/mに加熱用ニクロム線巻
き込み用溝をきり、ニクロム線を巻きつけ、これを試験
用蒸散芯とした。実施例−1と同様にして、サンプル瓶
の中にローズ系調合香料(アルコール79.2%、エステル
12.7%、フェノール3.8%、ケトン1.2%、アルデヒド0.
9%、精油1.6%、その他0.6%)30%溶液、3.5gを入
れ蒸散試験を行った結果をガスクロマトにて調べた。ス
タート時の液組成(第4図(a)参照)と約2g蒸散後の
残り液組成(第4図(b)参照)とのガスクロマトグラフ
にほとんど差異はみられず、本発明の蒸散芯を用いたも
のが、均一な芳香蒸散を行っていることがわかる。 [実施例−4] ポリオール100部に対しイソシアナート25部、水2部を
加え、この混合液を50〜60℃に加温された成型金型に注
入し、20分後に取出し、室内に1週間放置した。この発
泡体を長さ60m/mに切断し、実施例−1と同様に処理
して蒸散芯とした。尚この蒸散芯も均一な芳香蒸散が行
われることが確認された。 [実施例−5] エチレン酢酸ビニル共重合体20部に対し、焼成した粉末
状の炭酸カルシウムを60部加えよく混合したものに、シ
クロヘキサン25部を加え再度よく攪拌したのち20分ほど
放置する。次いでエチレングリコール20部を加えてよく
攪拌し、しばらく放置後、この混合物を100℃に加熱
し、ミキシングロールにかけ、3m/m厚のシートに成
型した。 これを成型金型にて3m/m径の棒状になるよう加熱成
型した後、塩酸30部、硝酸5部の溶液に24時間浸した
後、流水中で1時間洗浄した。次いでブタノール30部、
キシレン30部、ニトロベンゼン10部、クレゾール5部か
らなる有機溶剤に1時間浸し、成型体の収縮を固定し、
乾燥して80m/mの長さに切断し、実施例−1と同様に
処理して蒸散芯とした。尚この蒸散芯も均一な芳香蒸散
が行われることが確認された。 [実施例−6] 第3図に示した中空異形成型体とほぼ相似形の成型開口
を持つ、押出し成型用金型を押出し成型機にセットし、
ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)を370℃
にて加熱溶融し、成型金型より押出しその後、延伸する
ことにより2.3m/mφの連続棒状体とし、これを長さ7
0m/mに切断した。この上部約10m/mに蒸散用の螺
旋状のリング状の溝を切り、蒸散芯とした。尚この蒸散
芯も均一な芳香蒸散が行われることが確認された。 [実施例−7] 粒度が50〜150メッシュで、アクリルニトリルの含有量
が80%のアクリルニトリル−スチレン共重合体の粉末
を、アルミニウム製の成型金型内に充填し、加熱炉の中
で190℃で10分間焼結を行い、直径2.3m/mφ、長さ60
m/mの棒状体を得た。実施例−1と同様に螺旋溝を切
り蒸散芯とした。尚この蒸散芯も均一な芳香蒸散が行わ
れることが確認された。
【発明の効果】
本発明になる蒸散芯は、耐熱、耐薬品性であり、強度的
にも強いことから耐久性に優れており、又、熱伝導率が
低いことから容器内の蒸散性薬剤を劣化させる虞れがな
い。更に、細桿体状では得がたかった吸い上げ及び均一
な蒸散にすぐれた芯材であり少ない消費電力で有煙で蒸
散せしめることができるので、今後のコードレス加熱型
蒸散装置の発展に寄与することが期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の蒸散芯の使用例を示すものである。 第2図は、本発明の蒸散芯の外観図であり、(a)はその
一部にリング溝が付与されている。(b)はその一部に螺
旋状溝が付与されている。 第3図は、本発明の蒸散芯の拡大径断面を示すものであ
り、(a)は、該蒸散芯素材が繊維結束体であり、(b)は、
中空異形成型体であり、(c)は中実異形成型体である。 第4図(a),(b)はスタート時と終了時のそれぞれの蒸散
状態を示すガスクロチャートである。 1……蒸散芯 2……蒸散薬液 3……容器 4……加熱部 5……電源 6……繊維 6(a)……高融点重合体(コア部) 6(b)……低融点重合体(シース部) 7……樹脂 8……空隙 10……加熱部 10′……ぬれ面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性及び耐薬品性を有し細桿体状として
    の強度を有する熱不良導体の素材を細桿体に形成すると
    共に、該細桿体が、連通多孔質状の空隙を有し、或いは
    断面中実異形からなりその表面に軸方向に沿って延びる
    溝を有し、または断面中空異形からなり中空部と連通す
    る溝を有しており、発熱体が装着される加熱部の少なく
    とも表面がぬれ面に形成されていることを特徴とする蒸
    散性薬剤用の蒸散芯。
  2. 【請求項2】加熱部に螺旋状またはリング状の切り溝を
    有する特許請求の範囲第1項記載の項記載の蒸散芯。
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JPS62164466A (ja) * 1986-01-16 1987-07-21 高砂香料工業株式会社 加熱型有煙蒸散器

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JPS62170253A (ja) 1987-07-27

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