JPH0694517B2 - ゴルフボールの表面処理装置 - Google Patents

ゴルフボールの表面処理装置

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JPH0694517B2
JPH0694517B2 JP21682392A JP21682392A JPH0694517B2 JP H0694517 B2 JPH0694517 B2 JP H0694517B2 JP 21682392 A JP21682392 A JP 21682392A JP 21682392 A JP21682392 A JP 21682392A JP H0694517 B2 JPH0694517 B2 JP H0694517B2
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golf ball
plasma
gas
surface treatment
ball
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富雄 大矢知
実 高橋
浩一 出原
節夫 秋山
雅人 吉川
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Bridgestone Sports Co Ltd
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Bridgestone Sports Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフボールの表面処
理を実施する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ゴルフボールとしてはソ
リッド一層ボール、ソリッド芯にバラタ樹脂または熱可
塑性樹脂からなる外皮を被覆したツーピースボール、糸
巻き芯に前記外皮と同様な外皮を被覆した糸巻きボール
等が提供されている。これらのゴルフボールは、主とし
て表面に顔料入りペイント及びクリヤーペイントが塗装
されている。この表面塗装は、スタンプされた文字、数
字、マーク等の保守と光沢、美観の維持上大切な役割を
果たすのみならず、空気抵抗を減少させ、ゴルフボール
の飛翔性能を向上させるためにも重要な意義をもつ。こ
の塗装には、通常、ウレタン系ペイントが使用されてい
るが、成型後のゴルフボール本体の表面に単に前記ペイ
ント塗装を施すのみでは、ゴルフクラブによる強烈な打
撃に耐え得る耐衝撃剥離性を満すことができない。この
ため、ゴルフボール本体と塗装被覆層との密着性の向上
を目的として、種々の表面処理方法が試みられてきた
が、未だ充分な性能が得られず、また製造工程上の問題
も多々抱えているのが現状である。例えば、ゴルフボー
ル本体を火焔処理して後に塗装を施す方法は、火災や火
傷の危険性を有し、工程上好ましくない方法であり、し
かも密着性向上の効果は不充分である。また、ゴルフボ
ール本体の表面をサンドブラスト等で粗面化する方法
も、密着性向上の効果が不充分であり、かつ表面に成型
されたデインプルの形状を著しく損傷するという欠点を
有していた。
【0003】
【発明の目的】本発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、ゴルフボール表面の塗装被覆層に高い耐衝撃剥離
性を付与することができ、かつ製造工程の安全性を高く
保つことができるゴルフボールの表面処理を実施する装
置を提供するものである。
【0004】この目的を達成すべく、本発明者等は鋭意
研究を推進した結果、ゴルフボール本体を非プラズマ重
合性ガスの低温プラズマ雰囲気に曝した後、塗装を施す
ことによって、ボール本体と塗装被覆層との密着性の向
上を高速繰返し打撃に耐えるレベルまで図り得るゴルフ
ボールの表面処理装置を見出し、本発明に至った。
【0005】
【発明の構成】本発明のゴルフボールの表面処理装置
は、ゴルフボール本体の表面に塗装を施すにあたってゴ
ルフボール本体を非プラズマ重合性ガスの低温プラズマ
雰囲気と接触せしめるために使用するものである。
【0006】本発明に使用される低温プラズマ(いわゆ
るグロー放電プラズマ)は、低温、低圧のもとで、非プ
ラズマ重合性ガスに電解を印加することにより発生させ
ることができる。非プラズマ重合性ガスとは、プラズマ
発生状態下で高分子量の重合膜を形成しない無機または
有機性ガスであって、この種のガス(以下、処理用ガス
と称す)としては、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオ
ン等の不活性ガス、塩素、塩化水素、臭素、シアン化臭
素、臭化スズなどのハロゲンガスまたはハロゲン化物、
硫黄や亜硫酸ガス、硫化水素等の硫化物、酸素、窒素、
アンモニア、一酸化炭素、二酸化炭素、水素などがあげ
られる。これらの処理用ガスは、単独もしくは混合して
使用される。
【0007】これらの処理用ガスの中でも酸素ガス、酸
素ガスと他の非プラズマ重合性ガスとの混合ガス、ある
いはアルゴン、アルゴンと他の非プラズマ重合性ガスと
の混合ガスを使用する場合に、特に表面処理効果が高く
短時間処理で強力な密着力が得られる。この理由は不明
であるが、酸素ガスを使用した場合は、酸素プラズマの
発光紫外スペクトルには短波長成分が多く含まれ、ま
た、ゴルフボールの外皮、例えばイオン架橋性樹脂は短
波長紫外部に深い吸収を有することより、酸素プラズマ
による処理表面が特異に改質されている可能性がある。
【0008】しかしながら、酸素を含むプラズマガスは
条件設定を誤ると処理過剰や灰化をおこすことがあり、
その制御には充分注意をはらう必要がある。
【0009】この点に関しては、アルゴンガスは実質的
に酸素と同等の強力な効果が得られ、しかもその扱いが
容易である。
【0010】処理用ガスは処理用容器に導かれてプラズ
マ化される。前記容器中の処理ガスに低温プラズマを発
生させるために適したガス圧は10〜0.01Torr
である。
【0011】処理容器中でプラズマを発生させるには電
場をかける必要があり、その電極形としては内部電極方
式と外部電極方式のいずれも採用できる。前者は絶縁体
筒を必要とするため装置の工業的大型化がはかりにくい
欠点がある。
【0012】前記電極に電力を供給する電源としては、
直流、低周波、高周波、マイクロ波などの電源が適用で
きるが、放電を効率的に誘導開始させ、持続させるため
には、1kHz以上の高周波電源の使用が好ましい。前
記処理用ガス中に高周波電圧を印加して低温プラズマを
発生させる場合には、電源の内部抵抗と放電インピーダ
ンスとのマッチングをとる必要があることがある。
【0013】本発明による装置を用いるゴルフボールの
表面処理方法は、ゴルフボール本体の表面を形成する素
材の種類(例えば、バラタ樹脂、熱可塑性樹脂、金属塩
補強過酸化物架橋樹脂等)によらず、いずれの素材から
なるゴルフボールに適用しても有効であり、ゴルフボー
ル本体表面と塗装ペイントとの間に強靭な密着性を発揮
することができる。特に、近年その優れた耐衝撃破壊性
の故にゴルフボールの外皮材として多用されているイオ
ン架橋性熱可塑性樹脂、例えばサーリン樹脂(デュポン
社商品名、エチレンと不飽和モノカルボン酸との共重合
物を含む組成物からなり、熱変化性金属交差結合を有す
る樹脂)等に対しては、従来、効果的な表面処理方法が
存在しなかっただけに、本発明の処理方法は、極めて有
効である。なお、本発明に使用される低温プラズマで
は、そのガス雰囲気温度が精々80〜100℃程度か、
それ以下であるため、比較的高温には弱い素材からなる
ゴルフボールの表面の基質やデインプル等の成型形状を
何ら損うことなく所望の表面処理効果、すなわち外観に
すぐれ、設計形状をより忠実に反映したボールを得るこ
とができる。また、ゴルフボール本体表面とペイントと
の密着状態は、温度、湿度、光等の環境要因で劣化する
こともなく、ペイントの退色、変色を引き起こすことも
なく経時的に極めて安定している。
【0014】本発明はゴルフボール本体を、内部電極を
設けた真空容器に発生させた非プラズマ重合性ガス、好
ましくは酸素ガス、アルゴン、酸素ガスと他のガスとの
混合ガスあるいはアルゴンと他のガスとの混合ガスの低
温プラズマ雰囲気に接触させて、ゴルフボール本体の表
面処理を行う装置であり、具体的には真空のプラズマ発
生容器中を図1に示す如く上部より下部に向ってゴルフ
ボール本体を転動させ、その間に低温プラズマ処理を行
う装置である。
【0015】以下、本発明に係わるゴルフボールの表面
処理装置について図面に基づきさらに具体的に説明す
る。
【0016】図1は本発明によるゴルフボール本体の表
面処理装置を示す一部破断概略斜視図であり、(1)は
ガス導入用のバルブ系、(2)は真空容器、(3)は真
空計、(4)は高周波電源、(5)は容器(2)内の脱
気を行う際のバルブであり、本装置においてはゴルフボ
ール本体は連続的にプラズマ処理される。
【0017】すなわち、ゴルフボール本体は開口された
ゲート(14)を通り閉じられたゲート(15)の間に
図示の如くに充填され、ゲート(14)を閉じてゲート
(14)とゲート(15)の間の管内をバルブ(19)
を介して予備排気する。排気終了後、ボール(8)はあ
らかじめ排気された真空容器(2)内にゲート(15)
より進入し、螺旋状のボールガイドレール(22)上を
転動して下方のゲート(16)に到る。この間真空容器
内はプラズマが常時発生しており、ゴルフボール(8)
はプラズマ処理を受ける。
【0018】プラズマ処理を受けたゴルフボール(8)
はゲート(16)を開口することにより閉じられたゲー
ト(17)との間に移動し、ついでゲート(16)を閉
じ、ゲート(17)を開口して処理ボールをさらに下部
のホッパー(18)に集める。
【0019】以上に記述した本発明の装置においては、
処理用ゴルフボール本体が上方より一列に螺旋状に下方
に移動する間に、すべてのボールの表面が完全にプラズ
マ処理を受けることができるのできわめて好ましい。
【0020】したがって本発明の表面処理装置により処
理されたゴルフボール本体は顔料入りペイント、仕上ク
リヤーペイント塗装が好ましく行われ、使用中に剥離現
象が発生することがない。
【0021】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
詳述する。
【0022】実施例において、テープ剥離試験とは、塗
装されたゴルフボールの表面にナイフでクロスカットを
入れ、このクロスカットを覆って粘着テープを圧着し、
このテープを急速に剥がした時の界面剥離状態を観察す
る試験法であり、繰り返し打撃試験とは、ヘッドスピー
ド70m/secでゴルフボールを繰り返し打撃してペ
イントの剥離状態を観察する試験法である。
【0023】
【参考例】熱可塑性アイオノマー樹脂により外被を施さ
れ、デインプルが形づけられ、バリ等が除去されたゴル
フボール本体200個を図2に示す装置にて処理した。
すなわち、ボール本体200個を回転カゴ(2)中に装
入し、処理容器の蓋をした後ポンプによりバルブ(5)
を通じて容器中の空気を排出し、10-3torrとなっ
た点で次にバルブ(1)により酸素ガスを容器中に供給
し、圧力を1torrとした。
【0024】回転カゴの回転は4回/分とし、13.5
6MHzの高周波を400Wの出力で3分間印加してボ
ールを処理した。処理後のボールは顔料入りペイントお
よびクリヤーペイントを塗布した後、前述のクロスパッ
チテストおよび繰り返しボール打撃試験により(A)プ
ラズマ無処理ボール、(B)回転カゴを回転せずしてプ
ラズマ処理したボールおよび(C)回転カゴを回転させ
てプラズマ処理したボールの密着性を比較評価し、その
結果を表1に示した。
【0025】
【表1】 表1に示すように、得られたゴルフボールは、サーリン
樹脂外皮とペイントとの界面密着力が、ボールの静置と
ボールの撹拌に関係なくプラズマ無処理ボールに比して
きわめて大であり、外観も平滑ですぐれていることがわ
かった。また、繰返し打撃試験においては、ボールを静
置しておくとプラズマ処理にむらが生じ、部分的に剥離
しやすいが、本発明により得たゴルフボールは密着性の
よいものが得られることがわかった。
【0026】
【実施例1】本実施例においては図1に示す装置を用い
た。
【0027】すなわち、真空容器(2)内の空気をバル
ブ(5)を介して排出し、容器内が10-3torrに達
したところでバルブ(1)によりアルゴン(又は酸素ガ
ス)を容器内に供給し、圧力を1torrとした。ここ
で13.56MHzの高周波を400Wの出力で容器内
に印加し、プラズマを発生させた。
【0028】つぎに、サーリン樹脂の外皮を有するゴル
フボール本体を装置上方のパイプより導入する。バルブ
14及びバルブ15を介してボールを容器内にボールガ
イドレールにより螺旋状に転動しつつ移動し、その間に
ボール表面はプラズマ中に曝されて処理される。処理時
間は1分とした。処理されたボールはバルブ16及びバ
ルブ17を介してホッパー18内に収容する。
【0029】このように処理した本発明によるゴルフボ
ールをクロスパッチテストおよび繰返しボール打撃試験
に付したが、結果は参考例と同等であった。したがって
本装置によるゴルフボールの連続処理が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一部破断概略斜視図である。
【図2】参考装置の縦断面概略図である。
【符号の説明】
1…ガス導入バルブ 2…真空容器 4…高周波電源 5…空気排出用バルブ 6…電極 8…ゴルフボール本体 14,15,16,17,19,19′…バルブ 22…ボールガイドレール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス導入バルブ、高周波電源及び空気排出
    用バルブを具備した真空容器と、真空容器内に上方より
    下方に向かう螺旋状に配設されたゴルフボール本体を収
    容するボールガイドレールとを有し、かつボールガイド
    レールを電極とするゴルフボールの表面処理装置。
JP21682392A 1992-08-14 1992-08-14 ゴルフボールの表面処理装置 Expired - Lifetime JPH0694517B2 (ja)

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JPH0616844A JPH0616844A (ja) 1994-01-25
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US6630998B1 (en) 1998-08-13 2003-10-07 Acushnet Company Apparatus and method for automated game ball inspection
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