JPS6339266B2 - - Google Patents

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JPS6339266B2
JPS6339266B2 JP58017230A JP1723083A JPS6339266B2 JP S6339266 B2 JPS6339266 B2 JP S6339266B2 JP 58017230 A JP58017230 A JP 58017230A JP 1723083 A JP1723083 A JP 1723083A JP S6339266 B2 JPS6339266 B2 JP S6339266B2
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JP
Japan
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golf ball
plasma
gas
surface treatment
low
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JP58017230A
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Tomio Ooyachi
Minoru Takahashi
Koichi Izuhara
Setsuo Akyama
Masahito Yoshikawa
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ゴルフボールの表面処理方法に関す
る。 周知のように、ゴルフボールとしてソリツド一
層ボール、ソリツド芯にバラタ樹脂または、熱可
塑性樹脂からなる外皮を被覆したツーピースボー
ル、糸巻き芯に前記外皮と同様な外皮を被覆した
糸巻きボール等が提供されている。これらのゴル
フボールは、いずれも表面に顔料入りペイント及
びクリヤーペイントが塗装されている。この表面
の塗装は、スタンプされた文字、数字、マーク等
の保持と光沢、美観の維持の上で大切な役割を果
たすのみならず、空気抵抗を減少させ、ゴルフボ
ールの飛翔性能を向上させるためにも重要な意義
をもつ。この塗装には、通常、密着性に優れたウ
レタン系のペイントが使用されているが、成型後
のゴルフボール本体の表面に単に前記ペイントに
よる塗装を施すのみでは、ゴルフクラブによる強
烈な打撃に耐え得る耐衝撃剥離性を満すことがで
きない。このため、ゴルフボール本体と塗装被覆
層との密着性の向上を目的として、種々の表面処
理方法が試みられてきたが、未だ充分な性能が得
られず、また製造工程上の問題も多々抱えている
のが現状である。例えば、ゴルフボール本体を火
焔処理して後に塗装を施す方法は、火災や火傷の
危険性を有し、工程上好ましくない方法であり、
しかも密着性向上の効果は、不充分である。ま
た、ゴルフボール本体の表面をホーニングする方
法も、密着性向上の効果が不充分であり、かつ表
面に成型されたデインプルの形状を著しく損傷す
るという欠点を有していた。 また、塗装に先立ち、密着性向上を目的として
プライマを塗布・浸漬することも行なわれて来た
が、工程及びその管理は複雑であつた。 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、
ゴルフボール表面の塗装被覆層に高い耐衝撃剥離
性を付与することができ、かつ製造工程の安全性
を高く保つことができ、さらにボールの飛距離を
伸ばすことのできるゴルフボールの表面処理方法
を提供することを目的とするものである。 この目的を達成すべく、本発明者等は鋭意研究
を推進した結果、ゴルフボール本体をプラズマ重
合性を有しないガスの低温ブラズマ雰囲気に曝し
た後、塗装を施すことによつて、ボール本体と塗
装被覆層との密着性の向上を、上記従来技術の諸
欠点を克服して図り得ることを見出し、本発明に
至つた。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明のゴルフボールの表面処理方法は、ゴル
フボール本体の表面に塗装を施すにあたつて前記
ゴルフボール本体をブラズマ重合性を有しないガ
スの低温ブラズマ雰囲気と接触せしめることを特
徴とする。 本発明に使用される低温プラズマ(いわゆるグ
ロー放電プラズマ)は、低温、低圧のもとで、プ
ラズマ重合性を有しないガスに電界を印加するこ
とにより発生させることができる。前記プラズマ
重合性を有しないガスとは、プラズマ発生状態下
で高分子量の重合膜を形成しない無機または有機
性ガスであつて、この種のガス(以下、処理用ガ
スと称す)としては、例えば、アルゴン、ヘリウ
ム、ネオン等の不活性ガス、塩素、塩化水素、臭
素、シアン化臭素、臭化スズなどのハロゲンガス
またはハロゲン化物、硫黄や亜硫酸ガス、硫化水
素等の硫化物、酸素、窒素、アンモニア、一酸化
炭素、二酸化炭素、水素などをあげることができ
る。これらの処理用ガスは、単独もしくは混合し
て使用される。 これらの処理用ガスの中でも酸素ガス、または
酸素ガスと他のプラズマ重合性を有しないガスか
らなる混合ガス、アルゴンガス、又はアルゴンガ
スと他のプラズマ重合性を有しないガスからなる
混合ガスを使用する場合に、特に表面処理効果が
高く短時間処理で強力な密着力が得られる。この
理由は不明であるが、例えば、酸素プラズマの発
光紫外スペクトルには短波長成分が多く含まれ、
また、ゴルフボールの外皮、例えばイオン架橋性
樹脂は短波長紫外部に深い吸収を有することよ
り、酸素プラズマによる処理表面が特異に改質さ
れている可能性がある。また、他のアルゴンガ
ス、又はアルゴンガスと他のプラズマ重合性を有
しないガスからなる混合ガスの場合も同様のこと
が考えられる。なお酸素ガスと他のプラズマ重合
性を有しないガスの混合比、またアルゴンガスと
他のプラズマ重合性を有しないガスの混合比、は
前者のモル分率が20%以上の範囲であることが望
ましい。 前記処理用ガスは、処理用の容器中に充填され
て使用に供せられる。容器には、処理用ガス中に
電場を発生させるための電極が設けられたものが
用いられる。前記容器中の処理用ガスに低温プラ
ズマを発生させるために適したガス圧は、10〜
0.01Torr、好ましくは1〜0.1Torrである。 また、前記電極の形式としては、誘導負荷コイ
ル型電極と容量負荷プレート型電極、リング電極
とが適用でき、更に、いずれの型の電極について
も処理用の容器に対する設置位置により、容器内
部に設置する内部電極方式と、容器外部に設置す
る外部電極方式とが採用できる。なお、筒状ある
いは環状の容器内部をゴルフボールを移動させつ
つ連続的に処理する場合には、外部電極方式が適
している。 前記電極に電力を供給する電源としては、直
流、低周波、高周波、マイクロ波などの電源が適
用できるが、放電を効率的に誘導開始させ、持続
させるためには、1KHz以上の高周波電源の使用
が好ましい。前記処理用ガス中に高周波電圧を印
加して低温プラズマを発生させる場合には、電源
の内部抵抗と放電インピーダンスとのマツチング
をとる必要がある。 ゴルフボールに本発明の表面処理を施すには、
前記プラズマ重合性を有しないガスの低温プラズ
マを発生させた容器内にゴルフボールを静置させ
るだけで、プラズマガスの拡散作用によりボール
の全表面にわたつて均一に処理される。プラズマ
ガスの拡散を阻害させない範囲内で、1バツチ当
りの被処理ゴルフボールの個数を増すことは可能
である。排気および給気を短時間で行なえるよう
にすれば、本発明の処理に要する時間は3〜5分
以内で可能である。この様なバツチ式のプラズマ
処理によつてもある程度の個数の表面処理は充分
に経済的に実施できるが、本発明者らは更に大量
のゴルフボールを効率良く処理すべく検討した結
果下記の連続処理装置を考案するに至つた。 第1図及び第2図は、共にゴルフボールを低温
プラズマ雰囲気に接触させる処理(以下、プラズ
マ処理と略す)を行なうための連続処理装置の例
を示すもので、同一構成要素には同一符号を付し
てある。 まず、第1図に示すプラズマ連続処理装置1
は、スパイラル状の低温プラズマ発生長管2を備
えたものであつて、長管2は、その軸線を鉛直方
向に向けて設置されている。長管2の上端部は、
入口減圧室3に連結され、また下端部は、出口減
圧室4に連結されている。前記長管2の外部に
は、プラズマ発生用の外部電極5(図には2個の
み示す)が所定の間隔をもつて複数個設けられて
いる。これらの外部電極としては、第3図に示す
ように長管2の外周面に沿つて導線6を螺旋状に
巻回してなる誘導負荷コイル型電極5a、また
は、第4図に示すように板状電極7a,7bを長
管2の周面に沿うように成形し、対向配置してな
る容量負荷円形プレート型電極5bが適用でき
る。これらの外部電極5には、図示しない電源装
置が接続されている。 上記の装置1において、長管2、入口減圧室3
及び出口減圧室4の内部には、前述した処理用ガ
スが封入され、かつ、このガス圧が前記所定の圧
力に保たれている。 また、第2図に示すプラズマ連続処理装置1′
が第1図に示すものと異なる点は、低温プラズマ
発生長管2′としてジグザグ状のものを用いた点
であつて、その他の構成要素、及び設定条件は、
第1図に示すものと同様である。 上記の装置1,1′により、ゴルフボールにプ
ラズマ処理を施すには、外部電極5にインピーダ
ンス・マツチング回路等を介して高周波電圧を印
加し、長管2,2′内部に低温プラズマを発生さ
せた状態で、入口減圧室3内部から被処理ゴルフ
ボール8,8…を順次長管2内部に送り込む。ゴ
ルフボール8は、傾斜をもつた長管2,2′内部
を下端部に向けて転動しつつ、低温プラズマ雰囲
気に万遍なく接触し、表面全体が均一に処理され
る。長管2,2′を通過したゴルフボール8は、
出口減圧室4に集められる。 なお、上記の装置において、低温プラズマ発生
長管2,2′の行路長及び外部電極の取付数は、
プラズマガス条件(ガス種、減圧度、流量等)と
印加電界条件(電源周波数、放電電圧、放電電
流、電極形状等)及び被処理ゴルフボールの転動
速度によつて異なるが、通常プラズマ雰囲気中に
ゴルフボールが滞留する時間が、1分間程度にな
る様に設定すれば充分な表面処理効果を得ること
ができる。また、電極部は、放電により発熱する
ため、必要に応じて放熱板を取付けるか、空冷あ
るいは水冷による冷却手段を設けてもよい。 しかして、上記のようなプラズマ処理装置によ
れば、多数のゴルフボールを連続的に能率良く処
理することができ、かつ、その処理がボールを転
動させつつ行なわれるためボールの全表面にわた
つて均一になされる。 プラズマ処理後のゴルフボールには、通常の方
法により顔料入りペイント及びクリヤーペイント
が塗装され、使用に供せられる。この塗装には、
耐衝撃破壊性および密着性の優れたウレタン系ペ
イントが好適に使用される。また、前記プラズマ
処理の効果は、経時的に急速に消失するようなこ
とはないが、プラズマ処理後のペイントの塗装
は、可及的に速やかに実施することが望ましい。 本発明によるゴルフボールの表面処理方法は、
ゴルフボール本体の表面を形成する素材の種類
(例えば、バラタ樹脂、熱可塑性樹脂、金属塩補
強過酸化物架橋樹脂等)によらず、いずれの素材
からなるゴルフボールに適用しても有効であり、
ゴルフボール本体表面と塗装ペイントとの間に強
靭な密着性を発揮することができる。特に、近年
その優れた耐衝撃破壊性の故にゴルフボールの外
皮材として多用されているイオン架橋性熱可塑性
樹脂、例えばサーリン樹脂(デユポン社商品名、
エチレンと不飽和モノカルボン酸との共重合物を
含む組成物からなり、熱変化性金属交差結合を有
する樹脂)等に対しては、従来、効果的な表面処
理方法が存在しなかつただけに、本発明の処理方
法は、極めて有効である。これらアイオノマー樹
脂は、通常用いられる適量の充填剤、老化防止
剤、紫外線吸収剤、着色剤等を含んでもよい。な
お、本発明に使用される低温プラズマでは、その
ガス雰囲気温度が精々80〜100℃程度か、それ以
下であるため、比較的高温には弱い素材からなる
ゴルフボールの表面の基質やデインプル等の成型
形状を何ら損うことなく所望の表面処理効果を得
ることができる。よつて、本発明の処理法によつ
て得られたゴルフボールにあつては、従来法によ
る処理品に比較してその飛距離を伸ばすことがで
きる。また、ゴルフボール本体表面とペイントと
の密着状態は、温度、湿度、光等の環境要因で劣
化することもなく、ペイントの退色、変色を引き
起こすこともなく経時的に極めて安定している。 次に、本発明を実施例に基づいて更に具体的に
説明する。 以下の実施例において、テープ剥離試験とは、
塗装されたゴルフボールの表面にナイフでクロス
カツトを入れ、このクロスカツトを覆つて粘着テ
ープを圧着し、このテープを急速に剥がした時の
界面剥離状態を観察する試験法であり、繰り返し
打撃試験とは、ヘツドスピード70m/secでゴル
フボールを繰り返し打撃してペイントの剥離状態
を観察する試験法である。 実施例 1 第1図に示すスパイラル状のプラズマ発生長管
2を備えたプラズマ処理装置を用い、サーリン樹
脂の外皮を有するゴルフボールにプラズマ処理を
施した。プラズマ発生長管2は、その行路長を8
mとし、この長管には、第3図に示す誘導負荷コ
イル型外部電極5を16個設けた。前記長管2内部
には、処理用ガスとして酸素ガスを導入しつつ圧
力を0.5Torrの減圧状態に保つた。電極には、周
波数13.56MHz、出力50Wの高周波電力を供給し、
長管2内部に低温プラズマを発生させた。 上記プラズマ雰囲気中に前記ゴルフボールを転
動速度約6m/分で転動させて表面処理を行な
い、次いで処理後のボールにウレタン系の二液硬
化型ホワイトペイントとクリヤーペイントを塗装
し、40℃で24時間乾燥硬化させた。 また、比較のために、プラズマ処理を施さない
ゴルフボールに対しても同様な塗装を施した。 上記の各ボールについて、テープ剥離試験と繰
り返し打撃試験と外観試験とを実施して、外皮表
面および外皮とペイントとの界面密着力の比較評
価を行なつた。結果を第1表に示す。
【表】 第1表に示すように、本発明の表面処理を施し
たゴルフボールは、サーリン樹脂外皮とペイント
との界面密着力が、静的にはもとより高速衝撃を
繰返し与えても極めて強いことが解認された。な
お、上記のようにゴルフボールを長管内部に連続
的に転動させる方法は、非常に能率的な処理方法
であつた。 実施例 2 第2図に示す型式のジグザグ状のプラズマ発生
長管2′を備えたプラズマ処理装置を用い、サー
リン樹脂の外皮を有するゴルフボールにプラズマ
処理を施した。プラズマ発生長管2′は、その行
路長を10mとし、この長管2′には、第4図に示
す容量負荷円形プレート型外部電極を20個設け
た。前記長管2′内部には、処理用ガスとしてア
ルゴンを導入しつつ、圧力を0.2Torrの減圧状態
に保つた。各電極への電力供給は、実施例1と同
様とし、また、ボールの転動速度は約10m/分と
してゴルフボールのプラズマ処理を行なつた。 処理後のボールには、実施例1と同様の塗装を
施した。また、比較のために、未処理のゴルフボ
ール及び表面を火焔処理したゴルフボールに同様
な塗装を施した。 上記の各ボールについて、テープ剥離試験と繰
返し打撃試験とを実施して、外皮表面とペイント
との界面密着力の比較評価を行なつた。結果を第
2表に示す。
【表】 上記実施例1及び2に示すように、本発明によ
るゴルフボールの表面処理方法は、ボール本体表
面とペイント被覆層との間に強い密着性を付与
し、高い耐衝撃剥離性を持たせ得ることが確認さ
れた。また、低温プラズマ雰囲気との接触を図る
のみであるため、工程上の安全性も高く保たれる
ことが確認された。 実施例 3 第1図に示すスパイラル状のプラズマ発生長管
2を備えたプラズマ処理装置を用い、サーリン樹
脂の外皮を有するゴルフボールにプラズマ処理を
施した。プラズマ発生長管2は、その行路長を8
mとし、この長管には、第3図に示す誘導負荷コ
イル型外部電極5を16個設けた。前記長管2内部
には、処理用ガスとして酸素ガスを導入しつつ圧
力を1Torrの減圧状態に保つた。電極には、周波
数13.56MHz、出力50Wの高周波電力を供給し、
長管2内部に低温プラズマを発生させた。 上記プラズマ雰囲気中に前記ゴルフボールを転
動速度約6m/分で転動させて表面処理を行な
い、次いで処理後のボールにウレタン系の二液硬
化型ホワイトペイントとクリヤーペイントを塗装
し、40℃で24時間乾燥硬化させた。 また比較のために、プラズマ処理を施さないゴ
ルフボール及び実施例1に基づき酸素プラズマ処
理したゴルフボールに対しても同様な塗装を施し
た。 上記の各ボールについてテープ剥離試験と繰返
し打撃試験とを施して、外皮表面とペイントとの
界面密着力の比較評価を行なつた。結果を第3表
に示す。
【表】 第3表に示すように実施例1と同様、アルゴン
プラズマで表面処理を施したゴルフボールはサー
リン樹脂外皮とペイントとの界面密着力が静的に
はもとより高速衝撃を繰返し与えても極めて強い
ことが確認された。 実施例 4 第1図に示すプラズマ処理装置を用い、長管2
内部に処理用ガスとして空気を導入しつつ圧力を
0.5Torrの減圧状態に保ち、13.56MHz、出力50W
の高周波を印加し、長管2内部に低温プラズマを
発生させた。 プラズマ雰囲気中にゴルフボールを転動させな
がら表面処理を行ない処理後ホワイト及びクリヤ
ーペイント塗装し、40℃で74時間乾燥硬化させ
た。 上記ボールについて、テープ剥離試験と繰返し
打撃試験とを実施し、外皮表面とペイントとの界
面密着力の比較評価を行つた結果を第4表に示
す。比較のため、実施例1のものの試験結果も合
わせて記載する。
【表】 第4表に示すように、実施例1のものと比較し
てみると、空気プラズマ処理でも、酸素プラズマ
処理同様、極めて強い密着力が得られることが確
認された。 実施例 5 ゴルフボールを研摩粉によるホーニング処理し
たものと低温プラズマ処理したものとの外観をテ
ーラーボブソン社製、表面粗さ計により評価し
た。結果を第5表に示す。
【表】 第5表から明らかな様に低温プラズマ処理され
たボールは平滑であり、塗装後も美観にすぐれデ
インプル形状の保持性も良く、設計通りの性能を
引き出すことができる。 実施例 6 アイオノマー樹脂とウレタン樹脂との接着性を
確認するため、1cm×5cm×0.2cm厚のアイオノ
マー樹脂(サーリン樹脂:デユポン社製)と、エ
チレン部分の構造がよく似た低密度ポリエチレン
(三菱油化社製LM−30)を第1図に示した装置
中におき、酸素流量500c.c./mm、13.56MHzの高周
波電力100Wでプラズマ処理した。また高分子の
表面接着や塗装前処理としてよく用いられるコロ
ナ放電処理も(VETAPHONE社製の装置を用
い、450Wで処理した。)参考に実施した。 接着剤は、液状ウレタン樹脂(デユポン社製ア
ジプレンL213)、硬化剤(デユポン社製MOCA)
のアセトン50%溶液を用いた。 表面処理を施した試片に接着剤を塗布し、15分
風乾後はり合わせ、1Kg/cm2の圧力をかけながら
1日放置後、引張試験を行い剥離接着力を調べ
た。引張試験は、T字剥離、引張速度50mm/min
で行つた。結果を第6表に示す。
【表】 第6表から明らかな如く、プラズマ処理はアイ
オノマー樹脂とウレタンの接着に関し、特異的に
強力な接着効果をもたらし、実施例1で詳述した
如く、ボールとしての強力な動的打撃高速変形に
も充分耐えることが見い出された。 ちなみに接着力が0.3Kg/cm以下では打撃時に
剥れを生ずることが多く、実用上問題がある。 実施例 7 実施例1と同様にサーリン樹脂の外皮を有する
ゴルフボールにプラズマ処理を施し、次いでウレ
タン系のクリヤーペイントを塗装し、乾燥硬化さ
せてゴルフボールを作製した。このボールを1番
ウツド(ドライバー)によりヘツドスピード40
m/secで打撃し、その飛距離を測定した。また、
比較としてサーリン樹脂の外皮を有するゴルフボ
ールをブラスト処理し、さらにプライマー処理を
施した後、上記実施例のものと同様に塗装して作
製したボールを用い、同一条件で打撃試験した。
得られた結果を第7表に示す。
【表】 ただし、キヤリー距離とは、ボールが始めて地
面に落ちた点までの距離とし、トータル距離と
は、キヤリー距離とその地点から転がつた距離と
を合わせた距離とする。 第7表に示したように、本発明の表面処理を施
したゴルフボールは、比較例の従来法により処理
したゴルフボールに比べ、キヤリー距離およびト
ータル距離のいずれにおいても、著しく向上して
いることが確認された。そして、このように本発
明の処理法により処理したゴルフボールが従来法
によるものに比較して飛距離が伸びた理由は、先
の実施例5における外観評価の結果で述べたごと
く、本発明品が低温プラズマによりその表面のみ
が処理されるため、デインプル形状が処理前と全
く変らないが、一方ブラスト処理し、プライマー
処理した従来品は、ブラスト処理により処理前の
デインプル形状が著しく損傷しているためと考え
られる。 実施例 1′ 先の実施例1にて示した、本発明の処理による
ゴルフボール(実施例1とする)との比較とし
て、サーリン樹脂の外皮を有する実施例と同一の
ゴルフボール本体にホーニング(表面に凹凸をつ
ける)+プライマー処理を行い、さらに実施例1
と同様の塗装処理を施してこれを第2の比較例と
した。 この第2の比較例にも実施例1と同様にして密
着試験を行い、その結果を先の第1表に掲げた比
較例および実施例(実施例1)と共に次の第8表
に示した。
【表】 第8表に示した結果より、本発明品(実施例
1)は、第2の比較例として示した従来の処理法
によるゴルフボールに比べて繰返し打撃試験で顕
著な差が得られ、この繰返し試験で求められるよ
うなペイント(塗装被覆層)の耐衝撃剥離性に非
常に優れていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は、いずれも本発明に使用する
プラズマ連続処理装置の例を示す概略構成図、第
3図は、外部電極の一例として誘導負荷コイル型
電極を示す斜視図、第4図は、同容量負荷円形プ
レート型電極を示す斜視図である。 1,1′……プラズマ処理装置、2,2′……低
温プラズマ発生長管、3……入口減圧室、4……
出口減圧室、5……外部電極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ゴルフボール本体を、プラズマ重合性を有し
    ないガスの低温プラズマ雰囲気と接触せしめるこ
    とを特徴とするゴルフボールの表面処理法。 2 前記プラズマ重合性を有しないガスが、酸素
    ガスまたは酸素ガスと他のブラズマ重合性を有し
    ないガスからなる混合ガスである特許請求の範囲
    第1項に記載のゴルフボールの表面処理方法。 3 前記プラズマ重合性を有しないガスが、アル
    ゴンガスまたはアルゴンガスと他のプラズマ重合
    性を有しないガスからなる混合ガスである特許請
    求の範囲第1項に記載のゴルフボールの表面処理
    方法。 4 前記低温プラズマ雰囲気を、外部電極を有し
    た長管の内部に発生させ、前記ゴルフボール本体
    を前記長管の内部で転動させつつ前記低温プラズ
    マ雰囲気と接触させることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項または第3項に記載の
    ゴルフボールの表面処理方法。 5 前記外部電極が、誘導負荷コイル型電極およ
    び容量負荷型電極のうちいずれかである特許請求
    の範囲第4項に記載のゴルフボールの表面処理方
    法。 6 前記ゴルフボール本体が、バラタ樹脂、熱可
    塑性樹脂および金属塩補強過酸化物架橋樹脂のう
    ちのいずれか或いはこれら樹脂を主成分とするブ
    レンド物からなる表面を有する特許請求の範囲第
    1項ないし第4項のうちいずれかに記載のゴルフ
    ボールの表面処理方法。 7 前記ゴルフボール本体が、イオン架橋性熱可
    塑性樹脂からなる外皮を有する特許請求の範囲第
    1項ないし第4項のうちいずれかに記載のゴルフ
    ボールの表面処理方法。
JP58017230A 1983-02-04 1983-02-04 ゴルフボ−ルの表面処理方法 Granted JPS59144465A (ja)

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