JPH0694371A - バッチ式焼成炉 - Google Patents
バッチ式焼成炉Info
- Publication number
- JPH0694371A JPH0694371A JP24316192A JP24316192A JPH0694371A JP H0694371 A JPH0694371 A JP H0694371A JP 24316192 A JP24316192 A JP 24316192A JP 24316192 A JP24316192 A JP 24316192A JP H0694371 A JPH0694371 A JP H0694371A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- firing chamber
- temperature
- chamber
- firing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】焼成室内に供給される雰囲気ガスの温度を予め
焼成室内の温度と同等程度にまで高めておくことが可能
で、焼成室内における温度分布の均一化を容易に図るこ
とができるバッチ式焼成炉を提供する。 【構成】本発明にかかるバッチ式焼成炉は、被処理物1
を収納して加熱する焼成室2内に挿入され、かつ、外部
から供給された雰囲気ガスGを焼成室2内に導入するガ
ス供給管5を備えたバッチ式焼成炉であって、そのガス
供給管5の外部寄り側端部の内部には、通過する雰囲気
ガスGを加熱する電気ヒータ9が組み込まれている。
焼成室内の温度と同等程度にまで高めておくことが可能
で、焼成室内における温度分布の均一化を容易に図るこ
とができるバッチ式焼成炉を提供する。 【構成】本発明にかかるバッチ式焼成炉は、被処理物1
を収納して加熱する焼成室2内に挿入され、かつ、外部
から供給された雰囲気ガスGを焼成室2内に導入するガ
ス供給管5を備えたバッチ式焼成炉であって、そのガス
供給管5の外部寄り側端部の内部には、通過する雰囲気
ガスGを加熱する電気ヒータ9が組み込まれている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバッチ式焼成炉にかか
り、詳しくは、その焼成室の内部に導入される雰囲気ガ
スの予熱構造に関する。
り、詳しくは、その焼成室の内部に導入される雰囲気ガ
スの予熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、積層コンデンサ製造用のセラ
ミック誘電体や圧電共振子製造用のセラミック圧電基板
などのようなセラミック素体の焼成に際してはセラミッ
ク素体を匣鉢内に収納したうえで匣鉢とともに加熱して
焼成することが行われており、匣鉢の加熱を行うにあた
っては多品種少量物品の熱処理に適したバッチ式焼成炉
を用いるのが一般的となっている。すなわち、この種の
焼成炉は、図2及び図3でそれぞれ示すように、セラミ
ック素体を収納して多段に積み重ねられた匣鉢の複数個
(図示していない)からなる被処理物1を加熱してセラ
ミック素体の焼成を行う焼成室2と、この焼成室2を取
り囲んで構成された断熱壁3と、上昇動作によって被処
理物1を焼成室2の内部に収めると同時に当該焼成室2
の下側開口を閉塞する炉床4とを備えており、この炉床
4はテーブルリフターなどといわれる昇降動機構(図示
していない)上に設置されている。
ミック誘電体や圧電共振子製造用のセラミック圧電基板
などのようなセラミック素体の焼成に際してはセラミッ
ク素体を匣鉢内に収納したうえで匣鉢とともに加熱して
焼成することが行われており、匣鉢の加熱を行うにあた
っては多品種少量物品の熱処理に適したバッチ式焼成炉
を用いるのが一般的となっている。すなわち、この種の
焼成炉は、図2及び図3でそれぞれ示すように、セラミ
ック素体を収納して多段に積み重ねられた匣鉢の複数個
(図示していない)からなる被処理物1を加熱してセラ
ミック素体の焼成を行う焼成室2と、この焼成室2を取
り囲んで構成された断熱壁3と、上昇動作によって被処
理物1を焼成室2の内部に収めると同時に当該焼成室2
の下側開口を閉塞する炉床4とを備えており、この炉床
4はテーブルリフターなどといわれる昇降動機構(図示
していない)上に設置されている。
【0003】さらにまた、このバッチ式焼成炉を構成す
る焼成室2の内部には、ガス供給管5及びガス排出管6
と、略U字状として形成されたうえで被処理物1を加熱
する電気ヒータ7とがそれぞれ挿入されており、これら
はいずれも焼成室2の天井から吊り下げ状に支持されて
いる。そして、焼成炉の外部から新たに供給された雰囲
気ガスGは焼成室2の底面近くまで挿入されたガス供給
管5のそれぞれを通過して焼成室2内に導入される一
方、使用済みとなった雰囲気ガスGは焼成室2の天井近
くで開口したガス排出管6を通過して外部に排出される
ようになっている。なお、ここで、各ガス供給管5の内
側面上には、焼成室2の内部側に向かって開口した多数
個のガス導入孔(図示していない)が形成されており、
通常の常温状態で供給された雰囲気ガスGはガス導入孔
を通じて焼成室2の内部に導入されている。したがっ
て、この焼成炉における被処理物1の加熱は、電気ヒー
タ7からの放射による直接的な加熱と、この電気ヒータ
7によって加熱された雰囲気ガスを介しての間接的な加
熱とによって行われることになる。
る焼成室2の内部には、ガス供給管5及びガス排出管6
と、略U字状として形成されたうえで被処理物1を加熱
する電気ヒータ7とがそれぞれ挿入されており、これら
はいずれも焼成室2の天井から吊り下げ状に支持されて
いる。そして、焼成炉の外部から新たに供給された雰囲
気ガスGは焼成室2の底面近くまで挿入されたガス供給
管5のそれぞれを通過して焼成室2内に導入される一
方、使用済みとなった雰囲気ガスGは焼成室2の天井近
くで開口したガス排出管6を通過して外部に排出される
ようになっている。なお、ここで、各ガス供給管5の内
側面上には、焼成室2の内部側に向かって開口した多数
個のガス導入孔(図示していない)が形成されており、
通常の常温状態で供給された雰囲気ガスGはガス導入孔
を通じて焼成室2の内部に導入されている。したがっ
て、この焼成炉における被処理物1の加熱は、電気ヒー
タ7からの放射による直接的な加熱と、この電気ヒータ
7によって加熱された雰囲気ガスを介しての間接的な加
熱とによって行われることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来構
成とされた焼成炉では、複数個の匣鉢を積み重ねてなる
被処理物1を収納しうるほどに焼成室2の内容積が大き
いため、焼成室2内における温度分布、特には、その上
下方向における温度分布が不均一となりやすく、被処理
物1を構成する匣鉢それぞれの加熱温度が各々の積み重
ね位置によって相違することになりやすいという不都合
が生じることになっていた。
成とされた焼成炉では、複数個の匣鉢を積み重ねてなる
被処理物1を収納しうるほどに焼成室2の内容積が大き
いため、焼成室2内における温度分布、特には、その上
下方向における温度分布が不均一となりやすく、被処理
物1を構成する匣鉢それぞれの加熱温度が各々の積み重
ね位置によって相違することになりやすいという不都合
が生じることになっていた。
【0005】そして、このような温度分布の不均一は、
焼成室2内に挿入されたガス供給管5の焼成室天井寄り
に形成されたガス導入孔を通じて導入される雰囲気ガス
Gが十分には加熱されておらずに低温であるのに対し、
ガス供給管5の焼成室底面寄りに形成されたガス導入孔
を通じて導入される雰囲気ガスGは焼成室2内を通過し
ながら加熱されることによって高温となっていること、
あるいはまた、新たな雰囲気ガスGの導入に伴う冷却作
用によって焼成室2内の温度が低下させられることなど
に起因すると考えられている。さらにまた、セラミック
素体のいわゆる脱バインダ処理を行うための低温処理時
においては、多量の雰囲気ガスGが必要となる結果、上
述したような不都合がより顕著に現れることになってい
た。
焼成室2内に挿入されたガス供給管5の焼成室天井寄り
に形成されたガス導入孔を通じて導入される雰囲気ガス
Gが十分には加熱されておらずに低温であるのに対し、
ガス供給管5の焼成室底面寄りに形成されたガス導入孔
を通じて導入される雰囲気ガスGは焼成室2内を通過し
ながら加熱されることによって高温となっていること、
あるいはまた、新たな雰囲気ガスGの導入に伴う冷却作
用によって焼成室2内の温度が低下させられることなど
に起因すると考えられている。さらにまた、セラミック
素体のいわゆる脱バインダ処理を行うための低温処理時
においては、多量の雰囲気ガスGが必要となる結果、上
述したような不都合がより顕著に現れることになってい
た。
【0006】本発明はこのような従来の不都合に鑑みて
創案されたものであって、焼成室内に供給される雰囲気
ガスの温度を予め焼成室内の温度と同等程度にまで高め
ておくことが可能で、焼成室内における温度分布の均一
化を容易に図ることができるバッチ式焼成炉の提供を目
的としている。
創案されたものであって、焼成室内に供給される雰囲気
ガスの温度を予め焼成室内の温度と同等程度にまで高め
ておくことが可能で、焼成室内における温度分布の均一
化を容易に図ることができるバッチ式焼成炉の提供を目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるバッチ式
焼成炉は、このような目的を達成するために、被処理物
を収納して加熱する焼成室内に挿入され、かつ、外部か
ら供給された雰囲気ガスを焼成室内に導入するガス供給
管を備えており、該ガス供給管の外部寄り側端部の内部
には、通過する雰囲気ガスの加熱を行う電気ヒータが組
み込まれていることを特徴とするものである。
焼成炉は、このような目的を達成するために、被処理物
を収納して加熱する焼成室内に挿入され、かつ、外部か
ら供給された雰囲気ガスを焼成室内に導入するガス供給
管を備えており、該ガス供給管の外部寄り側端部の内部
には、通過する雰囲気ガスの加熱を行う電気ヒータが組
み込まれていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記構成によれば、ガス供給管の外部側端部の
内部に組み込んだ電気ヒータによって通過中の雰囲気ガ
スを加熱するので、このガス供給管を通過して焼成室の
内部に導入される雰囲気ガスの温度を予め焼成室内の温
度と同等程度にまで高めておくことが可能となる。そし
て、このとき、加熱されたうえで焼成室内に導入される
雰囲気ガスの温度がその導入位置の相違に拘わらず略均
一となるため、従来例のように焼成室内の温度分布が乱
されることはなくなる。
内部に組み込んだ電気ヒータによって通過中の雰囲気ガ
スを加熱するので、このガス供給管を通過して焼成室の
内部に導入される雰囲気ガスの温度を予め焼成室内の温
度と同等程度にまで高めておくことが可能となる。そし
て、このとき、加熱されたうえで焼成室内に導入される
雰囲気ガスの温度がその導入位置の相違に拘わらず略均
一となるため、従来例のように焼成室内の温度分布が乱
されることはなくなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、この実施例にかかるバッチ式焼成炉の全体
構造は従来例と基本的に異ならないから全体構造につい
ての詳しい説明は省略し、説明の都合上必要な際にのみ
同一符号を付して説明することとしたうえ、ここでは、
本発明の要点である雰囲気ガスの予熱構造を図1に基づ
いて説明する。
する。なお、この実施例にかかるバッチ式焼成炉の全体
構造は従来例と基本的に異ならないから全体構造につい
ての詳しい説明は省略し、説明の都合上必要な際にのみ
同一符号を付して説明することとしたうえ、ここでは、
本発明の要点である雰囲気ガスの予熱構造を図1に基づ
いて説明する。
【0010】まず、本実施例にかかるバッチ式焼成炉
は、図2及び図3で示した従来例同様、被処理物1の加
熱を行う焼成室2と、この焼成室2を取り囲んで構成さ
れた断熱壁3と、被処理物1を焼成室2の内部に収める
と同時に当該焼成室2の下側開口を閉塞する炉床4とを
備えており、図1で示すように、断熱壁3の外側周囲は
炉殻金物8によって略全面的に覆われている。そして、
この焼成室2の内部には、焼成炉の外部から供給された
新たな雰囲気ガスGを焼成室2内にまで導入する複数本
のガス供給管5がガス排出管6及び略U字状とされた電
気ヒータ7とともに挿入されており、焼成室2の天井か
ら吊り下げ状に支持されたガス供給管5それぞれの外部
寄り側端部の内部には、通過する雰囲気ガスGの加熱を
行うための電気ヒータ9が組み込まれている。
は、図2及び図3で示した従来例同様、被処理物1の加
熱を行う焼成室2と、この焼成室2を取り囲んで構成さ
れた断熱壁3と、被処理物1を焼成室2の内部に収める
と同時に当該焼成室2の下側開口を閉塞する炉床4とを
備えており、図1で示すように、断熱壁3の外側周囲は
炉殻金物8によって略全面的に覆われている。そして、
この焼成室2の内部には、焼成炉の外部から供給された
新たな雰囲気ガスGを焼成室2内にまで導入する複数本
のガス供給管5がガス排出管6及び略U字状とされた電
気ヒータ7とともに挿入されており、焼成室2の天井か
ら吊り下げ状に支持されたガス供給管5それぞれの外部
寄り側端部の内部には、通過する雰囲気ガスGの加熱を
行うための電気ヒータ9が組み込まれている。
【0011】すなわち、ガス供給管5のそれぞれは、図
1で示すように、断熱壁3に形成された貫通孔3aを貫
通して焼成室2内に吊り下げられており、ガス供給管5
それぞれの外部側寄り端部はゲージサポート10を用い
ることによって炉殻金物8の外側面上に固定されたソケ
ット11と相互に連結されている。そして、このガス供
給管5とゲージサポート10との間には、ガス漏れ防止
用のシール(封止)部材であるO・リング12が介装さ
れている。また、このゲージサポート10にはガス供給
管5と連通接続された雰囲気ガスGの供給口10aが形
成される一方、冷却水通路10bが形成されており、供
給口10cから供給された冷却水Wは冷却水通路10b
内を流れながらO・リング12の冷却を行ったうえで排
出口(図示していない)から外部へ排出されていくよう
になっている。
1で示すように、断熱壁3に形成された貫通孔3aを貫
通して焼成室2内に吊り下げられており、ガス供給管5
それぞれの外部側寄り端部はゲージサポート10を用い
ることによって炉殻金物8の外側面上に固定されたソケ
ット11と相互に連結されている。そして、このガス供
給管5とゲージサポート10との間には、ガス漏れ防止
用のシール(封止)部材であるO・リング12が介装さ
れている。また、このゲージサポート10にはガス供給
管5と連通接続された雰囲気ガスGの供給口10aが形
成される一方、冷却水通路10bが形成されており、供
給口10cから供給された冷却水Wは冷却水通路10b
内を流れながらO・リング12の冷却を行ったうえで排
出口(図示していない)から外部へ排出されていくよう
になっている。
【0012】一方、このガス供給管5の外部側寄り端部
内にはスパイラル形状とされた電気ヒータ9が挿入され
ており、ゲージサポート10の外側に露出したヒータ端
子9aとゲージサポート10との間はガス漏れ防止用シ
ール材であるシリコン樹脂13によって埋められてい
る。なお、ここで、電気ヒータ9の長さは、焼成室2の
天井から吊り下げられて焼成室2の底面近くにまで達す
るガス供給管5全長の1/3程度と設定されている。さ
らに、この電気ヒータ9内にはこれを軸芯方向に沿って
貫通する熱電対14が配設されており、その温度検出端
14aは電気ヒータ9の焼成室2内側に位置する先端部
の外に露出している。
内にはスパイラル形状とされた電気ヒータ9が挿入され
ており、ゲージサポート10の外側に露出したヒータ端
子9aとゲージサポート10との間はガス漏れ防止用シ
ール材であるシリコン樹脂13によって埋められてい
る。なお、ここで、電気ヒータ9の長さは、焼成室2の
天井から吊り下げられて焼成室2の底面近くにまで達す
るガス供給管5全長の1/3程度と設定されている。さ
らに、この電気ヒータ9内にはこれを軸芯方向に沿って
貫通する熱電対14が配設されており、その温度検出端
14aは電気ヒータ9の焼成室2内側に位置する先端部
の外に露出している。
【0013】そこで、本実施例における雰囲気ガスGの
予熱温度の制御は熱電対14の温度検出端14aが露出
した電気ヒータ9の先端部付近で行われることになり、
焼成炉の外部からゲージサポート10を通ってガス供給
管5のそれぞれに供給された新たな雰囲気ガスGはガス
供給管5の外部寄り側端部内を通過しながら電気ヒータ
9によって加熱される。そして、通常の常温状態で供給
されながら焼成室2内と同等程度の高温状態にまで加熱
された雰囲気ガスGは、従来例同様、各ガス供給管5の
内側面上に形成された多数個のガス導入孔(図示してい
ない)から吹き出すことによって焼成室2の内部に導入
されることになる。なお、この雰囲気ガスGの有する温
度状態が、電気ヒータ9の制御条件に基づいて変更可能
であることはいうまでもない。
予熱温度の制御は熱電対14の温度検出端14aが露出
した電気ヒータ9の先端部付近で行われることになり、
焼成炉の外部からゲージサポート10を通ってガス供給
管5のそれぞれに供給された新たな雰囲気ガスGはガス
供給管5の外部寄り側端部内を通過しながら電気ヒータ
9によって加熱される。そして、通常の常温状態で供給
されながら焼成室2内と同等程度の高温状態にまで加熱
された雰囲気ガスGは、従来例同様、各ガス供給管5の
内側面上に形成された多数個のガス導入孔(図示してい
ない)から吹き出すことによって焼成室2の内部に導入
されることになる。なお、この雰囲気ガスGの有する温
度状態が、電気ヒータ9の制御条件に基づいて変更可能
であることはいうまでもない。
【0014】ところで、以上説明した予熱構造の採用に
伴う利点を確認するための実験を本発明の発明者が行っ
たので、以下、その内容について説明する。すなわち、
セラミック素体を収納して被処理物1となる匣鉢の複数
個をこれら全体の高さが400mm程度となるまで積み
重ねたうえ、これらの積み重ねられたうちの上段,中
段,下段それぞれに位置する匣鉢内に収納されたセラミ
ック素体の温度と、各ガス供給管5の上段,中段,下段
それぞれにおける対応する位置から導入される雰囲気ガ
スGの温度とを各々測定しうる実験システムを構築した
後、焼成室2内の目標温度を最大400℃としつつ、こ
の焼成室2内にある雰囲気ガスG及びこの焼成室2内に
導入される雰囲気ガスG各々の昇温速度が同一となるよ
うに調整しながら、焼成室2内における温度分布を調査
してみた。その結果、焼成室2内の温度を400℃のま
まで維持した際におけるセラミック素体の温度の追従性
は従来の1時間強から15分程度と大変に向上すること
になる一方、焼成室2内の上下方向における温度のばら
つきは10ないし15℃であったものが6℃程度と改善
され、また、各ガス供給管5を通じて導入される雰囲気
ガスGの上下方向における温度のばらつきは3℃程度と
良くなることが確認された。
伴う利点を確認するための実験を本発明の発明者が行っ
たので、以下、その内容について説明する。すなわち、
セラミック素体を収納して被処理物1となる匣鉢の複数
個をこれら全体の高さが400mm程度となるまで積み
重ねたうえ、これらの積み重ねられたうちの上段,中
段,下段それぞれに位置する匣鉢内に収納されたセラミ
ック素体の温度と、各ガス供給管5の上段,中段,下段
それぞれにおける対応する位置から導入される雰囲気ガ
スGの温度とを各々測定しうる実験システムを構築した
後、焼成室2内の目標温度を最大400℃としつつ、こ
の焼成室2内にある雰囲気ガスG及びこの焼成室2内に
導入される雰囲気ガスG各々の昇温速度が同一となるよ
うに調整しながら、焼成室2内における温度分布を調査
してみた。その結果、焼成室2内の温度を400℃のま
まで維持した際におけるセラミック素体の温度の追従性
は従来の1時間強から15分程度と大変に向上すること
になる一方、焼成室2内の上下方向における温度のばら
つきは10ないし15℃であったものが6℃程度と改善
され、また、各ガス供給管5を通じて導入される雰囲気
ガスGの上下方向における温度のばらつきは3℃程度と
良くなることが確認された。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるバ
ッチ式焼成炉によれば、外部から供給された雰囲気ガス
を焼成室内に導入するガス供給管の外部寄り側端部の内
部に雰囲気ガスの加熱を行う電気ヒータを組み込んでい
るので、このガス供給管を通過して焼成室の内部に導入
される雰囲気ガスの温度を予め焼成室内の温度と同等程
度にまで高めておくことが可能となり、また、加熱され
たうえで焼成室内に導入される雰囲気ガスの温度をその
導入位置の相違に拘わらず略均一な状態とすることがで
きる。そのため、焼成室内、特に、その上下方向におけ
る温度分布が従来例のように不均一となって乱されるこ
とは起こり得ないこととなり、焼成室内における温度分
布の均一化を容易に図ることができるという効果が得ら
れる。
ッチ式焼成炉によれば、外部から供給された雰囲気ガス
を焼成室内に導入するガス供給管の外部寄り側端部の内
部に雰囲気ガスの加熱を行う電気ヒータを組み込んでい
るので、このガス供給管を通過して焼成室の内部に導入
される雰囲気ガスの温度を予め焼成室内の温度と同等程
度にまで高めておくことが可能となり、また、加熱され
たうえで焼成室内に導入される雰囲気ガスの温度をその
導入位置の相違に拘わらず略均一な状態とすることがで
きる。そのため、焼成室内、特に、その上下方向におけ
る温度分布が従来例のように不均一となって乱されるこ
とは起こり得ないこととなり、焼成室内における温度分
布の均一化を容易に図ることができるという効果が得ら
れる。
【図1】本実施例にかかるバッチ式焼成炉における雰囲
気ガスの予熱構造を拡大して示す縦断側面図である。
気ガスの予熱構造を拡大して示す縦断側面図である。
【図2】本実施例及び従来例にかかるバッチ式焼成炉の
概略構造を示す横断平面図である。
概略構造を示す横断平面図である。
【図3】本実施例及び従来例にかかるバッチ式焼成炉の
概略構造を示す縦断側面図である。
概略構造を示す縦断側面図である。
1 被処理物 2 焼成室 5 ガス供給管 9 電気ヒータ G 雰囲気ガス
Claims (1)
- 【請求項1】 被処理物(1)を収納して加熱する焼成
室(2)内に挿入され、かつ、外部から供給された雰囲
気ガス(G)を焼成室(2)内に導入するガス供給管
(5)を備えており、 該ガス供給管(5)の外部寄り側端部の内部には、通過
する雰囲気ガス(G)の加熱を行う電気ヒータ(9)が
組み込まれていることを特徴とするバッチ式焼成炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24316192A JPH0694371A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | バッチ式焼成炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24316192A JPH0694371A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | バッチ式焼成炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0694371A true JPH0694371A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17099717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24316192A Pending JPH0694371A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | バッチ式焼成炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0694371A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006200842A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Maruni Toryo Kk | 陶芸窯 |
JP2007187374A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Ngk Insulators Ltd | 連続焼成炉 |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP24316192A patent/JPH0694371A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006200842A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Maruni Toryo Kk | 陶芸窯 |
JP2007187374A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Ngk Insulators Ltd | 連続焼成炉 |
JP4522368B2 (ja) * | 2006-01-12 | 2010-08-11 | 日本碍子株式会社 | 炉内生成ガス排出機構 |
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