JPH0694235A - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents

液体燃料燃焼装置

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JPH0694235A
JPH0694235A JP24079292A JP24079292A JPH0694235A JP H0694235 A JPH0694235 A JP H0694235A JP 24079292 A JP24079292 A JP 24079292A JP 24079292 A JP24079292 A JP 24079292A JP H0694235 A JPH0694235 A JP H0694235A
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稔 佐藤
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照男 椙本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼器の構造を複雑にすることなく、消火直
後の臭気が少なく、臭気が長い時間継続することのない
液体燃料燃焼装置を得る。 【構成】 燃焼空気を供給する送風機を、消火時に半波
整流などの手段でブレーキをかける。燃焼空気が燃料の
減少速度に近づくため吹き消えが生じにくくなり、燃え
残り燃料が減少する。但し燃焼空気と燃料の減少速度を
同じにはしない。燃焼空気と燃料の減少速度を同じにす
る場合には、燃焼空気の減少時刻を若干遅らせるかまた
は、炎孔で火炎が消炎される僅か前に液体燃料のみの供
給を瞬時に停止させる。まず燃焼空気と燃料を同じ割合
で減少させることで燃え残りの燃料が非常に少なくな
り、さらに消炎後すぐに燃焼空気で燃え残り燃料を排気
するので不快臭が長い時間継続することもない。燃え残
り燃料の排気効果を高めるために、消火後も燃焼空気を
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気化した液体燃料を燃
焼空気と予混合して燃焼させる液体燃料燃焼装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図12は例えば特願平3−314216
号明細書に示された従来の液体燃料燃焼装置の断面図で
ある。図において、気化室1は液体燃料を気化させるた
めの部屋であって、この気化室1の側壁には当該気化室
1を加熱する電熱ヒータ2が埋設されている。そして、
気化室1の上部には、絞り部3が嵌合固定されており、
この絞り部3の上にはバーナヘッド4が設けられ、この
バーナヘッド4の側壁には複数の炎孔5が設けられてい
る。そしてさらに、バーナヘッド4においては、その外
周面には金網6が密着して巻装され、その上部にはキャ
ップ7が設置されている。またバーナヘッド4及びキャ
ップ7を絞り部3に固定するために、特殊ねじ8の一端
部が絞り部3に埋設されている。
【0003】ここでバーナヘッド4内には、底面に複数
の穴を有している混合板9が設けられており、気化した
液体燃料はこの混合板9において整流されてから前記複
数の炎孔5より噴出することとなる。なお、気化室1の
上部には、バーナヘッド4を囲むようにして、環状の保
炎リング10が取り付けられている。
【0004】ところで、気化室1の側壁には、気化室1
内に開口しているノズル11が設置されており、このノ
ズル11は送風機(図示せず)に連通した空気供給管
(図示せず)に接続されている。また、ノズル11は、
入口部11a、テーパ部11b及びのど部11cから構
成されている。一方燃料タンク(図示せず)の液体燃料
は燃料供給管12を介して燃料ポンプ(図示せず)によ
って気化室1に供給されるようになっており、この燃料
供給管12の先端部の燃料供給口12aは、ノズル11
と同軸上にのど部11cから突出するように配置されて
いる。
【0005】次に、動作について説明する。電熱ヒータ
2に通電することにより、液体燃料の気化に必要な温度
(200〜300℃)まで気化室1が予熱される。予熱
完了後、送風機から空気供給管に送られた燃焼空気が、
ノズル11から気化室1に供給される。また、燃料供給
管12からは、一次空気比(=供給空気量/理論空気
量)が0.8程度になる量の液体燃料が気化室1に供給
される。
【0006】供給された液体燃料は、燃焼空気のせん断
力により微粒化され、予熱された気化面で気化する。気
化した液体燃料は、絞り部3を通過する際に、さらに燃
焼空気と予混合されて濃度分布が均一になる。この後、
気化燃料と燃焼空気との予混合気は、混合板9の底面の
複数個の穴を通ることで整流され、混合板9の側壁の効
果でバーナヘッド4の上下方向の流速分布が均一にな
る。予混合気は、バーナヘッド4の炎孔5上で点火装置
(図示せず)により着火され、一次火炎14及び二次火
炎15を形成する。燃焼開始後は、保炎リング10等に
より火炎から熱回収が行われることにより気化室1が加
熱されるので、電熱ヒータ2への入力は不要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の予
混合燃焼装置の消火時には、燃料ポンプと送風機への電
圧の印加を同時に解除していた。この場合には、燃料ポ
ンプはほぼ瞬時に停止するのに対して、送風機は電圧の
印加を停止してもその惰性のために徐々に回転数を減少
させて数秒後に停止する。したがって、燃料の減少は図
13の実線に示すように非常に速く、T0時に燃料ポン
プへの通電を停止すると、気化等のために若干は遅れる
ものの蒸発量はT1時にゼロになる。一方、燃焼空気の
減少は燃料に比較すると遅く、破線のようにT2時に供
給が停止する。この種の燃焼器では消火のT0時からT
時までは、燃焼空気と燃料の比率(一次空気比)が可燃
範囲にあるため燃焼は継続されるが、T時以降は空気過
剰になるため、火炎は吹き消え(blow off)を生じる。
このようにこの両者の減少速度の不均衡によって、消火
時の燃焼空気/燃料の比率(一次空気比)が瞬時に増加
し、火炎が吹き消えるため、図13の斜線部の燃え残り
燃料が刺激を伴う不快臭となり室内へ排出される。
【0008】このような問題点を解決するために、従来
は実公平3−45010号公報のように消火時の燃焼空
気/燃料の比率(一次空気比)を一定にして、燃焼量を
通常燃焼状態以下まで極力少なくする方法が考えられて
いた。図14は上記実用新案公報の実施例の気化管方式
の燃焼器である。この図14では気化器ヒータ2で気化
した燃料がノズル31からバーナー32に噴出され、バ
ーナー口より外部へ出て燃焼に至る。この場合に、燃焼
空気は気化燃料がノズル31から噴出する際に、エジェ
クター効果で周囲から吸い込む。このような構成で燃焼
量を変化させるにはポンプ21による燃料の送油量を変
化させる。一方、燃焼空気はエジェクター効果で吸い込
まれるため、ノズル31から噴出する燃料に比例して増
減する。したがって、消火時に燃焼量を減少させると、
一次空気比がほぼ一定のままで火炎が小さくなり、バー
ナー32表面に近づく。火炎がバーナー32に近接する
と、火炎からバーナー32への熱移動量が増加し、火炎
が冷却されて消炎する。そして火炎がなくなった時点も
しくはそれに近い時点でソレノイドバルブ33を閉じ
る。このような構成の燃焼器では燃料と燃焼空気をそれ
ぞれ独立に可変できないため、ソレノイドバルブ33を
閉じた時点で燃料と燃焼空気の両方の供給が停止し、消
炎時のバーナー32内の混合気は排気されず燃え残った
ままである。したがって、この場合には燃え残りの燃料
は図13のものに比較して少しは減少するものの、この
燃え残った混合気がその後徐々にバーナー32から外部
へ拡散するため、不快臭が長い時間継続する。
【0009】さらに、消火時の臭気の別の改善方法とし
て、実公昭61−30035号公報及び実公昭62−2
9809号公報に示されているような、消火時に燃焼空
気の一部を逃がして、消火時の火炎の吹き消え(blow o
ff)を生じにくくする方法が考えられている。具体的に
は上記実公昭62−29809号公報の場合には、燃焼
空気の送風路の途中に弁を設け、消火時に燃焼空気の一
部を外部に逃がすものである。この場合の消火時の燃料
と燃焼空気の様子は図15のようになる。消火初期のT
0時に燃焼空気を破線のようにを減少させるため、吹き
消えが生じる一次空気比になる時刻Tが遅くなり、図1
3のものに比べて小さな燃焼量まで吹き消えが生じなく
なる。したがって燃え残り燃料が若干減少する。しかし
ながら、これらの場合は送風機及び燃料ポンプの停止方
法は従来と同様であるため、燃焼空気及び燃料がゼロに
なるまでの時間(図15のT0〜T1間及びT0〜T2間)
が従来と同じであり、斜線部の燃え残り燃料の低減割合
は小さい。斜線部の燃え残り燃料を少なくするには、外
部に逃がす燃焼空気の割合を多くすればよいが、この場
合は燃焼空気が減少した時点で燃料過剰状態になるため
黄炎やススの発生がある。さらにこれらの実施例では燃
焼空気を逃がすための機構が必要になるため、燃焼器の
周辺の構造が複雑になる。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、燃焼器の構造を複雑にすること
なく、消火直後の臭気が少なく、臭気が長い時間継続す
ることのない液体燃料燃焼装置を得ることを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る液体燃料
燃焼装置は、消火動作時に液体燃料供給量の減少に対応
して燃焼空気の供給量を減少させるとともに、消火後も
所定時間空気を供給するように構成したものである。
【0012】具体的には、消火動作時に送風機を制動し
て燃焼空気の減少速度を液体燃料の減少速度より大きく
ならない程度まで速めるように構成したものである。
【0013】そして、燃焼空気の供給がゼロになった後
に再度送風機を作動させて空気を所定時間供給するよう
に構成したものである。
【0014】また、消火動作時に液体燃料供給量が減少
し始める前に燃焼空気供給量が減少し始めるように構成
したものである。
【0015】また、消火動作時に液体燃料と燃焼空気の
供給量をほぼ同じ割合で減少させるとともに、燃焼空気
供給量が減少し始める前に液体燃料供給量が減少し始め
るように構成したものである。
【0016】また、消火動作時に燃焼空気と液体燃料の
供給量をほぼ同じ割合で減少させ、予め設定した燃焼量
になった時点で液体燃料の供給のみを停止させるように
構成したものである。
【0017】そして、液体燃料の供給の停止は火炎の消
炎点近傍で行うものである。
【0018】さらに、液体燃料の供給のみを停止させた
後に、燃焼空気の供給量を所定時間一定に保つものであ
る。
【0019】
【作用】この発明においては、燃焼空気の減少速度が燃
料の減少速度に近づくため、混合気濃度が小さな燃焼量
まで可燃範囲にあり、火炎の吹き消えが生じにくくな
り、燃え残り燃料が少なくなる。さらに、火炎がなくな
った後にも燃焼空気が供給されることで、バーナ内の僅
かな未燃燃料が排気され、臭気が長い時間継続すること
はない。
【0020】なお、燃焼空気の供給がゼロになった後に
再度送風機を作動させて空気を所定時間供給したり、液
体燃料の供給のみを停止させた後に、燃焼空気の供給量
を所定時間一定に保ったりすると、気化室内に残った未
燃燃料がより短時間で確実に排気される。
【0021】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1はこの発明の一実施例による液体燃料燃焼装
置である。なお、図12に示す従来例と同一又は相当部
分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0022】本実施例では燃料供給装置に従来例と同様
に燃料ポンプ21を使用している。燃料ポンプ21の一
端は燃料タンク22中に位置し、他端は燃料供給管12
に接続されている。燃焼空気は空気供給管23を介して
送風機24で供給される。燃料ポンプ21と送風機24
を制御するために制御回路25が設置されている。
【0023】次に動作について説明する。燃焼開始(着
火)の動作は従来例とほぼ同様である。気化室1が所定
の温度(200〜300℃)まで加熱されると、送風機
24が回転し、燃焼に必要な空気量が気化室1に供給さ
れる。点火装置(図示せず)を作動させた後、燃料ポン
プ21で液体燃料の供給を開始する。気化室1内に噴出
された液体燃料は気化面で気化し、燃焼空気と混合され
て予混合気となる。この予混合気は絞り部3及び混合板
9を通過して、バーナヘッド4の炎孔5上で着火されて
一次火炎14及び二次火炎15を形成する。
【0024】消火時に使用者が電源スイッチ(図示せ
ず)をOFFさせて消火動作を行わせると、制御回路2
5で燃料ポンプ21への電圧の印加を停止する。この場
合の燃料ポンプの停止方法は従来と同じであるため、燃
料の減少は図2の実線のようにT0〜T1の時間でゼロに
なり従来例の図13と同じ減少速度である。一方、燃焼
空気に関しては、送風機24の駆動回路を制御回路25
中で切り換えて、交流電源を半波整流や全波整流する等
の手段により、送風機24にブレーキをかけて空気流量
を減少させる。この際の燃焼空気の流量は図2の破線で
示すように、図13の従来例に比較して短時間でゼロに
なる。したがって、燃焼空気が燃料の減少速度に近づく
ことで、燃焼空気と燃料の比率(一次空気比)が可燃範
囲にある時間(T0〜T間)が長くなり、小さな燃焼量
まで火炎が吹き消えにくくなる。したがって図2の斜線
で示す燃え残り燃料が少なくなる。さらに、火炎が吹き
消えた時点(T時)では燃焼空気はゼロでないために、
バーナ内に僅かに残った未燃燃料は燃焼空気で排気され
臭気が長い時間継続することはない。
【0025】発明者らの測定によると、本実施例では燃
料の減少時間T0〜T1は0.2秒程度であるのに対し
て、送風機24に制動をかけずに従来の実施例のように
電圧の印加を解除するだけの場合は燃焼空気の減少時間
0〜T2は約15秒であり、燃焼空気は燃料の減少速度
の約1/75であった。これに対して送風機24に半波
整流でブレーキをかけた場合には燃焼空気の減少時間T
0〜T2は0.4秒程度であり、燃焼空気の減少時間が液
体燃料の減少時間の1/2程度まで近づく。さらに送風
機24の回転の慣性力に対抗して送風機24にブレーキ
をかけるため、燃焼空気は燃料ほど瞬時に減少できない
ため、両方の減少速度が同じになることはない。よって
図2に示したような燃料及び燃焼空気の減少割合が比較
的簡単に実現できる。
【0026】この場合の代表的な臭気測定の結果が図3
である。図3では臭気の大小を示す指標である炭化水素
(Hydrocarbon=HC)濃度を示している。従来の消火
方法では図13に示したような多量の燃え残り燃料があ
るため、HCは図3の破線ように消火直後に高濃度を示
す。これに対して本実施例による消火方法では、図2に
示したように燃え残り燃料が非常に少ないために、消火
直後のHCは図3の実線のように従来比1/3程度にま
で低減する。
【0027】実施例2.ここで、燃焼空気の減少速度が
遅くなるほど未燃燃料が増加し、送風機24に制動を加
えない場合に近くなり臭気低減効果は小さくなる。燃焼
空気の減少速度が液体燃料の減少速度の1/10では未
燃燃料は約1割程度低減されるだけである。このように
燃焼空気の減少速度が小さな場合に臭気低減効果を大き
くするには、図4のように燃焼空気の減少し始める時刻
0’を早くすれば良い。この場合には燃料と燃焼空気
を同時に減少させ始める場合に比較して火炎の吹き消え
が生じる時刻Tが遅くなり、未燃燃料が低減する。ただ
し、極端に時刻T0’を早くしすぎるとT0’〜T0間の
混合気が濃くなり過ぎて黄炎やススの発生につながるた
め注意を要するが、図15の従来例で示したように消火
時に燃焼空気の一部を外部に逃がすための機構は不要で
あり、燃焼機の構造を複雑にしなくてもよいという利点
がある。
【0028】実施例3.一方、燃焼空気の減少速度が液
体燃料の減少速度に近いほど未燃燃料が低減する効果は
大きいが、燃料と燃焼空気をほぼ同じ割合で減少させる
と、一次空気比が一定のまま燃焼量が減少する。そし
て、バーナヘッド4の外周面の金網6に火炎が近接し、
火炎が冷却されて消炎する。したがって前述した実公平
3−45010号公報と同様に、燃え残り燃料は減少す
るものの、消火後にこの燃え残り燃料が徐々に拡散して
不快臭が継続するようになる。このように燃焼空気の減
少時間T0〜T2と燃料の減少時間T0〜T1がほぼ同じ場
合に、未燃燃料の低減効果を大きくするには、図5に示
すように燃焼空気が減少し始める時刻T0’を若干遅ら
せれば良い。この場合には燃料がゼロになった時刻T1
以降にも空気が供給されるため、燃え残り燃料が気化室
1内に残留することがない。ただし、極端に時刻T0
を遅らせると燃焼空気が減少する以前に火炎の吹き消え
が生じてしまうので注意を要する。
【0029】また、上記各実施例では燃料供給装置とし
て燃料ポンプ21を使用したが、代わりに実施例5で説
明するような定油面器と加圧管を使用しても同様の効果
が得られる。
【0030】実施例4.次に別の実施例について述べ
る。この実施例では、機器の構成及び消火の動作は実施
例1と同様である。異なるのは消火後に送風機24を再
起動させて、図6に示すように空気を気化器1に再度供
給する点である。この場合、気化室1が使用初期と同じ
状態では、消火後に空気を再度供給しても効果は実施例
1と同じである。しかしながら、気化室1が使用時間と
ともに汚れてタールや他の混入物が付着してくると、液
体燃料の気化が遅れて、燃焼空気がゼロになった後にも
気化室1内に燃料が微量残るようになる。この場合には
残った燃料が徐々に気化室1から拡散するため臭気が長
時間続き、不快感が強くなる。したがって、このような
状況を避けるために、消火後に空気を再度供給すると、
気化器1の内部に残留した燃料が短時間で排出されて、
不快臭が長時間続くことはなくなる。
【0031】実施例5.次に本発明の別の実施例につい
て述べる。図7はこの発明の実施例5による液体燃料燃
焼装置である。なお、図1に示す実施例1と同一又は相
当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0032】本実施例では燃料供給装置に定油面器26
と加圧管27を使用している。定油面器26中には、そ
の油面高さを一定に維持するための燃料汲み上げポンプ
28が設置されており、燃料タンク22から灯油を定油
面器26に供給する。定油面器26中には燃料供給管1
2の基端部が位置している。加圧管27は空気供給管2
3の静圧を定油面器26に伝えるためのものであり、そ
の静圧は途中に設置された加圧ソレノイド29を開/閉
することでON/OFFする。空気供給管23の端部に
は送風機24が接続されており、送風機24や加圧ソレ
ノイド29の開/閉を制御するために制御回路25が設
置されている。
【0033】次に動作について説明する。本実施例の着
火から通常燃焼までの動作も従来例とほぼ同様である。
気化室1が所定の温度(200〜300℃)まで加熱さ
れると、送風機24が回転し、燃焼に必要な空気量が気
化室1に供給される。点火装置(図示せず)を作動させ
た後、加圧ソレノイド29を開けて、送風静圧を定油面
器26に作用させると、送風静圧と気化室1の差圧に応
じた燃料流量が気化室1に供給される。気化室1内に噴
出された液体燃料は気化面で気化し、燃焼空気と混合さ
れて予混合気となる。この予混合気は絞り部3及び混合
板9を通過して、バーナヘッド4の炎孔5上で着火され
て一次火炎14及び二次火炎15を形成する。
【0034】消火動作は以下のようである。使用者が電
源スイッチ(図示せず)をOFFさせると、送風機24
の駆動回路を制御回路25中で切り換えて、交流電源を
半波整流や全波整流する等の手段により、送風機24に
ブレーキをかけて空気流量を減少させる。この際の燃焼
空気の流量は図8の破線のようにT0時からT2時までの
短時間でゼロになる。一方、燃料に関しては、加圧ソレ
ノイド29を開いて送風静圧を定油面器26に作用させ
るようにしてあるため、燃焼空気を変化させると定油面
器26への圧力もそれに伴い変化し、供給される液体燃
料も燃料空気と同じ割合で減少する。この時の燃料流量
は、図8の実線のようにT0時からT1’時まで燃焼空気
と同じ割合で減少する。したがって燃焼空気/燃料の比
率(一次空気比)が一定のまま燃焼量が減少して、バー
ナヘッド4の外周面の金網6に火炎が近接する。そして
金網6によって火炎が冷却されて消炎する直前のT1
時に加圧ソレノイド29を閉めて定油面器26への送風
静圧の作用を停止させることで燃料供給はストップす
る。するとT1’時からT1時までに燃料が急減するた
め、一次空気比が急増して、金網6の消炎作用が働く直
前のT時に火炎は吹き消える。このような消火動作を行
った場合には、金網6で消炎されるぎりぎりまで燃料を
燃やし尽くすことができるため、図2に比較して燃え残
り燃料は少なくなり、図8の斜線で示すように非常に僅
かな量である。さらに、火炎が吹き消えた時点(T時)
では燃焼空気はゼロでないために、バーナ内に僅かに残
った未燃燃料は燃焼空気で排気され臭気が長い時間継続
することはない。なお、T1’のタイミングは例えば
1’をいろいろ変えて燃え残りが最少で不燃燃料の排
出時間も最少となるようにあらかじめ求めておき、例え
ばT0からの時間間隔として制御回路25中のメモリに
記憶させてある。
【0035】本実施例で発明者らが行った代表的な臭気
測定の結果が図9である。図9でも図3と同じく臭気の
大小を示す指標である炭化水素(Hydrocarbon=HC)
濃度を示している。本実施例による消火方法では、図8
に示したように燃え残り燃料が非常に少なく、その量は
実施例1よりさらに少なくなるために、消火直後のHC
は従来比1/5程度にまで低減できる。
【0036】実施例6.上記実施例5では、消火時に送
風機24にブレーキをかけた場合について述べたが、送
風機24の停止を従来例のように数秒かけて行っても臭
気の低減効果は同じである。この場合の消火動作は、ま
ず送風機24への電圧の印加を停止する。送風機24は
従来例と同様に惰性のために徐々に回転数を減少させて
数秒後に停止する。この時の燃焼空気の流量は図10の
破線のように減少する。一方、供給される燃料は、加圧
ソレノイド29を開いているため図8と同様に一次空気
比が一定のまま燃焼量が減少する。そして火炎が消炎す
る直前のT1’時に加圧ソレノイド29を閉じて、燃料
供給を停止するとT時に火炎は吹き消える。図8との違
いはT0〜T2の時間であり、消火動作開始から終了まで
が図8に比較して長くなる。図8の消火動作は電源スイ
ッチOFFから1秒以内で完了するが、本実施例では数
秒から十数秒必要である。しかしながら、燃え残り燃料
は図8と同量であり、臭気の低減効果も図9と同じであ
る。
【0037】実施例7.また、上記実施例では燃料供給
装置として定油面器26と加圧管27を使用したが、代
わりに実施例1で説明したような燃料ポンプ21を使用
しても同様の効果が得られる。この場合に燃料を図8ま
たは図10のように減少させるには、制御回路25によ
って時間とともに燃料ポンプ21の電源周波数を変化さ
せ、燃焼空気の減少割合に同期するようにすればよい。
そして金網6によって火炎が冷却されて消炎する直前の
1’時に燃料ポンプ21への印加電圧をOFFして燃
料供給を停止する。するとこの場合もT1’時からT1
までに燃料が急減するため、一次空気比が急増して、金
網6の消炎作用が働く直前のT時に火炎は吹き消える。
なお、T1’のタイミングもあらかじめ制御回路25中
のメモリに記憶させておけばよい。このような動作を行
った場合、消火時の燃料及び燃料空気の減少は図8また
は図10と、そして臭気低減効果は図9と同じである。
【0038】実施例8.次に本発明の別の実施例につい
て述べる。この場合も機器の構成は実施例5と同様であ
るが、制御回路25が一部異なり、消火時における燃焼
空気の減少のさせ方が図11のようである。つまり、バ
ーナヘッド4の表面の金網6で火炎が消炎する直前のT
1’時に、加圧ソレノイド29を閉じて燃料を急減させ
ると同時に、その時点の送風機24の回転数を維持して
燃焼空気流量を一定に保つ。そしてその後、ある時間が
経過したT0’時に送風機24への通電を停止する。こ
のように燃焼空気を変化させると、火炎が無くなるまで
の過程は実施例5と同じで燃え残りの燃料は非常に少な
くなる。実施例5との違いは、火炎が無くなったT時以
後の燃焼空気流量が多いために、燃え残り燃料が外部に
排気される効果が強い点である。つまり、消火後の燃焼
空気がゼロにならないために、わずかに気化器1内に燃
え残った燃料が瞬時に外部に排出されて、気化室1内に
残留しなくなる。また、この場合も実施例4と同様に、
気化器1内にタール等が付着して気化遅れが生じる場合
も、燃焼空気で残留燃料を外部に排気するため臭気が長
時間継続することはなく、非常に有効である。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、消火
動作時に液体燃料供給量の減少に対応して燃焼空気の供
給量を減少させるとともに、消火後も所定時間空気を供
給するように構成したので、燃焼器の構造を複雑にする
ことなく、消火直後の臭気が少なく、臭気が長い時間継
続することのない液体燃料燃焼装置が得られる。
【0040】具体的には、消火動作時に送風機を制動し
て燃焼空気の減少速度を液体燃料の減少速度より大きく
ならない程度まで速めるように構成したり、消火動作時
に液体燃料供給量が減少し始める前に燃焼空気供給量が
減少し始めるように構成したり、消火動作時に液体燃料
と燃焼空気の供給量をほぼ同じ割合で減少させるととも
に、燃焼空気供給量が減少し始める前に液体燃料供給量
が減少し始めるように構成したり、消火動作時に燃焼空
気と液体燃料の供給量をほぼ同じ割合で減少させ、予め
設定した燃焼量になった時点で液体燃料の供給のみを停
止させるように構成したりするので、上記効果が達成で
きる。
【0041】なお、燃焼空気の供給がゼロになった後に
再度送風機を作動させて空気を所定時間供給したり、液
体燃料の供給のみを停止させた後に、燃焼空気の供給量
を所定時間一定に保ったりすると、気化室内に残った未
燃燃料がより短時間で確実に排気される。
【0042】そして、液体燃料の供給の停止は火炎の消
炎点近傍で行うと、消炎されるぎりぎりまで燃料を燃や
し尽くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る液体燃料燃焼装置を示
す断面構成図である。
【図2】本発明の実施例1の燃料及び燃焼空気の減少の
様子を示す説明図である。
【図3】従来装置及び実施例1の臭気排出を示す説明図
である。
【図4】本発明の実施例2における燃料及び燃焼空気の
減少の様子を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例3における燃料及び燃焼空気の
減少の様子を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例4における燃料及び燃焼空気の
減少の様子を示す説明図である。
【図7】本発明の実施例5に係る液体燃料燃焼装置を示
す断面構成図である。
【図8】本発明の実施例5における燃料及び燃焼空気の
減少の様子を示す説明図である。
【図9】従来装置及び実施例5の臭気排出を示す説明図
である。
【図10】本発明の実施例6における燃料及び燃焼空気
の減少の様子を示す説明図である。
【図11】本発明の実施例7における燃料及び燃焼空気
の減少の様子を示す説明図である。
【図12】従来の液体燃料燃焼装置の燃焼器の構成を示
す断面図である。
【図13】従来の液体燃料燃焼装置における燃料及び燃
焼空気の減少の様子を示す説明図である。
【図14】実公平3−45010号公報に示された従来
の燃焼器を示す構成断面図である。
【図15】実公昭62−29809号公報に示された従
来の燃焼器における燃料及び燃焼空気の減少の様子を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 気化室 5 炎孔 12 燃料供給管 23 空気供給管 24 送風機 25 制御回路 26 定油面器 27 加圧管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体燃料を供給する燃料供給手段と、燃
    焼空気を供給する送風機と、この送風機と上記燃料供給
    手段を制御する制御回路と、上記液体燃料と燃焼空気の
    予混合気を燃焼させる炎孔とを備える燃焼装置におい
    て、消火動作時に液体燃料供給量の減少に対応して燃焼
    空気の供給量を減少させるとともに、消火後も所定時間
    空気を供給するように構成したことを特徴とする液体燃
    料燃焼装置。
  2. 【請求項2】 消火動作時に送風機を制動して燃焼空気
    の減少速度を液体燃料の減少速度より大きくならない程
    度まで速めるように構成したことを特徴とする請求項第
    1項記載の液体燃料燃焼装置。
  3. 【請求項3】 燃焼空気の供給がゼロになった後に再度
    送風機を作動させて空気を所定時間供給するように構成
    したことを特徴とする請求項第2項記載の液体燃料燃焼
    装置。
  4. 【請求項4】 消火動作時に液体燃料供給量が減少し始
    める前に燃焼空気供給量が減少し始めるように構成した
    ことを特徴とする請求項第1項記載の液体燃料燃焼装
    置。
  5. 【請求項5】 消火動作時に液体燃料と燃焼空気の供給
    量をほぼ同じ割合で減少させるとともに、燃焼空気供給
    量が減少し始める前に液体燃料供給量が減少し始めるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項第1項記載の液体
    燃料燃焼装置。
  6. 【請求項6】 消火動作時に燃焼空気と液体燃料の供給
    量をほぼ同じ割合で減少させ、予め設定した燃焼量にな
    った時点で液体燃料の供給のみを停止させるように構成
    したことを特徴とする請求項第1項記載の液体燃料燃焼
    装置。
  7. 【請求項7】 火炎の消炎点近傍で液体燃料の供給を停
    止させることを特徴とする請求項第6項記載の液体燃料
    燃焼装置。
  8. 【請求項8】 液体燃料の供給のみを停止させた後に、
    燃焼空気の供給量を所定時間一定に保つことを特徴とす
    る請求項第6項または第7項記載の液体燃料燃焼装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07293868A (ja) * 1994-04-27 1995-11-10 Shinsei Shoji Kk 自動気化式燃焼装置

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