JPH0694067A - エンジンマウント - Google Patents

エンジンマウント

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Publication number
JPH0694067A
JPH0694067A JP24361792A JP24361792A JPH0694067A JP H0694067 A JPH0694067 A JP H0694067A JP 24361792 A JP24361792 A JP 24361792A JP 24361792 A JP24361792 A JP 24361792A JP H0694067 A JPH0694067 A JP H0694067A
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JP
Japan
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orifice passage
liquid chamber
engine
engine mount
main liquid
Prior art date
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Application number
JP24361792A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yamamoto
一男 山本
Takashi Sekioka
尚 関岡
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両に搭載するエンジンの運転条件または状
況に応じて最適な減衰特性が得られるエンジンマウント
を提供する。 【構成】 エンジンマウント4は、車体1とエンジン1
0との間に配置され、入力振動により弾性変形するゴム
弾性体35を有する。ゴム弾性体35の変形に応動して
容積変化される主液室64と、この主液室64の容積変
化に応動して容積可変な副液室65は、オリフィス通路
によって連通される。オリフィス通路の開口面積は、回
転部材を駆動するモータ59により制御され、オリフィ
ス通路の長さは、オリフィス通路長さを可変にするプレ
ート53とバイメタル51とヒータ52により制御され
る。これにより、エンジンマウント4のばね定数を可変
にし、減衰率を変更できる。封入液の温度変化がある
と、この封入液の温度に応じてバイメタル51が作動
し、オリフィス通路長さを可変にするので、エンジンマ
ウント4の減衰率を粘性自動補正できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に使用
されるエンジンマウントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の感性性能の要求の高まり
とエンジンの振動および騒音の防止を目的として、エン
ジンマウントにゴム弾性体と液体からなる液封マウント
が用いられるようになった。この種のエンジンマウント
は、入力振動により容積変化される主液室と、この主液
室とオリフィス通路を介して連通される容量可変な副液
室とを備え、このオリフィス通路の開口面積が電気アク
チュエータにより制御され、ばね定数がオリフィス通路
の液柱振動による通過液体質量により変化するようにな
っている。
【0003】また、従来技術として特開昭62−292
942号公報に示されるように、オリフィス通路の長さ
を可変にし、運転状態に対応させて使用特性を変えられ
るエンジンマウントが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のオリフ
ィス通路の開口面積を可変にする従来のエンジンマウン
トにおいては、ばね定数が可変できる周波数域の範囲が
限られているため、冷間始動後のアイドルアップ時やエ
アコンオン時のようにアイドル回転数が上昇したときに
は開口面積を変化させてもばね定数が低下しないので、
振動を十分に低減するのが困難であるという問題があ
る。
【0005】また、前記特開昭62−292942号公
報に示されるエンジンマウントにおいては、オリフィス
長さを可変するものであるが、オリフィス長さのみを変
化させるため、所望のばね定数を得ることが困難であっ
た。本発明の目的は、前述した従来技術の欠点に鑑みな
されたもので、広い振動周波数の範囲にわたってばね定
数を変更でき、広い運転範囲にわたって所望のばね定数
を得ることのできるエンジンマウントを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明による
エンジンマウントは、車体とエンジンとの間に配置され
るエンジンマウントであって、入力振動により弾性変形
するゴム弾性体と、液体が封入され、前記ゴム弾性体の
変形に応動して容積変化される主液室と、液体が封入さ
れ、前記主液室の容積変化に応動して容積可変な副液室
と、前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通
路と、前記オリフィス通路の開口面積を可変にする弁体
と、この弁体を駆動する電気アクチュエータと、前記オ
リフィス通路の前記主液室との連通部に形成され、オリ
フィス通路長さを可変にする開口位置可変部と、前記主
液室と前記開口位置可変部とを連通する穴を有し、回動
位置に応じて前記開口位置可変部とのオーバラップ位置
が可変となることによってオリフィス通路長さを可変に
するプレートと、前記主液室に設けられ、前記プレート
を駆動するために該プレートに当接するとともに、温度
に応じて伸縮可能な熱伸縮手段と、前記熱伸縮手段の温
度を調節するヒータとを備えたことによって、前記目的
を達成する。
【0007】本発明の第2発明によるエンジンマウント
は、前記第1発明の構成に加えて、車両の運転条件また
は状況に関する信号を入力し、この入力信号を演算処理
し、前記電気アクチュエータおよび前記ヒータへ駆動信
号を出力する制御手段を備えることができる。
【0008】
【作用】上記の構成による本発明のエンジンマウントに
よると、電気アクチュエータの作動により弁体を駆動す
ることでオリフィス通路の開口面積が変化し、エンジン
マウントのばね定数が変更される。さらに、ヒータによ
ってバイメタルを変位させることでプレートを駆動し、
開口位置可変部を移動させてオリフィス通路の通路長さ
が変更される。このため、オリフィス通路の長さの変化
に伴ってエンジンマウントのばね定数の振動周波数に対
する特性が変化する。このため本発明のエンジンマウン
トは、オリフィス通路の開口面積を変化させて所定振動
周波数におけるばね定数が変化するだけでなく、オリフ
ィス通路の長さを変化させることで、広い振動周波数の
範囲におけるばね定数を変化させることが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜3は、本発明に使用されるエンジンマウン
トの一具体例を示す断面図である。図1に示すように、
車体1とエンジン10との間にエンジンマウント4が配
置される。エンジンマウント4は、ハウジング36の内
部に上支持台33と下支持台34が設けられ、上支持台
33とハウジング36の間にゴム弾性体35が設けられ
る。また下支持台34と底プレート39の間にはゴム弾
性体38が設けられている。このエンジンマウント4
は、上プレート41を介してボルト42によりエンジン
10に取付けられており、下プレート40ならびに取付
けプレート44を介してボルト43により車体1に取付
けられている。
【0010】そして、エンジンマウント4は、上支持台
33の頂面とゴム弾性体35とで形成される主液室64
と、下支持台34とゴム弾性体38とで形成される副液
室65と、底プレート39とゴム弾性体38とで形成さ
れる空気室45とが形成される。空気室45は大気開放
されている。主液室64と副液室65は、図2で点線で
示すオリフィス通路46により連通されている。オリフ
ィス通路46の一方の端部に形成される円弧状長穴46
aは副液室65に開口し、他方の端部に形成される円弧
状長穴46bは主液室64に開口している。
【0011】そして、オリフィス通路長さを調節する手
段は、次のように構成される。オリフィス通路46の長
さを調節するためのヒータ52がハウジング36に固定
されている。図2に示すように、上支持台33の頂面の
中心部には、ピン47によって扇状のプレート53が回
動自在に設けられている。この扇状のプレート53に
は、オリフィス通路46の端部に形成される円弧状穴4
6bに重なり合わさるようにオリフィス通路46のオリ
フィス実質長さを調節するための長穴53aがピン47
を中心とする同一円弧状に形成されている。プレート5
3は、その突起53bが常にバイメタル51の端部51
aに当接するようにリターンスプリング54の一端54
aが取付けられ、他端54bは支持台33に形成される
ピン48に固定されている。主液室64と副液室65を
接続するオリフィス通路46の実質的オリフィス通路長
さは、プレート53が図2に示す位置から上支持台33
に対し時計方向に行くほど短くなる設定となっている。
プレート53の一部には突起53bが形成され、この突
起53bにバイメタル51の一端51aが当接してい
る。バイメタル51は、ヒータ52への通電量により一
端51aの変位量が調節される。バイメタル51の端部
51aの変位量が決まると、これに当接するプレート5
3の回動位置が決められるので、開口位置可変部として
の円弧状穴46bと穴53aとのオーバラップ位置が定
まり、オリフィス通路46の実質的長さが決まる。
【0012】オリフィス通路46の開口面積を調節する
手段は、図1に示すように構成される。中空円筒状のケ
ース50の内部に軸受56、68、69により回動自在
に取付けられるシャフト55は、電気アクチュエータと
してのモータ59の通電により励磁されるソレノイド5
7、58により発生される電磁吸引力により回動位置が
決められる。シャフト55には、その軸方向中間部に2
本の円板62、63がケース50の内壁に摺動可能に形
成され、その円板62、63の間にOリング64が取付
けられている。通路67側の油は、Oリング64によっ
てケース50内のモータ59側に侵入しないようになっ
ている。通路67は、図3に示すように、シャフト55
に固定される弁体としての回転部材66によって開度が
調節される。回転部材66の回転位置は、例えば全開、
半開、全閉の3段階に制御される。これにより、オリフ
ィス通路46の実質的な開口面積が可変となる。通路6
7は、前述のオリフィス通路46の途中に形成されてい
る。
【0013】前記のヒータ52と電気モータ59は、後
述するように、車両の運転状況に関する所定の信号に応
答して制御される。前記エンジンマウント4のばね定数
の特性は、例えば図4に示すとおりである。図4に示す
ように、オリフィス通路が全閉の時、ばね定数は一定で
ある。一方、オリフィス通路が全開の時、ばね定数はエ
ンジン回転数すなわち振動周波数により変化する。ま
た、ばね定数はオリフィス長さの実質的な長短により変
化する。このため、オリフィス通路を全開としても、エ
ンジン回転数によっては低いばね定数を得ることができ
ない場合が生じるが、この実施例ではオリフィス長さを
変化させることにより、低いばね定数を得ることのでき
る範囲を拡大し、広いエンジン回転数の範囲にわたって
所望の減衰特性を得るようにする。
【0014】またエンジン回転数とオリフィス通路の長
さの関係は表1のようになり、動ばね定数、減衰率およ
びオリフィス開度の関係は表2のようになる。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】さらに、本実施例では、主液室64ならび
に副液室65に封入される封入液の温度に応じてオリフ
ィス通路長さを自動的に粘性補正する。すなわち、バイ
メタル51が封入液の環境の中に配置される構成である
から、封入液の温度によってバイメタル51の変位量が
変化するため、オリフィス通路長さが変化する。従っ
て、封入液の温度変化によって封入液自体の粘性が変化
するが、この粘性変化に対しオリフィス通路長さによる
補正が自動的に行なわれる。この実施例では、温度上昇
により粘性が下がると、オリフィス通路長さを長くして
補正する。
【0018】エンジンマウント4の動ばね定数を変更す
る方法としては、エンジン回転数の変化に対してはヒー
タ52の通電によりオリフィス長さの変更により対応
し、一定のエンジン回転数での動ばね定数ならびに減衰
率を変化させるときは、モータ59への通電によるオリ
フィス開口面積の変更を行なう。これにより、低ばね定
数が得られるエンジン回転数域を拡大し、例えばアイド
ル回転数域が変化しても最低ばね定数を確保することが
できる。また、エンジンマウント4の動ばね定数は、オ
リフィス通路46の液柱振動で変化するため、上記のよ
うな効果があるのは振動周波数が低いエンジン回転数が
低回転数域だけである。そこで、動ばね定数等を変化さ
せても振動減衰効果の変化が少ない高回転数域では、モ
ータ59とヒータ52への通電を停止し、省電力化を図
る。
【0019】さらには、車両運転条件による要求動ばね
定数ならびに減衰率の関係は表3に示すとおりである。
表3中、記載されない条件下においてはオリフィス通路
を半開に制御する。
【0020】
【表3】
【0021】図5は、上述した構成のエンジンマウント
の制御に用いられる運転状況に関連する各種の制御信号
の発生位置を示す図である。すなわち、図5は従来一般
的に使用されているエンジンの制御システムを示すもの
であって、図5において、エンジン10は、自動車用の
公知の4サイクル火花点火エンジンである。このエンジ
ン10はエアクリーナ11、エアフロメータ12、吸気
管13、スロットルボディ14、サージタンク15、各
吸気分岐管16を経て空気を吸入し、燃料は各吸気分岐
管16に設けられた電磁噴射弁17から噴射供給され
る。エンジン10の吸入空気量は、アクセルペダルに連
動して操作されるスロットル弁18によって調整され、
一方燃料噴射量は、電子制御ユニット30によって調整
される。電子制御ユニット30には、スロットル弁18
に取付けられアイドル位置を検出するスロットルセンサ
21からの信号(IDL)、点火装置のディストリビュ
ータに内蔵されマグネットピックアップにより構成され
るエンジン回転速度センサ22からの信号(NE)、ト
ランスミッション28に内蔵されリード・スイッチで構
成される車速センサ23からの信号(SPD)、図示し
ないエンジンのキースイッチに内蔵されスタータの作動
状態を検出するスタータスイッチ24からの信号(ST
A)およびフットブレーキに連動しブレーキの作動状態
を検出するブレーキスイッチ25からの信号(BLK)
を入力する。また、電子制御ユニット30にはバッテリ
19が接続されている。
【0022】この実施例においては、スタータスイッチ
24、スロットルセンサ21、ブレーキスイッチ25、
エンジン回転速度センサ22、車速センサ23からの各
信号を電子制御ユニット30に入力し、電子制御ユニッ
ト30ではその時の運転状況を示す条件である(1)始
動されているかどうか、(2)アイドル状態にあるかど
うか、(3)レーシング状態かどうか、(4)加速され
ているか否か、(5)ブレーキングしているかいない
か、(6)減速されているか否か、(7)定常状態かど
うか、(8)その他の状況に分け、各々の運転条件に対
して前記エンジンマウント4のオリフィス通路46の長
さおよび開口面積を所定のルールに従って設定された値
を出力して制御することにより、簡単に各々の運転条件
に対応して最適の動ばね定数を設定でき、最良のエンジ
ン防振、防音効果が得られる。
【0023】この実施例において、電子制御ユニット3
0が入力されてきた上記各々運転状況を示す情報を分析
演算処理を行なって、その運転状況に最適なエンジンマ
ウントを制御するためにオリフィス長さ、オリフィス開
度を決めるのに必要な制御電圧値V1 、VH を出力する
ものである。V1 はモータ59、VH はバイメタル用ヒ
ータを制御する電圧値である。
【0024】電子制御ユニット30における制御プログ
ラムは後述するように表3に示される各運転状況に対応
して設けられた判断基準をもとに、所定の運転状況のい
ずれかに対応するかを判断し、判断された運転状況に対
応して予め設定され、適宜のメモリー内に設けたテーブ
ルに格納されている制御電圧値情報を読み出すことによ
り制御が行なわれる。
【0025】各々の運転状況に対応して設定される制御
電圧値は表3に示す各々の運転状況において必要とされ
る予め定められている動ばね定数の大きさあるいは減衰
率の程度に応じて設定される。なお表3においては、動
ばね定数も減衰率も相対的な表示として示されているが
これを定量的に決めておくこともできる。また、この実
施例においては、過渡状態(前記の(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)、(6)の運転条件)から定常
状態(前記の(2)、(7)の運転条件)に移行すると
き、該減衰率を徐々に変化させるようにすれば、非常に
マイルドなフィーリングを得ることができる。
【0026】次に、電子制御ユニット30について図6
により説明する。100は、燃料噴射量、エンジンマウ
ント4の減衰率を燃料噴射弁17の開弁時間幅、エンジ
ンマウント4のオリフィス通路46の回動部材66の開
度を決めるモータ59の印加電圧、および、プレート5
3の回動位置を決めるバイメタル51用ヒータ52の印
加電圧の計算を実行するマイクロプロセッサ(CPU)
100である。101はタイマーで経過時間を測定し、
CPU100に伝達する。102は回転速度センサ22
の信号によってエンジン回転速度を検出する回転速度カ
ウンタである。またこの回転速度カウンタ102はエン
ジンに同期して割り込み制御部103に割り込み指令信
号を送る。割り込み制御部103はこの指令信号を受け
るとコモンバス150を通じてCPU100に割り込み
信号を供給し、CPU100にて公知の手法により燃料
噴射量の計算処理などを行なわせる。104は車速セン
サ23からの信号により車速を検出する車速カウンタで
ある。105はデジタル入力ポートで、アイドルスイッ
チ21(アイドルかどうかを判断する)、スタータスイ
ッチ24、(スタータが廻っているかどうかを判断す
る)、ブレーキスイッチ25(ブレーキを踏んでいるか
どうかを判断する)、エアコンスイッチ29(エアコン
が作動中かどうかを判断する)の各信号を検出してCP
U100に供給する。106はアナログマルチプレクサ
とA−D変換器からなるアナログ入力ポートで、エンジ
ンの吸入空気量を検出するエアフロメータ12の信号、
エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ26の信号
をA−D変換して順次CPU100に供給する。107
は電源回路であり、キースイッチ20を通してバッテリ
ー19に接続されている。108は読み書き可能なメモ
リ(RAM)であり、109は読み出し専用のメモリ
(ROM)でプログラムや制御定数が格納されている。
110はD−A変換ユニットであり、CPU100で演
算処理されたエンジンマウント制御電圧信号V1 を出力
し、111の昇圧回路に伝える。昇圧回路111はキー
スイッチ20を通してバッテリー19に接続され、前記
エンジンマウント制御信号に応じて、昇圧された電圧を
エンジンマウント4のモータ59に出力する。また11
5はD−A変換ユニットでありCPU100で演算処理
されたエンジンマウント制御電圧信号V2 を出力し昇圧
回路116に伝える。昇圧回路116はキースイッチ2
0を通してバッテリー19に接続され前記エンジンマウ
ント制御信号に応じて、昇圧された電圧をエンジンマウ
ント4のバイメタル51用ヒータ52に出力する。11
2はレジスタを含む燃料噴射時間制御用カウンタでダウ
ンカウンタよりなり、CPU100で演算された電磁式
燃料噴射弁17の開弁時間を与えるパルス時間幅のパル
ス信号に変換する。113は電磁式燃料噴射弁を駆動す
る増幅回路である。
【0027】図7は、CPU100におけるエンジンマ
ウント制御電圧の計算処理を行う部分の概略フローチャ
ートを示すものでこのフローチャートに基づきCPUの
機能を説明すると共に、構成全体の作動も説明する。キ
ースイッチ20並びにスタータスイッチ24がONして
エンジンが始動されると第1ステップの1000のスタ
ートにてメインルーチンの演算が開始され、ステップ1
001にて初期化の処理が実行され、ステップ1002
において各種センサからの信号に応じた値を読み込む。
次にステップ1003でスタータがONか否かを表3の
判別条件に従って判定し、もしYESならステップ10
04に進み制御量である電圧値をVi =VSTA としてそ
れに相当する電圧を出力する。ステップ1003でNO
の時はステップ1005に進み、エンジンがアイドル中
か否かを表3の判別条件に従って判別する。その判別条
件は例えばアイドルスイッチがONでかつ車速の絶対値
|SPD|が所定量K1 より小さい時であり、もしYE
Sであれば、ステップ1006に進み制御量である電圧
値Vi =VIDL を出力する。ステップ1005でNOの
時はステップ1007に進みレーシング中か否かを表3
の判別条件に従って判別する。その判別条件は、例えば
車速がほぼ0かつエンジン回転速度の変化率の絶対値|
△NE|が所定値K2 より大きい時であり、もしYES
であればステップ1008へ進み、制御電圧値Vi =V
RAC を出力する。以下同様にしてステップ1007でN
Oの時はステップ1009へ進み、車両が発進中か否か
を判別する。その判別条件は例えば車速が0から所定値
3 まで変化したか否かであり、もしYESであれば制
御電圧値V1 =Vdep を出力する。ステップ1009で
NOの時はステップ1011へ進み、A/Tのシフト中
か否かを判別する。その判別条件は例えばP←→R←→
N←→D←→2速←→Lのレンジ切替え時であり、もし
YESであれば制御電圧値Vi =VSIF を出力する。ス
テップ1011でNOであればステップ1013へ進
み、ギヤチェンジ中か否かを判別する。その判別条件は
例えばL←→2速←→3速←→4速の変速中か否かであ
り、もしYESならステップ1012へ進み制御電圧値
i =VCHE を出力する。ステップ1013でNOの時
は、ステップ1015へ進み車両が加速中か否かを判別
する。その判別条件は例えばエンジン回転速度の変化率
△NEが所定値K4 より大きいか又は、車速の変化率△
SPDが所定値K5 より大きいか否かであり、もしYE
Sであればステップ1016へ進み、制御電圧値Vi
ACC を出力する。ステップ1015でNOの時はステ
ップ1017へ進み、ブレーキング中か否かを判別す
る。その判別条件は例えばブレーキスイッチがONであ
る時であり、もしYESであればステップ1018へ進
み制御電圧値Vi =VBLK を出力する。ステップ101
1でNOの時はステップ1019へ進み減速中か否かを
判別する。その判別条件は、例えばエンジン回転速度の
変化率が所定値−K5 より小さいあるいは車速の変化率
が所定値−K6 より小さい時であり、もしYESであれ
ばステップ1020へ進み制御量Vi =VDEC を出力す
る。ステップ1019でNOの時はステップ1021へ
進み、定速中か否かを判別する。その判別条件は例えば
エンジン回転速度の変化率の絶対値|△NE|が所定値
7 より小さいあるいは車速の変化率|△SPD|が所
定値K8 より小さい時であり、もしYESであればステ
ップ1022へ進み制御量Vi =VCON を出力する。ス
テップ1021でNOの時はステップ1029へ進み制
御電圧値Vi =VOTH を出力する。以上のようにステッ
プ1003から1024までのステップで各運転条件に
応じた制御量すなわちオリフィス通路46の連通開口面
積が定まる。従って各運転条件に最適のエンジンマウン
トの動ばね定数或は減衰率に制御できる。上記における
各定数K1 〜K9 はいずれも任意に定めることができ
る。上記の具体例において、各運転状況を示す所定の制
御信号として電圧を用いる例を示したが、本発明におい
ては必ずしも当該エンジンマウントを制御するファクタ
ーは電圧値に限定されるものではなく、電流値であって
もよく、或は特定のデジタル値であってもよい。
【0028】次に、ヒータ52への通電量の制御処理を
説明する。図8は、ヒータ52の通電量を制御するフロ
ーチャートを示すもので、図7に示したモータ59の制
御フローチャートとともにCPU100により実行され
る。キースイッチ20並びにスタータスイッチ24がO
Nしてエンジンが始動されるとステップ2000から演
算が開始され、ステップ2001にて初期化の処理が実
行され、ステップ2002において各種センサからの信
号に応じた値を読み込む。次にステップ2003でエン
ジンがアイドル中か否かを表4の判別条件に従って判別
する。ここでは、アイドルスイッチ(IDL)がONで
かつ車速の絶対値|ΔSPD|が所定量K1 より小さい
という条件を判定する。この条件が満たされYESに分
岐すると、ステップ2004に進みエンジンが暖機中か
否かを表4の判別条件に従って判別する。ここでは、エ
ンジン水温センサの出力値が所定量K11より小さいとい
う条件を判定する。この判定がYESに分岐するとステ
ップ2005に進みエアコンが作動中か否かを表4の判
別条件に従って判別する。ここではエアコンスイッチ2
9がONであることを判定する。この判定がYESに分
岐すると、ステップ2006に進み制御電圧値VH =V
IDL3を出力し、またNOに分岐するとステップ2007
に進み制御電圧値VH =VIDL4を出力する。また、ステ
ップ2004でNOのときはステップ2008に進みエ
アコンが作動中か否かを前述のように判別し、YESで
あればステップ2009に進み制御電圧値VH =VIDL2
を出力し、またNOであればステップ2010に進み制
御電圧値VH =VIDL1を出力する。
【0029】
【表4】
【0030】ステップ2003でNOのときはステップ
2011に進みレーシング中か否かを表4の判別条件に
従って判別する。ここでは、車速(SPD)がほぼ0か
つエンジン回転速度の変化率の絶対値(|ΔNE|)が
所定値K2 より大きいときという条件を判定する。この
判定がYESに分岐するとステップ2012へ進み制御
電圧値VH =VRAC を出力する。
【0031】ステップ2011でNOのときはステップ
2013へ進み、定速中か否かを判別する。ここでは、
エンジン回転速度の変化率の絶対値(|ΔNE|)が所
定値K7 より小さい、あるいは車速の変化率(|ΔSP
D|)が小さいという条件を判定する。この判定がYE
Sに分岐するとステップ2014に進み制御電圧値V H
=VCON を出力する。ステップ2013でNOに分岐す
るとステップ2015へ進み制御電圧値VH =VOTH
出力する。以上のようにステップ2003から2016
までのステップで各運転条件に応じたヒータ通電量が設
定され、この電圧値がヒータに与えられることでオリフ
ィス通路長さが表5のように決まる。
【0032】
【表5】
【0033】従って各運転条件に最適のエンジンマウン
トの動ばね定数或は減衰率を制御できる。なお、表4に
おける定数K11はエンジンの機種等に応じて定めること
ができる。以上に述べた実施例によれば、エンジン自体
が慣性質量として作用するエンジンまたは車両の過渡状
態(例えば上述した(1)始動、(3)レーシング、
(4)発進、(5)レンジシフト、(6)ギヤチェン
ジ、(7)加速、(8)ブレーキング、(9)減速の各
運転状況)においては、エンジンマウントの動ばね定数
を大きく(減衰率を大きく)しすなわちマウントを固く
して、低周波数大振幅として現われるエンジンシェイク
振動を減少させると共に、定常状態((2)アイドル、
(10)定速)では動ばね定数を小さく(減衰率を小さ
く)し、すなわちマウントを柔らかくしてエンジンの爆
発に起因する高周波の振動を防振し得る。
【0034】また、この実施例によると、オリフィス通
路の開口面積の調節によるばね定数の制御に加えて、オ
リフィス通路の長さを変化させることでばね定数の振動
周波数に対する特性を変化させているから、エンジン回
転数の変化にかかわらず確実に所望のばね定数が得られ
る。特にこの実施例では、アイドル運転時のようにエン
ジン回転数が低いときには、図8のステップ2010に
よりオリフィス長さを長くしている。これにより、図4
に図示されるばね定数の周波数特性を図4の低回転側に
移行させ、暖機終了後のエアコン非作動時のようにアイ
ドル回転数が低いときにその低いアイドル回転において
オリフィスを全開にしたときに確実に低いばね定数が得
られるようにしている。そして、暖機中あるいはエアコ
ン作動中のようにアイドルアップ制御がなされる条件下
では、オリフィス長さを中間、もしくは短として若干高
めにアイドルアップされたエンジン回転数においてオリ
フィスを全開にしたときに確実に低いばね定数が得られ
るようにしている。
【0035】なお、エンジンマウントの減衰率を決める
制御量の判別条件は、公知で一般的な燃料噴射式エンジ
ンで使用されている各種センサおよび電子制御ユニット
を用いているので、特別のセンサを付加することなく、
電子制御ユニット30の中にエンジンマウント制御用の
プログラムと出力回路を加えるだけで達成できる。な
お、以上に述べた実施例のように封入液温度に応じても
バイメタルが変形する構成は、封入液に温度による特性
変化の大きい電気粘性流体を用いたエンジンマウントで
は特に有効である。また、熱伸縮手段は、前記実施例の
バイメタルに代えて熱により収縮および膨張可能なサー
モワックスを用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上に述べた本発明の構成によると、オ
リフィス通路の開口面積を変化させてばね定数が変更で
きるだけでなく、オリフィス通路の通路長さを変化させ
てばね定数の周波数特性を変更することができる。この
ため、周波数特性を変更することで、広い振動周波数範
囲にわたってオリフィス通路の開口面積を変化させて所
望のばね定数を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンマウントの実施例を示す断面
図である。
【図2】図1に示すA−A線拡大断面図である。
【図3】図1に示すB−B線拡大断面図である。
【図4】エンジン回転数とエンジンマウントのばね定数
との関係を示す特性図である。
【図5】エンジンマウントに用いられる各種の運転状況
に関する情報を得るためのセンサ手段を示す図である。
【図6】エンジンマウントの制御に使用される制御ユニ
ットを示す概略構成図である。
【図7】エンジンマウントの制御フローの一例を示すフ
ローチャートである。
【図8】ヒータの通電量を制御する制御フローの一例を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車体 4 エンジンマウント 30 電子制御ユニット 33 プレート 35、38 ゴム弾性体 46 オリフィス通路 46b 円弧状長穴(開口位置可変部) 51 バイメタル(熱伸縮手段) 52 ヒータ 53a 長穴(穴) 59 モータ(電気アクチュエータ) 64 主液室 65 副液室 66 回転部材(弁体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体とエンジンとの間に配置されるエン
    ジンマウントであって、 入力振動により弾性変形するゴム弾性体と、 液体が封入され、前記ゴム弾性体の変形に応動して容積
    変化される主液室と、 液体が封入され、前記主液室の容積変化に応動して容積
    可変な副液室と、 前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路
    と、 前記オリフィス通路の開口面積を可変にする弁体と、 この弁体を駆動する電気アクチュエータと、 前記オリフィス通路の前記主液室との連通部に形成さ
    れ、オリフィス通路長さを可変にする開口位置可変部
    と、 前記主液室と前記開口位置可変部とを連通する穴を有
    し、回動位置に応じて前記開口位置可変部とのオーバラ
    ップ位置が可変となることによってオリフィス通路長さ
    を可変にするプレートと、 前記主液室に設けられ、前記プレートを駆動するために
    該プレートに当接するとともに、温度に応じて伸縮可能
    な熱伸縮手段と、 前記熱伸縮手段の温度を調節するヒータとを備えたこと
    を特徴とするエンジンマウント。
  2. 【請求項2】 車両の運転条件または状況に関する信号
    を入力し、この入力信号を演算処理し、前記電気アクチ
    ュエータおよび前記ヒータへ駆動信号を出力する制御手
    段を備えたことを特徴とする請求項1記載のエンジンマ
    ウント。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007238045A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Toyota Motor Corp パワーユニットの支持装置
KR100828814B1 (ko) * 2006-10-16 2008-05-09 현대자동차주식회사 유체 봉입형 마운트
KR101224138B1 (ko) * 2011-08-25 2013-01-21 계명대학교 산학협력단 공압식 능동형 엔진 마운트 시스템 및 그 제어방법
KR101454274B1 (ko) * 2011-08-25 2014-10-27 계명대학교 산학협력단 공압식 능동형 엔진 마운트 시스템 및 그 제어방법

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