JPH069379B2 - 二次元撮像装置 - Google Patents

二次元撮像装置

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JPH069379B2
JPH069379B2 JP57017888A JP1788882A JPH069379B2 JP H069379 B2 JPH069379 B2 JP H069379B2 JP 57017888 A JP57017888 A JP 57017888A JP 1788882 A JP1788882 A JP 1788882A JP H069379 B2 JPH069379 B2 JP H069379B2
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一次元撮像素子を使用し、機械的に副走査を
行う型式の低速度二次元撮像装置に関するものである。
固体撮像装置は、撮像管を用いた撮像装置に比べ、小形
軽量に製作することができ、又電源電圧が低くかつ消費
電力も少くてすみ、残像が少く、各画素に対するアドレ
スが正確にできるので、ひずみがなく、3原色のレジス
トレーションも容易にでき、また、寿命が長い等のメリ
ットがあり、実用化に向って開発が進められている。し
かし、二次元固体撮像素子は、解像力を高めるために
は、非常に沢山の受光素子が必要であるが、集積度を上
げることが難しく、且つ、周辺回路が複雑になるので、
小数の受光素子からなるものに止まっていた。他方、一
次元固体撮像素子は、二次元固体撮像素子に比べて構造
が簡単で且つ周辺回路も簡単にできる等の理由から、実
用化が進んでおり、ファクシミリ、OCR、計測装置等
に利用されている。これらの利用例においては、一次元
撮像素子で二次元の被写体を撮像するために、一次元撮
像素子を固定しておいて被写体を副走査方向に動かす形
式のものがほとんどである。しかし、このように被写体
を副走査方向に動かす形式は、被写体が原稿等のシート
状のものの場合は支障はないが、被写体が立体的なもの
の場合は不可能であり、また、被写体がたとえシート状
であっても定速送りできない場合には画像に副走査方向
にムラができる。
そこで、被写体を固定乃至静止させておいて、一次元撮
像素子を副走査方向に動かす方法が考えられるが、実用
化例は極く僅かに過ぎなかった。その第一の理由は、主
走査方向と副走査方向との両方に直角な光軸方向即ち前
後方向及び主走査方向に振れを生ずることなく、一次元
撮像素子を副走査方向に動かすことが困難なことであ
る。即ち、光軸方向の一次元撮像素子の振れは、ピント
外れを起こし、そして、主走査方向の振れは、画面にム
ラ乃至縞を生じ、いずれにしても解像度を低下させる。
更に、被写体を静止させておいて一次元撮像素子を副走
査方向に動かす場合、一次元撮像素子の副走査方向の変
位量即ち行程は、一次元撮像素子を静止させておいて被
写体を副走査方向に動かす場合の被写体の変位量即ち行
程に比べると、光学系等による制約から極めて小さくせ
ざるを得ない。しかし、短い距離を均一な且つ比較的低
い速度で正確に動かすことはまた難しく、もし速度にム
ラがあると、画像に副走査方向のムラができる。これが
第2の理由である。
また、一次元撮像素子を副走査方向に動かして二次元撮
像を行なう場合、例えば、一定の時間間隔で一次元撮像
素子を走査するようにすると、もし一次元撮像素子の副
走査方向の送り速度が多少とも変動するならば、走査線
間隔にムラができ、画像に縞を生ずる。従って、一次元
撮像素子の副走査方向の一定変位ごとに一次元撮像素子
を主走査する必要があるが、これがまた難しかった。そ
して、この要求は、高解像度、高忠実度、高SN比の撮
像を行う場合、特に大きくなる。
そこで、本願出願人は、既に昭和56年10月13日に
出願した特願昭56−162943号において、上述し
た問題を解決した二次元撮像装置を提案した。その出願
で提案した発明は、被写体を静止したままで一次元撮像
素子を副走査方向に動かす型式の低速度二次元撮像装置
において、回転運動−直線運動変換機構としてマイクロ
メータ式のものを使用している。このマイクロメータ式
の回転運動−直線運動変換機構は、精度としては十分で
あるが、この種の機構は元来長さの精密測定を目的とす
るもので、形状も大きく構造上設計の自由度が少いの
で、撮像装置のカメラ部小形化を図ることが難しい。更
に、滑り摩擦を利用しているため、寿命が短く、また、
その回転駆動のために大きな力を必要とし、そのために
駆動モータの小型化にも制約があり、この点においても
撮像装置のカメラ部の小型化を図ることが困難である。
そこで、本発明は、かかる問題点を解決した、被写体を
静止したままで一次元撮像素子を副走査方向に動かす型
式の低速度二次元撮像装置を提供せんとするものであ
る。
上記目的を達成するために、本願発明は、光学系の結像
面に配置された一次元撮像素子を、回転運動−直線運動
変換装置を使用してその配置方向に対して直角でかつ前
記結像面に平行な方向に動かすことにより機械的に副走
査を行う手段と、前記回転運動−直線運動変換装置に接
続されたロータリーエンコーダによって発生したパルス
を利用して走査線間隔を制御する制御回路を有する二次
元撮像装置において、前記一次元撮像素子が高密度多画
素のラインセンサによって構成され、前記回転運動−直
線運動変換装置が高精密のボールねじで構成され、前記
ロータリーエンコーダが前記ボールねじの回転軸に直接
連結され、前記機械的に副走査を行う手段が駆動モータ
と該駆動モータによって駆動される前記高精密のボール
ねじと、該ボールねじに接続された高精密なリニヤシャ
フトとによって構成され、前記制御回路が走査線の走査
開始点を前記ロータリーエンコーダが発生したピックア
ップパルスによって決めるように構成され、更に、入射
光を遮ったとき及び均一な標準光を入射せしめたときの
前記ラインセンサの出力D(x,y)及びW(x,y)
の画面全体のデータを格納する第1のフレームメモリ
と、該第1フレームメモリに格納したデータ及び被写体
を撮像したときの前記ラインセンサの出力R(x,y)
により、次式によってR(x,y)の補正値R′(x,
y)を計算する演算回路と、 該補正値R′(x,y)を格納する第2のフレームメモ
リとを有することを特徴とする。
以上の如き構成において、本発明においては、回転運動
−直線運動変換機構に、鋼球の転がり摩擦を利用したボ
ールねじを利用しているため、形状を小形にすることが
でき、また極めて長寿命であるので長期間にわたって安
定な走査装置を得ることができる。そして、ボールねじ
は、すべり摩擦ではなく、ころがり摩擦を利用している
ので、その回転駆動のために必要な力は小さくて足り、
それに応じて駆動モータも小型化できる。従って、前述
した特許出願のものと比べ、撮像装置のカメラ部の小型
化を図ることができる。
更に、本発明においては、前述の特許出願と同様に、リ
ニアスライド機構により一次元撮像素子を動かしている
ので、一次元撮像素子を、無視できるほどの極めて小さ
な主走査方向の振れと光軸方向の振れで直線運動させる
ことができる。従って、振れによって生じるピント外れ
や画像をのムラの問題は起きない。更に、一次元撮像素
子は、ボールねじ式の回転運動−直線運動変換機構によ
り副走査方向に動かされるので、マイクロメータ式のも
のと同様に、回転速度に比例した速度で確実に副走査方
向に直線運動させることができる。従って、副走査方向
の機械的走査速度にムラがなく、副走査方向の速度ムラ
によって生じる画像の副走査方向のムラが起きない。そ
して、ボールねじの回転運動−直線運動変換機構は、マ
イクロメータ式のものと同様に、その回転運動量が直線
変位に正確に比例しているので、そのシャフトに直結し
たロータリーエンコーダが所定回転量ごとに発生するピ
ックアップパルスは、モータの回転速度に関係なく、一
次元撮像素子の副走査方向の所定直線変位量に正確に対
応している。従って、そのピックアップパルスごとに一
次元撮像素子の出力を読取り出力しているので、一次元
撮像素子の副走査方向の送り速度に関係なく、一次元撮
像素子の副走査方向の一定変位量ごとに主走査すること
ができ、走査線の開始点にムラがなく且つ走査線間隔が
一定となり、従って、画像に縞ができることはない。
このようにピント外れがないので、一次元撮像素子に高
集積度のものを使用してその高解像度を活かすことがで
き、且つ、ボールねじ式の回転運動−直線運動変換機構
を使用しているので、副走査方向の機械的変位を微小制
御でき、従って、副走査方向の走査線密度を高くするこ
とができ、それ故、高解像度、高忠実度、高SN比の撮
像を行うことができる。
本発明の一実施例においては、リニアスライド機構はボ
ールスライドユニットであり、それは、断面凹形の外側
部材と、その外側部材の凹部に挿入される断面矩形の内
側部材と、外側部材の凹部の対向内側面の各々に形成さ
れた断面矩形の長手方向溝と、その外側部材の凹部の長
手方向溝の各各に対向するように内側部材の側面に形成
された断面矩形の長手方向溝と、外側部材と内側部材と
の互に対向する長手方向溝によって画定される空間に案
内バーに囲まれて置かれた複数の球状転動体と、その案
内バーを介して球状転動体を押し付けて球状転動体ひい
ては外側部材と内側部材との間に遊びがないように調整
する調整ねじとを有している。
本発明の他の実施例におけるリニアスライド機構は、精
密仕上を行った円形のリニヤシャフト上をスライドする
リニヤボールベアリングを用いたものである。このリニ
ヤボールベアリングは、軸の長手方向に直線部分を有す
るループ状の案内溝を円周上の4ないし6箇所に儲け、
この案内溝の内に配された多数の鋼球は、上記の直線部
分においては軸と円筒内周面とに同時接触しつつ荷重を
受けながらベアリングの移動に伴って転動し、案内溝の
他の部分においては、荷重を受けることなく循環転動
し、再び直線部分の片側に至って荷重を受けるように構
成されている。
本発明の実施例において使用されるボールねじは、送り
ねじとこれに歯合するナットのねじとの間に鋼球を配
し、送りねじの回転によって鋼球は送りねじとナットと
によって構成される溝の内を、送りねじとナットとの両
方への同時接触を保って荷重を受けながら転動して、例
えば1周半ないし3周半してナットの一端に至り、ナッ
ト内の案内溝の中を荷重を受けることなく循環転動し、
再びナットの他端に至って荷重を受けるよう構成されて
いる。従って、送りねじのナットに対する回転の抵抗
は、鋼球のころがり摩擦によるものであり、送りねじと
ナットとを相対的に回転には極めて小さな力で足りる。
更に、送りねじとナットに軸方向に互に逆向きの偏倚力
を予じめかけておけば、軸方向のガタもバックラッシュ
も実質的にゼロにでき、正確で高精度の回転運動−直線
運動変換をすることができる。
本発明の実施例において、必要に応じて、光学系は、一
次元撮像素子の前に、赤フィルタ、緑フィルタ、青フィ
ルタ及び白黒フィルタの内いずれか1つを選択的に置く
ようになされた色フィルタ装置を有してもよい。さらに
また必要に応じて、一次元撮像素子の前に、減衰度の異
なる複数のNDフィルタの内のいずれか一つを置くよう
になされたNDフィルタ装置を設けてもよい。この場
合、ロータリーエンコーダからのピックアップパルスを
受けてカウントして、設定された副走査方向の動作範囲
の走査終了ごとに、色フィルタ装置を駆動してその色フ
ィルタの1つを一次元撮像素子の前に順次おくように制
御してもよいし、または、色フィルタ装置と連動させて
NDフィルタ装置も制御して、そのNDフィルタの1つ
を色フィルタ装置の1つの色フィルタと共に一次元撮像
素子の前におくように制御してもよい。
また、リニアスライド機構は、その直線運動の上限及び
下限をそれぞれ検出してモータを停止させる検出器を有
してもよい。そして、一次元撮像素子として自走査式の
固体撮像素子を使用する場合には、ロータリーエンコー
ダからのピックアップパルスに応答してその自走査式固
体撮像素子の自走査の起動をするようにしてもよい。
更に、本発明の実施例においては、補正回路は、一次元
撮像固体素子に生じたダークノンニュフォーミティとホ
ワイトノンニュフォーミティを表わす信号を1画面分又
は赤、緑、青のそれぞれにつき1画面分記憶するフレー
ムメモリと、このフレームメモリに記録したデータによ
って入力画像信号の補正演算を行う補償演算回路とを有
し、光学系のシェーデングと一次元撮像素子の非均一性
を補正する。また、ビューファインダ回路は、入力信号
の1画面分又は赤、緑、青のそれぞれにつき1画面分を
記録したフレームメモリから、主走査方向及び副走査方
向の画素数が標準TV方式の画素数になるように一定間
隔をおいて読出したデータを記憶する補助メモリと、こ
の書込んだデータを受けて全撮像範囲を映出せしめるモ
ニタ画像表示器と、前記フレームメモリの任意のアドレ
スから、前記読出時の間隔より狭い間隔で又は間隔をお
かないでデータを読出して前記補助メモリに記憶させて
モニタ画像標示装置上に映出せしめて画像の詳細を観察
するとともに光学系の焦点合せができるようにする装置
とを有する。
以下、添付図面を参照して本発明による二次元撮像装置
の実施例を説明する。
第1図は、本発明を実施した二次元撮像装置のカメラ部
内部の斜視図である。カメラ部10は、この実施例の場
合、焦点距離50mmのレンズを使用した光学系12を有
している。その光学系12の焦点深度は少くとも30μ
mある。そして、その光学系の結像面には、第1A図に
示す如くプリント板14の前面に水平に取けられたCC
Dラインセンサ16が置かれている。このCCDライン
センサ16が一次元撮像素子である。しかし、BBDや
他の固体素子でもよい。このCCDラインセンサ16
は、2048素子からなり、長さ27mmであり、従っ
て、一素子の大きさは約13μmである。CCDライン
センサ16を取付けているプリント板14は、結合板1
8を介して、リニアスライド機構として働くボールスラ
イドユニット20のスライドテーブル22に取付けられ
ている。
このボールスライドユニット20は、第3A図及び第3
B図に示す如く、断面凹形のスライドテーブル22と、
そのスライドテーブルの凹部にほぼぴったり挿入される
断面矩形の内側スライダ24とを有している。そして、
スライドテーブル22の凹部の対向する内側面の各々に
は、断面矩形の溝26が長手方向に形成され、更に、そ
のスライドテーブルの溝26に対向する内側スライダ2
4の側面にも、断面矩形の溝28が長手方向に形成され
ている。それらスライドテーブルと内側スライダが結合
されたとき互に対向する溝26と28とによって形成さ
れる空間には、4本の案内バー30で囲まれそしてホル
ダ32で保持された複数の球状転動体34が置かれてい
る。そして、それら球状転動体34を押し付けて、スラ
イドテーブルと内側スライダとの間に遊びがなくなるよ
うに、調整板36を調整ネジ38で押付け調整する。そ
して、これらの各構成部材、特に両スライダは、1μm
程度の精度を得るために焼入れ、研削仕上等精密加工さ
れたものである。このように構成されるリニアスライド
機構は、スライド方向と直角な方向の振れを最大3μm
に抑えることができる。従って、このリニアスライダ機
構の内側スライダ24を、光学系の光軸と直角な結像面
に平行で且つCCDセンサの配置方向(水平方向)に直
角な方向に取付け部材40を介してフレーム42を取付
ける。これにより、光軸方向の振れ及びCCDラインセ
ンサ16の方向即ち主走査方向の振れを3μm以下にし
てCCDラインセンサを直線運動させることができる。
この振巾の大きさは、前述のCCDラインセンサ16の
一つの素子の大きさ約13μm程度と比べるならば、十
分無視できるものであり、また、焦点深度30μmと比
較するならば、ピント外れを起すことはない。
このボールスライドユニット20のスライドテーブル2
2は、アーム44を介して、回転運動を直線運動に変換
するボールねじ21のナット25に固定されている。こ
のボールねじのシャフト23には、回転運動を検出して
所定回転角ごとにピックアップパルスを発生するロータ
リーエンコーダ54が結合されている。このボールねじ
21は、取付部材56を介してカメラ部のフレーム42
に支持され、更に、その回転入力軸に取付けられた歯車
58は、反転駆動可能なモータ60の出力軸に取付けら
れた歯車62に歯合している。
ボールねじは、第4図に示す如く、送りねじ23と歯合
するナット25との間に鋼球31を介在せしめたもの
で、鋼球は、送りねじ23とナット25とに形成されて
いるねじ溝とボールチューブ23Aとを通って循環転動
する。すなわち、ナット25の一端Aで鋼球31はねじ
溝に入り、ねじ溝Bを例えば1回半ないし3回半転動し
てナットの他端Cに至り、鋼球を案内するボールチュー
ブ23Aに入り、そのチューブ23Aを通って、再びA
に至るようになっている。ボールねじの送りねじ23お
よびナット25のねじ溝は、第4B図に示す如く、ナッ
ト25をねじ23に対して軸方向に左方へずらすと、点
a及びbで鋼球31に接触し、このとき、点c及びdで
は、鋼龍と溝の面とは離れ、反対にナット25をねじ2
3に対して軸方向に右方へずらすと、点c及びdで鋼球
31に接触し、点a及びbで鋼球と溝の面とが離れるよ
うに、鋼球31と、ねじ23及びナット25のねじ溝と
の間には、軸方向に隙間がある。そして、この隙間は、
走査精度を悪くする原因となると共に、バックラッシュ
の原因となる。そこで、この隙間の影響を実質的になく
するために、本発明においては、第4C図に示す如く、
2個のナット25A及び25Bを組合せて用いる。そし
て、これら2個のナット25A及び25Bの間の間隙2
7に、ナット25Aと25B間に何ら力を加えないとき
の間隙の幅lより薄いか又は厚い座金27A,27Bを
挿入して両ナット25A及び25Bを互に固定する。す
なわち、第4D図に示す如く、間隙の幅lより薄い厚さ
の座金27Aを挿入して両ナットを締つけるとする
と、左のナット25Aの側では点cとdで鋼球31に接
触し、右のナット25Bの側では点aとbで鋼球31に
接触する。また、第4E図に示す如く、間隙の幅lより
厚い厚さlの座金27Bを挿入して両ナットを固定す
ると、左のナット25Aの側では点aとbで鋼球31に
接触し、右のナット25Bの側では点cとdで鋼球31
に接触する。このようにすれば、ナット25Aと25B
とからなるナット組立体に対して、送りねじ23が軸方
向にずれうる余裕は全くなくなり、軸方向のすきまを等
価的にゼロにできると共に、更に軸方向と直角な方向即
ち半径方向にずれる余裕も全くなくなる。従って、軸方
向の精度を、ナットとねじの溝の加工精度のみによって
定められる精度とすることができ、かつバックラッシュ
も実質的にゼロにできる。
このような構成にすることにより、ボールねじは極めて
高い精度を出すことができ、必要により1mのストロー
クにつき10μmのものも製作できる。又、普通のねじ
が雄ねじと雌ねじの滑り摩擦であるのに比べ、ボールね
じは転がり摩擦であることから、回転が軽く、且つ摩耗
が少いので極めて長寿命であり、本装置の如く軽荷重の
場合においては、少くとも15000時間ないし200
00時間は狂いなく動作させることができ、通常の用途
に対しては十分である。
更に、スライドテーブル22即ちCCDラインセンサ1
6の直線運動での行き過ぎを防止するために、スライド
テーブル22の上と下にリミットスイッチ64及び66
が設けられ、それらリミットスイッチが動作されるとモ
ータ60が停止するようになされている。そして、光学
系12とCCDラインセンサ16との間には、第1B図
に示す如く構成されて、等角度間隔で赤フィルタ68、
緑フィルタ70、青フィルタ72、白黒フィルタ74を
配し且つモータ76によりベルトを介して回転させられ
る円板78からなる色フィルタ装置を置いてもよい。更
に、その色フィルタ装置と同様に等角度間隔で減衰度の
異なるNDフィルタを配した円板からなるNDフィルタ
装置を、色フィルタ装置の代り又は色フィルタ装置と一
緒に置いてもよい。
第2図は、本発明を実施した二次元撮像装置の他の実施
例におけるカメラ内部の斜視図である。第1の実施例と
異なるところは、ボールスライドユニットに代えて、リ
ニヤボールベアリングユニットを使用していることで、
他の構成は変るところがない。従って、同じ部分には同
じ参照番号を付して、説明を省略する。
リニアボールベアリングの代表的な例を示せば、第5A
図及び第5B図の如くである。第5A図は、リニアボー
ルベアリングの一端切欠端面図であり、第5B図は、第
5A図の矢印の方向からみた一部破断平面図である。図
示のリニアボールベアリング29は、断面円形のリニア
シャフト24Aを受け且つ鋼球を保持する保持器29A
と、その保持器29Aを外から囲む外筒29Bと、保持
器29Aを外筒29B内に保持する止め金29Cとを有
している。そして、保持器29Aは、鋼球33がリニア
シャフト24Aに接触できるように半径方向に貫通して
且つ軸方向に延びる案内スロット29Dと、その案内ス
ロット29Dの両端を結んで第5B図に示す如く閉ルー
プを形成するように外面に設けられた案内溝29Eとを
有している。
ベアリング29をリニアシャフト24Aに対して滑動さ
せると、スロット29D内の鋼球33は、リニアシャフ
ト24Aの表面上を転動しながらスロット29D内を移
動して、一方の端に達すると案内溝29Eに入り、スロ
ット29D内での移動方向と反対の方向へ転動してゆ
き、他方の端からスロット29D内に再び入り、スロッ
ト29Dに規制されながらリニアシャフト24Aの表面
上を転動して、閉ループ内を循環する。
鋼球33と保持器29Aと外筒29Bとの間隙は、第5
C図のように保持器29Aと外筒29Bにスリット35
を入れ、ベアリングをスリット37Aを有する支持金具
37に挟んでボルト39でベアリングを適当に締付ける
ことにより調整することが可能であり、間隙をゼロ又は
負の値にするように予圧をかけることもできる。このた
め、極めて高性能な直動案内が可能となる。又、リニア
ボールベアリングは、転がり摩擦であるため低摩擦で軽
く動き、耐摩耗性が大きい利点がある。リニヤシャフト
24Aは、鋼球の滑動面となるため、表面の硬度を大に
してあり、軸方向の直線度、外周の真円度、表面の粗さ
を高精度に保つよう仕上げを行ったものである。
第2図において、このリニアシャフト24A2本をガイ
ドとし、2つのリニアボールベアリング29の間を結合
板19によって結合し、これに結合板18を介してCC
Dラインセンサ16のプリント板14を取付けるとき
は、プリント板の直線運動を極めて高精度に保つことが
でき、その精度は、ボールスライドユニットを用いたと
きと同程度にすることができる。
以上のように構成されるカメラ部10において、リニア
スライド機構の直線運動方向と直角な主走査方向の振れ
は3μm以下であるので、CCDラインセンサの走査に
よって得られる画像の左端は誤差3μm以下直線とな
る。そして、光軸方向の振れも3μm以下で、これによ
るピント外れは起きない。さらに、ロータリーエンコー
ダよりのピックアップパルスは、モータ60の回転ムラ
等に関係なく、CCDラインセンサの主走査方向の所定
直線変位量に対応しているので、そのピックアップパル
スに応じてCCDラインセンサの読み出しを行えば、走
査線間隔は一定にすることができる。なお、上述した3
μmの誤差を、CCDラインセンサの長さ27mmと副走
査方向の走査長例えば50mmと比較するならば、それぞ
れ約0.011%と約0.006%に過ぎず、通常のテレビ画面のひ
ずみと比べれば、無視できるほどのものであり、無ひず
みといって差し支えない程のものである。
次に、ロータリーエンコーダが所定回転角ごとに発生す
るピックアップパルスは、送りねじ23の極めて小さく
且つ正確な直線変位に対応しているので、ピックアップ
パルスに応答してCCDラインセンサを読み出すことに
より、走査線間隔を極めて狭くすることができる。例え
ば、走査線間隔をCCDラインセンサの素子間隔即ち約
13μmと等しくとることも可能である。この場合、副
走査方向の走査線の数は、画面の形状が決れば、一次元
撮像素子の受光素子の数に画面の縦横比を乗ずることに
よって求めることができ、機械走査の長さは走査線数に
走査線間隔に乗ずることによって求めることができる。
なお、走査線間隔を受光素子の幅と等しくとる必要のな
いときは、画面の縦方向の長さを走査線間隔で除せば走
査線数を求めることができる。
第6図は、本発明による二次元撮像装置の読取出力装置
の概略構成を示すブロック図である。
撮像は、CCDラインセンサ16が下から上へ動く間に
行われ、撮像が終了するとモータ60を逆回転させて、
CCDラインセンサ16を元の位置に戻す。CCDライ
ンセンサ16の上下運動の範囲は、ロータリーエンコー
ダ54からのピックアップパルスをカウントすることに
よって決める。本実施例においては、画面の形状はテレ
ビの縦横比3:4と、JISの純寸法縦横比 の2種としたので、制御器80のスイッチ80Aにより
TV又はA4を選択すると、制御器80はロータリーエ
ンコーダ54のパルスを数えて、所定のカウント値に達
したときにモータ60をオフにする。テレビに比べてA
4の場合は縦長であるため、副走査長は約2倍となる。
もちろん、他の形状の画面を選択することも自由にでき
る。
色フィルタの切替も、制御器80によって制御される。
制御器80のスイッチ80BをB/Wにすると、色フィ
ルタ装置の白黒フィルタ74がセットされ、また、スイ
ッチ80Bをカラーにセットしそしてスイッチ80Cを
自動にセットして撮像ボタン80Dを押すと、モータ6
0と76とが連続して、赤フィルタ68と緑フィルタ7
0と青フィルタ72とを自動的に切替えて3回連続撮像
を行う。スイチ80Cを赤、緑、、青のいずれかにする
と、その色のフィルタのみの撮像を行う。
CCDラインセンサ16は、タイミングパルス発生器8
2から転送クロクと光電変換開始信号とを受け、出力を
映像増幅器84及びAD変換器86を介して出力選択回
路88に出力する。そして、タイミングパルス発生器8
2は、ロータリーエンコーダ54からのピックアップパ
ルスとクロックパルス発生器90からのクロックパルス
とを受け、出力制御回路92にも光電変換開始信号とク
ロックパルスを出力する。
CCDラインセンサのような一次元固体撮像素子は、受
光部と転送部によって構成されており、受光部において
生成した光電子を一定時間蓄積した後、ゲートを開いて
転送部に移し、2相又は3相のクロックによってドライ
ブして出力するようになっている。そして、蓄積される
光電子量は、受光照度と受光時間によって決まる。又、
光電子量を多く蓄積するには受光時間を長くした方がよ
いが、一方、撮像素子は、光電子とともに熱電子を発生
させるので、受光時間を長くしすぎるときは暗信号を増
大させることになる。そこで、この両者を考慮して、S
N比とコントラストが良くなるような周波数でCCDラ
インセンサのセットとクリアを繰返すように、タイミン
グパルス発生回路82は、転送クロックと光電変換開始
信号を出力してCCDラインセンサを自走させている。
このように一次元撮像素子を自走させ、機械的に副走査
を行うときは、両者の同期をとることが難しい。モータ
60にステップモータを使い、自走周波数でドライブし
ても位相を合せることが難しい。又、DCモータ、を使
用するときは、電源電圧によって速度が変化するので、
同期をとることができない。又、機械運動は摩擦力の変
化、衝撃によっても速度が変化し、振動による瞬間的な
回転ムラによっても副走査速度が瞬間的に変化する。
この問題を解決するために、ロータリーエンコーダ54
からのピックアップパルスによって各走査線の開始点を
定めることとし、所定のピックアップパルスによて1次
元撮像素子をクリヤして直ちにセットし、新たに光電子
の蓄積を開始し、この周期のみを有効とするものであ
る。このようにすれば、モータ60に速度変化があって
も副走査機構は定められた走査線間隔を移動すると、ピ
ックアップパルスが発せられて、撮像素子は新な光電子
の蓄積を開始するのであるから、位相が合わないことは
あり得ず、常に正しい走査をすることができる。
このように動作させたときのCCDラインセンサの動作
及び出力とピックアップパルスとの関係を第7図に示
す。光電変換開始信号は、パルスの立上りにおいてCC
Dラインセンサ16の各受光素子に蓄積されていた電荷
をクリアして転送部に移し、立下りにおいて新たに充電
変換を開始するもので、ピックアップパルスを受けるご
とに発生され、次のピックアップパルスを受けるまでは
所定の周期(t)で発生される。従って、CCDラインセ
ンサは、この光電変換開始信号を受けるたびに、受光部
の電荷を転送部に移し、次の電荷蓄積を開始する。そし
て、転送部は、一種のシフトレジスタを形成しており、
2相又は3相の転送クロックによって駆動されて読み出
される。従って、受光部の電荷は、光電変換開始信号か
らちょうど1自走周期(t)遅れて転送部から出力され、
AD変換器86で8ビットのデジタル信号に変換され
る。ここで、ピックアップパルスと同期した光電変換開
始信号で電荷蓄積を開始したときの情報のみを出力する
ために、出力制御回路92は、ピックアップパルスから
クロックして1周期(t)経過後に、長さtの第7図(E)の
如きゲートパルス即ち出力制御信号を出力選択回路88
に出力し、その出力選択回路88は、出力制御信号を受
けている間だけ開いて、AD変換器86の出力を第7図
(F)の如く出力する。従って、回路82から92は、ピ
ックアップパルスが発生されるごとにCCDラインセン
サを読み出すための読出制御装置94を構成している。
第7図においては、ピックアップパルスの周期を2自走
周期以上にとって例示的に画いてあるが、副走査速度を
早くしてピックアップパルスの周期を短くすることもで
きる。ピックアップパルスと自走パルスの周期を同一と
するときは、連続して電荷を出力することができる。
カメラの光学系は、一般に中央部が明るく周辺部におい
て暗くなる傾向、すなわちシェーデングを有する。又、
1次元固体撮像素子は、画受光素子により暗電流すなわ
ち光が当らなくても発生する電流と、光が当ったときに
蓄積される光電子量の受光感度に不規則なばらつきすな
わちノンユニフォーミティがある。従って、この両者の
補正を行う必要があるもので、カメラの入射光線を遮っ
たときの出力をD(x,y)、均一な標準光を入射した
ときの出力をW(x,y)、被写体を撮像したときの出
力をR(x,y)とすれば、補正値R′(x,y)は次
式で示される。
そこで、D(x,y)及びW(x,y)を予め求めて、
R′(x,y)をストアするフレームメモリ96とは別
のフレームメモリ98にストアしておき、被写体を撮像
するときに読出して上記の演算を演算回路100で行
う。D(x,y)を求めるには、カメラのシャッタを閉
じ、そのときのA/D変換器86の出力をフレームメモ
リ98に書込み、W(x,y)は、照度が均一になるよ
うに照明した白色板を撮像し、このときのA/D変換器
86の出力をフレームメモリ98に書込めばよい。この
ために、図示の実施例では、制御器80のスイッチ80
Bを補正にすると、フレームメモリ98はライトモード
となる。スイッチ80BをDにし、シャッタを閉じて撮
像釦80Dを押すと、D(x,y)がフレームメモリ9
8Aに書込まれる。W(x,y)を書込むには、白色板
を被写体とし、スイッチ80Bを補正のB/Wにする
と、白黒フィルタが選択され、撮像釦80Dを押すと白
黒フィルタの時のW(w,y)がフレームメモリ98B
に書込まれる。カラーのときは、スイッチ80Bを補正
のカラーとし、スイッチ80Cを自動にして撮像釦80
Dを押すと、赤、緑、青フィルタが次々と切替えられて
自動的に3回の撮像が連続して行われ、赤、緑、青のW
(x,y)がそれぞれフレームメモリ98B,98C,
98Dに書込まれる。スイッチ80Cを赤、緑、青のい
ずれかにすると、指定のカラーのW(x,y)だけが書
込まれる。
なお、D(x,y)及びW(x,y)は、平面発光体を
内蔵するアダプタを光学レンズに取付け、上記の操作と
同様にしてこれに通電しないときにD(x,y)を、通
電したときにW(x,y)を得ることもできる。更に、
撮像装置の内部に発光装置を設けておき、これを発光さ
せないときと発光させたときによってD(x,y)及び
W(x,y)を求める方式もある。
(1)式の計算は各画素について行う必要があるので、本
発明のように高分解能の撮像装置においては、極めて多
量の計算を行う必要がある。このため、演算回路100
にマイクロコンピュータを用いるときは、計算に長時間
を要し、撮像時間は数10秒オーダーとなることもあり
得る。従って、数10秒の計算時間が許容されない場
合、この時間を短縮するため、高速演算に適した素子を
使用した論理回線によって演算回路100を構成する。
この場合、演算回路100は、公知の論理回路を用いて
構成することができる。第8図にその一例を示す。参照
番号102,104は、減算回路で、それぞれW(x,
y)、D(x,y)及びR(x,y)D(x,y)を加
えてその差を求め、これを除算回路106に加えて所要
の補正値R′(x,y)を得る。本実施例では、この演
算回路は1回路としたが、カラー撮像の場合、撮像時間
を短縮しようとするときは、赤、緑、青各色につきそれ
ぞれ1回路を実装することもできる。
被写体を撮像するときは、制御器80のスイッチ80B
を撮像にすれば、フレームメモリ98はリードモード、
フレームメモリ96はライトモードとなる。スイッチ8
0Bを撮像のB/Wにして撮像釦80Dを押せば、被写
体は白黒フィルタ74を通じて撮像され、画像信号R
(x,y)は演算装置100に加えられる。演算装置1
00は、フレームメモリ98Aから読出されたD(x,
y)及びW(x,y)を更に受けて、(1)式の演算を行
い、その結果、補正されたデータR′(x,y)がフレ
ームメモリ96Aに書込まれる。スイッチ80Bを撮像
のカラーにし、スイッチ80Cを自動又は赤、緑、青の
いずれかにして撮像釦80Dを押せば、補正データの書
込みと同様にしてフィルタが選択され、それぞれ赤、
緑、青の全部又は指定のカラーの補正済みデータがそれ
ぞれフレームメモリ96B,96C,96Dに書込まれ
る。赤、緑、青の各色を別々に撮像するのは、NDフィ
ルタの組合せを替えたいときに行う。
フレームメモリ96のデータを出力するときは、制御器
80のスイチ80Eを押せば、フレームメモリ96はリ
ードモードとなり、ストアされているデータは、バッフ
ァレジスタ108を経てデジタル出力端子110から出
力される。
以上のようにして、フレームメモリ96にストアされて
いる画情報は、主走査方向約2000画素であり、副走
査方向が同じ走査密度の場合副走査方向約3000であ
る。従って、フレームメモリ96からの画像信号は、標
準のテレビ信号の画素数の数倍の画素から成立っている
ので、直接通常のテレビ走査によるビューファインダで
細かく観察することはできない。そこで、撮像の範囲を
決め、光学系の焦点合せをするためのビューファインダ
には、補正を受けた画像信号をストアしているフレーム
メモリ96から、ビューファインダ制御器112により
選択的に画素を読出してこれを補助メモリ114にスト
アし、これを読出してDA変換器116でDA変換後増
幅器118で増幅してビューファインダ120に映出す
る方法をとる。フレームメモリ96の全画素から一定間
隔をおいて読出すときは、粗い画面になるが全画面が映
出されるので、撮像範囲を決めることができる。フレー
ムメモリ96の1部分から、その部分については全画素
を読出すときは、画面の1部分が忠実に映出されるの
で、光学系の焦点合せをすることができる。選択読出し
の画素間隔及び読出すアドレスは任意に選択でき、画面
の必要な部分につき、必要な解像度で画面を観察するこ
とができることが望ましい。
そこで、本実施例においては、撮像範囲全体を映出して
視野を決めるときは、制御器80のスイッチ80Eをオ
ンにし、スイッチ80Aは被写体によってTV又はA4
のいずれかにし、ビューファインダ制御器のスイチ11
2AをLにセットする。このときは、フレームメモリ9
6はリードモード、補助メモリ114はライトモードと
なり、スイッチ80AがTVのときはフレームメモリ9
6の画素を3箇おきに、A4のときは7箇おきに読出
し、補助メモリ114に書込む。出力釦112Cを押せ
ば補助メモリ114はリードモードとなり、通常のテレ
ビ走査の速さで読出され、DA変換器116によってア
ナログ値に変換された後増幅器118によって増幅さ
れ、ビューファインダ120に映出される。第9図(A)
及び(D)はこの映出された画面である。この画面は、各
辺の画素数を1/4又は1/8にしてあるので粗い画面となる
が、視野を決めるには支障はない。光学系の焦点合せに
するには、ビューファインダ制御器112のスイッチ1
12AをM又はSのレンジにする。Mにした場合、スイ
ッチ80AがTVのときは、線比で1/2、A4にしたと
きは1/4、Sにした場合、スイッチ80BがTVのとき
は1/4、A4にしたときは1/8の長方形のカーソルCがカ
ーソル発生器122によって発生され、第9図(B)及び
(E)の如くビューファインダ120に映出される。この
カーソルCは、ビューファインダ制御器112の操作レ
バー112Bを操作することにより任意の位置に移動さ
せることができる。対で撮像釦80Dを押せば、フレー
ムメモリ96はリードモード、補助メモリ114はライ
トモードとなって、カーソルによって指定された位置の
データが補助メモリ114に書込まれ、次に補助メモリ
114をリードモードとして通常のテレビ走査の速さで
第9図(C)及び(F)の如くビューファインダ120に映出
する。スイッチ112AをMとしたときは、Lにしたと
きより分解能が上り、Sにしたときはカーソル内の全画
素を映出するので、光学系の焦点合せをすることがで
き、又出力画面の状態を知ることができる。なお、ビュ
ーファインダ120の入力を端子124から取出せるよ
うにし、他のモニタによる映出又はVTRによる記録が
できるようにしてある。このビューファインダは白黒で
あるが、補助メモリに赤、緑、青用のメモリを増設し、
カラーのビューファインダを用いればカラーで見ること
も可能である。又、上述した構成は補助メモリ114を
設けているが、直接フレームメモリ96から読出すよう
にすることも可能である。
以上説明したように、本発明によれば、回転運動−直線
運動変換機構にボールねじを使用するので、その変換機
構を小型化且つ長寿命にでき、またその必要な駆動力も
小さく、より小型のモータを使用できるので、従来の装
置より一層軽量小形に撮像装置のカメラ部を製作するこ
とができ、機械走査の寿命も十分に長い。
更に、本発明によれば、低電源電力、小残像、小ひず
み、レジスト容易、長寿命等の一般的な固体撮像装置の
メリットに加え、簡単な構成によって高分解能・高SN
比、高忠実度の画像を得ることができ、携帯性のある装
置を製作することも容易である。また、本発明の撮像装
置は、機械走査のため低速走査であるが、ビューファイ
ンダはテレビ走査を行っているので視野の欠点や焦点合
せの不便はない。これらの特徴を生かして放送にあたっ
ては、高品質静止画、ファイルソース、デジタルアニメ
ーションの作成、通信にあっては高品位ファクシミリ、
工業にあっては、印刷、プリント基板検査、ラインの監
視、計測、スロースキャンの特長を生かして植物、土木
・気象・海洋等の自然観測、情報にあっては高品位のデ
ジタルビデオファイル等多方向に沿用することができ、
その効果は非常に大きい。
以上述べた各種の用途に対し、必要とする機能、性能、
操作性、環境条件、その他の使用条件から各部の構成に
変化を加えることは可能である。カラーの必要がなけれ
ば、フレームメモリ98C,98D,96B,96C,
96D及び赤、緑、青フィルタも不要となり、制御器も
簡単な構成にすることができる。画面の形状が1種に限
られているときは、操作の制御が簡単になる。分解能は
1次元撮像素子の受光素子数によって決まるが、受光素
子数の多いものが開発されれば更に分解能を上げること
は可能で、更に用途を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、リニアスライド機構としてボールスライドユ
ニットを使用した本発明による二次元撮像装置のカメラ
内部の斜視図、第1A図は、CCDラインセンサ取付プ
リント板の斜視図、第1B図は、色フィルタ取付板の斜
視図、第2図は、リニアスライド機構としてリニヤボー
ルベヤリングユニットを使用した二次元撮像装置の斜視
図、第3A図は、ボールスライドユニットの摺動部の分
解部分配列斜視図、第3B図は、ボールスライドユニッ
トの摺動部の部分拡大断面図、第4A図は、ボールねじ
の動作原理を示す説明図、第4B図は、ボールねじの周
囲の溝の形を示す部分拡大断面図、第4C図は、本発明
において使用するボールねじの概略図、第4D図は、第
4C図のボールねじにおいて薄い間座を用いて予圧をか
ける場合の説明図、第4E図は、第4C図のボールねじ
において厚い間座を用いて予圧をかける場合の説明図、
第5A図は、リニヤボールベヤリングの動作原理を説明
するための一部切欠端面図、第5B図は、リニヤボール
ベヤリングの動作原理を説明するための一部破断平面
図、第5C図はすき間調整形リニヤボールブヤリングの
すき間調整法の説明図、第6図は、本発明による二次元
撮像装置の読取出力装置を含む全体構成を示すブロック
図、第7図は、読取制御装置の各部の信号を示す波形
図、第8図は、演算回路の構成例を示すブロック図、そ
して、第9図は、ビューファインダの表示例を示す図で
ある。 10……カメラ部、12……光学系、14……CCDセ
ンサ取付板、16……CCDラインセンサ、18,19
……結合板、20……ボールスライドユニット、21…
…ボールねじ、22……スライドテーブル、23……ボ
ールねじの送りねじ、23A……ボールチューブ、24
……スライダ、25……ボールねじ用ナット、26……
スライドテーブルの凹部、24A……リニヤシャフト、
28……スライドベッドの凹部、29……リニヤボール
ベヤリング、30……案内バー、32……ホルダ、3
1,33……鋼球、35……スリット、36……調整
板、37……支持金具、38……調整ねじ、40……取
付板、42……カメラ部のフレーム、44……アーム、
54……ロータリーエンコーダ、56……取付板、58
……歯車、60……マイクロモータ、62……歯車、6
4,66……マイクロスイッチ、68,70,72……
色フィルタ、74……白黒フィルタ、80……制御器、
82……タイミングパルス発生器、86……AD変換
器、88……出力選択回路、90……クロックパルス発
生器、92……出力制御回路、96,98……フレーム
メモリ、100……演算回路、112……ビューファイ
ンダ制御器、114……補助メモリ、116……DA変
換器、120……ビューファインダ、122……カーソ
ル発生器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−31273(JP,A) 特開 昭53−110420(JP,A) 特開 昭56−116366(JP,A) 特開 昭56−50668(JP,A) 特開 昭55−79567(JP,A) 特開 昭57−212877(JP,A) 実開 昭50−78114(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学系の結像面に配置された一次元撮像素
    子を、回転運動−直線運動変換装置を使用してその配置
    方向に対して直角でかつ前記結像面に平行な方向に動か
    すことにより機械的に副走査を行う手段と、前記回転運
    動−直線運動変換装置に接続されたロータリーエンコー
    ダによって発生したパルスを利用して走査線間隔を制御
    する制御回路を有する二次元撮像装置において、 前記一次元撮像素子が高密度多画素のラインセンサによ
    って構成され、 前記回転運動−直線運動変換装置が高精密のボールねじ
    で構成され、 前記ロータリーエンコーダが前記ボールねじの回転軸に
    に直接連結され、 前記機械的に副走査を行う手段が駆動モータと該駆動モ
    ータによって駆動される前記高精密のボールねじと、該
    ボールねじに接続された高精密なリニヤシャフトとによ
    って構成され、 前記制御回路が走査線の走査開始点を前記ロータリーエ
    ンコーダが発生したピックアップパルスによって決める
    ように構成され、更に、 入射光を遮ったとき及び均一な標準光を入射せしめたと
    きの前記ラインセンサの出力D(x,y)及びW(x,
    y)の画面全体のデータを格納する第1のフレームメモ
    リと、該第1フレームメモリに格納したデータ及び被写
    体を撮像したときの前記ラインセンサの出力R(x,
    y)により、次式によってR(x,y)の補正値R′
    (x,y)を計算する演算回路と、 該補正値R′(x,y)を格納する第2のフレームメモ
    リとを有する ことを特徴とする二次元撮像装置。
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