JPH0693592A - 製紙用添加剤 - Google Patents
製紙用添加剤Info
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- JPH0693592A JPH0693592A JP32393991A JP32393991A JPH0693592A JP H0693592 A JPH0693592 A JP H0693592A JP 32393991 A JP32393991 A JP 32393991A JP 32393991 A JP32393991 A JP 32393991A JP H0693592 A JPH0693592 A JP H0693592A
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- acid
- papermaking
- meth
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 近時の厳しい抄紙条件下で有利に適用できる
(メタ)アクリルアミド系製紙用添加剤を提供する。 【構成】 (A)アクリルアミドおよび/またはメタア
クリルアミド、ならびに(B)モノエステル化またはモ
ノアミド化によりカチオン基を導入した二塩基酸ビニル
モノマーを共重合させて得られる共重合体を含有してな
る製紙用添加剤。 【効果】 製紙用添加剤としての効果、特に紙力増強効
果が認められる。
(メタ)アクリルアミド系製紙用添加剤を提供する。 【構成】 (A)アクリルアミドおよび/またはメタア
クリルアミド、ならびに(B)モノエステル化またはモ
ノアミド化によりカチオン基を導入した二塩基酸ビニル
モノマーを共重合させて得られる共重合体を含有してな
る製紙用添加剤。 【効果】 製紙用添加剤としての効果、特に紙力増強効
果が認められる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の(メタ)アクリ
ルアミド系共重合体を含有する製紙用添加剤に関する。
ルアミド系共重合体を含有する製紙用添加剤に関する。
【0002】
【従来技術】近年、製紙用添加剤、特に紙力増強剤が
紙、板紙の製造に際し重要視されて来ている。この背景
としては、原木供給事情の悪化に伴ない良質パルプの使
用が制限されたこと、さらに省エネルギーや省資源の目
的で古紙再利用の必要性が一段と強まったことなどが挙
げられる。その結果として紙、板紙の改質剤としての製
紙用添加剤は一層不可欠なものとなっている。
紙、板紙の製造に際し重要視されて来ている。この背景
としては、原木供給事情の悪化に伴ない良質パルプの使
用が制限されたこと、さらに省エネルギーや省資源の目
的で古紙再利用の必要性が一段と強まったことなどが挙
げられる。その結果として紙、板紙の改質剤としての製
紙用添加剤は一層不可欠なものとなっている。
【0003】一方、抄紙機の高速化に伴う生産性の向
上、あるいは紙の多様化に応じた品質向上の目的で、製
紙用添加剤のうち特に濾水性向上剤および紙力増強剤へ
の依存度ならびにその使用範囲はさらに拡大している。
かかる状況下に製紙用添加剤としては、ポリアクリルア
ミド系が主流となっている。
上、あるいは紙の多様化に応じた品質向上の目的で、製
紙用添加剤のうち特に濾水性向上剤および紙力増強剤へ
の依存度ならびにその使用範囲はさらに拡大している。
かかる状況下に製紙用添加剤としては、ポリアクリルア
ミド系が主流となっている。
【0004】ポリアクリルアミド系製紙用添加剤は、イ
オン性によりアニオンタイプ、カチオン(両性も含む)
タイプに分類できる。例えば、該アニオンタイプとして
は、アクリルアミドとアニオン基を有するビニルモノマ
−であるα,β−不飽和モノカルボン酸あるいはα,β
−不飽和ジカルボン酸との共重合、またはポリアクリル
アミド系共重合体の部分加水分解物などが知られてい
る。他方、カチオン(両性)タイプとしては、イオン性
官能基の導入方法の相違に基づいて、変性タイプと共重
合タイプのものがある。例えば、変性タイプとしては、
ポリアクリルアミド系共重合体のホフマン転位物、マン
ニッヒ変性物などがあり、一方、共重合タイプとして
は、カチオン基を有するビニルモノマ−と(メタ)アク
リルアミド、必要に応じて陰イオン性ビニルモノマ−あ
るいはその他の共重合しうるノニオン性ビニルモノマ−
を共重合してなる各種共重合体が知られている(特開昭
60−94697号)。
オン性によりアニオンタイプ、カチオン(両性も含む)
タイプに分類できる。例えば、該アニオンタイプとして
は、アクリルアミドとアニオン基を有するビニルモノマ
−であるα,β−不飽和モノカルボン酸あるいはα,β
−不飽和ジカルボン酸との共重合、またはポリアクリル
アミド系共重合体の部分加水分解物などが知られてい
る。他方、カチオン(両性)タイプとしては、イオン性
官能基の導入方法の相違に基づいて、変性タイプと共重
合タイプのものがある。例えば、変性タイプとしては、
ポリアクリルアミド系共重合体のホフマン転位物、マン
ニッヒ変性物などがあり、一方、共重合タイプとして
は、カチオン基を有するビニルモノマ−と(メタ)アク
リルアミド、必要に応じて陰イオン性ビニルモノマ−あ
るいはその他の共重合しうるノニオン性ビニルモノマ−
を共重合してなる各種共重合体が知られている(特開昭
60−94697号)。
【0005】しかしながら、近年、製紙用添加剤の使用
条件はますます厳しくなってきたため、従来公知のポリ
アクリルアミド系製紙用添加剤では、添加剤としての効
果の点で限界にきている。その一因は、古紙使用による
pHアップ(古紙中の炭酸カルシウムが原因)と夾雑物
量アップであり、これにより、紙力剤の定着阻害が発生
するからである。これを解決するため、(1)該添加剤
分子中のイオン量を増やす、(2)ノニオン性モノマー
を導入し物理吸着を促進する、(3)分子量を高くする
などの手段が考えられてきた。
条件はますます厳しくなってきたため、従来公知のポリ
アクリルアミド系製紙用添加剤では、添加剤としての効
果の点で限界にきている。その一因は、古紙使用による
pHアップ(古紙中の炭酸カルシウムが原因)と夾雑物
量アップであり、これにより、紙力剤の定着阻害が発生
するからである。これを解決するため、(1)該添加剤
分子中のイオン量を増やす、(2)ノニオン性モノマー
を導入し物理吸着を促進する、(3)分子量を高くする
などの手段が考えられてきた。
【0006】しかし、上記(1)の手段では、製紙用添
加剤中のイオン量が増加するためパルプに対する定着量
は上がるものの、紙力効果に寄与する(メタ)アクリル
アミド成分が相対的に減少し紙力効果を落とす結果とな
る。また、(2)の手段も同様に、(メタ)アクリルア
ミド成分の減少を招き、紙力効果を落とす結果となる。
なお、(3)の手段のうち、製紙用添加剤に分岐構造を
持たせ定着性を上げる試みがなされており、特に夾雑物
の多い系では、良好な効果を示すものも上市されてい
る。
加剤中のイオン量が増加するためパルプに対する定着量
は上がるものの、紙力効果に寄与する(メタ)アクリル
アミド成分が相対的に減少し紙力効果を落とす結果とな
る。また、(2)の手段も同様に、(メタ)アクリルア
ミド成分の減少を招き、紙力効果を落とす結果となる。
なお、(3)の手段のうち、製紙用添加剤に分岐構造を
持たせ定着性を上げる試みがなされており、特に夾雑物
の多い系では、良好な効果を示すものも上市されてい
る。
【0007】
【発明の解決すべき課題】そこで、本発明者はこれらの
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、意外に
も、(メタ)アクリルアミド系重合体を製造するに際
し、モノエステル化モノアミド化によりカチオンを導入
した二塩基酸モノマーを新規成分として共重合させるこ
とにより優れた諸効果(濾水効果・紙力効果)を有する
製紙用添加剤を収得できるという知見を得た。本発明は
かかる知見に基づき完成されたものである。
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、意外に
も、(メタ)アクリルアミド系重合体を製造するに際
し、モノエステル化モノアミド化によりカチオンを導入
した二塩基酸モノマーを新規成分として共重合させるこ
とにより優れた諸効果(濾水効果・紙力効果)を有する
製紙用添加剤を収得できるという知見を得た。本発明は
かかる知見に基づき完成されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)アクリルアミドおよび/またはメタアクリルアミ
ド、(B)モノエステル化またはモノアミド化によりカ
チオン基を導入した二塩基酸ビニルモノマーを共重合さ
せて得られる共重合体を含有してなることを特徴とする
製紙用添加剤に係る。
(A)アクリルアミドおよび/またはメタアクリルアミ
ド、(B)モノエステル化またはモノアミド化によりカ
チオン基を導入した二塩基酸ビニルモノマーを共重合さ
せて得られる共重合体を含有してなることを特徴とする
製紙用添加剤に係る。
【0009】本発明において、上記(A)成分であるア
クリルアミドまたはメタアクリルアミドは単独使用また
は併用できるが、経済性の面からはアクリルアミドを単
独使用するのが良い。
クリルアミドまたはメタアクリルアミドは単独使用また
は併用できるが、経済性の面からはアクリルアミドを単
独使用するのが良い。
【0010】前記両性モノマーである(B)成分として
は、二塩基酸ビニルモノマーまたはその酸無水物と第3
級アミノ基を有するアミノアルコール類から得られるモ
ノエステル類、二塩基酸ビニルモノマーまたはその酸無
水物と第3級アミノ基を有するジアミン類から得られる
モノアミド類が該当する。更には該モノエステル類や該
モノアミド類を塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もしくは
有機酸で中和してなる塩類;該モノエステル類または該
モノアミド類をメチルクロライド、ベンジルクロライ
ド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリンなどで4級化し
てなる4級化物などが該当する。上記において、二塩基
酸ビニルモノマーとしては、イタコン酸、フマル酸、マ
レイン酸、シトラコン酸等が例示できる。また、第3級
アミノ基を有するアミノアルコール類としては、ジメチ
ルアミノエチルアルコール、ジエチルアミノエチルアル
コール、ジメチルアミノプロピルアルコール、ジエチル
アミノプロピルアルコール等が例示できる。また、第3
級アミノ基を有するジアミン類としては、ジメチルアミ
ノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチ
ルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミ
ン等が例示できる。
は、二塩基酸ビニルモノマーまたはその酸無水物と第3
級アミノ基を有するアミノアルコール類から得られるモ
ノエステル類、二塩基酸ビニルモノマーまたはその酸無
水物と第3級アミノ基を有するジアミン類から得られる
モノアミド類が該当する。更には該モノエステル類や該
モノアミド類を塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もしくは
有機酸で中和してなる塩類;該モノエステル類または該
モノアミド類をメチルクロライド、ベンジルクロライ
ド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリンなどで4級化し
てなる4級化物などが該当する。上記において、二塩基
酸ビニルモノマーとしては、イタコン酸、フマル酸、マ
レイン酸、シトラコン酸等が例示できる。また、第3級
アミノ基を有するアミノアルコール類としては、ジメチ
ルアミノエチルアルコール、ジエチルアミノエチルアル
コール、ジメチルアミノプロピルアルコール、ジエチル
アミノプロピルアルコール等が例示できる。また、第3
級アミノ基を有するジアミン類としては、ジメチルアミ
ノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチ
ルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミ
ン等が例示できる。
【0011】本発明では所望により以下の任意モノマー
成分(C)〜(F)を適宜併用できる。
成分(C)〜(F)を適宜併用できる。
【0012】前記カチオン性モノマーである(C)成分
としては、代表的なものにはジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレ−ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、もしくはジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドなどの第3級アミノ基を有するビニルモノマ
ー;該第3級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロ
ライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロ
ルヒドリンなどで4級化してなる第4級アンモニウム塩
基を含有するビニルモノマー;該第3級アミノ基を有す
るビニルモノマーを塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もし
くは有機酸で中和してなる塩類;二塩基酸ビニルモノマ
ーまたはその酸無水物と第3級アミノ基を有するアミノ
アルコール類から得られるジエステル類、これに対応す
る第3級アミノ基を有するジアミンから得られるジアミ
ド類(二塩基酸ビニルモノマー、第3級アミノ基を有す
るビニルモノマーはいずれも前記モノマー成分(B)に
使用するそれらと同一物である);該ジエステル類また
はジアミド類を塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もしくは
有機酸で中和してなる塩類;該ジエステル類またはジア
ミド類をメチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメ
チル硫酸、エピクロルヒドリンなどにより4級化してな
る4級化物などが該当する。
としては、代表的なものにはジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレ−ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、もしくはジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドなどの第3級アミノ基を有するビニルモノマ
ー;該第3級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロ
ライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロ
ルヒドリンなどで4級化してなる第4級アンモニウム塩
基を含有するビニルモノマー;該第3級アミノ基を有す
るビニルモノマーを塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もし
くは有機酸で中和してなる塩類;二塩基酸ビニルモノマ
ーまたはその酸無水物と第3級アミノ基を有するアミノ
アルコール類から得られるジエステル類、これに対応す
る第3級アミノ基を有するジアミンから得られるジアミ
ド類(二塩基酸ビニルモノマー、第3級アミノ基を有す
るビニルモノマーはいずれも前記モノマー成分(B)に
使用するそれらと同一物である);該ジエステル類また
はジアミド類を塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もしくは
有機酸で中和してなる塩類;該ジエステル類またはジア
ミド類をメチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメ
チル硫酸、エピクロルヒドリンなどにより4級化してな
る4級化物などが該当する。
【0013】前記アニオン性モノマーである(D)成分
としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のモノカ
ルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸等のジカルボン酸;ビニルスルホン酸、スチレン
スルホン酸などの有機スルホン酸;これら各種有機酸の
ナトリウム塩、カリウム塩等が該当する。
としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のモノカ
ルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸等のジカルボン酸;ビニルスルホン酸、スチレン
スルホン酸などの有機スルホン酸;これら各種有機酸の
ナトリウム塩、カリウム塩等が該当する。
【0014】前記ノニオン性モノマーである(E)成分
としては、炭素数1〜8のアルコ−ルとアクリル酸もし
くはメタクリル酸とのエステル類、アクリロニトリル、
スチレン、酢酸ビニル、メチルビニルエ−テルなどが挙
げられる。
としては、炭素数1〜8のアルコ−ルとアクリル酸もし
くはメタクリル酸とのエステル類、アクリロニトリル、
スチレン、酢酸ビニル、メチルビニルエ−テルなどが挙
げられる。
【0015】前記架橋剤である(F)成分としては、多
官能性ビニルモノマー、多官能性エポキシ化合物、多官
能性アジリジン化合物などが該当する。多官能性ビニル
モノマーとしてはエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートな
どのジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)
アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミ
ド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミドなどの
ビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、
セバシン酸ジビニルなどのジビニルエステル類、エポキ
シアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ジビニル
ベンゼンなどの2官能性ビニルモノマー;1,3,5−
トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリ
アリルイソシアヌレート、トリアリルアミン、トリアリ
ルトリメリテート、N,N−ジアリルアクリルアミドな
どの3官能性ビニルモノマー;テトラメチロ−ルメタン
テトラアクリレ−ト、テトラアリルピロメリテ−ト、
N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノ
ブタン、テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエ
タンなどの4官能性ビニルモノマーを例示できる。多官
能性エポキシ化合物としては、水溶性であり且つ分子内
に2個以上のエポキシ基を有する限り特に制限なく使用
することができ、例えば(ポリ)エチレングリコールジ
グリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジル
エーテル、(ポリ)グリセリントリグリシジルエーテル
などの各種公知のものをあることができる。多官能性ア
ジリジン化合物としては、水溶性であり且つ分子内に2
個以上のアジリジニル基を有するものであれば、特に制
限なく使用することができ、例えばテトラメチロールメ
タン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメ
チロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネ
ート、4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタンなどがあげられる。
官能性ビニルモノマー、多官能性エポキシ化合物、多官
能性アジリジン化合物などが該当する。多官能性ビニル
モノマーとしてはエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートな
どのジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)
アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミ
ド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミドなどの
ビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、
セバシン酸ジビニルなどのジビニルエステル類、エポキ
シアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ジビニル
ベンゼンなどの2官能性ビニルモノマー;1,3,5−
トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリ
アリルイソシアヌレート、トリアリルアミン、トリアリ
ルトリメリテート、N,N−ジアリルアクリルアミドな
どの3官能性ビニルモノマー;テトラメチロ−ルメタン
テトラアクリレ−ト、テトラアリルピロメリテ−ト、
N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノ
ブタン、テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエ
タンなどの4官能性ビニルモノマーを例示できる。多官
能性エポキシ化合物としては、水溶性であり且つ分子内
に2個以上のエポキシ基を有する限り特に制限なく使用
することができ、例えば(ポリ)エチレングリコールジ
グリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジル
エーテル、(ポリ)グリセリントリグリシジルエーテル
などの各種公知のものをあることができる。多官能性ア
ジリジン化合物としては、水溶性であり且つ分子内に2
個以上のアジリジニル基を有するものであれば、特に制
限なく使用することができ、例えばテトラメチロールメ
タン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメ
チロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネ
ート、4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタンなどがあげられる。
【0016】本発明において、(A)〜(F)の各成分
の使用量は、得られる共重合体の製紙用添加剤としての
性能を十分考慮して決定されねばならず、そのためそれ
ぞれ以下の範囲とされる。すなわち(A)成分は、
(A)、(B)、(C)、(D)および(E)成分の総
モル和に対し通常98〜60モル%、好ましくは96〜
70モル%;(B)成分は同様に1〜20モル%、好ま
しくは2〜15モル%;(C)成分は同様に20モル%
以下、好ましくは15モル%以下;(D)成分は同様に
20モル%以下、好ましくは15モル%以下;(E)成
分は同様に25モル以下、好ましくは20モル以下とさ
れる。従って、この範囲外ではいずれの場合でも十分な
紙力増強効果は得られない。
の使用量は、得られる共重合体の製紙用添加剤としての
性能を十分考慮して決定されねばならず、そのためそれ
ぞれ以下の範囲とされる。すなわち(A)成分は、
(A)、(B)、(C)、(D)および(E)成分の総
モル和に対し通常98〜60モル%、好ましくは96〜
70モル%;(B)成分は同様に1〜20モル%、好ま
しくは2〜15モル%;(C)成分は同様に20モル%
以下、好ましくは15モル%以下;(D)成分は同様に
20モル%以下、好ましくは15モル%以下;(E)成
分は同様に25モル以下、好ましくは20モル以下とさ
れる。従って、この範囲外ではいずれの場合でも十分な
紙力増強効果は得られない。
【0017】さらに、本発明において使用する(F)成
分の使用量は、得られる共重合体の製紙用添加剤として
の性能に最も重要な影響を及ぼすため、特に慎重に決定
されねばならない。通常は、前記架橋前の水溶性共重合
体の各モノマー成分の合計モル量に対し1モル%未満、
好ましくは0.5モル%未満の範囲とされる。1モル%
を越える場合には、得られる架橋共重合体の架橋度が高
くなりすぎるため、粘度が高くなりすぎたり、水溶性が
低下したり、場合によっては非水溶性となるため好まし
くない。
分の使用量は、得られる共重合体の製紙用添加剤として
の性能に最も重要な影響を及ぼすため、特に慎重に決定
されねばならない。通常は、前記架橋前の水溶性共重合
体の各モノマー成分の合計モル量に対し1モル%未満、
好ましくは0.5モル%未満の範囲とされる。1モル%
を越える場合には、得られる架橋共重合体の架橋度が高
くなりすぎるため、粘度が高くなりすぎたり、水溶性が
低下したり、場合によっては非水溶性となるため好まし
くない。
【0018】本発明に用いられる共重合体の合成は、従
来公知の各種方法により行うことができる。例えば、所
定の反応容器に上記各種成分((A)〜(E))および
水を仕込み、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の
過硫酸塩、またはこれらと亜硫酸水素ナトリウムのごと
き還元剤とを組み合わせた形のレドックス系重合開始剤
等の通常のラジカル重合開始剤を加え、撹拌下、加温す
ることにより目的とする水溶性且つ両性の(メタ)アク
リルアミド系共重合体を得ることができる。また、上記
において(F)成分を使用した場合には、得られる共重
合体に分岐構造が導入されるため、一層の効果改善が期
待できる。
来公知の各種方法により行うことができる。例えば、所
定の反応容器に上記各種成分((A)〜(E))および
水を仕込み、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の
過硫酸塩、またはこれらと亜硫酸水素ナトリウムのごと
き還元剤とを組み合わせた形のレドックス系重合開始剤
等の通常のラジカル重合開始剤を加え、撹拌下、加温す
ることにより目的とする水溶性且つ両性の(メタ)アク
リルアミド系共重合体を得ることができる。また、上記
において(F)成分を使用した場合には、得られる共重
合体に分岐構造が導入されるため、一層の効果改善が期
待できる。
【0019】
【発明の効果】本発明により得られる特定の共重合体を
製紙用添加剤として使用することにより、従来の共重合
体と比較して一層優れた製紙用添加剤としての効果、特
に紙力増強効果が認められ、そのため近時の厳しい抄紙
条件下で有利に適用できる。かかる優れた諸効果を発現
する理由は定かではないが、該重合体分子内にアニオン
基とカチオン基が順序良く配置されているため、重合体
分子内または分子間にイオンコンプレックスが容易に形
成され、不溶化による物理吸着的な効果を生じるためで
あると思料される。
製紙用添加剤として使用することにより、従来の共重合
体と比較して一層優れた製紙用添加剤としての効果、特
に紙力増強効果が認められ、そのため近時の厳しい抄紙
条件下で有利に適用できる。かかる優れた諸効果を発現
する理由は定かではないが、該重合体分子内にアニオン
基とカチオン基が順序良く配置されているため、重合体
分子内または分子間にイオンコンプレックスが容易に形
成され、不溶化による物理吸着的な効果を生じるためで
あると思料される。
【0020】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量基準による。
より具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量基準による。
【0021】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備
えた四つ口フラスコに、アクリルアミド82.4部、8
0%アクリル酸水溶液5.8部、モノ(ジメチルアミノ
エチル)イタコネート12.9部およびイオン交換水3
70部を仕込み、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除
去した。次に、系内を40℃にし撹拌下に重合開始剤と
して過硫酸アンモニウム0.15部および亜硫酸水素ナ
トリウム0.10部を投入した。85℃まで昇温した
後、2時間保温した。重合終了後、イオン交換水186
部を投入し、固形分15.2%、粘度(25℃)が50
00cpsの共重合体水溶液を得た。得られた共重合体
水溶液の性状値を表2に示す。
えた四つ口フラスコに、アクリルアミド82.4部、8
0%アクリル酸水溶液5.8部、モノ(ジメチルアミノ
エチル)イタコネート12.9部およびイオン交換水3
70部を仕込み、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除
去した。次に、系内を40℃にし撹拌下に重合開始剤と
して過硫酸アンモニウム0.15部および亜硫酸水素ナ
トリウム0.10部を投入した。85℃まで昇温した
後、2時間保温した。重合終了後、イオン交換水186
部を投入し、固形分15.2%、粘度(25℃)が50
00cpsの共重合体水溶液を得た。得られた共重合体
水溶液の性状値を表2に示す。
【0022】実施例2〜9および比較例1〜5 実施例1において、(A)〜(F)成分の種類とそれら
の使用量のうちいずれか少なくとも1種を表1のように
変えたほかは、実施例1と同様の操作を行い共重合体水
溶液を得た。各実施例および比較例で得られた各共重合
体水溶液の組成を表1に、また性状値を表2に示す。
の使用量のうちいずれか少なくとも1種を表1のように
変えたほかは、実施例1と同様の操作を行い共重合体水
溶液を得た。各実施例および比較例で得られた各共重合
体水溶液の組成を表1に、また性状値を表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表中、AM:アクリルアミド MMEI:
モノ(ジメチルアミノエチル)イタコネート MEP
F:モノ(ジエチルアミノプロピル)フマレート MM
EF:モノ(ジメチルアミノエチル)フマレート MM
LPI:モノ(ジメチルアミノプロピル)イタコンアミ
ドの塩化ベンジル4級化物 DM:ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート DML:DMの塩化ベンジル4級化
物 AA:アクリル酸TMMTA:テトラメチロールメ
タンテトラアクリレートを示す。
モノ(ジメチルアミノエチル)イタコネート MEP
F:モノ(ジエチルアミノプロピル)フマレート MM
EF:モノ(ジメチルアミノエチル)フマレート MM
LPI:モノ(ジメチルアミノプロピル)イタコンアミ
ドの塩化ベンジル4級化物 DM:ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート DML:DMの塩化ベンジル4級化
物 AA:アクリル酸TMMTA:テトラメチロールメ
タンテトラアクリレートを示す。
【0025】
【表2】
【0026】(性能評価方法1)段ボ−ル古紙をナイア
ガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダ−
ド・フリ−ネス(C.S.F)420mlに調整したパ
ルプに硫酸バンドを1.6%添加してpH5.5とし、
ついで上記各実施例および比較例で得られた各共重合体
水溶液を紙力増強剤として対パルプ0.6%を添加し、
撹拌した後、パルプスラリ−濃度を0.1%になるよう
に希釈し、タッピ・シートマシンにて坪量150g/m
2 となるよう抄紙し、5Kg/cm2 で2分プレス脱水
した。次いで回転型乾燥機で105℃において3分間乾
燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調湿
したのちJIS P 8112に準じ、比破裂強度を測
定した。結果を表3に示す。
ガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダ−
ド・フリ−ネス(C.S.F)420mlに調整したパ
ルプに硫酸バンドを1.6%添加してpH5.5とし、
ついで上記各実施例および比較例で得られた各共重合体
水溶液を紙力増強剤として対パルプ0.6%を添加し、
撹拌した後、パルプスラリ−濃度を0.1%になるよう
に希釈し、タッピ・シートマシンにて坪量150g/m
2 となるよう抄紙し、5Kg/cm2 で2分プレス脱水
した。次いで回転型乾燥機で105℃において3分間乾
燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調湿
したのちJIS P 8112に準じ、比破裂強度を測
定した。結果を表3に示す。
【0027】(性能評価方法2)BKPをナイアガラ式
ビーターにて叩解し、(C.S.F)550mlに調整
したパルプ(pH6.8)に、上記各実施例および比較
例で得られた各共重合体水溶液を上記と同様に添加し、
上記と同様の操作を行い、比破裂強度を測定した。結果
を表3に示す。
ビーターにて叩解し、(C.S.F)550mlに調整
したパルプ(pH6.8)に、上記各実施例および比較
例で得られた各共重合体水溶液を上記と同様に添加し、
上記と同様の操作を行い、比破裂強度を測定した。結果
を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3の結果より、本発明方法で得られる
(メタ)アクリルアミド系共重合体は、従来品に比して
比較的低粘度であり、更には優れた紙力増強効果が発現
すると認められる。
(メタ)アクリルアミド系共重合体は、従来品に比して
比較的低粘度であり、更には優れた紙力増強効果が発現
すると認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西海 広朗 大阪市城東区今福南3丁目4番33号荒川化 学工業株式会社研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)アクリルアミドおよび/またはメ
タアクリルアミド、ならびに(B)モノエステル化また
はモノアミド化によりカチオン基を導入した二塩基酸ビ
ニルモノマーを共重合させて得られる共重合体を含有し
てなることを特徴とする製紙用添加剤。 - 【請求項2】 請求項1の必須モノマー成分に加えて、
(C)カチオン基を有するビニルモノマー、(D)アニ
オン基を有するビニルモノマー、(E)ノニオン性モノ
マーおよび(F)架橋剤からなる群より選ばれる少なく
とも1種を共重合させる請求項1記載の製紙用添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32393991A JPH0693592A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 製紙用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32393991A JPH0693592A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 製紙用添加剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693592A true JPH0693592A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=18160320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32393991A Pending JPH0693592A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 製紙用添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0693592A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2605697C1 (ru) * | 2015-12-02 | 2016-12-27 | Публичное акционерное общество Научный центр "Малотоннажная химия" | Способ получения биоразлагаемого ингибитора солеотложений |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP32393991A patent/JPH0693592A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2605697C1 (ru) * | 2015-12-02 | 2016-12-27 | Публичное акционерное общество Научный центр "Малотоннажная химия" | Способ получения биоразлагаемого ингибитора солеотложений |
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