JPH0693054B2 - 線状体入り管の製造方法 - Google Patents

線状体入り管の製造方法

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JPH0693054B2
JPH0693054B2 JP62018551A JP1855187A JPH0693054B2 JP H0693054 B2 JPH0693054 B2 JP H0693054B2 JP 62018551 A JP62018551 A JP 62018551A JP 1855187 A JP1855187 A JP 1855187A JP H0693054 B2 JPH0693054 B2 JP H0693054B2
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和文 田畑
洋一 矢葺
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日鐵溶接工業株式会社
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/46Processes or apparatus adapted for installing or repairing optical fibres or optical cables
    • G02B6/50Underground or underwater installation; Installation through tubing, conduits or ducts

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は管内に線状体が隙間をもって挿入された線状
体入り管、特に余長をもった線状体入り管の製造方法に
関する。
この発明における線状体とは光ファイバ、電線などの線
状をした可撓性のものをいう。光ファイバは、コアとク
ラッド層からなるファイバ素線、このファイバ素線に合
成樹脂、金属、セラミックなどでコーティングしたも
の、ならびにこれらの単心のもの、多心のもの、および
より線を含む。電線は銅線、アルミ線、亜鉛めっき鉄線
などの裸電線およびエナメル線、ビニル絶縁線などの絶
縁背を含む。また、管とは鋼,アルミニゥムその他の金
属管、およびプラスチック管その他の非金属管をいう。
(従来の技術) 架空、海底、地下などに延線される光ファイバ、電線な
どの線状体は、過度の張力を防止し、あるいは耐環境性
を持たせるために金属管などで被覆して用いられること
がある。たとえば、近年広く用いられるようになった光
通信ケーブルは、光ファイバが強度的に弱いことから、
金属管で被覆したファイバコードが要求されるようにな
って来ている。
ところで、被覆管の機械的性質、熱的特性と線状体のそ
れらとの間に大きな差があると、いろいろな不具合が生
じることがある。たとえば、光ファイバが金属管で被覆
された光ファイバコードが加熱された場合、金属管と光
ファイバとの熱膨張率の差によって光ファイバに過大な
張力が加わることがある。このため、光ファイバの伝送
特性が低下し、あるいは光ファイバに微細なクラックが
あればそこから光ファイバが破断するという問題があ
る。また、張力を加えて光ファイバコードを延線する場
合、光ファイバに過大な張力が加わり、上記のような伝
送特性の低下などの問題が生じる。
そこで、従来では線状体入り管が全長にわたって均一な
温度にある状態で、光ファイバを管よりある程度長くし
ている。以下、その余分の長さを余長という。一般に、
線状体入り管の製造時の温度(製造時では、線状体入り
管は実質的に均一な温度にある)を基準として余長の大
きさは決められる。たとえば、線状体入り管の使用時の
温度が製造時のそれよりも高いときは余長を大きく、逆
に低いときは小さくする。製造時に線状体を管内で蛇
行、あるいはうねらせて余長を形成する。
このような線状体入り管の余長に関して、たとえば特開
昭57−130002で開示された「光ファイバケーブルの温度
補償方法」、あるいは特開昭59−191517で開示された
「余長付線状体入り金属管の製造方法」が知られてい
る。前者の方法は、製造時にシースに押し出す速度より
少し早く光ファイバを送り込む。また、後者の方法は、
金属フープの移動速度より速い速度でかつ一定の押込み
力で光ファイバを送り込む。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、本発明者等は従来の余長をもった線状体入り管
の製造方法には、次のような問題があることを知見し
た。
すなわち、使用条件に応じた十分な長さの余長をもった
線状体入り管を製造することが困難である。
線状体入り管では余長の絶対値も必要な品質要因である
が、むしろそれよりも単位長さにおける余長のばらつき
こそが、より必要で十分な品質要因であることである。
つまり、局部的に余長の少ない部分があれば、温度補償
または張力保護としてその少ない余長効果しかないこと
である。実際の使用に供される場合、局部的に余長の少
ない部分が、温度的にも張力的にも厳しい環境にさらさ
れる場合があることを考慮しなければ、安定した良品質
の信頼性の高い線状体入り管とはいえないのである。
また、長尺の線状体入り管を製造し、需要に応じて長尺
の線状体入り管を短く切断して供給することがある。こ
のような場合、余長にばらつきがあると、余長が小さな
もの、あるいは全くないものが提供されることになる。
さらに、従来の方法では、使用条件に応じて余長の大き
さを自由に調節することが困難である。
前記特開昭57−130002や特開昭59−191517で示されてい
る製造方法は、全体の余長は得ることはできても、その
均一性を得ることは困難である。その理由は、管と光フ
ァイバの移動を常にバランスよく1.0%以下という僅か
な差を有する一定比で実施するには、管および光ファイ
バの材質的にまた機械構造的に困難であるからである。
したがって、実際の方法としては、光ファイバの移動速
度をフープ速度変化を検出し一定比で同調させ、常にフ
ープ速度よりも早い状態に設定し、断続的にその同調比
率を変化させる方法とならざるを得ないのである。結果
として検出誤差を吸収するために単位長さ当りの余長に
均一性を与えることは困難である。
そこで、この発明は所要の長さの余長をもち、管長手方
向について均一な余長分布をもった線状体入り管を製造
することができ、さらには余長の大きさを自由に調節す
ることができる線状体入り管の製造方法を提供しようと
するものである。
(問題点を解決するための手段) この発明の線状体入り管の製造方法は、線状体が挿通さ
れ、コイル状に巻かれた管の任意の点がら旋の経路に沿
って往復運動するように、かつ線状体先端部の前進を抑
えた状態で管のコイルを振動させる。
管のコイルを形成するには、ボビン、スプールなどの円
筒体に管を巻き付ける。また、管のコイルを振動させる
には、上記円筒体を振動モータなどの公知の手段により
駆動すれがよい。
上記振動において、管内へ線状体を挿通し易くする点か
ら振動角(すなわち、ら旋のリード角)は1度以上、好
ましくは5〜30度、振動数は5Hz以上、好ましくは10〜3
0Hz、全振幅は垂直成分で0.1mm以上、好ましくは0.5〜
2.0mmである。
線状体先端部の前進を抑えるには、管の先端にキャップ
をはる、線状体先端を管の先端部に結び付ける、接着剤
により接着するなどの手段を用いることができる。
また、第2の発明では、上記方法において振動条件およ
び加振時間の少なくとも一つを調節して前記線状体の余
分の長さを調節する。
なお、この発明の方法は、最初から管に線状体を挿通す
る場合、および既に他の方法で製造された線状体入り管
に更に余長を付加する場合に適用できる。
(作用) 管の任意の点がら旋状の経路に沿って往復動するように
管のコイルを振動させると、管内の線状体は管内壁面よ
り斜め上前方に向う力を受ける。この力により、線状体
は管内で斜め上前方に向って飛び跳ね、あるいは管内壁
面を滑動する。このようにして、管内の線状体は管内壁
よりコイル円周方向の搬送力が間欠的に与えられて管内
を前進し、また管外の線状体を管内に引き込む。このと
き、線状体の先端は管の先端(出口)で前進が抑えられ
ているので、管内に引き込まれた線状体は管内で蛇行あ
るいはうねりとなって貯えられ、余長が形成、あるいは
付加される。
また、振動条件または加振時間を変えると余長の大きさ
は変化する。たとえば、振動数を高くすると同じ加振時
間でも余長は大きくなる。
(実施例) 以下、金属管に光ファイバが挿入された光ファイバコー
ドを実施例とし、その製造装置、製造方法、製品例、お
よび特性について順次説明する。
第1図は上記光ファイバコードの製造装置の全体図、お
よび第2図は振動テーブルの平面図である。
架台11は振動しないように床面9に強固に固定されてい
る。架台11上面の四隅には振動テーブル支持用のコイル
ばね18が取り付けられている。
架台11上には、支持ばね18を介して正方形の盤状の振動
テーブル14が載置されている。振動テーブル14の下面か
ら支持フレーム15が下方に延びている。
振動テーブル14の支持フレーム15には、一対の振動モー
タ21,22が取り付けられている。振動モータ22は、振動
モータ21を振動テーブル14の中心軸線C周りに180度回
転した位置および姿勢にある。また、振動モータ21,22
は、これらの回転軸が上記中心軸線Cを含む垂直面にそ
れぞれ平行であり、かつ振動テーブル面に対して互いに
逆方向に75度傾斜する姿勢となっている。振動モータ2
1,22は回転軸の両端に不平衡重錘24が固着されており、
不平衡重錘24の回転による遠心力により振動テーブル14
にこれの面に対し斜め方向の加振力を与える。この一対
の振動モータ21,22は、振動数および振幅が互いに一致
し、加振方向が互いに180度ずれるように駆動される。
したがって、この一対の振動モータ21,22による振動を
合成すると、中心軸が振動テーブル14の中心軸線Cと一
致するら旋に沿うようにして振動テーブル14は振動す
る。振動テーブル14は上記のように支持ばね18を介して
架台11に取り付けられているので、振動テーブル14の振
動は架台11に伝わらない。
ボビン軸が振動テーブル14の中心軸線Cに一致するよう
にして、ボビン27が振動テーブル14上に固定されてい
る。ボビン27には光ファイバ7が挿通される管1がコイ
ル状に巻き付けられ、この管のコイル5の下端から光フ
ァイバ7が管内に供給される。光ファイバに過大な曲げ
応力を与えないために管のコイル5の直径は150mm以上
であることが望ましい。この実施例では、光ファイバ7
は光ファイバ素線に樹脂をプレコートしたのものであ
り、管1は鋼管である。ボビン27は振動モータ21,22の
振動を確実に受けるようにこれの下部フランジ29の外周
縁がそれぞれ振動テーブル14に固定治具31で固定されて
いる。第3図に示すように、ボビン27は胴部28の円周方
向にボビン軸心方向に凹凸が連続するように溝30をシェ
ーパ加工により設けてあり、溝30に管1が密接するよう
になっている。管1をこのようにボビン27胴部の溝30内
に密接すると、ボビン27の振動を精度良く管1に伝達で
き、光ファイバ7の振動挿通を円滑かつ効率良く行うこ
とが可能となる。
ボビン27の側方に光ファイバ供給装置33の供給スプール
34が配置されている。供給スプール34は軸受台35に回転
可能に支持されている。供給スプール34はこれに巻き付
けられた光ファイバ7を繰り出して、コイル状の管1に
供給する。供給スプール34が光ファイバ7を繰り出す位
置は、光ファイバ7の管1への供給位置とほぼ同じ高さ
にある。
供給スプール34に隣接して駆動モータ38が配置されてお
り、供給スプール34と駆動モータ38とはベルト伝動装置
40を介して作動連結されている。供給スプール34は駆動
モータ38により回転駆動され、光ファイバ7を繰り出し
て、ボビン27に巻き付けられた管1に光ファイバ7を供
給する。
供給スプール34の光ファイバ繰出し位置に近接して保持
ガイド43が設けられている。保持ガイド43は、供給スプ
ール34から繰り出された光ファイバ7を保持する。
保持ガイド43に続いて光ファイバ送給状態検出装置47が
配置されている。光ファイバ送給状態検出装置47は、支
持柱48およびこれに取り付けられた光ファイバ高さ位置
検出器49から構成されている。光ファイバ高さ位置検出
器49はイメージセンサとこれに対向して配置された光源
とからなっており、光ファイバ7の通過位置にあって光
ファイバ7のたるみ具合を検知する。イメージセンサと
してCCDラインセンサが用いられる。
光ファイバ送給状態検出装置47には回転速度制御装置52
が接続されており、回転速度制御装置52は検出装置47か
らの信号に基づき前記駆動モータ38の電源39の電圧を制
御する。すなわち、光ファイバ7が光ファイバ高さ位置
検出器49を光源から遮断する高さ位置に応じて駆動モー
タ38の回転速度、つまり光ファイバ7の繰出し速度を制
御する。このように供給スプール34を駆動回転し、管1
内の光ファイバ7の移送状態に応じて供給スプール34の
回転速度を変化あるいは場合によっては停止することに
より、光ファイバ7を常に所要の供給速度範囲内で供給
することができる。換言すれば、光ファイバ7が張り過
ぎあるいはたるみ過ぎにならず、最も良好な状態(第1
図に示すような若干たるんだ状態)に維持できる。この
結果、光ファイバ7自体に負担を与えずに、すなわち光
ファイバ7の挿通に抵抗を与えることなく、光ファイバ
7を管1へ何等の支障なく挿通することができる。ちな
みに、直径が0.4mmの光ファイバを内径0.5mmの鋼管に挿
入する場合、光ファイバに加わる光ファイバ供給側に向
う力が20gf以上であると、光ファイバは管内に入って行
かない。
光ファイバ送給状態検出装置47と管入口端2との間に防
振ガイド54が設置されている。この防振ガイド54によっ
て管1端外の振れが抑止され、光ファイバ7が傷付くこ
となくかつ光ファイバ7の振動移送に何らの抵抗を与え
ることなく、良好な移送状態を維持することができる。
防振ガイド54の円筒部56には、潤滑剤が満たされた潤滑
剤供給器59が取り付けられている。潤滑剤としてカーボ
ン、タルク、あるいは2硫化モリブデンなどの粉末より
なる固体潤滑剤が用いられる。潤滑剤は潤滑剤供給器59
から円筒部56内に落下し、ここを通過するときに光ファ
イバの表面に潤滑剤が付着する。
上記管1入口端は、別個に製作した防傷ガイド61が固着
されている。防傷ガイド61はプラスチックのような摩擦
係数の小さい材料からなり、外方に向って曲面をもって
拡開したテーパ状のガイド部62を備えている。この防傷
ガイド61が上記のような構造をしているので、光ファイ
バ7は容易に管1内へ挿通されると同時に、挿通後光フ
ァイバ7は傷を生じることなく、確実かつスムースに管
1内を移送される。
つぎに、上記のように構成された装置により管1に光フ
ァイバ7を挿通する方法について説明する。
予め、ボビン27に管1をコイル状に巻き付けてコイル5
を形成するとともに、供給スプール34にもファイバ素線
にプレコートされた光ファイバ7を巻いておく。つい
で、コイル軸と振動テーブル14の中心軸線Cが一致する
ようにして、管1を巻き付けたボビン27を振動テーブル
14上に固定する。そして、供給スプール34から光ファイ
バ7を引き出し、保持ガイド43、光ファイバ送給状態検
出装置47および防振ガイド54を経由して光ファイバ7の
先端部を防傷ガイド61から管入口部に挿入する。管入口
端2は管のコイル5の最下端に位置しており、光ファイ
バ7は管のコイル5のほぼ接線方向に沿って管1内に挿
入されるようになっている。
光ファイバ7は初め手によりコイル状の管内に5〜150m
押し込まれる。これにより、管の振動によって光ファイ
バは管内面によって十分な搬送力が与えられ、光ファイ
バは確実に管内に入って行く。なお、押込み長さ(初期
挿入長さ)は、管の内径、光ファイバの外径、および光
ファイバと管内壁面との間の摩擦係数によって決められ
る。初期挿入において、管に振動を与えながら光ファイ
バを挿入すると、挿入は容易となる。また、光ファイバ
が管内に滑らかに入って行くためには光ファイバと管と
の間にはある程度のクリアランスが必要であり、0.1mm
以上であることが望ましい。さらに、同様な理由によ
り、管のコイルの直径は150mm以上、好ましくは300mm以
上であることが望ましい。
つぎに、振動モータ21,22を駆動すると、振動モータ21,
22は前述のような位置および姿勢で振動テーブル14に取
り付けられているので、振動テーブル14は中心軸線Cの
周りのトルクおよび中心軸線方向の力を受ける。この結
果、振動テーブルの任意の点は、第1図に示すら旋Hに
沿うような振動をする。この振動は、振動テーブル14か
ら更に固定金具31、ボビン27および管のコイル5を順次
介して光ファイバ7に伝達される。
この振動の種類、光ファイバの物性、管の内径等により
光ファイバの動きは変化するが、光ファイバは次のよう
にして管内を進行するものと考えられる。
第4図に示すように、管内壁底面はOを中心に振動Vに
て振動している。その振動角度はθで、最大加速度は重
力の加速度gのn倍(n sinθ>1)である。光ファイ
バは管内壁底面と全線にわたって接触してるとは考え難
いのでピッチLにて接触しているものとする。その接触
点をaとする。接触点aは管内壁底面の鉛直方向の加速
度が下向きにgに等しくなった時、すなわち離脱線l1
上の離脱点P1にて離脱し放たれる。放たれた光ファイバ
はその時の速度v1、放射角θにて飛行を開始する。一
方、非接触点bは光ファイバが剛体ではないので、接触
点aと異った運動をする。すなわち、接触点a程の上昇
力は振動vによっては得られず、離脱線l1上で放出さ
れた後は、接触点aの動きに連れて生じる下降力を受け
る。この結果、最初の接触点aと異なる新たな接触点b1
にて着地線l2上に着地する。この時の管内壁底面の振動
vが上昇する方向であれば、そのまま上昇を続け離脱線
1上にて放たれる。振動vが下降する方向の時の着地
であれば、一旦最下方まで下降した後、上昇を開始し同
様に離脱線l1上にて放たれる。このようなうねり運動
が各振動毎もしくは数回の振動毎に繰り返され、光ファ
イバは管内を進行する。最も効率的な状態は各振動の上
昇中の着地線l1が離脱線l2と一致し、光ファイバが着
地したと同時に飛行を開始する状態である。
なお、厳密には管内壁底面と光ファイバとの間の摩擦現
象、反発現象等を考慮すべきである。飛行する光ファイ
バが管内壁上面に接触する場合は、異なる進行状態にな
ることはいうまでもない。
また、n sinθ≦1の場合には、光ファイバは飛行せ
ず、管内壁底面と光ファイバとの間の摩擦状態によって
は滑動して進行する状態を呈する。
光ファイバ7は上記のように管1の内壁から受ける力の
コイル円周方向成分によって推進され、管内に入って行
く。コイル軸と振動テーブル14の中心軸線Cが一致して
いるので、管内の光ファイバ7は中心軸線Cを中心とし
て円運動(第2図の例では反時計方向Pの円運動)を行
う。
再び第1図に戻って説明する。
上記ら旋状振動を振動テーブル14を介して管のコイル5
に与えると、振動の物品搬送力によりコイル5下方の管
入口端2から供給した光ファイバ7は連続的に管1内に
進入して行く。すなわち、光ファイバ7は供給スプール
34から繰り出されて、保持ガイド43、光ファイバ送給状
態検出装置47、防振ガイド54、防傷ガイド61、管入口端
2、コイル状の管1、管出口端3の順にコイル5の振動
により移動し、所定時間後にコイル5全体に挿通され
る。
上記光ファイバ7の挿通中において、管内挿通速度に何
等かの要因により変動が発生すると、これは光ファイバ
高さ位置検出器49の位置における光ファイバ7の送給状
態に影響を与え、これが検出器49により直ちに検出され
る。すなわち、光ファイバ高さ位置検出器49が光ファイ
バ7の張り過ぎを検出したなら、その信号が駆動モータ
38へ送られスプール回転速度をアップして光ファイバ7
の供給速度を速くする。また、光ファイバ7のたるみ過
ぎを検出したなら、同様に駆動モータ38を制御して光フ
ァイバ7の供給速度を遅くする。このようにして光ファ
イバ7の異常な移送状態は直ちに検知され、修正され、
正常な移送状態に復帰する。
上記光ファイバ挿通方法では、光ファイバに一端から押
込み力を加えるのではなく、管全体を振動させて管内の
光ファイバに管内壁面により前進力を与えるようにして
いる。したがって、管内の光ファイバは各部に一様な前
進力が作用し、光ファイバ余長は管長手方向について均
一に分布する。
また、上記光ファイバ挿通方法で得られた光ファイバコ
ードは、管内で光ファイバがうねっており、ある程度の
余長が形成されている。しかし、さらに大きな余長を得
るには次のようにする。
第5図(イ)は上記のようにして光ファイバ7が挿通さ
れた管1の前端部を示している。この状態において、光
ファイバ7の先端部を切断するか、あるいは管内に押し
込んで、第5図(ロ)に示すように管先端と光ファイバ
先端とを揃える。そして、第5図(ハ)に示すように管
1の先端にキャップ10をかぶせて、さらに管全体を振動
させる。振動により光ファイバに搬送力が与えられる
が、光ファイバの前進はキャップによって阻止される。
この結果、光ファイバ7のうねりのピッチは小さくな
り、余長は大きくなる。振動させる時間は要求される余
長の大きさによる。第5図(ニ)は上記作業を終え、余
長が大きくなった状態を示している。
余長を付加する場合、光ファイバの先端をキヤップで止
める代わりに、先端を管の先端部に、結び付ける、接着
剤により接着するなど他の固定手段を用いてもよい。
(製品例) I光ファイバの挿通 第1図に示す装置により次の条件で光ファイバを鋼管に
挿通した。また、余長の均一性を比較するために若干挿
通条件を変えて挿通し、余長の均一性を測定した。
(1)供試材 鋼管コイル:外径(内径)が1.0mmφ(0.8mmφ)、長さ
1000mの鋼管を巻胴径1200mmの鋼製ボビンに整列巻した
鋼管コイル。
光ファイバ:石英ガラス光ファイバ(径125μm)にシ
リコーン樹脂コーティングした径0.4mmの光ファイバ。
(2)振動条件:コイルの水平面に対する振動角度30度 振動数 20Hz 全振幅の垂直成分 1.25mm (3)挿通結果:初期挿入長さ 50m 移送速度 2m/min 挿通時間 500min 余長 4m II余長の付加 上記のようにして得られた長さ1000mの光ファイバコー
ドに前記方法で余長を付加した。加振力が1.0のとき、
付加された余長は4mであり、0.8のときは3m、0.5のとき
は0.8mであった。なお、加振力は上記振動条件の場合を
1.0とし、追加の加振時間はいずれも10minである。ま
た、前記振動モータの不平衡重錘の偏心距離を変えて加
振力を調整した。
III余長の均一性の測定 余長の均一性を評価する方法について説明する。
余長分布の均一性は、たとえば線状体入り管の任意の位
置における任意の長さの連続した10分割試料について
の、管重量と線状体重量との比の変動係数によって表示
することができる。
いま、 1cmの光ファイバ重量 a (gr) 任意の切断管長さ l1(cm) 任意の切断管重量 Wm(g) 任意の切断光ファイバ長さ l2(cm) 任意の切断光ファイバ重量 Wf(g) 管の密度 ρm(gr/cm3) 管の外径 Dm(mm) 管の肉厚 t(mm) とすると、 Wm=πl1ρm(Dmt−t-2(g) Wf=l2a (g) となる。また、 とすると、 となり、 と比例関係にある。
したがって、余長倍率の変動係数(標準偏差/平均値×
100%)とkのそれとは一致する。つまり余長の均一性
を評価することはkの変動係数を調査することは直接つ
ながる。ρm,Dm,t,aは分割試料の1個もしくは平均の
代表で充分と考えられる場合は定数として処理すること
が可能であるが、変動が大きい場合は分割試料の個々に
おいて決定すべきである。
たとえば、光ファイバが金属管に挿通された光ファイバ
コードの場合、10分割試料で変動係数が0.13%以下であ
ることが望ましい。
上記方法により余長の均一性を測定した結果を第1表に
示す。
なお、第1表において、1cmの光ファイバ重量aは1.573
×10-3gr、金属管の密度ρmは7.910gr/cm3、金属管の外
径Dmは0.9981mm、金属管の肉厚tは0.1010mmである。
測定試料IおよびIIは従来の方法(特開昭59−191519)
により光ファイバを挿通したものである。
測定試料IIIは前記供試材および振動条件で得られた長
さ1,000mの光ファイバコードを200mごとに試料区分A〜
Eに分割し、各試料区分A〜Eにおいて任意の位置の長
さ10mの試料を約1m置きに切断したものである。
測定試料IVは測定試料IIIと同じ供試材を用い、振動角
度15°とし、その他の振動条件は測定試料IIIのものと
同じ条件で光ファイバを挿通したものである。
測定試料Vは、測定試料IVと同じ試料について、管に挿
通された光ファイバの先端部の前進を第5図に示す方法
で抑えた状態で、測定試料IVと同じ振動条件で更に10mi
n間加振して余長を付加したものである。
測定試料VIは測定試料Iと同じ試料について、管に挿通
された光ファイバの先端部の前進を第5図に示す方法で
抑えた状態で、測定試料IIIと同じ振動条件で更に30min
間加振して余長を付加したものである。
上記第1表より次のことが明らかである。
測定試料IおよびII(従来例)と測定試料IIIとを比較
すると、 従来例に比べ、kの平均値が増加していることは絶対
余長が大きくなっていることを示している、 従来例に比べて、標準偏差が減少していることは、全
く同一のρm,Dm,t,aでは余長バラツキが小さいことを
意味するが、ρm,Dm,t,aの一つでも変動すれば意味が
無い、 従来例に比較し、変動係数が小さいことは、異なるρ
m,Dm,t,aでも余長倍率の比較が可能であり、余長バラ
ツキが小さく、均一性に優れていることを示している、 ことが明らかである。
測定試料IVからは、 振動角度を30°から15°にすることは、装填方向のフ
ァイバ搬送力を増加させることになり、より強い押し込
力にて余長を与えることになる、 測定試料IIIと比較する平均値および変動係数係数が
減少している。つまり絶対余長がさらに大きくなるとと
もに、余長の均一性にもより優れていることを示してい
る、 ことが明らかである。なお、挿通方向のファイバ搬送力
を増加させる手段は他にも色々とれる。
また、測定試料Vからは、光ファイバを管先端において
固定し、さらに振動を付与した場合、絶対余長が増加す
るとともに、ばらつきも極めて少なくなることが明らか
である。
さらにまた、測定試料VIからは、最終的な振動付与で従
来品も絶対余長が増すとともに、ばらつきが減少するこ
とが明らかである。
IV伝送損失の測定 上記測定試料II(従来例)および測定試料IIIのcにつ
いて、温度を変えて伝送損失を測定した。その結果を第
6図に示す。
第6図から明らかなように、従来例のもののKの平均値
は測定試料IIIのcのものと等しいにもかかわらず、つ
まり絶対余長は同じにもかかわらず、伝送損失は温度変
化に対して大きく変化している。20℃を基準点とした場
合、低温側0℃では一旦損失は少なくなるが、−20℃〜
40℃では増加している。ミクロ的には一部では圧縮応
力、一部では引張応力が生じているものと考えられる
が、全体としては金属管の収縮と光ファイバの収縮との
差によって生じる圧縮応力が光ファイバに働いているこ
とを示している。高温側では、逆に引張応力が生じ、損
失が増加している。これに対して、この発明による光フ
ァイバコード(測定試料IIIのc)は殆ど伝送損失はな
かった。
この発明の上記実施例に限られるものではない。
管内への光ファイバの供給は、1本のみに限らず管内径
と光ファイバ径との関連で複数本でも可能である。上記
の説明では光ファイバを素線にプレコートしたもの、光
ファイバを挿通する管を鋼管として説明したが、もちろ
んこの組合せに限らず光ファイバあるいはそのケーブル
をアルミ管、合成樹脂管に挿通する等色々な具体例が考
えられる。
光ファイバは管のコイルの上部から供給するようにして
もよい。さらに、管のコイル中心軸はら旋の中心軸とは
必ずしも一致する必要はないが、両軸が一致しているこ
とが望ましく、また管のコイル中心軸は必ずしも垂直で
なくてもよいが垂直であることが望ましい。。さらにま
た、挿通開始時に手で光ファイバを管内に押し込む代わ
りに、ピンチローラなどの機械的手段により押し込むよ
うにしてもよい。
なお、挿通終了後に管の長手方向に間隔をあけて光ファ
イバを発泡材等で弾性的に管に固定すると、運搬中の不
規則な振動で管内の光ファイバの挿入状態が乱れること
はなく、余長が均一に分布した状態を常に維持できる。
製造された光ファイバ入り管はボビン、スプール等の巻
枠に巻かれて、あるいはペイルパック内にループ状態で
積層収納されて使用に供される。大容量の光ファイバ入
り管の収納容器としてペイルパックを使用する場合、ペ
イルパックからの光ファイバ入り管の取り出しはループ
状積層体の上部のものから順にペイルパック外上方へ取
り出し、必要に応じ矯正器で曲がりぐせを除去したのち
所定の部所へ導くという順序で行なう。ところが光ファ
イバ入り管は取り出し時に1ループについて最大360°
の捩り応力を受けるために元に戻ろうとして反り返り以
後の取扱いに不便をきたすので、ペイルパックに光ファ
イバ入り管を装填する時に、予め光ファイバ入り管に弾
性限界の範囲内で逆の捩りを与えて装填しておくことが
好ましい。すなわち装填時に与えられた捩りは、取り出
し時に受ける捩りと相殺されることになり以後の取扱い
が容易になる。
(発明の効果) この発明によれば、所要の長さの余長をもち、管長手方
向について均一な余長分布をもった線状体入り管を製造
することができ、さらには余長の大きさを自由に調節す
ることができる。
また、この発明により製造された線状体入り管は余長が
均一に分布しているので、線状体入り管が局部的に加熱
され、あるいは局部的に張力が加えられても、その部分
に蛇行あるいはうねりとして貯えられている余長が延び
て線状体に加わる張力を吸収する。また、長尺の線状体
入り管のいずれの部分を切り取っても、切り取った部分
は所要の余長を備えている。したがって、過大な張力が
加わって線状体が切断されることはない。また、線状体
が光ファイバである場合には、温度が変化しても殆ど伝
送損失は生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図は光ファイバを管に挿通するための装置の一例を
示す側面図、第2図はその装置の振動テーブルの平面
図、第3図は上記振動テーブルへ取り付けられるボビン
の一例を示す正面図、第4図は管内における光ファイバ
の搬送原理を説明する図面、第5図(イ)〜第5図
(ニ)は余長付与を説明する図面、第6図は光ファイバ
の伝送特性試験の結果を示すグラフである。 1……管、5……管のコイル、7……光ファイバ、10…
…キャップ、11……架台、14……振動テーブル、21,22
……振動モータ、27……ボビン、33……光ファイバ供給
装置、38……駆動モータ、43……保持ガイド、47……速
度差検出装置、52……制御装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管内に線状体が隙間をもって挿入されてお
    り、全長にわたって均一な温度にある状態で線状体が管
    の長さより長い線状体入り管を製造する方法において、
    線状体が挿通され、コイル状に巻かれた管の任意の点が
    ら旋の経路に沿って往復運動するように、かつ線状体先
    端部の前進を抑えた状態で管のコイルを振動させること
    を特徴とする線状体入り管の製造方法。
  2. 【請求項2】管内に線状体が隙間をもって挿入されてお
    り、全長にわたって均一な温度にある状態で線状体が管
    の長さより長い線状体入り管を製造する方法において、
    線状体が挿通され、コイル状に巻かれた管の任意の点が
    ら旋の経路に沿って往復運動するように、かつ線状体の
    先端部の前進を抑えた状態で管のコイルを振動させ、振
    動条件および加振時間の少なくとも一つを調節して前記
    線状体の余分の長さを調節することを特徴とする線状体
    入り管の製造方法。
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