JPH0693023A - 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 - Google Patents

反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法

Info

Publication number
JPH0693023A
JPH0693023A JP26783492A JP26783492A JPH0693023A JP H0693023 A JPH0693023 A JP H0693023A JP 26783492 A JP26783492 A JP 26783492A JP 26783492 A JP26783492 A JP 26783492A JP H0693023 A JPH0693023 A JP H0693023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
isobutylene
polymer
reactive silicon
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26783492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ando
寛 安藤
Hiroshi Fujisawa
博 藤沢
Koji Noda
浩二 野田
Kazuya Yonezawa
和弥 米沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP26783492A priority Critical patent/JPH0693023A/ja
Publication of JPH0693023A publication Critical patent/JPH0693023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分子鎖中に反応性ケイ素基を有する新規なイ
ソブチレン系重合体、及び該イソブチレン系重合体を簡
便に製造し得る方法を提供すること。 【構成】 1分子当り平均して1.0個を超える一般式
(1)で表される単位を有し、好ましくは数平均分子量
が500〜500,000であり、更に好ましくは主鎖
中に実質的に不飽和結合を有しないイソブチレン系重合
体。該イソブチレン系重合体は、フェノール基を有する
イソブチレン系重合体をイソシアネート基含有反応性ケ
イ素化合物と反応させることにより製造される。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応性ケイ素基を有す
るイソブチレン系重合体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1分子当り平均して1個を超える官能基
を有するイソブチレン系重合体は、そのまま又は更に各
種の官能基変換反応を行なうことにより、架橋硬化によ
りゴム状硬化物を生成させることができる。また、この
重合体はUSP 4,904,732、特開昭63−6041号公
報に開示されているように架橋性ケイ素基を導入し、湿
分硬化性の重合体にすることができる。1分子当り平均
して1個を超える官能基を有するイソブチレン系重合体
は、USP 3,644,315、USP 4,524,187に開示されて
いるが、この重合体はイソブチレンと共役二重結合を有
する化合物を共重合させて得られるものであり、主鎖中
に二重結合を有しており、耐候性や耐薬品性および反応
性に劣る重合体である。
【0003】また、USP 4,316,973、USP 4,758,6
31および特開昭63−105005号公報には分子鎖末
端に官能基を有する重合体が開示されている。USP
4,316,973等に開示されている重合体は1,4−ビス
(α−クロロイソプロピル)ベンゼン(以下「p−DC
C」と記す)を開始剤兼連鎖移動剤とし、且つBC13
を触媒としてイソブチレンをカチオン重合させるイニフ
ァー法によって得られる末端に塩素原子を有する重合体
をさらに反応させて得られる。特開昭63−10500
5号公報に開示されている重合体は、イニファー法で得
られる重合直後あるいは精製後の両末端に塩素原子を有
するイソブチレン系ポリマーをアリルトリメチルシラン
と反応させることにより両末端にアリル基を有するポリ
マーとして得られる。しかし、USP 4,316,973、特開
昭63−105005号公報に開示されている重合体は
高価な原料が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、分子
鎖中に反応性ケイ素基を有する新規なイソブチレン系重
合体、及び該イソブチレン系重合体を簡便に製造し得る
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 (1)1分子当り平均して1.0個を超える一般式
(1):
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、R1 は水素原子、メチル基又はエ
チル基を示す。R2 は炭素数1〜20までの2価の有機
基、Yは反応性ケイ素基を示す。〕で表される単位を有
することを特徴とする、反応性ケイ素基を有するイソブ
チレン系重合体。 (2)1分子当り平均して1.0個を超える一般式
(2):
【0008】
【化6】
【0009】〔式中、R3 は水素原子、メチル基又はエ
チル基を示す。〕で表される単位を有することを特徴と
するフェノール基を有するイソブチレン系重合体を一般
式(3):
【0010】
【化7】
【0011】〔式中、R4 は炭素数1〜20の2価の有
機基、Y′は反応性ケイ素基を示す。〕で表されること
を特徴とするイソシアネート基含有反応性ケイ素化合物
と反応させることを特徴とする請求項1記載の反応性ケ
イ素基を有するイソブチレン系重合体の製造法、に関す
る。
【0012】一般式に関して、R1 としては水素原子、
メチル基、エチル基が好ましい。R2 は炭素数1〜20
までの2価の有機基であれば公知の構造でよく、また未
知の構造であってもよい。その具体例としては
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】
【0015】
【化10】
【0016】
【化11】
【0017】
【化12】
【0018】が挙げられる。また、R2 には炭素の他に
水素、酸素、窒素、ケイ素などが構成元素として存在し
ていても良く、その具体例としては
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】
【化15】
【0022】が挙げられる。Yで表される反応性ケイ素
基としては、特に限定されるものではないが、代表的な
ものを示すと、例えば一般式(4):
【0023】
【化16】
【0024】〔式中、R5 およぴR6 は、いずれも炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R′)3
iO−(R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であ
り、3個のR′は同一であってもよく、異なっていても
よい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R5
またはR6 が2個以上存在するとき、それらは同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加
水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それら
は同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,
1,2または3を、bは0,1または2をそれぞれ示
す。またm個の
【0025】
【化17】
【0026】におけるbは同一である必要はない。mは
0または1〜19の整数を示す。但し、a+(bの和)
≧1を満足するものとする。〕で表される基が挙げられ
る。上記Xで示される加水分解性基としては、特に限定
されず、従来公知の加水分解性基が含有され、具体的に
は、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ア
シルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド
基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アル
ケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素
原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト
基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が
マイルドで取扱やすいという観点からアルコキシ基が特
に好ましい。該加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原
子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+bの
和)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸
基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、そ
れらは同一であってもよく、異なっていてもよい。前記
反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個でもよく、
2個以上であってもよいが、シロキサン結合等により連
結されたケイ素原子の場合には、20個程度まであって
もよい。特に一般式(5):
【0027】
【化18】
【0028】〔式中、R6 、X、aは前記と同じ〕で表
される反応性ケイ素基が、入手容易の点から好ましい。
また上記一般式(4)におけるR5 およびR6 の具体例
としては、たとえばメチル基、エチル基などのアルキル
基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニ
ル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基
や、R′がメチル基、フェニル基などである(R′)3
SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等が挙げら
れる。これらの中ではメチル基が特に好ましい。かかる
一般式(1)で示される単位の具体例としては
【0029】
【化19】
【0030】等が挙げられる。そのなかでも
【0031】
【化20】
【0032】が好ましい。本発明の反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体は、少なくとも前記一般式
(1)で表される単位を有することを特徴とする重合体
であり、イソブチレンモノマー単位を主体とする数平均
分子量は通常500〜500,000、好ましくは1,
000〜50,000の重合体であって、1分子当り平
均して1個を超える。好ましくは1.05個以上、更に
好ましくは1.1個以上10個以下、特に好ましくは
1.1個以上5個以下の前記一般式(1)で表される単
位を有するものである。一般式(1)で表される単位は
重合体の側鎖として存在することが好ましいが、末端に
存在しても良い。数平均分子量が500未満ではイソブ
チレン単位の含有量が少なく、イソブチレン重合体とし
ての特性を発現し得ず、500,000を超えると重合
体は樹脂状となり、取扱いにくくなる。また、本発明の
重合体の主鎖中には実質的に不飽和結合が存在しないの
が、耐候性等の面から好ましい。
【0033】本明細書において、イソブチレン系重合体
とはイソブチレンを含有するカチオン重合性モノマーの
重合体を意味する。ここでイソブチレンを含有するカチ
オン重合性モノマーとは、イソブチレンのみからなるモ
ノマーに限定されるものではなく、イソブチレンの50
重量%(以下単に「%」と記す)以下をイソブチレンと
共重合し得るカチオン重合性モノマーで置換したモノマ
ーを意味する。イソブチレンと共重合し得るカチオン重
合性モノマーとしては、例えば炭素数3〜12のオレフ
ィン類、共役ジエン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニ
ル化合物類、ビニルシラン類等が挙げられる。これらの
中でも炭素数3〜12のオレフィン類及び共役ジエン類
等が好ましいが、耐候性等が問題となる場合、共役ジエ
ン以外のオレフィンが好ましい。
【0034】前記イソブチレンと共重合し得るカチオン
重合性モノマーの具体例としては、例えばプロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3
−メチル−2−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ブタジエ
ン、イソプレン、シクロペンタジエン、メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネ
ン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチル
ジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニル
ジメチルメトキシシラン、ビニルトリメトルシラン、ジ
ビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジ
ビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチル
シラン、テトラビニルシラン、γ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
これらの中で、例えばプロピレン、1−ブテン、2−ブ
テン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロペン
タジエン等が好適である。これらイソブチレンと共重合
し得るカチオン重合性モノマーは、1種単独でイソブチ
レンと併用されてもよいし、2種以上で併用されてもよ
い。
【0035】本発明で用いる1分子当り平均して1.0
個を超える一般式(2):
【0036】
【化21】
【0037】〔式中、R3 は水素原子、メチル基又はエ
チル基を示す。〕で表される単位を有することを特徴と
するフェノール基を有するイソブチレン系重合体として
は従来公知の製造方法で製造されるものを広く使用で
き、また現在未知の製造方法によって製造されるもので
あってもよい。
【0038】一般式(3)に関して式中のR4 は炭素数
1〜20までの2価の有機基であれば公知の構造を広く
用いることができ、その具体的例としては、
【0039】
【化22】
【0040】
【化23】
【0041】
【化24】
【0042】
【化25】
【0043】
【化26】
【0044】が挙げられる。また、R4 には炭素の他に
水素、酸素、窒素、ケイ素などが構成元素として存在し
ていても良く、その具体例としては
【0045】
【化27】
【0046】
【化28】
【0047】
【化29】
【0048】が挙げられる。Y′で表される反応性ケイ
素基としては、特に限定されるものではないが、代表的
なものを示すと、例えば一般式(4):
【0049】
【化30】
【0050】〔式中、R5 、R6 、X、a、bは前記と
同じ。)で表される基が挙げられる。上記Xで示される
加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加
水分解性基が含有され、具体的には、例えば水素原子、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキ
シメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノ
オキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げ
られる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、ア
シルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド
基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオ
キシ基が好ましく、加水分解性がマイルドで取扱やすい
という観点からアルコキシ基が特に好ましい。該加水分
解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で
結合することができ、(a+bの和)は1〜5の範囲が
好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素基中に
2個以上結合する場合には、それらは同一であってもよ
く、異なっていてもよい。前記反応性ケイ素化合物を形
成するケイ素原子は1個でもよく、2個以上であっても
よいが、シロキサン結合等により連結されたケイ素原子
の場合には、20個程度まであってもよい。特に一般式
(5):
【0051】
【化31】
【0052】〔式中、R6 、X、aは前記と同じ〕で表
される反応性ケイ素化合物が、入手容易の点から好まし
い。また上記一般式(4)におけるR5 およびR6 の具
体例としては、たとえばメチル基、エチル基などのアル
キル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フ
ェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキ
ル基や、R′がメチル基、フェニル基などである
(R′)3 SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基
等が挙げられる。これらの中ではメチル基が特に好まし
い。かかる一般式(3)で表されるイソシアネート基含
有反応性ケイ素化合物の具体例としては、
【0053】
【化32】
【0054】等が挙げられる。この中でも
【0055】
【化33】
【0056】が好ましい。
【0057】本発明におけるフェノール基含有イソブチ
レン系重合体とイソシアネート基含有反応性ケイ素化合
物との反応では、反応を効果的に行うために各種の触媒
を加えることができる。用いる触媒としては、フェノー
ル性水酸基とイソシアネート基の縮合反応触媒として公
知のものを広くもちいることができる。また、現在未知
の触媒であっても良い。
【0058】上記反応触媒としては、アミン系化合物
(トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチル
アミン、N−メチルアミン、N−メチルジエタノールア
ミン等)、ホスフィン類(トリエチルホスフィン等)、
有機錫化合物(スタナスオクトエート、スタナスアセテ
ート、ジブチルチンオキサイド、ジブチルチンジクロラ
イド、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジマレ
ート等)等が挙げられる。
【0059】本発明に用いることのできる触媒の使用量
としては、イソブチレン系重合体中に含まれるフェノー
ル基に対して0.001当量以上100当量以下が好ま
しい。さらに0.1当量以上10当量以下が好ましい
【0060】本発明においては、反応溶媒として反応に
悪影響を与えないものを、適宜用いることができ、例え
ば脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水
素等の炭化水素溶媒等が用いられる。この中でもハロゲ
ン化炭化水素が好ましく、塩素原子を有する塩素化炭化
水素がより好ましい。かかる脂肪族炭化水素の具体例と
しては、ヘプタン、ペンタン、ヘキサン等を、芳香族炭
化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等を、
またハロゲン化炭化水素の具体例としては、クロロメタ
ン、クロロエタン、塩化メチレン、1,1−ジクロロエ
タン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等を例示
できる。これらは、1種単独で、又は2種以上混合して
使用される。さらに、これらの溶媒と更に少量の他の溶
媒、例えば酢酸エチル等の酢酸エステルや、ニトロエタ
ン等のニトロ基を有する有機化合物を併用してもよい。
【0061】本発明の製造法を実施するに際しては、特
に制限がなく、従来の反応方法を広く適用できる。例え
ば、1つの容器に溶媒、フェノール基含有イソブチレン
系重合体、必要に応じて触媒、イソシアネート基含有反
応性ケイ素化合物等を順次仕込んでいくバッチ法でもよ
いし、溶媒、フェノール基含有イソブチレン系重合体、
必要に応じて触媒、イソシアネート基含有反応性ケイ素
化合物等をある系内に連続的に仕込みながら反応させ、
更に取出される連続法でもよい。さらに、溶媒とフェノ
ール基含有イソブチレン系重合体は別々に仕込んでもよ
いが、フェノール基含有イソブチレン系重合体の製造に
おける反応後の反応溶液であってもよい。
【0062】本発明の製造法において、反応温度として
は+180〜−80℃程度が好ましく、更に好ましくは
100〜−30℃程度とするのがよく、反応時間は、通
常0.5分〜24時間程度、好ましくは1分〜15時間
程度である。このような製造法により、イソブチレンモ
ノマー単位を主体とする数平均分子量が500〜50
0,000の重合体であって、1分子当り平均して1個
を超える一般式(1)で表される単位を有するイソブチ
レン系重合体が製造される。
【0063】
【実施例】次に実施例を掲げて、本発明をより一層明ら
かにするが、実施例により本発明は何ら限定されるもの
ではない。
【0064】合成例1 100mlの耐圧ガラス製オートクレーブに攪拌用羽
根、三方コック及び真空ラインを取付けて、真空ライン
で真空に引きながら重合容器を100℃で1時間加熱す
ることにより乾燥させ、室温まで冷却後三方コックを用
いて窒素で常圧に戻した。その後、三方コックの一方か
ら窒素を流しながら、注射器を用いてオートクレーブに
水素化カルシウム処理により乾燥させた主溶媒である塩
化メチレン40mlを導入した。次いで蒸留、精製した
tert−ブトキシスチレン20m mol を添加した。
【0065】次に、酸化バリウムを充填したカラムを通
過させることにより脱水したイソブチレンが7g(12
5m mol )入っているニードルバルブ付耐圧ガラス製液
化ガス採取管を三方コックに接続した後、容器本体を−
70℃のドライアイス−アセトンバスに浸漬し、重合容
器内部を攪拌しながら1時間冷却した。冷却後、真空ラ
インにより内部を減圧にした後、ニードルバルブを開
け、イソブチレンを耐圧ガラス製液化ガス採取管から重
合容器に導入した。その後三方コックの一方から窒素を
流すことにより常圧に戻し、更に攪拌下に1時間冷却を
続け、重合容器内を−30℃まで昇温した。
【0066】次に、TiCl4 3.2g(17m mol )
を注射器を用いて三方コックから添加して重合を開始さ
せ、60分経過した時点で予め0℃以下に冷却しておい
たメタノールを添加することにより、重合を完結させ
た。その後、反応混合物に濃塩酸を加え60℃で5時間
反応させた。その後未反応のイソブチレン、塩化メチレ
ン、tert−ブトキシスチレン及びメタノール等を留
去し、残ったポリマーを100mlのn−ヘキサンに溶
解後、中性になるまでこの溶液の水洗を繰返した。その
後、このn−ヘキサン溶液を20mlまで濃縮し、30
0mlのアセトンにこの濃縮溶液を注ぎ込むことにより
ポリマーを沈澱分離させた。
【0067】このようにして得られたポリマーを再び1
00mlのn−ヘキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、濾過し、n−ヘキサンを減圧留去する
ことにより、イソブチレン系ポリマーを3.6g得た。
得られたポリマーの構造を1H−NMR(300MH
z)法により求めた。その結果、1分子中に3.8個の
フェニル基を有するフェノール基含有イソブチレン系重
合体を得た。
【0068】実施例1 合成例1で得られたフェノール基含有イソブチレン系重
合体3.0gを100mlのガラス製4口フラスコに仕
込み30mlの乾燥トルエンに溶解した。さらに0.3
gのγ−isocyanatepuropylmeth
yldimethoxysilaneと0.01gのジ
ブチルすずラウレートを加え80℃で3時間反応させ
た。反応終了後、減圧脱揮、濃縮することによりポリマ
ーを得た。得られたポリマーの構造を1H−NMR(3
00MHz)法により求めた。その結果、1分子中に
3.4個のジメトキシメチルシリル基を有する反応性ケ
イ素含有イソブチレン系重合体を得た。
【0069】
【発明の効果】本発明の重合体は反応性ケイ素基を有す
る新規なイソブチレン系重合体であり、容易に得ること
ができる。こうして得られた重合体は、そのままで、も
しくはその反応性ケイ素基をさらに他のアルコキシシリ
ル基、ハイドロジエンシリル基等へ変換することによ
り、架橋硬化物の原料として用いることができる。ま
た、本発明のイソブチレン系重合体の製造法では、簡便
に1分子に平均して1個を超える反応性ケイ素基を導入
することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子当り平均して1.0個を超える一
    般式(1): 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、メチル基又はエチル基を示
    す。R2 は炭素数1〜20までの2価の有機基、Yは反
    応性ケイ素基を示す。〕で表される単位を有することを
    特徴とする、反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重
    合体。
  2. 【請求項2】 イソブチレンモノマー単位を主体とする
    数平均分子量が500〜500,000の重合体であっ
    て、1分子当り平均して1個を超える一般式(1): 【化2】 〔式中、R1 、R2 、Yは前記に同じ。〕で表わされる
    単位を重合体中に有する請求項1記載のイソブチレン系
    重合体。
  3. 【請求項3】 主鎖中に実質的に不飽和結合を有しない
    ことを特徴とする請求項1または2記載の重合体。
  4. 【請求項4】 1分子当り平均して1.0個を超える一
    般式(2): 【化3】 〔式中、R3 は水素原子、メチル基又はエチル基を示
    す。〕で表される単位を有することを特徴とするフェノ
    ール基を有するイソブチレン系重合体を一般式(3): 【化4】 〔式中、R4 は炭素数1〜20の2価の有機基、Y′は
    反応性ケイ素基を示す。〕で表されることを特徴とする
    イソシアネート基含有反応性ケイ素化合物と反応させる
    ことを特徴とする請求項1記載の反応性ケイ素基を有す
    るイソブチレン系重合体の製造法。
JP26783492A 1992-09-11 1992-09-11 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 Pending JPH0693023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26783492A JPH0693023A (ja) 1992-09-11 1992-09-11 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26783492A JPH0693023A (ja) 1992-09-11 1992-09-11 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0693023A true JPH0693023A (ja) 1994-04-05

Family

ID=17450272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26783492A Pending JPH0693023A (ja) 1992-09-11 1992-09-11 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0693023A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06116390A (ja) * 1992-10-07 1994-04-26 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06116390A (ja) * 1992-10-07 1994-04-26 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサングラフト樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3154529B2 (ja) 官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
US5247021A (en) Process for preparation of a polymer having reactive terminal group
EP0452875B2 (en) Isobutylene polymer having unsaturated group and preparation thereof
US6579959B2 (en) Process for producing isobutylene polymers
JP2835779B2 (ja) 官能性末端を有するイソブチレン系ポリマーの製造法
JP2969470B2 (ja) 末端にアリル基を有するイソブチレン系重合体およびその製造方法
JP2929245B2 (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JP3092875B2 (ja) 末端にビニル基を有するイソブチレン系重合体およびその製造方法
JPH0693023A (ja) 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JPH0687920A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JPH0693022A (ja) 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JP3473862B2 (ja) 炭素−炭素不飽和基を含有するイソブチレン系重合体とその製造方法
JPH0693024A (ja) 反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JPH0687914A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
EP1225186B1 (en) Saturated hydrocarbon polymer having primary hydroxyl group at its end and process for producing the same
JP3776589B2 (ja) 末端に1級水酸基を有する飽和炭化水素系重合体及びその製造方法
JPH0687912A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JPH0687918A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JPH04154816A (ja) 末端にシリル基を有するイソブチレン系重合体の製造方法
JPH0687915A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JPH0687913A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JP2936414B2 (ja) 官能性末端を有するイソブチレン系ポリマー
JP3274197B2 (ja) 官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
JP3388880B2 (ja) イソブチレン系重合体及びその製造方法
JPH0420501A (ja) イソブチレン系重合体の製造法