JPH0692246B2 - ジシランの精製方法 - Google Patents

ジシランの精製方法

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JPH0692246B2
JPH0692246B2 JP5132886A JP5132886A JPH0692246B2 JP H0692246 B2 JPH0692246 B2 JP H0692246B2 JP 5132886 A JP5132886 A JP 5132886A JP 5132886 A JP5132886 A JP 5132886A JP H0692246 B2 JPH0692246 B2 JP H0692246B2
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正義 伊藤
博治 宮川
智弘 安部
薫 井上
圭一 池田
雅美 村上
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ジシラン(Si2H6)中に微量含まれるホスフ
ィン(PH3)を除去し、ジシランを精製する方法に関す
る。
背景技術 近年エレクトロニクス工業の発展に伴い、多結晶シリコ
ンあるいはアモルファスシリコン等の半導体用シリコン
の需要が急激に増大している。Si2H6は、モノシラン(S
iH4)とともにかかる半導体用シリコンの新しい製造用
原料として最近特に脚光を浴びており、今後の需要増加
が期待されている。
Si2H6の製造方法としては、以下に例示するようにいく
つかの方法が知られているが、いずれの方法を採用する
にせよ通常合成されたジシランガス中には微量のPH3
含まれる。特に、による方法で製造した水素化ケイ
素中には 濃度百ppm前後のPH3が含有される。半導体ガスとして使
用される水素化ケイ素中における不純物としてのPH3
影響は大きく、通常その含有量を10-9以下(ppb以下)
にする必要がある。
従来技術 Si2H6(bp−15℃)中におけるPH3(bp−88℃)の蒸留分
離には限界があり、蒸留によりPH3の含有量を10-9以下
にすることは実質的に不可能である。
従来吸着剤を用いて水素化ケイ素中のPH3を除去する方
法としては、SiH4については数多く知られているが、Si
2H6については殆ど報告例がない。
すなわちSiH4については、例えばSiH4を殆ど吸着しない
均一細孔径を有するゼオライト中の交換可能な陽イオン
を2価の陽イオンに交換したもの(特公昭48−41437、4
8−41439),合成ゼオライト4A中のナトリウムイオンを
2価の陽イオン、あるいは銀イオンに交換したもの(特
開昭48−75475、特開昭59−30711),活性炭および合成
ゼオライト−4Aを併用するもの(特開昭58−69715、58
−172220)、水素吸蔵用金属材料または金属水素化物を
使用するもの(特開昭58−120511)などの方法が報告さ
れている。
一方、Si2H6については、特開昭58−172220で活性炭お
よび合成ゼオライトで処理する方法が記載されている
が、この方法によれば副生ハロゲン化ケイ素化合物や低
フッ点脂肪族炭化水素が除去されるだけである。Si2H6
とPH3の混合ガスの分離を吸着法により行なおうとする
場合、この両者間では、被吸着物質となるべきPH3の方
がSi2H6より低沸点であるため、温度的にはSi2H6の吸着
が優先され、原理的に吸着剤によるSi2H6中のPH3の除去
はSiH4の場合に比べるとかなり困難と予想される。すな
わちSiH4、Si2H6、PH3の沸点はそれぞれ−112℃、−14.
5℃、−87℃であり、SiH4中のPH3は、PH3がより高沸点
成分であるため吸着除去が比較的容易であるが、Si2H6
中のPH3の場合は、この温度関係が逆となり、PH3よりSi
2H6の吸着が優先する。従ってPH3の選択的吸着は困難で
あると考えられていた。また更にこれらの分子の分子径
がほぼ同じであるためPH3の吸着分離を困難とされてい
た。
本発明者らは、これらの従来の予想に反しSi2H6中のPH3
を選択的に除去できる新規な吸着剤の開発に長い間鋭意
努力した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、Si2H6が殆ど極性を有しないのにPH3
がごくわずかに極性(塩基性)を有することに着目し、
極性(酸性)の強い吸着剤を用いることによりPH3の吸
着エネルギーを大きくし、Si2H6中のPH3を選択的に吸着
しようとしたものである。
発明の要旨 すなわち、本発明は、ホスフィンを含有するジシラン
を、3A型合成ゼオライトの交換可能な陽イオンの一部又
は全部を2価の陽イオンで交換したもの吸着剤で処理す
ることを特徴とするジシランの精製方法に存する。
発明の詳細な開示 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられる吸着剤とは、3A型合成ゼオラ
イトの交換可能な陽イオンの一部又は全部を2価の陽イ
オンで交換したものである。該3A型合成ゼオライトは、
初め米国Linde社から「リンデモレキュラーシーブス」
の商品名として市販されたものであり、組成式がNa
12〔(AlO212(SiO212〕・27H2Oで表わされる4A型
ゼオライトのナトリウムイオンの約1/3以上をカリウム
イオンで交換したものである。このゼオライトの交換可
能な陽イオンとはカリウム又はナトリウムでありその有
効細孔径は約3Åである。本発明にいう2価の陽イオン
は、周期律表第(II)族の元素イオン、例えばマグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、カドミウ
ム;周期律表第(VIII)族の元素イオン、例えば鉄、コ
バルト、ニッケル;およびその他の族の元素イオン、例
えばマンガン、鉛、スズ等である。これらのうち、特に
マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉛の各イ
オンが好ましい。
本発明における陽イオンの交換方法には特に制限はな
く、例えば上記した2価の陽イオンとなる金属の塩酸
塩、硝酸塩等の水溶性の塩の水溶液に、3A型ゼオライト
を単に浸漬する等の一般的な方法によって行ない得る。
交換率は20乃至100%、好ましくは40乃至90%である。
また使用前に行なう賦活は通常200乃至500℃の範囲に
て、減圧下及び不活性ガス中で行なわれる。
本発明におけるSi2H6の吸着剤による精製処理は、減圧
下でも加圧下でも行なうことができ、かつSi2H6は気相
でも液相でも良いが、好ましくは気相で行なうのが望ま
しい。また吸着処理の温度には特に制限はないが、好ま
しくは−50乃至50℃である。この範囲より低温だとSi2H
6(bp−14.5℃)の凝縮により、PH3の吸着速度が減少し
好ましくなく、この範囲より高温だとPH3の吸着容量が
小さくなるため好ましくない。もちろん他の吸着剤と併
用することも可能である。またSi2H6中にPH3以外のガス
(例えば、水素、窒素、稀ガス、メタン、シラン等)を
含んでも構わない。
以下、本発明を実施例によって説明する。
<実施例1> モレキュラーシーブ−3A(西尾工業社製、30乃至60メッ
シュ)50gを、Mn(NO3213gを溶解させた水溶液1中
に2日間浸漬させた。その後過、洗浄を行ない、得ら
れたゼオライトを空気中400℃にて一時間焼成した。化
学分析結果によれば、マンガンイオンでの交換率は45%
であった。
内径3mm、長さ42mmの吸着管に、上記ゼオライト0.25gを
充填した。400℃にてヘリウム中1時間、更に減圧下
(0.2mmHg)にて2時間処理した後、吸着管の温度を−
5℃とし、PH3を120ppm含むSi2H6の精製を行なった。
結果を第1図に示す。第1図より、該吸着剤の吸着容量
(吸着管出口のPH3濃度が10ppbとなる点、以下同じ)は
約5mgPH3/g吸着剤であることがわかった。なお、出口ガ
ス中のPH3濃度はFPDを検出器とするガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。
<実施例2乃至5> 実施例1で用いたモレキュラーシーブ−3A50gを、それ
ぞれZnCl210g,PbCl220g,CaCl28g,CoCl210gを溶解させた
稀薄塩酸水溶液2中に2日間浸漬させた。その後、
過、洗浄を行ない、得られた各ゼオライトを空気中400
℃にて一時間焼成した。化学分析結果によれば、各イオ
ンでの交換率はそれぞれ44%、38%、48%、39%であっ
た。
これらのゼオライトを用い、実施例1と同様に実験を行
なった。
これらの場合における吸着容量は、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
<実施例6、7> 実施例2において、ZnCl2の使用量を5gあるいは25gと
し、それぞれ陽イオン交換率が32%、72%のゼオライト
を得た。
このゼオライトを吸着剤に用いて、実施例2と同様に実
験を行なった。
結果を第1表に示す。
<実施例8、9> 実施例1において、吸着温度を−10℃、20℃とした以外
は実施例1と同様に実験を行なった。
結果を第1表に示す。
<実施例10> 内径6mm、長さ100mmの吸着管に実施例1で用いたのと同
一のマンガン交換したゼオライト1.8gを充填した。吸着
管の温度を0℃、吸着管内の圧力を5.3kg/cm2absとし、
PH3を120ppm含むSi2H6の精製を液相にて行なった。Si2H
6の供給速度は0.2g/minであった。
この場合における吸着容量は第1表に示すとおりであっ
た。
<実施例11> ケイ化マグネシウム(Mg2Si)を濃度20wt%の塩酸水溶
液と反応させることにより、PH390ppm、SiH477%、Si2H
623%の混合ガスを得た。この混合ガスを−20乃至50
℃、7気圧の条件で50段の蒸留塔を用いて蒸留し、PH31
1ppmを含むSi2H6を得た。
内径8mm、長さ1000mmの吸着管に実施例1で用いたのと
同一の亜鉛交換したモレキュラーシーブス−3A32gを充
填させた。吸着管の温度を−5℃に設定した後、上記の
合成したSi2H6ガスを流量30ml/min×速度(線速1.0cm/s
ec、接触時間1.67min)で流通させ、精製後のSi2H6をド
ライアイス温度で冷却したシリンダー中に捕集した。流
通開始495時間後、流通を停止し、捕集ガス中のPH3量を
FPDを検出器とするガスクロマトグラフィーにより分析
したところPH3は検出されなかった(検出限界約10ppb、
この時点でのPH3吸着量は3.8mgPH3/g吸着剤)。更にこ
の精製SiH4を用いてエピタキシャル膜を作成し、その比
抵抗を測定したところ1008Ωcmであった。
<比較例1> 吸着剤にイオン交換しないモレキュラーシーブス−3Aを
用いた以外は、実施例1と同様に実験を行なった。
この場合における吸着容量は第1表に示したように極め
て小さく、PH3の吸着は殆ど認められなかった。
発明の効果 本発明の方法における吸着剤によれば、Si2H6により吸
着阻害されることなく、PH3を選択的に吸着除去でき
る。本発が対象とするごときSi2H6中のPH3の吸着除去方
法は本発明によって初めて提案されたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は吸着管出口ガス中のPH3濃度とPH3吸着量の関係
を示すグラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−101411(JP,A) 特開 昭61−53106(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホスフィンを含有するジシランを、3A型合
    成ゼオライトの交換可能な陽イオンの一部又は全部を2
    価の陽イオンで交換したもの吸着剤で処理することを特
    徴とするジシランの精製方法。
  2. 【請求項2】2価の陽イオンがマンガンイオン、カルシ
    ウムイオン、マグネシウムイオンあるいは亜鉛イオンで
    ある特許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP5132886A 1986-03-11 1986-03-11 ジシランの精製方法 Expired - Lifetime JPH0692246B2 (ja)

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