JPH0691959B2 - 接触分解用触媒組成物 - Google Patents

接触分解用触媒組成物

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JPH0691959B2
JPH0691959B2 JP28043187A JP28043187A JPH0691959B2 JP H0691959 B2 JPH0691959 B2 JP H0691959B2 JP 28043187 A JP28043187 A JP 28043187A JP 28043187 A JP28043187 A JP 28043187A JP H0691959 B2 JPH0691959 B2 JP H0691959B2
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JP
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catalyst
zeolite
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catalytic cracking
catalytic
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孝徳 井田
広 松本
博美 中本
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触媒化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は炭化水素の接触分解用触媒組成物に関するもの
であって、さらに詳しくは、炭化水素油の接触分解に使
用して、コーク及びガス分の生成が少なく、ガソリン留
分及び灯軽油などの中間留分を高収率で得ることができ
る触媒組成物に係る。
[従来の技術] 炭化水素油の接触分解は、本来ガソリンの製造を目的と
するものであるが、最近では炭化水素油の接触分解によ
って、ガソリン留分のみならず、灯軽油などの中間留分
をも同時に製造しようとする要求が強まっている。そし
てまた、近年の石油事情の変化は、バナジウム、ニッケ
ル、鉄、銅などの重金属を含有する低品位の重質炭化水
素油を、例えば、残渣油を接触分解の原料に使用せざる
を得ない事態を招いている。
ところで、接触分解に於いて、ガソリン、灯軽油などの
液収率を向上させるためには、コークや水素などのガス
成分の生成を抑制することが必要である。しかし、低品
位の重質炭化水素油を接触分解する場合は、高品位の炭
化水素油を接触分解する場合に比較して、多量の金属汚
染物が触媒に析出するため、触媒の活性低下が著しいば
かりでなく、触媒に析出した金属が脱水素化反応を促進
する関係で、コークの生成及び水素などのガス成分の生
成を助長し、液収率を低下させる。
炭化水素油の接触分解に於いて、低品位の重質炭化水素
油を原料に用いた場合でも、コーク及びガス成分の生成
を抑制して高い液収率が得られる触媒としては、バイヤ
ー法で製造された水酸化アルミニウムを350〜700℃の熱
風と5秒以内の僅少時間接触させて得られる気流焼成ア
ルミナと、カオリンと、シリカ系マトリックスの前駆物
質と、結晶性アルミノシリケートを含有する水性スラリ
ーを噴霧乾燥後、洗浄、乾燥して製造される接触分解用
触媒組成物が特開昭58−163439号に記載されている。
また、特開昭60−193543号には、バイヤー法で製造され
た水酸化アルミニウムを350〜700℃の熱風と5秒以内の
僅少時間接触させて得られる気流焼成アルミナ、シリカ
とアルミナを主成分とする粘土、シリカ系無機酸化物の
前駆物質及び結晶性アルミノシリケートからなる混合物
の水性スラリーを噴霧乾燥して微小球粒子を調製し、こ
の粒子にアルカリ金属含有量が酸化物として1.0重量%
以下になるまで洗浄した後、その粒子に希土類金属成分
を導入して得られる触媒が、重質炭化水素油の接触分解
に使用してコークの生成量が少なく、高い分解活性と高
いガソリン選択性を示す旨開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、従来公知の接触分解用触媒よりも、コ
ーク及びガス成分の生成が少なく、ガソリン留分及び中
間留分の生成に対して高い選択性を発揮する接触分解用
触媒を提供することにある。本発明者らはこの目的に叶
う触媒を開発すべく研究を続け結果、多孔性母材物質と
ゼオライトYから構成される触媒にあっては、その触媒
の比表面積と、これに含まれるゼオライトYの比表面積
及び含有率とから算出される値が、コーク及びガス成分
の生成量と液収率に影響を及ぼすことを見出して本発明
を完成した。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係る炭化水素油の接触分解組成物は、多孔性母
材物質とゼオライトYからなり、下式によって算出され
る値Qが70m2/g以下であることを特徴とする。
式中、Cは前記触媒組成物の比表面積(m2/g)を、Zは
ゼオライトYの比表面積(m2/g)を、αは触媒組成物の
全重量を1をした場合のゼオライトYの含有割合を示
す。
ここで、触媒組成物及びゼオライトYの比表面積は、BE
T法で測定した値で表わされる。
本発明の触媒組成物を調製するにあたり、多孔性母材物
質として、従来の接触分解用触媒に使用されている多孔
性母材物質がいずれも使用可能であるが、なかでもχ−
及び/又はθ−アルミナとカオリンと非晶質シリカから
なり、χ−及び/又はθ−アルミナの量が2〜10wt%、
カオリンの量が10〜78wt%、非晶質シリカの量が15〜30
wt%の範囲にある多孔性母材物質が好ましい。また、ゼ
オライトYとしては、通常の接触分解用触媒に使用され
るアンモニウム型及び水素型ゼオライトY、希土類交換
されたゼオライトY、超安定ゼオライトYなどが使用可
能であって、本発明の触媒組成物ではゼオライトYを5
〜50wt%、好ましくは10〜45wt%の範囲で含有する。本
発明のゼオライトYとして特に好ましいものは、格子定
数値が24.55〜24.70Åの範囲にあるアンモニウム型及び
水素型ゼオライトYである。ちなみに、格子定数値が2
4.55Åより小さいゼオライトYを使用すると、上記の値
Qが70m2/g以下であっても、その触媒はコーク及びガス
成分の生成量を増大させる傾向を示す。
本発明に係る接触分解用触媒組成物は、例えば、バイヤ
ー法で製造された水素化アルミニウムを350〜700℃での
熱風と5秒以内の僅少時間接触させて得られる気流焼成
アルミナと、カオリンと、シリカ系マトリックスの前駆
物質と、ゼオライトYを含有する水性スラリーを噴霧乾
燥して微小球状粒子を調製し、この微小球状粒子を例え
ば酸性硫酸アンモニウム水溶液などの酸性水溶液で処理
した後、洗浄、乾燥して製造することができる。噴霧乾
燥された微小球状粒子を、酸性水溶液で処理すること
は、最終的に得られる触媒組成物の上記式〔I〕から算
出される値Qを70m2/g以下とする上で重要であるが、酸
性水溶液のpHが低く過ぎると、粒子中に存在するゼオラ
イトYの結晶が崩壊する虞れがあるので、酸化水溶液の
pHは4.0以上であることが好ましい。本発明の触媒組成
物には、周知の方法により希土類金属成分を導入するこ
ともできる。
本発明の触媒組成物は上記の式〔I〕から算出される値
Qが70m2/g以下、好ましくは30〜60m2/gの範囲内にある
ことを最大の特徴とするが、これは値Qが70m2/gを越え
ると、コーク及びガス成分の生成量が増大し、液収率を
上昇させることができないと言う本発明者らの新知見に
基づいている。尚、式〔I〕から算出される値Qは、触
媒組成物中に存在している多孔性母材物質の比表面積を
示していると考えることもできるが、多孔性母材物質そ
のものの比表面積ではないことに注意すべきである。
[作用] 一般に、炭化水素油の接触分解に使用される触媒組成物
では、分解活性成分としてのゼオライト以外に、固体酸
性を示し、それ自体比表面積の大きい多孔性母材物質が
使用されている。しかし、比表面積が大きいままの多孔
性母材物質は、転化率当りのコーク生成量及びガス成分
生成量を増加させるのに対して、本発明の触媒組成物
は、これに含まれる多孔性母材物質の比表面積に相当す
るところの、式〔I〕から算出される値Qが70m2/g以下
と小さいために、転化率当りのコーク生成量及びガス成
分生成量を低水準に抑えることができ、結果的にガソリ
ン留分や中間留分等の収率が向上するものと推定され
る。
[実施例] 実施例1(触媒調製) Na−Yゼオライトを通常の方法でアンモニウムイオン交
換して得たNH4−Yゼオライトを、580℃で3時間焼成し
てH−Yゼオライトを得た。このH−YゼオライトはSi
O2/Al2O3モル比が4.8で、格子定数値(UD値)が24.63
Å、結晶化度が98%、Na2O含有量が1.48wt%、比表面積
(BET法による)が630m2/gであった。
他方、市販の3号水硝子を希釈してSiO2濃度12.73wt%
の水溶液とし、また、これとは別に濃度25wt%の硫酸を
調製した。この希釈水硝子溶液と硫酸溶液をそれぞれ20
l/分、5.6l/分の割合で10分間連続的に混合してシリカ
ヒドロゾルを調製した。このシリカヒドロゾルに、バイ
ヤー法で製造された水酸化アルミニウムを気流焼成して
得たχ−アルミナと、カオリンをそれぞれの含有量が最
終触媒組成物の重量基準で、5%及び25%になるよう混
合した。
次いで、上記のH−Yゼオライトを濃度30wt%の水性ス
ラリーとし、これを上記のシリカヒドロゾルにH−Yゼ
オライトの含有量が最終触媒組成物の重量基準で40%に
なるよう添加混合した。
この混合物スラリーを噴霧乾燥して微小球状粒子を調製
した。得られた微小球状粒子を4群に分け、それらをpH
が4.5,5.5,8.0,8.5の硫酸アンモニウム水溶液中、60℃
で30分間攪拌処理し、その後触媒中のNa2O含有量が0.5w
t%以下、SO4含有量が2.0wt%以下になるまで洗浄し
た。次いで、各群を乾燥後、600℃で3時間焼成して触
媒を調製した。こうして得られた触媒を上記したpH値の
低い方から順に、触媒A,B,C,Dとした。
実施例2(触媒の性能評価−1) 実施例1で得た触媒A,B,C,D及び市販触媒Sについて、A
STM MATにより下記の反応条件で分解活性試験を行な
い、各触媒の性能を評価した。分解活性試験には、各触
媒を100%水蒸気雰囲気中750℃で17時間処理した後、60
0℃で1時間焼成して使用した。結果を表−1に示す。
反応条件 原料油 水素化処理した減圧軽油 反応温度 482℃ 空間速度 16hr-1 触媒/油比 3(重量比) 実施例3(触媒の性能評価−2) 触媒上に析出する金属汚染物の影響を調べるため、実施
例1で得た実施例1で得た触媒A,B,C,D及び市販触媒S
の各触媒に、ニッケル及びバナジウムを次にように沈着
させた。
すなわち、2000ppmのニッケルと4000ppmのバナジウムが
触媒に沈着するよう、ナフテン酸ニッケル及びナフテン
酸バネジウムのベンゼン溶液を各触媒に吸収させた後、
110℃で乾燥し、次いで600℃で1.5時間焼成した。しか
る後、各触媒について実施例2と同様な方法及び条件で
触媒性能を評価した。結果を表−2に示す。
[発明の効果] 本発明の触媒組成物は、上記の式〔I〕から算出される
値Q(この値は触媒組成物中に存在する多孔性母材物質
の比表面積に相当する)が70m2/g以下と小さいために、
これを炭化水素油の接触分解に使用すると、従来の接触
分解用触媒組成物に比較して、コーク及びガス成分の生
成量を抑制して、ガソリン留分及び中間留分等の液状生
成物の収率を向上させる。高い液収率が得られると言う
本発明の触媒の特性は、ニッケルやバナジウムなどの金
属汚染物が触媒に沈着し易い低品位の重質炭化水素油を
処理する場合に、特に際立っている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性母材物質とゼオライトYからなる触
    媒組成物であって、下式によって算出される値Qが70m2
    /g以下であることを特徴とする接触分解用触媒組成物。 ここで、Cは前記触媒組成物の比表面積(m2/g)を、Z
    はゼオライトYの比表面積(m2/g)を、αは触媒組成物
    の全重量を1とした場合のゼオライトYの含有割合を示
    す。
  2. 【請求項2】上記の多孔性母材物質がχ−及び/又はθ
    −アルミナ、カオリン及び非晶質シリカからなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の触媒組成物。
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