JPH0691889B2 - 人工血管の製造方法 - Google Patents
人工血管の製造方法Info
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- JPH0691889B2 JPH0691889B2 JP61008437A JP843786A JPH0691889B2 JP H0691889 B2 JPH0691889 B2 JP H0691889B2 JP 61008437 A JP61008437 A JP 61008437A JP 843786 A JP843786 A JP 843786A JP H0691889 B2 JPH0691889 B2 JP H0691889B2
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- artificial blood
- plasma
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は人工血管に関する。さらに詳しくは内面が特に
すぐれた抗血栓性を有し、直径の小さい部位にも使用可
能な人工血管及びその製造方法に関する。
すぐれた抗血栓性を有し、直径の小さい部位にも使用可
能な人工血管及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 人工血管に関する研究は今世紀の初頭より数多くなされ
てきており、その成果としてポリエステル繊維の管状織
編物及び延伸ポリテトラフルオロエチレンの多孔性チュ
ーブが実用化されている。しかしこれらの実用段階にあ
る人工血管はその適用部位が内径6mm以上の比較的太い
動脈に限られており、これ以下の小動脈や静脈用につい
てはまだ充分な臨床成績をあげるに至っていない。その
理由としては小動脈の場合、小直径であるがゆえに凝血
が生じた場合閉塞しやすいこと、さらに小動脈や静脈で
は血流速度が遅いため凝血の成長が速く、閉塞しやすい
ことがあげられる。また、現在実用化されている人工血
管はすべてのものが最終的には生体による為内膜形成に
より抗血栓性を獲得し、安定化されるものであるが、こ
の場合内皮の過形成による血管内腔の狭さくが発生し、
これが原因となって閉塞することがある。これには人工
血管の構造、例えば新生内皮の保持能力が低い場合に起
こることも考えられている。
てきており、その成果としてポリエステル繊維の管状織
編物及び延伸ポリテトラフルオロエチレンの多孔性チュ
ーブが実用化されている。しかしこれらの実用段階にあ
る人工血管はその適用部位が内径6mm以上の比較的太い
動脈に限られており、これ以下の小動脈や静脈用につい
てはまだ充分な臨床成績をあげるに至っていない。その
理由としては小動脈の場合、小直径であるがゆえに凝血
が生じた場合閉塞しやすいこと、さらに小動脈や静脈で
は血流速度が遅いため凝血の成長が速く、閉塞しやすい
ことがあげられる。また、現在実用化されている人工血
管はすべてのものが最終的には生体による為内膜形成に
より抗血栓性を獲得し、安定化されるものであるが、こ
の場合内皮の過形成による血管内腔の狭さくが発生し、
これが原因となって閉塞することがある。これには人工
血管の構造、例えば新生内皮の保持能力が低い場合に起
こることも考えられている。
上記の様な問題点を克服し、性能のすぐれた人工血管を
開発しようとする試みが近年数多くなされている。なか
でも、人工血管の材料をエラストマーに求めたもの、特
にエラストマーのうちでもポリウレタンを用いたものが
数多く提案されている。それらは大別すればエラストマ
ーを繊維形態として用いるものと多孔体として使用する
ものとになる。
開発しようとする試みが近年数多くなされている。なか
でも、人工血管の材料をエラストマーに求めたもの、特
にエラストマーのうちでもポリウレタンを用いたものが
数多く提案されている。それらは大別すればエラストマ
ーを繊維形態として用いるものと多孔体として使用する
ものとになる。
このうち繊維形態として用いるものとしては、ポリウレ
タンよりなる繊維形成重合体を含有する液体組成物を静
電気的に紡糸して繊維とし、かかる繊維を形付き成型具
上に捕集して得た導管補綴材及びその製法(特開昭52−
110977号公報)、上記成型具を改良した製法(特開昭54
−151675号公報)、該人工血管の学力的特性を生体血管
と同一としたもの及びその製法(特開昭59−11864号公
報)及び静電気紡糸により得られる繊維構造物の一方の
側と反対側で繊維形成重合体組成物を変化させたもの及
びその製造方法(特開昭60−190947号公報)がある。
タンよりなる繊維形成重合体を含有する液体組成物を静
電気的に紡糸して繊維とし、かかる繊維を形付き成型具
上に捕集して得た導管補綴材及びその製法(特開昭52−
110977号公報)、上記成型具を改良した製法(特開昭54
−151675号公報)、該人工血管の学力的特性を生体血管
と同一としたもの及びその製法(特開昭59−11864号公
報)及び静電気紡糸により得られる繊維構造物の一方の
側と反対側で繊維形成重合体組成物を変化させたもの及
びその製造方法(特開昭60−190947号公報)がある。
さらに別の方法としては心棒上に繊維材料を押し出しな
がら該心棒を回転させて巻きとり、多孔性チューブとす
る方法(特開昭58−157465号公報)、ポリマー溶液をノ
ズルを通してスプレーすることにより単繊維とし、これ
を心棒に巻きつけて管状人工血管とする方法(特開昭59
−181149号公報)がある。
がら該心棒を回転させて巻きとり、多孔性チューブとす
る方法(特開昭58−157465号公報)、ポリマー溶液をノ
ズルを通してスプレーすることにより単繊維とし、これ
を心棒に巻きつけて管状人工血管とする方法(特開昭59
−181149号公報)がある。
ポリマーを多孔化するものについても付言すれば(特開
昭57−150954号公報、特開昭59−225053号公報、特開昭
60−2254号公報等)があるが、これらはいずれもポリマ
ー溶液を出発とするものであり、多孔化方法は無機塩や
他の水溶性物質等の造孔剤をポリマー溶液に混合し、付
形後この無機塩を溶解除去することにより多孔化した
り、ポリマーの良溶媒と貧溶媒の置換により微孔を生じ
させ、多孔化するものである。
昭57−150954号公報、特開昭59−225053号公報、特開昭
60−2254号公報等)があるが、これらはいずれもポリマ
ー溶液を出発とするものであり、多孔化方法は無機塩や
他の水溶性物質等の造孔剤をポリマー溶液に混合し、付
形後この無機塩を溶解除去することにより多孔化した
り、ポリマーの良溶媒と貧溶媒の置換により微孔を生じ
させ、多孔化するものである。
(発明が解決しようとする問題点) 上記提案の主たる目的は抗血栓性にすぐれた材料を用
い、かつ力学的特性を生体血管に近似させることにより
血栓形成を防止し、さらには多孔性とすることにより新
生組織の侵入、保持を良くしようとするものである。
い、かつ力学的特性を生体血管に近似させることにより
血栓形成を防止し、さらには多孔性とすることにより新
生組織の侵入、保持を良くしようとするものである。
しかしながら、上記提案はほとんどがポリマーを有機溶
液として用いるため、人工血管とする場合、溶媒の完全
除去が不可欠であること、そしてこの溶媒除去が困難で
あり、工程が複雑になることが問題である。静電気紡糸
においては高電圧を必要とするので危険であり、又装置
が複雑となるという欠点を有する。さらに多孔化法につ
いて言えば、独立気泡を多く有するスポンジ状多孔体と
する方法は、血管としての力学的強度が低下するばかり
でなく、管全体の力学的特性の均一化が困難であるとい
う問題点を有している。また、全体を抗血栓性材料とし
た場合抗血栓性がすぐれていれば、管壁に連通孔が存在
する場合該連通孔からの漏血が問題になる。
液として用いるため、人工血管とする場合、溶媒の完全
除去が不可欠であること、そしてこの溶媒除去が困難で
あり、工程が複雑になることが問題である。静電気紡糸
においては高電圧を必要とするので危険であり、又装置
が複雑となるという欠点を有する。さらに多孔化法につ
いて言えば、独立気泡を多く有するスポンジ状多孔体と
する方法は、血管としての力学的強度が低下するばかり
でなく、管全体の力学的特性の均一化が困難であるとい
う問題点を有している。また、全体を抗血栓性材料とし
た場合抗血栓性がすぐれていれば、管壁に連通孔が存在
する場合該連通孔からの漏血が問題になる。
本発明の目的は上記の問題点を解決し、内面がすぐれた
抗血栓性を有し、かつ外面よりの組織侵入が容易で治ゆ
安定化にすぐれるとともに、力学的性質にもすぐれた小
口径人工血管に応用可能な人工血管を、一切溶媒を使用
しない完全なドライプロセスにより、安価で効率的に製
造する方法を提供することにある。
抗血栓性を有し、かつ外面よりの組織侵入が容易で治ゆ
安定化にすぐれるとともに、力学的性質にもすぐれた小
口径人工血管に応用可能な人工血管を、一切溶媒を使用
しない完全なドライプロセスにより、安価で効率的に製
造する方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の方法は、熱可塑性ポリウレタン弾性体を熔融紡
糸後、高速高温気体に随伴し細化して得られた実質的に
連続したフィラメントをシート状に積層して得られたポ
リウレタン弾性繊維不織布を芯棒に巻き付け、加熱成型
し多孔性の管状体とした後、該管状体の小さくとも内面
をフッ素化合物の低温ガスプラズマ処理を施す事を特徴
とする。
糸後、高速高温気体に随伴し細化して得られた実質的に
連続したフィラメントをシート状に積層して得られたポ
リウレタン弾性繊維不織布を芯棒に巻き付け、加熱成型
し多孔性の管状体とした後、該管状体の小さくとも内面
をフッ素化合物の低温ガスプラズマ処理を施す事を特徴
とする。
本発明方法に適用するポリウレタン弾性体は公知の熱可
塑性ポリウレタン弾性体であり、分子量500〜6000のポ
リオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロ
キシポリエステル、ジヒドロキシシリコーン、およびこ
れらのブロック共重合体等と、分子量500以下の有機ジ
イソシアネート、例えばp,p′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート等と、鎖伸張剤、例えば水、ヒド
ラジン、ジアミン、グリコール等との反応により得られ
るポリマーからなる。これらのポリマーのうち特に良好
なものは、ポリオールとしてポリテトラメチレングリコ
ールまたはポリテトラメチレングリコールとシリコーン
のブロック共重合体を用いたポリマーである。また有機
ジイソシアネートとしてはp,p′−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが好適である。また、鎖伸張剤としては
グリコールが好適で、1,4−ブタンジオールが特に好適
である。
塑性ポリウレタン弾性体であり、分子量500〜6000のポ
リオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロ
キシポリエステル、ジヒドロキシシリコーン、およびこ
れらのブロック共重合体等と、分子量500以下の有機ジ
イソシアネート、例えばp,p′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート等と、鎖伸張剤、例えば水、ヒド
ラジン、ジアミン、グリコール等との反応により得られ
るポリマーからなる。これらのポリマーのうち特に良好
なものは、ポリオールとしてポリテトラメチレングリコ
ールまたはポリテトラメチレングリコールとシリコーン
のブロック共重合体を用いたポリマーである。また有機
ジイソシアネートとしてはp,p′−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが好適である。また、鎖伸張剤としては
グリコールが好適で、1,4−ブタンジオールが特に好適
である。
本発明の方法に用いるポリウレタン不織布は、例えば次
の方法で製造することができる。前記の熱可塑性ポリウ
レタ弾性体を熔融し、例えば特公昭41−7883号公報に記
載された紡糸装置を用い、紡糸口金から吐出しノズルの
両端から噴出する高温気体流によりフィラメントを細化
せしめる。細化されたフィラメントは実質的に集束され
ることなく、例えば移動するコンベアネット等の捕集装
置上で気体流と分離され、該ネット上に積層される。積
層されたフィラメントは自己の有する熱により互いに接
合される。捕集装置上に積層後冷却固化する前または後
にローラー等を用い加熱加圧して接合せしめてもよい。
の方法で製造することができる。前記の熱可塑性ポリウ
レタ弾性体を熔融し、例えば特公昭41−7883号公報に記
載された紡糸装置を用い、紡糸口金から吐出しノズルの
両端から噴出する高温気体流によりフィラメントを細化
せしめる。細化されたフィラメントは実質的に集束され
ることなく、例えば移動するコンベアネット等の捕集装
置上で気体流と分離され、該ネット上に積層される。積
層されたフィラメントは自己の有する熱により互いに接
合される。捕集装置上に積層後冷却固化する前または後
にローラー等を用い加熱加圧して接合せしめてもよい。
いずれの方法においても、不織布はポリウレタン弾性繊
維自体の接合よりなるものであり、溶剤、接着剤等は使
用しない。従って、不織物、溶出物等が極めて少ない不
織布を得る事が出来る。
維自体の接合よりなるものであり、溶剤、接着剤等は使
用しない。従って、不織物、溶出物等が極めて少ない不
織布を得る事が出来る。
本発明方法において不織布を構成するポリウレタン弾性
繊維の平均直径は、ポリウレタンの吐出量、紡出速度、
引張り速度等により任意に選択することができるが、人
工血管用としては平均直径は30ミクロン以下が好まし
い。更に好ましくは20ミクロン以下である。繊維の直径
が大きくなると人工血管の内壁の粗度が大きくなり血栓
が生成しやすくなる。
繊維の平均直径は、ポリウレタンの吐出量、紡出速度、
引張り速度等により任意に選択することができるが、人
工血管用としては平均直径は30ミクロン以下が好まし
い。更に好ましくは20ミクロン以下である。繊維の直径
が大きくなると人工血管の内壁の粗度が大きくなり血栓
が生成しやすくなる。
このようにして得られたポリウレタン弾性繊維不織布と
しては、目付10g/m2〜50g/m2のものが好適である。目付
が小さいと取扱いが困難となり、大きいと芯棒に捲きつ
けた端が段になりやすい。
しては、目付10g/m2〜50g/m2のものが好適である。目付
が小さいと取扱いが困難となり、大きいと芯棒に捲きつ
けた端が段になりやすい。
管状体を成型する際に使用する芯棒としては、加熱成型
後管状体を引き抜くために、ポリウレタン繊維との膠着
を生じ難い材質が望ましく、フッ素樹脂をコーティング
した鉄棒、フッ素樹脂丸棒などが好適に用いられる。
尚、加熱成型後芯棒を引き抜くことが可能なのはポリウ
レタン弾性繊維よりなる本願多孔性管状体が伸縮性を有
するためであり、伸縮性のない素材チューブでは殆ど不
可能である。
後管状体を引き抜くために、ポリウレタン繊維との膠着
を生じ難い材質が望ましく、フッ素樹脂をコーティング
した鉄棒、フッ素樹脂丸棒などが好適に用いられる。
尚、加熱成型後芯棒を引き抜くことが可能なのはポリウ
レタン弾性繊維よりなる本願多孔性管状体が伸縮性を有
するためであり、伸縮性のない素材チューブでは殆ど不
可能である。
成型に用いる加熱温度および時間はポリウレタン不織布
が、互に接合して一体化させるめに70〜200℃が好まし
く、特に100〜180℃が好適である。このようにして得ら
れる多孔性管状体は、ポリウレタン弾性繊維の不織布が
互に熱により強固に接合され一体化したものであり、管
状体の内腔の直径及び肉厚は芯棒と型枠の寸法により変
えることが出来る。
が、互に接合して一体化させるめに70〜200℃が好まし
く、特に100〜180℃が好適である。このようにして得ら
れる多孔性管状体は、ポリウレタン弾性繊維の不織布が
互に熱により強固に接合され一体化したものであり、管
状体の内腔の直径及び肉厚は芯棒と型枠の寸法により変
えることが出来る。
人工血管という観点からすれば管状体の内腔の直径は2
〜40mmであるが、本発明の特徴を発揮するには2〜20m
m、さらには3〜15mmであることが好ましい。管状体の
肉厚は0.1〜5mm、好ましくは0.2〜3mmである。また本発
明の人工血管の多孔性は一定の肉厚の管状体に用いる不
織布の量によって任意に調整する事が出来る。
〜40mmであるが、本発明の特徴を発揮するには2〜20m
m、さらには3〜15mmであることが好ましい。管状体の
肉厚は0.1〜5mm、好ましくは0.2〜3mmである。また本発
明の人工血管の多孔性は一定の肉厚の管状体に用いる不
織布の量によって任意に調整する事が出来る。
多孔性は一般には孔径分布と気孔率で表わせるが、人工
血管の場合透水率で表現するのが一般的であり、かつ実
際的でもある。特に、本発明の多孔性管状体のように繊
維の構造体よりなる場合には透水率で表わすのが好まし
い。透水率とは120mmHgの圧力下で人工血管の管壁1cm2
当り1分間に通過する水量(ml)をいう。本発明におい
ては、この透水率が3000ml/分以下、込ましくは1500ml/
分以下、さらに好ましくは500ml/分以下である。
血管の場合透水率で表現するのが一般的であり、かつ実
際的でもある。特に、本発明の多孔性管状体のように繊
維の構造体よりなる場合には透水率で表わすのが好まし
い。透水率とは120mmHgの圧力下で人工血管の管壁1cm2
当り1分間に通過する水量(ml)をいう。本発明におい
ては、この透水率が3000ml/分以下、込ましくは1500ml/
分以下、さらに好ましくは500ml/分以下である。
本発明の低温ガスプラズマは常法により発生させる事が
できる。高電圧は直流でも交流でも可能であるが、プラ
ズマ発生の容易さ、プラズマの安定性、処理効果の均一
性から13.56MHzの高周波の使用が好ましい。高周波電圧
印加用の電極は、プラズマ反応器の内部にある内部電極
方式及び外部に設けた外部電極方式があり、又、各々に
ついて容量結合型電極及び誘導結合型電極があるが、い
ずれも利用できる。
できる。高電圧は直流でも交流でも可能であるが、プラ
ズマ発生の容易さ、プラズマの安定性、処理効果の均一
性から13.56MHzの高周波の使用が好ましい。高周波電圧
印加用の電極は、プラズマ反応器の内部にある内部電極
方式及び外部に設けた外部電極方式があり、又、各々に
ついて容量結合型電極及び誘導結合型電極があるが、い
ずれも利用できる。
管状体の内面への低温ガスプラズマ処理は、管状体を真
空容器に入れ、管状体の内側にモノマーを導入し、プラ
ズマを発生させる事によって内面を選択的にプラズマ処
理できる。好ましくは、管状体の外側を管状体に密着す
る内径を有するプラスチック或いはガラス、セラミック
等の非金属性チューブで覆い、管状体の一方を真空に吸
引し、他方よりモノマーを導入して管状体の内部にみに
モノマーのプラズマを発生させ、管状体の内面のみを選
択的にプラズマ処理する。更に好ましくは、上記方法に
おいて高周波電圧を印加する電極を管状体の長さ方向に
一定速度で移動させれば、より均一なプラズマ処理が可
能となる。
空容器に入れ、管状体の内側にモノマーを導入し、プラ
ズマを発生させる事によって内面を選択的にプラズマ処
理できる。好ましくは、管状体の外側を管状体に密着す
る内径を有するプラスチック或いはガラス、セラミック
等の非金属性チューブで覆い、管状体の一方を真空に吸
引し、他方よりモノマーを導入して管状体の内部にみに
モノマーのプラズマを発生させ、管状体の内面のみを選
択的にプラズマ処理する。更に好ましくは、上記方法に
おいて高周波電圧を印加する電極を管状体の長さ方向に
一定速度で移動させれば、より均一なプラズマ処理が可
能となる。
フッ素化合物の低温ガスプラズマによる重合膜の形成及
び表面処理状態は真空度、出力、時間、モノマー流量等
のいわゆるプラズマパラメータに依存する。一般にモノ
マー流量の増加、真空度の低下、及び重合時間の増加に
より重合膜の形成量は増大する。
び表面処理状態は真空度、出力、時間、モノマー流量等
のいわゆるプラズマパラメータに依存する。一般にモノ
マー流量の増加、真空度の低下、及び重合時間の増加に
より重合膜の形成量は増大する。
フッ素化合物はガス状でプラズマ反応器中へ導入する。
高沸点の化合物については適当な加熱装置により加熱・
気化し導入する。導入するモノマーの量はプラズマの発
生状態、及び生成物の性状に大きく影響するものであ
り、通常10-4〜10Torr、好ましくは10-3〜100Torr、更
に好ましくは5×10-2〜5×10-1Torrである。フッ素化
合物の圧力が10-4Torrより小さい場合は、プラズマの発
生が十分でなく、不織布表面のプラズマ重合膜の形成或
いは表面改質は十分でない。又、10Torrを越えるとプラ
ズマ発生が不安定であったり、又は重合物の性状が十分
でないか、又は処理が不均一になり好ましくない。モノ
マーの導入と同時にモノマーを活性化するガス、例えば
窒素、アルゴン、ヘリウム等のガスの併用も可能であ
る。但し、モノマー及びこれらのガスの圧力が10-4〜10
Torrの範囲となる事が好ましい。
高沸点の化合物については適当な加熱装置により加熱・
気化し導入する。導入するモノマーの量はプラズマの発
生状態、及び生成物の性状に大きく影響するものであ
り、通常10-4〜10Torr、好ましくは10-3〜100Torr、更
に好ましくは5×10-2〜5×10-1Torrである。フッ素化
合物の圧力が10-4Torrより小さい場合は、プラズマの発
生が十分でなく、不織布表面のプラズマ重合膜の形成或
いは表面改質は十分でない。又、10Torrを越えるとプラ
ズマ発生が不安定であったり、又は重合物の性状が十分
でないか、又は処理が不均一になり好ましくない。モノ
マーの導入と同時にモノマーを活性化するガス、例えば
窒素、アルゴン、ヘリウム等のガスの併用も可能であ
る。但し、モノマー及びこれらのガスの圧力が10-4〜10
Torrの範囲となる事が好ましい。
プラズマの出力は電極の単位面積当り、通常高々3W/c
m2、好ましくは高々2W/cm2、更に好ましくは0.05〜1W/c
m2である。3W/cm2以上では、プラズマ重合膜の架橋度が
大きくなり、皮膜強度の低下や着色或いは基材である不
織布の損傷がある。プラズマ重合時間は長い程十分な重
合膜の形成や表面フッ素化処理が出来るが、反面重合膜
の架橋密度の増大やエッチング等による変化、劣化が生
じる為、通常1〜3600秒、好ましくは30〜1800秒であ
る。
m2、好ましくは高々2W/cm2、更に好ましくは0.05〜1W/c
m2である。3W/cm2以上では、プラズマ重合膜の架橋度が
大きくなり、皮膜強度の低下や着色或いは基材である不
織布の損傷がある。プラズマ重合時間は長い程十分な重
合膜の形成や表面フッ素化処理が出来るが、反面重合膜
の架橋密度の増大やエッチング等による変化、劣化が生
じる為、通常1〜3600秒、好ましくは30〜1800秒であ
る。
フッ素化合物の低温ガスプラズマ処理により、不織布の
表面或いは不織布を構成するポリウレタン繊維表面にフ
ッ素化合物のプラズマ重合膜の形成、或いはフッ素化表
面の形成がなされる。プラズマ重合膜は、不織布表面或
いはポリウレタン繊維表面に通常50Å〜100Å以上形成
されている。これは、表面の電子顕微鏡観察接触角測
定、IRやESCA等の分光学的測定より確認される。プラズ
マ重合・処理法の大きな特徴は、50Å〜100Åといった
超極薄膜でも均一に付与できる事である。
表面或いは不織布を構成するポリウレタン繊維表面にフ
ッ素化合物のプラズマ重合膜の形成、或いはフッ素化表
面の形成がなされる。プラズマ重合膜は、不織布表面或
いはポリウレタン繊維表面に通常50Å〜100Å以上形成
されている。これは、表面の電子顕微鏡観察接触角測
定、IRやESCA等の分光学的測定より確認される。プラズ
マ重合・処理法の大きな特徴は、50Å〜100Åといった
超極薄膜でも均一に付与できる事である。
本発明に使用するフッ素化合物は分子内に炭素の骨格と
フッ素原子を有していればよく、特に限定されない。分
子中に、ベンゼン環或いはOH基、CO基等の官能基や二重
結合等含むものは、接触角或いは着色等の問題があり良
好なプラズマ重合膜を形成しにくい。又、フッ素化合物
中のフッ素含有率も高い方がよく、好ましくは50%以上
である。
フッ素原子を有していればよく、特に限定されない。分
子中に、ベンゼン環或いはOH基、CO基等の官能基や二重
結合等含むものは、接触角或いは着色等の問題があり良
好なプラズマ重合膜を形成しにくい。又、フッ素化合物
中のフッ素含有率も高い方がよく、好ましくは50%以上
である。
フッ素系化合物のプラズマ重合膜の組成・構造は必ずし
も定かではないが、重合膜の溶剤溶解性がない事、吸に
対する接触角が100゜以上、好ましくは105゜以上である
事(接触角が小さいと血栓が生成しやすく好ましくな
い)、及びフッ素導入により特徴づけられるC−Fの吸
収がIR或いはESCA等で認められる事が特徴としてあげら
れる。
も定かではないが、重合膜の溶剤溶解性がない事、吸に
対する接触角が100゜以上、好ましくは105゜以上である
事(接触角が小さいと血栓が生成しやすく好ましくな
い)、及びフッ素導入により特徴づけられるC−Fの吸
収がIR或いはESCA等で認められる事が特徴としてあげら
れる。
プラズマ重合膜の厚さは、好ましくは50Å以上、更に好
ましくは100Åであればよい。電子顕微鏡観察による
と、高々10μmの厚さの均一な膜を形成しており、本発
明の不織布ではこれらの構成繊維の表面を薄い膜で被っ
ている事がわかる。
ましくは100Åであればよい。電子顕微鏡観察による
と、高々10μmの厚さの均一な膜を形成しており、本発
明の不織布ではこれらの構成繊維の表面を薄い膜で被っ
ている事がわかる。
本発明のフッ素化合物のプラズマ処理物が何故良好な抗
血栓を有するのかは不明であるが、推測すれば、フッ素
表面の為に表面エネルギーが小さく血小板の粘着性が小
さい事及びプラズマ重合・処理表面であり、極めて均質
なかつ滑らかな表面である事等が原因として挙げられ
る。
血栓を有するのかは不明であるが、推測すれば、フッ素
表面の為に表面エネルギーが小さく血小板の粘着性が小
さい事及びプラズマ重合・処理表面であり、極めて均質
なかつ滑らかな表面である事等が原因として挙げられ
る。
本発明における抗血栓性の評価は1つは以下に述べる今
井一能勢の方法(人工臓器,2,95('78))に準じて行
なった。
井一能勢の方法(人工臓器,2,95('78))に準じて行
なった。
時計皿に試料を密着させて乗せ、37℃の恒温糟につけ
る。この上に0.25mlの犬の3.13%クエン酸ナトリウム添
加血(犬は雑種成犬を使用)をとり、さらに0.1Mの塩化
カルシウム0.025mlを加え、手で少しゆすって血液と混
ぜ合わせた後、水分の蒸発を補うため試料の周辺に少量
の水を入れガラス板で時計皿を覆う。適当な時間間隔で
水を加えて凝血反応を停止させる。スパチュラで凝血物
をとり、水中に5分間放置した後、約3mlの37%ホルマ
リンの入った試験管に移して5分間放置する。その後、
秤量までは蒸留水中に貯える。固定した凝血物は紙に
はさんで余分な水分を吸い取った後秤量する。血栓生成
率はガラス面の最終生成凝集物の重量を100%として算
出する。発明者らは、特に15分後の血栓生成率に着目し
て評価を行った。
る。この上に0.25mlの犬の3.13%クエン酸ナトリウム添
加血(犬は雑種成犬を使用)をとり、さらに0.1Mの塩化
カルシウム0.025mlを加え、手で少しゆすって血液と混
ぜ合わせた後、水分の蒸発を補うため試料の周辺に少量
の水を入れガラス板で時計皿を覆う。適当な時間間隔で
水を加えて凝血反応を停止させる。スパチュラで凝血物
をとり、水中に5分間放置した後、約3mlの37%ホルマ
リンの入った試験管に移して5分間放置する。その後、
秤量までは蒸留水中に貯える。固定した凝血物は紙に
はさんで余分な水分を吸い取った後秤量する。血栓生成
率はガラス面の最終生成凝集物の重量を100%として算
出する。発明者らは、特に15分後の血栓生成率に着目し
て評価を行った。
抗血栓性の評価の第2として血小板の粘着及び形態の観
察を行った。
察を行った。
生理食塩水でリンスした試料上に雑種成犬の新鮮血より
調製したPRPを滴下する。1分後PRPを除去し、生理食塩
水で洗浄した後、グルタルアルデヒドにて室温固定、さ
らにアルコール脱水、臨界乾燥を行った後、走査型電子
顕微鏡により付着血小板数を観測すると同時に付着血小
板の形態変化を観察した。形態変化は次の3つに分類し
た。
調製したPRPを滴下する。1分後PRPを除去し、生理食塩
水で洗浄した後、グルタルアルデヒドにて室温固定、さ
らにアルコール脱水、臨界乾燥を行った後、走査型電子
顕微鏡により付着血小板数を観測すると同時に付着血小
板の形態変化を観察した。形態変化は次の3つに分類し
た。
I型:正常の円盤形から球状化して3〜4本の偽足を出
したもの、材料表面への粘着が比較的弱いもの、 II型:数本以上の偽足を伸ばして偽足の長さの半分まで
薄い胞体を広げたもので強く粘着したもの、 III型:偽足の長さの半分以上に薄い胞体を広げたもの
から、ほぼ完全に胞体を拡張して類円形を呈し、完全に
粘着したもの。
したもの、材料表面への粘着が比較的弱いもの、 II型:数本以上の偽足を伸ばして偽足の長さの半分まで
薄い胞体を広げたもので強く粘着したもの、 III型:偽足の長さの半分以上に薄い胞体を広げたもの
から、ほぼ完全に胞体を拡張して類円形を呈し、完全に
粘着したもの。
(実施例) 以下、実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 脱水した水酸基価102のポリテトラメチレングリコール5
325部(以下、部はすべて重量部を意味する。)と1,4−
ブタンジオール220部とをジャケット付のニーダーに仕
込み、撹拌しながら充分に溶解した後、85℃の温度に保
ち、これにp,p′−ジフェニルメタンジイソシアネート1
985部を加えて反応させた。
325部(以下、部はすべて重量部を意味する。)と1,4−
ブタンジオール220部とをジャケット付のニーダーに仕
込み、撹拌しながら充分に溶解した後、85℃の温度に保
ち、これにp,p′−ジフェニルメタンジイソシアネート1
985部を加えて反応させた。
撹拌を続けると約30分で粉末状のポリウレタンが得ら
れ、これを押出機によりペレット状に成型しジメチルホ
ルムアミド中25℃で測定した濃度1g/100mlの相対粘度が
2.25のポリウレタン弾性体を得た。
れ、これを押出機によりペレット状に成型しジメチルホ
ルムアミド中25℃で測定した濃度1g/100mlの相対粘度が
2.25のポリウレタン弾性体を得た。
このようにして得たポリウレタン弾性体のペレットを原
料とし、1列に配列した直径0.8mmのノズルの両側に加
熱気体の噴射用スリットを有する溶融ブロー紡糸装置を
用い溶融温度233℃、ノズル当り毎分0.15gの割合でポリ
マーを吐出し、200℃に加熱した空気を3.5kg/cm2の圧力
でスリットから噴射して細化した。細化したフィラメン
トをノズル下方25cmに設置した80メッシュの金網からな
るコンベア上で捕集し、ローラーではさんで引取り不織
布を得た。この不織布はポリウレタン弾性繊維のモノフ
ィラメントが開織されて積層しており、フィラメント間
の交絡点は互に融着により接合されていた。この不織布
の物性値は次のごとくであった。
料とし、1列に配列した直径0.8mmのノズルの両側に加
熱気体の噴射用スリットを有する溶融ブロー紡糸装置を
用い溶融温度233℃、ノズル当り毎分0.15gの割合でポリ
マーを吐出し、200℃に加熱した空気を3.5kg/cm2の圧力
でスリットから噴射して細化した。細化したフィラメン
トをノズル下方25cmに設置した80メッシュの金網からな
るコンベア上で捕集し、ローラーではさんで引取り不織
布を得た。この不織布はポリウレタン弾性繊維のモノフ
ィラメントが開織されて積層しており、フィラメント間
の交絡点は互に融着により接合されていた。この不織布
の物性値は次のごとくであった。
目 付 15g/m2 引張強力 0.12kg/cm 破断伸度 520% 剛軟度 10mm フィラメント直径 5ミクロン 次いで、この不織布を直径5mmのフッ素樹脂でコーティ
ングした芯棒に捲き付けた後、内径7mmの円筒状の型枠
を入れ150℃で30分間加熱成型した。芯棒を引き抜いて
ポリウレタンの多孔性の管状体を得た。この管状体は不
織布が互に強固に接合され、一体化した構造であった。
ングした芯棒に捲き付けた後、内径7mmの円筒状の型枠
を入れ150℃で30分間加熱成型した。芯棒を引き抜いて
ポリウレタンの多孔性の管状体を得た。この管状体は不
織布が互に強固に接合され、一体化した構造であった。
続いて管状体の内面にCF4モノマーのガスを流し、外側
に内面より若干圧力が高くなるようアルゴンガスを流し
た。アルゴンガスの圧力は1mbarとした。13.56MHzの高
周波を30Wの出力で5分間印加し、筒状体の内面をフッ
素化合物の低温ガスプラズマ処理を行った。内面の水に
対する接触角は117.6゜であり良好な撥水性を示した。
に内面より若干圧力が高くなるようアルゴンガスを流し
た。アルゴンガスの圧力は1mbarとした。13.56MHzの高
周波を30Wの出力で5分間印加し、筒状体の内面をフッ
素化合物の低温ガスプラズマ処理を行った。内面の水に
対する接触角は117.6゜であり良好な撥水性を示した。
この管状体の透水率を測定したところ380ml/分であっ
た。さらに、処理明細中に述べた方法で抗血栓性の評価
を行った結果を第1表に示す。第1表より内面の抗血栓
性が非常にすぐれており、人工血管として最適であるこ
とがわかった。また、材料の力学的特性もプラズマ処理
前後で変化しなかった。
た。さらに、処理明細中に述べた方法で抗血栓性の評価
を行った結果を第1表に示す。第1表より内面の抗血栓
性が非常にすぐれており、人工血管として最適であるこ
とがわかった。また、材料の力学的特性もプラズマ処理
前後で変化しなかった。
血栓生成率はガラス面を100とした場合の15分後の血栓
生成率である。
生成率である。
(発明の効果) 本発明におけるポリウレタン弾性繊維は相互に接合され
た多孔性の管状体であるため、ポリウレタンの弾性を始
めとする生医学材料としての良好な特性を利用できると
ともに、生体組織の侵入に有利でありかつ生体組織を保
持し易いという利点を有する。さらに、少なくとも血液
接触面がフッ素化合物の低温プラズマ処理により高い抗
血栓を与えられているため、内面の高い抗血栓性を併せ
もち、小口径の人工血管としても使用できるという特長
を有する。又、力学的に良好なポリウレタン弾性繊維上
へフッ素化合物プラズマ重合膜を形成させる為に、材料
の力学的メリットを生かし、かつ材料の表面物性のみを
抗血栓性に変化させたものであり、従来の材料にみられ
た成型性の悪さ、力学的強度の低さ、耐久性の低さ、又
抗血栓性の変化等の欠点を大きく改良したものである。
た多孔性の管状体であるため、ポリウレタンの弾性を始
めとする生医学材料としての良好な特性を利用できると
ともに、生体組織の侵入に有利でありかつ生体組織を保
持し易いという利点を有する。さらに、少なくとも血液
接触面がフッ素化合物の低温プラズマ処理により高い抗
血栓を与えられているため、内面の高い抗血栓性を併せ
もち、小口径の人工血管としても使用できるという特長
を有する。又、力学的に良好なポリウレタン弾性繊維上
へフッ素化合物プラズマ重合膜を形成させる為に、材料
の力学的メリットを生かし、かつ材料の表面物性のみを
抗血栓性に変化させたものであり、従来の材料にみられ
た成型性の悪さ、力学的強度の低さ、耐久性の低さ、又
抗血栓性の変化等の欠点を大きく改良したものである。
又、本発明方法は溶剤を一切用いない完全なドライプロ
セスであるため、溶剤の残存による人体への障害を考慮
する必要がなく、全く安全であり、さらに特殊な材料、
プロセス、条件をとらない為に極めて安価に製造できる
等、大きなメリットがある。更に直線状の人工血管以外
にテーパーつきのもの、枝分れのあるものなどもそれぞ
れに合った成形具を使用すれば容易に製造できる。
セスであるため、溶剤の残存による人体への障害を考慮
する必要がなく、全く安全であり、さらに特殊な材料、
プロセス、条件をとらない為に極めて安価に製造できる
等、大きなメリットがある。更に直線状の人工血管以外
にテーパーつきのもの、枝分れのあるものなどもそれぞ
れに合った成形具を使用すれば容易に製造できる。
Claims (4)
- 【請求項1】熱可塑性ポリウレタン弾性体を熔融紡糸
後、高速高温気体に随伴し細化して得られた実質的に連
続したフィラメントをシート状に積層して得られたポリ
ウレタン弾性繊維不織布を芯棒に巻き付け、加熱成型し
多孔性の管状体とした後、該管状体の少なくとも内面を
フッ素化合物の低温ガスプラズマ処理を施す事を特徴と
する人工血管の製造方法。 - 【請求項2】加熱成型の温度が70−200℃である特許請
求の範囲第1項記載の製造方法。 - 【請求項3】ポリウレタン弾性繊維の平均直径が30ミク
ロン以下である特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 - 【請求項4】内面の水に対する接触角が100゜以上であ
る特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61008437A JPH0691889B2 (ja) | 1986-01-17 | 1986-01-17 | 人工血管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61008437A JPH0691889B2 (ja) | 1986-01-17 | 1986-01-17 | 人工血管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62167560A JPS62167560A (ja) | 1987-07-23 |
JPH0691889B2 true JPH0691889B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=11693101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61008437A Expired - Lifetime JPH0691889B2 (ja) | 1986-01-17 | 1986-01-17 | 人工血管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0691889B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2803017B2 (ja) * | 1993-06-07 | 1998-09-24 | 工業技術院長 | 抗血栓性医用材料及び医療用具並びにこれらの製造方法、製造装置及びプラズマ処理装置 |
WO2006132066A1 (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-14 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | 医療用カプセル内視鏡 |
-
1986
- 1986-01-17 JP JP61008437A patent/JPH0691889B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62167560A (ja) | 1987-07-23 |
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