JPH0691802B2 - 不連続な組識を有するデザートの製造法 - Google Patents

不連続な組識を有するデザートの製造法

Info

Publication number
JPH0691802B2
JPH0691802B2 JP1007513A JP751389A JPH0691802B2 JP H0691802 B2 JPH0691802 B2 JP H0691802B2 JP 1007513 A JP1007513 A JP 1007513A JP 751389 A JP751389 A JP 751389A JP H0691802 B2 JPH0691802 B2 JP H0691802B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dessert
raw material
protein
temperature
material liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1007513A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02190153A (ja
Inventor
浩也 湧口
圭次 森本
憲二 増竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
San Ei Gen FFI Inc
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
San Ei Gen FFI Inc
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by San Ei Gen FFI Inc, Morinaga Milk Industry Co Ltd filed Critical San Ei Gen FFI Inc
Priority to JP1007513A priority Critical patent/JPH0691802B2/ja
Publication of JPH02190153A publication Critical patent/JPH02190153A/ja
Publication of JPH0691802B2 publication Critical patent/JPH0691802B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、不連続な組織および食感を有するデザートを
工業的に有利に製造する方法に関する。
本発明による不連続な組織および食感を有するデザート
は、ゼリー相に歯応えまたは口あたりの異なる不連続相
が混在するデザートであって、アイスクリーム、生クリ
ーム、ホイップクリーム、フラワーペーストまたはゼリ
ーなどに積層して、新しい形態のデザートをつくること
に利用することができる。
〔技術の背景および従来技術の説明〕
これまでに、不連続な組織を有する食品は、微細な組織
では、ケーキ類が、また比較的大きい組織では、卵蛋白
の凝固物相に、固形物の具が分散する茶わん蒸しなどが
知られているだけであるが、これらのものはオーブンま
たは蒸し器で長時間の加熱を必要とする。しかしなが
ら、この方法は操作が繁雑で、連続製造が困難であるこ
とに加えて、高温における長時間の加熱による高いエネ
ルギーコストを要する、ということを避けることができ
ない。
本発明者は、不連続な組織および食感を有する食品を、
高温における長時間の加熱を要することなく、簡単に製
造することを企図して、種々研究を続け、ゼリーの組織
および食感と熱凝固した蛋白質の組織および食感を組合
わせると、不連続な組織および食感を有する食品を得る
ことに気付き、その知見に基づいて本発明に到達した。
〔発明の目的および発明の要約〕
本発明の目的は、高温度において長時間焼成し、または
蒸すことなく、閉鎖系の製造装置において、品質と風味
が良好な不連続な組織および食感を有するデザートを得
る方法を提供することにある。
本発明は、熱凝固性蛋白質、非熱凝固性蛋白質およびゲ
ル化剤を含むデザート原料液を、その熱凝固性蛋白質の
凝固温度以上の温度に加熱し、次いでそのゲル化剤のゲ
ル化温度以上の温度において、該デザート原料液にせん
断を加え、その後、該デザート原料液を、そのゲル化剤
のゲル化温度以下の温度に冷却して、ゲル化し、それに
よって熱凝固性蛋白質の熱凝固物相およびゼリー相の混
在するデザートを形成することを特徴とする不連続な組
織を有するデザートの製造法である。
本発明の不連続な組織を有するデザートの製造法におい
て、ゲル化剤のゲル化温度以上の温度においてデザート
原料液に加えるせん断を、ホイッピングにより行なうこ
とができ、デザート原料液の熱凝固性蛋白質含量を0.1
〜10.0%とすることができ、デザート原料液の非熱凝固
性蛋白質含量を0.1〜10.0%とすることができ、さらに
デザート原料液のゲル化剤含量を0.01〜5.0%とするこ
とができる。
〔発明の具体的な説明〕
本発明に使用する熱凝固性蛋白質は、熱凝固性ホエー蛋
白質、卵白、卵黄、綿実蛋白質、および大豆より熱凝固
性蛋白質を取り出した大豆蛋白質プラズマ等の加熱によ
って凝固する蛋白質である。これらはいずれも市販品で
あり、その使用量は、デザート原料液に対して、0.1〜1
0.0%(重量、以下同じ)である。
本発明に使用する非熱凝固性蛋白質は、非熱凝固性蛋白
質、カゼイン、カゼインナトリウム、大豆蛋白質、グル
テンおよびこれらの酵素分解物であって、加熱によって
凝固することがない蛋白質である。これらはいずれも市
販品であり、その使用量は、デザート原料液に対して、
0.1〜10.0%である。
本発明に使用するゲル化剤は、ローメトキシルペクチ
ン、ゼラチン、カラギーナン、寒天、ファセレラン、ジ
ェランガム、キサンタンガムとローカストビーンガムの
混合物などの単品または混合物である。これらはいずれ
も市販品であり、その使用量は、デザート原料液に対し
て、0.01〜5.0%である。
本発明によると、熱凝固性蛋白質、非熱凝固性蛋白質お
よびゲル化剤を水に分散して、デザート原料液を調製す
るが、デザート原料液の調製において、砂糖、香料、色
素および油脂を加えることができる。デザート原料液
を、その熱凝固性蛋白質の凝固温度以上の温度に加熱し
て、熱凝固性蛋白質の凝固物相を形成した後、そのゲル
化剤のゲル化温度以上の温度において、デザート原料液
にせん断を加え、その後そのデザート原料液を、そのゲ
ル化剤のゲル化温度以下の温度に冷却して、熱凝固性蛋
白質の凝固物相の混在するゼリー相を形成し、それによ
って不連続な組織および食感を有するデザートを製造す
る。
本発明の不連続な組織および食感を有するデザートの製
造において、デザート原料液に加えるせん断は、デザー
ト原料液の撹拌およびデザート原料液のホイップにより
行なわれる。デザート原料液に加えるせん断をホイップ
により行なう場合は、デザート原料液を、その熱凝固性
蛋生質の凝固温度以上の温度に加熱して、熱凝固性蛋白
質の凝固物相を形成した後、そのゲル化剤のゲル化温度
以上の温度においてデザート原料液をホイップし、つい
でそのデザート原料液を、そのゲル化剤のゲル化温度以
下の温度に冷却して、ゼリー相を形成し、それによって
不連続な組織および食感を有するデザートを製造する。
例えば、熱凝固性蛋白質に、熱凝固性ホエー蛋白質を、
非熱凝固性蛋白質に、カゼインを、またゲル化剤に、ロ
ーメトキシルペクチン、カラギーナンおよびゼラチンを
使用し、これらに砂糖、油脂、乳化剤、香料および色素
を配合して、デザート原料液を調製する場合、これらの
原料を水に分散し、それを油脂が溶解している温度にお
いて乳化し、熱凝固性ホエー蛋白質の凝固温度(約85
℃)以上の温度に加熱した後、50℃に冷却して、ホイッ
プし、そのホイップしたデザート原料液を、そのゲル化
剤のゲル化温度(35〜45℃)以下の温度に冷却し、それ
によって本発明の不連続な組織および食感を有するホイ
ップデザートを製造する。
以下において、試験例および実施例により本発明をさら
に詳しく説明する。
試験例1 デザートにおいて不連続な組織を形成するのに必要な成
分について試験を行なった。
(1)試料の調製 試料における原料の配合は第1表に示すとおりであっ
た。
(2)試験方法 第1表の原料をそれぞれ溶解用水に分散し、そのデザー
ト原料液を75℃に加温し、ホモミキサー(特殊機化工業
社製)により乳化した後、90℃に加温して、10分間保持
した。そのデザート原料液を55℃に冷却した後、これを
2分し、その一方のデザート原料液をホイッパー(愛工
社製)によりホイップし、他方のデザート原料液をプロ
ペラ撹拌機により33rpmにおいて撹拌して、デザート原
料液をせん断した。
それぞれのデザート原料液をカップに充填し、そのカッ
プを冷蔵庫に入れ、10℃に冷却して、それぞれのデザー
トを調製した。
ホイップしたデザートは、その製品の断面における気泡
の分散の度合を目視により評価し、これを喫食したとき
の感じを食感として評価した。
ホイップしたデザートは、そのオーバーラン値を計測し
た後、50℃の恒温室に2時間保持し、そのオーバーラン
値の変化を気泡の安定性として評価した。
ホイップしないデザートは、その製品の断面の状態を目
視により評価し、これを喫食したときの感じを食感とし
て評価した。
(3)試験の結果 第1表に示すとおりであった。
第1表において、ホイップした製品の気泡の安定性にお
けるF〇はオーバーランが変らないものであり、またF
×はオーバーランが低下したものである。ホイップした
製品の組織におけるOS〇は断面がスポンジ状のものであ
り、またOS×は気泡の分散が均一でないものである。ま
たホイップした製品の食感におけるOF〇はドライでスポ
ンジ状の弾力のあるものであり、またOF×はウエットで
ベタベタしたものである。
(4)考察 第1表の試験の結果によると、製品について良好な結果
が得られたものは、原料の配合において、熱凝固性ホエ
ー蛋白質、カゼインナトリウムおよびゲル化剤を配合し
たもの(No.7)だけであるが、熱凝固性ホエー蛋白質は
熱凝固性蛋白質であり、カゼインナトリウムは非熱凝固
性蛋白質であるから、デザート製品において、不連続な
組織を有する良好な製品を得るには、原料の配合におい
て、熱凝固性蛋白質、非熱凝固性蛋白質およびゲル化剤
の三者の配合を必要とすることがわかる。
試験例2 デザート原料液の加熱および冷却について試験を行なっ
た。
(1)試料の調製 原料の配合は、第1表の試験No.7のものである。
(2)試験方法 デザート原料液の乳化後の加温温度およびホイップ時ま
たはせん断時の温度を第2表に示す温度としたこと以外
は、試験例1と同様にして試験を行なった。
原料の配合において、ゲル化剤のゲル化温度は45℃であ
り、また熱凝固性ホエー蛋白質の熱凝固温度は85℃であ
った。
(3)試験の結果 第2表に示すとおりであった。
第2表における記号は第1表と同じである。
(4)考察 第2表の試験の結果によると、製品について良好な結果
が得られたものは、熱凝固性ホエー蛋白質の凝固温度
(85℃)以上の温度(90℃)に加熱し、ホイップまたは
せん断をゲル化剤のゲル化温度(45℃)以上の温度(50
℃)で行ない、また冷却をゲル化剤のゲル化温度(45
℃)以下の温度(10℃)で行なったものだけであるか
ら、デザート原料液を熱凝固性蛋白質の熱凝固温度以上
に加熱し、ホイップまたはせん断をゲル化剤のゲル化温
度以上の温度で行ない、また製品の冷却をゲル化剤のゲ
ル化温度以下の温度で行なうのがよいことがわかる。
試験例3 デザート原料液のゲル化剤について試験を行なった。
(1)試料の調製 原料の配合は第3表に示すとおりであった。
(2)試験方法 原料の配合を第3表に示すとおりとしたこと以外は、試
験例1と同様にして行なった。
(3)試験の結果 第3表に示すとおりであった。
第3表における記号は第1表と同じである。
(4)考察 第3表によると、原料の配合に使用したゲル化剤を使用
したものの全部について良好な結果が得られているか
ら、ゲル化剤は、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ファ
セレラン、ローメトキシルペクチン、キサンタンガムと
ローカストビーンガムの混合物、ジェランガム、および
これらの任意の混合物のいずれでもよいことがわかる。
試験例4 デザート原料液における熱凝固性蛋白質の量について試
験を行なった。
(1)試料の調製 原料の配合は第4表に示すとおりであった。
(2)試験方法 原料の配合を第4表に示すとおりとしたこと以外は、試
験例1と同様にして行なった。
(3)試験の結果 第4表に示すとおりであった。
第4表における記号は第1表と同じである。
(4)考察 第4表によると、熱凝固性ホエー蛋白質の量が0.1〜10.
0%のときに良好な結果が得られているから、デザート
原料液における熱凝固性蛋白質の量を0.1〜10.0%にす
るのがよいことがわかる。
試験例5 デザート原料液における熱凝固性蛋白質の種類について
試験を行なった。
(1)試料の調製 原料の配合は第5表に示すとおりであった。
(2)試験方法 原料の配合を第5表に示すとおりとしたこと以外は、試
験例1と同様にして行なった。
(3)試験の結果 第5表に示すとおりであった。
第5表における記号は第1表と同じである。
(4)考察 第5表によると、デザート原料液における熱凝固性蛋白
質は、熱凝固性ホエー蛋白質、卵白、卵黄、綿実蛋白質
および大豆蛋白質のいずれであってもよいことがわか
る。
試験例6 デザート原料液における非熱凝固性蛋白質の量について
試験を行なった。
(1)試料の調製 原料の配合は第6表に示すとおりであった。
(2)試験方法 原料の配合を第6表に示すとおりとしたこと以外は、試
験例1と同様にして行なった。
(3)試験の結果 第6表に示すとおりであった。
第6表における記号は第1表と同じである。
(4)考察 第6表によると、デザート原料液における非熱凝固性蛋
白質の量は、0.1〜10.0%がよいことがわかる。
試験例7 デザート原料液における非熱凝固性蛋白質の種類につい
て試験を行なった。
(1)試料の調製 原料の配合は第7表に示すとおりであった。
(2)試験方法 原料の配合を第7表に示すとおりとしたこと以外は、試
験例1と同様にして行なった。
(3)試験の結果 第7表に示すとおりであった。
第7表における記号は第1表と同じである。
(4)考察 第7表によると、デザート原料液における非熱凝固性蛋
白質は、非熱凝固性ホエー蛋白質、カゼイン、カゼイン
ナトリウム、大豆蛋白質、グルテンおよびカゼイン分解
物のいずれでもよいことがわかる。
実施例1 (原料の配合および説明) 砂 糖 17.00kg 脱脂粉乳 3.00kg 餅 粉 0.75kg 卵 白 2.75kg カゼインナトリウム 2.00kg 蜂 蜜 1.50kg カラギーナン 0.30kg ペクチン 0.10kg ゼラチン 1.50kg 寒 天 0.08kg 色 素 0.20kg 香 料 0.20kg 溶解用水 70.62kg 合 計 100.00kg 原料の配合において、脱脂粉乳およびカゼインナトリウ
ムは、非熱凝固性蛋白質を含み、その合計量は約2.9%
であり、卵白は熱凝固性蛋白質を含み、その量は約0.3
%であって、その熱凝固温度は65℃である。またカラギ
ーナン、ペクチンおよびゼラチンはゲル化剤であり、そ
の合計量は、1.9%であって、このゲル化剤混合物のゲ
ル化温度は約40℃である。
(デザートの調製) 原料の配合における溶解用水を40℃に加温し、これに蜂
蜜、砂糖、脱脂粉乳、餅粉、卵白、カゼインナトリウ
ム、カラギーナン、ペクチン、ゼラチンおよび寒天を加
え、さらに加温して、85℃において10分間撹拌して溶解
した後、これに色素および香料を加えて、デザート原料
液を調製した。
デザート原料液をプレート殺菌機(APV社製)に導入
し、140℃において10秒間加熱した後、70℃に冷却して
排出した。そのデザート原料液を、さらに50℃に冷却
し、連続式ホイップマシン(モンドミックス社製)に導
入し、ホイップして、50%のオーバーランとした後、ホ
イップしたデザート原料液をカップに充填し、そのカッ
プを冷蔵庫に入れ、10℃に冷却して蒸しパン様デザート
を調製した。
この蒸しパン様デザートは、外観、風味および食感のい
ずれも良好なものであった。またこの蒸しパン様デザー
トを、50℃の恒温器に5時間保持しても、離水し、また
は分離することがなかった。
実施例2 (原料の配合および説明) 砂 糖 17.00kg 脱脂粉乳 3.00kg 大豆蛋白質 2.00kg 酵素処理大豆蛋白質プラズマ 4.00kg ローメトキシルペクチン 0.10kg カラギーナン 0.20kg ゼラチン 1.30kg ジェランガム 0.03kg 色 素 0.20kg 香 料 0.10kg 溶解用水 71.97kg 合 計 100.00kg 原料の配合において、酵素処理大豆蛋白質プラズマは熱
凝固性蛋白質であって、その熱凝固温度は80℃であり、
大豆蛋白質および脱脂粉乳は、非熱凝固性蛋白質を含
み、その合計量は2.8%であり、またローメトキシルペ
クチン、カラギーナン、ゼラチンおよびジェランガム
は、ゲル化剤であって、その合計量は1.63%であり、こ
のゲル化剤混合物のゲル化温度は約40℃である。
(デザートの調製) 原料の配合を上記のとおりとしたこと以外は、実施例1
と同様にして、スポンジケーキ様デザートを調製した。
このスポンジケーキ様デザートは、外観、風味および食
感のいずれも良好なものであった。またこのスポンジケ
ーキ様デザートは、50℃の恒温器に5時間保持しても、
離水し、または分離することがなかった。
実施例3 (原料の配合および説明) 砂 糖 17.00kg 脱脂粉乳 3.00kg ヤシ油 5.00kg 熱凝固性ホエー蛋白質 3.00kg カゼインナトリウム 4.00kg 蜂 蜜 1.50kg ローメトキシルペクチン 0.30kg カラギーナン 0.40kg ゼラチン 1.30kg 色 素 0.20kg 香 料 0.20kg 溶解用水 64.10kg 合 計 100.00kg 原料の配合において、熱凝固性ホエー蛋白質は熱凝固性
蛋白質であって、その熱凝固温度は85℃であり、カゼイ
ンナトリウムおよび脱脂粉乳は非熱凝固性蛋白質を含
み、その合計量は約4.8%であり、またローメトキシル
ペクチン、カラギーナンおよびゼラチンは、ゲル化剤で
あって、このゲル化剤混合物のゲル化温度は約40℃であ
る。
(デザートの調製) 原料の配合を上記のとおりとし、ホイップ後のオーバー
ランを100%にしたこと以外は、実施例1と同様にし
て、カステラ様デザートを調製した。
このカステラ様デザートは、外観、風味および食感のい
ずれも良好なものであった。またこのカステラ様デザー
トは、50℃の恒温器に5時間保持しても、離水し、また
は分離することがなかった。
実施例4 (原料の配合および説明) 卵 3.0kg 熱凝固性ホエー蛋白質 2.0kg 脱脂粉乳 10.0kg 砂 糖 10.0kg バター 5.0kg ゼラチン 1.0kg カラギーナン 0.1kg ローメトキシルペクチン 0.4kg コーンスターチ 2.0kg 香 料 0.2kg 色 素 0.1kg 溶解用水 66.2kg 合 計 100.00kg 原料の配合において、熱凝固性ホエー蛋白質および卵
は、熱凝固性蛋白質を含み、その合計量は約2.3%であ
って、その熱凝固温度は85℃であり、脱脂粉乳は、非熱
凝固性蛋白質を含み、その含有量は約3%であり、また
ローメトキシルペクチン、カラギーナンおよびゼラチン
はゲル化剤であって、その合計量は1.5%であり、この
ゲル化剤混合物のゲル化温度は約40℃である。
(デザートの調製) 上記の配合の原料を溶解用水に加え、55℃に加温して溶
解した後、そのデザート原料液を均質機(三丸機械工業
社製)に導入して、乳化した。そのデザート原料液をプ
レート殺菌機(APV社製)に導入し、120℃において2秒
間加熱した後、冷却して55℃において排出し、直ちにス
タティックミキサーにより強く撹拌して、デザート原料
液混合物をせん断した。そのデザート原料液混合物を容
器に充填し、その容器を冷蔵庫に入れ、10℃に冷却し
て、イングリッシュプディングを調製した。
このイングリッシュプディングは、プディングにパンを
加えた様な不連続な食感があり、外観および風味もとも
に良好なものであった。
実施例5 (原料の配合および説明) 砂 糖 0.50kg 脱脂粉乳 7.00kg 卵 白 3.00kg 大豆蛋白質 0.30kg 醤 油 1.00kg 食 塩 0.50kg カツオだし 0.20kg ジェランガム 0.15kg ゼラチン 1.00kg キサンタンガム 0.10kg 色 素 0.10kg 香 料 0.15kg 溶解用水 86.00kg 合 計 100.00kg 原料の配合において、卵白は熱凝固性蛋白質を含み、そ
の含有量は0.3%であって、その熱凝固温度は65℃であ
り、大豆蛋白質および脱脂粉乳は、非熱凝固性蛋白質を
含み、その合計量は約0.5%であり、ジェランガムおよ
びゼラチンは、ゲル化剤であって、その合計量は1.15%
であり、そのゲル化剤混合物のゲル化温度は約35℃であ
る。
(デザートの調製) 上記の配合の原料を溶解用水に加え、その混合物を加温
して、85℃において10分間保持した後、アンカー型のア
ジテーターで撹拌して、デザート原料液混合物をせん断
し、これに色素および香料を加えてデザート原料液を調
製した。このデザート原料液をカップに充填し、そのカ
ップを冷蔵庫に入れ、10℃に冷却して、茶わん蒸し様デ
ザートを調製した。
この茶わん蒸し様デザートを50℃に加温し、その温度に
保持した後、喫食しても、その茶わん蒸し様デザート
は、離水しまた分離することがなく、さらに不連続な食
感が失なわれることもなかった。
実施例6 (原料の配合および説明) 砂 糖 13.00kg 脱脂粉乳 4.00kg グルテン 2.00kg 綿実蛋白質 2.00kg 非熱凝固性ホエー蛋白質 1.00kg 蜂 蜜 1.50kg カラギーナン 0.05kg 寒 天 0.10kg ローメトキシルペクチン 0.10kg キサンタンガム 0.10kg ローカストビーンガム 0.05kg 色 素 0.10kg 香 料 0.20kg 溶解用水 75.80kg 合 計 100.00kg 原料の配合において、綿実蛋白質は熱凝固性蛋白質であ
って、その熱凝固温度は80℃であり、非熱凝固性ホエー
蛋白質、グルテンおよび脱脂粉乳は、非熱凝固性蛋白質
を含み、その合計量は約4%であり、カラギーナン、寒
天、ローメトキシルペクチン、およびローカストビーン
ガムとキサンタンガムはゲル化剤であって、その合計量
は0.4%であり、そのゲル化剤混合物のゲル化温度は約5
0℃である。
(デザートの調製) 砂糖、脱脂粉乳、グルテン、綿実蛋白質、非熱凝固性ホ
エー蛋白質、カラギーナン、寒天、ローメトキシルペク
チン、キサンタンガムおよびローカストビーンガムを溶
解用水に加え、ミキサーで分散した後、これに蜂蜜を加
え、さらに10分間撹拌した後、これに色素および香料を
加えて、デザート原料液を調製した。
デザート原料液をプレート殺菌機(APV社製)に導入
し、120℃において2秒間加熱した後、冷却して60℃に
おいて排出し、直ちにスタティックミキサーによりデザ
ート原料液混合物をせん断し、カップに充填し、そのカ
ップを冷蔵庫に入れ、10℃に冷却して蒸しパン様デザー
トを調製した。
この蒸しパン様デザートは、蒸しパンのような不連続な
食感を有し、風味の良好なデザートであった。またこの
蒸しパン様デザートを50℃に保持した後に喫食しても、
その蒸しパン様デザートは、離水し、また分離すること
もなく、その不連続な食感が失なわれることがなかっ
た。
〔発明の効果〕
スポンジケーキに代表される不連続な食感を有するデザ
ートを、インラインの連続工程において、簡便に、衛生
的に、かつ低コストで製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱凝固性蛋白質、非熱凝固性蛋白質および
    ゲル化剤を含むデザート原料液を、その熱凝固性蛋白質
    の凝固温度以上の温度に加熱し、次いでそのゲル化剤の
    ゲル化温度以上の温度において、該デザート原料液にせ
    ん断を加え、その後、該デザート原料液を、そのゲル化
    剤のゲル化温度以下の温度に冷却することを特徴とする
    不連続な組織を有するデザートの製造法。
JP1007513A 1989-01-14 1989-01-14 不連続な組識を有するデザートの製造法 Expired - Fee Related JPH0691802B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1007513A JPH0691802B2 (ja) 1989-01-14 1989-01-14 不連続な組識を有するデザートの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1007513A JPH0691802B2 (ja) 1989-01-14 1989-01-14 不連続な組識を有するデザートの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02190153A JPH02190153A (ja) 1990-07-26
JPH0691802B2 true JPH0691802B2 (ja) 1994-11-16

Family

ID=11667862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1007513A Expired - Fee Related JPH0691802B2 (ja) 1989-01-14 1989-01-14 不連続な組識を有するデザートの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0691802B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5562536B2 (ja) * 2008-08-07 2014-07-30 森永製菓株式会社 酸性ゲル状食品の製造方法
JP4949508B2 (ja) * 2010-09-01 2012-06-13 森永乳業株式会社 ごまプリン及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02190153A (ja) 1990-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4720390A (en) Preparation of gelled food products
US4425369A (en) Cheese-containing composition for dessert making and process for producing the same
CA1332311C (en) Sweets and process for their manufacture
CN100496285C (zh) 制备胶态食品的方法以及用于该方法中的半成品
CA1104413A (en) Lipoprotein emulsions for food use, methods for preparing the same and food products including same
US5244675A (en) Aerated, spreadable confectionery product, of the kind constituted by a water-in-oil emulsion
JP4535654B2 (ja) 水中油型乳化組成物の製造方法
AU2002363181B8 (en) Caramel mixture and method for manufacturing thereof
JPH0691802B2 (ja) 不連続な組識を有するデザートの製造法
JP7184323B2 (ja) ゲル状食品及びその製造方法
JP3778766B2 (ja) 気泡有含焼菓子の製造方法
JPH07114631B2 (ja) 起泡性チヨコレ−ト加工食品の製造法
JP4883856B2 (ja) 食品の製造方法
JPH078198B2 (ja) 起泡性ゲル化食品の連続的製造方法
JP6771967B2 (ja) 流動状油脂組成物
JPS6119225B2 (ja)
JPH0530890A (ja) スポンジケーキ用水中油型乳化油脂組成物
US20110305812A1 (en) Food composition and method for producing the same
JP2003009797A (ja) 水中油型乳化組成物の製造方法
JP7184322B2 (ja) ゲル状食品及びその製造方法
JP7184321B2 (ja) ゲル状食品及びその製造方法
JP4390327B2 (ja) バッター液
JPS6242574B2 (ja)
JP2003135015A (ja) 加熱食品用クリーム類
JPS6244148A (ja) 起泡食品用卵液及び卵入り起泡性油脂組成物並びに卵入り凍結起泡食品の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees