JPH0690998A - 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を施した物品及びこのような被覆物品の製法 - Google Patents

湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を施した物品及びこのような被覆物品の製法

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JPH0690998A
JPH0690998A JP13880193A JP13880193A JPH0690998A JP H0690998 A JPH0690998 A JP H0690998A JP 13880193 A JP13880193 A JP 13880193A JP 13880193 A JP13880193 A JP 13880193A JP H0690998 A JPH0690998 A JP H0690998A
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インゲ・マリー・ホルムスコフ
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ、結合剤
(a)、親水性ポリマー(b)及び浸透圧上昇用化合物
(c)からなる被覆を施した物品の製法において、水ベ
ースに溶解した状態とは異なる状態、好ましくは溶解し
ていない固体の状態で浸透圧上昇用化合物(c)を塗布
する。 【効果】 この方法は時間のかかる水の蒸発を行うこと
なく簡単で迅速な被覆方法で実施できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿潤状態で摩擦低下特
性を持つ、結合剤(a)、親水性ポリマー(b)及び浸
透圧上昇用化合物(c)からなる被覆を施した物品、こ
のような物品の製法、物品の製造に使用する被覆材料、
及びこのような被覆材料中で水ベースに溶解した状態で
はない浸透圧上昇用化合物(c)を使用する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本発明は、特に、手術、治療または診断
方法に関連して使用する上記のような物品、例えば、体
腔に挿入する物品例えばカテーテル、ガイドワイヤ、傷
のドレーン及び光ファイバー用品に関するものである
が、これらに限定されてはいない。これらの物品はプラ
スチック、例えばPVCもしくはポリウレタンまたは金
属でできていてもよい。
【0003】これらの物品のいくつかの例、例えば摩擦
を減らす被覆を持つカテーテルが知られている。カテー
テルに関しては、カテーテルを体腔に挿入する前に水溶
液、適宜食塩溶液に漬けたとき、またはカテーテルが体
腔に挿入されたときに水性の体液と接触したときに、摩
擦低下用被覆があるとカテーテルの表面が滑り易く、潤
滑になる。従って、カテーテルを体腔に挿入するまたは
体腔から取り出すときの患者の不快感がかなり減る。同
時に、カテーテルの使用により繊細な組織を傷つける危
険性もかなり減少する。
【0004】上記の型の被覆の例がいくつかの文献に開
示されており、この場合、結合剤がポリウレタンベース
であり、親水性ポリマーがポリ−(N−ビニルラクタ
ム)ベースである。例えば英国特許第1,600,96
3号(Micklus 他)、米国特許第4,666,437号
(Lambert )、米国特許第4,642,267号(Crea
sy他)及びWO明細書90/05162(Uno Plast A/
S )を参照のこと。さらに、デンマークの公表され受理
された特許出願第159,018号(Lambert )は親水
性ポリエチレンオキシドと疎水性ポリウレアとのインタ
ーポリマーをベースとする被覆を開示している。
【0005】親水性被覆をベースとする摩擦低下用被覆
の摩擦係数は乾燥した状態より湿った状態ではるかに低
い。しかし、このような親水性被覆は乾燥し、その結
果、物品の親水性が不十分になり、摩擦係数が上昇する
傾向があることが判った。このように、種々の基板上の
親水性ポリマー被覆を調べた結果、親水性ポリマー被覆
で被覆した物品を水に漬けた場合には被覆を十分湿らせ
ることができるが、粘膜のようなものと接触させると親
水性被覆と粘膜と間の浸透能の違いからポリマーの水分
含量が低下する危険性が高いことが判った。粘膜は高い
浸透能を持つ、すなわち、親水性被覆に比べて塩濃度が
高いため、水は親水層からでて、粘膜へ入り、塩濃度の
差を均一化する。
【0006】摩擦係数を高めることになるこのような乾
燥はカテーテルを取り出そうとするときなどに非常に不
快でありうることは明かである。
【0007】この問題の解決についは、米国特許第4,
906,237号(欧州特許第217,771号及びデ
ンマーク特許出願第4532/86に対応;Johansson
他)があり、ポリマー被覆を少なくとも2%の塩、単糖
または二糖または糖アルコールを含有する溶液で処理
し、次に溶液から溶媒を蒸発させることが提起されてい
る。このような処理により親水性被覆中に浸透圧上昇用
化合物が確実に存在することになり、被覆と周囲の粘膜
の間の浸透能の差がなくなる。しかし、提起された溶液
処理後に通常は水である溶媒を蒸発させる処理では、水
の蒸発が難しく、また、いくつかの理由から時間のかか
る工程となることから、製造に時間がかかる。すなわ
ち、水自体、沸点が高く、蒸発熱を大量に供給する必要
がある、比較的蒸発しにくい溶媒なのである。さらに、
添加した浸透圧上昇用化合物が蒸気圧を低下させ、その
ため、水の揮発性がさらに低下する。最後に、親水性被
覆は水と結合し、被覆内の水を保持することになる。乾
燥工程の間に、被覆内に非常に少量の水しか残らず、被
覆は粘着性となる。そうすると、工程の最後には完全に
乾燥し、粘着性をなくす必要のある被覆した物品の取り
扱いがさらに困難になる。
【0008】Johansson 等の方法で被覆した物品にはさ
らに、浸透圧上昇用化合物の結晶化または沈澱を制御で
きないという欠点もあり、従って、この結晶化または沈
澱は、溶解状態で化合物(c)を塗布した後の乾燥工程
の間に一般的な条件に支配される。結晶化または沈澱の
間に、この工程は、不均一な結晶速度または沈澱速度
や、1時間と言った長時間浸漬して塗布する間に生じる
溶解化合物の不均一な拡散により生じる不定条件に曝さ
れる。
【0009】従って、製造手法が複雑ではなく、時間の
かからない、そして得られた被覆は物品を体腔に挿入し
たときに低い摩擦を維持でき、浸透圧上昇用化合物が被
覆内により均一に分散している上記のタイプの被覆を施
した物品を製造する方法が必要とされている。
【0010】
【手段】上記の要件を満たし、被覆が結合剤(a)、親
水性ポリマー(b)及び浸透圧上昇用化合物(c)から
なる、湿潤状態での摩擦低下特性を持つ被覆を施した物
品の製法は、水ベースの溶解状態とは異なる状態、好ま
しくは溶解していない固体の状態で浸透圧上昇用化合物
(c)を塗布することを特徴する。
【0011】上記のように、化合物を溶解するために水
を使用せず、浸透圧上昇用化合物を塗布することによ
り、例えば米国特許第4、906、237号(Johansso
n 他)の開示した、通常、塗布した後に溶媒を蒸発させ
る時間のかかる工程とは別の工程で、浸透圧上昇用化合
物を通常水溶液の形で塗布する手法と比べて、製造工程
をかなり単純化することができる。
【0012】もう1つ利点は、化合物(c)から溶媒を
蒸発させる間の制御不可能な条件に依存する必要がなく
なるために、被覆表面全体にわたって化合物(c)が統
制のとれた状態で均一に分散するということである。
【0013】さらにもう1つの利点は、浸透圧上昇用化
合物例えば塩化ナトリウムを水溶液として使用しないた
め、使用機器腐食の問題が減るまたはなくなることであ
る。
【0014】本発明方法の好ましい実施態様によると、
浸透圧上昇用化合物(c)を粒径が50μm以下、好ま
しくは30μm以下、特に好ましくは20μm以下の微
粒子状の固体の形で塗布する。このように粒径が小さい
と、化合物(c)が均一に分布し、化合物(c)の粒子
は被覆表面にでこぼこを作らない。
【0015】浸透圧上昇用化合物(c)は大きな結晶を
破砕または粉砕して、鋭利な構造が得られるように作成
すると有利である。このような粒子の懸濁液は驚くほど
優れた安定性を有することが判った。
【0016】本発明の実施態様によると、浸透圧上昇用
化合物は固体粉末の形で粉末塗布すると有利である。
【0017】本発明の別の実施態様によると、浸透圧上
昇用化合物はこの化合物が溶解しない有機溶媒中の懸濁
液またはエマルジョンの形で塗布することができる。こ
の場合、化合物(c)の粒子はばらばらの粒子として被
覆全体に均一に分散する。固体粒子の場合、結晶構造の
主要な部分は被覆工程の前に決まる。別な非制御的結晶
成長が被覆工程の間または後に起こっても、その程度は
限定されており、被覆の有利な特性に本質的な影響を与
えることはない。
【0018】後者の場合、浸透圧上昇用化合物は、結合
剤(a)と親水性ポリマー(b)を含有する塗布された
1つ以上の被覆材料と共に塗布することもできる。この
方法では、被覆工程の数を増やすことなく、浸透圧上昇
用化合物を塗布することができる。
【0019】本発明の特定実施態様によると、親水性ポ
リマー(b)またはその一部も懸濁した、溶解していな
い状態で塗布することもできる。この方法では、親水性
ポリマーが結合剤と同じ溶媒に可溶である必要はなくな
るので、広範囲の親水性ポリマーが使用できる。このよ
うな方法では、被覆の構造を調整することもできる。例
えば、結合剤のマトリックス中に、親水性ポリマーのば
らばらな粒子と化合物(c)の粒子のばらばらな粒子と
が均一に分散しており、このマトリックスには溶解状態
で塗布した親水性ポリマーの一部を任意に含んでいても
よい。
【0020】浸透圧上昇用化合物(c)を1つ以上の被
覆材料層の統合した部分として塗布する場合には、次の
手順を使用すると有利である。化合物(c)を含有する
各被覆材料層を、第一部分が有機溶媒に溶解した結合剤
(a)と有機溶媒に溶解または分散した親水性ポリマー
(b)からなり、第二部分が浸透圧上昇用化合物が溶け
ない有機溶媒、好ましくは化合物(a)及び(b)の溶
媒と同じ溶媒中に懸濁した浸透圧上昇用化合物(c)か
らなる塗布直前に混合する2つの別な部分として塗布す
る。
【0021】後者の場合、懸濁液は溶解していない親水
性ポリマーを懸濁した状態で含有していてもよい。
【0022】本発明方法は、粒径50μm以下、好まし
くは30μm以下、特に好ましくは20または15μm
以下の粒子の形の浸透圧上昇用化合物(c)を使用して
実施すると特に有利である。驚くべきことに、上記限度
以下の粒子を使用すると、全労働日にわたり被覆材料に
粒子が分散したままでいられる非常に安定な懸濁液が得
られることが判った。この作用の理由の1つは恐らく、
破砕または粉砕により粒子を製造すると鋭利な粒子が得
られることであろう。さらに、小さな粒子は完成した被
覆表面に、摩擦を増やす可能性のある小さなざらつきと
して沈澱しないことが確実になる。
【0023】本発明の特に有利な実施態様によると、結
合剤(a)1重量部当り4−16重量部の親水性ポリマ
ー(b)を含む被覆材料を使用する。このようにこれま
でに比べて結合剤(a)の量を比較的少くすることによ
り、物品に対して十分な結合が得られると共に、被覆が
高い親水性を得ることになる。
【0024】被覆に添加する浸透圧上昇用化合物(c)
の量は成分(a)と(b)の合計に対して計算して10
−40重量%であると有利である。浸透圧上昇用化合物
(c)の量は摩擦低下被覆を被覆した物品の用途に合わ
せるて調整する。少量または既知量の水で使用前に湿ら
せる場合には、10−25重量%の化合物(c)を使用
する。カテーテルの場合には、成分(a)と(b)の合
計に対して計算して20−30重量%の化合物(c)を
使用するのが好ましい。
【0025】結合剤(a)1重量部当り4−16重量部
の上記の量の親水性ポリマー(b)と成分(a)と成分
(b)の合計に対して10−40重量%の浸透圧上昇用
化合物(c)を合わせることにより、一層の被覆で、湿
潤状態で所望の摩擦低下特性を持つ優れた粘着性被覆を
得られることが判った。この実施態様は、米国特許第
4,906,237号(Johansson )に例示の方法と比
べ、生産手法をかなり改善する。上記特許の方法では、
第一ステップでは、短時間漬けて乾かすことにより、塩
化メチレン中に溶解したビュレット型のイソシアン酸ヘ
キサメチレンのトリマーの形態で結合剤を塗布すること
を含む。次に、第二ステップでは、再度漬けて乾燥さ
せ、次に70℃で40分間硬化させることにより、トリ
エチレンジアミンも含む塩化メチレン溶液中のポリビニ
ルピロリドンの形態で親水性ポリマーを塗布することを
含む。次に、第三ステップでは、長時間(1時間)浸漬
することにより、水に溶解した20%の塩化ナトリウム
と5%のポリビニルピロリドンを塗布することを含む。
70℃、長時間(8時間)かけて乾燥が完了する。
【0026】この方法と比べると、本発明方法では、実
施例1に示すように、短時間浸漬し、次いで60℃で1
時間空気乾燥し、硬化させることにより対応の結果が得
られる。
【0027】親水性ポリマー(b)は低分子親水性ポリ
マーと高分子親水性ポリマーとの混合物であると有利で
あり、例えば分子量20,000−50,000の低分
子ポリマー110−90重量%と分子量300,000
−400,000の高分子ポリマー90−10重量%か
らなると有利である。
【0028】本発明は、湿潤状態で摩擦低下特性を持つ
被覆を施した物品であって、前記被覆が結合剤(a)、
親水性ポリマー(b)及び浸透圧上昇用化合物(c)か
らなり、浸透圧上昇用化合物(c)が粒径50μm以
下、好ましくは30μm以下、最も好ましくは20μm
以下の粒子の形で存在することを特徴とする物品にも関
する。このような粒径のものを使用すると、溶媒から乾
燥させる間に制御できない方法で浸透圧上昇用化合物
(c)が沈澱するJohansson 他の方法で得られる被覆に
比べ、被覆化合物(c)は被覆中によく分散している。
【0029】粒子は大きな結晶を破砕または粉砕して得
られる粒子の形態で存在するのが好ましい。その結果、
驚くべきことに安定な懸濁液を形成しうることが判った
鋭利粒子が得られ、それにより被覆全体に粒子が均一に
分散するようになる。
【0030】所望の小さな粒径の粒子の製法には関係な
く、被覆工程の前に実質的に結晶が形成されることが重
要である。この方法では、物品の被覆には不均一な大き
さの結晶が不規則に分散することはなくなる。化合物
(c)が塩化ナトリウムまたは対応する結晶構造を持つ
塩からなるときには、粒子が等軸晶系結晶構造を持つと
好ましい。
【0031】本発明の物品は、化合物(c)の粒子が結
合剤(a)を含むマトリックス中に均一に分散した構造
を持つと有利である。
【0032】さらに、物品は、親水性ポリマー(b)と
化合物(c)とが結合剤(a)のマトリックス内にばら
ばらな粒子の形で存在するよう形成することができる。
さらに、親水性ポリマー(b)の一部のみと化合物
(c)とが、結合剤(a)と親水性ポリマー(b)の残
部の両者を含んでいるマトリックス内に、ばらばらな粒
子の形態で存在することも可能である。このような構造
により、親水性ポリマーが結合剤と同じ溶媒に可溶であ
る必要はなくなるので、全ての公知の親水性ポリマーで
物品を形成することができるようになる。このように、
デザインした被覆物品を得る可能性を改善した。
【0033】本発明の適応できる範囲を以下の詳細な説
明に示している。しかし、詳細な規格や具体的な例は単
に好適な実施態様を説明するためのものであって、本発
明で保護される範囲の種々の変更や改変については詳細
な説明から当業者には明らかとなろう。
【0034】上記のように、本発明方法は、物品特に体
腔に挿入するための物品に摩擦を減少させる被覆を施す
ために使用する。
【0035】このような物品は通常プラスチック、例え
ばPVCまたは熱可塑性ポリウレタン、または金属で作
られている。その一例がPVCでできたカテーテルであ
る。もう1つの例にはステンレス鋼性のトロカール針が
ある。
【0036】親水性ポリマーは通常これらの物品に直接
結合できないため被覆材料は結合剤を含む必要がある。
【0037】物品の材料と十分結合できるものであっ
て、親水性ポリマーを同時に使用できるものである限
り、全ての物質を結合剤として使用できる。
【0038】上記の要件に適合する結合剤の例として
は、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン−ゴム(SB
R)及び合成可溶性エラストマーがある。反応性イソシ
アン酸基を含まないポリウレタンを使用するのが特に有
利である。前記反応性イソシアン酸基は水と反応して、
非常に毒性の高い芳香族アミンを形成する。特に適した
ポリウレタンはジ−またはトリ−官能性イソシアン酸塩
と好適なポリオール例えばポリエステルポリオールから
できた熱可塑性ポリウレタンである。市販のポリウレタ
ンでは分子量の代わりに通常溶液粘度が示してある。特
に好適なポリウレタンはメチルエチルケトン中15%溶
液の粘度が少なくとも300cp好ましくは500−
5,000pcのものである。
【0039】被覆の湿潤状態での摩擦を低くするために
重要な親水性特性を得るために、原則的に、任意の親水
性ポリマーを通常いわゆるヒドロコロイドの形で使用す
ることができる。ヒドロコロイドは水と接触するとゲル
を形成する性質があり、従って、粘度を高める作用を持
つ。被覆が湿るとハイドロコロイドは被覆中で膨潤され
る。このように膨潤した被覆は所望の低い摩擦を持つ。
【0040】好適な親水性ポリマーの例には、ポリ−
(N−ビニルラクタム)、例えばポリビニルピロリドン
(PVP)、N−ビニルブチロラクタム及びN−ビニル
カプロラクタムのホモポリマー、並びに、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルブチロラクタム及び/またはN−
ビニルカプロラクタムのコポリマー:他のポリビニル化
合物、多糖類、親水性ポリウレタン、ポリヒドロキシア
クリレート、及びビニル化合物とヒドロキシアクリレー
トまたはアクリル酸のコポリマーがある。特に好適なも
のはポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ヘ
パリン、デキストラン、キサンタン、ポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、ビニルピロリドンとヒドロキシエチルメチルアクリ
レートのコポリマーまたはメチルビニルエーテルと無水
マレイン酸のコポリマーである。ポリビニルピロリドン
の他の特に好適な親水性ポリマーは、GAF(GAF薬
品、ウェイン、ニュージャージー、アメリカ)が製造し
ているマレイン酸とスチレンのコポリマー、例えば商品
名GANTREZ (GAF薬品、Wayne 、ニュージャージー、
アメリカ)として市販されているものなどのマレイン酸
とビニルエーテルのコポリマー、ポリアクリレート、ポ
リメタクリレートまたはポリエチレンオキシド例えば商
品名POLYOCTM(ユニオン・カーバイド社、ダンベリー、
コカチネット、アメリカ)で販売されているものであ
る。
【0041】親水性ポリマーは低分子親水性ポリマー
(LHP)と高分子親水性ポリマー(HHP)とをLH
P:HHPの比が10:90から90:10、好ましく
は75:25から45:55となるように組み合わせる
と有利である。
【0042】低分子親水性ポリマーと高分子親水性ポリ
マーを組み合わせて使用することによって、得られた被
覆は必要な固体性と所望の低い摩擦との両者を確実に得
られるようになる。このように高分子親水性ポリマーは
固体の被覆を提供し、湿潤状態では固体水フィルムを提
供するが、この摩擦は大きすぎる。これを低分子親水性
ポリマーと組み合わせることにより、摩擦を所望のレベ
ルまで低下させることができる。上記のLHP:HHP
の比は親水性ポリマーとしてポリビニルピロリドンを使
用して行った試験に基づくものである。ポリビニルピロ
リドンについては、低分子ポリマーは分子量20,00
0−50,000と定義され、高分子ポリマーは分子量
300,000−400,000と定義される。他の親
水性ポリマーを使用する場合には、最適なLHP:HH
P比及び分子量が変わることある。しかし、このような
場合に、本出願で示した情報を基に、2,3のテストか
ら得た固体性や粘着性また摩擦条件に基づいて選択する
と、最適な比と最適な分子量が当業者には簡単に判る。
【0043】好適な低分子親水性ポリマー(LHP)の
例には、各々分子量20,000、41,000、及び
50,000のGANTREZ AN-119、GANTREZ AN-139及びGA
NTREZ AN-149、並びに分子量約40,000のPVP K 30
がある。これらの低分子親水性ポリマーはすべてGAF
薬品から市販されている。
【0044】高分子親水性ポリマー(HHP)の例に
は、PVP K 90(分子量360,000:GAF薬品)及
びユニオン・カーバイド社のPOLYOXTM WSR N-750(分子
量300,000)、POLYOXTM WSR N-3000 (分子量4
00,000)及びPOLYOXTM WSR N-3333 (分子量40
0,000)がある。
【0045】浸透圧上昇用化合物は湿った被覆と周囲の
体液との間の浸透圧の差を等しくする任意の化合物であ
ってよい。このような化合物は低分子の水溶性化合物、
好ましくは水溶液中で解離する化合物である。その例に
は、特に、無機塩、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム及び塩化カルシウ
ム、または有機塩、例えばクエン酸ナトリウムがある。
原則として、他の水溶性化合物も使用できる。従って、
安息香酸ナトリウム、単糖または二糖例えばグルコー
ス、及び糖アルコール例えばソルビトールが使用でき、
これらはすべて米国特許4,906,237号に記載さ
れている。しかし、このような高分子化合物または非解
離化合物は、得られる浸透圧がモル濃度または解離した
化合物の場合にはイオン濃度により変化することからあ
まり適していない。単糖及び二糖は微生物の栄養培地と
して作用する点からさらに好ましくない。被覆に特定の
特性が必要とされる場合、上記のまたは他のそれほど好
適ではない浸透圧上昇化合物を浸透圧上昇用化合物
(c)全体としてまたは例えば塩化ナトリウム及び塩化
カリウムと組み合わせるなど化合物(c)の一部として
使用することができる。別な例としてはグリセロールが
あり、これは塗布するときに乳化した状態で使用でき、
例えば親水性ポリマー溶液中に乳化して塗布する。
【0046】すべてのことを考慮して、化合物(c)の
要件は通常、低分子の生理学的に許容される水溶性化合
物であることである。もちろん、生理学的に許容される
化合物に関する要件は、関係のある場合、例えば体腔に
挿入するための物品と関係する場合にのみ適応される。
【0047】結合剤(a)、親水性ポリマー(b)及び
浸透圧上昇用化合物(c)の組合せを実際に選択する場
合、成分(a)と成分(b)が被覆材料を塗布する間に
使用する溶媒に可溶性である、または特に成分(b)に
関して、少なくとも分散でき、一方、成分(c)が好ま
しくはその溶媒に対し溶解度が低い、より好ましくは実
質的に不溶であることが必要である。
【0048】被覆塗布後の溶媒の揮発性は溶けている成
分の存在に大きく作用されるため、成分(c)は溶媒に
不溶性であることが必要である。従って、この浸透圧上
昇用化合物すなわち化合物(c)を、米国特許4,90
6,237号に示唆されたように水溶液の形態で塗布す
る場合には、溶媒すなわち水を除去する時間が全工程の
時間を制約する要素となる。浸透圧上昇用化合物(c)
の濃度が高くなる程、水の蒸発に時間がかかる。例え
ば、浸透圧上昇用化合物がグリセロールであり、その濃
度が50%の場合、周囲の水分含量が50%であれば、
被覆中の水の分圧は釣り合う。このように釣り合うと、
被覆から水が以上蒸発しなくなる。
【0049】さらに、化合物(c)の結晶化も沈澱も制
御できず、その結果、懸濁したまたは乳化した形態で塗
布する場合と同じように被覆内に化合物(c)を分散さ
せることはできない。
【0050】このように、被覆の塗布や乾燥の間に粒子
の大きさや形状が変わらないことから、本質的な利点
は、化合物(c)が使用溶媒に不溶であることにより得
られる。従って、成分(c)は、乾燥工程の間に、乾燥
した被覆中の化合物(c)濃度を不均一にする可能性の
ある移動をすることはない。
【0051】溶媒を選択するときには、揮発性の高い溶
媒を選択すると、塗布後に溶媒が迅速に蒸発されるため
に有利である。
【0052】好適な溶媒の例には、酢酸エチル、アセト
ン、クロロホルム、メチルエチルケトン、塩化メチレ
ン、塩化エチレン、メタノール、エタノール、及びそれ
らの混合物があり、少量のアセトン、メチルエチルケト
ン、メタノール、エタノールまたは酢酸エチルと適宜混
合した塩化メチレンが好ましい。
【0053】場合によっては、浸透圧上昇用化合物
(c)は使用溶媒にある程度可溶であってもよい。この
ように、場合よっては、必要な結合剤(a)溶液や親水
性ポリマー(b)溶液または分散液を得るために、化合
物(c)がある程度可溶な、特定の溶液または溶液の組
合せを使用しなけらばならない。この場合、溶媒に水を
使用しないことでまだ有利であり、従って、本発明の利
点を少なくともある程度まで得ることができる。
【0054】結合剤例えばポリエレタンと親水性ポリマ
ー例えばポリビニルピロリドンとの比は、公知の手法、
例えばWO第90/05162明細書及び米国特許第
4,906,237剛(Johansson 他)の実施例の記載
に従うと、1:1.5から1:5、好ましくは1:2.
5から1:3.5となり、結合剤1重量部当りの親水性
ポリマーの重量は各々1.5−5部及び2.5−3.5
部となる。この比を維持しながら、溶解したまたは分散
した状態の結合剤及び/または親水性ポリマーを含む1
つ以上の被覆材料に分散した状態で浸透圧上昇用化合物
を添加することを含む本発明方法をそのまま使用するこ
とはできない。そこで、被覆が被覆物品に十分結合しな
い、または湿潤状態で所望の低い摩擦を得られないとい
う問題が容易に生じてくる可能性がある。
【0055】驚くべきことに、親水性ポリマーの量を結
合剤1重量部当り4または5重量部より多く、好ましく
は6重量部より多く、特に好ましくは8重量部より多く
まで増やすと、同時に分散した状態の浸透圧上昇用化合
物を塗布しながら、1つまたは2,3のステップで、本
発明に従って被覆を実施する場合に、被覆の良好な粘着
性と同時に所望の低い摩擦が得られることが判った。
【0056】結合剤及び親水性ポリマーのみを含む、す
なわち浸透圧上昇用化合物を含まない被覆材料では、結
合剤1重量部当りの親水性ポリマーが5重量部を超える
と、通常被覆の粘着性を十分得ることができないが、被
覆材料が分散した浸透圧上昇用化合物も含む場合、結合
剤1重量部当りの親水性ポリマーの上限は通常16重量
部、好ましくは14重量部、特に好ましくは13重量部
である。
【0057】従って、本発明方法で溶解していない状態
の浸透圧上昇用化合物を塗布できる可能性以外に、結合
剤に対する親水性ポリマーの量を増加できるという利点
も発見された。もちろん、このことにより、被覆ステッ
プが1つのときでさえ被覆全体に十分な親水性を容易に
与えることができるので、これは利点である。
【0058】従って、第一層に親水性ポリマーをやや少
なく含み、次の層では親水性ポリマーを増やすことがで
きるようになったため、いくつかの層を形成しながらい
くつかのステップで被覆することにより特に良好な親水
性が得られる。
【0059】上記の親水性ポリマーと結合剤の比は、親
水性ポリマーとしてポリビニルピロリドン(PVP)
を、結合剤としてポリウレタン(PU)を使用して実施
した試験に基づくものである。他の親水性ポリマー及び
/または他の結合剤を使用した場合には数値が変わるこ
とがある。しかし、一般に知られているように、懸濁し
た浸透圧上昇用化合物を含まない既知の被覆中のPU:
PVPの理想の比は1:1.5から1:5特に1:2.
5から1:3.5であり、一方、懸濁した化合物を入れ
ると、理想の比が1:4から1:16特に1:8から
1:13になることを考慮すると、当業者には、懸濁し
た化合物を使用しない場合の好適な比に関する常識に基
づき、懸濁した化合物と一緒に使用する場合の結合剤と
親水性ポリマーの別な組合せに好適な比は容易に見つけ
ることができる。
【0060】本発明の別な実施態様では、親水性ポリマ
ーと結合剤を含むポリマー被覆を塗布した後で、浸透圧
上昇用化合物例えば塩化ナトリウムを粉末塗布すること
ができる。ポリマー被覆を実施した直後に粉末塗布する
ことができる。粉末塗布する前に、塩化ナトリウムを破
砕して、粒径50μm以下、好ましくは30μm未満、
より好ましくは15μm未満にする。この実施態様で
も、溶媒として使用した水を除去するための時間のかか
る乾燥期間がなく、化合物(c)は被覆表面全体にわた
り均一に分散させることができる。
【0061】本発明方法を、ポリマー成分を溶解するた
めに使用した溶媒中に浸透圧上昇用化合物を分散させる
実施態様で実行するときには、実際に、浸透圧上昇用化
合物例えば塩化ナトリウムが不溶な有機溶媒である共通
の溶媒例えば塩化メチレン中で、通常は親水性ポリマー
またはその一部を共に含む、結合剤の溶液を作成するス
テップを含む手順に従うことができる。
【0062】さらに、所望の小さな粒系の塩を分散液を
作成することができる。分散液には、例えば塩の量に対
して10重量%までのいくつかの助剤も含むことができ
る。このような助剤の例は、 AEROSILTM(SiO2
(Degussa AG、フランクフルト、ドイツ)がある。連続
相として、塩が不溶で、ポリマー溶液と相容性である流
体を使用する。この流体は例えばポリマー溶液に使用し
たものと同じ溶媒例えば塩化メチレンであってよい。沈
澱を防ぐために分散液はできるだけ濃度が高いほうがよ
い。特別な問題が起こることなく全仕事日の間、同じ分
散液を使用することができるような安定した分散液が得
られる。濃度の高い分散液ではさらに、塗布後に蒸発さ
せなければならない塩化メチレンの量をできるだけ低く
することができるという利点も得られる。
【0063】親水性ポリマー(b)またはその一部を懸
濁した、溶解していない状態で塗布する実施態様を使用
する場合、このポリマーは化合物(c)と共に懸濁でき
る小さな粒子の形態であってよい。
【0064】非常に細い浸漬容器を被覆工程に使用する
ことができ、ポリマー溶液と塩の分散液を別々の供給パ
イプを介して前記容器に供給し、スタティックミキサで
混合する。浸漬容器内部のレベルが一定になるような速
度で供給を行うことができる。
【0065】塗布後、被覆した物品を好ましくは2つの
ステップで乾燥させる。第一ステップでは、沸騰と表面
での乾燥した膜またはフィルムの形成を避けるために、
穏和な条件例えば通常の空気乾燥を使用する。次に、比
較的強い条件、例えば40−100℃、好ましくは50
−70℃のオーブンで、20−120分、好ましくは約
1時間乾燥させる。
【0066】通常は、物品を包装した後に、最後に、蒸
気またはエチレンオキシドまたは電子照射により滅菌す
る。
【0067】
【実施例】実施例1 本実施例では、カテーテルの製造に使用されている品質
のPVC管への、湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆の
塗布を説明する。
【0068】次の組成の被覆材料を製造する: NaCl(100%) 3.0g ポリウレタン 0.9g ポリビニルピロリドンK30 4.6g ポリビニルピロリドンK90 4.6g 塩化メチレン 74.8g アセトン 12.1g 使用するNaClは粒径30μm以下となるように破砕
してある。粒子の大部分の粒径は約10μmである。
【0069】ポリビニルピロリドンK30の分子量は約
40,000であり、ポリビニルピロリドンK90の分
子量は約360,000である。これらは両方ともGA
Y化学、ウェイン、ニュージャージー、アメリカから市
販されている。
【0070】 塩/B +HP* 30重量% PU:PVP= 1:10 LHP:HHP= 50:50 乾燥物質含量 13.1重量%* B=結合剤;HP=親水性ポリマー 被覆材料は、先ずNaClを塩化メチレンの一部例えば
約25gに分散させて製造する。次に、ポリウレタンを
十分量の塩化メチレンに溶解し、通常塩化メチレンにポ
リウレタンを5−7重量%含む溶液とし、これを加え
る。撹拌してから、ポリビニルピロリドンK30とK9
0とを十分量の塩化メチレンに溶解して加え、撹拌す
る。最後にアセトンを加える。通常、被覆材料は室温ま
たは室温以下で製造する。
【0071】被覆するPVC管を被覆材料に漬けてか
ら、塩化メチレンが蒸発するまで空気乾燥させる。次
に、60℃のオーブンで約1時間硬化させる。包装後、
最後に、試料を蒸気またはエチレンオキシドを使用して
慣用法で滅菌する。
【0072】被覆の摩擦低下特性を、湿った被覆の摩擦
係数の測定と、主観テストの両方で評価する。主観テス
トでは、5名のテストグループが、Astra Tec AB, Moln
dalen 、スウェーデンが製造している市販の−Lo−F
ric−と比較して、摩擦、滑り特性、粘着性(乾燥)
及び表面のでこぼこについて評価する。
【0073】摩擦係数はASTM1894−90に従う
修正方法で測定する。この方法では、2つのカテーテル
を確保できる2つのグローブが底部についたスレッジを
使用する。これら2つのカテーテルは試験前に水に漬け
て湿してある。スラッジは湿った合成のラムスキン(洗
った皮)で被覆した水平な表面に並べ、表面の上を10
0mm/分の早さでスレッジを引っ張るために必要な引
っ張り強さを測定する。摩擦の運動係数は測定した引っ
張り強さに基づいて計算する。
【0074】上記の管を測定すると摩擦係数は0.18
であり、残りの特性の評価によると市販の対照製品と比
類のないことが判った。
【0075】以下の実施例の被覆でも同じ結果が得られ
た。
【0076】実施例2 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: 粒径15μm未満のNaCl(100%) 2.9g ポリウレタン 0.64g ポリビニルピロリドンK30 4.5g ポリビニルポロリドンK90 4.5g 塩化メチレン 75.4g 酢酸エチル 8.5g この被覆は以下の組成を有している: 塩/B + HP 30重量% PU:PVP 1:14 LHP:HHP 50:50 乾燥物質含量 13.1重量%実施例3 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 2g ポリウレタン 0.9g GANTREZ AN-119* 4.6g POLYOXTM WSR N- 3000** 4.6g 塩化メチレン 74.8g アセトン 12.1g * 分子量 20,000 ** 分子量 400,000 GANTREZ AN-119は実質的に使用溶媒に不溶であるが、流
体中で非常に安定な分散液を提供する。
【0077】この被覆材料は以下の組成を有している: 塩/B +HP 30重量% 結合剤:親水性ポリマー 1:10 LHP:HHP 50:50 乾燥物質含量 13.1重量%実施例4 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 1.1g ポリウレタン 1.1g ポリビニルピロリドンK90 6.6g 塩化メチレン 70.9g アセトン 12.0g この被覆は次の組成を有している: 塩含量(塩/B+HP) 14重量% PU:PVP 1:6 乾燥物質重量 8.5重量%実施例5 カテーテルの製造に使用する品質のPVC管を以下の被
覆材料で被覆する: ポリウレタン 1.1g ポリビニルピロリドンK30 4.3g ポリビニルピロリドンK90 4.3g 塩化メチレン 75.0g アセトン 12.1g 被覆材料に浸漬した後、管を短時間乾かし、次にKCl
とNaClを同量含む混合物を粉末塗布する。次に、被
覆を乾燥させる。
【0078】完成した被覆は次の組成である: 塩含量(塩/B+HP) 30重量% PU:PVP 1:8 LHP:HHP 50:50実施例6 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 2.6g ポリウレタン 0.6g ポリビニルピロリドンK30 4.9g ポリビニルピロリドンK90 4.9g 塩化メチレン 74.3g アセトン 12.1g この被覆の組成は次の通りである: 塩含量(塩/B+HP) 25重量% PU:PVP 1:16 LHP:HHP 50:50 乾燥物質含量 13.5重量%実施例7 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: KCl(100%) 2.6g ポリウレタン 1.2g ポリビニルピロリドンK30 9.6g ポリビニルピロリドンK90 2.4g 塩化メチレン 72.0g アセトン 12.1g この被覆の組成は次の通りである: 塩含量(塩/B+HP) 20重量% PU:PVP 1:10 LHP:HHP 80:20 乾燥物質含量 15.8重量%実施例8 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 2.5g ポリウレタン 1.1g ポリビニルピロリドンK30 8.0g ポリビニルピロリドンK90 3.4g 塩化メチレン 132.7g アセトン 10.2g この被覆の組成は次の通りである: 塩含量(塩/B+HP) 20重量% PU:PVP 1:10 LHP:HHP 70:30 乾燥物質含量 9.5重量%実施例9 ステンレス鋼のトロカール針を以下の被覆材料で被覆す
る: NaCl(100%) 2.1g ポリウレタン 1.0g ポリビニルピロリドンK30 2.9g ポリビニルピロリドンK90 6.7g 塩化メチレン 75.3g アセトン 12.1g この被覆の組成は次の通りである: 塩含量(塩/B+HP) 20重量% PU:PVP 1:10 LHP:HHP 70:30 乾燥物質含量 12.7重量%実施例10 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 3.2g ポリウレタン 0.9g ポリビニルピロリドンK30 1.8g ポリビニルピロリドンK90 7.3g 塩化メチレン 75.8g アセトン 12.1g この被覆の組成は次の通りである: 塩含量(塩/B+HP) 32重量% PU:PVP 1:10 LHP:HHP 20:80 乾燥物質含量 13.1重量%実施例11 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 2.3g ポリウレタン 0.8g POLYOXTM WSR N- 10* 10.7g 塩化メチレン 74.1g アセトン 12.1g *分子量 約100,000 この被覆材料は次の組成を有している: 塩含量(塩/B+HP) 20重量% PU:POLYOX 1:14 乾燥物質含量 13.8重量%実施例12 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: グルコースNaCl(100%) 2.3g ポリウレタン 0.8g POLYOXTM WSR N- 10* 10.7g 塩化メチレン 74.1g メタノール 12.1g *分子量 約100,000 この被覆材料は次の組成を有している: グルコース含量(グルコース/B+HP) 20重量% PU:POLYOX 1:14 乾燥物質含量 13.8重量%実施例13 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: ソルビトール(100%) 2.3g ポリウレタン 0.8g POLYOXTM WSR N- 10* 10.7g 塩化メチレン 74.1g アセトン 12.1g *分子量 約100,000 この被覆材料は次の組成を有している: ソルビトール含量(ソルビトール/B+HP) 20重量% PU:POLYOX 1:14 乾燥物質含量 13.8重量%実施例14 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: クエン酸ナトリウム(100%)** 2.3g ポリウレタン 0.8g POLYOXTM WSR N- 10* 10.7g 塩化メチレン 74.1g アセトン 12.1g * 分子量 約100,000 ** 85%が粒径15μm以下となるように破砕した この被覆材料は次の組成を有している: クエン酸ナトリウム含量 (クエン酸ナトリウム/B+HP) 20重量% PU:POLYOX 1:14 乾燥物質含量 13.8重量% 完成した被覆では、破砕した結晶が細かい、均一に分散
した粒子として被覆中に現れる。形状及び大きさは変ら
ない。
【0079】実施例15 実施例1と同様に、カテーテルの製造に使用する品質の
PVC管を以下の被覆材料で被覆する: NaCl(100%) 2.6g ポリウレタン 1.0g ポリビニルピロリドンK30 8.4g ポリビニルピロリドンK90 3.6g 塩化メチレン 72.3g アセトン 12.1g この被覆の組成は次の通りである: 塩含量(塩/B+HP) 20重量% PU:PVP 1:12 LHP:HHP 70:30 乾燥物質含量 13重量% PVC管の乾燥被覆では、塩が被覆材料に使用した出発
物質と同じ形と大きさの均一に分散した等軸晶系結晶粒
として認められる。
【0080】本発明の上記の説明から、多くの変更が可
能であることは明らかである。このような変更は本発明
の範囲及び構想から逸脱するものとは考えられず、当業
者に明らかなこのような改変は特許請求の範囲に含まれ
るものとする。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を施
    した物品の製法であって、前記被覆が結合剤(a)、親
    水性ポリマー(b)、及び浸透圧上昇用化合物(c)か
    らなる製法において、水ベースに溶解した状態ではな
    い、好ましくは溶解していない固体の状態で浸透圧上昇
    用化合物(c)を塗布することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 粒径が50μm以下の微粒子の固体形態
    の浸透圧上昇用化合物(c)を塗布することを特徴とす
    る請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 大きな結晶から破砕または粉砕によって
    浸透圧上昇用化合物(c)を製造することを特徴とする
    請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 固体粉末の形の浸透圧上昇用化合物
    (c)を粉末塗布することを特徴とする請求項1から3
    のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 浸透圧上昇用化合物(c)が不溶である
    有機溶媒中の懸濁液またはエマルジョンの形態の化合物
    (c)を塗布することを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかの方法。
  6. 【請求項6】 完全にまたは部分的に懸濁した、溶解し
    ていない状態の親水性ポリマー(b)を塗布することを
    特徴とする請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 結合剤(a)が可溶であり、親水性ポリ
    マー(b)が可溶または分散可能である溶媒中に結合剤
    (a)及び親水性ポリマー(b)を含有する1つ以上の
    同じまたは異なる層の被覆材料を物品に塗布し、塗布さ
    れた層の少なくとも1つが使用溶媒に不溶で懸濁した状
    態にある浸透圧上昇用化合物(c)を含んでいることを
    特徴とする請求項5の方法。
  8. 【請求項8】 第一部分が溶解した結合剤(a)と有機
    溶媒に溶解したまたは分散された親水性ポリマー(b)
    またはその一部とからなり、第二部分が浸透圧上昇用化
    合物が溶けない有機溶媒に懸濁した浸透圧上昇用化合物
    (c)と親水性ポリマー(b)の任意の残部とからな
    る、塗布直前に混合する2つの部分に分かれた形態で、
    化合物(c)を含む個々の被覆材料を塗布することを特
    徴とする請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 被覆材料が、結合剤(a)1重量部当り
    4−16重量部の親水性ポリマー(b)を含むことを特
    徴とする請求項1から8のいずれかの方法。
  10. 【請求項10】 被覆材料が、成分(a)と(b)の合
    計に対して計算して10−40重量%の浸透圧上昇用化
    合物(c)を含むことを特徴とする請求項1から9のい
    ずれかの方法。
  11. 【請求項11】 親水性ポリマーとして、分子量20,
    000から50,000の低分子親水性ポリマー10−
    90重量%と分子量300,000から400,000
    の高分子親水性ポリマー90−10重量%とを組み合わ
    せて使用することを特徴とする請求項1から10のいず
    れかの方法。
  12. 【請求項12】 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を
    施した物品であって、前記被覆が結合剤(a)、親水性
    ポリマー(b)及び浸透圧上昇用化合物(c)からな
    り、浸透圧上昇用化合物(c)が粒径50μm以下の粒
    子の形態で存在することを特徴とする物品。
  13. 【請求項13】 浸透圧上昇用化合物(c)の粒子が大
    きな結晶を破砕または粉砕して得た粒子の形で存在する
    ことを特徴とする請求項12の物品。
  14. 【請求項14】 実質的に被覆工程の前に粒子を結晶に
    することを特徴とする請求項12または13の方法。
  15. 【請求項15】 粒子が実質的に等軸晶系結晶構造を持
    つことを特徴とする、浸透圧上昇用化合物(c)が塩化
    ナトリウムまたはそれに対応する結晶構造を持つ塩から
    なる請求項12から14のいずれかの物品。
  16. 【請求項16】 化合物(c)の粒子が結合剤(a)か
    らなるマトリックス中に均一に分散していることを特徴
    とする請求項12から15のいずれかの物品。
  17. 【請求項17】 親水性ポリマー(b)と化合物(c)
    とが結合剤(a)のマトリックス中にばらばらな粒子の
    形態で存在することを特徴とする請求項12から15の
    いずれかの物品。
  18. 【請求項18】 親水性ポリマー(b)の一部と化合物
    (c)とが結合剤(a)と親水性ポリマー(b)の残部
    とからなるマトリックス中にばらばらな粒子の形態で存
    在することを特徴とする請求項12から15のいずれか
    の物品。
  19. 【請求項19】 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を
    施した物品を製造するために使用する被覆材料であっ
    て、結合剤(a)、親水性ポリマー(b)及び水ベース
    に溶解した状態ではない、好ましくは溶解していない固
    体状態の浸透圧上昇用化合物(c)からなることを特徴
    とする被覆材料。
  20. 【請求項20】 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を
    施した物を製造することにより、水ベースに溶解した状
    態ではない、好ましくは溶解していない固体の状態の浸
    透圧上昇用化合物(c)を被覆物質中で使用する方法。
JP13880193A 1992-06-10 1993-06-10 湿潤状態で摩擦低下特性を持つ被覆を施した物品及びこのような被覆物品の製法 Pending JPH0690998A (ja)

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