JP4347927B2 - 抗血栓性医療用具の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工心肺用、血液透析用に使用される体外循環用血液回路などに用いられる抗血栓性医療用具の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体外循環用血液回路等の医療用具は、現在では種としてディスポーザブルとして使用されている。通常、これらはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン等の熱可塑性プラスチックで製造されている。特に、その大部分を占めるチューブ部分に使用されるポリ塩化ビニルは、良加工性と優れた機械的性質を有しているが、生体適合性、特に抗血栓性が充分ではないという問題を有している。
【0003】
従来、これらの高分子基材の優れた機械的性質を保持しつつ、その表面のみを改質して血液適合性を向上させる試みがなされてきた。例えば、合成高分子基材の表面にヘパリン様抗凝固剤をイオン結合又は共有結合により導入する方法、ウロキナーゼ様血栓溶解剤を固定化する方法、抗血栓性を有する血液適合性化合物を低温グロープラズマ処理で被処理基材にグラフト又はCVD等で導入して表面改質する方法などが提案されている。
【0004】
しかしながら、抗血栓性の生理活性物質であるヘパリンやウロキナーゼは有機溶媒に不溶であるところから、高分子基材の表面に固定したり、固定化された状態から徐放させるためには、基材表面及び生理活性物質自体を修飾するなどの複雑な処理工程が必要であり、また、固定化の操作中にこれらの物質の生理作用が低下するなどの問題があった。さらに、低温グロープラズマ処理では、大面積物の処理や連続処理化への応用が困難であり、処理を行うためには高真空条件形成の設備を必要とするなど処理コストの面での問題もあるために、汎用ディスポーザブル医療用具等への応用は現実的には不可能であった。
【0005】
(2R,4R)−4−メチル−1−[N2 −((RS)−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボン酸水和物(以下、本明細書においてこの化合物を「アルガトロバン」という場合がある。)は、抗血栓剤として臨床的に用いられている。この化合物は、ヘパリンやウロキナーゼなどの抗血栓性物質とは異なり、アルコール等の有機溶媒に溶解することから、アルガトロバン又はアルガトロバンと高分子材料とを溶解した溶液を塗布、被覆することにより基材に抗血栓性を付与する研究が行われている。([人工臓器,14(2),679〜682頁(1985)]等)。
【0006】
この方法では、高分子材料とアルガトロバンの均一溶液を得るために、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、又はN−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が用いられている。しかしながら、これらの非プロトン性極性溶媒は沸点が高いために、被覆後に容易に除去することができず、乾燥に非常に時間がかかるという問題を有している。また、これらの溶媒は多くの高分子重合体に対して高い溶解性を示すことから、被覆される基材がポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等である場合には、基材表面の溶解又は浸食による強度低下が起こりやすく、製品の安全性に問題が生じる可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、人工腎臓、人工肺、人工心肺用、血液透析用に使用される体外循環用血液回路、血液リザーバー、血液チャンバーなどに用いられる抗血栓性医療用具であって、抗血栓性に優れ、簡便な工程で製造することができる安全な医療用具を提供することにある。また、本発明の別の課題は、上記の特徴を有する抗血栓性医療用具の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行ったところ、(2R,4R)−4−メチル−1−[N2 −((RS)−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボン酸水和物を2種以上の混合溶液で溶解して高分子基材に塗布することにより、抗血栓性を有する安全な医療用具を極めて簡便に製造できること、並びに該医療用具の表面からアルガトロバンが徐々に放出され、該医療用具が優れた抗血栓性を発揮できることを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、高分子基材からなる医療用具の基材表面に抗血栓性皮膜を形成する方法であって、(2R,4R)−4−メチル−1−[N2 −((RS)−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボン酸水和物、1種又は2種以上の高分子材料、及び少なくとも2種の有機溶媒を含む均一溶液を高分子基材表面に塗布し、溶媒を除去する工程を含む方法が提供される。
【0010】
また、別の観点からは、高分子基材からなる抗血栓性医療用具の製造方法であって、(2R,4R)−4−メチル−1−[N2 −((RS)−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボン酸水和物、1種又は2種以上の高分子材料、及び少なくとも2種の有機溶媒を含む均一溶液を成形された高分子基材の表面に塗布し、溶媒を除去して該基材の表面に抗血栓性皮膜を形成する工程を含む方法が提供される。
【0011】
上記発明の好ましい態様によれば、上記医療用具がカテーテル、ガイドワイヤー、又はステントである上記方法;及び、医療用具が人工腎臓、人工肺、体外循環用血液回路、血液リザーバー、又は血液チャンバーである上記方法が提供される。また、別の観点からは、上記方法により製造された抗血栓性医療用具が本発明により提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の医療用具を構成する高分子基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等のオレフィン系エラストマー、可塑化塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、熱可塑性ポリエステル、シリコーン樹脂のほか、各種エラストマー及びポリマーアロイなどを用いることができる。これらの基材は、医療用具の種類に応じて当業者が適宜選択可能である。2種以上の高分子基材を組み合わせて用いてもよい。
【0013】
アルガトロバンを含む抗血栓性皮膜の形成に用いられる高分子材料としては、有機溶媒に溶解し、かつ水、血液、又は生理食塩水には溶解しない高分子材科であればその種類は特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリ酢酸ビニル、スチレンーブタジエン共重合体、熱硬化性ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを用いることができる。2種以上の高分子材料を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0014】
形成された皮膜から血液の凝固を防止または抑制し得る程度の量のアルガトロバンが徐々に溶出されるように高分子材料を選択することが望ましい。そのような望ましい高分子材料としては、例えば、ポリプロピレンオキシド鎖、ポリテトラメチレンオキシド鎖等のポリエーテル鎖を構造中に有する高分子重合体を用いることができ、具体的には、ポリエーテル系のポリウレタン、ポリエステル及びポリエーテルポリアミドなどが好適である。いかなる特定の理論に拘泥するわけではないが、これらポリエーテル鎖を構造中に有する重合体は、アルガトロバンと混合状態で基材表面に被覆を形成した後、ポリエーテル鎖部分にアルガトロバンを捕捉することができ、ポリエーテル鎖部分を経路としてアルガトロバンを外部に放出できる。また、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、(2−ヒドロキシエチル−メタアクリレート)−スチレンブロック共重合体等に代表される血液適合性に優れた高分子材料と組み合わせて用いてもよい。
【0015】
高分子材料とアルガトロバンとを溶解する2種以上の混合溶媒として、例えば、高分子材料に対しては良好な溶解性を有するが実質的にアルガトロバンを溶解しない有機溶媒(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、2−ブタノン等のケトン系溶媒、又はジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒など)と、アルガトロバンを溶解するが、実質的にポリウレタンなどの高分子材料を溶解しない有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール系溶媒など)とを組み合せた溶媒を用いることができる。
【0016】
例えば、高分子材料としてポリエーテル系ポリウレタンを使用する場合には、テトラヒドロフランとメタノールとの混合溶媒を好適に用いることができる。この溶媒は、ポリエーテル系ポリウレタン及びアルガトロバンを均一に溶解することができ、沸点が低いために皮膜形成後に容易に除去できるので、本発明の方法に好適に使用できる。また、この溶媒では、テトラヒドロフランの高分子基材に対する溶解力がメタノールによって低下しており、基材表面の溶解や浸食がほとんど起こらない。高分子材料として、ポリエーテル系ポリウレタン以外の高分子材料を用いる場合にも、上記のような判断基準で適宜の混合溶媒を選択することができる。
【0017】
被覆溶液中の高分子材料及びアルガトロバンの濃度は、被覆処理後の基材表面からのアルガトロバンの溶出量(溶出速度)、医療用具の形状や用途など種々の条件によって異なるが、通常、混合溶媒に対して約10ppm〜アルガトロバンの飽和溶液程度に調整するのがよい。その場合に、溶液中のアルガトロバンの濃度は、基材表面に抗血栓性を付与しつつ、血管や血液の機能に悪影響を与えない濃度とすることが必要である。医療用具を構成する高分子基材の種類、医療用具の形状と使用目的などに応じて、高分子材料と溶媒の組み合わせ及びその混合比、高分子材料とアルガトロバンとの混合比、被覆用溶液中の高分子材料及びアルガトロバンの濃度などを適宜選択することにより、基材表面における皮膜の厚さを調節することが可能であり、アルガトロバンの溶出速度を適宜調節することができる。
【0018】
一般に、アルガトロバンの医療用具(人工臓器)の抗血栓性化に必要な有効溶出量(溶出速度)は約1.0×10-4〜1.0×10-1g/cm2 ・分、好ましくは2.5×10-4〜7.0×10-3μg/cm2 ・分とされており[人工臓器14(2)679頁〜682頁(1985)]、本発明の医療用具においても、基材表面の皮膜からのアルガトロバンの溶出量(溶出速度)がその範囲になるように、皮膜形成用の溶液中のアルガトロバンの濃度、又は皮膜の厚さなどを適宜調整するとよい。
【0019】
本明細書の実施例には、本発明の医療用具の製造方法が具体的かつ詳細に説明されているので、上記の溶液濃度や皮膜厚などを適宜調節して所望のアルガトロバン溶出量を有する医療用具を当業者は用意に製造可能である。アルガトロバンと高分子材料を含む溶液中に1種又は2種以上の薬剤(例えば、他の抗血栓剤、抗菌剤、免疫抑制剤など)を配合して皮膜を形成してもよい。このような薬剤の種類及び配合量は、アルガトロバンの活性およぴ医療用具の本来の特性を損なわない範囲において、適宜選択することが可能である。なお、本発明の医療用具の種類は特に限定されず、血液と接触する部分を有しており、接触により血液凝固又は血栓の形成を惹起することが望ましくないあらゆる医療用具が包含される。例えば、カテーテル、ガイドワイヤー、又はステントなどの用具や、人工腎臓、人工肺、人工心肺用、血液透析用に使用される体外循環用血液回路、血液リザーバー、血液チャンバーなどを挙げることができるが、本発明の医療用具はこれらに限定されることはない。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
例1
ポリテトラメチレンオキシド鎖を有する熱可塑性ポリウレタンであるテコフレックスをテロラヒドロフラン(THF)に溶解し、アルガトロバンを溶解したメタノールと混合し、透明で均一な被覆溶液を調製した。このTHF−メタノール溶液中におけるテコフレックス−アルガトロバンの濃度は1%、THFとメタノールの比は2:1、ポリウレタンとアルガトロバンの比は10:1とした。この被覆溶液を内径3.3mm、外径5.5mm、長さ100cmのポリ塩化ビニル製チューブに流したのち、真空乾燥を行い試験用チューブを得た。この試験チューブからのアルガトロバン溶出量及び溶出速度の測定は以下の方法にて行った。
【0021】
試験チューブにシリコン製チューブを接続し、ローリングポンプにより、このシリコンチューブに37℃,流速200mL/分にてpH7.4のリン酸緩衝液を8時間還流し、還流液を採取して高速液体クロマトグラフィ(HPLC)で経時的にアルガトロバン溶出量の定量を行った。HPLCには、溶離液として10mMペンタンスルホン酸ナトリウム含有65%メタノール水を用い、分析カラムWakosil 5C8(直径4.6mm×長さ250mm:和光純薬工業株式会社製)を用いてカラム温度50℃で行った。カラム通過後にT型ジョイントを用いて1N−水酸化ナトリウムを送り込み、蛍光検出器にて励起光330nm、蛍光400nmでの測定を行った。
【0022】
【表1】
Figure 0004347927
【0023】
例2(比較例)
ポリテトラメチレンオキシド鎖を有する熱可塑性ポリウレタンであるテコフレックス及びアルガトロバンをDMFに溶解し、透明で均一な被覆溶液を調製した。このDMF溶液中におけるアルガトロバン/テコフレックスの濃度は1%、ポリウレタンとアルガトロバンの比は10:1とした。この被覆溶液を内径3.3mm、外径5.5mm、長さ100cmのポリ塩化ビニル製チューブに流したのち、真空乾燥を行い試験用チューブを得た。試験チューブにシリコン製チューブを接続し、ローリングポンプにより、このシリコンチューブに37℃、流速200mL/分にてpH7.4リン酸緩衝液を8時間還流し、還流液を採取し例1と同様にHPLCで経時的にアルガトロバン溶出量を測定した。
【0024】
【表2】
Figure 0004347927
【0025】
例3(引っ張り試験)
押し出し成形した内径1.0mm、外径1.5mmのポリウレタン製チューブを例1と同条件にてアルガトロバンを被覆したチューブ(実施例チューブ)、例2(比較例)と同条件にてアルガトロバンを被覆したチューブ(比較例チューブ)を、被覆処理を行っていないポリウレタン製チューブ(未処理チューブ)を対照として、引っ張り試験機(オ−トグラフAGS−100B、島津製作所社製)により引っ張り強度を測定し、被覆処理後のチューブの強度低下を評価した。
【0026】
【表3】
Figure 0004347927
【0027】
以上のように、本発明の医療用具はアルガトロバンの徐放性に関して比較例と同等の性能を有しており、一方、比較例の医療用具では被覆後に強度低下が見とめられたのに対して、本発明の用具では強度の低下がほとんどなく、安全性に優れていることが確認できた。
【0028】
例4
ポリテトラメチレンオキシド鎖を有する熱可塑性ポリウレタンであるテコフレックスをTHFに溶解し、アルガトロバンを溶解したエタノールと混合し、透明で均一な被覆溶液を調整した。このTHF−メタノール溶液中におけるテコフレックス−アルガトロバンの濃度は2%、THFとメタノールの比は2:1、ポリウレタンとアルガトロバンの比は5:1とした。この被覆溶液を内径3.3mm、外径5.5mm、長さ100cmのポリ塩化ビニル製チューブに流したのち、真空乾燥を行い試験用チューブを得た。
【0029】
この試験チューブからのアルガトロバン溶出量及び溶出速度の測定は以下の方法にて行った。試験チューブに例1と同様にしてシリコン製チューブを接続し、ローリングポンプによりこのシリコンチューブに37℃,流速200mL/分にてpH7.4のリン酸緩衝液を20日間還流した。還流液を採取し、例1と同様にしてHPLCで経時的にアルガトロバン溶出量の定量を行った。この結果、20日後においても必要量のアルガトロバンが徐放されており、本発明の医療用具が長期にわたり基材表面に抗血栓を保持していることが明らかである。
【0030】
【表4】
Figure 0004347927
【0031】
【発明の効果】
本発明の方法により、優れた抗血栓性を有する安全な抗血栓性医療用具を簡便に製造することができる。

Claims (5)

  1. 高分子基材からなる医療用具の基材表面に抗血栓性皮膜を形成する方法であって、(2R,4R)−4−メチル−1−[N2 −((RS)−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボン酸水和物、ポリエーテル鎖を構造中に有する高分子材料の1種又は2種以上、並びに、当該高分子材料に対しては良好な溶解性を有するが前記ピペリジンカルボン酸水和物を溶解しない有機溶媒、及び、前記ピペリジンカルボン酸水和物を溶解するが前記高分子材料を溶解しない有機溶媒を含む均一溶液を前記高分子基材表面に塗布し、溶媒を除去する工程を含む方法。
  2. 高分子基材からなる抗血栓性医療用具の製造方法であって、(2R,4R)−4−メチル−1−[N2 −((RS)−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボン酸水和物、ポリエーテル鎖を構造中に有する高分子材料の1種又は2種以上並びに、当該高分子材料に対しては良好な溶解性を有するが前記ピペリジンカルボン酸水和物を溶解しない有機溶媒、及び、前記ピペリジンカルボン酸水和物を溶解するが前記高分子材料を溶解しない有機溶媒を含む均一溶液を成形された前記高分子基材の表面に塗布し、溶媒を除去して該基材の表面に抗血栓性皮膜を形成する工程を含む方法。
  3. 医療用具がカテーテル、ガイドワイヤー、又はステントである請求項1又は2に記載の方法。
  4. 医療用具が人工腎臓、人工肺、体外循環用血液回路、血液リザーバー、又は血液チャンバーである請求項1又は2に記載の方法。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項に記載の方法により製造された抗血栓性医療用具。
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