JPH0689354B2 - 固定化リパ−ゼを用いるエステル交換方法 - Google Patents
固定化リパ−ゼを用いるエステル交換方法Info
- Publication number
- JPH0689354B2 JPH0689354B2 JP60223144A JP22314485A JPH0689354B2 JP H0689354 B2 JPH0689354 B2 JP H0689354B2 JP 60223144 A JP60223144 A JP 60223144A JP 22314485 A JP22314485 A JP 22314485A JP H0689354 B2 JPH0689354 B2 JP H0689354B2
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- Japan
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- transesterification
- water
- lipase
- immobilized lipase
- saturated
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- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固定化リパーゼを用いる有機溶媒の非存在下で
の脂肪基質の連続操作エステル交換方法に関し、更に詳
しくは固定化リパーゼ活性を長時間維持でき、かつ副反
応によるトリグリセリドロスを抑制した工業的に利用価
値の高い新規な固定化リパーゼによる油脂、脂肪酸及び
脂肪酸エステルを連続的にエステル交換する方法に関す
るものである。
の脂肪基質の連続操作エステル交換方法に関し、更に詳
しくは固定化リパーゼ活性を長時間維持でき、かつ副反
応によるトリグリセリドロスを抑制した工業的に利用価
値の高い新規な固定化リパーゼによる油脂、脂肪酸及び
脂肪酸エステルを連続的にエステル交換する方法に関す
るものである。
リパーゼによる油脂等のエステル交換法は原理的には比
較的古くから知られている技術である。しかるに、油脂
等の関連する技術の中では重要な位置を占めており、か
つ食品工業分野等に与える影響が大きいにもかかわら
ず、工業的利用という観点からすれば十分に満足できる
技術はこれまで確立されていなかった。
較的古くから知られている技術である。しかるに、油脂
等の関連する技術の中では重要な位置を占めており、か
つ食品工業分野等に与える影響が大きいにもかかわら
ず、工業的利用という観点からすれば十分に満足できる
技術はこれまで確立されていなかった。
また近年従来の固定触媒に代って温和な条件下反応を進
行させることができることからエネルギーコストを低減
できかつ安全性が高いという利点を有している酵素を工
業的に利用する動きが活発化している。リパーゼについ
ても同様の動きが有るが酵素(リパーゼ)の種類によっ
て固定化方法及び反応方法等が相異するとから現状では
基礎レベルでの検討に留まっており、これまで工業的に
生産に適用し得る固定化リパーゼによる連続操作エステ
ル交換方法については開示されるに至っていない。
行させることができることからエネルギーコストを低減
できかつ安全性が高いという利点を有している酵素を工
業的に利用する動きが活発化している。リパーゼについ
ても同様の動きが有るが酵素(リパーゼ)の種類によっ
て固定化方法及び反応方法等が相異するとから現状では
基礎レベルでの検討に留まっており、これまで工業的に
生産に適用し得る固定化リパーゼによる連続操作エステ
ル交換方法については開示されるに至っていない。
例えば、特開昭60−98984号には弱アニオン交換樹脂に
固定化したリパーゼ調整品の製造方法及び該製造方法に
よって得た調製品を用いた脂肪等のエステル交換方法が
開示されている。しかるに、該エステル交換方法は、上
記リパーゼ調製品をエステル交換に使用することのみを
内容とするもので、より具体的な操作条件等については
全く開示していない。
固定化したリパーゼ調整品の製造方法及び該製造方法に
よって得た調製品を用いた脂肪等のエステル交換方法が
開示されている。しかるに、該エステル交換方法は、上
記リパーゼ調製品をエステル交換に使用することのみを
内容とするもので、より具体的な操作条件等については
全く開示していない。
また、特開昭60−78586号には特定のリパーゼを触媒と
して用いて固体脂を含有する脂肪酸グリセリドから成る
油脂にエステル交換反応を起こさせて液体油脂を製造す
る方法が開示されている。しかるに、該公報において具
体的に開示されているのはバッチ式のエステル交換法で
あって、工業的生産において不可欠なカラム等を用いた
連続操作によるエステル交換については全く開示してい
ない。
して用いて固体脂を含有する脂肪酸グリセリドから成る
油脂にエステル交換反応を起こさせて液体油脂を製造す
る方法が開示されている。しかるに、該公報において具
体的に開示されているのはバッチ式のエステル交換法で
あって、工業的生産において不可欠なカラム等を用いた
連続操作によるエステル交換については全く開示してい
ない。
そこで本発明者らは上記の如き開示を踏まえ、固定化リ
パーゼによる連続操作エステル交換法について種々研究
を重ねた。その結果、固定化リパーゼの使用初期に大幅
なトリグリセリドロスがある(工業的レベルでは1%の
収率の変動でさえ生産コストに非常に大きな影響を与え
ることは周知のことである)こと、及び工業化という観
点から固定化リパーゼが許容し得る以上に経時的に失活
するという欠点があった。
パーゼによる連続操作エステル交換法について種々研究
を重ねた。その結果、固定化リパーゼの使用初期に大幅
なトリグリセリドロスがある(工業的レベルでは1%の
収率の変動でさえ生産コストに非常に大きな影響を与え
ることは周知のことである)こと、及び工業化という観
点から固定化リパーゼが許容し得る以上に経時的に失活
するという欠点があった。
さらにリパーゼを用いるエステル交換において水の果た
す役割が大きいことは従来からよく知られている(特開
昭52−104506号、同56−127094号、欧州特許公開第0093
602号)が、単に脂肪等の基質中に水分含有率を調整し
ただけでは上記2つの欠点を同時に解消することができ
なかった。
す役割が大きいことは従来からよく知られている(特開
昭52−104506号、同56−127094号、欧州特許公開第0093
602号)が、単に脂肪等の基質中に水分含有率を調整し
ただけでは上記2つの欠点を同時に解消することができ
なかった。
そこで本発明の目的は、固定化リパーゼ使用初期に生じ
るトリグリセリドの大幅なロスを解消し、かつ固定化リ
パーゼ活性を長時間維持した工業的に有用な固定化リパ
ーゼによる連続的エステル交換法を提供することにあ
る。
るトリグリセリドの大幅なロスを解消し、かつ固定化リ
パーゼ活性を長時間維持した工業的に有用な固定化リパ
ーゼによる連続的エステル交換法を提供することにあ
る。
本発明者らはこられの現状に鑑み鋭意研究の結果、エス
テル交換反応開始後一定時間経過後に固定化リパーゼに
供給する基質中の水分濃度を変動させることによって本
発明の目的を達成できることを見出した。
テル交換反応開始後一定時間経過後に固定化リパーゼに
供給する基質中の水分濃度を変動させることによって本
発明の目的を達成できることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち本発明は、固定化リパーゼを用いて脂肪基質を
有機溶媒の非存在下で連続的にエステル交換するにあた
り、原料として水分濃度0.01〜0.1%の脂肪基質を固定
化リパーゼに供給し、ついで固定化リパーゼによるエス
テル交換反応が開始してから24時間経過時を基準として
24時間以内に、エステル交換温度における飽和量の水を
含む脂肪基質を単独で供給するか又は前記水分濃度の脂
肪基質との混合物として供給し、エステル交換反応終了
時まで飽和濃度を維持すること、ここで混合物を供給す
る場合は飽和量の水を含む脂肪基質の比率を増やして最
終的に水分濃度を飽和濃度にまで増大させることを特徴
とする固定化リパーゼを用いる脂肪基質の連続操作エス
テル交換方法に関するものである。
有機溶媒の非存在下で連続的にエステル交換するにあた
り、原料として水分濃度0.01〜0.1%の脂肪基質を固定
化リパーゼに供給し、ついで固定化リパーゼによるエス
テル交換反応が開始してから24時間経過時を基準として
24時間以内に、エステル交換温度における飽和量の水を
含む脂肪基質を単独で供給するか又は前記水分濃度の脂
肪基質との混合物として供給し、エステル交換反応終了
時まで飽和濃度を維持すること、ここで混合物を供給す
る場合は飽和量の水を含む脂肪基質の比率を増やして最
終的に水分濃度を飽和濃度にまで増大させることを特徴
とする固定化リパーゼを用いる脂肪基質の連続操作エス
テル交換方法に関するものである。
以下本発明を更に詳細に説明する。まず、本発明におい
ては、固定化リパーゼを使用する。そのような固定化リ
パーゼとしては特に高温耐性を有するリパーゼを種々の
担体例えばイオン交換樹脂等に固定化したものを挙げる
ことができ、より具体的には例えばNovo社のNOVO 3A固
定化リパーゼを挙げることができる。このものはムコー
ル・ミーハイ(Nucor Miehei)由来の1,3−特異性を有
するリパーゼで、アニオン交換樹脂を担体として固定化
したものである。
ては、固定化リパーゼを使用する。そのような固定化リ
パーゼとしては特に高温耐性を有するリパーゼを種々の
担体例えばイオン交換樹脂等に固定化したものを挙げる
ことができ、より具体的には例えばNovo社のNOVO 3A固
定化リパーゼを挙げることができる。このものはムコー
ル・ミーハイ(Nucor Miehei)由来の1,3−特異性を有
するリパーゼで、アニオン交換樹脂を担体として固定化
したものである。
また本発明において用いる脂肪基質としては、単一種の
油脂、2種以上の油脂からなる油脂混合物、1種以上の
油脂と1種以上の脂肪酸との混合物、および1種以上の
油脂と1種以上の脂肪酸低級アルコールエステルとの混
合物等を使用することができる。より具体的には、例え
ばパーム油とステアリン酸の混合物を挙げることができ
る。脂肪基質が混合物である場合には、所望の物性とな
るように種々の混合割合とすることができる。尚、本発
明において脂肪基質は有機溶媒に溶解することなく有機
溶媒の非存在下エステル交換反応に供される。
油脂、2種以上の油脂からなる油脂混合物、1種以上の
油脂と1種以上の脂肪酸との混合物、および1種以上の
油脂と1種以上の脂肪酸低級アルコールエステルとの混
合物等を使用することができる。より具体的には、例え
ばパーム油とステアリン酸の混合物を挙げることができ
る。脂肪基質が混合物である場合には、所望の物性とな
るように種々の混合割合とすることができる。尚、本発
明において脂肪基質は有機溶媒に溶解することなく有機
溶媒の非存在下エステル交換反応に供される。
本発明におけるエステル交換反応は約60〜80℃、特に約
70℃近辺の温度で、かつ連続操作により実施される。こ
のような高温度にすることによって、反応速度が高まり
生産性が向上することから工業上有利であるばかりか、
上記温度範囲では室温付近では固体である油脂等も液状
として連続操作に容易に供することができる。また連続
操作によるエステル交換反応は、例えば固定化リパーゼ
を充填したカラム等の当業者に公知の方法を採用して実
施することができる。
70℃近辺の温度で、かつ連続操作により実施される。こ
のような高温度にすることによって、反応速度が高まり
生産性が向上することから工業上有利であるばかりか、
上記温度範囲では室温付近では固体である油脂等も液状
として連続操作に容易に供することができる。また連続
操作によるエステル交換反応は、例えば固定化リパーゼ
を充填したカラム等の当業者に公知の方法を採用して実
施することができる。
本発明において固定化リパーゼをエステル交換反応に使
用開始してから24時間経過時を基準として24時間以内に
供給脂肪基質中の水分濃度を変動させる。すなわち使用
開始当初は水分濃度0.01〜0.1%の実質的に乾燥状態の
脂肪基質を供給源料として用い、次いで上記期間内に脂
肪基質中の水分濃度を飽和濃度にまで増大させ、その後
固定化リパーゼの使用を終了するまで飽和濃度を維持す
る。水分濃度の変動は短時間に行ってもよく、24時間に
渡って徐々に行ってもよい。より具体的には使用開始当
初は常法により乾燥して0.01〜0.1%、好ましくは0.01
〜0.05%の水分濃度とした脂肪基質を使用し、上記所定
時間内に供給脂肪基質をエステル交換温度(反応温度)
における飽和量(以下単に飽和量という)の水を含む脂
肪基質に100%切り替えるか、あるいは上記実質的に乾
燥状態の脂肪基質に飽和量の水を含む脂肪基質を混合し
かつ後者の比率を増やしていく等の方法によって変動さ
せることができる。尚、飽和量の水を含む基質は、脂肪
基質に飽和量以上の水を添加し、かつエステル交換反応
温度以上の温度、通常約3〜10℃高い温度に加熱し、脂
肪基質と水を十分温和し、次いでエステル交換温度(反
応温度)で静置あるいは遠心分離等することによって得
ることができる。尚脂肪基質中の水分含有率はカールフ
ィッシャー法等によって容易に測定できる。
用開始してから24時間経過時を基準として24時間以内に
供給脂肪基質中の水分濃度を変動させる。すなわち使用
開始当初は水分濃度0.01〜0.1%の実質的に乾燥状態の
脂肪基質を供給源料として用い、次いで上記期間内に脂
肪基質中の水分濃度を飽和濃度にまで増大させ、その後
固定化リパーゼの使用を終了するまで飽和濃度を維持す
る。水分濃度の変動は短時間に行ってもよく、24時間に
渡って徐々に行ってもよい。より具体的には使用開始当
初は常法により乾燥して0.01〜0.1%、好ましくは0.01
〜0.05%の水分濃度とした脂肪基質を使用し、上記所定
時間内に供給脂肪基質をエステル交換温度(反応温度)
における飽和量(以下単に飽和量という)の水を含む脂
肪基質に100%切り替えるか、あるいは上記実質的に乾
燥状態の脂肪基質に飽和量の水を含む脂肪基質を混合し
かつ後者の比率を増やしていく等の方法によって変動さ
せることができる。尚、飽和量の水を含む基質は、脂肪
基質に飽和量以上の水を添加し、かつエステル交換反応
温度以上の温度、通常約3〜10℃高い温度に加熱し、脂
肪基質と水を十分温和し、次いでエステル交換温度(反
応温度)で静置あるいは遠心分離等することによって得
ることができる。尚脂肪基質中の水分含有率はカールフ
ィッシャー法等によって容易に測定できる。
本発明において脂肪基質の水分濃度を、固定化リパーゼ
をエステル交換反応に使用開始してから24時間経過前に
飽和濃度にすると副反応によるトリグリセリドロスが著
しくなり歩留りを低下させることとなる。他方、使用開
始から24時間経過時を基準として24時間経過後に水分濃
度を飽和濃度とするとリパーゼの失活が生じその結果耐
用期間が短くなる。従っていずれの場合も工業上好まし
くない。すなわち上記時間内に脂肪基質の水分濃度を飽
和濃度とすることによってトリグリセリドロスを的確に
抑制できしかも固定化リパーゼの活性を長時間保持でき
るのである。
をエステル交換反応に使用開始してから24時間経過前に
飽和濃度にすると副反応によるトリグリセリドロスが著
しくなり歩留りを低下させることとなる。他方、使用開
始から24時間経過時を基準として24時間経過後に水分濃
度を飽和濃度とするとリパーゼの失活が生じその結果耐
用期間が短くなる。従っていずれの場合も工業上好まし
くない。すなわち上記時間内に脂肪基質の水分濃度を飽
和濃度とすることによってトリグリセリドロスを的確に
抑制できしかも固定化リパーゼの活性を長時間保持でき
るのである。
以上本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 パーム油からアセトン分別によって得た中融点画分と等
しい重量のステアリン酸とを混合し、得られた混合物を
加温溶解して、68℃の液状混合物を得た。該液状混合物
の水分含有率は0.02%であった。次いでノボ社リパーゼ
3A4.5gを充填した内径1.0cmのカラムに、内温を68℃に
保ちながら上記液状混合物を毎時10gの流速で供給し
た。使用開始後24時間経過時を境に上記液状混合物に代
えて上記液状混合物に水を飽和させた混合物(水分濃
度:0.6重量%)を毎時10gの流速で供給した。尚、水を
飽和させた混合物は73℃において過剰の水と上記液状混
合物とを十分に混合し、68℃に静置して上澄の油相を採
取することによって調製した。
しい重量のステアリン酸とを混合し、得られた混合物を
加温溶解して、68℃の液状混合物を得た。該液状混合物
の水分含有率は0.02%であった。次いでノボ社リパーゼ
3A4.5gを充填した内径1.0cmのカラムに、内温を68℃に
保ちながら上記液状混合物を毎時10gの流速で供給し
た。使用開始後24時間経過時を境に上記液状混合物に代
えて上記液状混合物に水を飽和させた混合物(水分濃
度:0.6重量%)を毎時10gの流速で供給した。尚、水を
飽和させた混合物は73℃において過剰の水と上記液状混
合物とを十分に混合し、68℃に静置して上澄の油相を採
取することによって調製した。
カラムからの流出液を経時的にサンプリングして得られ
たエステル交換物の酸価及び脂肪酸組成を分析し、それ
に基づいてトリグリセリドロス(%)及びエステル交換
率(%)をそれぞれ算出した。
たエステル交換物の酸価及び脂肪酸組成を分析し、それ
に基づいてトリグリセリドロス(%)及びエステル交換
率(%)をそれぞれ算出した。
実施例2 水を飽和させた液状混合物の供給を、使用開始後24時間
経過時に代えて48時間経過時とした以外は実施例1と同
様にしてエステル交換を実施した。
経過時に代えて48時間経過時とした以外は実施例1と同
様にしてエステル交換を実施した。
比較例1 水を飽和させた液状混合物を使用開始時から使用した以
外は実施例1と同様にエステル交換を実施した。
外は実施例1と同様にエステル交換を実施した。
比較例2 水を飽和させていない液状混合物を供給し続けたこと以
外は実施例1と同様にしてエステル交換を実施した。
外は実施例1と同様にしてエステル交換を実施した。
比較例3 水を飽和させた液状混合物の供給を、使用開始後24時間
経過時に代えて20時間経過時とした以外は実施例1と同
様にエステル交換を実施した。
経過時に代えて20時間経過時とした以外は実施例1と同
様にエステル交換を実施した。
比較例4 水を飽和させた液状混合物の供給を、使用開始後24時間
経過時に代えて56時間経過時とした以外は実施例1と同
様にエステル交換を実施した。
経過時に代えて56時間経過時とした以外は実施例1と同
様にエステル交換を実施した。
<エステル交換率の算出> エステル交換率は供給原料組成について知られているエ
ステル交換反応の平衡状態におけるエステル交換率を10
0%として流出液の脂肪酸組成分析値から求めた。
ステル交換反応の平衡状態におけるエステル交換率を10
0%として流出液の脂肪酸組成分析値から求めた。
本発明の方法は、固定化リパーゼをエステル交換反応に
使用する際、使用開始直後に生ずる著しいトリグリセリ
ドロスを抑制し、かつ固定代リパーゼの活性を長時間維
持することができるという優れた特徴を有するものであ
る。
使用する際、使用開始直後に生ずる著しいトリグリセリ
ドロスを抑制し、かつ固定代リパーゼの活性を長時間維
持することができるという優れた特徴を有するものであ
る。
図1はトリグリセリドロスの経時変化、図2はエステル
交換率の経時変化を示す。
交換率の経時変化を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】固定化リパーゼを用いて脂肪基質を有機溶
媒の非存在下で連続的にエステル交換するにあたり、原
料として水分濃度0.01〜0.1%の脂肪基質を固定化リパ
ーゼに供給し、ついで固定化リパーゼによるエステル交
換反応が開始してから24時間経過時を基準として24時間
以内に、エステル交換温度における飽和量の水を含む脂
肪基質を単独で供給するか又は前記水分濃度の脂肪基質
との混合物として供給し、エステル交換反応終了時まで
飽和濃度を維持すること、ここで混合物を供給する場合
は飽和量の水を含む脂肪基質の比率を増やして最終的に
水分濃度を飽和濃度にまで増大させること、を特徴とす
る固定化リパーゼを用いる脂肪基質の連続エステル交換
方法。 - 【請求項2】エステル交換反応を60℃〜80℃の温度範囲
で実施する特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60223144A JPH0689354B2 (ja) | 1985-10-07 | 1985-10-07 | 固定化リパ−ゼを用いるエステル交換方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60223144A JPH0689354B2 (ja) | 1985-10-07 | 1985-10-07 | 固定化リパ−ゼを用いるエステル交換方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6281498A JPS6281498A (ja) | 1987-04-14 |
JPH0689354B2 true JPH0689354B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=16793475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60223144A Expired - Lifetime JPH0689354B2 (ja) | 1985-10-07 | 1985-10-07 | 固定化リパ−ゼを用いるエステル交換方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0689354B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2570774B2 (ja) * | 1987-11-02 | 1997-01-16 | 味の素株式会社 | 油脂の改質法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56127094A (en) * | 1980-03-08 | 1981-10-05 | Fuji Oil Co Ltd | Enzymatic ester-exchange process |
US4364863A (en) * | 1980-12-29 | 1982-12-21 | Schering Corporation | Extraction of interferon from bacteria |
-
1985
- 1985-10-07 JP JP60223144A patent/JPH0689354B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56127094A (en) * | 1980-03-08 | 1981-10-05 | Fuji Oil Co Ltd | Enzymatic ester-exchange process |
US4364863A (en) * | 1980-12-29 | 1982-12-21 | Schering Corporation | Extraction of interferon from bacteria |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6281498A (ja) | 1987-04-14 |
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