JPH0688771B2 - ジクロロシランの精製方法 - Google Patents

ジクロロシランの精製方法

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JPH0688771B2
JPH0688771B2 JP953285A JP953285A JPH0688771B2 JP H0688771 B2 JPH0688771 B2 JP H0688771B2 JP 953285 A JP953285 A JP 953285A JP 953285 A JP953285 A JP 953285A JP H0688771 B2 JPH0688771 B2 JP H0688771B2
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dichlorosilane
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忠身 杉本
敬博 村山
与四郎 鈴木
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Showa Denko KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はジクロロシランの精製方法に関し、さらに詳し
くはジクロロシラン中のりん化合物を吸着除去して、半
導体シリコン製造原料として用いられる高純度ジクロロ
シランとする、ジクロロシランの精製方法に関する。
〔従来の技術〕
半導体シリコンの製造原料として使用されるジクロロシ
ランは高純度であることが要求され、りん化合物を含有
すると、その量が微量であつても半導体シリコンの電気
特性に著しい影響を与える。
従来、ジクロロシラン(以下SiH2Cl2と記す)からりん
化合物を除去するには、(1)SiH2Cl2に種々のりん化
合物の捕集剤を添加して蒸溜する方法(特開昭57−3401
2,49−74199および47−15395等)、(2)吸着剤により
吸着除去する方法(特公昭38−11601および53−23793
等)、(3)りん化合物を還元遊離させる方法(特公昭
53−23793)等がある。
SiH2Cl2は、沸点:8.2℃で、空気に触れると自然発火す
るので、開放系で扱うことは出来ない。従つて、(1)
の蒸溜法の装置は加圧密閉系となり、装置は複雑で、ま
た材質も耐食性が要求され、高級ステンレス鋼、又は特
殊表面処理した材質を使用するため、極めて高価なもの
となり、さらに釜残が出ることによる収率の低下、釜残
の処分、或いは捕集剤による製品の汚染等の問題があ
る。
また、(2)の吸着法は、吸着剤として、(イ)活性ア
ルミナ、或いは変性アルミナシリカゲル、(ロ)シリカ
ゲル、ガスクロマト用シリカゲル、(ハ)塩化マグネシ
ウム、(ニ)酸化鉄等が使われるが、トリクロロシラン
および四塩化けい素中のりん化合物の除去であつて、Si
H2Cl2そのものを処理した例はなく、さらにりん化合物
の除去は充分でなく、また除去率の比較的高いシリカゲ
ルにおいてはHClを発生する不利な点がある。
また、(3)の還元遊離法は、350℃のCu線上にH2とと
もに通してPを還元遊離させて除去するが、高温加熱、
およびH2を必要とする欠点がある。
さらに、上記りん化合物の除去法は、Pとして5wtppb、
1wtppb或いは<0.5wtppb(以下りん化合物の含有量は、
Pとしてのwtppbとし、単にppbと記す)まで除去するも
ので、いずれもシリコン半導体原料の精製方法として
は、満足なものでなかつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記の事情に鑑み、SiH2Cl2中に含有されるり
ん化合物をPとして<0.2ppb程度まで除去する精製方法
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
で、その要旨は、SiH2Cl2をハイシリカゼオライトと接
触させ、該SiH2Cl2に含まれるりん化合物を吸着除去す
るSiH2Cl2の精製方法にある。
〔発明の具体的構成および作用〕
以下本発明に係るSiH2Cl2の精製方法を図面を参照して
説明する。
第1図は、本発明の方法を実施する装置の一例を示す図
で、図中符号1はSiH2Cl2の入つたボンベである。ボン
ベ1よりガスとして導出されたSiH2Cl2は、マスフロー
コントローラー2を通つて所定の流量となりハイシリカ
ゼオライト3が充填された吸着筒4に導かれ、含有され
ているりん化合物が吸着除去される。このりん化合物が
除去された高純度SiH2Cl2ガスは、ラインフイルタ11を
通つた後、寒剤5によつてそれぞれ冷却された捕集器
6、回収器7を順次通つて高純度SiH2Cl28として凝縮
捕集される。上記操作は、スタート時ライン内をN2等の
不活性ガスで置換した後行なわれ、また、運転中は、回
収器7の出口ライン7aに常時不活性ガス9を導入し、空
気が装置ライン内に逆流するのを防止する。なお図中10
は圧力指示計であり、系は常温、で操作される。
上記方法において、りん化合物の吸着剤として用いられ
るハイシリカゼオライトとは、Si/Al(モル比、以下同
じ)が1.5より大きいゼオライトを言う。Si/Al:0.7〜1.
2のA型ゼオライト、Si/Al:1〜1.5のX型ゼオライト
は、SiH2Cl2が酸性のため、結晶構造が破壊されるので
使用出来ない。
ハイシリカゼオライトとしては、例えばY型ゼオライト
Si/Al(モル比):1.5〜3,ユニオン昭和製JE−15PSi/Al:
3.3,ノートン社ゼオロンSi/Al:5,東洋曹達 Moldenite系
TSZ Si/Al:9.3等が市販されている。
また、りん化合物は、主としてPOCl3、POCl、P2O3Cl4
PO2Clなどのオキシ塩化りん、PCl3等で、特にPOCl3(三
塩化ホスホリル)が除去の主要な対象となる。POCl
3は、m.p:1.25℃、b.p:105.1℃であり沸点は比較的高い
が、極微量が対象となるため、例えばPとして28ppbのP
OCl3を含有するボンベ入SiH2Cl2を気化導出したガス中
には、11ppb程度のPが含まれる。この程度のPOCl3を含
有するSiH2Cl2をハイシリカゼオライトと接触させる
と、POCl3は常温下で容易に除去され、Pの含有量が<
0.2ppbの高純度SiH2Cl2が得られる。
なお、POCl3以外のオキシ塩化りん、PCl3等について
も、ほぼ同様の結果が得られる。
次に実施例を示して本発明の方法を説明する。
〔実施例1〜3〕 SiH2Cl2にPOCl3を添加したものを原料ガスとし、第1図
の装置によつて行なつた。ハイシリカゼオライトは充分
に乾燥した後、ステンレスカラムに充填し、加温して乾
燥N2ガスを通してさらに乾燥し、上記SiH2Cl2ガスを通
した。
ジクロロシラン中のPOCl3の分析は、FPD(炎光光度検出
器)付ガスクロマトグラフを用いて行なつた。この際、
SiH2Cl2はプレカツトカラムにより検出器に入れないよ
うにした。また、濃縮カラムを用いることによりPとし
て0.2ppbの低レベルまでの分析を可能とした。使用した
検量線は、試薬POCl3をHeで希釈し、これに脱湿剤とし
て少量のBCl3を添加したもの用いて作成した。操作条件
および結果を第1表に示した。
なお、表中B.Vは、処理ガスvol/吸着剤volを示す。
〔実施例4〕 SiH2Cl2にPOCl3を添加し、液相のPが16ppbとなるよう
に調整した。次に所定量のハイシリカゼオライト(JE15
P)、活性炭、モレキユラシビングカーボンの3種の吸
着剤を、耐圧ガラス瓶にそれぞれ複数本づつとり、同じ
種類の吸着剤の入つている複数の瓶に上記調整したSiH2
Cl2の量を変えて注入した後、密栓し、常温で24時間放
置した。次いで、吸着剤とSiH2Cl2とを分離し、SiH2Cl2
中のP濃度測定し、それぞれの吸着剤の吸着等温線を作
成した。これよりハイシリカゼオライトのPOCl3吸着が
他の吸着剤に比して格段に優れていることがわかつた。
例えば、平衡吸着濃度がP−0.2ng/SiH2Cl2−1gにおけ
る平衡吸着量は第2表のようになる。
なおこの分析も実施例1〜3と同様、FPDつきガスクロ
で行なつた。このときは液相分析であるので塩化メチレ
ンで希釈したSiH2Cl2をマイクロシリンジでガスクロに
注入した。
〔発明の効果〕
以上述べたように本実施例に係るSiH2Cl2の精製方法
は、りん化合物を含有するSiH2Cl2を常温下でハイシリ
カゼオライトと接触させるのみで、従来の精製法に比し
て格段に純度の高いSiH2Cl2が得られ、しかも装置は簡
単で、操作に熟練を要しない等、多くの長所を有する優
れた方法である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する装置の一例を示す図で
ある。 1…ジクロロシラン入ボンベ、3…ハイシリカゼオライ
ト、4…吸着筒、6…捕集器、7…回収器、7a…出口ラ
イン、8…高純度ジクロロシラン、9…不活性ガス
(N2)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジクロロシランをハイシリカゼオライトと
    接触させ、該ジクロロシランに含まれるりん化合物を吸
    着除去することを特徴とするジクロロシランの精製方
    法。
JP953285A 1985-01-22 1985-01-22 ジクロロシランの精製方法 Expired - Lifetime JPH0688771B2 (ja)

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JPS61167693A JPS61167693A (ja) 1986-07-29
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JP5513511B2 (ja) * 2009-08-27 2014-06-04 電気化学工業株式会社 クロロシランの精製方法

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