JPH0688772B2 - ジクロロシランの精製法 - Google Patents

ジクロロシランの精製法

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JPH0688772B2
JPH0688772B2 JP3834385A JP3834385A JPH0688772B2 JP H0688772 B2 JPH0688772 B2 JP H0688772B2 JP 3834385 A JP3834385 A JP 3834385A JP 3834385 A JP3834385 A JP 3834385A JP H0688772 B2 JPH0688772 B2 JP H0688772B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はジクロロシランの精製方法に関し、さらに詳し
くはジクロロシラン中のホウ素化合物、特に三塩化ホウ
素を除去して半導体シリコン製造原料として用いられる
高純度ジクロロシランとする、ジクロロシランの製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
半導体シリコンの製造原料として使用されるジクロロシ
ランは高純度であることが要求され、ホウ素化合物を含
有すると、その量が極微量であつても、半導体シリコン
の電気的性能に悪い影響を与える。
従来、ジクロロシラン(以下SiH2Cl2と記す)からホウ
素化合物を除去するには、(1)SiH2Cl2に種々のホウ
素化合物の捕集剤を添加して蒸溜する方法(特公昭46−
22733,U・S・P−3126248)、(2)水分と接触させた
後蒸溜する方法(特公昭56−32247,DD・P−135613)、
(3)吸着剤に吸着させる方法(GB・P−893495)等が
ある。
SiH2Cl2は沸点:8.2℃で、空気に触れると自然発火する
ので、開放系で扱うことは出来ない。従つて、(1)の
蒸溜法の装置は加圧密閉系となり、装置は複雑で、また
材質も耐食性が要求され、高級ステンレス鋼、又は特殊
表面処理した材質を使用するため高価なものとなり、さ
らに釜残が出ることによる製品の汚染等の問題がある。
また(2)の方法は、三塩化ホウ素(BCl3)が水と瞬時
に反応することを利用したものであるが、上記(1)の
蒸溜法の欠点の外、クロロシラン類も水と接触して加水
分解するので、これによるロスがあるばかりでなく、加
水分解によつてHClが生成し、これが水と共存するた
め、極めて腐食性となり、ステンレスもおかされ、さら
にクロロシラン類の加水分解生成物(ポリシロキサンと
いわれている)により装置がつまり、これは濃NaOHでな
ければ溶解しないので、極めてやつかいである。(3)
の吸着法は、塩化ホウ素と反応する有機物を、活性炭、
シリカゲル等に担持させて、これにホウ素化合物を含有
するシラン又は塩化シランを接触通過させる方法であ
る。
しかし、SiH2Cl2中のホウ素化合物の除去に使用する
と、活性炭を担体とした場合、未知成分が多量に生成
し、シリカゲルにおいては、HClの生成が多くなる。
さらに、これらには、低沸点で、かつ空気に触れると発
火する物質には採用出来ない装置が記載されている。
〔発明の解決しようとする問題点〕
本発明は上記の問題点を解消し、固体分解物又はHClの
発生がなく、簡単な装置、容易な操作によつてホウ素化
合物を除去するジクロロシランの精製法を提供すること
を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、
その要旨は、ジクロロシランを気相状態でニトリルを担
持したハイシリカゼオライトと接触せしめ、含有するホ
ウ素化合物を除去するジクロロシランの精製法にある。
〔作用〕
本発明に係る方法は、三塩化ホウ素と容易に反応して不
揮発性付加化合物をつくるニトリルを担持させた、SiH2
Cl2に対して不活性、かつ吸着力の高いハイシリカゼオ
ライトを用いているので、SiH2Cl2の分解が起らず、常
温、常圧下で、効率よくホウ素化合物を除去することが
出来る。
〔発明の具体的構成〕
以下本発明に係るSiH2Cl2の精製法を図面を参照して説
明する。
第1図は本発明の方法を実施する装置の一例を示すもの
で、図中符号1はSiH2Cl2の入つたボンベである。ボン
ベ1よりガスとして導出されたSiH2Cl2は、マスフロー
コントローラー2を通つて所定の流量となり、リトリル
を担持したハイシリカゼオライト3が充填された吸着筒
4に導かれ、含有されているホウ素化合物が吸着除去さ
れる。このホウ素化合物が除去された高純度SiH2Cl2
スは、ラインフイルター5を通つた後、寒剤6によつて
それぞれ冷却された捕集器7、回収器8を通つて高純度
SiH2Cl29として凝縮捕集される。上記操作はスタート
時、ライン内をN2等の不活性ガスで置換した後行なわ
れ、また運転中は回収器8の出口ライン8aに常時不活性
ガス10を導入し、空気が装置ライン内に逆流するのを防
止する。なお、図中11は圧力指示計であり、系は常温で
操作される。
この方法において、三塩化ホウ素と反応して不揮発性物
質となるニトリルは、通常のニトリル、例えばアセトニ
トリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニ
トリル、カプロニトリル、アククロニトリル、クロロア
セトニトリル、ベンゾニトリル、フエニルシセトニトリ
ル、P−メチルベンゾニトリル、P−メトオキシベンゾ
ニトリル、P−クロロベンゾニトリル、P−ニトロベン
ゾニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリル、サ
クシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル等
であり、いずれも有効に使用出来る。
また、ハイシリカゼオライトとは、Si/Al(モル比、以
下同じ)か1.5より大きいゼオライトをいう。Si/Al:0.7
〜1.2のA型ゼオライト、Si/Al:1〜1.5のX型ゼオライ
トは、SiH2Cl2が酸性のため、結晶構造が破壊されるの
で使用出来ない。
ハイシリカゼオライトとしては、例えばY型ゼオライト
Si/Al:1.5〜3、ユニオン昭和製JE−15P Si/Al:3.3、ノ
ートン社製ゼオロンSi/Al:5、東洋曹達製Moldemite系TS
Z Si/Al:9.3、等が市販されている。
ハイシリカゼオライトにニトリルを担持させるには、溶
媒にニトリルを溶解した溶液にハイシリカゼオライトを
浸漬した後溶媒を除去する一般的手法で行なわれる。し
かし、水分が僅か存在した状態でSiH2Cl2を接触させる
と、分解してHClを発生し、また固形物によつて配管が
閉塞する。この際、ハイシリカゼオライトにニトリルを
担持させた後、完全脱水しようとすると、担持したニト
リルが一部揮散するので、溶媒、ハイシリカゼオライト
は完全に脱水乾燥したものを用いなければならない。
アセトンはニトリルのよい溶媒であるが、水分を吸収し
易いため、あらかじめ充分脱水しておいても、担持させ
る操作中に再び水を吸収してしまう。したがつて、溶媒
としては水と溶解しあわない塩素化炭化水素、例えばク
ロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、トリクロロエチレン等が好適に使用される。
ジクロロシラン中ホウ素化合物は三塩化ホウ素(BCl3
の形をなしている。BCl3はm°p:−107℃、bp:12.5℃で
沸点はSiH2Cl2に近く、ボンベ入SiH2Cl2を気化導出した
ガス中の濃度は、液中の濃度とほぼ同じで、通常100〜2
00ppb程度であり、これを上記吸着筒に通すことによつ
て、Bとして(以下同じ)1ppb以下とすることが出来
る。
次に実施例、比較例を示して本発明の方法を説明する。
〔実施例1〕 あらかじめ、無水硫酸ソーダを投入して充分脱水したク
ロロホルム100mlにサクシノニトリル:4.2gを溶解し、こ
れにJE−15p(ユニオン昭和製)の1/16インチペレツト:
4.2g(JE−15pの約10wt%)を投入した。これをロータ
リーエバポレーターにいれ、常温で2時間浸漬しこの間
ゆつくり回転攪拌した。ついで減圧下、50℃でクロロホ
ルムを全量とばし、乾固したのち、21mmφの吸着筒に14
6mmL(50cm3)充填した。
一方SiH2Cl2にBCl3を5wt%となるように添加し、これを
Heで希釈し、SiH2Cl2:1.0×10-3mol/l、BCl3:4.7×10-5
mol/lの混合ガスを調製した。このガスを上記吸着筒に
室温、SV:180h-1で通し出口ガス中のBCl3等を分析し
た。分析にはガスクロマトグラフ法及びアルカリ溶液捕
集ICP(誘導結合高周波プラズマ)法(Si,Bの分析)を
併用した。両法の値はよく一致した。
結果を第2図および第1表に示す。図中C,C0は、それぞ
れ出口、入口におけるSiH2Cl2,BCl3の濃度、Vは通過
したガスの容量、V0は吸着剤の容量である。
図より明かなように、最初は初期吸着によりSiH2Cl2
吸着してしまうが、800ベツドボリウム(以下B.Vと記
す、V/V0)付近より流出し始める。その後12500B.Vまで
BCl3は検出されなかつた。すなわち、800〜12500B.V間
はBCl3を含まないSiH2Cl2が得られる。なお、破過点12
までのBCl3吸着量はBCl3・82mg/1g・吸着剤であつた。
〔実施例2〕 SiH2Cl2にBCl3を12wt%となるように添加し、これをHe
で希釈してSiH2Cl2:1.0×10-3mol/l、BCl3:1.2×10-4mo
l/lの混合ガスを調製し、これを21mmφの吸着筒に88mmL
(30cm3)充填して用いた外は、実施例1と全く同じに
して行なつた。結果を第1表に示す。
〔実施例3〕 SiH2Cl2にBCl3を110wtppmとなるように添加した希釈し
ないガスを、サクシノニトリル10wt%担持したJE−15p
を17mmφの吸着筒に100mmL充填して流した外は実施例1
と同じようにしてBCL3の除去を行なつた。この際、SiH2
Cl2の凝縮を防ぐため、ガス貯留器、各配管を40℃程度
に加温しガスが安定して流れるようにした。結果を第1
表に示す。
第1表より明かなように、BCl3の吸着量は、実施例2,1,
3の順に低下しているが、これは、ガス中のBCl3濃度が
高い程BCl3が多く吸着されること、SiH2Cl2の濃度が高
い程、その吸着量が多くなり、BCl3の吸着量を低下させ
ること、およびBCl3/SiH2Cl2+BCl3の大きい程BCl3
吸着量が増加すること、など一般吸着の吸着能傾向に従
うためと思料する。
したがつて、取扱いを容易にし、運転時間を大幅に短縮
するため及びガスクロマトグラフイによる分析を容易に
するため不活性ガスで希釈し、BCl3/SiH2Cl2+BCl3
大きくしても、同一条件で運転を行えば、吸着剤の優劣
の比較は可能である。
BCl3の分析法は、トリフエニルクロロメタン((C6H5)3
CCl)のトリクロロメタン(CHCl3)溶液にSiH2Cl2を接
触させ、BCl3を不揮発成分として捕集し、SiH2Cl2,CHC
l3を放散除去した後有機物を分解しICP法によりBを検
出した。この分析法は、サンプル200gにおいて、Bとし
て1ppbまでを再現よく分析出来る。
〔実施例4,5、比較例1〜3〕 実施例4は、アジポニトリルを使用したもの、実施例5
は、比較例と比較するためBCl3/SiH2Cl2 +BCl3を大きくしたもの、比較例1,2は担体として活性
炭、シリカゲルを使用したもの、比較例3は、BCl3捕集
剤としてニトリル以外のトリフエニルクロルメタンを使
用したものである。結果を第2表に示す。
〔効果〕
以上述べたように本発明に係るSiH2Cl2の精製方法は、S
iH2Cl2に対して安定で、吸着力の高いハイシリカゼオラ
イトにニトリルを担持させた吸着剤を用い、これにボン
ベより気化導出したホウ素化合物を含有したSiH2Cl
2を、常温、常圧下で接触通過させるのみで、半導体シ
リコン製造用として充分な程度にホウ素化合物が除去さ
れるので、装置、操作が簡単で、効率のよい精製を可能
とする優れた方法である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を実施する装置の一例を示す
図、第2図は、吸着筒出口成分の経時変化を示す図であ
る。 1……ボンベ、2……マスフローコントローラー、3…
…ニトリル担持したハイシリカゼオライト、4……吸着
筒、6……寒剤、7……捕集器、8……回収器、8a……
出口ライン、9……高純度SiH2Cl2、10……不活性ガ
ス、12……破過点、C……吸着筒出口濃度、C0……吸着
筒入口濃度、V……通過ガス量、V0……吸着剤容量。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジクロロシランを気相状態でニトリルを担
    持したハイシリカゼオライトと接触せしめ、含有するホ
    ウ素化合物を除去することを特徴とするジクロロシラン
    の精製法。
JP3834385A 1985-02-27 1985-02-27 ジクロロシランの精製法 Expired - Lifetime JPH0688772B2 (ja)

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