JPH068871U - セラミックディスクバルブ - Google Patents

セラミックディスクバルブ

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JPH068871U
JPH068871U JP40494690U JP40494690U JPH068871U JP H068871 U JPH068871 U JP H068871U JP 40494690 U JP40494690 U JP 40494690U JP 40494690 U JP40494690 U JP 40494690U JP H068871 U JPH068871 U JP H068871U
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JP
Japan
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valve body
sliding contact
valve
contact surface
disc valve
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Pending
Application number
JP40494690U
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Inventor
勝治 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Publication of JPH068871U publication Critical patent/JPH068871U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セラミックディスクバルブにおいて、高シール
性を保ったまま、潤滑剤を用いることなく、小さな操作
トルクを長期間維持し、寿命を長くする。 【構成】ディスクバルブを構成する可動弁体1、固定弁
体2の少なくとも一方の摺接面1a、2aに窒化硼素(BN)、
窒化チタン(TiN) 、炭化チタン(TiC) などからなる硬質
薄膜を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、フォーセットバルブなどのディスク状をしたバルブに関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
湯水混合栓用フォーセットなど、2枚のディスク状弁体を互いに摺接した状態 で相対移動させることによって、各弁体に形成した流体通路の開通、遮断を行う ようにしたバルブが一般的に用いられている。例えば、図1に示すように、固定 弁体2と可動弁体1を、互いの摺接面1a、2aで接した状態としておいて、レバー 3の操作で可動弁体1を移動させることによって、供給流体の開閉、切替え、調 節、混合等の制御を行うことができるようになっていた。
【0003】 この種のバルブに対する要求特性は、下記の通りであった。 (1) 各弁体間のシール性が保持されていること(日本水道規格耐圧17.5kg/cm 2 での水漏れが無いこと) (2) レバー操作トルクが小さいこと(10kgf cm以下) (3) レバー操作トルクが長期間の使用に際して変化しにくいこと
【0004】 これらの要求特性を満たすために、近年では、各弁体の材質として、アルミナ 、炭化珪素等のセラミックが用いられていた。この場合、可動弁体1、固定弁体 2の摺接面1a、2aの中心線平均粗さ(Ra)をそれぞれ、0.2 μm 以下、0.3 〜0.6 μm とし、かつ各摺接面1a、2aの平坦度を1μm 以下とすればよいことを、本出 願人は既に提案した(特開平1-116386号公報参照)。
【0005】
【従来技術の課題】
ところが、上記の如き従来のセラミックディスクバルブでは、セラミックが耐 磨耗性、耐蝕性に優れているため、長期間安定なものであるが、各弁体間の摺動 特性を上記要求レベルとするために、潤滑剤が不可欠であった。そのため、長期 使用中には、この潤滑剤が流出して操作トルクが大きくなるという問題点があっ た。また、潤滑剤の種類によっては、長期使用中に劣化したり、ゴミ等の付着に よる摺動特性の悪化も避けられなかった。
【0006】 さらに、これらの問題を解決するために、各弁体の少なくともいずれか一方を 、三次元網目構造の多孔質セラミックスで形成し、このセラミックスの開放気孔 中に樹脂やオイルなどを含浸させたものもあった(特開昭61-206875 号、61-244 980 号、62-4949 号、62-37517号公報等参照) 。しかし、これは、複合材料であ り、異材質の組合せであるため、各弁体間の硬度差により、一方の弁体の磨耗が 進み、初期の摺接面が維持されず、結果として操作トルクが大きくなるという問 題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑みて本考案は、セラミックディスクバルブにおいて、2枚の弁体の少 なくとも一方の摺接面にPVD法、CVD法等により窒化硼素等の摺動性に優れ た硬質被膜を被着させることによって、潤滑剤を用いることなく、操作トルクを 小さくし、かつ長期使用時の操作トルク変化を小さくしたものである。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の実施例を説明する。 図1に示す湯水混合栓のバルブは、セラミックスからなる固定弁体2と可動弁 体1が摺接した状態で配置され、レバー3で可動弁体1を移動させることによっ て、流通路の連通、遮断を行うようになっている。また、上記可動弁体1の摺接 面1aには、窒化硼素(BN)などからなる硬質被膜を形成してある。
【0009】 上記セラミックスとしては、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等を 主体としてなる焼結体であって、所望により周知の焼結助剤を配合することがで きる。たとえば、アルミナに対しては、CaO 、SiO 2 、MgO 等、炭化珪素に対し ては、C、B、B 4 C 、Al2 O 3 、Y 2 O 3 等、窒化珪素に対しては、周期律表 2a、3a族元素の酸化物、窒化物等、ジルコニアに対しては、Y 2 O 3 、CaO 、Mg O などの安定化剤をそれぞれ用いることができる。
【0010】 また、硬質被膜は、表1に示すように、窒化硼素(BN)、窒化チタン(TiN) 、炭 化チタン(TiC) 等の各種金属炭化物、窒化物、硼化物等で、ビッカース硬度1500 kg/mm 2 以上の材質を用いればよく、特に立方晶の窒化硼素(cBN) を用いれば、 硬度が大きく、かつ摺動特性を高められる。これらの材質を、PVD法、CVD 法、スパッタリング法などの手段で被着した後、表面を研磨して滑らかな面とし 、最終的な膜厚が1〜100 μm 程度とすればよい。さらに、可動弁体1の硬質被 膜を被着する面は、中心線平均粗さ(Ra)0.2 〜0.5 μm としたものがよく、中心 線平均粗さ(Ra)が、0.2 μm より小さいと、硬質被膜の密着強度が弱く、逆に中 心線平均粗さ(Ra)が、0.5 μm より大きいと、表面の平坦度を高められない。ま た、この硬質被膜は、可動弁体1の摺接面1aと固定弁体2の摺接面2aの、いずれ か一方に形成すればよいが、両方の面に形成してもよい。
【0011】
【表1】
【0012】 実験例1 次に、本考案のセラミックディスクバルブを試作して、実験を行った。 平均粒子径3μm のAl2 O 3 粉末にTiを3〜5重量%、SiO 2 を4重量%、Ca O を0.5 重量%添加し、さらに成形助剤としてPVA を2重量%、その他数重量% 添加し、アルミナボールを用いてボールミル粉砕混合を50時間行った。得られた スラリー状原料をスプレードライヤーで造粒し、乾式加圧成形後、酸化雰囲気中 、約1600℃で焼成を行った。得られた焼結体は、平均粒径が5〜20μm の針状結 晶で、Al2 O 3 含有量が約90%、嵩比重3.6 の緻密質で、ビッカース硬度1200kg /mm 2 (荷重500g)、曲げ強度3500kg/cm 2 、ヤング率2.7 ×106 kg/cm 2 であ った。
【0013】 この焼結体を前記図1に示した、可動弁体1、固定弁体2とし、その摺接面1a 、2aをGC砥粒により荒研磨した後、ダイヤモンド砥粒により最終仕上げ加工を行 った。このとき、固定弁体2の摺接面2aを、中心線平均粗さ(Ra)0.15μm 以下、 平坦度1μm 以下とし、また、可動弁体1の摺接面1aを、中心線平均粗さ(Ra)0. 3 〜0.5 μm 、平坦度1μm 以下とした。その後、この摺接面1aにスパッタリン グ法により窒化硼素(BN)を被着して膜厚50μm の硬質被膜を形成し、その表面を 研磨することによって、表面の平坦度0.15μm 以下、最終的な膜厚30μm として 、本考案のディスクバルブを得た。
【0014】 また、比較例として、上記と同じアルミナセラミックスを用い、固定弁体の摺 接面の中心線平均粗さ(Ra)を0.15μm 以下、可動弁体の摺接面の中心線平均粗さ (Ra)を0.3 〜0.5 μm としたもの(比較例1)、同じく固定弁体および可動弁体 の摺接面の中心線平均粗さ(Ra)をともに0.3 〜0.5 μm としたもの(比較例2) を用意し、上記本考案のディスクバルブとともに、使用試験を行った。いずれも 、潤滑剤を用いずに、操作を繰り返した時の操作トルクの値を測定した。結果は 、表2および図2に示す通りである。
【0015】
【表2】
【0016】 表2および図2より明らかに、比較例1、2は、いずれも100,000 サイクルを 越えると極端に操作トルクが大きくなり、比較例2は測定不能となった。これに 対し、本考案実施例は、400,000 サイクル後も操作トルクが低く、長期間使用し ても操作トルクが変化しないことがわかる。
【0017】 実験例2 次に、本考案実施例として、上記実験例1と同様にして硬質被膜の種類を変化 させたものを用意し、比較例として、硬質被膜の代わりにテフロンを被着したも のを用意した。これらを、上記と同様の使用試験を行い、400,000 サイクル後の 摺接面の磨耗量を測定した。結果は表3に示すように、本考案実施例は耐磨耗性 に優れていることがわかる。
【0018】
【表3】
【0019】 なお、上記実験例では、可動弁体1側の摺接面1aのみに硬質被膜を形成したも のを示したが、固定弁体2の摺接面2aのみに硬質被膜を形成したもの、あるいは 可動弁体1と固定弁体2の両方の摺接面1a、2aに硬質被膜を形成したものであっ ても、ほぼ同様の結果であった。
【0020】
【考案の効果】
このように本考案によれば、セラミックディスクバルブにおいて、2枚の弁体 の少なくとも一方の摺接面に硬質被膜を被着させたことによって、潤滑剤を用い ることなく、長期間にわたって、小さな操作トルク、高シール性を維持できる。 したがって、前記したディスクバルブの要求特性をすべて満たすことができ、湯 水混合栓用フォーセットなどに好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミックディスクバルブの構造を示す断面図
である。
【図2】本考案および比較例のディスクバルブにおけ
る、サイクル数と操作トルクの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 可動弁体 2 固定弁体 3 レバー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック板からなる2枚の弁体を摺接さ
    せて流路の開通、遮断を行うようにしたディスクバルブ
    において、少なくとも一方の弁体の摺接面に、炭化物、
    窒化物、硼化物などからなる硬質被膜を被着したことを
    特徴とするセラミックディスクバルブ。
JP40494690U 1990-12-26 1990-12-26 セラミックディスクバルブ Pending JPH068871U (ja)

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JP40494690U JPH068871U (ja) 1990-12-26 1990-12-26 セラミックディスクバルブ

Applications Claiming Priority (1)

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JP40494690U JPH068871U (ja) 1990-12-26 1990-12-26 セラミックディスクバルブ

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Family

ID=18514589

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JP40494690U Pending JPH068871U (ja) 1990-12-26 1990-12-26 セラミックディスクバルブ

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61144786A (ja) * 1984-12-17 1986-07-02 Dainippon Printing Co Ltd カセツトテ−プ用スリツプシ−ト
JPS6392874A (ja) * 1986-10-07 1988-04-23 Ibiden Co Ltd 複合体からなる弁体を備えたバルブ
JPH02502749A (ja) * 1987-11-10 1990-08-30 マスコ コーポレーション 低摩擦係数を有する硬質材料からなる一対の密封部材

Patent Citations (3)

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