JPH068800U - 水位保持サイフォン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常時、あるいは間欠に水が流入している容器
の縁に掛けることにより容器内の水位を一定に保つもの
である 【構成】 本具は、サイフォン管（１）、およびサイフ
ォンを起動させる装置であるスポイト（２）、吸水口弁
（３）、板弁（５）、フロート掛（１３）、また水位の
変化によりサイフォン機能を休止、作動させるためのフ
ロート（１０）およびそれと伝達糸（１１）により連動
する出水口弁（８）、サイフォン管外にあって水位を設
定する高さ調節器（１４）より成る。

Description

【考案の詳細な説明】 ・産業上の利用分野 この実用新案は容器内の水位を一定に保つサイフォンに関するものである。 ・従来の技術および考案が目的とする課題 常時、あるいは間欠に水が入っている容器内の水位を溢れ出ない位置で保つた めには容器に排水口を取付けるか液面スイッチ付電動ポンプの使用等に依ってい る。しかし、容器や使用場所に制約がなく、手軽な方法という点において難点が ある。本考案はこれら容器の種類や形状、使用場所を選ばず、しかも手軽である という点を課題にして考案したものである。 ・課題を解決するための手段 本考案を図によって説明すると、逆Ｊ字形のサイフォン管（１）、スポイト（ ２）およびサイフォン管内に付けた吸水口弁（３）、ボール止（４）、板弁（５ ）で構成された基礎サイフォンの中に導糸管（６）を通し、出水口近くに導環（ ７）と出水口弁（８）を設ける。導糸管が板弁およびボール弁と交叉するところ は隙間ができないように密封し、サイフォン管両端の弁も密閉度を良くし、吸水 口弁はボール弁に、また出水口弁は弁錘を流水中で抵抗の少ない紡錘形にした紡 錘弁とする。サイフォン管の外側、吸水口に接した所にフロート室（９）を設け 、中にフロート（１０）を入れる。フロートの頂部には先端が輪になった棒を付 け、この棒をフロート室天井にあけた穴に通す。またフロートの底には伝達糸（ １１）を付ける。伝達糸はサイフォン管とフロート室の隔壁部に設けた支点こま （１２）を廻って導糸管（６）に入れ、導環（７）を経て出水口弁の弁錘につな ぐ。フロート室底部はフロートが抜けない程度に大きく開く。以上の他に、フロ ート室の上方部にフロート掛（１３）を付け、サイフォンの上昇管と下降管の間 には上下に移動できる高さ調節器（１４）を付ける。 ・使用法および作用 容器の縁に高さ調節器（１４）を架け、希望の水位に高さを合わせる。次にフ ロート（１０）の棒端の輪をフロート掛（１３）に掛けて伝達糸の他端に付いた 出水口弁（８）を開けておき、スポイト（２）を押してサイフォンを起こす。サ イフォンが起動したら掛けていたフロートを外す。使用手順は以上である。これ により本案器具には次の作用が生じる。容器内の水位が高い時はフロートが浮き 、伝達糸（１１）を介して出水口弁（８）の弁錘を吊り上げているため、サイフ ォンは作動して排水を続ける。水位が下がると出水口弁が閉まり、サイフォン管 （１）内に水が溜った状態でサイフォンは停止する。再度容器の水位が上がると 弁は開き、サイフォン管には水が溜っていたため直ちにサイフォンが働く。以上 の繰返しにより、貯水容器の水位はほぼ一定に保たれる。また、容器の水位がサ イフォンの吸水口より低くなった場合でも吸水口弁（３）によりサイフォン管内 の水は抜けないため、サイフォン能力は損なわれない。 ・効果 本案器具は以上の作用を行なうため、常時あるいは間欠に水等が流入している 容器内の水位を任意の高さに保つことができる。また、使用に際しては、容器に 本器を架ける縁があれば直ちに使用でき、容器に排水口を付ける必要はなく電源 等の設備も不要で、使用する場所を選ばない。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の斜視断面図である。 図面番号の名称は、１はサイフォン管、２はスポイト、
３は吸入口弁、４はボール止、５は板弁、６は導糸管、
７は導環、８は出水口弁９はフロート室、１０はフロー
ト、１１は伝達糸、１２は支点こま、１３はフロート
掛、１４は高さ調節器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （イ）サイフォン管（１）、スポイト（２）、吸水口弁
   （３）、ボール止（４）、板弁（５）より成るサイフォ
   ンの内部に導糸管（６）を通し、サイフォンの出口付近
   に出水口弁（８）を付ける。 （ロ）サイフォンの吸水口に接してフロート室（９）を
   設け、中に棒付のフロート（１０）を入れる。また、フ
   ロート室上方にフロート掛（１３）を付ける。 （ハ）フロートの底に伝達糸（１１）を付ける。伝達糸
   は支点こま（１２）を廻って導糸管に入れ、導環（７）
   を経て出水口弁の弁錘につなぐ。 （ニ）サイフォン管に高さ調節器（１４）を取付ける。 以上の如き形状をした水位保持サイフォン。