JPH0687977A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
- Publication number
- JPH0687977A JPH0687977A JP4260529A JP26052992A JPH0687977A JP H0687977 A JPH0687977 A JP H0687977A JP 4260529 A JP4260529 A JP 4260529A JP 26052992 A JP26052992 A JP 26052992A JP H0687977 A JPH0687977 A JP H0687977A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- syn
- tire
- sidewall
- pneumatic tire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
ーファーの部材の押出後に生ずる湾曲を大幅に抑え、同
時に加硫後のモジュラス等の物性の温度依存性を小さく
することにより、タイヤユニフォミティーを改善するこ
とにある。 【構成】 天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含
むゴム分100重量部に対して、融点が60〜110℃
の範囲内にあるシンジオタクチック−1,2−ポリブタ
ジエンを3〜30重量部配合したゴム組成物を空気入り
タイヤのサイドウォールおよび/またはゴムチェーファ
ーに用いた。
Description
更に詳しくは空気入りタイヤの製造時におけるサイドウ
ォールやゴムチェーファーの押出後に生じる部材の湾曲
を抑えることにより、タイヤのユニフォミティーが改善
された空気入りタイヤに関するものである。
目的としてタイヤの両側面を覆っているゴム層のサドウ
ォールと、リムの脱着に際してビード部の外周を外傷か
ら保護することを主目的とするゴムチェーファーとを備
えている。
ファーの製造には、成型工程軽減のため、これらを同時
に押し出すか、或は別々に押出を行い、押出直後に一緒
にする、いわゆるダブリングの手法が採用されている。
ウォール部の押出断面形状は左右非対称であるため、押
出時にかかる剪断速度の違いによりシュリンク差が生
じ、冷却後において、押出方向に対する湾曲を生じる。
従って、かかる部材を切断し、タイヤの成型、加硫を行
うと、接合部の大幅なずれにより、製品タイヤのユニフ
ォミティーが低下し、自動車の振動を大きくしたり、操
縦安定性を低下させてしますという問題を引き起こすこ
とになる。
金部のテーパー形状を変えることにより、ある程度湾曲
を防止することができることが経験的に知られている
が、その効果は到底満足できるものではなかった。
のサイドウォールやゴムチェーファーの部材の押出後に
生ずる湾曲を大幅に抑え、同時に加硫後のモジュラス等
の物性の温度依存性を小さくすることにより、ユニフォ
ミティーを大幅に改良した空気入りタイヤを提供するこ
とにある。
を解決すべく鋭意検討した結果、イソプレン系ゴムが存
在するゴム成分系に、特定の融点を有するシンジオタク
チック−1,2−ポリブタジエン(以下「syn−1,
2PB」と称する)を特定量配合したゴム組成物をサイ
ドウォールおよび/またはゴムチェーファーに使用する
ことにより、これら部材の押出後に生ずる該部材の湾曲
が大幅に抑えられ、しかも、かかる結晶性樹脂が添加さ
れているにかかわらず、タイヤの加硫時にsyn−1,
2PBがイソプレン系ゴムに完全に相溶するか、あるい
は一部相溶しかつ共加硫して加硫後のsyn−1,2P
Bの結晶性が大幅に低下し、加硫ゴム物性の温度依存性
が小さくなり、上記目的を達成し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含むゴム分10
0重量部に対して、融点が60〜110℃の範囲内にあ
るsyn−1,2PBを3〜30重量部配合したゴム組
成物をサイドウォールおよび/またはゴムチェーファー
に用いたことを特徴とするものである。
Bの重合触媒として、可溶性コバルト、例えばコバルト
オクトエート、コバルト1−ナフテート、コバルトベン
ゾエート等と、有機アルミニウム化合物、例えばトリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリブチ
ルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム等と、二流
化炭素とからなる触媒系等を挙げることができる。具体
的重合方法として、特公昭53−39917号、特公昭
54−5436号および特公昭56ー18005号の各
公報記載の方法を利用することができるが、本発明に使
用するsyn−1,2PBの重合方法はこれらに記載の
方法に特に限定されるべきものではない。
に制限はなく、溶媒中におけるウェットブレンド法で
も、あるいはバンバリーミキサー等によるドライブレン
ド法でも、同様の効果が得られる。
ボンブラック、シリカ等の無機充填剤、アロマ油、スピ
ンドル油等の軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進
剤、加硫促進助剤等、通常配合される適当量の配合剤を
適宜配合することができるのは勿論のことである。
ヤのサイドウォールおよび/またはゴムチェーファー用
ゴム組成物に、ゴム成分100重量部に対して、融点が
60〜110℃、好ましくは60〜100℃、更に好ま
しくは60〜90℃の範囲内にあるsyn−1,2PB
を3〜30重量部配合することにより押出部材の湾曲が
大幅に防止され、製品タイヤのユニフォミティーを改善
することができることを見出した。
グリーンモジュラスが高くなり、冷却後のシュリンクに
よって引き起こされる変形に対して抵抗力が働くためと
予想される。事実、syn−1,2PBの融点が60℃
よりも低いとグリーンモジュラスの上昇は見られず、押
出部材の湾曲に対する防止効果は認められなかった。
80℃において、syn−1,2PBがポリイソプレン
ゴムに完全に相溶するか、あるいは一部相溶しかつ共加
硫するために加硫後のsyn−1,2PBの結晶性が大
幅に低下するので、加硫ゴム物性の温度依存性を低く維
持することができる。但し、syn−1,2PBの融点
が110℃よりも高いと、加硫後に存在するsyn−
1,2PBの結晶のため、モジュラスの温度依存性が大
きくなってしまい、タイヤ材料として不適当なものとな
ってしまう。
の範囲に規定するのは、この配合量が3重量部よりも少
ないと未加硫ゴムのグリーンモジュラスが相対的に低
く、押出後の部材の湾曲に対する十分な防止効果が得ら
れず、製品タイヤのユニフォミティーの改善が不十分で
あり、一方30重量部より多いとゴム組成物の耐屈曲疲
労性が劣るためである。
1,2PBとの相溶性の関係から、ゴム成分としてイソ
プレン系ゴムの存在が必須であり、50重量部以上存在
することが好ましい。しかし、ブタジエンゴム等の共役
ジエン系ゴムおよび/またはエチレン−α−オレフィン
非共役ジエンゴムをブレンドしても本発明の効果が失わ
れることはない。
サイドウォールおよび/またはゴムチェーファー用ゴム
組成物は、未加硫ゴムのグリーンモジュラスが相対的に
高くなるため、押出後の部材の湾曲に対し十分な防止効
果が得られ、また加硫時にsyn−1,2PBがポリイ
ソプレンゴムに完全に相溶するか、あるいは一部相溶し
かつ共加硫するために、加硫後のsyn−1,2PBの
結晶性が大幅に低下する。よって、本発明によると、タ
イヤのユニフォミティーを大幅に改善することができ
る。
的に説明する。まず、以下のようにして各種syn−
1,2PB樹脂を調製した。空気を窒素ガスで置換した
容量2リットルのオートクレーブに脱水ベンゼン760
ccを入れ、1,3−ブタジエン74gを溶解した。これ
に、コバルトオクトエート1m mol (濃度1m mol /cc
のベンゼン溶液を使用)を加え、1分後にトリエチルア
ルミニウム2m mol (濃度1m mol /ccのベンゼン溶
液)を加え、攪拌し、次いで1分後に下記の表1に示す
量のアセトンを添加した。1分後に二硫化炭素0.6m
mol (濃度0.3m mol /ccのベンゼン溶液)を添加
し、10℃で60分間攪拌して、1,3−ブタジエンの
重合を行った。
に、2,4−ジターシャル−ブチル−p−クレゾール
0.75gを加えた。次いで、メタノール1000cc中
に、syn−1,2PB樹脂生成液を加え、syn−
1,2PB樹脂を析出沈殿させた。このsyn−1,2
PBを更にメタノールで洗浄し、メタノールをろ過した
後、真空乾燥した。得られたsyn−1,2PBの融点
を下記の表1に併記する。
て、下記の表2に示す配合処方にてサイドウォールおよ
び/またはゴムチェーファー用のゴム組成物を調製し
た。なお、表中のゴム成分は合計で100重量部となる
ようにした。
ニレンジアミン 3)精工化学(株)製ミクロクリスタリンワックス 4)N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスル
フェンアミド 5)ジベンゾチアジルジスルフィド
の条件にて加硫して各種試験片を作成した。また、かか
るゴム組成物をタイヤのサイドウォールおよび/または
ゴムチェーファーに使用し、サイズPSR185/70
SR14の各種試験タイヤを作成して、タイヤのユニフ
ォミティーの評価を行った。本実施例においては、各種
測定を下記の方法に従い行った。
用いて、窒素流量20ml/minで20℃より10℃
/minの昇温速度にて測定した。
験片の破断率(%)を求めた。 破断率(%)={(屈曲疲労後の試験片の破断長さ)/
(初期の試験片の長さ)}×100
めた。 モッジュラスの温度変化率(%)={(100℃におけ
る100%伸長時モジュラス)/(50℃における10
0%伸長時モジュラス)}×100
すなわち、コーナリング試験機上でタイヤに荷重をか
け、半径一定の状態に保持してタイヤを転動させた場
合、荷重が変動する。この変動量(全振幅)をラジアル
フォースバリエーション(RFV)と呼び、このRFV
値を各々測定した。RFV値として比較例1対比差をと
り、以下の基準で評価した。 A:15%以上改良 B:10〜15%以上改良 C:5〜10%以上改良 D:効果なし
す。なお、表3は表2に示すゴム組成物をサイドウォー
ルゴムに、表4(ただし実施例11を除く)は同ゴム組
成物をゴムチェーファーに、また表4の実施例11は同
ゴム組成物をサイドウォールゴムおよびゴムチェーファ
ーの双方に夫々適用した結果を示す。
例1〜3並びに表4に示す比較例7〜9および実施例6
〜8より以下のことが確かめられた。syn−1,2P
Bの融点が60℃よりも低いとタイヤのユニフォミティ
ーの改善に対して効果が認められず、一方、融点が11
0℃よりも高いとユニフォミティーの改善に対して効果
はあるもの、比較例1に比しモジュラスの温度依存性が
大きくなり、なおかつ屈曲疲労性に劣る。
4、5並びに表4に示す実施例9、10および比較例1
0、11からは、ゴム成分100重量部に対するsyn
−1,2PBの配合部数には最適範囲が存在することが
確かめられた。すなわち、この配合部数が3重量部より
も少ないとユニフォミティーの改善に対して効果が認め
られず、一方30重量部を超えると、モジュラスの温度
依存性が大きくなり、かつ屈曲疲労性にも劣ることとな
った。
−1,2PBを配合した場合にはイソプレン系ゴムが存
在しないと、モジュラスの温度依存性が明らかに大きく
なる傾向にあることが確かめられた。
実施例6〜10から分かるように、特定融点範囲のsy
n−1,2PBを特定量配合したゴム組成物をサイドウ
ォールまたはゴムチェーファーのいずれか一方に用いる
と、ユニフォミティーが大幅に改善されるが、表4に示
す実施例11から分かるように、当該ゴム組成物をサイ
ドウォールおよびゴムチェーファーの双方に用いた場合
には、より一層のユニフォミティーの改善効果が得られ
た。
りタイヤにおいては、タイヤのサイドウォールおよび/
またはゴムチェーファー用ゴム組成物として、イソプレ
ン系ゴムが存在するゴム成分に、特定の融点を有するs
yn−1,2PBを特定量配合したゴム組成物を使用し
たことにより、サイドウォールやゴムチェーファーの部
材の押出後に生ずる湾曲が大幅に抑えられ、同時に加硫
後のモジュラス等の物性の温度依存性が小さくなること
により、タイヤのユニフォミティーが大幅に改良される
という効果が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム
を含むゴム分100重量部に対して、融点が60〜11
0℃の範囲内にあるシンジオタクチック−1,2−ポリ
ブタジエンを3〜30重量部配合したゴム組成物をサイ
ドウォールおよび/またはゴムチェーファーに用いたこ
とを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04260529A JP3090794B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04260529A JP3090794B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0687977A true JPH0687977A (ja) | 1994-03-29 |
JP3090794B2 JP3090794B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=17349234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04260529A Expired - Lifetime JP3090794B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3090794B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7268187B2 (en) | 2004-08-25 | 2007-09-11 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition |
JP2008273519A (ja) * | 2008-06-10 | 2008-11-13 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム組成物および空気入りタイヤ |
JP2010070039A (ja) * | 2008-09-18 | 2010-04-02 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | クリンチエイペックス用ゴム組成物及びタイヤ |
-
1992
- 1992-09-04 JP JP04260529A patent/JP3090794B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7268187B2 (en) | 2004-08-25 | 2007-09-11 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition |
JP2008273519A (ja) * | 2008-06-10 | 2008-11-13 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム組成物および空気入りタイヤ |
JP2010070039A (ja) * | 2008-09-18 | 2010-04-02 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | クリンチエイペックス用ゴム組成物及びタイヤ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3090794B2 (ja) | 2000-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1221385B1 (en) | Tire sidewall compounds having improved flex fatigue and tread compound having improved tear strength | |
EP0505904B1 (en) | Tire with tread base rubber blend | |
EP0831122B1 (en) | Tyre with tread of elastomer composition | |
JP3415217B2 (ja) | 重車両用空気入りタイヤ | |
US20050145312A1 (en) | Tire component, and tire with such component, of rubber composition which contains combination of soybean oil and starch/plasticizer composite | |
EP3034328A1 (en) | Rubber composition containing two differentely functionalised sbr | |
US6776206B1 (en) | Tire with apex rubber blend and method of making same | |
US8772374B2 (en) | Preparation of silica reinforced rubber composition and tire with component thereof | |
JP3369278B2 (ja) | ゴム組成物 | |
JP3090792B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US7019084B2 (en) | Tire with rubber composition | |
JP2810719B2 (ja) | シンジオタクチック1,2―ポリブタジエンを含有する空気入りタイヤ | |
EP0560182A1 (en) | Tire with tread base rubber blend | |
US20040082702A1 (en) | Rubber with polyethylene and phenylene bismaleimide and tire with component thereof | |
JP3090794B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
EP1514899A1 (en) | Tire with at least one of sidewall insert and/or apex of a rubber composition which contains a high vinyl polybutadiene | |
EP3689959A1 (en) | Rubber composition containing dual polybutadiene elastomers with balanced filler reinforcement network, preparation and tire with component | |
JP3090793B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
EP3628692A1 (en) | Silica reinforced rubber composition containing a multifunctional group functionalized elastomer and tire with tread | |
JPH07188467A (ja) | ゴム組成物 | |
EP4161786B1 (en) | High performance tyre | |
JP3127004B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH06228370A (ja) | ポリブタジエンゴム及びその組成物 | |
JPS58110306A (ja) | ラジアルタイヤ | |
JP2008138088A (ja) | 空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080721 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080721 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721 Year of fee payment: 10 |