JPH0687869U - 採血管用開栓装置 - Google Patents

採血管用開栓装置

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JPH0687869U
JPH0687869U JP2876793U JP2876793U JPH0687869U JP H0687869 U JPH0687869 U JP H0687869U JP 2876793 U JP2876793 U JP 2876793U JP 2876793 U JP2876793 U JP 2876793U JP H0687869 U JPH0687869 U JP H0687869U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な構造で閉栓された採血管を確実
に開栓することを可能とする装置を提供する。 【構成】 栓14により閉栓された採血管11をホルダ
ー12a,12bで固定した状態において、開栓ヘッド
15により栓14を斜め下方から押圧して開栓する装置
であって、上記開栓ヘッド15が栓14の上下方向に並
べられた複数の分岐先端部15a,15bを有し、該開
栓ヘッド15が開栓ヘッド移動手段16により移動され
得るように構成されている、採血管用開栓装置10。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば臨床検査で用いられている採血管を開栓するための装置に関 し、特に、開栓ヘッドを栓の外周面の側方から押圧させて開栓する形式の採血管 用開栓装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
臨床検査では、血液試料を採血管に入れ、臨床検査装置に供しているが、血液 試料の入れられた採血管は、各処理や分析等を行うまでの間の汚染や試料の漏洩 を防止するために、ゴムあるいはエラストマー等からなる栓により閉栓されてい るのが普通である。
【0003】 従って、検査に先立ち、栓を採血管から引き抜く必要があり、従来、種々の採 血管用開栓装置が提案されている(例えば、実公平3−38704号公報、特開 平1−263558号公報、実開平2−128949号公報等)。
【0004】 上記のような開栓装置の中でも、採血管に取付けられている栓の側方、特に斜 め下方から栓の外周側面に開栓ヘッドを当接し、そのまま開栓ヘッドを押し続け ることにより開栓する装置(実開平2−128949号公報)では、比較的簡単 な構造により開栓装置を構成することができる。
【0005】 すなわち、この種の開栓装置では、図7に示すように、採血管1に取付けられ た栓2の外周側面2aに対して開栓ヘッド3が図示の矢印方向に移動されて当接 される。しかる後、開栓ヘッド3をそのまま押し続けることにより、開栓ヘッド 3の先端により栓2が押し上げられ、栓2が採血管1から取り外される。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した形式の開栓装置では、開栓ヘッド3の押圧方向、すな わち栓2の外周側面2aに対して移動される方向が適当でない場合、次のような 問題があった。
【0007】 まず、開栓ヘッド3の押圧方向の水平面に対する傾斜角が小さすぎる場合(水 平方向により近い場合)には、栓2を取り外すことは可能であるが、開栓される 際に栓2が開栓ヘッド3とは反対側に回転されやすく、従って栓2の採血管1内 に挿入されている部分2bと開栓ヘッド3の先端3aとが接触しやすくなり、血 液が開栓ヘッド3の先端部分に付着するおそれがあった。血液が開栓ヘッド3に 付着すると、次回以降の開栓に際し、開栓ヘッド3が栓2の外周面2aに接触し た段階で滑りやすくなり、確実に開栓を行うことができないおそれがある。また 、付着した血液が次回に開栓された採血管内に滴下し、血液試料を汚染するおそ れもあった。
【0008】 他方、開栓ヘッド3の押圧方向の水平面に対する傾斜角が大きすぎる場合(す なわち、垂直方向に近づいた場合)には、上記のような問題は生じ難いが、栓2 を確実に開栓できないことがあった。これは、栓2が例えばゴム栓のように弾性 を有する材料で構成されている場合、開栓ヘッド3の先端3aが当接する位置が ずれると、押圧過程の途中において開栓ヘッド3が栓2の外周面2aから外れて しまうおそれがあるからである。
【0009】 従って、上述した開栓ヘッド3を用いた開栓装置では、開栓機構を簡略化し得 るものの、上記開栓ヘッド3の押圧方向を正確に設定しなければならない。しか しながら、採血管1の外径や栓の外径、硬度等は多種多様に渡る。加えて、採血 管が架設されているラックにおいて、採血管によって架設状態にばらつきがある こともある。従って、上記開栓ヘッド3による押圧位置は採血管の種類、栓の種 類あるいは架設状態等によって異なるため、上記開栓ヘッド3の位置及び移動方 向を高精度に制御しなければ、確実に開栓を行うことが困難であった。
【0010】 本考案の目的は、開栓ヘッドを用いた開栓装置の欠点を解消し、採血管の種類 ・寸法、栓の形状・寸法や採血管の架設状態のばらつき等の如何に係わらず、高 精度な制御を要することなく栓を採血管から確実に取り外すことを可能とする採 血管用開栓装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案は、閉栓された採血管から栓を外すための開栓装置であり、下記の構成 を備えることを特徴とする。
【0012】 すなわち、本考案の採血管用開栓装置は、閉栓された採血管を固定する採血管 固定手段と、採血管の栓の外周面に斜め下方から当接され、かつ栓の上下方向に 並べられた複数の分岐先端部を有する開栓ヘッドと、開栓ヘッドを栓の外周面に 当接させる方向に移動させるために、前記開栓ヘッドに連結された開栓ヘッド移 動手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
【作用】
本考案の開栓装置においては、開栓ヘッドが採血管の栓の外周面に斜め下方か ら当接されるように構成されているが、この開栓ヘッドには、栓の上下方向に並 べられた複数の分岐先端部が設けられている。従って、開栓ヘッドが栓の外周面 に斜め下方から当接され、押圧し続ける際に、複数の分岐先端部が順次栓の外周 面を押圧していくことになる。よって、例えば一段目の分岐先端部が栓の外周面 の押圧位置からずれた場合であっても、二段目の分岐先端部が栓の外周面を確実 に押圧するため、すなわち複数の分岐先端部が順次栓を押圧し続けることになる ため、栓の形状のばらつきや寸法のばらつき等の如何に関わらず、確実に開栓す ることができる。
【0014】 すなわち、本考案の採血管用開栓装置は、上記複数の分岐先端部を開栓ヘッド に設けることにより、栓に対する開栓ヘッドの押圧位置や押圧方向が若干ずれた としても、複数の分岐先端部により順次栓の外周面を押圧することを可能とし、 それによって確実に開栓し得るように構成したことに特徴を有する。
【0015】
【実施例】
以下、図面を参照しつつ本考案の実施例を説明することにより、本考案を明ら かにする。
【0016】 図1は、本考案の一実施例にかかる採血管用開栓装置を示す略図的正面断面図 である。 本実施例の開栓装置10では、閉栓された採血管11が、ホルダー12a,1 2bにより固定されている。ホルダー12a,12bは、採血管11の外側面に 沿うような半円筒曲面状の形状を有し、それぞれ、往復駆動源としてのエアシリ ンダー13a,13bのシリンダーロッドの先端に固定されている。このホルダ ー12a,12b及びエアシリンダー13a,13bが、本考案における採血管 固定手段を構成する。
【0017】 図1に示す状態では、上記ホルダー12a,12b間に閉栓された採血管11 が固定されている。この固定は、エアシリンダー13a,13bを駆動し、ホル ダー12a,12bを繰り出すことにより行われ、開栓動作終了後に採血管11 を取り外す際には、ホルダー12a,12bが、再度引き戻される。
【0018】 なお、採血管固定手段は、上述したホルダー12a,12b及びエアシリンダ ー13a,13bに限らず、閉栓された採血管11を固定し得る適宜の装置によ り構成することができる。例えば、一方のホルダー12aまたは12b側を、位 置が固定された部材で構成してもよい。あるいは、ホルダー12a,12b及び エアシリンダー13a,13bに代えて、採血管11を挿入し得る孔が形成され た部材を用い、採血管固定手段としてもよい。
【0019】 ホルダー12a,12b間に固定された採血管11では、該採血管11に栓1 4が取り付けられている。栓14は、採血管14の上方に露出しているヘッド部 14aと、採血管11内に挿入されている部分14bとを有する。採血管11内 に挿入されている部分14bは、ヘッド部14aよりも小さな径を有するように 構成されている。
【0020】 他方、栓14の側方であって、斜め下方には、開栓ヘッド15が配置されてい る。開栓ヘッド15は、開栓ヘッド移動手段16に連結ロッド17a,17bに より連結されている。この開栓ヘッド移動手段16は、開栓ヘッド15を、図示 の矢印A方向及びB方向に移動可能に構成されている。
【0021】 開栓ヘッド15には、図2に斜視図で示すように、先端側に2個の分岐先端部 15a,15bがスリット18を介して隔てられて形成されている。各分岐先端 部15a,15bは、それぞれ、栓14の外周側面に応じて、円筒曲面状の形状 を有するように構成されている。
【0022】 また、本実施例では、開栓ヘッド15の第1の分岐先端部15aが、第2の分 岐先端部15bよりも先端側に突き出されている。これは、後述の開栓ヘッド1 5の作用の説明から明らかなように、第1の分岐先端部15aが栓14の外周側 面に当接した後、第2の分岐先端部15bが第1の分岐先端部15aよりも遅れ て栓14の外周側面に押圧されることを可能とするためである。
【0023】 なお、開栓ヘッド15は、栓14を開栓するのに適当な剛性を有する限り、任 意の材料で構成することができ、例えば合成樹脂、硬質ゴムもしくは金属等によ り構成することができる。
【0024】 図3及び図4を参照して、本実施例の採血管用開栓装置における開栓ヘッドの 動作を説明する。 まず、図1の開栓ヘッド移動手段16を移動させることにより、図3に示すよ うに、開栓ヘッド15が矢印A方向に移動され、第1の分岐先端部15aが栓1 4のヘッド部14aの外周側面に当接される。しかる後、開栓ヘッド15を矢印 A方向に押圧し続けることにより、栓14が採血管11から外れ始める。この場 合、図4に示すように、第1の分岐先端部15aが栓14の変形に伴って、栓1 4の外周側面からずれだした場合、続いて第2の分岐先端部15bが栓14の外 周側面に当接されるため、栓14が開栓ヘッド15により確実に採血管11から 引き抜かれる。
【0025】 上記のように、本実施例では、第1,第2の分岐先端部15a,15bが栓1 4の上下方向に並べられて設けられているため、第1,第2の分岐先端部15a ,15bが順次栓14の外周側面を押圧していき、開栓が確実に行われる。
【0026】 なお、図1に示した開栓ヘッド15を移動するための開栓ヘッド移動手段16 については、従来より公知の機構を用いて構成することができるが、その一例を 、図5に示す。
【0027】 開栓ヘッド移動手段16では、コの字状のハウジング19に回転軸20が回転 可能に支持されている。回転軸20は、ベルト22を介してモーター21に連結 されており、モーター21を駆動することにより回転され得るように構成されて いる。
【0028】 他方、回転軸20の外周面の一部にはネジ山が形成さており、該ネジ山と噛み 合うラックを有する開栓ヘッドホルダー23が取り付けられている。開栓ヘッド ホルダー23は、上記回転軸20の回転に伴って図5の図面において横方向に移 動し得るように構成されている。
【0029】 また、開栓ヘッドホルダー23の内部には圧縮空気供給装置24に接続された エアシリンダーが内蔵されており、該エアシリンダーのシリンダーロッドに連結 ロッド17a,17bが連結されて、開栓ヘッド15が取り付けられている。開 栓ヘッド15は、該エアシリンダーを駆動することにより図示の状態から想像線 で示す状態までその高さを変更し得るように構成されている。
【0030】 従って、上記エアシリンダー及びモーター21を駆動することにより、開栓ヘ ッドの上下方向及び横方向の位置を決定することができる。 なお、図1に示した開栓装置では、開栓ヘッド15が栓14の斜め下方から矢 印A方向に移動することを可能とするために、上記開栓ヘッド移動手段16は、 図1に示すように傾けられて固定される。
【0031】 なお、開栓ヘッド移動手段は、図5に示した構成に限らず、開栓ヘッド15を 図1の矢印A方向及びB方向に移動し得る限り、適宜の機構により構成すること ができる。
【0032】 また、上記実施例では、開栓ヘッド15は、先端に第1,第2の分岐先端部1 5a,15bをスリット18を設けることにより構成していたが、開栓ヘッド1 5は、栓の上下方向に並べられた複数の分岐先端部を有する限り任意の形状に変 更し得る。
【0033】 例えば、図6(a)に示すように、第1,第2の分岐先端部25a,25bが 、それぞれの先端が上下方向に並ぶように構成された開栓ヘッド25を用いても よい。また、図6(b)に示すように、1個の先端部35aを有する開栓ヘッド 35において、中央下方に、L字状の金具35bを固定し、それによって第2の 分岐先端部を構成してもよい。
【0034】 さらに、特に図示はしないが、3以上の分岐先端部が先端側において栓の上下 方向に並べられた開栓ヘッドを用いてもよい。 また、本考案の採血管用開栓装置で取り外される栓は、ゴム栓に限るものでは なく、エラストマーや合成樹脂からなる栓であってもよい。
【0035】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、開栓ヘッドに、栓の上下方向に並べられた複 数の分岐先端部が設けられており、該複数の分岐先端部が順次栓の外周側面に押 圧されて栓が採血管から取り外される。従って、栓の形状及び寸法、採血管の外 径並びに開栓ヘッドの押圧方向等が若干ばらついたとしても、確実に開栓するこ とが可能となる。
【0036】 従って、栓の斜め下方から開栓ヘッドを押圧させて開栓する比較的簡単な装置 であるにも関わらす、確実に開栓作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の採血管用開栓装置を説明す
るための略図的正面図。
【図2】実施例で用いられる開栓ヘッドを示す斜視図。
【図3】開栓ヘッドの動作を説明するための要部拡大正
面図。
【図4】開栓ヘッドの動作を説明するための要部拡大正
面図。
【図5】開栓ヘッド移動手段を説明するための斜視図。
【図6】(a)及び(b)は、開栓への変形例を示す各
側面図。
【図7】従来の採血管用開栓装置の開栓ヘッドを説明す
るための部分切欠正面図。
【符号の説明】
11…採血管 12a,12b…ホルダー 14…栓 14a…ヘッド 14b…採血管に挿入されている部分 15…開栓ヘッド 15a,15b…第1,第2の分岐先端部 16…開栓ヘッド移動手段 10…採血管用開栓装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉栓された採血管から栓を外すための開
    栓装置であって、 閉栓された採血管を固定する採血管固定手段と、 前記採血管の栓の外周面に斜め下方から当接され、かつ
    栓の上下方向に並べられた複数の分岐先端部を有する開
    栓ヘッドと、 前記開栓ヘッドを栓の外周側面に当接させる方向に移動
    させるために、前記開栓ヘッドに連結された開栓ヘッド
    移動手段とを備える採血管用開栓装置。
JP2876793U 1993-05-31 1993-05-31 採血管用開栓装置 Expired - Fee Related JP2582405Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102319099B1 (ko) * 2020-07-29 2021-10-29 주식회사 더텍 진공 채혈관 처리장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102319099B1 (ko) * 2020-07-29 2021-10-29 주식회사 더텍 진공 채혈관 처리장치

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