JPH0687320B2 - 光学記録部材 - Google Patents

光学記録部材

Info

Publication number
JPH0687320B2
JPH0687320B2 JP60195231A JP19523185A JPH0687320B2 JP H0687320 B2 JPH0687320 B2 JP H0687320B2 JP 60195231 A JP60195231 A JP 60195231A JP 19523185 A JP19523185 A JP 19523185A JP H0687320 B2 JPH0687320 B2 JP H0687320B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective layer
recording
layer
zns
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP60195231A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6254854A (ja
Inventor
正敏 高尾
義人 二宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP60195231A priority Critical patent/JPH0687320B2/ja
Publication of JPS6254854A publication Critical patent/JPS6254854A/ja
Publication of JPH0687320B2 publication Critical patent/JPH0687320B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光、熱等を用いて高速かつ高密度に光学的手段
で情報を記録、再生、消去できる光学記録部材に関する
ものである。
従来の技術 消去可能で繰り返し記録再生可能な非破壊型の光学部
材、例え、光学式ディスクメモリーにおいて、基板を熱
から保護するために、酸化物等の耐熱保護層を基板と記
録層との間に設けることは、例えば特願昭59-113301に
より既に提案されている。一般に、耐熱保護層に要求さ
れる性質としては、(1)使用波長領域で透明であるこ
と、(2)融点が比較的高いこと、(3)クラックを生
じないことである。これらを満たすべき材料として、従
来は二酸化ゲルマニウムや二酸化ケイ素などの酸化物が
用いられていた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記の二酸化ゲルマニウム(GeO2)や二
酸化ケイ素(SiO2)の材料はそれぞれ一長一短である。
二酸化ゲルマニウムの特長は、屈折率が基板となるプラ
スチックよりも大きく、記録層の材料よりも小さくなる
ため、膜厚を最適化して全体の反射率を低下させること
が可能な点にある。そして、全体の反射率が低いと照射
する光パワーの吸収効率が良くなる。一方、二酸化ケイ
素の特長は、融点が高いことである。すなわち、融点が
高ければそれだけ記録層と保護層との間で原子の相互拡
散が少なくなり寿命が永くなる。しかし、二酸化ゲルマ
ニウムも二酸化ケイ素も良いところばかりでなく、二酸
化ゲルマニウムの場合、融点が1000℃付近で比較的低い
ことや、二酸化ケイ素の場合屈折率が基板材料と同程度
か僅かに大きい程度で屈折率が満足な値にならないとい
う問題がある。従って前述の条件を満たす材料を選ぶの
は困難であった。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題を解決すために、基板上に少なくと
も光照射によって昇温して光学特性が変化する薄膜記録
層を設けた光学記録部材において、記録層の両側に設け
る保護層を硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、
テルル化亜鉛(ZnTe)のうち少なくとも一つからなるも
ので構成したものである。
作用 上記構成において、硫化亜鉛、セレン化亜鉛、テルル化
亜鉛などの亜鉛化合物は高融点で化学的安定性に優れる
ため、記録層を安定化することができ、記録消去の繰り
返しサイクルに対しても信頼性を高めることができる。
またこれらの材料は屈折率が大きく、光学的な自由度が
大きいため記録時の光学特性変化を大きくすることがで
き、信号の対ノイズ比を高めることができるものであ
る。
実施例 以下、本発明の実施例について、添付図面に基づき説明
する。
第1図は本発明の構成による光学記録部材の断面図の概
略であり、記録層としては、例えばテルルと酸化テルル
を主成分とする、熱による構造変化を用いるものでも良
いし、あるいは希土類コバルト合金の非晶質相を用いる
光熱磁気記録用材料でも良い。
第1図において、1は第1の保護層、2は光または熱に
より何らかの変化をして情報の記録を行う記録層、3は
第1の保護層1と同種組成の第2の保護層、4及び5は
それぞれ同種組成の基板及びカバー材である。例えば、
記録層2としてテルルと酸化テルルを主とするような光
記録部材においては、光照射による温度上昇が数100℃
以上になるので、両保護層1,3の耐熱性が特に重要であ
る。
記録層2の構成材料として従来のGeO2やSiO2に替わるも
のとして、本発明者らはII−VI化合物、特に亜鉛の硫化
物、セレン化物、テルル化物に注目した。理由は硫化亜
鉛(ZnS)の融点が高いこと屈折率が大きいことであ
る。第1表に硫化亜鉛(ZnS)およびセレン化亜鉛(ZnS
e)のバルクの特性値を二酸化ゲルマニウム(GeO2)と
の比較で示す。
以下、本発明のより具体的実施例について述べる。
実施例1 基板4としてポリメタリクリル酸チメル(PMMA)を用い
て、その上に真空蒸着でZnSの薄膜を形成して第1の保
護層1とした。形成条件を以下に示す。
基板 PMMA 到達真空度 1×10-6Torr 堆積速度 10Å/秒 形成したZnS薄膜保護層1の屈折率nfを測定したところ
2.4であった。基材4の屈折率nsとの差Δn=|nf−ns
|が大きいと、干渉効果による反射率が最大となる膜厚
dfはMを整数としてdf=λ(2M+1)/4nf(M=0,1,2
…)で表わされる。反射率の膜厚依存性で、最初に反射
率が最大になるのはM=0すなわちdf=λ/4nfの時であ
る。従って、屈折率が大きければ膜厚dfが薄くなり、薄
膜形成条件としては有利である。ZnSでは波長が8300Å
のとき膜厚dfが865Åとなり、同一波長におけるGeO2値1
100Åと較べて薄くすむ。
次に、第1の保護層1の上にTe−Ge−Sn系記録層2を公
知の方法で形成し、さらにその上に第1の保護層1と同
種の第2の保護層3を前述したのと同じ形成条件で形成
した。最後に、基材4と同種・同型のカバー材5を第2
の保護層3上に貼り合せた。膜厚は、第1の保護層1が
900Å、記録層2が1300Å、第2の保護層3が1800Å、
基板4及びカバー材5が共に1mm(なお、基板とカバー
材の膜厚は特性にほとんど影響がないので、以後の実施
例では特定しないことにする)であった。この膜厚設定
は光学的に最適化されたもので、レーザー(波長8300
Å)照射前後で、反射率の変化が最大となるようになっ
ている。
以上の構成の光学記録部材を用いて、記録、消去の繰返
し実験を行ったところ、従来のGeO2を保護層として用い
たものにくらべて10倍以上の寿命の増加が認められた。
また、ZnSはGeO2とくらべて熱伝動率が1桁以上も大き
いので、記録および消去のためのレーザー光照射による
昇温・降温の過程で、熱が基材4およびカバー材5側に
多く伝動するので、記録されたマークの所で記録層2の
熱的変化領域が小さく、マークのぼやけが小さくなる効
果もある。さらに、熱伝導率が大きいとレーザー照射に
よる熱変化する領域が隣接トラックまで拡がるのを防止
することが可能である。その様子を第2図に示す。第2
図は記録層2に記録されたマークの大きさのレーザーパ
ワー依存性を示す。横軸がレーザー照射時間、縦軸に記
録マーク径を示す。レーザーの絞り込み直径は0.8μm
である。ZnS保護層の方がGeO2保護層とくらべて、照射
時間が長い時に記録マークの大きさが相対的に小さいこ
とがわかる。これはZnS保護層の方が熱伝導率が大きい
ためと考えられる。
実施例2 保護膜構成材料としてZnSeを用いた以外は実施例1とほ
ぼ同様の方法で光学記録部材を作製した。薄膜状の両保
護層1,3の屈折率は2.3であった。そして、第1の膜厚は
950Å、第2の保護層3の膜厚は1900Å、記録層2の膜
厚は1300Åである。
以上の構成の光学記録部材を用いて記録・消去の繰返し
実験を行ったところ、実施例1で示したのと同程度の回
数までの寿命が得られた。その様子を第3図に示す。第
3図は反射率の変化と繰返し回数の関係を示している。
消去は除冷、記録は急冷となるようにレーザーの照射の
パワーと照射時間を調整している。
実施例3 第4図に示すように、基板4と第1の保護層1との間に
SiO2膜による隔離層6を形成して両者が直接接触しない
ようにした点以外は実施例1と同様の方法で光学記録部
材を製作した。このように隔離層6を設けたのは、基板
4上に直接蒸着法でZnS膜の保護層1を形成すると、ZnS
が多少分解するのが避けられないので、遊離したイオウ
とPMMAが反応して光学的に変質する場合があるからであ
る。この現象を避けるためには、第1の保護層1と基材
4が直接接触しない構造にすれば良いわけで、不活性な
酸化物などの膜を光学的に影響を及ぼさない範囲内(例
えば、200Å程度の膜厚)で形成する。本発明者らが調
べたところ、SiO2隔離層6の膜厚を200Å程度とした
時、ZnS保護層1を形成しても、光学的な変質は避ける
ことができた。
実施例4 基板4としてポリカーボネイト(PC)を用いて、その上
に真空蒸着で、隔離層6のSiO2を200Å第1の保護層1
となるZnS膜を900Å、記録層2を1300Å、第2の保護層
3を1800Å形成し、さらに基板4と同種同型のカバー材
5を設けて、光学記録部材を得た。記録膜の組成はTe−
Ge−Sn系で、Teの組成が85at%、Geが10at%、Snが5at
%のものであった。記録・消去の繰返しに対しては、基
材4がPMMAのものと同程度の結果が得られたので、隔離
層6による影響はないことがわかった。
保護層1,3を設けることの効果には、この他にも、記録
層2を両側から挟む構造のため、記録層2を湿気から保
護するということもある。第5図にその例を示す。これ
は完成した光学記録部材(具体的にはディスク状の記録
媒体)を40℃,90%の恒温恒湿槽中に放置した場合の透
過率の変化を見たものである。比較対象として、保護層
なしのものと、保護層としてGeO2を用いたものを合せて
示した。図から明らかなようにZnS保護層1,3の効果が大
きいことがわかる。
実施例5 基板4としてポリカーボネイト(PC)を用いて、その上
にスパッタ法で、隔離層6のSiO2を200Å、ZnSからなる
第1の保護層1を900Å、光磁気記録層2を1000Å、第
2の保護層3となるZnS膜を1800Å形成し、さらに基板
4と同種同型のカバー材5を設けた。記録層2の組成は
TbFeCo系のアモルファス磁性体であった。
ZnS膜保護層は通常用いられているSiO2膜保護層とくら
べて屈折率が大きいため膜厚を薄くしても、同じ光学的
な干渉効果が得られるので都合が良い。また、ZnSは非
酸化物であるので、酸化し易い性質があるTbFeCo膜記録
層を酸化から保護する効果が大きい。第6図に記録信号
の搬送波/ノイズ比(C/N比)から見た酸化に対する保
護効果の様子を示す。図から明らかなようにSiO2隔離層
・ZnS保護層構造を有する薄膜では酸化防止効果が大き
いことがわかる。
発明の効果 以上に述べたごとく、本発明の光学記録部材では、記録
薄膜層の両側に硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnS
e)、テルル化亜鉛(ZnTe)うち少なくとも一つからな
る保護層を設けることにより、記録消去の繰り返しサイ
クルの寿命を改善することができ、耐湿性の向上により
保存寿命が改善されるとともに、光学特性の向上により
信号の対ノイズ比を高めることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例にかかる光学記録部材の断面
図、第2図はZnS膜およびGeO2膜を保護層とした場所の
記録マーク径とレーザー照射時間の関係を示すグラフ、
第3図はZnSe膜保護層を用いた場合における記録、消去
繰返しによる反射率の変化を示すグラフ、第4図は本発
明の他の実施例にかかる光学記録部材の断面図、第5図
は第4図の構成においてZnS膜保護層を用いた場合の耐
湿効果の様子を透過率の経時変化で示すグラフ、第6図
は第4図の構成においてZnS膜保護層を用いた場合TbFeC
o系光磁気記録層に対する耐酸化効果をC/N比の経時変化
で示すグラフである。 1……第1の保護層、2……記録層、3……第2の保護
層、4……基板、5……カバー材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に少なくとも光照射によって昇温し
    て光学特性が変化する薄膜記録層を設けた光学記録部材
    において、記録薄膜層の両側に硫化亜鉛(ZnS)、セレ
    ン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)のうち少なく
    とも一つからなる保護層を設けたことを特徴とする光学
    記録部材。
  2. 【請求項2】基板と保護層の間に不活性な酸化物からな
    る隔離層を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の光学記録部材。
JP60195231A 1985-09-03 1985-09-03 光学記録部材 Expired - Fee Related JPH0687320B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60195231A JPH0687320B2 (ja) 1985-09-03 1985-09-03 光学記録部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60195231A JPH0687320B2 (ja) 1985-09-03 1985-09-03 光学記録部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6254854A JPS6254854A (ja) 1987-03-10
JPH0687320B2 true JPH0687320B2 (ja) 1994-11-02

Family

ID=16337657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60195231A Expired - Fee Related JPH0687320B2 (ja) 1985-09-03 1985-09-03 光学記録部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0687320B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0757040B2 (ja) * 1988-01-20 1995-06-14 三菱電機株式会社 スピーカーユニツト
EP0376700B1 (en) * 1988-12-28 1995-02-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Information recording medium

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5788537A (en) * 1980-11-19 1982-06-02 Toshiba Corp Optical disc
JPS57172540A (en) * 1981-04-15 1982-10-23 Toshiba Corp Information storage medium

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5788537A (en) * 1980-11-19 1982-06-02 Toshiba Corp Optical disc
JPS57172540A (en) * 1981-04-15 1982-10-23 Toshiba Corp Information storage medium

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6254854A (ja) 1987-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5194363A (en) Optical recording medium and production process for the medium
EP0135370B1 (en) Information recording member
EP0195532B1 (en) An information recording medium
KR940006610B1 (ko) 상 변화 물질을 가지는 데이타 저장 소자
JP4571238B2 (ja) フェーズ変化記録層を有する光学記録媒体
US5523140A (en) Optical recording method and medium
JPS62152786A (ja) 相変化記録媒体
EP1052632A2 (en) Optical information recording medium
JPH05217211A (ja) 相変化型光記録媒体
KR100930243B1 (ko) 고융점의 기록층을 갖는 기록 매체 및 그 기록 매체의정보 기록 방법, 및 그 기록 매체로부터 정보를 재생하는정보 재생 장치 및 정보 재생 방법
US6660451B1 (en) Optical information recording medium
EP1102252A2 (en) Phase change optical recording medium comprising a nucleation layer
US5453346A (en) Optical information recording medium having protection layers with different properties on both sides of an optical active layer
JPH0734267B2 (ja) 可逆的光学情報記録媒体および記録再生方法
JPH0687320B2 (ja) 光学記録部材
KR100578951B1 (ko) 재기록가능한 광학 정보매체
JPS60157894A (ja) 光情報記録媒体
EP1543505A1 (en) High density recording medium with super-resolution near-field structure manufactured using high-melting point metal oxide or silicon oxide mask layer
KR100763364B1 (ko) 상변화형 광디스크
EP0661699B1 (en) Information recording medium
JPH0714657B2 (ja) 光学情報記録部材
JPH07111787B2 (ja) 光学式情報記録媒体
JP4108166B2 (ja) 光学的情報記録媒体の製造方法
JPH10302311A (ja) 光学的情報記録媒体及びその製造方法
JP3028902B2 (ja) 光学的情報記録用媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees