JPH0687180B2 - 電子写真記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に用いら
れる電子写真記録装置に関するものである。

［従来の技術］ 電子写真記録装置としては、いわゆるカールソンプロセ
スを用いたものが広く実用化されているが、近年上記カ
ールソンプロセスとは異なった記録原理を有したものも
研究されている。

上記非カールソンプロセスによる記録方法として、例え
ば特開昭61−256358号公報に記載されたものがある。

以下この記録方法について、第７図を用いて説明を行
う。

同図において、１は支持体ユニットであり、これは透明
支持体1a、透明電極1b、感光層1c、帯電電極1dにより形
成され、上記透明電極1bおよび帯電電極1dは、所定の直
流電位に保たれている。２は記録紙等を用いた記録媒体
である。４は上記感光層1cおよび帯電電極1d上に被着さ
れたトナーであり上記帯電電極1dの電位と、ほヾ同電位
に保たれている。５は背面電極であり、所定の直流電位
に保たれている。

以上の説明は、光源６からの光6aが照射されていない時
の状態を示したものであるが、光6aが上記感光層1cに照
射されると、光6aが照射された部分の上記感光層1cの抵
抗が下がり、その結果上記トナー４に働く電界が強ま
り、クーロンカにより上記トナー４が上記記録媒体２に
向かって飛翔し、記録媒体２上にトナー像が形成され、
記録が行われる。

［解決しようとする課題］ 上記従来の電子写真記録媒体では、光照射により飛翔す
るトナー４には放射状の電界が働き、トナー４は上記電
界に従い放射状に飛翔する。

従って記録媒体２に付着したトナー４によるトナー像
は、像が大きくなる、あるいは像の周囲がぼけるため、
上記従来の電子写真記録装置では、解像度のよい記録を
得ることができない。

本願に係わる発明の目的は、解像度のよい電子写真記録
装置を提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ 本願に係わる電子写真記録装置は、支持体ユニットと背
面電極との間に開孔部を有する開孔マスクを設け、この
開孔部を通してトナーを記録媒体に付着させてトナー像
を形成し、 （イ）上記開孔部をトナーの入口側から出口側に向かっ
て徐々に口狭になるように構成した、 （ロ）上記開孔マスクに付着したトナーを磁気力により
開孔マスクと非接触で開孔マスクから離脱させて開孔マ
スクを清浄化する清浄手段を設けた、 ことを特徴とする。

［実施例］ 以下、図面に基き本願における実施例の説明を行う。

第１図において、１は支持体ユニットであり、1aは透明
支持体であり、1aは透明支持体、1bは透明電極、1cは非
晶質シリコン等を用いた感光層、1dは帯電電極である。
２は記録紙等を用いた記録媒体である。３は開孔マスク
であり、一辺あるいは直径が100マイクロメートル程度
の大きさの開孔部3aが設けられている。４はトナー、５
は背面電極、６は光源、6aはこの光源６からの光であ
る。

本例は、上記従来例に対し、開孔マスク３を新たに付加
したものである。

光照射により放射状に飛翔するトナー４は、トナー像の
形成に際し、トナー像の広がりあるいは、トナー像周囲
のぼけをもたらす余分なトナーが開孔マスク３により遮
断され、開孔部3aを通ったトナーのみが記録媒体２に付
着する。従って解像度のよいトナー像の記録を得ること
ができる。

ところで、支持体ユニット１と記録媒体２との距離は短
いため、上記従来の電子写真記録装置では、記録媒体
（特に記録紙）のカールや皺により記録媒体と支持体ユ
ニットが接触する、あるいは、トナー搬送時にトナーが
舞い上がる等の原因により、記録媒体に不要なトナーが
付着することがあるが、本例では、開孔マスク３が物理
的な遮蔽板となるため、記録媒体２への不要なトナーの
付着を防止することができる。

第２図は、上記構成をライン状の印字パターンを得る記
録装置に用いたときの、支持体ユニット１と開孔マスク
３を示したものである。

上記用途に対しては、開孔部3aをトナー像の１ドットに
対応させるように設置することが好ましい。

ところで、第１図及び第２図に示した開孔部3aは、円柱
あるいは角柱状に開孔すればよいが、上記形状では、開
孔部3aの内側にトナーが付着して目詰まりを起こし易い
という問題がある。

以下に示す実施例は、上記課題に対してなされたもので
あり、開孔部3aの形状に関するものである。

第３図（ａ）から（ｃ）に示したものは、開孔部3aが、
トナーの入口側から出口側に向かって徐々に口広になっ
ているものである。

トナー４は、一部放射状に飛翔をするが、大部分のトナ
ーは直上方向に飛翔するため、大部分のトナーは開孔部
3aの入口側の口狭になった穴の形状のまま開孔部3aを通
過する。従って開孔部の形状が円柱あるいは角柱のもの
に比べて、開孔部の内側にトナーが付着する確率が大幅
に減少する。

第４図（ａ）から（ｃ）に示したものは、開孔部3aが、
トナーの入口側から出口側に向かって、に徐々に口狭に
なっているものである。

上記形状を有した開孔部3aでは、開孔部3aの内側に付着
したトナーが容易に落下できるため、トナーの目詰りを
大幅に減少させることができる。また本例では、開孔部
3aの出口側すなわち記録媒体に近い部分で開孔部3aが口
狭になっているため、ほとんど全てのトナーが開孔部3a
の出口側の口狭の穴の形状のまま記録媒体に付着し、解
像度の一層すぐれたトナー像の記録を得ることができ
る。

第５図は、開孔マスクに付着したトナーの清浄手段を設
けた電子写真記録装置の一例を示したものである。

本例では、トナー４に極性トナーを用い、磁気コイルを
用いた清浄手段11により、開孔マスク３の入口側あるい
は開孔部3aの内側に付着したトナーを磁気力により離脱
させ、上記開孔マスク３を清浄化して目詰り等を防止し
ている。従って、良好なトナー像の記録を再現性よく得
ることができる。

特に上記磁気コイル等の磁性によりトナーの清浄化を行
うものでは、非接触で清浄化ができるため、支持体ユニ
ット１あるいは開孔マスク３等を全く痛めることがな
い。

第６図は、開孔マスクと光源との位置合せ方法を示した
ものである。

開孔部3aをトナー像の１ドットに対応させる場合、開孔
マスク３と光源６との位置合せは極めて重要なものとな
る。

本例では、位置合せ用開孔部3bを設け、感光層1cが形成
されていない部分を通る光6bと、上記位置合せ用の開孔
部3bとを整合させるようにして、位置合せを行ってい
る。感光層1cが形成されていない部分を通る光6bを用い
るのは、感光層1cが光を吸収して、光をほとんど通過し
ないためである。

本例では、位置合せ用開孔部3bを付加するだけでよいた
め、簡単な構成が位置合せを行うことができる。

なお、開孔部3aと位置合せ用開孔部3bは、同一形状に
し、各開孔部3a、3b間の距離を同一にすることが開孔マ
スクの製造に対して有効である。

［発明の効果］ 本願に係わる発明では、不要なトナーが開孔マスクによ
り遮断され、開孔部を通ったトナーのみが記録媒体に付
着するため、解像度のよいトナー像を得ることが可能と
なる。

開孔部を入口側から出口側に向かって徐々に口狭になる
ように構成したものでは、開孔部の内側に付着したトナ
ーを記録媒体とは逆側に容易に落下させることができる
ため、記録媒体を汚すことなく開孔部におけるトナーの
目詰りを防止することが可能となる。

また、清浄手段を設けたものでは、開孔マスクを痛める
ことなく、開孔部の目詰り等を防止して開孔マスクを清
浄化することができるため、良好なトナー像の記録を再
現性よく得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願における電子写真記録装置を示した説明
図、第２はライン状の印字パターンを得る記録装置を示
した斜視図、第３図および第４図は開孔マスクの開孔部
の形状を示した斜視図、第５図は清浄手段を設けた例を
示した説明図、第６図は位置合せ手段を設けた設けた例
を示した説明図、第７図は従来の電子写真記録装置を示
した説明図である。 １……支持体ユニット 1a……透明支持体 1b……透明電極 1c……感光層 1d……帯電電極 ２……記録媒体 ３……開孔マスク 3a……開孔部 ４……トナー ５……背面電極 ６……光源 6a……光 11……清浄手段

フロントページの続き (72)発明者 高橋 智明 東京都墨田区太平４丁目１番１号 株式会 社精工舎内 (72)発明者 罍 昇 栃木県那須郡塩原町大字下田野531―１ 日本プレシジョン・サーキッツ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−232662（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−91470（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−161256（ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透明支持体と、この透明支持体上に形成さ
   れた透明電極と、この透明電極上に形成された感光層
   と、この感光層上に形成された帯電電極とを有する支持
   体ユニットと、 上記支持体ユニットに対向して設置された背面電極と、 上記支持体ユニットと上記背面電極との間に設置され、
   入口側から出口側に向かって徐々に口狭になるように構
   成された開孔部を有する開孔マスクと、 上記感光層に光を照射して光が照射された部分の上記感
   光層の抵抗を下げる光源とを有し、 上記光が照射された部分の上記感光層の表面に被着した
   トナーをクーロンカにより飛翔させ、 上記開孔部を通して上記トナーを上記開孔マスクと上記
   背面電極との間に設置された記録媒体に付着させてトナ
   ー像を形成する ことを特徴とする電子写真記録装置。
2. 【請求項２】透明支持体と、この透明支持体上に形成さ
   れた透明電極と、この透明電極上に形成された感光層
   と、この感光層上に形成された帯電電極とを有する支持
   体ユニットと、 上記支持体ユニットに対向して設置された背面電極と、 上記支持体ユニットと上記背面電極との間に設置され、
   開孔部を有する開孔マスクと、 上記感光層に光を照射して光が照射された部分の上記感
   光層の抵抗を下げる光源とを有し、 上記光が照射された部分の上記感光層の表面に被着した
   トナーをクーロンカにより飛翔させ、 上記開孔部を通して上記トナーを上記開孔マスクと上記
   背面電極との間に設置された記録媒体に付着させてトナ
   ー像を形成するものであり、 上記開孔マスクに付着したトナーを磁気力により上記開
   孔マスクと非接触で上記開孔マスクから離脱させて上記
   開孔マスクを清浄化する清浄手段が設けられている ことを特徴とする電子写真記録装置。