JPH0687031U - ウエザーストリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のものに要した接着剤による接着の所用
時間が不要となり、生産性が大幅に向上し、且つそれに
起因するはがれ・脱落の事故・ずれによる外観悪化の問
題のない自動車用ウエザーストリップを提供する。 【構成】 インサートパネル２０を埋設した型成形部１
０側に掛止する大頭部３１，細首部３２及びドアパネル
等に掛止する小頭部３３よりなる隠しクリップ３０を装
置する自動車用ウエザーストリップの型成形部であっ
て、インサートパネル２０に対して、型成形部１０の露
出面４０側の部分の厚さＴ方向の中間部分に、大頭部３
１を差込む隠し穴１５を形成し、その隠し穴１５に対し
て型成形部１０の非露出面４１側の部分に、隠し穴１５
に連通するスリット１６と細首部３２を通す丸孔１７と
よりなる鍵孔状クリップ孔１８を設けると共に、インサ
ートパネル２０の前記鍵孔状クリップ孔１８に当たる部
分に、側端縁４２に向かって末広且つＶ字状の切り欠き
２１を形成してなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、インサートパネルを埋設し、隠しクリップを装置した自動車用ウエ ザーストリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図１乃至図６を参考にして説明する。従来、自動車用ドアウエザーストリップ やルーフウエザーストリップの端末部はその形状が長手方向に複雑に変化するた め、型成形により製作している。例えば、ドアウエザーストリップの型成形部１ ０は見栄えをよくするためにドアパネルに留めるクリップを隠しクリップ３０に して、型成形部１０本体に埋設したインサートパネル２０に取付けるようにして いる。さらに詳細に説明すると、図３及び図４に示す如く隠しクリップ３０は型 成形部１０側に取付け、表面には露出させない大頭部３１，細首部３２及びドア パネル等に取付ける小頭部３３よりなり、型成形部１０の側端縁４２から内側に 向かって、インサートパネル２０に対して型成形部１０の露出面４０側における 厚さＴ方向の中間部分に大頭部３１を差込む溝１１をくり抜き、細首部３２を通 すクリップ孔１３を開ける側の部分に幅１ミリ以下のスリット１２を切ってあり 、さらにその溝１１の末端に細首部３２を通すクリップ孔１３を開けてある。ま た、インサートパネル２０の前記スリット１２並びにクリップ孔１３に当たる部 分にはＵ字状切り欠き２１を形成してある。上記隠しクリップ３０を型成形部１ ０のクリップ孔１３へ取付けるに当たっては、大頭部３１を溝１１の開口に当て 、スリット１２の口を開けて細首部３２を挿入し、小頭部３３を露出させたまま 、スリット１２及び溝１１に沿って隠しクリップ３０全体を奥側へ押込み、細首 部３２をクリップ孔１３に嵌込んだうえ、スリット１２の向かい合う面を瞬間接 着剤で接着し、隠しクリップ３０が抜けないようにする。なお、ルーフウエザー ストリップの型成形部も略同様の構成である。

【０００３】 しかしながら、上記自動車用ウエザーストリップの型成形部１０は、スリット １２の接着に要する工数が大きく、生産性の点で好ましくないこと、さらに図５ に示す如く、それがはがれて、隠しクリップ３０が脱落したり、図６に示す如く 、ずれを生じて外観を悪化させたりすると言う不具合があることの問題点がある 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、上記従来の自動車用ウエザーストリップの型成形 部１０は、スリット１２の接着に要する工数が大きいこと、さらに、それのはが れ・ずれに伴う不具合を生じることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

図１・図７乃至図１０を参考にして説明する。本考案は、インサートパネル２ ０を埋設した型成形部１０に掛止する大頭部３１，細首部３２及びドアパネル等 に掛止する小頭部３３よりなる隠しクリップ３０を装置する自動車用ウエザース トリップであって、インサートパネル２０に対して型成形部１０の露出面４０側 の部分の厚さＴ方向の中間部分に、大頭部３１を差込む隠し穴１５を形成し、そ の隠し穴１５に対して型成形部１０の非露出面４１側の部分に、隠し穴１５に連 通するスリット１６と細首部３２を通す丸孔１７とよりなる鍵孔状クリップ孔１ ８を設けると共に、インサートパネル２０の前記鍵孔状クリップ孔１８に当たる 部分に、側端縁４２に向かって末広且つＶ字状の切り欠き２１を形成してなるも のである。

【０００６】

【実施例】

実施例について説明すると、１０はウエザーストリップの型成形部、２０はそ の型成形部１０に埋設したインサートパネル、３０は型成形部１０をドアパネル 等に留めるために介在させる隠しクリップ（見栄えをよくするためにその大頭部 ３１が表面に露出しないようにしてある）であって、型成形部１０側に掛止する 大頭部３１，細首部３２及びドアパネル等に掛止する小頭部３３よりなる。

【０００７】 次に本考案の特徴部分について説明すると、１５は大頭部３１を差込んで掛止 する隠し穴であって、型成形部１０の側端縁４２近傍且つ厚さＴ方向の中間部分 において型成形部１０の露出面４０側に形成してある。１８はその隠し穴１５に 対して型成形部１０の非露出面４１側の部分に、隠し穴１５に通じるように形成 した鍵孔状クリップ孔であって、幅１ミリ以下、長さ１０ミリ以下のスリット１ ６と丸孔１７とよりなり、全体として鍵孔状に形成してある。また、インサート パネル２０の前記鍵孔状クリップ孔１８に当たる部分には、側端縁４２に向かっ て末広になり且つＶ字状の切り欠き２１を形成してある。

【０００８】 作用について説明すると、隠しクリップ３０を型成形部１０の鍵孔状クリップ 孔１８へ取付けるに当たっては、先ず、図１０に示す如く型成形部１０の鍵孔状 クリップ孔１８を形成した部分を側端縁４２に引張り、丸穴１７をインサートパ ネル２０の切り欠き２１の広がりの大きい側に移し、大頭部３１がインサートパ ネル２０と干渉しないような状態にし、隠しクリップ３０の大頭部３１を鍵孔状 クリップ孔１８に対して始めは傾斜させ、鍵孔状クリップ孔１８に挿入する。大 頭部３１挿入後は、隠しクリップ３０を回転させながら、型成形部１０に対して 、次第に垂直な方向に向けて隠し穴１５に差し込むと共に細首部３２を丸穴１７ に通す。以上の操作は型成形部１０が、ゴムもしくはゴム様弾性体よりなり、弾 性的に変形容易であるために可能である。このようにして、大頭部３１が隠し穴 １５に、細首部３２が丸穴１７にそれぞれ納まったならば、型成形部１０を引張 るのを止めて元の形に戻し、丸孔１７がインサートパネル２０の切り欠き２１内 に納まるようにする。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されるため、従来のものに要した接着剤による接着 の所用時間が不要となり、生産性が大幅に向上するだけでなく、それに起因する はがれ・脱落の事故・ずれによる外観悪化の問題が全て解消される。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動車の側面図である。

【図２】従来例を示す図１のＡ部裏面斜視図である。

【図３】図２のＢ部正面図である。

【図４】図３のＣ−Ｃ断面図である。

【図５】従来例のスリットのはがれ状態を示す正面図で
ある。

【図６】従来例のスリットのずれ状態を示す正面図であ
る。

【図７】本考案の実施例を示す図１のＡ部表面斜視図で
ある。

【図８】本考案の実施例を示す図１のＡ部裏面斜視図で
ある。

【図９】図８のＤ部正面図である。

【図１０】図９のＥ−Ｅ断面図である。

【符号の説明】

１０ 型成形部 １１ 溝 １２ スリット １３ クリップ孔 １５ 隠し穴 １６ スリット １７ 丸孔 １８ 鍵孔状クリップ孔 ２０ インサートパネル ２１ 切り欠き ３０ 隠しクリップ ３１ 大頭部 ３２ 細首部 ３３ 小頭部 ４０ 露出面 ４１ 非露出面 ４２ 側端縁 Ｔ 厚さ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 インサートパネル（２０）を埋設した型
   成形部（１０）に掛止する大頭部（３１），細首部（３
   ２）及びドアパネル等に掛止する小頭部（３３）よりな
   る隠しクリップ（３０）を装置する自動車用ウエザース
   トリップであって、インサートパネル（２０）に対して
   型成形部（１０）の露出面（４０）側の部分の厚さ
   （Ｔ）方向の中間部分に、大頭部（３１）を差込む隠し
   穴（１５）を形成し、その隠し穴（１５）に対して型成
   形部（１０）の非露出面（４１）側の部分に、隠し穴
   （１５）に連通するスリット（１６）と細首部（３２）
   を通す丸孔（１７）とよりなる鍵孔状クリップ孔（１
   ８）を設けると共に、インサートパネル（２０）の前記
   鍵孔状クリップ孔（１８）に当たる部分に、側端縁（４
   ２）に向かって末広且つＶ字状の切り欠き（２１）を形
   成してなるウエザーストリップ。