JPH0686762U - ボールゲーム用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボールの打球音が軽快であって打球時に爽快
感を与えることができるボールゲーム用具を提供する。 【構成】 ヘッド部４の一端の打球面１５とは他端に開
口部がほぼ円形の空洞５を設け、該空洞５は他端面直径
Ｄ１の２／３以上の入口直径Ｄ２を有し、空洞の奥行き
Ｈは他端面直径Ｄ１の２／３以上の深さを有し、更にボ
ール２が収納できる程度の大きさにして、打撃面１５で
のボール２の打球音が空洞５で共鳴するようにし、ボー
ルの収納も可能にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、グランドゴルフ等の如くボールを打撃するボールゲームに用いられ る用具に関し、特に打球時に快音を発することができるボールゲーム用具に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

近年、ゲートボールにゴルフの要素をプラスし、リングにボールを入れるまで の打球を競うグランドゴルフが考案され、普及しつつある。このようにゲートボ ールに似たニュースポーツが種々提案されているが、用具としてはゲートボール の用具を流用していた。ゲートボール用具は、一端が打球面となったヘッド部に スティックを立設した打球具と、ボールとから成っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ゲートボールのルールとグランドゴルフのルールは異なっており、 用具に求められる特性も異なる。特にゲートボールでは、打球時のゴンという打 球音は好まれず、消音特性が求められる。そのため、実開平１−７７７８１号公 報に開示されているように、端面に小孔を有する柔軟材のキャップ内にフェルト パットを入れてヘッド部に被せるという消音特性に優れたものが提案されている 。ところが、グランドゴルフでは、ボールをホールに向かって打つことが主体と なり、ホールに向かうボールの方向性と距離が狙いとなる。また、ゴルフとは異 なり、狭い用地で楽しめるようにするため、方向性と距離が合った場合の爽快感 に加え、距離が短くても爽快感を味わえるようにする必要があり、そのため、グ ランドゴルフでは、打球時にスコーンという軽快な打球音が求められるようにな った。

【０００４】 しかしながら、単にゲートボールの用具をグランドゴルフに適用しても、スコ ーンという軽快な打球音がでないという問題点があった。なお、特開平２−２７ １８８１号公報にヘッド部の端面に正面が円状又は多角形状の凹部を形成し、こ の凹部の周囲に当たるボールがヘッドの真心に位置するように矯正され、打球の 方向性を良好にするものが提案されている。しかしながら、打球の方向性改善の ための凹部であるため、当然にボールより小さな開口を有し、底も浅くなってい る。そのため、凹部が形成された端面と反対側の端面でボールを打っても、この 凹部によって爽快な打球音が生じるものではない。

【０００５】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、ボールの打球音が軽快であって打球時に爽快感を与 えることができるボールゲーム用具を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するボールゲーム用具は、ヘッド部の一端の打球面とは反対側 の他端に開口部がほぼ円形の空洞を設け、該空洞は他端面直径の２／３以上の入 口直径を有し、空洞の奥行きは他端面直径の２／３以上の深さを有し、打球面で のボールの打球音が空洞で共鳴するようにしたものである。また、ヘッド部の一 端の打球面とは反対側の端部に空洞を開口させ、該空洞は前記ボールが収納でき る大きさを有するものとし、打球面でのボールの打球音が空洞で共鳴すると共に 、持ち運び時に空洞内にボールを収納できるようにしたものである。

【０００７】

【作用】

ボールの打球音が空洞で共鳴すると、スコーンという軽快な打球音に変わる。 この共鳴のためには、空洞の大きさは、他端面直径の２／３以上の入口直径を有 し、空洞の奥行きは他端面直径の２／３以上の深さを有するか、又はボールが収 納できる程度の大きさである必要がある。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。図１は本考案のボールゲ ーム用具の一部断面図である。

【０００９】 図１において、用具は、打球具１とボール２の組合せであり、打球具１はステ ィック３とヘッド部４とからなっている。なお、ボール２は用具に必須ではなく 、打球具１だけでもボールゲーム用具となる。

【００１０】 スティック３は棒であり、その下端部１１がヘッド部４の孔１２にねじ込まれ て一体化されている。ヘッド部４は、ストレート円柱部１３とテーパ円柱部１４ とからなっている。ストレート円柱部１３の図面右側の一端は、地面の所定位置 におかれたボール２をたたくための打球面１５となっている。テーパ円柱部１４ の図面左側の他端には、中心軸を共用する裁頭円錐状の空洞５が設けられている 。空洞５の開口は直径Ｄ２の円であり、他端の直径Ｄ１の約８０％と充分に開口 している。また、空洞５の深さＨは直径Ｄ１の約７０％と充分に深く、ボール２ の全体がすっぽり収まる程度の大きさになっている。

【００１１】 打球具１及びボール２の材料としては、カシ、ナラ、クヌギ等の堅い木材が好 ましいが、これに限定されるものではなく、耐久性、重さ、打球音の好みなどに 応じて適宜金属等の他の材料を選択してもよい。また、空洞５の形状も裁頭円錐 状に限定されるものではなく、開口部５ａがほぼ円形をなすものであればよい。

【００１２】 符号６で示されるものはカバーであり、テーパ円柱部１４の下側に沿って張ら れた部分の端は釦１６により固定されており、テーパ円柱部１４の図面左側の他 端を上下に横切る部分の端は釦１７により固定されている。この状態では、空洞 ５に収められたボール２の飛び出しを防止する役目を果たしている。釦１７の部 分でカバー６を外すと、ボール２を取り出すことができ、カバー６を二点鎖線の ように空洞５内に折り返し、釦１８により固定しておく。この状態では、カバー ６がテーパ円柱部１４の下側部分の保護部材となり、テーパ円柱部１４が地面に 直接擦れて摩耗することなどを防止している。なお、カバー６は革、プラスチッ ク、ゴム等の帯状部材で形成される。

【００１３】 また、ヘッド部４の孔１２の位置は、ヘッド部４の軸心方向の重心位置に一致 するように設けられている。そしてスティック３を緩やかに握って垂下した場合 に、ヘッド部４が自然と水平姿勢になるように形成されている。

【００１４】 上述した打球具１の作動を以下に説明する。ヘッド部４の打球面１５でボール ２を打つと、打球の衝撃はストレート円柱部からテーパ円柱部に伝わり、テーパ 円柱部の空洞５内で音波に変換される。空洞５内の音は共鳴して快音に変わり、 打球面１５の中心にボールが当たると、スコーンという音が響き、飛ばした実際 の距離よりも大きい距離感を感じさせる快音を発する結果、爽快感を得ることが できる。

【００１５】 図２は他の本考案のボールゲーム用具の一部断面図である。図１のものと異な る点は、ヘッド部７の全体がストレート円柱となっており、打球面１５と反対側 の端部に空洞８が設けられた点である。この場合も、空洞８はボール２が収まる 程度に大きくなっており、空洞８で打球音が共鳴して快音に変わる。

【００１６】 なお、空洞８はボール２が収まる程度が好ましいが、必ずしもボール２を収め る必要がなく、打球音が共鳴するためには、他端面直径Ｄ１の２／３以上の開口 部直径Ｄ２を有し、空洞の奥行きＨは他端面直径Ｄ１の２／３以上の深さを有し ておればよい。また、空洞は裁頭円錐形状に限らず、上述した大きさを有し開口 部８ａがほぼ円形であればよく、例えばストレート円柱形状であってもよい。

【００１７】 ボール２を収納する場合は、図１の場合と同様カバー９を例えば釦２０、２１ によって固定し、ボール２の飛び出しを防止する。釦２１を外すと、ボール２を 取り出すことができ、カバー９を二点鎖線のように空洞８に折り返し、釦２２に より固定しておけばよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のボールゲーム用具は、ヘッド部の打球面と反対側の端部に、ボールの 打球音が共鳴する程度の大きさの空洞を設けたので、正確に所定位置でボールを 打った瞬間の打球音がスコーンという軽快な命中音になって響いて爽快感を与え 、飛距離の少なさによる爽快感の減少を補うことができる。また、空洞をボール が収まる程度の大きさにすると、打球音が共鳴して爽快感を与えるだけではなく 、持ち運び時に空洞にボールを収納することができ便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のボールゲーム用具の一部断面図であ
る。

【図２】本考案の他のボールゲーム用具の一部断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 打球具 ２ ボール ３ スティック ４，７ ヘッド部 ５，８ 空洞 ６，９ カバー １３ ストレート円柱部 １４ テーパ円柱部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端がボールに対する打球面となった円
   柱状のヘッド部と、該ヘッド部に立設されたスティック
   とからなるボールゲーム用具において、前記ヘッド部の
   他端に開口部がほぼ円形の空洞を設け、該空洞は他端面
   直径の２／３以上の入口直径を有し、空洞の奥行きは他
   端面直径の２／３以上の深さを有し、打球面でのボール
   の打球音が空洞で共鳴するようにしたことを特徴とする
   ボールゲーム用具。
2. 【請求項２】 一端が打球面となったヘッド部にスティ
   ックを立設した打球具と、ボールとからなるボールゲー
   ム用具において、前記ヘッド部の他端に空洞を開口さ
   せ、該空洞は前記ボールが収納できる大きさを有するこ
   とを特徴とするボールゲーム用具。