JPH0686483A - モーター - Google Patents

モーター

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JPH0686483A
JPH0686483A JP4262960A JP26296092A JPH0686483A JP H0686483 A JPH0686483 A JP H0686483A JP 4262960 A JP4262960 A JP 4262960A JP 26296092 A JP26296092 A JP 26296092A JP H0686483 A JPH0686483 A JP H0686483A
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cylindrical
ferrite magnet
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Takahiro Sunaga
高弘 須永
Jun Hoshijima
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YOKOHAMA SUMITOKU DENSHI KK
Hitachi Metals Ltd
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YOKOHAMA SUMITOKU DENSHI KK
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立作業の効率化とともに騒音低下、小型軽
量化を達成できるモーターの提供。 【構成】 1箇所の切れ目11を有する以外は一体化さ
れているラジアル異方性円筒状フェライト磁石10を焼
結後に真円加工を施し、円筒状ヨーク2内周面に圧入固
着してステーターを構成する。さらに、該フェライト磁
石10の内周側の空間3にローター(図示せず)を配置
して目的とするモーターを得る。 【効果】 従来の弓形磁石の組み立て型モーターに比べ
磁石の組み立て工程が簡略化され、弓形磁石に比べ磁石
から発生する総磁束量が増加し、磁石10にて形成され
る磁場のニュートラル位置に配置されるよう、磁極形成
位置を考慮すれば、切れ目11の存在による磁場の乱れ
は殆ど存在しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モーターの改良に係
り、特にステーター又はローターに、Srフェライトや
Baフェライト組成及びこれらの混合組成からなり、焼
結後の収縮代を考慮して決定した径方向断面形状を略C
字型にした成形体を焼結することによって得られる高磁
気特性のラジアル異方性円筒状フェライト磁石を効果的
に配置することにより、組立作業の効率化とともに騒音
低下、小型軽量化を達成できるモーターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フェライト磁石をステーター
やローターに配置するモーターの構成として図8、図
9、図10のような構成が知られている。すなわち、図
8に示す構成は、ステーター側に円筒状のフェライト磁
石1を使用した例であり、円筒状のヨーク2の内周面に
固着されるとともに、該フェライト磁石1の内周側の空
間3にローター(図示せず)を配置してなる。通常、こ
のような構成からなるモーターにおいては、後述する理
由から高磁気特性のラジアル異方性フェライト磁石の使
用が困難であることから等方性の円筒状フェライト磁石
1が使用され、比較的低出力用のモーターに採用されて
いる。
【0003】図9に示す構成は、ステーター側に一対の
弓形磁石1a,1bを使用した例であり、円筒状のヨー
ク2の内周面にそれぞれ固着されるとともに、該フェラ
イト磁石1a,1bが対向する内周側の空間3にロータ
ー(図示せず)を配置してなる。図9においては、磁極
数が2極の場合の構成を示しているが、その磁極数等に
応じて複数の弓形磁石にて円筒状に組み立てて使用する
構成のモーターもある。図示の如き弓形磁石では高磁気
特性のラジアル異方性フェライト磁石の使用が可能であ
ることから、比較的高出力用のモーターに採用されてい
る。
【0004】図10に示す構成は、ローター側に一対の
弓形磁石1c,1dを使用した例であり、中央部に回転
軸4を固着した磁石支持部材5の外周面にそれぞれ固着
され、所要形状からなるステーター(図示せず)内に配
置してモーターを構成する。弓形磁石1c,1dは図9
に示すフェライト磁石1a,1bと同様に高磁気特性の
ラジアル異方性フェライト磁石の使用が可能であること
から、比較的高出力用のモーターに採用されている。
【0005】しかし、近年では、高出力用のモーターに
おいても、組み立て工程の簡略化(組立作業の効率化)
やコギング防止対策の観点から、上記のラジアル異方性
弓形状フェライト磁石と同等以上の高磁気特性を有する
ラジアル異方性円筒状フェライト磁石を配置するモータ
ー構成が切望されていた。
【0006】かかるラジアル異方性円筒状フェライト磁
石を製造する方法として、平均粒度が2μm以下のSr
フェライト微粉砕粉やBaフェライト微粉砕粉などの原
料粉末を磁場中にていわゆる乾式法などにて円筒状に成
形した後、焼成する方法が考えられるが、焼結時に円周
方向とラジアル方向の収縮率が異なるため、内部応力が
蓄積されて割れやすく、実現に至っていなかった。
【0007】これらの焼結時の割れを防ぐ方法として、
平均粒度2μm以下のSrフェライト微粉砕粉50〜8
0wt%と粒度が14〜200メッシュのBaフェライ
トの等方性造粒粉50〜20wt%との混合粉末を用い
て磁場中にて、乾式成形する方法(特公平1−4864
3号公報)が提案されている。しかし、この方法によっ
て工業的に焼成できるラジアル異方性円筒状フェライト
磁石の磁気特性は、Br3.4kG、BC2.9kG、
(BH)max2.6MGOe程度が上限であり、近年
の高性能化の要望を必ずしも満足するものとは言い難い
ものであった。すなわち、近年切望される高出力用のモ
ーターを実現するために不可欠とされる高磁気特性を有
するラジアル異方性円筒状フェライト磁石が得られない
以上、この要求を満足することは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記に説明するよう
に、例えば、Srフェライトからなる一体型の高性能ラ
ジアル異方性円筒状フェライト磁石は製造困難なため、
一般に割れの発生が少ない弓形磁石を当該組成で製造し
て、図9に示す如く一対を対向配置したり、これらを円
筒状に組み立てて使用していた。
【0009】したがって、複数の弓形磁石を使用するこ
とから組立が煩雑になるばかりでかく、図9に示す如く
一対を対向配置する構成では、互いの周方向の磁石間に
おおきな空隙部が形成されたり、また円筒状に組み立て
た場合でも、必然的に周方向に多数の継ぎ目(接続部)
が形成され、モーターにコギングが発生し易くなる問題
があった。特に、これらのモーターをワイパーモーター
やファンモーター等として使用する場合は、コギング発
生に伴う騒音が発生し、該モーターの近くにいる人間の
作業環境に与える影響をも考慮する必要があった。
【0010】この発明は、このような問題点を解消し、
組立作業の効率化とともに騒音低下、小型軽量化を達成
できるモーターの提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、Srおよび
/またはBaを含有するフェライト組成からなり、焼結
のまま又は焼結後の真円加工後に円筒状で1箇所の切れ
目を有する以外は一体化されているラジアル異方性円筒
状フェライト磁石を、ステーター又はローターに配置し
たことを特徴とするモーターである。
【0012】この発明のモーターを構成するラジアル異
方性円筒状フェライト磁石は、Sr及び/またはBaを
含有するフェライト組成からなる粉末成形体の成形時あ
るいは成形後の切削加工により、焼結後の収縮代を考慮
して決定した円筒体の円周方向の一部分を軸方向に除去
して、径方向断面形状を略C字型にした成形体を焼結
し、焼結のまま又は焼結後の真円加工後に円筒状で、図
2〜図4に示す如き切れ目を有する以外は一体化された
円筒状磁石として得ることができる。
【0013】この発明のモーターにおいて、対象とする
ラジアル異方性円筒状フェライト磁石は、SrまたはB
aを含有するフェライト組成であれば、磁気特性を問わ
ず全てのフェライト組成の磁石を用いることができる。
すなわち原料粉末として、平均粒度が2μm以下のSr
フェライト微粉砕粉やBaフェライト微粉砕粉のみを使
用したり、これらの混合粉末や磁場中造粒したSrフェ
ライト造粒粉、Baフェライト造粒粉、さらに従来法
(特公平1−48643号公報)では割れを発生させず
に製造することが困難とされたSrフェライト微粉砕粉
とBaフェライト等方性造粒粉との混合粉末など、また
さらにSrフェライト、Baフェライト以外の所要の添
加物を含有する原料粉末等が使用可能であり、要求され
る成形体寸法や磁気特性に応じて、適宜選定することが
望ましい。
【0014】この発明において、1箇所の切れ目とは、
径方向と軸方向に形成された、すなわち各方向に貫通し
溝等でない切れ目をいい、筒状成形体の円周方向の一部
分を除去して設けられたスリット部が焼結後に閉じて形
成される部分を示すが、該焼結前のスリットが完全に閉
じた状態の構成に限定されるものではなく、多少の空隙
を形成したままのものでもよく、これらの僅かな空隙部
を積極的に活用できる構成も実施例にて併せて提案す
る。
【0015】また、径方向及び軸方向に対して平行に形
成されるものに限定されるものではなく、後述する実施
例にて示すように、種々の形状が採用でき、その形状に
よって、切れ目の存在のみによる本来の効果だけでな
く、他の効果を得ることもできる。さらに、上記円筒状
で1箇所の切れ目を有するラジアル異方性円筒状フェラ
イト磁石は、焼成前の成形体形状(径方向断面形状)を
略C字型にすることが必要であるが、これは成形金型を
所要形状にして成形するほか、円筒状に成形したのち、
切削加工、研削加工で円周方向に所要幅のスリットを設
けることによっても得ることができる。いずれにして
も、これらのスリットは焼結後の収縮代を考慮して決定
するが、かかる収縮率がフェライト組成、成形体寸法、
焼結条件のいずれも相互に関連して決定されるため、各
条件とともに慎重に選定する必要がある。なお、これら
の成形体は乾式成形に限定されることなく、湿式成形で
得られたものであっても、同様な効果が得られる。
【0016】この発明のモーターに使用するラジアル異
方性円筒状フェライト磁石の焼結条件は、上述の如く選
定したフェライト組成や成形体寸法に応じて適宜選定さ
れるが、特に成形体に設けたスリットから収縮率の差に
よる内部応力が解放されやすいように、雰囲気や載置治
具の形状などを考慮選定して、焼結することが望まし
い。また、焼結のままで所要の円筒形状を得られるが、
さらに所要の内径、外径を有する円筒状フェライト磁石
とするため、適宜、公知の切削や研削による真円加工を
施すことができる。
【0017】
【作用】この発明のモーターは、Sr及び/またはBa
を含有するフェライト組成からなる円筒状粉末成形体の
焼結時の内部応力の蓄積を防止するため、円筒状成形体
の円周方向の一部分を軸方向に除去して径方向断面形状
を略C字型にし、焼結時の収縮率の差による内部応力が
上記の除去した空間、すなわちスリットで解放されて蓄
積することがなく、高い磁気特性を発揮する原料を使用
しても、焼結時の割れが発生しない高性能なラジアル異
方性円筒状フェライト磁石を、効果的に配置することに
よって実現できるものである。
【0018】以下この発明の一実施例に基づいて、発明
の内容をより一層明確にする。図1は、この発明のモー
ターの一実施例を示すもので、ステーター部の平面説明
図であり、図2、図3、図4は切れ目(スリット)の部
分拡大説明図である。さらに、図5はステーターを構成
する磁石とヨークとの接合部を示す部分拡大説明図、図
6はステーターを構成する磁石の機械的強度を向上する
構成を示す平面説明図である。
【0019】図1において10は上記に説明した製造方
法によって得られたSrを含有するフェライト組成から
なり、1箇所の切れ目11を有する以外は一体化されて
いるラジアル異方性円筒状フェライト磁石であり、ここ
では焼結後に真円加工を施し、円筒状ヨーク2内周面に
圧入固着してステーターを構成する。さらに、該フェラ
イト磁石10の内周側の空間3にローター(図示せず)
を配置して目的とするモーターを得ることができる。
【0020】ラジアル異方性円筒状フェライト磁石10
に形成される切れ目11は、図2に示すように径方向及
び軸方向に平行な切れ目11aとする構成に限らず、図
3に示すように軸方向に対して傾斜する切れ目11bと
する構成(軸方向の磁石厚さが漸次変化する構成)、図
4に示すように径方向に対して傾斜する切れ目11cと
する構成(径方向の磁石厚さが漸次変化する構成)とす
ることも可能である。
【0021】特に、図3、図4の構成においては、切れ
目の存在による磁場の乱れを緩和することができ、しか
も図3の構成では、軸方向に作用する力に対する機械的
強度が向上することから該ラジアル異方性円筒状フェラ
イト磁石10を円筒状ヨーク2内周面に圧入固着する際
の破損防止が可能となる。
【0022】図1から図4においては、いずれも切れ目
を拡大して図示しているが、この発明のモーターにおい
ては図示のごとく切れ目が接続していない場合でも、ま
た切れ目が接続している場合でも同様な効果を得ること
ができる。図5の場合は、特に切れ目が接続していない
場合を有効に活用した構成を示すもので、あらかじめ円
筒状ヨーク2内周面に磁石位置決め用の突起21を形成
しておけば、該突起21に切れ目11部を沿わせて圧入
固着することが可能となり、ラジアル異方性円筒状フェ
ライト磁石10と円筒状ヨーク2との組立精度が向上
し、円筒状ヨーク2を基準として配置される他の構成部
材(図示せず)とラジアル異方性円筒状フェライト磁石
10との位置精度も必然的に向上しモーターのトルクム
ラの発生等を減少することができる。
【0023】また、ラジアル異方性円筒状フェライト磁
石10を円筒状ヨーク2に圧入固着する前に磁石単体で
着磁したり、あるいは円筒状ヨーク2に圧入固着した状
態で着磁する場合においても、上記円筒状ヨーク2内周
面に形成した磁石位置決め用の突起21と同様に、着磁
器(図示せず)に磁石位置決め用の突起を形成し切れ目
11部と合致させることによって、着磁後の磁極位置精
度を向上することが可能となる。
【0024】さらに、上記円筒状ヨーク2内周面に形成
された磁石位置決め用の突起21は、ラジアル異方性円
筒状フェライト磁石10が円筒状ヨーク2内に圧入や接
着剤にて固着された後に、周方向へ移動することを防止
できる。切れ目11の存在によるラジアル異方性円筒状
フェライト磁石10の機械的強度を懸念する場合は、焼
結後、該切れ目11部に接着剤等からなる樹脂を充填し
て固化させる他、図6に示すように該切れ目11部に所
要厚さの磁性薄板12を嵌挿したり、さらに磁石10の
外周を磁性薄板13にて包囲する等の手段が採用でき、
このような構成にすることによってラジアル異方性円筒
状フェライト磁石10の取扱いを容易にすることが可能
となる。
【0025】上記いずれの構成においても、ラジアル異
方性円筒状フェライト磁石10に形成される切れ目11
を、前記図3、図4の如く特殊形状にしなくとも、該磁
石10にて形成される磁場のニュートラル位置に配置さ
れるよう、磁極形成位置を考慮すれば、切れ目11の存
在による磁場の乱れは殆ど存在せず、モーター特性に悪
影響を与えることはない。
【0026】図7は、この発明の他の実施例を示すもの
で、特に、モーターのローター構成のみを図示したもの
である。すなわち、図7において10は上記に説明した
製造方法によって得られたSrを含有するフェライト組
成からなり、径方向と軸方向に形成された1箇所の切れ
目11を有する以外は一体化されているラジアル異方性
円筒状フェライト磁石であり、ここでは焼結後に真円加
工を施し、中央部に回転軸4を固着した磁石支持部材5
の外周面に固着され、所要形状からなるステーター(図
示せず)内に配置してモーターを構成する。
【0027】この構成においても、ラジアル異方性円筒
状フェライト磁石10に対して、上記ステーターの構成
にて採用した技術を用いることができる。特に、磁石支
持部材5の外周面に磁石位置決め用の突起(図示せず)
を形成しておけば、該突起に切れ目11部を沿わせて固
着することによって、ラジアル異方性円筒状フェライト
磁石10の周方向の固着強度が向上し、ローター回転時
の移動防止が可能となる。
【0028】
【実施例】実施例1 平均粒度2μm以下のSrフェライトの微粉砕粉100
%を用いて、外径50mm×内径40mm×高さ20m
mのラジアル異方性円筒状フェライト磁石を製造するた
め、円筒状成形体(成形条件:成形圧1ton/c
2)の円周方向の一部分を軸方向に除去して径方向断
面形状を略C字型にし、これを焼結(焼結条件:120
0℃×1時間)することによって円筒状でかつ径方向と
軸方向に形成された1箇所の切れ目(切れ目の幅:1m
m)を有する以外は一体化されているラジアル異方性円
筒状フェライト磁石を得た。上記焼結体に所要の真円加
工を施して目標とする寸法にし、円筒状ヨークに圧入固
着することによって図1に示すこの発明のモーターを作
成した。なお、得られた磁石の磁気特性はBr3.8k
G、BC3.05kG、(BH)max3.3MGOe
であり、また割れ発生は皆無であった。上記ラジアル異
方性円筒状フェライト磁石とほぼ磁気特性が同様なラジ
アル異方性弓形状フェライト磁石を配置し、外径、内
径、高さの各寸法も上記モーターと同寸法で角度θが1
35°の図9に示す従来のモーターを作成して比較した
ところ、従来のモーターに比べ、この発明のモーターは
コギングを要因とする騒音が50%〜60%程度低減さ
れ、また磁石から発生する総磁束量の増加に伴い回転ト
ルクも15%〜20%程度向上することが確認できた。
【0029】実施例2 平均粒度が2μm以下のBaフェライトの微粉砕粉10
0%を用いて、外径50mm×内径40mm×高さ20
mmのラジアル異方性円筒状フェライト磁石を製造する
ため、円筒状成形体(成形条件:成形圧1ton/cm
2)の円周方向の一部分を軸方向に除去して径方向断面
形状を略C字型にし、これを焼結(焼結条件:1200
℃×1時間)することによって円筒状でかつ径方向と軸
方向に形成された1箇所の切れ目(切れ目の幅:1m
m)を有する以外は一体化されているラジアル異方性円
筒状フェライト磁石を得た。上記焼結体に所要の真円加
工を施して目標とする寸法にし、円筒状ヨークに圧入固
着することによって図1に示すこの発明のモーターを作
成した。なお、得られた磁石の磁気特性はBr3.6k
G、BC2.0kOe、(BH)max2.7MGOe
であり、また割れ発生は皆無であった上記ラジアル異方
性円筒状フェライト磁石とほぼ磁気特性が同様なラジア
ル異方性弓形状フェライト磁石を配置し、外径、内径、
高さの各寸法も上記モーターと同寸法で角度θが135
°の図9に示す従来のモーターを作成して比較したとこ
ろ、従来のモーターに比べ、この発明のモーターはコギ
ングを要因とする騒音が60%〜70%程度低減され、
また磁石から発生する総磁束量の増加に伴い回転トルク
も10%〜15%程度向上することが確認できた。
【0030】
【発明の効果】この発明のモーターは、実施例に明らか
なように、焼結時の割れにより従来製造できなかった磁
気特性の高いラジアル異方性円筒状フェライト磁石を効
果的に配置することにより、従来、弓形磁石の組み立て
による円筒状フェライト磁石を使用していた高出力型モ
ーターに比べ磁石の組み立て工程が簡略化され、モータ
ーの組立作業の効率化を達成できる。しかも、実質的に
は一体品からなるラジアル異方性円筒状フェライト磁石
と同様な磁場分布を形成することからコギングの発生が
低減でき、該コギングを要因とする騒音の低下を実現す
ることができる。さらに、弓形磁石に比べ磁石から発生
する総磁束量が増加することから、同出力のモーターを
得る場合には小型軽量化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のモーターの一実施例を示すステータ
ー部の平面説明図である。
【図2】この発明によるラジアル異方性円筒状フェライ
ト磁石の切れ目(スリット)の部分拡大説明図である。
【図3】この発明によるラジアル異方性円筒状フェライ
ト磁石の切れ目(スリット)の部分拡大説明図である。
【図4】この発明によるラジアル異方性円筒状フェライ
ト磁石の切れ目(スリット)の部分拡大説明図である。
【図5】この発明のモーターにおいて、ステーターを構
成する磁石とヨークとの接合部を示す部分拡大説明図で
ある。
【図6】この発明のモーターにおいて、ステーターを構
成する磁石の機械的強度を向上する構成を示す平面説明
図である。
【図7】この発明の他の実施例を示すもので、特に、モ
ーターのローター構成のみを図示した平面説明図であ
る。
【図8】従来のフェライト磁石をステーターやローター
に配置したモーター構成を示す平面説明図である。
【図9】従来のフェライト磁石をステーターやローター
に配置したモーター構成を示す平面説明図である。
【図10】従来のフェライト磁石をステーターやロータ
ーに配置したモーター構成を示す平面説明図である。
【符号の説明】
1 フェライト磁石 1a,1b,1c,1d 弓形磁石 2 ヨーク 3 空間 4 回転軸 5 磁石支持部材 10 ラジアル異方性円筒状フェライト磁石 11,11a,11b,11c 切れ目 12,13 磁性薄板 21 突起

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Srおよび/またはBaを含有するフェ
    ライト組成からなり、焼結のまま又は焼結後の真円加工
    後に円筒状で1箇所の切れ目を有する以外は一体化され
    ているラジアル異方性円筒状フェライト磁石を、ステー
    ター又はローターに配置したことを特徴とするモータ
    ー。
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