JPH0686234A - テレビジョン信号処理装置 - Google Patents

テレビジョン信号処理装置

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JPH0686234A
JPH0686234A JP4237192A JP23719292A JPH0686234A JP H0686234 A JPH0686234 A JP H0686234A JP 4237192 A JP4237192 A JP 4237192A JP 23719292 A JP23719292 A JP 23719292A JP H0686234 A JPH0686234 A JP H0686234A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】飛び越し走査信号をレターボックス方式で品位
を低下させることなく処理できる共に、順次走査信号に
も階層的に対応できるようにする。 【構成】飛び越し走査信号はフレーム合成回路2で第1
フィールドと第2フィールドの信号を合成されフレーム
信号とされる。フレーム合成信号は垂直低域通過フィル
タ4、減算器5により垂直空間周波数で分離され、分離
された各々の信号は結果的には4→3走査線変換器1
1、8で走査線数変換され、走査線数変換後の信号は加
算器12で再加算される。再加算されたフレーム信号は
順次→飛び越し走査変換回路13で第1フィールドと第
2フィールドの信号形態に分離構成される。また垂直空
間周波数で分離した一方の信号を、変換回路14、時間
圧縮回路15、並べ替え回路16で補助信号に作成し前
記分離構成手段の出力を主信号とし、補助信号を主信号
の上下無画部に別途多重して伝送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、現行のテレビジョン
信号とはアスペクト比の異なる横長画面用のテレビジョ
ン信号を、現行受信機でも映像再現できるように両立性
を持たせて伝送する送信側エンコーダ、及びこれに対応
する受信側デコーダに用いられるテレビジョン信号処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン信号は、画面を走査するこ
とにより得られている。例えば、NTSC方式では、1
画面を480本で走査している。この1画面分の有効走
査線を480[本/フレーム]と言う。
【0003】ところでアスペクト比16:9の横長画面
カメラで撮像し、アスペクト比4:3のディスプレイに
表示すると真円率が保たれなくなり円形の被写体が縦長
の楕円形になってしまう。すなわち、このままでは横長
画面用放送と現行受信機用放送との両立性が得られな
い。横長画面を欠損させること無くアスペクト比4:3
のディスプレイ上で円を円として表示させるには、横長
画面用信号を垂直方向に3/4に圧縮処理しなればなら
ない。このように横長画面のカメラ信号をアスペクト比
4:3の現行受信機で真円率を保って表示するエンコー
ド手法はディスプレイの上下に無画部を伴う(画面上下
に黒みのバーがあり、画面中央部に画像が表示される)
ことから、レターボックス方式と呼ばれる。レターボッ
クス方式では、元の画像の有効走査線数が480[本/
フレーム]であれば360[本/フレーム]に走査線数
変換することで垂直方向に3/4の圧縮を実現し、上下
の120[本/フレーム]を無画部とする処理を行って
いる。一方、レターボックス方式の信号をカメラと同じ
横長のアスペクト比16:9のディスプレイでそのまま
表示すると、円の被写体が横長の楕円形になってしま
う。従って、現行受信機と両立性を持って伝送されてく
る信号を元の横長画面にデコードするためには、垂直に
4/3の伸張処理を行い480[本/フレーム]に変換
することが必要になる。
【0004】以上の説明のように、レターボックス方式
においては垂直方向の圧縮/伸張が必要であり、走査線
数変換技術が必要不可欠である。走査線数変換技術は内
挿フィルタを用いたサンプル点変換技術の応用として公
知であり、原理的にはなんら問題のない手法である。
【0005】しかしながら、一般に広く使用されている
飛び越し走査のテレビジョン信号を扱う場合には重要な
問題が発生する。飛び越し走査信号では1枚の画像(以
下フレームと呼ぶ)が2枚のフィールド画像で構成され
ている。フィールド画像はフレーム画像の1/2の走査
線で構成され、連続するフィールド間では互いにオフセ
ットな走査線位置関係をもっている。現在、飛び越し走
査のカメラではフィールド蓄積型が主に使用されてい
る。すなわち、実際にはフィールド毎に時間方向にサン
プリングされた撮像が行われている。従って、静止画で
は第1および第2の連続する2フィールドを重ね合わせ
ると正しいフレーム画像が得られるが、動画の場合には
フィールド間で画像のズレが発生するために正しいフレ
ーム画像が得られない。
【0006】このような事情から、従来の飛び越し走査
信号を入力する走査線変換技術では静止画ではフレーム
(フィールド間)として処理し、動画の場合は画像のズ
レが発生しないフィールド内で処理を行う動き適応処理
が行われている。このようなフィールド間/フィールド
内の動き適応の例として、図10に飛び越し走査信号を
入力し順次走査信号に変換する特公平4ー3151に示
されている実施例の図面を転載する。入力信号は、フィ
ールドメモリ314を介してフィールドメモリ315に
入力される。入力信号とフィールドメモリ315の出力
は、減算器319に入力される。減算器319からは動
き検出信号が得られ、係数器320を介して、係数器3
21、322を制御する。フィールドメモリ314の出
力は、ラインメモリ316に入力されると共に加算器3
17に入力される。加算器317はラインメモリ316
の出力とフィールドメモリ314の出力とを加算して、
1/2係数器318に入力する。係数器318の出力
は、フィールド内の補間信号であり、動画の場合には係
数器321を介して加算器323に入力される。加算器
323は、係数器321と静画信号を出力する係数器3
22の出力を加算して時間圧縮回路325に入力する。
時間圧縮回路325の出力は、スイッチ326に入力さ
れている。スイッチ326には、フィールドメモリ31
4の出力を時間圧縮回路324で圧縮した信号(原信
号)も入力されており、原信号と、補間信号を交互に選
択して導出する。
【0007】上記のシステムでは係数器321への入力
がフィールド内処理信号であり、係数器322への入力
がフィールド間処理信号となっており、動き検出回路3
20によって係数器321、322を制御している。フ
ィールド内処理ではフィールドを構成する走査線がフレ
ームの1/2しかないために原理的にフレーム処理(フ
ィールド間)に較べて1/2の垂直解像度しか実現でき
ない。同時に、表現可能な垂直解像度を越える垂直高域
成分が入力信号に含まれていると折り返し歪となって画
質を著しく劣化させる。レターボックス方式では垂直圧
縮処理により走査線数がさらに少なくなるために、この
飛び越し走査の解像度低下と折り返し歪による原理的な
画質劣化問題がより深刻である。とくに、現行のNTS
C方式をベースにシステムを構成する場合、フィールド
内240本を180本(あるいは180本を240本)
に変換するのであるが、視覚特性上非常に都合の悪い事
に丁度劣化が最も検知され易い領域である。例えば、1
125[本/フレーム]のHDTVではフィールド内の
走査線数がNTSCの約2倍あるために、さほど深刻な
劣化とはならない。
【0008】NTSC方式をベースにした場合、動画の
フィールド内処理では240本の走査線から180本の
走査線に変換されるので、垂直解像度は180[本/画
面高]以下しか実現できないと同時に入力信号の180
[本/画面高]以上の垂直高域成分が折り返し歪にな
る。
【0009】上記したように走査線変換における飛び越
し走査では原理的問題があるため、順次走査信号を入力
とするレターボックス処理においては充分な性能が得ら
れるが、飛び越し走査信号を入力とするレターボックス
処理で充分な性能が得られる提案は無かった。順次走査
は飛び越し走査に較べて2倍の情報量を持っている。一
般論として、順次走査信号を基本に考えれば、画質にお
いて良好なものが期待できるものの、コストは高いもの
にならざるをえない。このようにコストパフォーマンス
の観点から、画像プログラム毎に要求される画質に応じ
て順次走査信号と飛び越し走査信号に適宜対応できる階
層的なシステム構成が望ましい。また、コストの高い順
次走査対応システムを一時に導入するには、実際問題と
して経済的な困難も予想される。従って、上記階層的な
システム構成が可能であれば、導入初期では、コストの
低い飛び越し走査対応システムをも併存させることが好
ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、レタ
ーボックス方式において順次走査信号に対応できるエン
コーダ及びデコーダは得られているが、飛び越し走査信
号に対応できるエンコーダ及びデコーダは存在しない。
しかしながら、ビデオカメラ側からみるとコストの低い
飛び越し走査信号を作成するシステムの方がコスト的に
は順次走査信号を作成するビデオカメラよりも有利であ
る。
【0011】そこで本発明は、レターボックス方式にお
いて飛び越し走査信号に対応できるシステムの技術的解
決策を得る共に、順次走査信号に対応できるシステムと
飛び越し走査信号に対応できるシステムとを階層的に実
現することもできるテレビジョン信号処理装置を提供す
ることを目的する。
【0012】さらにこの発明は、飛び越し走査信号を入
力して走査線数を変換する場合に、現行受信機側での解
像度の改善および折り返し歪の軽減を得るテレビジョン
信号処理装置を提供することを目的とする。
【0013】またこの発明は順次走査、飛び越し走査信
号のいずれにも対応できるようにシステム構築された階
層的なテレビジョン信号処理装置を提供することを目的
とする。
【0014】またこの発明では飛び越し走査信号を入力
とするレターボックス処理で充分な画質性能を実現する
とともに、性能も良いがコストも高い順次走査信号対応
システムと、性能は劣るもののコストの安い飛び越し走
査信号対応システムとを階層的に構成したテレビジョン
信号処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】(1)飛び越し走査信号
入力時のエンコード処理
【0016】フレーム合成により入力信号のフレーム周
波数Fと等しいフレーム周波数の480[本/フレー
ム]の順次走査信号に変換し、垂直LPF,HPFによ
り垂直低域成分および垂直高域成分の信号を抽出し、各
々の信号を順次走査信号の形態でレターボックス方式の
走査線数360[本/フレーム]に変換し、飛び越し走
査に再構成してレターボックス方式の主画面として伝送
するとともに、前記垂直高域成分の信号を上下無画部へ
多重して伝送する。 (2)順次走査信号入力時のエンコード処理
【0017】フレーム間の和処理と差処理によりテンポ
ラル低域成分、高域成分に分離し、各々フレーム間引き
を行い入力信号のフレーム周波数2Fの1/2のフレー
ム周波数Fの480[本/フレーム]の順次走査信号に
変換する。
【0018】静止画においては、テンポラル低域成分の
信号から垂直LPF,HPFにより垂直低域成分および
垂直高域成分の信号を抽出し、各々の信号を順次走査信
号の形態でレターボックス方式の走査線数360[本/
フレーム]に走査線数変換し、飛び越し走査に再構成し
てレターボックス方式の主画面として伝送するととも
に、前記垂直高域成分の信号を上下無画部へ多重して伝
送する。
【0019】動画においては、テンポラル低域成分の信
号から垂直LPFにより垂直低域成分を抽出し、順次走
査信号の形態でレターボックス方式の走査線数360
[本/フレーム]に走査線数変換し、同時にテンポラル
高域成分の信号を垂直LPFで帯域制限し、さらに走査
線数360[本/フレーム]に走査線数変換し前記テン
ポラル低域成分信号から走査線変換された信号に加算し
て、飛び越し走査に再構成してレターボックス方式の主
画面として伝送するとともに、前記テンポラル高域成分
の信号を垂直LPFで帯域制限した信号を上下無画部へ
多重して伝送する。そして順次走査走査入力時には動き
検出回路により動きを検出し、前記静止画/動画の処理
を適宜切り替える。 (3)飛び越し走査信号出力時のデコード処理
【0020】エンコード信号の原入力が順次走査、飛び
越し走査に拘らず、飛び越し走査エンコード信号からフ
レーム合成により入力信号のフレーム周波数Fと等しい
フレーム周波数の360[本/フレーム]順次走査信号
に変換し、上下無画部で伝送される信号から360[本
/フレーム]に走査線変換した信号を減算した後、48
0[本/フレーム]に走査線数変換した後、上下無画部
で伝送された信号から別途480[本/フレーム]に走
査線変換された信号を加算し、飛び越し走査に再構成し
て出力する。 (4)順次走査信号出力時のデコード処理
【0021】エンコード信号の原入力が順次走査、飛び
越し走査に拘らず、飛び越し走査エンコード信号からフ
レーム合成により入力信号のフレーム周波数Fと等しい
フレーム周波数の360[本/フレーム]順次走査信号
に変換し、上下無画部で伝送される信号から360[本
/フレーム]に走査線変換した信号を減算した後、48
0[本/フレーム]に走査線数変換した後フレーム繰り
返しでフレーム周波数2Fに変換する。上下無画部で伝
送された信号から別途480[本/フレーム]に走査線
変換された信号を、動画の場合フレーム反転繰り返しで
テンポラル高域に周波数シフトをし、静止画の場合垂直
高域に周波数シフトしフレーム繰り返しをして、前記フ
レーム繰り返しした480[本/フレーム]信号に加算
し、フレーム周波数2Fの順次走査として出力する。
【0022】
【作用】(1)飛び越し走査信号入力時のエンコード処
【0023】フレーム合成により入力信号をフレーム周
波数Fの480[本/フレーム]順次走査信号に変換す
る。以降の処理は順次走査で行う。従って、飛び越し走
査をフィールド内処理する場合の解像度低下や折り返し
歪が発生しない。垂直LPFで取りだした成分は垂直鮮
鋭度に寄与する成分であり、フィルタパラメータを36
0[本/画面高]程度に設定すれば視覚上充分な特性が
得られる。この信号は360[本/画面高]以下に帯域
制限された順次走査信号であるから、360[本/フレ
ーム]に走査線変換が可能である。HPFによる垂直高
域成分の信号は動画のときはフレーム内(フィールド
間)の動きを表すテンポラル高域成分であり、静止画の
ときは垂直高域の成分である。飛び越し走査では垂直高
域であるかテンポラル高域であるか画像内容に依存して
おり、必ずしも判別はできない。前記360[本/フレ
ーム]に変換された信号は動き情報が欠落しているの
で、動画のときHPFによる垂直高域成分の信号を36
0[本/フレーム]に変換して動き情報を付加する。こ
の信号を飛び越し走査に再構成してレターボックス方式
の主画面として伝送するので、現行受信機で受信した場
合でも両立性を保っている。また、HPFによる垂直高
域成分の信号は上下無画部へ多重して伝送され、受信側
で元の480[本/フレーム]にデコードする際の補助
信号になる。 (2)順次走査信号入力時のエンコード処理
【0024】フレーム間の和処理及び差処理によりテン
ポラル低域成分、高域成分に分離し、各々フレーム間引
きを行い入力信号のフレーム周波数2Fの1/2のフレ
ーム周波数Fの480[本/フレーム]順次走査信号に
変換する。この信号はフレーム周波数は1/2ではある
が原信号の和と差の2信号であるため、情報の欠落は全
くない。
【0025】静止画においては、テンポラル高域成分は
発生しないので、テンポラル低域成分の信号のみを使用
する。垂直LPFでレターボックス方式で伝送可能な3
60[本/画面高]に帯域制限し、HPFにより原信号
と垂直低域成分との差信号を求め、上下無画部に多重伝
送し受信側での垂直補強信号に利用する。これらの信号
は順次走査なので360[本/フレーム]に容易に変換
できる。またこのフレーム周波数はFであるので、走査
線をフィールド間でオフセット関係となるように並べ替
えれば飛び越し走査に変換でき、現行受信機と両立性の
ある主画面信号になる。
【0026】動画においては、テンポラル低域成分の信
号から垂直LPFにより垂直低域成分を抽出し、順次走
査信号の形態でレターボックス方式の走査線数360
[本/フレーム]に走査線数変換する。この信号にはフ
レーム内の動き情報が欠落している。テンポラル高域成
分の信号を垂直LPFで帯域制限し、さらに走査線数3
60[本/フレーム]に走査線数変換し前記テンポラル
低域成分信号から走査線変換された信号に加算して、動
き情報を付加して、飛び越し走査に再構成してレターボ
ックス方式の主画面として伝送する。前記テンポラル高
域成分の信号を垂直LPFで帯域制限した信号を上下無
画部へ多重して伝送し、受信側では動き情報の補強信号
として利用する。順次走査走査入力時には動き検出回路
により動きを検出し、前記静止画/動画の処理を適宜切
り替える。 (3)飛び越し走査信号出力時のデコード処理
【0027】エンコード信号の原入力が順次走査、飛び
越し走査に拘らず、送られてくる信号は飛び越し走査エ
ンコード信号であるからフレーム合成により入力信号の
フレーム周波数Fと等しいフレーム周波数の360[本
/フレーム]順次走査信号に変換し、上下無画部で伝送
される信号から動きの情報を取り出し、これを360
[本/フレーム]に走査線変換した信号から減算し、飛
び越し走査で伝送された主画面の折り返し成分を相殺す
る。この折り返し成分を除去された360[本/フレー
ム]の順次走査信号は走査線変換回路で容易に480
[本/フレーム]に走査線数変換できる。上下無画部で
伝送された信号から別途480[本/フレーム]に走査
線変換された信号は動画のときはテンポラル高域成分で
あり静止画のときは垂直高域成分であるので、これらを
補強信号として加算し、飛び越し走査に再構成して出力
する。 (4)順次走査信号出力時のデコード処理
【0028】エンコード信号の原入力が順次走査、飛び
越し走査に拘らず、送られてくる信号は飛び越し走査エ
ンコード信号であるからフレーム合成により入力信号の
フレーム周波数Fと等しいフレーム周波数の360[本
/フレーム]順次走査信号に変換し、上下無画部で伝送
される信号からテンポラル高域信号を取り出し360
[本/フレーム]に走査線変換した信号で減算し、飛び
越し走査で伝送された主画面の折り返し成分を相殺す
る。この折り返し成分を除去された360[本/フレー
ム]の順次走査信号は走査線変換回路で容易に480
[本/フレーム]に走査線数変換できる。フレーム繰り
返しでフレーム周波数2Fに変換する。この信号にはフ
レーム内の動き情報が欠落している。上下無画部で伝送
された信号から別途480[本/フレーム]に走査線変
換された信号は動画のときはテンポラル高域成分に変換
して前記フレーム繰り返し信号に加算する。静止画のと
きは垂直高域成分であるので、垂直高域に周波数シフト
して同様に加算されて、フレーム周波数2Fの順次走査
として出力する。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0030】(1)図1は、この発明の第1の実施例で
あり、飛び越し走査信号を入力するレターボックス方式
のエンコーダの処理ブロック図である。さらに、動作説
明のために、実施例の各ノードの信号に関する垂直空間
周波数fv[LPV]、テンポラル空間周波数ft[H
z]の2次元スペクトル図を図8及び図9に示してい
る。
【0031】入力端子1には、図8(1a)に示される
スペクトルを持つ有効走査線数480[本/フレー
ム]、フレーム周波数30[Hz](フィールド周波数
60[Hz])の2:1飛び越し走査信号が入力され
る。図8(1a)の斜線部A,Bの領域の信号は飛び越
し走査における特徴的なものである。垂直高域成分とテ
ンポラル高域成分は飛び越し走査の折り返しによって重
なり合っており信号上区別がつかない。例えば、静止画
において垂直高域成分をもつ絵柄ではインターラインフ
リッカと呼ばれるフリッカ、すなわちテンポラル高域成
分が折り返しとして発生する。また垂直低域成分しか持
たない絵柄でもその絵柄が動く場合は垂直高域に折り返
しとなって現れる。飛び越し走査では図8(1a)の
A,Bの領域は同一の情報をもっており区別ができな
い。フレーム合成回路2では第1、第2フィールドが合
成されて図8(1b)のスペクトルになる。すなわち、
フレーム周波数30[Hz]の順次走査信号に変換され
る。同一フレーム周波数間の飛び越し走査→順次走査変
換は、バファメモリを用いて第1フィールド内の走査線
信号と第2フィールド内の走査線信号とを交互に並べ替
えて同一フレーム信号として出力すれば容易に実現でき
る。フレーム合成回路2の出力は垂直低域通過フィルタ
(V−LPF)4に入力され、図8(1c)に示すスペ
クトルに帯域制限される。さらに4→3走査線変換回路
11で360[本/フレーム]に変換され、図8(1
d)のスペクトルになる。
【0032】V−LPF4の入出力信号は減算器5に入
力され差演算されて、減算器5の出力としては図8(1
g)のスペクトルが得られる。この信号は動画のときの
動きを表す情報として重要な意義をもっている。減算器
5の出力は水平及び垂直フィルタ(HV−LPF)6で
水平・垂直に帯域制限される。この信号は後述するよう
に最終的には上下無画部領域に多重され伝送されるが、
これを伝送するための領域としては、主画面360[本
/フレーム]の1/3の120[本/フレーム]の伝送
容量しかもっていない。そこで、情報量を1/3に削減
しなければならず、視覚上寄与度の低い成分はあらかじ
め削除しておく。この理由により、HV−LPF6が挿
入されている。このHV−LPF6の特性の一例を図8
(1i)に示す。HV−LPF6の出力は垂直周波数シ
フト回路7で図8(1h)のスペクトルに変換される。
この垂直周波数シフトは走査線毎に極性反転することで
容易に実現できる。垂直周波数シフト回路7の出力は、
4→3変換器8、4→2変換器14に供給され2系統に
分けられる。一方の系統は、現行受信機で主信号を再現
したときに動画の解像度を改善するためであり、他方の
系統は元の信号を再現するのに利用するためである。
【0033】垂直周波数シフト回路7の出力は、一方の
系統の4→3変換器8により360[本/フレーム]の
順次走査信号に変換され、4→2変換器14により24
0[本/フレーム]の順次走査信号に変換される。4→
3変換器8の出力は垂直周波数シフト回路9で図9(2
a)のスペクトルに変換される。垂直周波数シフト回路
9の出力は乗算器10でK(K=0〜1)倍される。K
は動き検出回路3の出力で与えられ、静止画のときK=
0,動画のときK=1で定義される。したがって、図9
(2a)のスペクトルをもつ信号が動画のとき加算器1
2によって4→3変換回路11の出力である図8(1
d)のスペクトルをもつ信号と加算され、図8(1e)
のスペクトルを持つ信号になる。
【0034】加算器12の出力は360[本/フレー
ム]のフレーム周波数30[Hz]の順次走査信号であ
るが、順次走査→飛び越し走査変換回路13によりフレ
ーム周波数30[Hz](フィールド周波数60[H
z])の2:1飛び越し走査信号に変換される。前述の
フレーム合成回路2と同様に、同一フレーム周波数間の
順次走査→飛び越し走査変換はバファメモリを用いてフ
レーム内の走査線信号を走査線毎に交互に第1フィール
ド信号と第2フィールド信号として出力すれば容易に実
現できる。順次走査→飛び越し走査変換器13の出力の
スペクトルは図8(1f)に示され、斜線部で示すよう
に動画の動きを表す情報が360[本/フレーム]の飛
び越し走査信号で保存されており、レターボックス方式
の現行受信機との両立性が確保される。
【0035】他方、4→2走査線変換器14の出力は2
40[本/フレーム]であり走査線毎に1/3,2/3
に時間圧縮されてデータ並べ替え回路16により120
[本/フレーム]の飛び越し走査形式の信号として変換
されて画面上下部多重信号になる。スイッチ17により
主画面信号と画面上下部信号を切り替えられてレターボ
ックス方式の480[本/フレーム]飛び越し走査信号
となり出力端18から出力される。
【0036】(2)図2は第2の実施例を示し、飛び越
し走査信号と順次走査とを入力とするレターボックス方
式のエンコーダの処理ブロック図である。第1の実施例
と同一機能を有する部分には図1と同一符号を付してい
る。
【0037】入力端子20には有効走査線数480[本
/フレーム]、フレーム周波数60[Hz]の1:1順
次走査信号が入力される。また、入力端子1には有効走
査線数480[本/フレーム]、フレーム周波数30
[Hz](フィールド周波数60[Hz])の2:1飛
び越し走査信号が入力される。
【0038】前述したように、飛び越し走査では図8
(1a)の斜線部A,Bの領域で示される信号領域が区
別できず、垂直高域成分とテンポラル高域成分は飛び越
し走査の折り返しによって重なり合っており信号上区別
がつかない。しかしながら、順次走査では図9(2b)
に示すスペクトル構造を持っており、飛び越し走査のよ
うな折り返しは無く明確に垂直高域成分とテンポラル高
域成分の区別が可能である。
【0039】システムモードの切り換えを行う場合に
は、スイッチ31、32、33、34によって飛び越し
走査信号入力時と順次走査信号入力時との処理モードの
切り替えが行われる。図に示すスイッチ31、32、3
3、34の状態は、順次走査信号入力時のモードを示し
ている。 [順次走査信号入力時]
【0040】スイッチ31、32、33、34は全て順
次走査信号入力モード側に閉じているものとする。入力
端子20に有効走査線数480[本/フレーム]、フレ
ーム周波数60[Hz]の1:1順次走査信号が入力さ
れる。前述したように、飛び越し走査では図8(1a)
の斜線部A,Bの領域で示される信号領域が区別でき
ず、垂直高域成分とテンポラル高域成分は飛び越し走査
の折り返しによって重なり合っており信号上区別がつか
ない。しかしながら、順次走査では図9(2b)に示す
スペクトル構造を持っており、飛び越し走査のような折
り返しは無く明確に垂直高域成分とテンポラル高域成分
の区別が可能である。1/60秒遅延器21の入出力信
号の和及び差を各々加算器22、減算器23で演算し、
1/2係数器24、25で1/2倍する。1/2係数器
24、25の出力は各々フレーム間の和平均、差平均出
力となり、各々テンポラル低域成分、テンポラル高域成
分が出力される。1/2係数器24、25の出力は各々
スイッチ26、27でフレーム間引きされて480[本
/フレーム]、フレーム周波数30[Hz]の順次走査
信号に変換される。この2つの信号は入力フレーム周波
数の1/2であるが、各々和差で定義されており入力か
ら何一つ情報の欠落は無い。スイッチ26、27の出力
信号のスペクトルを図9(2c)(和成分),図9(2
b)(差成分)に示す。スイッチ26の出力信号はスイ
ッチ31を通ってV−LPF4,減算器5に入力され
る。
【0041】減算器5の出力は図8(1g)のスペクト
ルをもつが、この場合は明確に入力の垂直高域成分を意
味している。この信号はHV−LPF6で水平・垂直帯
域が制限され垂直周波数シフト回路7で図8(1h)の
スペクトルとなり、乗算器43に入力される。乗算器4
3は、動き検出回路28の出力K(K=0〜1)から減
算器41で1ーKを算出した値で制御される。動き検出
回路28は、入力端子20の信号の画像動きを検出して
いる。
【0042】1−Kで乗算器43が制御されるというこ
とは、テンポラル低域でかつ垂直高域の成分である垂直
周波数シフト回路7の出力は、静止画の時、加算器4
2、スイッチ34を通って4→2走査線変換器14に送
られることである。
【0043】一方、テンポラル高域成分であるスイッチ
27の出力はテンポラル周波数シフト回路(T−シフ
ト)46により図8(1h)のスペクトルに変換されH
V−LPF6と同一特性のHV−LPF40で水平・垂
直の帯域制限を受け、乗算器44に入力されるととも
に、スイッチ33を通って4→3走査線数変換器8で3
60[本/フレーム]に変換され、垂直周波数変換回路
9で図9(2a)のスペクトルに変換され乗算器10に
入力される。乗算器10には、動き検出回路28の出力
がスイッチ32を通って入力され動画の時K=1が与え
られる。従って、動きの情報であるテンポラル高域成分
は、動画の時、乗算器10から出力され、加算器12に
より、テンポラル低域成分が4→3走査線数変換器11
で360[本/フレーム]に変換された信号に加算され
る。加算器12の出力は順次走査→飛び越し走査変換器
13で順次走査→飛び越し走査変換回路13によりフレ
ーム周波数30[Hz](フィールド周波数60[H
z])の2:1飛び越し走査信号に変換される。
【0044】また、先のテンポラル高域成分であるHV
−LPF40の出力は乗算器44を通り加算器42に加
えられる。乗算器43は、静止画の時利得1となり動画
のとき利得0になる。一方、乗算器44は静止画の時利
得0となり動画のとき利得1になる。従って、動画の時
は、さらにテンポラル高域成分が乗算器44を介して後
述する画面上下部多重信号に変換されることになる。即
ち、加算器42の出力は、スイッチ34を通り4→2走
査線数変換器12、時間圧縮回路15、データ並べ替え
回路10により順次処理されて、画面上下部多重信号に
なる。スイッチ17により主画面信号と画面上下部信号
を切り替えられてレターボックス方式の480[本/フ
レーム]飛び越し走査信号となり出力端18から出力さ
れる。 [飛び越し走査信号入力時]次に、飛び越し走査入力時
の動作説明をする。スイッチ31、32、33、34は
全て飛び越し走査入力モード側に閉じているものとす
る。
【0045】入力端子1には、図8(1a)に示される
スペクトルを持つ有効走査線数480[本/フレー
ム]、フレーム周波数30[Hz](フィールド周波数
60[Hz])の2:1飛び越し走査信号が入力され
る。スイッチ31、32、33、34は全て飛び越し走
査入力モード側に閉じているとすれば、図1で説明した
第1の実施例と全く同一の構成パターンとなり同一の動
作を行う。従って、詳細な説明を省略する。
【0046】(3)図3は、第3の実施例であり、第1
あるいは第2の実施例で説明したレターボックス方式エ
ンコードされた信号を受信し、飛び越し走査信号を出力
するデコーダの処理ブロック図である。
【0047】入力端子50にエンコード信号が入力され
る。受信信号は、原信号が飛び越し走査、順次走査に拘
らず、飛び越し走査信号に変換されている。スイッチ5
1で主画面信号をフレーム合成回路52に取込み、画面
上下部多重信号を並べ替え回路53に取り込む。フレー
ム合成回路52により主画面信号が360[本/フレー
ム]の飛び越し走査信号から360[本/フレーム]の
フレーム周波数30[Hz]の順次走査信号に変換さ
れ、第8図(1e)のスペクトルが得られる。画面上下
部に多重された信号は並べ替え回路53、時間伸張回路
54により実施例1および実施例2で述べた4→2走査
線変換器14の出力信号と同じものに再生される。時間
伸張回路54の出力は一方の系統の2→3走査線変換器
55と、他方の系統の2→4走査線変換器60に入力さ
れる。
【0048】2→3走査線変換器55の出力は、360
[本/フレーム]でフレーム周波数30[Hz]の順次
走査に変換されたことになり、垂直周波数シフト回路5
6で図9(2a)のスペクトルに変換され、乗算器57
に入力される。乗算器57の他の入力端には動き検出回
路64の出力Kが入力され、動画のときK=1が出力さ
れる。従って、動画の時、垂直周波数シフト回路56の
出力が乗算器57を通って減算器58に加えられ、36
0[本/フレーム]の飛び越し走査に含まれていた垂直
・テンポラル折り返し成分が除去されて図8(1d)の
スペクトルになる。折り返し成分が除去されてきれいに
なった360[本/フレーム]でフレーム周波数30
[Hz]の順次走査信号は、3→4走査線変換器59に
よって480[本/フレーム]でフレーム周波数30
[Hz]の順次走査信号に変換され、図8(1c)のス
ペクトルになり、加算器62に送られる。また、2→4
走査線変換器60により480[本/フレーム]でフレ
ーム周波数30[Hz]の順次走査信号に変換された信
号は垂直周波数シフト回路61によって図8(1g)の
スペクトルになり、加算器62に送られる。加算器62
により、3→4走査線変換器59の出力と垂直周波数シ
フト回路61の出力が加算され、図8(1b)のスペク
トルになる。加算器62の出力は480[本/フレー
ム]のフレーム周波数30[Hz]の順次走査信号であ
るが、順次走査→飛び越し走査変換回路63によりフレ
ーム周波数30[Hz](フィールド周波数60[H
z])の2:1飛び越し走査信号に変換される。実施例
1で前述したように、同一フレーム周波数間の順次走査
→飛び越し走査変換はバファメモリを用いてフレーム内
の走査線信号を走査線毎に交互に第1フィールド信号と
第2フィールド信号として出力すれば容易に実現でき
る。
【0049】(4)図4は、第4の実施例であり、第1
あるいは第2の実施例でレターボックス方式エンコード
された信号を受信し、順次走査信号を出力するデコーダ
の処理ブロック図である。図3の実施例と同一機能部に
は同一符号を付している。
【0050】入力端50にエンコード信号が入力され
る。スイッチ51で主画面信号をフレーム合成回路52
に取り込み、画面上下信号を並べ替え回路53に取り込
む。フレーム合成回路52により主画面信号が360
[本/フレーム]の飛び越し走査信号から360[本/
フレーム]のフレーム周波数30[Hz]の順次走査に
変換され、第8図(1e)のスペクトルが得られる。画
面上下部に多重された信号は並べ替え回路53、時間伸
張回路54により実施例1および実施例2で述べた4→
2走査線変換器14の出力信号と同じものに再生され
る。時間伸張回路54の出力は、2→3走査線変換器5
5と2→4走査線変換器60に入力される。2→3走査
線変換器55の出力は360[本/フレーム]でフレー
ム周波数30[Hz]の順次走査信号に変換され、垂直
周波数シフト回路56で図9(2a)のスペクトルに変
換され、乗算器57に入力される。乗算器57の他の入
力端には動き検出回路64の出力Kが入力され、動画の
ときK=1が出力される。従って、動画の時、垂直周波
数シフト回路56の出力が乗算器57を通って減算器5
8に加えられ、360[本/フレーム]の飛び越し走査
に含まれていた垂直・テンポラル折り返し成分が除去さ
れて図8(1d)のスペクトルになる。折り返し成分が
除去されてきれいになった360[本/フレーム]でフ
レーム周波数30[Hz]の順次走査信号は3→4走査
線変換器59によって480[本/フレーム]でフレー
ム周波数30[Hz]の順次走査信号に変換され、図8
(1c)のスペクトルになり、加算器77、78に送ら
れる。
【0051】また、時間伸張回路54の出力は、2→4
走査線変換器60により480[本/フレーム]でフレ
ーム周波数30[Hz]の順次走査信号に変換され、こ
の信号は垂直周波数シフト回路61と乗算器72ー1お
よび極性反転回路76を通って乗算器72ー2に入力さ
れる。
【0052】垂直周波数シフト回路61によって図8
(1g)のスペクトルになった信号は乗算器73ー1、
73ー2に送られる。動き検出回路64の出力Kは乗算
器72ー1、72ー2に入力されるとともに、減算器7
4で1ーKに変換され乗算器73ー1、73ー2に入力
される。動画のときはK=1となり、乗算器72ー1、
72ー2を導通状態にし、乗算器73ー1、73ー2が
遮断状態になる。静止画のときは逆の状態になる。乗算
器72ー1、73ー1の出力は加算器75ー1で加算さ
れ、乗算器72ー2、73ー2の出力は加算器75ー2
で加算される。加算器75ー1、75ー2の出力は加算
器77、78に入力される。また、3→4走査線変換器
59の出力も加算器77、78に入力される。加算器7
7、78以降の処理回路及びこの加算器77、78に対
して加算器75−1、75−2の出力を与える処理回路
は、フレーム繰り返しを行うことにより静画モードの倍
フレーム変換処理及び動画モードの倍フレーム変換処理
を行う回路である。
【0053】加算器77の出力は時間圧縮回路80で1
/2に時間圧縮されスイッチ82に入力される。加算器
78の出力は遅延回路79で1/60秒の遅延を受けて
時間圧縮回路81で1/2に時間圧縮されスイッチ82
に接続される。スイッチ82は1/60秒毎に切り替わ
り、出力端83から480[本/フレーム]でフレーム
周波数60[Hz]の順次走査信号が出力される。
【0054】以上説明した2→4走査線変換器60の動
画の場合の信号に関していえば、極性反転回路76と遅
延回路79、スイッチ83の一連の動作により、同一の
フレーム信号を1/60秒間隔で極性を反転して繰り返
されており、テンポラル周波数シフトが行われたことに
なって、図9(2g)のスペクトルになる。また、3→
4走査線変換器59の出力と垂直周波数シフト回路61
の出力は同一のフレーム信号を1/60秒間隔で繰り返
えされている。 (5)図5は第5の実施例であり、飛び越し走査信号と
順次走査信号とを入力するレターボックス方式のエンコ
ーダの処理ブロック図を示している。
【0055】基本的には図2に示した第2の実施例と同
一なので相違点についてのみ説明する。実施例2では減
算器5の入力としてV−LPF4の入出力信号が接続さ
れていたが、第5の実施例では3→4走査線変換器11
aを追加し、減算器5にはV−LPF4の入力と3→4
走査線変換器11aの出力を入力している。また、実施
例2ではスイッチ33の出力が4→3走査線変換器8を
通して垂直周波数シフト回路9に接続されていたが、実
施例5ではスイッチ33の出力を4→2走査線変換器8
a、2→3走査線変換器8bを通して垂直周波数シフト
回路9に入力するようにしている。
【0056】実施例5では実施例3および実施例4で述
べたデコーダと同一の処理をエンコーダ側で行ってお
り、デコーダ側によるフィルタ特性に起因する劣化要因
をあらかじめエンコーダ側で補正することができる。
【0057】(6)図6は、第6の実施例であり、前記
第1あるいは第2の実施例でレターボックス方式エンコ
ードされた信号あるいは現行方式の信号を受信し飛び越
し走査信号を出力するデコーダの処理ブロック図を示
す。
【0058】第6の実施例は第3の実施例を基本にして
いるので、追加分についてのみ説明する。入力端50の
信号はスイッチ101と多重検出回路100に入力さ
れ、多重検出回路100の出力は、最終のスイッチ10
1を切り替え制御する。多重検出回路100では、実施
例1、2、3のような多重伝送された信号を判定し、多
重信号が含まれている場合はスイッチ101を順次走査
→飛び越し走査変換回路63側に切り替え、現行信号と
判定した場合は入力端50側に切り替える。多重検出回
路100では、垂直帰線期間等に多重伝送を識別する制
御信号が含まれている場合には、制御信号を検出する動
作を行う。
【0059】(7)図7は、第7の実施例であり、第1
あるいは第2の実施例でレターボックス方式エンコード
された信号あるいは現行方式の信号を受信し、順次走査
信号を出力するデコーダの処理ブロック図である。
【0060】第7の実施例は第4の実施例を基本にして
いるので、追加分についてのみ説明する。入力端50か
ら飛び越し走査→順次走査変換回路102(フレーム周
波数30Hzの飛び越し走査→フレーム周波数60Hz
の順次走査)に接続される。スイッチ82と飛び越し走
査→順次走査変換回路102の出力がスイッチ103に
供給されて選択的に出力される。多重検出回路100の
出力によりスイッチ103が切り替えて制御される。多
重検出回路100で実施例1、2、3のような多重伝送
された信号であると判定された場合、スイッチ103は
スイッチ82の出力を選択導出するように切り替えら
れ、現行信号と判定された場合は飛び越し走査→順次走
査変換回路102の出力を選択導出するように切り替え
られる。実施例6で述べたように多重識別信号が別途多
重伝送される場合には、多重検出回路100はこの識別
信号を検出する動作を行う。
【0061】
【発明の効果】エンコーダにおいて飛び越し走査入力を
順次走査に合成して処理を行うために、240[本/画
面高]を越える信号の処理が可能となり、解像度が改善
される。動画の動き成分も現行受信機と両立性を保って
主画面信号に伝送される。また、動画の動きの情報と垂
直高域の情報は上下無画部に多重伝送され、デコーダで
再生されエンコーダ入力と同様なパフォーマンスを再現
できる。順次走査入力のエンコーダでは同様な処理を行
うが、動画の動き情報と垂直高域情報が明確に判別でき
るためにより高いパフォーマンスの処理ができる。
【0062】本発明によればエンコーダ側で飛び越し走
査、順次走査を階層的に取り込む事が可能であるばかり
でなく、受信デコーダ側でも順次走査出力と飛び越し走
査出力がともに可能であり、各々においてエンコーダ入
力が順次走査、飛び越し走査のいかんに拘らず容易に対
応できる。
【0063】以上から、飛び越し走査の走査変換の技術
的解決策を提示するとともに、送信側エンコーダ、受信
側デコーダともに順次走査、飛び越し走査の階層的シス
テム構成が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる飛び越し走査信号入力のエン
コーダとしての第1の実施例を示す図。
【図2】この発明に係わる飛び越し走査信号および順次
走査信号入力のエンコーダとしての第2の実施例を示す
図。
【図3】この発明に係わる飛び越し走査信号出力のデコ
ーダとしての第3の実施例を示す図。
【図4】この発明に係わる順次走査信号出力のデコーダ
としての第4の実施例を示す図。
【図5】この発明に係わる飛び越し走査および順次走査
信号入力のエンコーダとしての第5の実施例を示す図。
【図6】この発明に係わる飛び越し走査信号出力のデコ
ーダとしての第6の実施例を示す図。
【図7】この発明に係わる順次走査信号入力のデコーダ
としての第7の実施例を示す図。
【図8】この発明の動作説明のための垂直・テンポラル
空間周波数領域の2次元スペクトルを示す図。
【図9】同じくこの発明の動作説明のための垂直・テン
ポラル空間周波数領域の2次元スペクトルを示す図。
【図10】従来のテレビジョン信号処理回路の走査線補
間回路を示す図。
【符号の説明】
2…フレーム合成回路、3…動き検出回路、4…垂直低
域通過フィルタ(V−LPF)、5…減算器、6…水平
・垂直低域通過フィルタ(HV−LPF)7、9…垂直
周波数シフト回路、8、11…4→3走査線変換器、1
0…乗算器、12…加算器、13…順次走査→飛び越し
走査変換回路、14…4→2走査線変換器、15…時間
圧縮回路、16…並べ替え回路、17…スイッチ、21
…1/60秒遅延器、22、42…加算器、23、41
…減算器、24、25…1/2係数器、26、27、3
1〜34…スイッチ、28…動き検出回路、40…水平
・垂直低域通過フィルタ、43、44…乗算器、46…
テンポラル周波数シフト回路、52…フレーム合成回
路、53…並べ替え回路、54…時間伸張回路、55…
2→3走査線変換器、56、61…垂直周波数シフト回
路、57…乗算器、58…減算器、59…3→4走査線
変換器、60…2→4走査線変換器、62…加算器、6
3…順次走査→飛び越し走査変換回路、64…動き検出
回路、72−1、72−2、73−1、73−2…乗算
器、74、75−1、75−2、77、78…加算器、
79…1/60秒遅延器、80、81…1/2時間圧縮
回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛び越し走査信号を入力とし、この信号
    の第1フィールドと第2フィールド(または第2フィー
    ルドと第1フィールド)の信号をフレーム信号に合成す
    るフレーム合成手段と、 前記フレーム合成手段の出力を垂直空間周波数で分離す
    る分離手段と、 前記分離手段で分離した信号を各々走査線数変換する走
    査線変換手段と、 前記走査線変換手段からの走査線数変換後の信号を再加
    算する加算手段と、 前記加算手段からのフレーム信号を飛び越し走査の第1
    フィールドと第2フィールド(または第2フィールドと
    第1フィールド)の信号形態に分離構成する再構成手段
    とを具備することを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】 順次走査信号を入力し、連続する2フレ
    ーム信号を単位として2フレーム間の和平均信号と差平
    均信号を求める手段と、 各々の前記平均信号をそれぞれ走査線数変換する手段
    と、 前記走査線数変換後の信号を再加算する手段と、 再加算して得られたフレーム信号を飛び越し走査の第1
    フィールドと第2フィールド(または第2フィールドと
    第1フィールド)の信号に分離構成する再構成手段とを
    具備することを特徴とするテレビジョン信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記垂直空間周波数で分離した一方の信
    号を補助信号として前記再構成手段の出力を主信号と
    し、前記補助信号を前記主信号とともに別途多重伝送す
    る手段を具備することを特徴とする請求項(1)記載の
    テレビジョン信号処理装置。
  4. 【請求項4】 2フレーム間の差平均信号を補助信号と
    し前記再構成手段の出力を主信号とし、前記補助信号を
    前記主信号とともに別途多重伝送する手段を具備するこ
    とを特徴とする請求項(2)記載のテレビジョン信号処
    理装置。
  5. 【請求項5】テレビジョン信号の主信号の第1フィール
    ドと第2フィールド(または第2フィールドと第1フィ
    ールド)の信号を第1のフレーム信号に合成する手段
    と、 前記主信号に多重伝送された補助信号を復号し復号信号
    を得る手段と、 前記第1のフレーム信号から前記復号信号を減算する減
    算手段と、 前記減算手段から出力された減算後の信号を走査線数変
    換する手段と、 前記復号信号を走査線数変換する手段と、 前記主信号および前記復号信号の各々の走査線数変換後
    の信号を加算する加算手段と、 前記加算手段からの第2のフレーム信号を飛び越し走査
    の第1フィールドと第2フィールド(または第2フィー
    ルドと第1フィールド)の信号形態に分離構成する分離
    構成手段とを具備することを特徴とするテレビジョン信
    号処理装置。
  6. 【請求項6】テレビジョン信号の主信号の第1フィール
    ドと第2フィールド(または第2フィールドと第1フィ
    ールド)の信号をフレーム信号に合成する手段と、 前記主信号に時間多重伝送された補助信号を復号し復号
    信号を得る手段と、 前記フレーム信号から前記復号信号を減算する手段と、 前記減算により得られた減算後の信号を走査線数変換す
    る手段と、 前記復号信号を走査線数変換する手段と、 走査線数変換後の主信号および復号信号の各々の信号を
    加算し、フレーム繰り返しにより出力信号を得る静止画
    モードによる倍フレーム周波数変換手段と、 前記走査線数変換後の主信号をフレーム繰り返しするに
    より得た信号と前記復号信号をフレーム毎に極性反転及
    びフレーム繰り返しすることにより得た信号を合成し出
    力信号を得る動画モードによる倍フレーム周波数変換手
    段と、 動き検出回路の画像動き検出信号により前記静止画モー
    ドと動画モード状態とを選択設定する手段とを具備する
    ことを特徴とするテレビジョン信号処理装置。
  7. 【請求項7】 前記主信号(受信信号)が前記補助信号
    を多重している多重信号であるか否かを検出する多重検
    出手段と、この多重検出手段の出力が前記多重信号であ
    ることを判定しているときは前記分離構成手段の出力を
    導出し、これ以外の信号であることを判定しているとき
    は前記主信号(受信信号)をそのまま導出するように切
    り替わる手段とを具備したことをことを特徴とする請求
    項(5)記載のテレビジョン信号処理装置。
  8. 【請求項8】 前記主信号(受信信号)が前記補助信号
    を多重している多重信号であるか否かを検出する多重検
    出手段と、この多重検出手段の出力が前記多重信号であ
    ることを判定しているときは前記静画モードによる倍フ
    レーム周波数変換手段及び動画モードによる倍フレーム
    周波数変換手段の出力を導出し、これ以外の信号である
    ことを判定しているときは前記主信号(受信信号)を直
    接順次走査に変換した信号を導出するように切り替わる
    手段と具備したことを特徴とする請求項(6)記載のテ
    レビジョン信号処理装置。
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