JPH0686122B2 - 印刷機における刷り出し濃度制御方法 - Google Patents

印刷機における刷り出し濃度制御方法

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JPH0686122B2
JPH0686122B2 JP60189096A JP18909685A JPH0686122B2 JP H0686122 B2 JPH0686122 B2 JP H0686122B2 JP 60189096 A JP60189096 A JP 60189096A JP 18909685 A JP18909685 A JP 18909685A JP H0686122 B2 JPH0686122 B2 JP H0686122B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、オフセット印刷機や凸版印刷機等の印刷機
における刷り出し濃度制御方法に関する (従来の技術とその問題点) 従来のオフセット印刷機、すなわちインキング装置か
ら、版胴に装着された所定の絵柄パターンを有する刷版
に付与されたインキ膜を、ブランケット胴を介して印刷
用紙に転写するオフセット印刷や、凸版印刷機、すなわ
ち上記刷版インキ膜を、ブランケット胴を経ずに直接、
印刷用紙に印刷する凸版印刷機等の印刷機においては、
印刷開始時におけるインキ濃度調整が、一般的には、次
のようにして行われている。すなわち、定常印刷動作に
入る前に、まず版胴をインキ着けローラとのみ着胴させ
て複数回回転させることにより、版胴に巻き着けられた
版面上に定常印刷時よりも多量のインキを供給し、つい
で、他の胴を全て着胴させて定常印刷動作へ移行するこ
とにより、印刷濃度を徐々に所定の印刷濃度に収束させ
ていく。
ところが、このような方法では、インキ着けローラから
版面にインキが供給された状態で印刷濃度が収束される
ため、所定の印刷濃度に達するまでに長時間を要するこ
とともに、多数枚の印刷を必要として損失用紙枚数が増
大するという問題を有していた。
(発明の目的) この発明は、上記問題を解決するためになされたもの
で、印刷刷り出し時における濃度安定を短時間で行なえ
て、損失用紙枚数も低減できる印刷機における刷り出し
濃度制御方法を提供することを目的とする。
(目的を解決するための手段) 上記目的を解決するための手段は、転写胴に対し、イン
キ壷付きインキ着けローラと、圧胴とが離着胴自在に構
成された印刷機における刷り出し濃度制御方法におい
て、圧胴を転写胴から離胴させ、かつインキ着けローラ
を転写胴に着胴させた状態で、転写胴を複数回回転させ
ることにより、定常印刷時よりも多量のインキを転写胴
に供給する着肉工程と、前記着肉工程の終了後に、イン
キ着けローラを転写胴から離胴させるとともに、圧胴を
転写胴に着胴させて圧胴と転写胴間に通した紙に印刷を
行うことにより、転写胴上のインキ量を定常印刷時のイ
ンキ量に調整する印刷工程とを含む点にある。
なお、ここで転写胴とは、オフセット印刷機における版
胴とブランケット胴、または、凹版印刷機における版胴
を意味する。
(実施例) 第1図は、連続紙の印刷を可能とした多色刷オフセット
印刷機の概略断面図を示す。同図に示すように、印刷機
本体1の略中央部にブランケット胴2が配設され、この
ブランケット胴2の上部後方位置と下部後方位置に、ブ
ランケット胴2に対し離着胴自在な版胴3,4がそれぞれ
配設される。これら版胴3,4の後方位置には、対応する
版胴3,4への自動給排版を可能とする給排版ユニット5,6
と、対応する版胴3,4に巻付けられた版にインキ着けを
行なうためのインキングユニット7,8がそれぞれ着脱自
在に取付けられ、かつ各給排版ユニット5,6に給排版ト
レイ9,10が着脱自在に取付けられる。
一方、ブランケット胴2の下部前方位置には、ブランケ
ット胴2に対し離着胴自在な圧胴11が配設され、この圧
胴11の下部後方位置と前方位置に、圧胴11とブランケッ
ト胴2間に通される連続紙12の紙送りを制御するための
ピンフィードトラクタ13と吸引コンベア14がそれぞれ配
設される。これらピンフィードトラクタ13と吸引コンベ
ア14は、圧胴11とブランケット胴2の離着胴のタイミン
グに関連させて、連続紙12の紙送りを間欠歩進するよう
に制御して、連続紙12に印刷が行なわれるように構成さ
れる。また、印刷機本体1の前方位置には、印刷処理し
た連続紙12を交互に折畳むようにして収容するための振
りガイド15と昇降自在な連続紙受け台16とを有する折た
たみ機17が配置されている。さらに、圧胴11の下方に
は、圧胴表面の汚れを除去するための圧胴洗浄ユニット
29が配設されている。
また、ブランケット胴2の上部前方位置には、ブランケ
ット洗浄時において、ブランケット胴2に洗浄液を供給
するための洗浄液供給ユニット18と、その洗浄液を拭き
取るための払拭ユニット19がそれぞれ着脱自在に取付け
られている。
印刷機本体1の下部スペースにはメインモータ20が設置
され、ブランケット胴2および吸引コンベア14は例えば
ベルト等を介してメインモータ20により駆動されるとと
もに、ブランケット胴2と版胴3,4および圧胴11とはこ
れら各胴の一方端部において噛合するよう配設されたギ
ヤにより機構的に連動されて、メインモータ20による駆
動系統をなしている。残りの機構部分には必要に応じて
例えばパルスモータやソレノイドなどの駆動装置ないし
はアクチュエータが取付けられ、これら駆動系統の駆動
タイミングを制御するための情報入力手段としてセンサ
およびスイッチ類が所定必要箇所に適宜装着してある。
第2図はこの印刷機に用いられる制御システムの概略を
図示したものであり、マイクロプロセッサ21は制御バス
22および各制御部23を介して外部装置24〜28と接続され
ている。システムプログラムは例えばフロッピディスク
等の外部記憶装置24に収容されており、システム起動の
当初にマイクロプロセッサ21に与えられる。オペレータ
は印刷機本体の例えば側面位置などに設けられたオペレ
ーションパネル25を通じて指令を与え、マイクロプロセ
ッサ21はセンサおよびスイッチ類26,27から必要な情報
を取込んでシステムプログラムに従ってモータやソレノ
イドなどの駆動系28を適宜動作させる。
このような印刷機において、印刷開始時,印刷一時停止
時,印刷終了時に行なわれるインキ濃度制御動作を以下
に説明する。
第3図は、オペレーションパネル25(第2図)の例えば
印刷開始キーがオペレータにより押されて、印刷開始指
令が与えられた場合に行なわれる、マイクロプロセッサ
21(第2図)の概略的な動作を示すフローチャートであ
る。この印刷開始指令は、版胴3,4および圧胴11が、ブ
ランケット胴2に対し離胴位置にあって、各胴がメイン
モータ20により回転駆動されている状態で与えられる。
この場合、各胴の回転数は、ブランケット胴2の周速に
対し、圧胴11および版胴3,4の周速がそれぞれ等しくな
るとともに、版胴3,4の周速に対しインキングユニット
7,8のインキ着けローラ7a,8aの周速が等しくなるように
設定されている。
上記の印刷開始指令が与えられると、まずステップS1に
おいて版交換が行なわれる。すなわち、版胴3,4に巻き
付けられている前回印刷分の版が、給排版ユニット5,6
を介して、給排版トレー9,10の排版台9a,10a上に排版さ
れ、上記版に代り、給排版トレー9,10の給版台9b,10b上
に置かれた今回印刷予定分の版が、給排版ユニット5,6
を介して、版胴3,4に巻き付けられる。
版交換が終了すると、ステップS2に進み、ブランケット
胴2の洗浄が行なわれる。すなわち、洗浄液供給ユニッ
ト18により洗浄液がブランケット胴2上に供給されると
ともに、ブランケット胴2上に付着しているインキが上
記洗浄液とともに払拭ユニット19により拭きとられる。
つぎにステップS3に進み、刷り出し処理が実行される。
この刷り出し処理は、刷り出し時の濃度変化を早く収束
させて一定にすることを目的としており、第4図に示す
各工程からなる。この第4図においては、一方の版胴3
のみが図示され、他方の版胴4については図示を省略し
てあるが、インキ濃度制御に関する版胴4の作用は版胴
3の場合と同様であるので、以下、版胴3についてのみ
説明を行い、版胴4についはその説明を省略する。ま
た、版胴3およびブランケット胴2は、実際に自動給排
版を考慮して周胴部の一部に開口が設けられているが、
開口部の有無はインキ濃度制御に本質的な影響を与える
ものではないので、以下説明の便宜上、開口部の図示を
省略して説明する。また、第4図以下の図面において、
主たるインキ(印刷するためのインキ)の流れは太線領
域で表わし、他の胴または紙へ転写した後の残りのイン
キは破線で表わすものとする。
刷り出し処理は、まず最初に、同図(a)に示す着肉工
程が実行される。この着肉工程は、インキ壷7bと一体と
なっているインキ壷付きインキ着けローラ7a(以下、単
にインキ着けローラ7aと称し、第5図以降の図への符号
7bの付記は、省略する)のみを版胴3に着肉することに
より行なわれ、その期間は、ブランケット胴2が数回転
する間、実行される。これは、版上の画線部にインキを
乗せ、非画線部についたインキを取り去るのに数回転分
の時間を要するためである。これにより、版胴3上の版
に、定常印刷時の場合よりも多量のインキ30が供給され
ることとなる。なお、この着肉工程は、ブランケット胴
2と版胴3が切り離された状態で行なわれるため、第3
図のステップS2に示すブランケット胴洗浄処理と並行し
て行なうように構成してもよい。そのように構成すれ
ば、印刷所要時間を短縮できる。
着肉工程が終了すれば、つづいて第4図(b)に示す転
写工程へ進む。この転写工程は、版胴3をブランケット
胴2へ着胴することにより行なわれ、ブランケット胴2
が1回転する期間だけ実行される。これにより、定常印
刷時よりも多量のインキ30が、版胴3上の版からブラン
ケット胴2へ転写されることとなる。
つぎに、第4図(c)に示す第1次印刷工程に入る。こ
の印刷工程は、インキ着けローラ7aを版胴3から切り離
して版胴3へのインキ30の供給を停止し、一方で、圧胴
11をブランケット胴2へ着胴し、連続紙12を矢符A方向
へ一頁だけ紙送りして印刷を行う。この印刷工程は、ブ
ランケット胴2が1回転する期間だけ実行され、これに
より、ブランケット胴2上のインキ30が連続紙12に転写
されて、定常印刷時よりも濃いインキ濃度で1頁分の印
刷が行なわれるとともに、上記インキに代り、版胴3に
巻き付けられた版上のインキが、ブランケット胴2へ所
定割合で分れて転写されて、版およびブランケット胴2
上のインキ量がそれぞれ定常印刷時のインキ量に調整さ
れる。
第1次印刷工程が終了すれば、つづいて第4図(d)に
示す第2次印刷工程(定常印刷導入工程)に入る。この
第2次印刷工程は、インキ着けローラ7aを版胴3に着肉
して版胴3へのインキ30の供給を再開するとともに、連
続紙12をさらに1頁だけ紙送りして印刷を行う。この印
刷工程も、ブランケット胴2が1回転する期間だけ実行
され、これにより、ブランケット胴2上のインキが連続
紙12へ転写されて、定常印刷時と等しいインキ濃度で1
頁分の印刷が行なわれるとともに、ブランケット胴2に
は、版胴3上の版から定常印刷時の供給量と等しい量の
インキが補給され、また版胴3には、インキ着けローラ
7aから定常印刷時の供給量と等しい量のインキが補給さ
れる。こうして、各胴上のインキ量が定常印刷時のイン
キ量に調整される。
このように、この刷り出し処理は、最初に版上に定常印
刷時よりも多量のインキを供給し、ついで、版胴3のイ
ンキの供給を停止した状態で印刷を行って、ブランケッ
ト胴2および版上のインキ量を定常印刷時の状態に調整
するようにしているため、短時間で定常印刷に移行する
ことができ、また刷り出し時に濃度が安定するまでの損
失用紙枚数も1枚と極めて少なくすんで経済的である。
上記の刷り出し処理が終了すると、第3図に示すステッ
プS4へ進み、定常印刷へと移行する。この定常印刷は、
ブランケット胴2に転写された紙の天地長さに相当する
インキを連続紙12に移した後、圧胴11をブランケット胴
2から離胴させ、かつ連続紙12の紙送りを停止して、一
時的に印刷を中止させる。そして、ブランケット胴2の
開口部が圧胴11と向かいあった時点で、再び圧胴11をブ
ランケット胴2に着胴して連続紙12の紙送りを再開し、
印刷を実行させる。こうして、ブランケット胴2が1回
転するたびに、圧胴11を離着胴させ、その離着胴のタイ
ミングに関連させて連続紙12を1頁ずつ間欠歩進するよ
うに制御し、連続紙12の各ページに、順次、印刷を行な
う。このとき、インキ着けローラ7a,版胴3,ブランケッ
ト胴2は互いに着胴したままである。
この定常印刷時においては、適宜、例えば1頁印刷され
るたびに、ステップS5において、オペレータによりポー
ズイン指令が与えられたか否かが判断される。このポー
ズイン指令は、例えばオペレーションパネル25(第2
図)のポーズインキーを、オペレータが押すことにより
与えられる。ポーズイン指令が与えられていない場合に
は、ステップS6に進んで、印刷枚数が、予めオペレーシ
ョンパネル25(第2図)より入力されている設定放数よ
りも1枚少ない枚数すなわち(設定枚数−1)枚に達し
たか否かが判断される。そして、(設定枚数−1)枚に
達していない場合には、ステップS4へ戻って定常印刷が
続行され、印刷枚数が(設定枚数−1)枚に達するまで
上記作業が繰り返される。
こうして、定常印刷が(設定枚数−1)枚分だけ行なわ
れると、ステップS6からステップS7へと進み、刷り終り
処理が実行される。この刷り終り処理は、第5図に示す
手順で行なわれる。すなわち、同図(a)の定常印刷時
の状態において、まず同図(b)に示すように、(設定
枚数−1)枚目に相当する頁の印刷が終了した時点で、
インキ着けローラ7aが版胴3から切り離される(インキ
着けローラ離胴工程)。これにより、インキ着けローラ
7aから版胴3へのインキの供給が停止される。ついで、
印刷を続行しながら、版胴3が約半回転した時点で、す
なわち版胴3に巻き付けられた版上の主たるインキがブ
ランケット胴2へ転写し終った時点で、同図(c)に示
すように版胴3をブランケット胴2から離胴させる。こ
れにより、版胴3に巻き付けられた版上にはわずかのイ
ンキが残るだけとなる。その後、ブランケット胴2がさ
らに約半回転した時点で、すなわちブ21ケット胴2上の
主たるインキが連続紙12上に転写し終った時点で、同図
(d)に示すように圧胴11をブランケット胴2から離胴
させる(圧胴離胴工程)。これにより、ブランケット胴
2上にはわずかのインキが残るだけとなる。こうして、
ブランケット胴2が1回転する期間内に、同図(b)か
ら同図(d)に示す刷り終り処理を終了し、この刷り終
り処理により、最終頁の印刷が行なわれることとなる。
この場合、最終頁を印刷するための主たるインキの流れ
は、定常印刷の場合と同様であるので、最終頁の印刷を
定常印刷のインキ濃度と等しいインキ濃度で行うことが
でき、損紙を発生しない。
この刷り終り処理を実行すれば、同図(a)の定常印刷
状態で、直ちに各胴を切り離して印刷停止した場合に比
べて、版やブランケット胴2上に残されたインキ量を少
なくできるため、後に行う版の掃除を容易に行なえると
ともに、ブランケット胴2の洗浄も容易に行なえる。し
かも、インキ着けローラ7a,版胴3および圧胴11の離胴
タイミングを上記のように設定することにより、定常印
刷時のインキ濃度と等しいインキ濃度で最終頁の印刷を
行なえて、損紙の発生も防止できる。
こうして、刷り終り処理が終了すれば、ステップS8へ進
んで排版が行なわれる。この排版は、版胴3に巻き付け
られた版を給排版ユニット5により給排版トレイ9の排
版台9a上へ排出することにより行なわれる。つぎに、ス
テップS9において、ステップS2の場合と同様にしてブラ
ンケット胴2の洗浄が行なわれ、これにより印刷作業が
全て終了する。
ところで、定常印刷時において、用紙交換や印刷濃度確
認等により印刷を一時的に中止したい場合には、オペレ
ータがオペレーションパネル25(第2図)の例えばポー
ズインキーを押して、ポーズイン指令を与えればよい。
ポーズイン指令が与えられると、ステップS5においてポ
ーズイン指令有りと判断され、ステップS10へ進んで、
例えば第6図に示すポーズイン処理が実行される。この
ポーズイン処理は、同図(a)に示す定常印刷状態で、
ポーズイン指令が与えられた時点での頁の印刷を全て終
了してから、まず同図(b)に示すように、圧胴11をブ
ランケット胴2から切り離し、同時に紙送りを停止し
て、印刷を中止させる。そして、この印刷中止と同時に
インキ着けローラ7aを版胴3から切り離し、版胴3への
インキの供給を停止させる。この状態で、ブランケット
胴2と版胴3を約半回転させて、版胴3に巻き付けられ
た版上の次頁印刷分のインキ31をブランケット胴2に転
写させ、転写し終えた時点で、同図(c)に示すように
版胴3をブランケット胴2から切り離す。これにより、
ブランケット胴2上には、1頁印刷可能なインキが転写
されることとなる。
こうして、ポーズイン処理が終了すると、第6図(c)
の状態を持続する工程、すなわち各胴が相互に切り離さ
れながら回転を続けるいわゆるポーズ状態(ステップS1
1)へ進む。このボーズ状態は、オペレーションパネル2
5(第2図)の例えばポーズアウトキーがオペレータに
より押されてポーズアウト指令が与えられるまで、持続
される(ステップS11,12)。
上記のポーズ状態で、ポーズアウト指令が与えられる
と、ステップS12においてポーズアウト指令有りと判断
されてステップS13に進み、第7図に示すポーズアウト
処理が実行される。このポーズアウト処理は、同図
(a)に示すポーズ状態において、ブランケット胴2の
回転位置が所定の印刷開始位置に位置したときに、同図
(b)に示すように、圧胴11をブランケット胴2に着胴
し、紙送りを再開して、ブランケット胴2上のインキ31
による印刷を開始する。その一方で、圧胴11の着胴タイ
ミングに同期されてインキ着けローラ7aを版胴3に着肉
し、版胴3に巻き付けられた版上に、次頁印刷分のイン
キ32を供給させる。この状態で、ブランケット胴2と版
胴3を約半回転させたあと、同図(c)に示すように版
胴3をブランケット胴2に着胴し、ブランケット胴2上
にインキ31の後に続けて次頁印刷用のインキ32を転写さ
せる。こうしてブランケット胴2と版胴3をさらに約半
回転させ1頁分の印刷を終了すれば、上記ポーズアウト
処理を終了し、第3図に示すようにステップ13からステ
ップS4へと戻って、定常印刷へと移行する。
このように、ポーズイン処理により、1頁印刷分のイン
キ31をブランケット胴2に転写させ、ポーズアウト処理
により、そのインキ31を用いて、印刷再開後の最初の1
頁の印刷を行って定常印刷へ印刷するようにしているた
め、ポーズイン前とポーズアウト後の印刷濃度を等しく
保つことができる。連続紙12の印刷を途中で止めた後、
印刷を再開するには、このような処理が不可欠となる。
なお、ポーズイン処理およびポーズアウト処理は、第6
図および第7図に示す方法以外に、例えば第8図に示す
方法や、第9図に示す方法が考えられる。
まず、第8図の制御方法について説明する。同図
(a),(b),(c)はポーズイン処理を示し、同図
(d),(e)はポーズアウト処理を示す。いま、同図
(a)の定常印刷状態において、ポーズイン指令が与え
られると、ポーズイン指令が与えられたときの頁を印刷
するための主たるインキ33が版胴3からブランケット胴
2上へ転写し終るのを待って、同図(b)に示すよう
に、版胴3をブランケット胴2から離胴させる。これに
より、上記インキ33がブランケット胴2へ転写され、次
頁印刷用の主たるインキ34が版胴3側に残ることとな
る。版胴33をブランケット胴2から離胴させた後は、引
き続き圧胴11をブランケット胴2へ着胴した状態で連続
紙12の紙送りを行ってインキ33による頁印刷を続行させ
る。また、インキ着けローラ7aを版胴3上に引き続き着
胴させて、版胴3に巻き付けられた版面上にインキ34を
補給させる。
こうして、インキ33による頁印刷が終了すれば、同図
(c)に示すように、圧胴11をブランケット胴2から離
胴させ、同時に連続紙12の紙送りを停止して、印刷を中
止させる。その一方で、圧胴11の離胴のタイミングに同
期させて、その離胴と同時に、インキ着けローラ7aを版
胴3から離胴させ、版面へのインキ供給を停止させる。
これにより、版胴3に巻き付けられた版面上には、次頁
印刷用の主たるインキ34が1頁分だけ転写されることと
なる。
このポーズイン処理を終了すれば、同図(c)の状態を
持続するポーズ状態へと移行する。
ついで、上記のポーズ状態でポーズアウト指令が与えら
れると、版胴3に巻き付けられた版面の先頭位置(頁先
端位置)がブランケット胴2に向かい合った時点で版胴
3をブランケット胴2に着胴させ、同図(d)に示すよ
うに、版胴3上のインキ34をブランケット胴2へ転写さ
せる。こうして、ブランケット胴2が約半回転して、ブ
ランケット胴2上に転写された主たるインキ34の先頭が
圧胴11と向かい合う位置まで回転すると、同図(e)に
示すように、圧胴11をブランケット胴2に着胴させ、同
時に連続紙12の紙送りを開始して、印刷を再開させる。
これにより、インキ34による印刷が再開されることとな
る。また、上記の圧胴11の着胴と同時に、インキ着けロ
ーラ7aを版胴3上に着胴させる。これにより版胴3に巻
き付けられた版面には、上記インキ34の後に続けて次頁
印刷用のインキが補給されることとなる。こうして、ポ
ーズアウト処理を終了して、定常印刷へと移行する。
このように、上記ポーズイン処理を行なえば、主たるイ
ンキ33に定常印刷の場合と同様の流れをもたせて印刷で
き、言い換えれば、定常印刷と同一濃度で印刷を行って
ボーズ状態へと移行でき、また、上記ポーズアウト処理
を行なえば、主たるインキ34の流れを、定常印刷の状態
にして印刷を再開できるため、印刷再開後の印刷濃度
と、印刷一時停止前の印刷濃度を等しく保つことができ
る。
つぎに、第9図の制御方法について説明する。同図
(a),(b),(c),(d)は、ポーズイン処理を
示し、同図(e),(f),(g)は、ポーズアウト処
理を示す。いま、同図(a)の定常印刷状態において、
ポーズイン指令が与えられると、ポーズイン指令が与え
られたときの頁の印刷が終了した時点で、同図(b)に
示すように、インキ着けローラ7aを版胴3から離胴させ
る。これにより、インキ着けローラ7aから版胴3へのイ
ンキの供給が停止される。ついで、版胴3およびブラン
ケット胴2上に残された1頁分の主たるインキ35により
印刷を続行しながら、版胴3が約半回転した時点で、す
なわち版胴3上の主たるインキ35がブランケット胴2へ
転写し終った時点で、同図(c)に示すように版胴3を
ブランケット胴2から離胴させる。その後、ブランケッ
ト胴2がさらに約半回転した時点で、すなわちブランケ
ット胴2上の主たるインキ35が連続紙12に転写し終った
時点で、同図(d)に示すように圧胴11をブランケット
胴2から離胴させ、同時に連続紙12の紙送りを停止し
て、印刷を中させる。こうして、ブランケット胴2が1
回転する期間内に、同図(a)から同図(d)に示すポ
ーズイン処理を終了し、このポーズイン処理により、1
頁分の印刷を行なう。このポーズイン処理は、第5図に
示す刷り終り処理と同一であり、印刷中止前の1頁分の
印刷を定常印刷のインキ濃度と等しいインキ濃度で行な
える。
このポーズイン処理を終了すれば、同図(d)の状態を
持続するボーズ状態へと移行する。
ついで、上記のポーズ状態で、ポーズアウト指令が与え
られると、同図(e)に示すように、版胴3に巻き付け
られた版面の先頭位置(頁先端位置)がインキ着けロー
ラ7aに向かい合った時点で、インキ着けローラ7aを版胴
3に着胴させる。これにより、次頁印刷用のインキ36
が、版胴3に巻き付けられた版面上にされることとな
る。ついで、版胴3が約半回転した時点で、すなわち版
胴3に転写されたインキ36の先頭がブランケット胴2と
向かい合う位置まで回転した時点で、同図(f)に示す
ように版胴3をブランケット胴2へ着胴させる。これに
より、次頁印刷用のインキ36が、版胴からブランケット
胴2へ転写されることとなる。その後、ブランケット胴
2がさらに約半回転した時点で、すなわちブランケット
胴2に転写されたインキ36の先頭が圧胴11に向かい合っ
た時点で、圧胴11をブランケット胴2に着胴させ、同時
に連続紙12の紙送りを開始して、印刷を再開させる。こ
れにより、インキ36による印刷が再開されることとな
る。こうしてポーズアウト処理を終了すれば、定常印刷
へと移行する。
このように、上記ポーズイン処理を行なえば、主たるイ
ンキ35に定常印刷の場合と同様の流れをもたせて印刷で
き、言い換えれば、定常印刷と同一濃度で印刷を行って
ポーズ状態へと移行でき、また、上記ポーズアウト処理
を行なえば、主たるインキ36の流れを、定常印刷の状態
にして印刷を再開できるため、印刷再開後の印刷濃度
と、印刷一時停止前の印刷濃度を等しく保つことができ
る。
なお、上記刷り出し処理,刷り終り処理およびポーズ処
理の各実施例においては、オフセット印刷機を例に挙げ
てインキ濃度制御を説明しているが、この発明は、オフ
セット印刷以外に例えば凸版印刷機または平版直刷印刷
機等の印刷機にも適用可能である。この場合、オフセッ
ト印刷機においては、版胴とブランケット胴で転写胴が
構成されるが、凸版印刷機や平版直刷印刷機において
は、版胴のみで転写胴が構成されることとなる。
(発明の効果) 以上のように、この発明の印刷機における刷り出し濃度
制御方法によれば、圧胴を転写胴から離胴させ、かつイ
ンキ着けローラを転写胴に着胴させた状態で、転写胴を
複数回回転させることにより、定常印刷時よりも多量の
インキを転写胴に供給し、ついで、インキ着けローラを
転写胴から離胴させるとともに、圧胴を転写胴に着胴さ
せて圧胴と転写胴間に通した紙に印刷を行うことによ
り、転写胴上のインキ量を定常印刷時のインキ量に調整
するようにしているため、転写胴が数回転する程度のわ
ずかな時間で印刷刷り出し時における印刷濃度の安定が
達成でき、したがって損失用紙枚数も転写胴の回転に対
応する程度のわずかな枚数に低減できるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明が適用される一例としての印刷機の概
略断面図、第2図はその印刷機に用いられる制御システ
ムを示す概略図、第3図は印刷開始指令が与えられた場
合に行われる概略的な動作を示すフローチャート、第4
図は刷り出し処理の概略的な動作を示す図、第5図は刷
り終り処理の概略的な動作を示す図、第6図はポーズイ
ン処理の一例としての概略的な動作を示す図、第7図は
ポーズアウト処理の一例としての概略的な動作を示す
図、第8図は他のポーズイン処理およびポーズアウト処
理の概略的な動作を示す図、第9図はさらに他のポーズ
イン処理およびポーズアウト処理の概略的な動作を示す
図である。 2……ブランケット胴、3……版胴、 7a……インキ着けローラ、11……圧胴、 12……連続紙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写胴に対し、インキ壷付きインキ着けロ
    ーラと、圧胴とが離着胴自在に構成された印刷機におけ
    る刷り出し濃度制御方法において、 圧胴を転写胴から離胴させ、かつインキ着けローラを転
    写胴に着胴させた状態で、転写胴を複数回回転させるこ
    とにより、定常印刷時よりも多量のインキを転写胴に供
    給する着肉工程と、 前記着肉工程の終了後に、インキ着けローラを転写胴か
    ら離胴させるとともに、圧胴を転写胴に着胴させて圧胴
    と転写胴間に通した紙に印刷を行うことにより、転写胴
    上のインキ量を定常印刷時のインキ量に調整する印刷工
    程とを含む、ことを特徴とする印刷機における刷り出し
    濃度制御方法。
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