JPH0685595U - 超音波送受波器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号伝達用ケーブルの本数を減少せしめて、
コスト削減及びコンパクト化を達成した超音波送受波器
を提供する。 【構成】 超音波を送信しその反射波を受信する振動子
を内蔵する送受波器部と、超音波ビームを制御するビー
ム合成回路部とを有する超音波送受波器において、前記
送受波器部１Ａと前記ビーム合成回路部２とが少なくと
も１つの同一プリント基板３上に配置され、かつ同一の
筐体内部４、５に収容される構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ソナーにおいて、超音波を送信し魚群等による反射波を受信する振 動子を内蔵する送受波器部と、超音波ビームを制御するビーム合成回路部とを有 する超音波送受波器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の超音波送受波器においては図２に示すものが知られている。図 ２において、送受波器部１Ａはドーム４内部に充填された油９に浸けられた振動 子１から構成される。

【０００３】 一方、超音波ビームを制御するためのビーム合成回路部２は、摺動軸７に収容 された信号伝達用ケーブル１１によって送受波器部１Ａと接続されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

以上述べたように、従来の超音波送受波器においては、送受波器部１Ａとビー ム合成回路部２とが、別筐体に分離収容されていたので、両者間には多くの信号 を伝達するための信号伝達用ケーブル１１が必要となり、それによって配線工数 を増やしコストアップの要因となっており、かつ多くのスペースを必要とする不 都合があった。

【０００５】 本考案は、このような従来技術の課題を解決するようにした超音波送受波器を 提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、このような従来技術の課題を解決するために、超音波を送信しその 反射波を受信する振動子を内蔵する送受波器部と、超音波ビームを制御するビー ム合成回路部とを少なくとも１つの同一プリント基板上に配置し、かつ同一筐体 内部に収容する構成とした。

【０００７】

【作用】

超音波振動子を内蔵する送受波器部と、超音波ビームを制御するビーム合成回 路部とが、単一のＰＣ板に合体配置されるので、従来例のような信号伝達用ケー ブルの本数を著しく減少することが可能となり、それによって、配線工数を減少 せしめ、コストアップの要因を抑え、かつ多くのスペースを必要とせず装置のコ ンパクト化が達成される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例につき図１を参照して詳細に述べる。図１において、 従来例を示す図２において述べた部材と同一若しくは同等の部材については、同 一の参照符号を付してその説明を省略する。

【０００９】 図２の従来例と相違するのは、ドーム４内部に、超音波を送信しその反射波を 受信する振動子を内蔵する送受波器部と、超音波ビームを制御するビーム合成回 路部２とが少なくとも１つの同一プリント基板上（図１では複数のプリント基板 ）に配置された点である。ドーム４と振動子１との間に充満される絶縁性の油９ は、超音波を減衰させないためのものである。

【００１０】 それぞれ１個のＰＣ板（プリント基板）３には単一の振動子１と単一のビーム 合成回路２とが配置されている。このようなＰＣ板３が複数個、ドーム４個とケ ース５とからなる筐体全体の半径方向に配列されている。そのＰＣ板３の固定は 、接続ホルダー６に設けられたスリット部にそれぞれ挿入されて行われる。振動 子１とビーム合成回路２との間の電気的接続は、該ＰＣ板３上に設けられたプリ ント配線によって行われる。

【００１１】 接続ホルダー６のスリット部には、充填材（図示しない）が設けられているの で油９は上方には移動せず、ビーム合成回路２への油９の侵入が防止される構造 となっている。ドーム４とケース５は上下に分割可能に構成されており、両者を 結合している六角ボルト１０を外せば両者は分離され、ＰＣ板３をケース５から 取り出すことができ、保守及び点検に便利である。

【００１２】 このように、振動子１とビーム合成回路２とが合体配置されたことにより、従 来例におけるような信号伝達用ケーブル１１の本数は僅か４本で済むことになり 、従来例の１／５に削減可能となった。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば振動子を内蔵する送受波器部と、超音波ビ ームを制御するビーム合成回路部とが、単一のＰＣ板に合体配置されたので、従 来例のような信号伝達用ケーブルの本数を著しく減少することが可能となり、そ れによって、配線工数を減少せしめコストアップの要因を抑え、かつ多くのスペ ースを必要とせず装置のコンパクト化を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す概略縦断面図である。

【図２】従来例における超音波送受波器を示す概略縦断
面図である。

【符号の説明】

１ 振動子 ２ ビーム合成回路 ３ ＰＣ板 ４ ドーム ５ ケース ６ 接続ホルダー ７ 摺動軸 １０ 六角ボルト １１ 信号伝達用ケーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 鈴木 良登 東京都三鷹市下連雀五丁目１番１号 日本 無線株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 超音波を送信しその反射波を受信する振
   動子を内蔵する送受波器部と、超音波ビームを制御する
   ビーム合成回路部とを有する超音波送受波器において、
   前記送受波器部と前記ビーム合成回路部とが少なくとも
   １つの同一プリント基板上に配置され、かつ同一の筐体
   内部に収容されていることを特徴とする超音波送受波
   器。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記プリント基板の
   複数個が筐体の半径方向に配列されていることを特徴と
   する超音波送受波器。