JPH0685208U

JPH0685208U - 袋掛け用治具

Info

Publication number: JPH0685208U
Application number: JP2660193U
Authority: JP
Inventors: 茂粟岡; 定勇飯野
Original assignee: Nissin Electric Co Ltd
Current assignee: Nissin Electric Co Ltd
Priority date: 1993-05-21
Filing date: 1993-05-21
Publication date: 1994-12-06

Abstract

(57)【要約】【目的】背丈の高い大型の機器にカバー袋を掛ける作
業を一人で能率よく行うことのできる取扱い性に優れた
袋掛け用治具を提供する。【構成】本考案に係る袋掛け用治具１は、４本の支持
杆２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄをその端部において屈伸可能
に順次枢支連結するとともに、隣接する一対の支持杆２
ｃ，２ｄに亘って筋交い３を架設することで支持杆群を
矩形枠状に組上げ保持可能に、かつ、この筋交い３の架
設を解除することで支持杆群を重複状態に折り込み可能
に構成し、組上げられた矩形枠には治具吊り下げ用の吊
り具５と、矩形枠の四隅においてカバー袋１２の上端を
把持するクリップ４とを装備している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、大型配電盤などの背丈より高い大型の機器にカバー袋を掛ける作業に用いる治具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、完成した大型機器に樹脂フィルム製のカバー袋を掛ける作業には、二人の作業者が脚立等の踏み台上に立ち、カバー袋を引っ張り合って機器に被せる操作を行っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の袋掛け作業には二人の作業者を必要とするのみならず、高い踏み台から転落しないように注意しながらの作業となるために、時間と手間がかかるものとなっていた。

【０００４】本考案は、このような袋掛け作業を一人で能率よく行うことのできる取扱い性に優れた治具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の袋掛け用治具は、４本の支持杆をその端部において屈伸可能に順次枢支連結するとともに、隣接する一対の支持杆に亘って筋交いを架設することで支持杆群を矩形枠状に組上げ保持可能に、かつ、この筋交いの架設を解除することで支持杆群を重複状態に折り込み可能に構成し、組上げられた矩形枠には治具吊り下げ用の吊り具と、矩形枠の四隅においてカバー袋の上端を把持するクリップとを装備している。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、互いに枢支連結した４本の支持杆を矩形状に拡開した後、隣接する一対の支持杆に亘って筋交いを架設して一つの隅部の角度を固定することでその矩形枠状の治具が組上がる。そして、地上で治具を矩形枠状に組上げた後、その四隅に備えたクリップでカバー袋の上端の四隅を把持し、吊り具を天井を走行するホイストやクレーンのフックに係止連結し、カバー袋の上端四隅を支持した治具を吊り上げる。さらに、吊り上げたカバー袋を機器の上に移動させて機器の上部に被せ、作業者がカバー袋の四隅下端を引っ張ることでクリップから外し、カバー袋を機器全体に被せる。

【０００７】また、使用後の治具を格納保管する場合は、先ず筋交いの架設を解除して四隅の枢支点を屈伸自在にし、次に対角位置に位置する一対の枢支点を内折りするとともに、他の一対の枢支点を外折りすることで、全部の支持杆を互いに重複させた状態に折り畳むことができる。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案に係る袋掛け用治具１の組上がった状態を示す平面図、図２は折り畳んだ状態を示す側面図であり、図３は袋掛け用治具の使用状態を示す斜視図である。

【０００９】この治具１は、４本の支持杆２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄと、１本の筋交い３と、袋支持用のクリップ４群と、４本の吊り具５とからなっている。そして、支持杆２ａ〜２ｄのそれぞれは略同長さのアルミパイプで構成され、略正方形の矩形枠が構成されるように、その端部が順次枢支連結されている。

【００１０】また、各枢支点Ｐ₁ ，Ｐ₂ ，Ｐ₃ ，Ｐ₄ にはそれぞれスペーサ６，７，８，９が介在されており、対角位置にある枢支点Ｐ₁ ，Ｐ₃ を内折りにし、他の枢支点Ｐ₂ ，Ｐ₄ を外折りにすることで、図２に示すように、全支持杆２ａ〜２ｄを上下重複する状態に折り畳めるようになっている。さらに、このとき、前記筋交い３の一端は、支持杆２ｃの中間に支点Ｑを中心に回動可能に連結支持されるとともに、この支持杆２ｃに隣接する支持杆２ｄの中間に備えたピン１０に筋交い３の他端が抜き差し可能に構成されている。

【００１１】つまり、前記支持杆２ａ〜２ｄを矩形に拡開した後に、前記筋交い３の他端をピン１０に差し込み連結して筋交い３を隣接する支持杆２ｃ，２ｄに架設することで、両支持杆２ｃ，２ｄのなす角度が固定されて、全体が矩形枠状に保持される。また、筋交い３の他端をピン１０から抜くことで、全部の枢支点Ｐ₁ 〜Ｐ₄ での屈折が許容されて、図２に示すように、全支持杆２ａ〜２ｄを重複する状態に折り畳むことができるのである。

【００１２】さらに、クリップ４は、矩形枠の四隅に２本づつ装着したプラスチック製チェーン１１の先端の装備されており、治具１が吊り下げられてチェーン１１が垂れ下がった状態で、全クリップ４が略同一高さ位置にあるように各チェーン１１の長さが設定されている。さらにまた、吊り具５は、ナイロンロープ等の軽量な素材で形成され、取付け基端から先端ループ部５ａまでの長さが同一になるように矩形枠の四隅から延出されている。

【００１３】本考案の袋掛け治具１は以上のように構成されており、先ず、地上において矩形枠状に組上げ、各クリップ４で樹脂フィルム製のカバー袋１２の上端四隅を把持したうえ、図３に示すように、天井を走行するホイストやクレーンから降ろしたフック１３に各吊り具５の先端ループ部５ａを引っ掛け、治具１を巻き上げ上昇させてカバー袋１２を高く吊り上げる。そして、吊り上げたカバー袋１２を所定の機器１４の上まで移動させた後、治具１を降ろしてカバー袋１２を機器１４に被せる。

【００１４】次に、地上の作業者がカバー袋１２の四隅を引っ張ってカバー袋１２をクリップ４から引き離し、カバー袋１２を機器１４全体に正しく被せる。なお、使用しない治具１を保管する場合は、上述のように、筋交い３の他端をピン１０から抜くことで全支持杆２ａ〜２ｄを重複する状態に折り畳み、コンパクトな状態にして運搬および格納保管することができる。

【００１５】ところで、本考案は次のような形態に変形して実施することもできる。

【００１６】前記支持杆２ａ〜２ｄにアルミ以外の素材の金属パイプや樹脂パイプを利用する。

【００１７】クリップ４を支持したチェーン１１に代えて金属ワイヤを使用したり、吊り具５に金属ワイヤを使用する等、部品の材料は任意に選択できる。

【００１８】前記支持杆２ａ〜２ｄをそれぞれ伸縮固定可能な２重パイプに構成すれば、一層コンパクトに折り畳むことが可能である。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の治具を利用することで、背丈より高い大型の機器へのカバー袋掛け作業を一人の作業者で能率よく、かつ、地上で安全に行うことができるようになった。また、使用しない治具はコンパクトに折り畳むことができるので、格納や運搬が容易であり、取扱い性に優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る袋掛け用治具の組上がった状態を
示す平面図である。

【図２】袋掛け用治具の折り畳んだ状態を示す側面図で
ある。

【図３】袋掛け用治具の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

２ａ支持杆２ｂ支持杆２ｃ支持杆２ｄ支持杆３筋交い４クリップ５吊り具１２カバー袋

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】４本の支持杆をその端部において屈伸可
能に順次枢支連結するとともに、隣接する一対の支持杆
に亘って筋交いを架設することで支持杆群を矩形枠状に
組上げ保持可能に、かつ、この筋交いの架設を解除する
ことで支持杆群を重複状態に折り込み可能に構成し、組
上げられた矩形枠には治具吊り下げ用の吊り具と、矩形
枠の四隅においてカバー袋の上端を把持するクリップと
を装備してある袋掛け用治具。