JPH0684919B2 - 欠陥及び異硬度部分の検出方法 - Google Patents

欠陥及び異硬度部分の検出方法

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JPH0684919B2
JPH0684919B2 JP4277942A JP27794292A JPH0684919B2 JP H0684919 B2 JPH0684919 B2 JP H0684919B2 JP 4277942 A JP4277942 A JP 4277942A JP 27794292 A JP27794292 A JP 27794292A JP H0684919 B2 JPH0684919 B2 JP H0684919B2
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淨 坪井
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Iwatsu Electric Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被測定物の定常振動
を用いた非破壊検査方法に関わり、特に、被測定物中の
欠陥及び異硬度部分の大きさ及び形状の検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】機械や製品の部品に亀裂、空洞、凹みな
どの欠陥があると、この部品の破壊により重大な危険を
を招くおそれがある。そこで、これら亀裂、空洞、凹み
等の欠陥を有する部品は、機械や製品の組み立て前に、
部品の製造ラインにおいて検出して取り除くことができ
ることが好ましい。
【0003】また、欠陥等が生じていない部品であって
も、例えば鋳鉄の含有黒鉛が局所的に球状化していて、
その部分が他の部分よりも高い硬度になっていると、こ
の部品を使用中にその硬い部分から亀裂や欠けを生じる
恐れがある。そこで、このように、局部的に硬度の異な
る部分が存在する部品も製造ラインにおいて検出できる
ことが望ましい。
【0004】ところで、欠陥の検出及び位置評定のため
の非破壊検査方法としては、従来、超音波の反射による
方法、AE(アコースティックエミション)による亀裂
発生時の音による検出方法、CCDカメラによる観測
法、X線写真法、カラーチェック法など知られている。
【0005】一方、被測定物中に硬度の異なる部分が存
在するか否かを被測定物の原形をとどめたまま検出する
方法は、従来、存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の非破壊検
査による欠陥検出方法は、それぞれ、以下のような取扱
上の問題があった。
【0007】すなわち、例えば超音波探傷法は、被測定
物にインパルス振動を加え、このインパルス振動が傷
(欠陥)に当たり、この傷の面のメカニカルインピーダ
ンスの状態により、反射した信号をセンサ(受信機)に
て受けとることにより、傷の有無及びその大きさを判定
する方法である。
【0008】このため、超音波の直進性からセンサを当
てた部分しか測定できず、センサ接続面における不整合
による反射や、わずかな角度差で見える波形が異なり、
判別が容易でない。また、傷の大きさが小さくなると、
信号が分散し、見えにくくなる。そこで、高周波の加振
器が必要となり、数百kHzから数十MHzへと周波数
が高くなってきている。また、逆に、小さな粒子による
散乱がひどくなり、長距離の観測が難しくなる。また、
音波を被測定物に伝えるため、センサと被測定物の接触
面のインピーダンスが重要となるが、適切なインピーダ
ンスとするには、なかなか熟練を要する。
【0009】上記のことを避けるために、液体中にて測
定することも行われているが、表面反射の問題、液体振
動、入射角の問題などがある。また、全面を見るために
は、掃引する必要があり、傷の形状によっては、見えな
いこともある。
【0010】また、AE法の場合は、超音波探傷法と同
じように接触法であると共に、進行性の亀裂でないと測
定できない。逆に進行性のあるものでは亀裂を拡大しな
がら測定することになる。
【0011】また、CCDカメラによる観測法では、亀
裂や凹みなどの欠陥以外のしみや模様があっても、判定
を乱す欠点があり、また、鋳造物等において「す」と呼
ばれる空洞は検出できない。
【0012】また、X線写真法は、直接、目視できるの
で有効だが、肉厚の薄い被測定物や厚い被測定物などで
は、X線量の調整が厄介で観測できなかったりする。
【0013】また、欠陥の存在が検知できても、その大
きさや、どの方向を向いた傷か、深さの深さの浅い傷か
などの傷の形状を識別することが従来困難であった。こ
のため、傷の大きさや形状によっては、良品とすること
ができる部品も、従来は不良品と識別することができな
かった。
【0014】さらに、前述したように、被測定物に硬度
が局所的に異なる部分、すなわち異硬度部分があった
り、硬度の違う異物が混入しても、これを検出する方法
は従来存在せず、製造ラインにおいて、このような部品
を取り除くことは従来はできなかった。
【0015】この発明は、以上の点にかんがみ、被測定
物の欠陥及び異硬度部分の有無の検出及び、その大きさ
ないし形状の検出が容易にでき、しかも、製造ライン上
での全数検査にも向く方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明による欠陥及び異硬度部分の検出方法にお
いては、被測定物を加振し、この被測定物に生じる互い
に異なる複数の伝播方向の定常波振動のそれぞれについ
て、前記被測定物により定まる固有周波数以外に、欠陥
や異硬度部分の存在による発生する周波数成分の有無を
実質的に検出して、前記被測定物の欠陥及び異硬度部分
の有無を検出すると共に、前記複数の定常波振動のそれ
ぞれについて、前記固有周波数と、前記欠陥や異硬度部
分の存在による周波数成分との周波数差あるいは前記固
有周波数付近のスペクトルのQ値を、実質的に検出し、
この複数個の周波数差あるいはQ値から、前記被測定物
の欠陥及び異硬度部分の大きさないし形状を検出するよ
うにしたことを特徴とする。
【0017】
【作用】加振された被測定物の振動は、非接触でピック
アップ可能である。そして、この発明の発明者による研
究の結果、そのピックアップされた振動をスペクトル分
析すると、被測定物の形状に応じて定まる固有周波数位
置に、スペクトルのピークが現れ、そして、欠陥及び/
または異硬度部分(異物を含む)がある場合には、その
各対応するスペクトルのピークが2つに別れることが観
測できることが判明した。
【0018】これは、次のように考察することができ
る。すなわち、加振により被測定物には、それに固有の
定常波振動を生じ、その振動のため固有周波数位置に立
つスペクトルを観測できる。そして、欠陥や異硬度部分
がないときにはそのスペクトルは1つのピークを備える
ものとして観測できる。
【0019】しかし、欠陥があると、この欠陥部を振動
が伝達できないため、迂回する伝播路が生じ、振動のエ
ネルギーは前記固有の振動のエネルギーと、その迂回路
を通る振動のエネルギーとに別れ、迂回路を通る振動は
前記固有の振動よりも伝播路が長くなることからスペク
トルの立つ周波数が固有の振動によるスペクトルより低
くなり、そのために、固有周波数位置のスペクトルのピ
ークよりも周波数が低い側に別のスペクトルのピークが
現れ、スペクトルが2つに別れる。
【0020】また、振動の伝播速度は物質の硬さに応じ
て異なり、硬度が高いほど伝播速度が速くなる性質を有
している。このため、局部的に硬度の異なる部分が存在
すると、その部分では振動の伝播速度が固有振動の伝播
速度と異なり、その振動のエネルギーは、固有振動のエ
ネルギーと前記硬度の異なる部分を通る振動のエネルギ
ーとに振動のエネルギーが別れる。この場合、被測定物
中に他の部分よりも硬い部分が偏在すると、基本固有振
動スペクトルと、それよりも高い周波数側のスペクトル
とに別れて現れ、また、同様にして被測定物中に他の部
分よりも柔らかい部分が偏在すると、基本固有振動のス
ペクトルと、それよりも低い周波数側のスペクトルとに
別れて観測される。
【0021】このようにして、固有振動が持つスペクト
ルが2つに別れて観測できるか否かにより、被測定物中
の欠陥及び異硬度部分が存在するか否かを検出すること
ができる。スペクトルが2つに分かれるか否かは、スペ
クトル分析しなくても、各定常波振動の固有周波数成分
以外に、欠陥等の存在による周波数成分が存在するか否
かを検出することにより実質的に検出することができ
る。
【0022】そして、上記の2つに分かれたスペクトル
の周波数差は、その定常波振動の伝播方向の欠陥または
異硬度部分の長さに対応している。したがって、異なる
複数の方向の定常波振動の1つについて、上記の周波数
成分の存在の有無を調べることにより、欠陥ないし異硬
度部分の有無の判定を行なうことができ、欠陥ないし異
硬度部分がある場合には、異なる複数の方向の定常波振
動のそれぞれについて、前記周波数差を求めれば、それ
ぞれの定常波振動の伝播方向の欠陥及び異硬度部分の長
さが検出され、これら異なる方向の欠陥及び異硬度部分
の長さから、欠陥及び異硬度部分の大きさ(容積)や形
状が検出される。
【0023】
【実施例】以下、この発明による一実施例を図を参照し
ながら説明する。先ず、この発明による欠陥及び異硬度
部分の検出方法の原理について説明する。この方法は、
発明者の研究の結果から、考案されたものである。
【0024】今、被測定物として、図2に示すように、
例えば真鍮などの金属や鋳造物の直方体1を考える。こ
の直方体1に衝撃を与える等して振動を加えると、この
直方体1には、3対の相対向する面により発生する3方
向の縦振動(圧縮波あるいは粗密波ともいう)が生じ
る。すなわち、図2に示すように、直方体1の側面1
a,1bに直交する方向に伝播する縦振動波Vxと、
直方体1の側面1c,1dに直交する方向の方向に伝
播する縦振動波Vyと、直方体1の上下面1e,1fに
直交する方向に伝播する縦振動波Vzとの、3つの伝
播方向の定常振動波が生じる。
【0025】この振動波を指向性の鋭い振動検出センサ
でピックアップし、それをスペクトル分析すると、亀
裂、いわゆる「す」と呼ばれる空洞、凹みなどの欠陥
や、異硬度部分がない場合には、図1Aに示すように、
直方体1の材質や寸法dx,dy,dzに応じた周波数
位置に、それぞれ1つのピーク11,12,13が立つ
スペクトルが得られる。この場合、dx>dy>dzで
あるとすると、周波数の低い方から順に、ピーク11
は、振動波Vxのスペクトル、ピーク12は、振動波V
yのスペクトル、ピーク13は、振動波Vzのスペクト
ルとなる。
【0026】なお、図1Aは、振動波Vx,Vy,Vz
のそれぞれについての1次のスペクトルを示すもので、
それぞれ2次、3次のスペクトルも観測できるが、これ
らの2次以上のスペクトルは、周波数が大きく異なるの
で、ここでは省略する。
【0027】そして、直方体1に、例えば、図2に示す
ような亀裂2(以下クラックという)がある場合には、
各振動波Vx,Vy,Vzのそれぞれについての1次の
スペクトルは、図1Bに示すように、固有周波数の位置
のピーク11,12,13と、それより周波数の低い方
に、さらにもう1つのピーク14,15,16が現れ
て、2つに分かれて観測することができる。
【0028】これは、クラック2の存在によりこのクラ
ック2の部分を振動波が通過できずに、迂回することに
より伝播経路が長くなる振動波成分が発生し、このた
め、基本固有周波数成分によるスペクトルのピークのほ
かに、クラック2の分だけ被測定物の基本固有振動スペ
クトルより低い周波数側にずれた位置に、クラック2の
存在によるスペクトルのピークが生じるためである。
【0029】すなわち、クラック2が被測定物に存在し
ている場合には、図1Bに示すように、それぞれの伝播
方向,,の振動波の基本固有振動スペクトルの第
1次スペクトルのピーク11,12,13の下側(周波
数の低い側)にクラック2に存在よる振動のスペクトル
のピーク14,15,16が分かれて現われる。この場
合、両者のスペクトルのエネルギーの和は、図1Aのク
ラック2の無い場合のそれぞれの振動波の1次スペクト
ルのエネルギーに等しい。
【0030】この場合、図3に示すように、このクラッ
ク2を、各方向、、に直交する面1a,1c,1
eに投影したときの面積をTx,Ty,Tzとすると、
各面1a,1c,1eの面積Sx,Sy,Szと、前記
クラック2の投影面積Tx,Ty,Tzとの比に応じて
離れた周波数位置に、各振動波Vx,Vy,Vzのそれ
ぞれについてのクラックの存在によるスペクトルのピー
ク14,15,16が現れる。
【0031】すなわち、2つに分かれた各1次のスペク
トルのピークの周波数差Δfx,Δfy,Δfzが、そ
れぞれ面積比Sx/Tx,Sy/Ty,Sz/Tzに比
例する。面積Sx,Sy,Szは、被測定物により定ま
った値であるから、投影面積Tx,Ty,Tzに比例す
ると言うこともできる。
【0032】したがって、上記スペクトルのピークの周
波数差Δfx,Δfy,Δfzを測定することにより、
上記面積比Sx/Tx,Sy/Ty,Sz/Tzを求め
ることができる。そして、これより投影面積Tx,T
y,Tzを求めることができるので、これら3つの面積
Tx,Ty,Tzから被測定物である直方体1に生じた
クラック2の大きさ(容積)及びどのような形状のクラ
ックかを判別することができる。
【0033】なお、クラックの長さが微小な方向の場合
には、スペクトルのピークは、2つに分かれず、スペク
トルのQ値が大きくなる。これは、固有振動波のスペク
トルと、クラックの存在による振動波のスペクトルと
が、演算装置の十分でない周波数分解能のために、分離
せずに結合したものとして観察されるためであると考え
られる。したがって、この場合、Q値が大きくなるとは
言っても、固有振動波の周波数を中心として左右対象に
広がるのではなく、周波数の低い側のみが広がるような
ものとなる。
【0034】また、欠陥ではなく、鋳鉄中の黒鉛の球状
化により被測定部品に局部的に高硬度の異硬度部分が生
じたときにも、同様にしてその異硬度部分が存在するス
ペクトルが2つに別れる。
【0035】これは、振動の伝播速度は物質の硬さに応
じて異なり、硬度が高いほど伝播速度が速くなる性質を
有していることに起因する。すなわち、被測定物中に局
部的に硬度の高い部分が存在すると、その部分では振動
の伝播速度が速くなり、その異硬度部分が存在する部分
の振動のエネルギーは、基本固有振動のエネルギーと前
記硬度の高い部分を通る振動のエネルギーとに振動のエ
ネルギーが別れる。そのため、前記のように被測定物に
生じる各振動波Vx,Vy,Vzのスペクトルのピーク
は2つに別れて観測されるが、この場合には、ピークの
存在位置は、基本固有周波数位置と、それよりも高い周
波数側とに別れて観測される。
【0036】また、同様にして被測定物中に他の部分よ
りも柔らかい部分が偏在すると、その異硬度部分が存在
により、各振動波Vx,Vy,Vzのスペクトルのピー
クは、基本固有周波数位置と、それよりも低い周波数側
位置とに別れて観測される。
【0037】次に、被測定物が、例えば図4に示すよう
な中実円筒3の場合の例を説明する。この中実円筒3の
場合、これを加振すると、中心線に平行な方向を伝播
方向とする縦振動波Vnと、中心線を中心とする回転方
向を伝播方向とする縦振動波Vcと、中心線を通る方
向を伝播方向とする縦振動波Vrが発生する。
【0038】この振動波を指向性の鋭い振動検出センサ
でピックアップし、それをスペクトル分析すると、亀
裂、いわゆる「す」と呼ばれる空洞、凹みなどの欠陥
や、異硬度部分がない場合には、この円筒3の高さを
h、上下面の半径をrとしたとき、図5に示すように、
寸法h,2πr,rに応じた周波数位置に、それぞれ1
つのピーク21,22,23が立つスペクトルが得られ
る。この場合、h>2πrとすれば、周波数の低い方か
ら順に、ピーク21は、振動波Vnのスペクトル、ピー
ク22は、振動波Vcのスペクトル、ピーク23は、振
動波Vrのスペクトルとなる。
【0039】そして、円筒3に、例えば、図6に示すよ
うな主として中心線方向に沿った方向のクラック4があ
る場合には、そのスペクトルは、図7に示すようなもの
となった。すなわち、前述と同様の理由から各振動波V
n,Vc,Vrのそれぞれについて、固有周波数のもの
と、クラックの存在のために発生する周波数のものとが
生じるので、それぞれの1次のスペクトルは固有周波数
位置のピーク21,22,23と、それより周波数の低
い方のピーク24,25,26との2つに分かれる。
【0040】図7の各振動波Vn,Vc,Vrについて
のスペクトルを拡大したものを図8A,B,Cに示す。
この場合、図8Aに示すように、2つに分かれたスペク
トルのピーク21,24の周波数差Δfnは、円筒3の
上面または下面の面積Snと、クラック4を、この円筒
3の上面または下面に投影した面積Tnとの比Tn/S
nに比例したものとなる。また、図8Bに示すように、
2つに分かれたスペクトルのピーク22,25の周波数
差Δfcは、円筒3の縦断面の平均面積Scと、クラッ
ク4を、この平均断面に投影した面積Tcとの比Tc/
Scに比例したものとなる。
【0041】そして、図8Cに示すように、スペクトル
のピーク23,26の周波数差Δfrは、クラック4の
円筒3の中心線方向に向かう長さ(深さ)Deに比例し
たものとなる。
【0042】したがって、上記スペクトルのピークの周
波数差Δfn,Δfc,Δfrを測定することにより、
上記面積比Sn/Tn,Sc/Tc及び深さDeを求め
ることができる。そして、これより投影面積Tn,Tc
を求めることができるので、これら3つの値Tn,T
c,Deから被測定物である円筒3に生じたクラック4
の大きさ(容積)及び形状を判別することができる。
【0043】図8の場合には、Δfcに比べてかなりΔ
fnが小さいので、クラック4は中心線方向に沿ったも
のであることが分かり、そして、Δfcからクラック4
の中心線方向の長さが分かり、Δfrから側周面から中
心線方向に向かう深さが分かる。なお、この円筒の例の
場合、投影面積Tn及びTcから円筒に換算したクラッ
クの容積を求めることができる。そして、深さDeの情
報がを用いることにより、クラック4が円筒3におい
て、どのような形状で発生しているかを特定することが
できる。
【0044】また、円筒3に、例えば、図9に示すよう
な、横カットのクラック5がある場合には、そのスペク
トルは、図10に示すようなものとなった。図10の各
振動波Vn,Vc,Vrについてのスペクトルを拡大し
たものを図11A,B,Cに示す。この場合には、クラ
ック5は方向の大きさが微小であるので、振動波Vc
のスペクトル22は2つに分かれず、Q値が変化したも
のとなっている。
【0045】図11の場合には、Δfcが微小であるの
で、横カットのクラックであることが分かり、その大き
さがΔfnから分かり、Δfrから側周面から中心線方
向に向かう深さが分かる。
【0046】この例の場合にも、クラックでなく異硬度
部分が存在するときには、前述例と同様にしてその容
積、形状を検出することができる。
【0047】次に、クラックではなく、エアホール、ガ
スホールなどの「す」が被測定物に生じた場合を考え
る。例えば、図12に示すように、円筒の被測定物3
に、ほぼ球形の微小な「す」6が生じた場合には、この
「す」6の存在により、前記スペクトルのピーク21,
22,23の近傍の周波数範囲a部,b部,c部は、図
13及びこれらa部、b部、c部の拡大図である図15
A,B,Cに示すようになり、周波数の低い側が広が
り、Q値が低くなる。この場合、これらa部、b部、c
部のスペクトラムは、「す」がほぼ球形であるので、同
様な低い周波数側へのの広がりの傾斜を持つ。ただし、
音速と定常振動の周波数との関係で、図14に示すよう
に、高い周波数の共振系ほど、幅が広いスペクトラム波
形となる。
【0048】このことは、スペクトルのQ値は、前述し
たように、基準面の面積と、基準面への欠陥などの投影
面積との面積比に対応しているので、絶対寸法として
は、3つの方向の欠陥などの大きさが互いに等しくなっ
ていることを意味している。つまり、これは球状の
「す」の存在を意味している。換言すれば、3つの振動
波のスペクトルのQ値が劣化したとき、その3つのスペ
クトルの形状が同様の傾斜で低い周波数側に広がる形を
しているか否かをチェックすることにより、被測定物内
に発生した欠陥が、ほぼ球状の「す」であるか否かを判
定することができる。なお、「す」の大きさが大きけれ
ば、各スペクトラムのQ値の劣化ではなく、スペクトラ
ムのピークが2つに分かれるので、周波数差から球状の
「す」の判定ができるものである。
【0049】次に、図16に示すように、円筒の被測定
物3に生じた「す」6が、円筒の横断面方向に長い場合
には、この「す」6の存在により、前記スペクトルのピ
ーク21,22,23の近傍の周波数範囲a部,b部,
c部は、図17及びこれらa部、b部、c部の拡大図で
ある図19A,B,Cに示すようになる。
【0050】この場合には、図18にも示すように、a
部のスペクトラムの幅は狭く、また、b部のスペクトラ
ムの幅も比較的狭く、c部のスペクトラムの幅のみが広
くなるようなものとなる。ただし、音速と定常振動の周
波数との関係で、高い周波数の共振系ほど、幅が広いス
ペクトラム波形となるのは、前述と同様である。
【0051】また、図20に示すように、円筒の被測定
物3に生じた「す」6が、円筒の中心線方向に細長いも
のの場合には、この「す」6の存在により、前記スペク
トルのピーク21,22,23の近傍の周波数範囲a
部,b部,c部は、図21及びこれらa部、b部、c部
の拡大図である図23A,B,Cに示すようになる。
【0052】この場合には、図22にも示すように、a
部のスペクトラムの幅は狭く、b部のスペクトラムの幅
は広く、c部のスペクトラムの幅は狭いものとなる。こ
の場合にも、音速と定常振動の周波数との関係で、高い
周波数の共振系ほど、幅が広いスペクトラム波形となる
のは、前述と同様である。
【0053】さらに、図24に示すように、円筒の被測
定物3に生じた「す」6が、円筒の中心線方向に長い楕
円状のものの場合には、この「す」6の存在により、前
記スペクトルのピーク21,22,23の近傍の周波数
範囲a部,b部(この例の場合には、周波数分解能を上
げたため、c部を省略した)は、図25及びこれらa
部、b部の拡大図である図27A,Bに示すようにな
る。
【0054】この場合には、周波数分解能を上げたた
め、音速と定常振動との関係で、高い周波数の共振系か
らスペクトラムのピークが分かれる。ピークが分かれな
いときは、Q値の変化となるが、その場合、a部の傾斜
もb部の傾斜も大きいものとなる。
【0055】被測定物は以上の例で上げた形状のものに
限られず、被測定物は、相対向する面を備え、複数方向
の縦振動波が発生するものであればどのようなものでも
適用可能である。
【0056】次に、以上述べた方法を適用した欠陥の有
無の検出及びその大きさ、形状の検出装置の一実施例
を、図を参照しながら説明する。図28は、この例の装
置の一実施例を示す。被測定物31は、例えばマイクロ
コンピュータを有する制御装置32によって制御される
搬送装置33によって、測定用ステージ34上に搬入さ
れて載置される。
【0057】測定用ステージ34は、例えば硬質ゴム等
により構成される。そして、この測定用ステージ34に
被測定物31が載置されたことが、例えば測定用ステー
ジ34に設けられたセンサによって検出されると、制御
装置32は、加振装置35を駆動し、被測定物31を加
振する。この例では、加振装置35は、例えば振り子状
におもり等の衝撃物により被測定物31を、例えばイン
パルス衝撃する。おもりの駆動機構は、衝撃後、おもり
が被測定物から即座に離れるようにカム機構等により構
成される。なお、加振は、1回ではなく、複数回行なっ
てもよく、しかも、異なる複数の部位を加振するように
してもよい。
【0058】以上のようにして、加振された被測定物3
1の振動は、無接触で出力振動受信装置36のセンサ3
7で検出され、電気信号に変換され、シグナルコンディ
ショナー38にて所定の信号処理がなされる。センサ3
7は、振動を検出できるものであれば、どのようなもの
でも使用でき、変位計等を用いることもできる。もっと
も、周囲からの雑音振動をできるだけ拾わないようにす
るために、被測定物31の方向に鋭い指向性を有するも
のが好ましい。
【0059】シグナルコンディショナー38では、電気
信号が増幅され、また、不要高低域成分の除去(トレン
ドの除去)などが行われる。
【0060】出力振動受信装置36からの電気信号は、
伝送路39を介して演算処理・判定装置40に供給され
る。この演算処理・判定装置40は、例えばマイクロコ
ンピュータを有し、ソフトウェアにより後述の演算処理
及び判定動作をなすものであるが、この処理を機能ブロ
ックで示すと、図のようになる。
【0061】ところで、ここで問題にする振動は、その
被測定物の形状が持つ固有振動である。しかし、被測定
物を強制的に振動させた場合、その強制振動などが固有
振動(定常波としての縦振動)と混在することになる。
かなり大きなクラックや凹みであるならば、これらの固
有振動以外が混在していても上記方法によって欠陥を検
出することができる場合もある。しかし、通常はこれら
固有振動以外をできるだけ除去しなければ、欠陥の検出
が困難である。
【0062】そこで、この例では次のようにしてこれを
解決している。先ず、被測定物31には、粗密波である
縦振動波のほかに、密度変化を伴わない横波が生じる。
この横波は、被測定物31の重心付近を加振することに
より、発生させない、あるいは微小に押さえることがで
きる。
【0063】次に、強制振動に対しては、センサ37か
らの信号の測定開始点を、加振時から所定時間経過した
時点とすることで、影響を除去するようにする。すなわ
ち、被測定物31を加振する場合、正弦波法とインパル
ス衝撃法とがあるが、正弦波法の場合には、一定条件で
被測定物31を加振しておき、ある瞬間で、これを停止
する。そして、その停止時から少し時間経過した時点か
ら振動の測定を開始する。インパルス衝撃法の場合に
は、衝撃を与える等して加振した直後から少し時間を経
過した時点から測定を開始する。
【0064】この場合の加振停止時、あるいは衝撃時か
ら測定を開始するまでの時間は、次のようにして定める
ことができる。すなわち、被測定物31中を伝わる音波
の速度cは、そのヤング率E(弾性係数)とその物体の
密度ρによって異なり、 c2 =E/ρ の関係がある。そして、例えば、この例のインパルス衝
撃法による場合、衝撃直後からピックアップした振動の
時系列波形は図29Aのようになる。
【0065】この図29Aの波形からもわかるように、
加振後の振動は地震波の場合と同じであるので、上記の
ように速度の速い縦波や遅い波が混在しており、また、
振動に強制振動が残り、被測定物31の形状に特有の固
有振動波形になっていない。この形状に特有の固有振動
波は、例えばコマの「さいさ運動」のように、停止する
少し前に、観測されるものであると考えられる。このた
め、図29Bのような矩形波のウインドーW1 を設定
し、このウインドーW1 によって、この例では振動波を
抽出する。
【0066】すなわち、演算処理・判定処理装置40に
入力された電気信号はゲート手段41に供給される。そ
して、ウインドーW1 形成手段42からの前記のウイン
ドー信号W1 により、加振すなわち衝撃後の被測定物3
1の振動から、被測定物31の形状の固有振動成分が抽
出される。ウインドーW1 形成手段42では、制御装置
32からの加振開始の情報を受け、衝撃直後からウイン
ドーW1 の立ち上げ時点までの時間と、ウインドー幅を
設定する。図29の例では、衝撃直後から20msec経過
した時点からウインドーW1 を立ち上げ、200msecの
ウインドー幅を設定する。
【0067】以上のようにして、ウインドーW1 により
被測定物31の形状の固有振動成分が抽出される。そし
て、その固有振動部分がA/D変換手段43でデジタル
データに変換され、メモリ手段44に書き込まれる。そ
して、メモリ手段44からのこのデジタルデータが読み
出され、波形強調手段45において、このデジタルデー
タに対し、ウインドーW2 形成手段46からの強調用ウ
インドーW2 が掛けられる。この強調用ウインドーW2
は次のようなものである。
【0068】すなわち、ウインドーW1 により被測定物
31の形状に特有の固有振動波形部分を抽出したとして
も、微小なクラックや凹みや「す」は、その基本固有振
動のスペクトルに隠れてしまいやすく、前述したように
スペクトルのQ値で検出するしかなくなる。
【0069】そこで、できるだけ基本固有振動のスペク
トル波形の「裾野」の広がりを小さく、クラックや
「す」の判定をしやすくすることが考えられる。そのた
めには、スペクトルのピークの50%のところから(Q
値は変わらない)急激に減衰させるような補正をかけて
やればよい。このようにすれば、スペクトル波形の「裾
野」は狭くなり、微小なクラックや凹みであっても、そ
の微小な欠陥をスペクトルのQ値でなく、基本固有振動
スペクトルと、欠陥による振動のスペクトルとを分離し
て検出することが可能なものが多くなる。
【0070】以上のようにスペクトルを強調するために
は、ピックアップした振動波形に、次式からなる波形の
強調用ウインドーW2 を更にかければよい。
【0071】 y=acos 2 (xωt) +bcos 2 (xωt+τ)+ …+kcos 2 (xωt+nτ)+C ここで、τは時間遅れを示し、例えばλ/4(λは波
長)とされる。また、この例の場合、a=b=…=kと
され、n=0,1,2,…とされる。この強調用ウイン
ドーW2 は図29Cに示すような波形となる。
【0072】図30Aは、ピックアップした被測定物3
1の振動に対し、前述の固有振動抽出用ウインドーW1
及び強調用ウインドーW2 をかける前の振動全体部分の
スペクトルを示す。また、図30Bは、固有振動抽出用
ウインドーW1 によって抽出した振動のスペクトルを示
し、基本固有振動スペクトルと欠陥による振動のスペク
トルとの分離を観測できる。さらに、図30Cは、前述
した強調用ウインドーW2 をかけた後のスペクトル波形
であり、基本固有振動スペクトルと、クラック又は凹み
等の欠陥の振動スペクトルとがより明確に分離されるこ
とがわかる。
【0073】ウインドーW2 も、ウインドーW1 と同様
に、ウインドーW2 形成手段46において、制御装置3
2からの加振開始の情報に基づいて形成される。
【0074】こうして強調された後のデータは、スペク
トル分析手段47に供給され、スペクトル分析される。
そして、欠陥判定手段48では、以上のようにして得た
スペクトルを用いて、上述のようにして欠陥による振動
のスペクトルの存在を判別して欠陥の有無を判別し、ま
た、前記2つに分かれたスペクトルのピークの周波数差
から欠陥の大きさを判別する。
【0075】すなわち、欠陥判定手段48では、スペク
トル波形から、予め定められている各振動波Vn,V
c,Vrのスペクトルのピーク値が存在する周波数範囲
d1 ,d2 ,d3 内において、それぞれ振幅の大きいも
のから順に例えば5個までピーク値を求め、その周波数
及びピーク値を記憶する。
【0076】次に、それぞれの振動波Vn,Vc,Vr
のスペクトルについて、基本固有振動のスペクトルと、
欠陥の存在によるスペクトルとがペアになると考えられ
る周波数範囲p1 ,p2 ,p3 (p1 <d1 ,p2 <d
2 ,p3 <d3 )を、予め定めておき、この周波数範囲
p1 ,p2 ,p3 内に上記5個のピーク値の周波数値の
うち、ペアとして入るものがあるか否かサーチする。そ
して、各振動波のスペクトルについて、その1つのスペ
クトルについてでもペアを検出したら、被測定物31は
クラック有りと判別する。前述したように、他のスペク
トルは、ピークが2つに分かれずに、Q値が悪くなって
いるだけの場合もある。
【0077】そして、次に、クラック有りと検出したと
きは、各振動波のスペクトルについて、そのペアの周波
数差Δfn、Δfc,Δfrを求める。あるいは、Q値
を求める。そして、これら求めた値からクラックの大き
さ(容積)を演算する。そして、クラックの大きさが、
不良品とすべき大きさであるか否か、予め設定されたス
レッショールド値と比較され、その比較結果として良品
か不良品かの判定結果が形成される。
【0078】欠陥判定手段48は、また、前述したよう
にして、欠陥が「す」の場合には、クラックとは区別し
て検出することができる。そこで、欠陥判定手段48
は、検出された欠陥がクラックでなく、「す」の場合に
は、その大きさと、その旨の情報も形成する。
【0079】欠陥判定手段48は、求めた欠陥の種別、
大きさ、良品・不良品の判定結果の情報を制御装置32
に送る。制御装置32は、欠陥の種別、大きさを、累積
的に記憶し、その記憶内容を出力手段50に送る。出力
手段50は、これらの情報をディスプレイに表示した
り、記録紙にプリントアウトする。制御装置32は、ま
た、良品・不良品の判定結果に基づいて、被測定物が不
良品の場合には、搬送装置33に被測定物31を搬入せ
ずに、排除するような制御を行う。
【0080】欠陥でなく、異硬度部分が被測定物に存在
しても、上述と全く同様にして、その異硬度部分の存在
と、大きさを判定することができる。そして、異硬度部
分が被測定物より、硬いものである場合には、スペクト
ルが固有周波数よりも高い周波数側に分かれるピークを
有するものとなることから、欠陥や「す」などと区別す
ることができる。
【0081】なお、以上の例は、ピックアップした被測
定物の振動波をスペクトル分析して、欠陥や異硬度部分
の存在により生じる固有周波数とは異なる周波数の振動
波の存在を検出するようにしたが、ゲート手段41で抽
出した時系列波形から直接的に、前記欠陥等による振動
波成分の存在及び、前記周波数差を検出することができ
る。
【0082】すなわち、ゲート手段41の出力の時系列
波形は、前記欠陥等による振動波による変調を受けてい
ると考えられる。本願の発明者は、このことに着目し
て、例えば前記の円筒の場合において、ゲート手段41
の出力に対して、振動波Vn,Vc,Vrのそれぞれの
固有周波数付近の振動を抽出する周波数ウインドーをか
けて、その抽出した各振動波についての時系列波形を観
測した。その結果、欠陥等が存在しないときには、その
エンベロープが単調減衰であるのに対し、欠陥等が存在
するときには、そのエンベロープが正弦波であることを
確認した。しかも、その正弦波の周波数は、基本固有周
波数と、欠陥等による振動波の周波数との差であること
も確認した。
【0083】したがって、時系列波形のエンベロープが
正弦波になっているか否かにより、欠陥あるいは異硬度
部分の有無の判別を行なうことができ、前記正弦波の周
波数を求めることにより、欠陥等の大きさ及び形状を判
定することができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、被測定物を加振し、この被測定物に生じる互いに異
なる複数の伝播方向の定常波振動のそれぞれについて、
固有周波数以外の周波数成分の有無を実質的に検出し、
その周波数成分が存在する場合には、前記固有周波数
と、前記固有周波数以外の周波数成分の周波数差を、複
数の伝播方向の振動波について実質的に検出することに
より、被測定物の欠陥及び異硬度部分の大きさないし形
状を検出することができる。
【0085】したがって、この発明によれば、欠陥や異
硬度部分の存在のみでなく、その大きさや形状を知るこ
とができるので、被測定物が良品か、不良品かの判定を
所定の大きさのスレッショールド値を設定して行なうこ
とが可能になる。
【0086】そして、この発明は、非接触で、被測定物
がもつ固有の定常振動波を解析することにより、欠陥等
の有無、大きさ、形状の判定を行なうものであるので、
センサを被測定物に接触する場合のような不都合は全く
生じない。このため、安定した欠陥等の判定を行なうこ
とができる。
【0087】また、この発明によれば、被測定物に、し
わや凹凸があっても、固有振動と区別ができるものであ
れば、クラックや「す」、異硬度部分を検出して、大き
さ、形状を判別することができるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による検出方法を説明するためのスペ
クトル図である。
【図2】この発明による検出方法が適用される被測定物
の例としての直方体を示す図である。
【図3】この発明による方法によりクラックの大きさ及
び形状を検出する方法を説明するための図である。
【図4】この発明による検出方法が適用される被測定物
の例としての円筒を示す図である。
【図5】欠陥がない場合の円筒の定常振動波のスペクト
ルを示す図である。
【図6】円筒に生じたクラックの例を示す図である。
【図7】図6のクラックがある場合の円筒の定常振動波
のスペクトルを示す図である。
【図8】図7の一部をそれぞれ拡大した図である。
【図9】円筒に生じたクラックの例を示す図である。
【図10】図9のクラックがある場合の円筒の定常振動
波のスペクトルを示す図である。
【図11】図10の一部をそれぞれ拡大した図である。
【図12】円筒に生じた「す」の例を示す図である。
【図13】図12の「す」がある場合の円筒の定常振動
波のスペクトルを示す図である。
【図14】図12の「す」がある場合の各定常振動波の
スペクトラムの波形の特徴を説明するための図である。
【図15】図13の一部をそれぞれ拡大した図である。
【図16】円筒に生じた「す」の例を示す図である。
【図17】図16の「す」がある場合の円筒の定常振動
波のスペクトルを示す図である。
【図18】図16の「す」がある場合の各定常振動波の
スペクトラムの波形の特徴を説明するための図である。
【図19】図17の一部をそれぞれ拡大した図である。
【図20】円筒に生じた「す」の例を示す図である。
【図21】図20の「す」がある場合の円筒の定常振動
波のスペクトルを示す図である。
【図22】図20の「す」がある場合の各定常振動波の
スペクトラムの波形の特徴を説明するための図である。
【図23】図21の一部をそれぞれ拡大した図である。
【図24】円筒に生じた「す」の例を示す図である。
【図25】図24の「す」がある場合の円筒の定常振動
波のスペクトルを示す図である。
【図26】図24の「す」がある場合の各定常振動波の
スペクトラムの波形の特徴を説明するための図である。
【図27】図25の一部をそれぞれ拡大した図である。
【図28】この発明の方法を適用した欠陥検出装置の一
実施例のブロック図である。
【図29】図28の一部の動作説明のための図である。
【図30】図28の一部の動作説明のための図である。
【符号の説明】
11,12,13 固有周波数のスペクトルのピーク 14,15,16 欠陥の存在による周波数成分のスペ
クトルのピーク 21,22,23 固有周波数のスペクトルのピーク 24,25,26 欠陥の存在による周波数成分のスペ
クトルのピーク Vx,Vy,Vz 直方体の場合の互いに伝播方向が異
なる縦振動波 Vn,Vc,Vr 円筒の場合の互いに伝播方向が異な
る縦振動波 Δfx,Δfy,Δfz 2つに分かれたスペクトルの
周波数差 Δfn,Δfc,Δfr 2つに分かれたスペクトルの
周波数差

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物を加振し、この被測定物に生じ
    る互いに異なる複数の伝播方向の定常波振動のそれぞれ
    について、前記被測定物により定まる固有周波数以外
    に、欠陥や異硬度部分の存在による発生する周波数成分
    の有無を実質的に検出して、前記被測定物の欠陥及び異
    硬度部分の有無を検出すると共に、 前記複数の定常波振動のそれぞれについて、前記固有周
    波数と、前記欠陥や異硬度部分の存在による周波数成分
    との周波数差あるいは前記固有周波数付近のスペクトル
    のQ値を、実質的に検出し、 この複数個の周波数差あるいはQ値から、前記被測定物
    の欠陥及び異硬度部分の大きさないし形状を検出するよ
    うにした欠陥及び異硬度部分の検出方法。
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