JP3327303B2 - 被測定物の寿命予測方法及び装置 - Google Patents

被測定物の寿命予測方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被測定物の劣化の程
度を検知して、当該被測定物の寿命を予測することがで
きるようにした被測定物の寿命予測方法及びその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】機械や製品の部品に亀裂、空洞、凹みな
どの欠陥があると、この部品の破壊により重大な危険を
招くおそれがある。そこで、これら亀裂、空洞、凹み等
の欠陥を有する部品は、機械や製品の組み立て製造前
に、検出して取り除くことが望ましい。
【0003】この種の欠陥等を検出するためには、従
来、被破壊検査方法が知られており、例えば、超音波の
反射による方法、AE(アコースティックエミッショ
ン)による亀裂発生時の音による検出方法、CCDカメ
ラによる観測法、X線写真法、カラーチェック法があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な欠陥等の検出方法は、被測定物に欠陥等が生じている
か否かを検知するものであって、その被測定物があとど
のくらい安全に使用可能であるかという被測定物の寿命
を知るためには不向きである。
【0005】しかし、部品は使用により徐々に劣化して
ゆくものであり、例えばタービンエンジンに使用されて
いるタービンブレード(翼)などの場合、その寿命を予
測して、欠陥等が生じる前の適切な時期に早期に交換し
て、重大な事故の発生を未然に防ぐことが重要である。
【0006】この発明は、以上の点にかんがみ、被測定
物の劣化の程度を検知して、その寿命を予測することが
できる被破壊検査方法及びその装置を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】被測定物を加振すると、
この被測定物には、一般に、縦波(縦振動)、横波、ね
じれ波(ねじれ振動)の三者が対になって生じる。説明
を容易にするため、例えば、図2Aに示すような、直径
d、長さhの円筒物1を考える。今、この円筒物1につ
いて長さΔhの微小単位円筒2を想定したとき、この円
筒物1を加振すると、図2B、C、Dに示すように、単
位円筒2が変化する3種類の振動波を生じる。
【0008】すなわち、図2Bは、縦波を説明するもの
であり、この縦波は、単位円筒2が長さ方向にのみ変化
するように振動する波である。この縦波の周波数は、円
筒物1の対向円形端面間の長さに応じたものとなる。つ
まり、周波数をf、音波の速度をcとすると、 f=c・n/2h …… (1) となる。なお、nは高調波の次数を示す。
【0009】また、図2Cは、横波を説明するものであ
り、この横波は、単位円筒2が長さΔhは変えずに径d
方向にのみ変化するように振動する波である。さらに、
図2Dは、ねじれ波を説明するものであり、このねじれ
波は、一方の円形端面から他方の円形端面に伝播すると
き、円筒の中心線を回転中心とするねじれ回転を生じる
波であり、横波と共に生じる。
【0010】以上説明した各振動波は、被測定物の形状
及び大きさに応じて定まる周波数となる。そこで、加振
された被測定物の振動を、非接触でピックアップし、そ
のピックアップされた振動をスペクトル分析すると、縦
波は、図3Aに示すように、周波数fa1の位置に1次の
スペクトルが、周波数fa2の位置に2次のスペクトル
が、…それぞれ現れる。また、横波は、図3Bに示すよ
うに、周波数fb1(>fa1)の位置に1次スペクトル
が、周波数fb2(>fa2)の位置に2次のスペクトル
が、…それぞれ現れる。さらに、ねじれ波は、図3Cに
示すように、周波数fc1(>fb1>fa1)の位置に1次
スペクトルが、周波数fc2(>fb2>fa2)の位置に2
次のスペクトルが、…それぞれ現れる。なお、実際的に
は、図3Dに示すように、3つの振動波が加わった周波
数スペクトル分布図が得られる。
【0011】この発明の発明者による研究の結果、各振
動波のn次のスペクトルの周波数と、(n+1)次のス
ペクトルの周波数との差Δfaに注目すると、この差Δ
faは被測定物の劣化と1対1に対応しており、劣化が
進むにつれて、差Δfaは指数関数的に大きくなるもの
であることが判明した。
【0012】これは、次のように考察することができ
る。すなわち、加振により被測定物には、それに固有の
定常波振動を生じ、その振動のため、前述したように、
その形状及び大きさにより定まる固有周波数位置に立つ
1次、2次、…のスペクトルを観測できる。そして、被
測定物の劣化の程度が変わらなければ、各スペクトルが
立つ周波数位置は変わらない。
【0013】しかし、一般に被測定物の劣化が進行する
と、物質を構成する粒子が粗大化したり、硬化したり
し、この劣化が所定以上進むと、亀裂や欠落を生じる。
【0014】劣化に従って粒状が粗大化する状況を、図
4に示す。すなわち、図4Aは、劣化のない良好な状態
の試料の粒状を示すものであり、図4Bは、劣化が進ん
だ試料の粒状を示すものである。
【0015】また、試料(鋳造物)が劣化のために硬化
した状態を図5に示す。すなわち、図5Aは、健全な試
料の状態を示しており、図5Bは劣化による硬化のた
め、球状に黒鉛が偏析した状態を示している。なお、図
4及び図5は、試料の拡大写真を2値像として図面化し
たものである。
【0016】以上のような粗大化の度合いがスレッショ
ールド値を越えたり、黒鉛の偏析が進行すると、欠陥が
生じる。
【0017】そして、粒子の粗大化や硬化が生じると、
物質中を伝播する音波の速度が速くなり、高次の振動ほ
ど、より高い周波数となる。このため、n次のスペクト
ルの立つ周波数と、(n+1)次のスペクトルの立つ周
波数との差Δfaは、劣化が進むほど、大きくなると考
えられる。
【0018】また、縦波と、ねじれ波の同じ次数のスペ
クトルの周波数差Δfbに注目すると、この周波数差も
被測定物の劣化と1対1に対応しており、劣化が進むに
つれて、指数関数的に大きくなるものであることが判明
した。
【0019】この発明による被測定物の寿命予測方法
は、上記の研究結果に基づくもので、被測定物を加振
し、その被測定物に生じる縦波、横波、ねじれ波のうち
のいずれかのn次のスペクトルが立つ周波数と、(n+
1)次のスペクトルが立つ周波数との差Δfaの変化に
より上記被測定物の劣化を検知して、上記被測定物の寿
命を予測することを特徴とする。
【0020】また、被測定物を加振し、その被測定物に
生じる縦波のスペクトルが立つ周波数と、ねじれ波のス
ペクトルが立つ周波数との差Δfbの変化により上記被
測定物の劣化を検知して、上記被測定物の寿命を予測す
ることを特徴とする。
【0021】
【作用】上記の構成のこの発明においては、被測定物を
加振して得た振動をスペクトル分析し、上記差Δfaあ
るいはΔfbを求める。この求めた差ΔfaあるいはΔ
fbから、予め求めておいた上記差ΔfあるいはΔfb
と劣化の程度との関係を参照することにより、安全率を
見込んで、あとどのくらい寿命があるかを予測する。
【0022】
【実施例】以下、この発明による一実施例を図を参照し
ながら説明する。この発明の発明者は、チタンを主成分
とする材料のタービンブレードについて、その劣化につ
いて研究した。この場合、タービンブレードを加振した
ときに生じる上述した3種の定常波振動のうちの縦波に
ついて着目してスペクトル分析を行った。
【0023】この場合、ブレードの長手方向(縦波の伝
播方向)に直交する端面の一方に衝撃を加えることによ
り、ブレードを加振した。このような加振方法による
と、横波とねじれ波のエネルギーは、縦波のそれに比し
て微小になり、ブレードの振動をピックアップして、ス
ペクトル分析したとき、縦波のみを容易に抽出すること
ができる。
【0024】また、前述したように、縦波は、長手方向
に直交する互いに対向する端面間の長さhが分かれば、
前述の式(1)から、その周波数が分かり、スペクトル
分析すると、その周波数位置にスペクトルのピークが現
れる。
【0025】こうして得られる縦波の、例えば、1次の
スペクトルが立つ周波数f1と、2次のスペクトルが立
つ周波数f2との差Δfについて、タービンブレードの
使用回数(または使用時間)との関係を計測した結果、
図6に示すような関係曲線を得た。この曲線の関数は、 Δf=exp(am) ……(2) で表される指数関数である。ここで、aはタービンブレ
ードの大きさに応じた値、mはタービンの使用回数であ
る。以下、この曲線を寿命予測曲線と呼ぶことにする。
【0026】すなわち、この図6の寿命予測曲線から、
タービンブレードの使用回数が増加して劣化してゆくに
従って、周波数差Δfが指数関数的に上昇することが分
かった。そして、この指数関数上において、周波数差Δ
fが所定のスレッショールド値thを越えると、タービ
ンブレードに亀裂などの欠陥が生じてしまうことが判明
した。
【0027】したがって、例えば船舶のガスタービンに
使用されたタービンブレードを、その使用後、衝撃法な
どの加振方法によって加振し、その振動をピックアップ
して、スペクトル分析して、前記周波数差Δfを求め、
この周波数差Δfが、前記の寿命予測曲線上、どの位置
にあるかを調べることにより、当該タービンブレードの
寿命を予測することができる。
【0028】縦波のスペクトルの周波数位置を知るため
には、式(1)から明らかなように、縦波の伝播方向に
直交し、互いに対向する端面、つまり長手方向の2端面
間の距離hを、パラメータとして知っておく必要があ
る。上述のように加振すると、縦波のみを取り出すこと
ができので、音速cが分かれば、被測定物を計測しなく
ても、この値hは、式(1)から求めることができる。
なお、音速cは、例えば超音波を被測定物に当て、その
反射音を測定するなどの従来の方法で測定が可能であ
る。
【0029】また、一般に、物質の重心位置で衝撃を加
えることで加振すると、その物質の振動としては、殆ど
横波のみが発生する。そこで、予め、被測定物の重心位
置を加振して、横波が立つスペクトルの周波数を求めれ
ば、式(1)と同様の式から、被測定物の横波の伝播方
向の長さ(例えば、図2の円筒の場合には、その直径
d)を知ることができる。
【0030】こうして、被測定物の長手方向の2端面間
の距離hと、これに直交あるいは交差する方向(横波の
伝播方向)の長さを知ることができるので、被測定物の
大きさを実際に計測しなくても、単に、被測定物に対し
て加振を複数回、所定箇所において、行うことにより、
当該被測定物の大きさを知ることができる。そして、被
測定物の大きさが分かれば、上述の寿命予測曲線を示す
関数exp(am)の、aが判明するので、求めた周波
数差Δfとから、上記の関係式(2)を用いて使用回数
m、つまり劣化の程度を認識することができ、これから
あとどれくらい使用可能であるかの寿命を予測すること
ができる。
【0031】次に、以上述べた方法を適用した寿命予測
装置の一実施例を、図を参照しながら説明する。図1
は、この例の装置の一実施例を示し、11は被測定物、
12は加振装置、13は、例えばマイクロコンピュータ
を有する制御装置である。
【0032】制御装置13は、加振装置12を駆動し、
被測定物11を加振する。この例では、加振装置12
は、例えば振り子状におもり等の衝撃物により被測定物
11を、例えばインパルス衝撃する。おもりの駆動機構
は、衝撃後、おもりが被測定物から即座に離れるように
カム機構等により構成される。なお、加振は、1回では
なく、複数回行なってもよく、しかも、異なる複数の部
位を加振するようにしてもよい。
【0033】また、被測定物の大きさを測定して、長さ
h、dなどの値をパラメータとして装置に入力して、定
数aを設定するのではなく、上述したように、加振によ
るスペクトルから上記の値を算出する場合には、それぞ
れその値の算出のための加振を行うものである。
【0034】以上のようにして、加振された被測定物1
1の振動は、無接触で出力振動受信装置14のセンサ1
5で検出され、電気信号に変換され、シグナルコンディ
ショナー16にて所定の信号処理がなされる。センサ1
5は、振動を検出できるものであれば、どのようなもの
でも使用でき、変位計等を用いることもできる。もっと
も、周囲からの雑音振動をできるだけ拾わないようにす
るために、被測定物11の方向に鋭い指向性を有するも
のが好ましい。
【0035】シグナルコンディショナー16では、電気
信号が増幅され、また、不要高低域成分の除去(トレン
ドの除去)などが行われる。
【0036】出力振動受信装置14からの電気信号は、
演算処理・判定装置20に供給される。この演算処理・
判定装置20は、例えばマイクロコンピュータを有し、
ソフトウェアにより後述の演算処理及び判定動作をなす
ものであるが、この処理を機能ブロックで示すと、図の
ようになる。
【0037】ところで、ここで問題にする振動は、その
被測定物の形状が持つ固有振動である。しかし、被測定
物を強制的に振動させた場合、その強制振動などが固有
振動(定常波としての縦振動)と混在することになる。
そこで、これら固有振動以外をできるだけ除去すること
が望ましい。この例では次のようにしてこの要求を満た
している。
【0038】先ず、寿命予測のための被測定物11の加
振は、上述したように、粗密波である縦波が優勢になる
ように、縦波の伝播方向において互いに対向する端面の
一方に衝撃を与えることにより行う。
【0039】次に、強制振動に対しては、センサ15か
らの信号の測定開始点を、加振時から所定時間経過した
時点とすることで、影響を除去するようにする。すなわ
ち、被測定物11をインパルス衝撃法により加振する場
合には、衝撃を与える等して加振した直後から少し時間
を経過した時点から測定を開始する。
【0040】この場合の衝撃時から測定を開始するまで
の時間は、次のようにして定めることができる。すなわ
ち、被測定物11中を伝わる音波の速度cは、そのヤン
グ率E(弾性係数)とその物体の密度ρによって異な
り、 c2 =E/ρ の関係がある。そして、例えば、この例のインパルス衝
撃法による場合、衝撃直後からピックアップした振動の
時系列波形は図7Aのようになる。
【0041】この図7Aの波形からもわかるように、加
振後の振動は地震波の場合と同じであるので、上記のよ
うに速度の速い縦波や遅い波が混在しており、また、振
動に強制振動が残り、被測定物11の形状に特有の固有
振動波形になっていない。この形状に特有の固有振動波
は、例えばコマの「さいさ運動」のように、停止する少
し前に、観測されるものであると考えられる。このた
め、図7Bのような矩形波のウインドーW1 を設定し、
このウインドーW1 によって、この例では振動波を抽出
する。
【0042】すなわち、演算処理・判定処理装置20に
入力された電気信号はゲート手段21に供給される。そ
して、ウインドーW1 形成手段22からの前記のウイン
ドー信号W1 により、加振すなわち衝撃後の被測定物1
1の振動から、被測定物11の形状の固有振動成分が抽
出される。ウインドー形成手段22では、制御装置13
からの加振開始の情報を受け、衝撃直後からウインドー
W1 の立ち上げ時点までの時間と、ウインドー幅を設定
する。図7の例では、衝撃直後から20msec経過した時
点からウインドーW1 を立ち上げ、200msecのウイン
ドー幅を設定する。
【0043】以上のようにして、ウインドーW1 により
被測定物11の形状の固有振動成分が抽出される。そし
て、その固有振動部分がA/D変換手段23でデジタル
データに変換され、メモリ手段24に書き込まれる。そ
して、メモリ手段24からのこのデジタルデータが読み
出され、スペクトル分析手段25に供給され、スペクト
ル分析される。
【0044】そして、寿命予測判定手段26では、先
ず、大きさに関する情報の算出のための加振の際に、以
上のようにして得たスペクトルの周波数から、被測定物
の大きさに関する情報を算出し、式(2)における定数
aを算出する。
【0045】この寿命予測判定手段26に対しては、寿
命予測曲線メモリ27が接続されている。この寿命予測
曲線メモリ27には、被測定物の大きさに関する定数a
をパラメータとして、複数の寿命予測曲線の情報が蓄え
られている。この情報には、安全率を見込んだ寿命のス
レッショールド値も含まれている。
【0046】そして、寿命予測判定手段26は、上記の
ようにして、求められた前記定数aを元に、この定数a
の寿命予測曲線の情報をメモリ27から読み出し、例え
ば内蔵のバッファメモリに蓄える。
【0047】そして、寿命予測のための加振の際に得た
スペクトル分析手段25からのスペクトルから、縦波の
1次のスペクトルと2次のスペクトルを検出し、両スペ
クトルの立つ周波数の差Δfを算出する。そして、この
算出した周波数差Δfと、バッファメモリに記憶した寿
命予測曲線とを照合し、スレッショールド値を参照して
寿命を予測する。そして、その予測結果、例えば使用可
能回数や時間の情報を、制御装置13に送る。
【0048】制御装置13は、予測結果を出力手段30
に送る。出力手段30は、予測結果の使用可能回数や使
用可能時間の情報をディスプレイに表示したり、記録紙
にプリントアウトする。あるいは、音声により知らせ
る。
【0049】なお、以上の例は、被測定物を加振するこ
とで生じる定常波振動のうちの縦波の1次のスペクトル
と2次のスペクトルとの周波数差から被測定物の寿命を
予測するようにしたが、2次以上の高次のスペクトルの
周波数差を用いることもできる。また、縦波ではなく、
横波、あるいはねじれ波を用いることもできる。
【0050】一般に物質の重心位置で衝撃を加えること
で加振すると、その物質の振動としては、殆ど横波のみ
が発生するので、この加振方法を採用すれば、横波のみ
を容易に抽出して寿命予測を行うことができる。また、
上述したように、縦波は長手方向の長さから容易にその
周波数位置を知ることができるので、そのスペクトル位
置を基準にして、横波、ねじれ波を分離して検出するこ
とも可能である。
【0051】また、縦波と、ねじれ波の周波数差を検査
することにより、上述と同様にして、被測定物の寿命予
測を行うことができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、被測定物を加振したときに、この被測定物に生じる
定常波振動のスペクトルのn次のスペクトルと(n+
1)次のスペクトルとの周波数差Δf、あるいは縦波
と、ねじれ波の周波数差Δfが、被測定物の劣化の程度
に応じて変化することを利用して、前記周波数差Δfを
求めることにより、被測定物の寿命を予測することがで
きる。
【0053】この発明の場合には、被測定物を加振し、
その結果生じる被測定物の定常波振動を、非接触でピッ
クアップして解析することにより、寿命を予測すること
ができるので、センサを被測定物に接触する場合のよう
に、被測定物に傷を付けたり、寿命予測のために、被測
定物を劣化させてしまうようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による被測定物の寿命予測装置の一実
施例のブロック図である。
【図2】被測定物に生じる定常波振動を説明するための
図である。
【図3】被測定物に生じた定常波のスペクトル分布を説
明するための図である。
【図4】被測定物の劣化の度合いの例を示す図である。
【図5】被測定物の劣化の度合いの例を示す図である。
【図6】この発明の要部の説明のための図である。
【図7】図1の例の一部の説明のための図である。
【符号の説明】
11 被測定物 12 加振装置 14 出力振動受信装置 25 スペクトル分析手段 26 寿命予測手段 27 寿命予測曲線メモリ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物を加振し、その被測定物に生じ
    る縦波、横波、ねじれ波のうちのいずれかのn次のスペ
    クトルが立つ周波数と、(n+1)次のスペクトルが立
    つ周波数との差Δfの変化により上記被測定物の劣化の
    程度を検知して、上記被測定物の寿命を予測するように
    した被測定物の寿命予測方法。
  2. 【請求項2】 上記被測定物を加振することにより生じ
    る縦波のn次のスペクトルが立つ周波数と、(n+1)
    次のスペクトルが立つ周波数との差Δfの変化により上
    記被測定物の劣化の程度を検知して、上記被測定物の寿
    命を予測するようにした請求項1に記載の被測定物の寿
    命予測方法。
  3. 【請求項3】 上記被測定物を加振することにより生じ
    る縦波のスペクトルが立つ周波数と、ねじれ波のスペク
    トルが立つ周波数との差Δfの変化により上記被測定物
    の劣化の程度を検知して、上記被測定物の寿命を予測す
    るようにした請求項1に記載の被測定物の寿命予測方
    法。
  4. 【請求項4】 被測定物を加振する加振手段と、 上記被測定物の振動をピックアップし、電気信号に変換
    するピックアップ手段と、 このピックアップ手段からの信号を受け、上記被測定物
    の定常波振動をスペクトル分析し、縦波、横波、ねじれ
    波のうちのいずれかの波のn次のスペクトルが立つ周波
    数と、(n+1)次のスペクトルが立つ周波数との差Δ
    fを求める手段と、 上記差Δfと、上記被測定物の使用状況との関係曲線か
    ら上記被測定物の劣化の程度を検知して寿命を予測する
    予測手段と、 上記予測の結果を出力する出力手段とを備える被測定物
    の寿命予測装置。
  5. 【請求項5】 被測定物を加振する加振手段と、 上記被測定物の振動をピックアップし、電気信号に変換
    するピックアップ手段と、 このピックアップ手段からの信号を受け、上記被測定物
    の定常波振動をスペクトル分析し、縦波のスペクトルが
    立つ周波数と、ねじれ波のスペクトルが立つ周波数との
    差Δfを求める手段と、 上記差Δfと、上記被測定物の使用状況との関係曲線か
    ら上記被測定物の劣化の程度を検知して寿命を予測する
    予測手段と、 上記予測の結果を出力する出力手段とを備える被測定物
    の寿命予測装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の装置におい
    て、 上記予測手段は、上記被測定物の使用状況と上記差Δf
    との関係曲線を示す情報を記憶する記憶手段を有してお
    り、 上記記憶手段の情報を参照して、上記求められた差Δf
    から、上記被測定物の寿命を予測するようにした被測定
    物の寿命予測装置。
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