JPH0684755B2 - ベ−ンポンプ - Google Patents

ベ−ンポンプ

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JPH0684755B2
JPH0684755B2 JP60073672A JP7367285A JPH0684755B2 JP H0684755 B2 JPH0684755 B2 JP H0684755B2 JP 60073672 A JP60073672 A JP 60073672A JP 7367285 A JP7367285 A JP 7367285A JP H0684755 B2 JPH0684755 B2 JP H0684755B2
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vane
dead center
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vane pump
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ジークフリート・ヘアテル
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Barmag Barmer Maschinenfabrik AG
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C21/00Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
    • F01C21/08Rotary pistons
    • F01C21/0809Construction of vanes or vane holders
    • F01C21/0818Vane tracking; control therefor
    • F01C21/0854Vane tracking; control therefor by fluid means
    • F01C21/0872Vane tracking; control therefor by fluid means the fluid being other than the working fluid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/30Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
    • F04C18/34Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members
    • F04C18/344Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member
    • F04C18/3441Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member the inner and outer member being in contact along one line or continuous surface substantially parallel to the axis of rotation

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はベーンポンプであって、一対のフック状のベー
ンが設けられていて、該ベーンが、ロータに設けられた
案内スリットにスライド式に重なり合って位置してい
て、互いの間に圧力室を形成しており、該圧力室が、オ
イル供給通路に接続されており、しかも前記両ベーンの
重なり合って位置する両ステムが、前記案内スリットの
幅に適合した同一の厚さを有している形式のものに関す
る。
従来の技術 この種のベーンポンプは例えば実公昭26-6486号公報に
基づき公知である。
本発明が解決しようとする問題点 一般のベーンポンプと同様にこの種のベーンポンプで
も、ロータのいかなる回転位置においてもベーンがケー
シングの内周面に密に接触し、このことのためにベーン
が常時繰返し半径方向に没入しかつ突出しなければなら
ないという問題が生じる。公知ベーンポンプにおいて
は、ベーンの全長がケーシング半径に等しく、従つて最
大となるロータ回転位置(ロータの最大位置)、換言す
ればベーンが完全にロータのスリツト内に没入する位置
(下死点)において、ベーンの重心とロータの中心点と
の間隔が著しくわずかであるか又はベーンの重心がロー
タ軸の向う側に位置するために、ロータの或る回転範囲
では十分な遠心力がベーンに作用せず、従つてケーシン
グ周壁へのベーン頭の当付けが保証されない。
それゆえ公知ベーンポンプでは、両ベーンがばねによつ
て互いに支持される。しかし、このようにすることの欠
点は、ベーンが下死点から突出するのにばね力を是非と
も必要とするロータ位置(ロータの最大位置)において
ばね力が最小となることにある。その反面、ベーン全長
が最小となるロータの最大位置に対してロータを角90°
回転させた位置(ロータの最小位置)では、ばね力が最
大となり、しかもベーンの重心は回転軸を境として突出
側に在る。このためベーン頭に作用する遠心力はロータ
の最小位置以後、不必要に最大ばね力によつて支援され
る。これによつて高められる摩擦によつて、損失出力が
増大する。
そこで本発明の課題は、遠心力がベーンの突出運動を生
ぜしめるには不十分な間だけ、ベーンの突出運動を支援
する付加的な力をベーンに作用させるようにすることに
ある。
問題点を解決した本発明の手段 上記課題を解決した本発明の構成は、前記一対のベーン
に前記圧力室として働く2つのフック室が形成されてお
り、両フック室が交互にオイル供給通路に接続するよう
になっており、それぞれ一方のベーンのステム足部が、
他方のベーンのフック頭と共に、各1つのフック室を形
成しており、両フック室が、それぞれ下死点前角90°か
ら下死点後角90°までの回転範囲で前記案内スリット内
に没入するようになっており、各フック室が、下死点前
角90°から下死点までのロータの部分回転時にオイルを
充てんされ、かつ下死点から下死点後角90°までの部分
回転時に絞りを介して排出されることにある。
本発明の作用 本発明構成によれば、フツク室(要するに一方のベーン
のフツク頭と他方のベーンのステム足部との間の立方状
のスペース)がロータの最小位置(下死点前角90°の位
置)でロータの案内スリツト内へ没入する。これによつ
てフツク室があらゆる側で気密に閉鎖される。さらにフ
ツク室は本発明によれば下死点前角90°の位置と下死点
との間でオイルによつて充てんされる。これは、フツク
室がこの回転範囲では容積を増大させる−なぜならばベ
ーン全長が増大するから−ことによつて効果的に行なわ
れる。従つて、漏れがあつても、十分な潤滑オイルがフ
ツク室内へ吸込まれる。フツク室は、1個所で又は回転
範囲の一部分にわたつて、又は下死点前角90°の位置と
下死点との間の全回転範囲にわたつて、オイル源有利に
は潤滑オイル源に接続される。さらに本発明によればフ
ツク室は下死点と下死点後の次の最小位置(下死点後角
90°)との間の回転範囲内でポンプ内室又は外部特に潤
滑油タンクへ絞りを介して接続される。その場合、下死
点と下死点後の最小位置との間の回転範囲内でのフツク
室の容積減少に基づき、フツク室内に十分な圧力が生
じ、これによつてベーンが突出してケーシング壁に圧着
されるように絞りが設計される。
下死点前の最小位置においてフツク室が案内スリツト内
へ没入すると同様に、下死点後の最小位置ではフツク室
が再び案内スリツトから突出し、その結果、遅くともこ
の最小位置では、突出するベーンへの付加的な圧力負荷
が消失する。
本発明によればさらに、下死点と下死点後角90°位置と
の間の回転範囲にわたつて、可変絞りを備えた流出口が
設けられる。この可変絞りは特別には、下死点後の最小
位置到達前にフツク室内の圧力が急激に消失するように
形成されることができる。このため、付加的な流出口、
例えばフツク頭の前側に設けた半径方向に制限されたノ
ツチの形状の流出口を設け、これによつてフツク室をケ
ーシング内室に早目に接続することもできる。
フツク室へのオイル供給並びにフツク室からの絞り可能
なオイル排出は例えばケーシング端壁に設けた溝によつ
て行なうことができ、その場合、この溝の横断面を所望
の絞り作用に応じて可変となすとともに、下死点前の最
小位置と下死点後の最小位置との間でフツク室によつて
なぞられる部分円にわたつてこの溝を延在させるのがよ
い。
さらにオイル供給及び絞り可能なオイル排出はロータの
端壁に切欠を設けることによつて行なうこともできる。
この切欠の外径は、90°の位置と下死点との間で切欠が
フツク室によつてなぞられるような寸法に設計される。
これによつてフツク室はオイル供給部に接続される。下
死点通過後、フツク室内のオイルはこの切欠を通つてフ
ツク室から押出される。切欠の制限された深さによつて
所望の絞り作用が生じる。切欠は半径方向で深さを異に
すると有利である。その場合、切欠の外側範囲で深さを
最大とし、これによつて下死点後の最小位置の直前では
オイルがほとんど絞られずにフツク室から排出されるよ
うにするのがよい。
本発明の有利な実施態様では、下死点後の最小位置の直
前で少なくとも1つの端壁がほぼ半径方向に向いた溝又
は切欠を備えており、この切欠がこの回転範囲でのベー
ンの没入時にフツク室によつてなぞられる。
本発明ベーンポンプは有利には真空ポンプとして例えば
特に燃料噴射式の自動車のブレーキ倍力装置又はサーボ
装置のために使用される。その場合の利点は、吐出能力
が著しく大きいにもかかわらず極めて小形の構造が得ら
れ、しかも本発明によれば損失出力がわずかであること
にある。
空気ポンプ又は真空ポンプとして使用される場合、ポン
プの「冷間スタート」を可能ならしめるためにさらに手
段が設けられる。「冷間スタート」時の問題点は、潤滑
オイルの粘ちよう性にある。さらに停止時にはオイルの
不純物が固着し、そのためベーンの運動が妨げられる。
これを回避するために、ベーンのステム足部又はフツク
頭下面に、制限された作用量を有するばねをフツク室内
に配置し、これによつて、最小位置並びにこの最小位置
の前及び後のできるだけわずかな回転範囲において両ベ
ーンを弾性的に押し拡げるのがよい。ばねとしては特
に、冷たい状態でフツク室内へ突入するように設計され
たバイメタルばねが使用される。
ロータの案内スリツト内へ没入する両フツク室又は一方
のフツク室を圧力オイルによつて負荷することによつて
冷間スタートを行なうことも可能である。
本発明の有利な1実施態様では、真空ポンプとして役立
てられるベーンポンプが潤滑オイルによつて無圧で潤滑
される。しかし、その場合、冷寒時に閉鎖する弁装置が
設けられる。この効果は例えば冷寒時の長さのコントラ
スト又はバイメタル効果によつて得ることができる。
潤滑オイルによつて潤滑されるポンプの別の実施態様で
は、ベーンを終端位置から突出させるために潤滑オイル
の圧力が利用される。その場合このポンプは、特に燃料
噴射式自動車のブレーキ倍力装置又はエンジンの潤滑系
に接続されるサーボモータの駆動のための真空ポンプと
して使用される。
この真空ポンプでも、ケーシング、ロータ及びベーン
は、フツク室が下死点前角90°と下死点後角90°との間
の回転範囲でロータの案内スリツト内へ没入するように
設計される。この回転範囲でフツク室はオイル供給導管
を介して潤滑オイル源、特に潤滑オイルポンプに接続さ
れる。このために、ロータの端面又はケーシングの端面
に−すでに述べたように−円板状の切欠が設けられ、こ
の切欠にオイル供給通路が開口し、この切欠が、ロータ
の案内スリツト内にフツク室が没入した後にこのフツク
室とオーバラツプする。オイル供給孔は有利にはロータ
に対して同軸的に配置される。このような構成では、潤
滑オイルが低圧下のポンプ室内へ吸込まれる。さらに、
この種の真空ポンプでは、排出室にもチエツク弁が設け
られ、それゆえ、排出室も同様に、適当な圧縮によつて
排出室内に外圧が得られるまでの間はいつでも真空下に
ある。この構成でも、真空ポンプの出力要求が削減され
る。なぜならば、ベーンの両側に作用する圧力差が著し
くわずかであるからである。しかしこれにより、オイル
が排出室内へ吸込まれる危険が生じる。従つてポンプの
オイル要求量が高まる。これは自動車エンジンのその他
の潤滑個所のオイル欠乏を招く。これは特にエンジンが
高回転数で運転され、従つてポンプが不必要に大きな真
空を生ぜしめるときに生じる。
オイル供給を制限し、適度なオイル流を得るために、両
ベーンのステムに凹設部を設け、この凹設部をステム足
部のところからベーンの半径方向の部分長にわたり延在
せしめ、この凹設部と、ロータに対して同軸的なオイル
供給孔とのオーバラツプによつて、オイル供給孔とフツ
ク室との間のオイル流を、凹設部の端縁とオイル供給孔
との協働によつてロータの回転位置に依存して制御する
ように構成することができる。
このようにすれば、摩耗を促進させかつ出力を浪費する
不必要に大きな接触圧並びにポンプの吸込室又は排出室
又はエンジンの油槽内への不所望なオイル流出を生ぜし
めることなくオイル圧によつてベーンの突出運動を充分
に支援することができるように、フツク室をオイルによ
つて負荷することができる。
ベーンのこの凹設部は、オイル供給孔とフツク室との接
続がロータの案内スリツト内へのフツク室の没入直後に
開放制御されかつ案内スリツトからのフツク室の突出直
前に閉鎖制御されるように設計される。
凹設部は有利には各ベーンの一方又は両方の端面に設け
た切欠として形成される。同様にこの切欠は各ベーン
の、フツク頭とは逆の側の背面に形成されてもよい。両
ベーンを互いに接触させる圧着力に作用することなく、
ベーンのステム足部のところからベーンの半径方向の部
分長にわたつて各ベーンの一方又は両方の端縁に切取部
を形成してもよい。
すでに説明したように、オイル供給孔をロータに対して
同軸的にケーシング端壁に設けることができる。この構
成ではロータに、それもロータの案内スリツトのスリツ
ト幅に比して大きな直径を有するオイル供給孔が設けら
れると有利である。このようにすれば、ベーン対の各側
に半月状の通路が形成される。切欠若しくは切取部は一
時的にこの半月状の通路をフツク室に連通させる。
ベーンの端縁のこの切欠によつて、切欠とオイル供給孔
とのオーバラツプを適当に設計すれば、フツク室へのオ
イル供給量が制御できるばかりでなく、特別重要なこと
は、切欠相互のオーバラツプの適当な設計によつて、オ
イル供給孔からケーシング内へのオイル流をも制御する
ことができることである。特別には、両方のベーンの切
取部がベーンの死点位置ではオーバラツプしないことで
ある。両ベーンの死点位置では、一方のフツク室が完全
にロータから突出する。この位置では、ベーンがその全
幅で対向して位置し、そのため切取部が互いにオーバラ
ツプしないことによつて、オイル供給導管と突出したフ
ツク室との接続が阻止される。
オイル供給孔とケーシングとの間の充分なシール作用を
得るために、切欠若しくは切取部とオイル供給孔とのオ
ーバラツプが生じる前にフツク室がロータの案内スリツ
ト内へ没入しなければならない。これは有利には角15°
手前で行なわれなければならない。
フツク室内に閉じられたオイルが、ロータの案内スリツ
トからのフツク室の突出時にケーシング内、特に排出室
内に流出するのを妨げてはならない。ベーンをケーシン
グ及びロータに対して潤滑するためにこのようなオイル
の流出が必要である。しかし、このオイルが流出口から
再びエンジンのクランク室内へ戻ることは回避されなけ
ればならない。なぜならば、一面では流出口特に排出弁
からのこのオイル量の流出が著しい出力損失を招くから
であり、他面において、その他のアクチユエータの高い
オイル消費量によつてオイルポンプの吐出能力が不足す
るときは特に、潤滑オイルのこのような流出は不都合で
あるからである。
それゆえ本発明によれば、ケーシングの端壁には排出室
の端部のところに屈曲した溝が設けられる。この溝は、
排出室の一部にわたり、有利には排出室の端部範囲にわ
たり延在する周方向枝を備える。この周方向枝は流出孔
の端部の後方に位置する排出室部分とオーバラツプす
る。流出孔は製作上並びに充分なシール作用の理由で死
点にまで達することはできない。それゆえ、排出室の最
外端はデツドスペースとなる。溝はさらに半径方向枝を
有しており、この半径方向枝は周方向枝の端部からオイ
ル供給部の直前まで延びている。この半径方向枝は主と
して死点平面によつて制限されている。溝はさらに接続
枝を有しており、この接続枝は半径方向枝の端部からほ
ぼ周方向枝に平行に延びており、その終端点は死点線の
手前ほぼ角30°、有利には30°より大きい角、有利には
角30°から60°のところに位置する(ロータの中心から
測つて)。この溝の周方向枝、半径方向枝及び接続枝を
介し、かつ上死点に近づいた一方のベーンの切取部を介
して、排出室の終端範囲は下死点への他方のベーンの接
近時にオイル供給部に接続される。これにより、残りの
排出室内のオイルはこの溝を介してオイル供給部へ押出
される。溝の深さは比較的わずかであり、その上、溝は
周方向枝と半径方向枝との間で著しく屈曲しており、こ
れによつて著しい絞り作用が生じる。このことによつ
て、一面では排出室が負圧下に在るうちはオイル供給部
から排出室内へのオイルの過剰な流れが阻止されるとと
もに、他面では、排出室のこの終端範囲内に集まつたオ
イルが、オイル供給部内のオイル圧到達時に溝を介して
オイル供給部内へ押出される。押出されたところではオ
イルが再びベーンの突出運動のための潤滑のために役立
てられる。
実施例 次に図示の実施例につき本発明の実施例を説明する。
図示の実施例において、ケーシング1内にロータ2が回
転可能に支承されている。ロータ2は軸3と一体に形成
されている。軸3は図示しないエンジン、例えば自動車
のエンジンのカム軸によつて駆動される。ロータはその
全幅にわたつて案内スリツト4によつて分割されてい
る。この案内スリツト4内には2つのベーン5,6が滑動
可能に案内されている。ベーン5,6の横断面はフツク状
に形成されている。各ベーンはステム9,10とフツク頭7,
8を備えており、フツク頭はステムの2倍の厚さを有す
る。ベーン5,6はそのステム9,10で互いに滑動可能に並
んで位置している。特に冷間スタート時にステムが互い
に粘り付かないようにするために、両方又は一方のステ
ムはその全幅又は部分幅にわたつて切欠を備えている。
この切欠の半径方向の寸法は、いかなるロータ回転位置
でも切欠がロータの案内スリツト4内から突出しないよ
うに設計される。要するにこの切欠はいかなる回転位置
においてもケーシング1の端壁11,12によつてシールさ
れる。
ベーン5,6の形状は互いにまつたく同形である。第1図
及び第3図に示すロータ回転位置はロータの最大位置を
示す。この最大位置では、一方のベーンのフツク頭から
他方のベーンのフツク頭までの半径方向の全長が最大と
なる。この全長はケーシング1の内壁の直径に等しい。
図示の最大位置では、ベーン6はロータに対して半径方
向で最も内側の位置(下死点)に達する。ベーン5は半
径方向で最も外側の位置(上死点)に達する。従つてこ
の位置ではフツク室(一方のベーンのフツク頭と他方の
ベーンのステム足部との間のスペース)が最大の容積を
有する。第1図及び第3図に破線で示したロータ回転位
置若しくはベーン位置は最小位置を示す。この最小位置
では、ロータ半径方向での両方のベーンの全長は、ケー
シングに対するロータ2の偏心のため、最小となる。従
つてこの位置ではフツク室15.1,15.2の容積も最小であ
る。フツク頭7,8の半径方向長さと、ステム9,10の半径
方向長さは、フツク室15がその最小位置で可能な限り小
容積を有するように、換言すれば各ベーンのフツク頭7,
8の下端13が各ベーンのステム9,10のステム足部14にほ
とんど接触しないばかりに設計される。さらに両実施例
では流入口32及び流出口33は夫々チエツク弁34,35によ
つて逆流方向で閉鎖されている。これによつて、流入口
32については流入口内へのオイルの逆流が阻止され、流
出口については出力削減が得られる。
本発明によれば、最小位置範囲でフツク頭の下縁13が完
全にロータの案内スリツト4内に没入するように、フツ
ク頭の半径方向長さ及びロータ半径が設計されている。
これは要するに、最小位置を過ぎると、フツク室がロー
タの案内スリツト4並びにケーシングの端壁11,12によ
つて閉鎖されることを意味する。
さらに本発明によれば、フツク室内には、その最小位置
から最大位置までの途上でオイルが充てんされ、このオ
イルが最大位置(下死点)と最小位置との間で絞りを介
して押出される。
このことのために、第1図及び第2図に示す実施例で
は、端壁11,12に夫々三日月状の溝16,17が設けられてお
り、この溝は導管18,19を介してオイル源20に接続され
ている。このオイルは著しく低圧下にあり、ポンプ内の
その他の個所で潤滑オイルとして使用される。溝16,17
はロータの回転時にフツク室15によつてなぞられるよう
に設計されている。溝16,17の横断面は最小位置から下
死点まで増大し、次いで下死点から次の最小位置範囲ま
で再び減少している。この最小位置直前で溝横断面は流
出範囲21を形成するように拡大されている。
作用は次の通りである。破線で示す最小位置から出発し
て、ロータ2及びベーンが矢印22で示す方向に回転する
と、ロータ2の案内スリツト4内に没入しているフツク
室15.1の容積は最小位置から下死点まで増大する。この
回転範囲ではフツク室が溝16,17によつてなぞられるた
めこの溝からオイルを吸込む。下死点において該当ベー
ン5はロータ2に対して最も内側の位置である不死点位
置に達する。フツク室の容積は下死点を過ぎると次第に
減少し、フツク室内のオイルは溝16,17を介して押出さ
れる。溝16,17の横断面が比較的狭いため、流出するオ
イルは絞られ、フツク室内の圧力はベーン5をその下死
点位置から半径方向外向きに押し出すのに充分な圧力に
調節される。下死点後の最小位置前角10°乃至20°でフ
ツク室は流出範囲21に接続され、ここでフツク室内の圧
力は急激に低下する。これによつて、不必要な力が、突
出するベーンに作用することが回避される。以上の機能
はベーン6及びフツク室15.2についても同様に生じる。
溝横断面を適当に形成すれば、フツク室内の圧力の履歴
ひいてはベーンを外方へ押圧する圧着力が最良に調節で
きる。この圧力の履歴は特にベーンの重心との関連にお
いて設計されなければならない。
本発明によれば、ベーンの重心は、各フツク頭内に重り
挿入体23、例えば金属棒を埋込むことによつて調節され
る。これによつて、ベーンの下死点位置においても重心
がロータの中心軸線24を越えないように、重り挿入体の
形状及び質量分布を設計することによつて、各ベーン5,
6の重心を定めることができる。
本発明によれば、フツク室が−ベーン運動方向でみて−
前向きになるようにベーンが挿入される。このようにす
れば、ポンプ吐出側で各フツク頭の上面及び下面に作用
する圧力が補償されるとともに、ポンプ吸込側では負圧
によつてベーンの半径方向の突出運動が支援される。
第3図及び第4図に示す実施例では、ロータ2の端面に
設けた円板状の凹設部26を介してオイル供給が行なわれ
る。凹設部26はロータ2の周面に対して半径方向のウエ
ブ27によつてシールされている。凹設部26は環状隙間28
を介して中空な軸3の内部通路29に連通している。この
内部通路29内にオイル供給導管30が開口している。
オイル供給導管30によつてオイルが内部通路29内へ供給
される。この内部通路29の直径は案内スリツト4のスリ
ツト幅に比して大きく、従つて、オイルは両方のベーン
の周りを流れることができる。第4図ではベーンの位置
が点線で示されている。
案内スリツト4は軸3に設けた切欠31に連通している。
この切欠31は軸方向にわずかな長さを有している。この
切欠31によつてオイルは軸受の潤滑のために軸受領域内
へ侵入する。
凹設部26は半径方向で深さを異にする浅い切欠として形
成されている。ロータ回転中に各フツク室15.1,15.2は
最小位置と下死点との間で凹設部26からオイルを吸込
み、下死点と次の最小位置との間でこのオイルを再び押
出す。オイルを押出すさいに、凹設部26がわずかな深さ
しか有していないため、オイル流が絞られる。凹設部26
が半径方向に異なる深さを有するため、回転につれて絞
り度が変化する。深さが最も大きい範囲では絞り作用は
ほとんど生じないため、フツク室がこの範囲、要するに
最小位置の直前を通過するとき、このフツク室内の圧力
が再び消失する。
下死点後の最小位置に到達する前のこの圧力消失は、第
3図に示したように、フツク頭の前側に設けたノツチ36
によつて行なうこともできる。このノツチ36は、完全な
圧力消失が望まれる最小位置前の狭い領域内でロータ2
の凹設部26を(ウエブ27を迂回して)ロータの周囲に接
続させる。この手段は凹設部26の環状凹所に対して択一
的に使用される。
真空ポンプの冷間スタート、特に0℃以下の温度でのス
タート時には潤滑オイルの粘ちよう度が著しく大きくな
ることが経験によつて知られている。従つて、ベーンの
運動が阻止され、ひいてはポンプ作用が生じない危険が
発生する。例えばブレーキ倍力装置に使用されるこの種
の真空ポンプでは、機能の停止は重大な悪い結果をもた
らす。
本発明によればこのような場合のための手段として、第
1図及び第2図に示す実施例では、導管20を介して圧力
オイルが短時間供給される。この圧力オイルの圧力の大
きさは、ベーンが外向きにケーシング壁に密着するに充
分な程度に送らばれる。オイルのこの圧力負荷のために
適当なサーモ弁を設けてもよい。第3図及び第4図に示
す実施例では、この種のサーモ弁として、中空な軸3に
設けた環状溝48内にリング47が挿入されている。冷寒時
にはリング47が狭まり、オイル供給導管30の外周面と内
部通路29の内周面との間の流れ横断面が減少し、内部通
路29内に圧力が形成される。これについての詳細が第5
図、第6図、第7図及び第8図に図示されている。第6
図及び第7図に示すように、リング47は1ケ所で切断さ
れている。リング47の切断端面は互いにオーバラツプす
るように段状に形成されている。リング47は内周部に環
状の、温度に著しく感応する金属製の挿入体39を備えて
おり、この挿入体39は第6図に示すように一部にスリツ
トを備えており、かつ第8図に示すようにリング47に確
実係合によつて固定的に結合されている。リング47自体
は熱的に不感応な材料、例えば冷寒時に金属製の挿入体
39に比してわずかしか収縮しないプラスチツクから成
る。金属製の挿入体39の冷却収縮が大きいため、バイメ
タル効果によつてリング47が減径する。これによつて、
内部通路29の内周面とオイル供給導管30の外周面との間
の隙間が減少し、これによつて内部通路29内にオイル圧
が形成される。加熱時にはリング47の内径が増大し、オ
イルは絞られずに内部通路29から流出することができ
る。
第9図及び第10図に示す実施例は真空ポンプとしても油
圧ポンプとしても作動するフツクベーンポンプである。
このポンプは例えばブレーキ倍力装置のような空気力サ
ーボアクチユエータの駆動並びに例えば自動車のレベル
制御装置のような油圧アクチユエータのために使用する
ことができる。第9図で断面して示すこのポンプはほぼ
第2図に示すポンプに対応している。
ケーシング1内にロータ2が偏心的に支承されており、
ロータは矢印22で示す回転方向に軸3によつて駆動され
る。
ポンプの両方のベーンはロータの案内スリツト4内に互
いに滑動可能に案内されている。ベーンはフツク状に形
成されている。各ベーンの端部は、これの互いに滑り合
うステム9,10の厚さの合計分の厚さを備えており、これ
によつてフツク頭7,8を形成している。
第10図に示す実施例では、各フツク頭が軸受シエル40を
備えており、この軸受シエル40内にローラ38が回転可能
かつ滑動可能に支承されている。この軸受シエルは軸方
向で互いに前後して配置された圧力補償通路39aによつ
てそれぞれ所属のフツク室15.1,15.2に接続されてい
る。
矢印22で示す方向にロータが回転すると、フツク室15.1
は点線で示す最小位置(角90°の位置)でまたはその直
前でロータの案内スリツト4内に没入する。従つてフツ
ク室15.1はこの最小位置以後は閉じた室を形成する。ロ
ータが更に回転すると、この閉鎖されたフツク室15.1は
まず下死点までは流入溝37に接続され、次いで下死点の
後方では流出溝45に接続される。この流出溝45は下死点
と次の最小位置との間で延びており、しかし各フツク室
15.1,15.2は下死点において流出溝と流入溝とを接続せ
しめない。
流入溝及び流出溝は第9図に略示したアクチユエータの
流れ回路内に位置している。アクチユエータ42の流れ回
路は制御可能な弁43、タンク44及び圧力制御弁46を有し
ている。流入溝はタンク44に接続された油圧ポンプの吸
い込み側を形成している。フツク室は最小位置と下死点
との間で次第に容積を増大してオイルを吸い込む。次の
回転範囲、すなわち下死点と次の最小位置との間では、
フツク室の容積が次第に減少するのに伴つてオイルがフ
ツク室から押し出され、加圧されてアクチユエータ42へ
搬送される。流出溝に接続されたアクチユエータ導管
と、流入溝に通じたタンク導管との間には、圧力制御弁
46が配置されており、この圧力制御弁にはフツク頭がケ
ーシング壁11に常に充分に接触しかつこれによつて不必
要に大きな摩擦を生ぜしめることなくケーシング壁1に
沿つて滑動することを補償するような適性な圧力が調整
される。
第11図、第12図、第13図、第14図に示す実施例では、軸
3を備えたロータがケーシング1内に回転可能に支承さ
れている。ロータと軸とは一体に成形されている。軸及
びロータは内部通路29を備えている。この内部通路29は
オイル供給導管に接続されている。オイル供給導管は図
示しない潤滑オイルポンプに接続されている。オイル供
給導管30は内部通路29に対してリング47によつてシール
されている。リング47は環状溝48内にはめ込まれてい
る。冷たい状態では、リング47はオイル供給導管30の外
周面と内部通路29の内周面との間の流れ横断面を狭め、
これによつて内部通路29内に圧力が形成される。これの
詳細については、第5図ないし第8図について説明した
通りである。
ロータは中立平面に案内スリツト4を備えている。この
案内スリツト4のスリツト幅はベーン5,6の厚さの合計
に等しい。内部通路29の直径は案内通路4のギヤツプ幅
に比して大きい。これによつて、案内スリツト内に案内
されたベーン5,6の両側に半月形の通路が形成され、こ
の通路はロータを貫通してベーンの両側に沿つて延びて
いる。両方のベーン5,6はフツク頭7,8及びステム9,10を
有している。ステムは同じ厚さに形成されている。フツ
ク頭は両方のステムの厚さに等しい。各フツク頭7,8の
下縁13は他方のベーンのステムのステム足部14といつし
よにフツク室15.1及び15.2を形成している。このポンプ
はチエツク弁によつて閉鎖された流入口32と、同様にチ
エツク弁によつて閉鎖された流出口33とを備えている。
第14A図及び第14B図に示すように、流出口33は板ばね49
によつて流出方向で閉鎖された長孔として形成されてい
る。板ばね49はねじ50によつて、回転方向で見て後方の
端部で固定されている。これによつてこの板ばね49はチ
エツク弁の機能を備えている。
第12A図及び第12B図からわかるように、ベーンのステム
はその端部の両側に切取部50を備えている。この切取部
はステム足部14の端部からフツク頭へ向かつて延びてい
る。第12B図に示したように、この切取部の代わりに切
欠51が設けられていても良く、この切欠51はステム足部
14からフツク頭へ向かつて延びている。
切取部もしくは切欠の深さを適当に設計することによつ
て、次に説明するオイルの流れの流れ抵抗が規定され
る。
ベーン、特にそのフツク頭7,8ならびにその切取部及び
その他の詳細について第13A図、第13B図、第13C図及び
第13E図について以下に説明する。
図面でTで示す線は死点平面である。この死点平面上に
ケーシング1及びロータ2の軸線が位置する。更に、こ
の死点平面上でロータがケーシングに密着する。第13C
図に示すロータ2の回転位置では、ベーン5,6が死点平
面の方向に位置し、ベーン6が完全にロータの案内スリ
ツト内に没入しており(下死点)、ベーン5はロータか
ら最も突出している(上死点)。図面においてロータ中
心点を通り死点平面Tに直角な平面が符号Eで示されて
いる。本発明においてはこの位置を最小位置または90°
位置と呼ぶ。この最小位置では、第13E図からわかるよ
うに、両方のベーン5,6のフツク頭7,8の間隔が最小であ
る。
全ての図面において回転方向を符号22で示す。フツク室
はいずれも回転方向に向けられなければならない。
第13A図に示す回転位置では、フツク頭と他方のベーン
6のステム10との間に形成されたフツク室15.2は完全に
ロータの案内スリツト4内に没入している。フツク室1
5.2はステム10に設けた切取部50を介して内部通路29に
連通している。これによつてフツク室15.2は内部通路29
内の潤滑オイルの圧力によつて負荷される。他面におい
てベーン5のステム9は内部通路29を閉鎖し、このため
内部通路29とフツク室15.1との接続が遮断される。
第11図からわかるように、ケーシングの端壁には屈曲し
た溝53が設けられており、この溝の深さは1mmないし2mm
である。この溝は周方向枝54を有しており、この周方向
枝54は死点平面Tから矢印22とは逆の方向に押出室を有
している。この周方向枝54の押出室へ向いた端部は反対
側のケーシング壁に設けられた流出口33の端部に周方向
でオーバラツプしている。
溝53は更に半径方向枝55を有している。この半径方向枝
は死点平面Tに沿つて位置し、軸3もしくはロータ2の
内部通路29の直前まで延びている。更に溝53は接続枝56
を備えており、これは周方向枝54に対して平行に位置
し、同様に矢印22とは逆方向に向いている。第13A図、
第13B図、第13C図、第13E図からわかるように、溝53の
接続枝56及び半径方向枝55は互いに接続されて一点鎖線
で示すような平らな切欠を形成している。周方向枝54及
び半径方向枝55は共通の平らな切欠に統合される必要は
ない。何故ならばこの両方の枝の交差箇所に著しい絞り
作用が生じるからである。この絞り作用はこの溝の機能
にとつて特に重要である。
第13A図では、ベーン6の切取部が接続枝56に接続され
ている。これによつて押出室の終端範囲と内部通路29と
の接続が生じる。この終端範囲はベーン5と死点平面T
との間に位置している。流出口33とチエツク弁34とを介
して自動車のエンジンのクランク室に接続されている押
出室内にまだ負圧が生じている場合、もしくは流出口33
を介して、両方のベーン5,6によつて制限され同様に負
圧によつて負荷されている室と押出室との間の接続が生
じる限りにおいて、特に半径方向枝55と周方向枝54との
間の屈曲箇所での溝53の絞り作用が強いために、内部通
路29からはわずかなオイル量しか押出通路内へ流入しな
い。特に内部通路内の潤滑オイル圧は維持される。他面
において、溝53によつて、著しく小さくなる押出室内に
圧力が生じるやいなや、押出室内のオイルもしくはオイ
ル空気混合物が内部通路29内に押し戻される。その場
合、接続枝56と切取部50とのオーバラツプが大きくなる
ので、オイル供給の絞り作用が減少する。
第13B図に示すようにロータが更に引き続き回転する
と、押出室と流出口33との接続が遮断される。押出室内
のオイルは溝53及び切取部50を介して内部通路29内に押
し出される。
第13C図に示す死点位置で初めて、押出室と内部通路29
との連通が遮断される。何故ならば半径方向枝の後方の
壁がほぼ死点平面に位置し、ベーン6のステム9が半径
方向枝を完全に閉鎖するからである。他面においてフツ
ク室15.2は内部通路29に接続される。それ故、潤滑オイ
ルの圧力は引き続く回転時にベーン6に突出方向で作用
する。このことは極めて重要な作用である。何故ならば
ベーン5がその内側の死点位置にあり、従つてフツク頭
8を有する一方の端部とステム9を有する他方の端部と
の間で遠心力が著しく補償され、このため突出運動方向
に極めてわずかな遠心力しか作用しないからである。本
発明に基づくフツク室15.2と内部通路との接続によつ
て、不所望な状態が補償されかつ潤滑オイル圧力がベー
ンの突出運動を支援するのに役立てられる。
ロータが更に回転すると、第13E図からわかるように、
フツク室15.2は最小位置を通過した直後にロータの案内
スリツト4から突出する。この瞬間にベーン6のステム
10が再び内部通路29を完全に閉鎖し、これによつてポン
プ室もしくはフツク室15.2と内部通路29とが切取部50に
よつて接続されなくなる。
第13D図からわかるように、最小位置の直前でフツク室1
5.1がロータの案内スリツト内へ没入し、その直後、ベ
ーン6のステム10がその切欠51を介して、内部通路29と
フツク室15.1とを接続させる。要するに、ベーン5のス
テム足部14が潤滑オイルの圧力によつて負荷されひいて
はベーン5の突出運動が潤滑オイルの圧力によつて支援
される。
重要なことは、フツク頭の制御縁ならびに切取部の制御
縁がオイル圧力の接続ならびにオイル圧力の消失を所望
の時間に生ぜしめるならば、一方のフツク室15.1の没入
及び圧力負荷ならびに他方のフツク室15.2の突出が時間
的に固定された順序で、有利には時間的に遊びなく行な
われることにある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の横断面図、第2図は第1
図のII-II線に沿つた断面図、第3図は本発明の第2実
施例を第4図のIII-III線に沿つて断面した図、第4図
は本発明の第2実施例の第2図同様の断面図、第5図は
本発明に基づく弁装置の断面図、第6図は同弁装置の端
面図、第7図は第6図のVIIで示す矢印の方向から見た
図、第8図は第6図のVIII-VIII線に沿つた断面図、第
9図は本発明の第3実施例の横断面図、第10図は本発明
の第4実施例の部分断面図、第11図は第9図のII-II線
に沿つた断面図、第12A図は本発明に基づくベーンの斜
視図、第12B図は第12A図の裏側を示す斜視図、第13A
図、第13B図、第13C図、第13D図、第13E図はベーンの各
作動位置を示す図、第14A図は本発明に基づく流出弁の
詳細図及び第14B図は第14A図の矢印で示した方向で見た
断面図である。 1……ケーシング、2……ロータ、3……軸、4……案
内スリツト、5,6……ベーン、7,8……フツク頭、9,10…
…ステム、11,12……端壁、13……下縁、14……ステム
足部、15.1,15.2……フツク室、16,17……溝、18,19…
…導管、20……オイル源、21……流出範囲、22……矢
印、23……重り挿入体、24……中心軸線、25……中央軸
線、26……凹設部、27……ウエブ、28……環状隙間、29
……内部通路、30……オイル供給導管、31……切欠、32
……流入口、33……流出口、34,35……チエツク弁、36
……ノツチ、37……流入溝、38……ローラ、39……挿入
体、39a……圧力補償通路、40……軸受シエル、41……
アクチユエータオイル回路、42……アクチユエータ、43
……弁、44……タンク、45……流出溝、46……圧力制御
弁、47……リング、48……環状溝、49……板ばね、50…
…切取部、51,52……切欠、53……溝、54……周方向
枝、55……半径方向枝、56……接続枝。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベーンポンプであって、一対のフック状の
    ベーン(5,6)が設けられていて、該ベーンが、ロータ
    (2)に設けられた案内スリット(4)にスライド式に
    重なり合って位置していて、互いの間に圧力室を形成し
    ており、該圧力室が、オイル供給通路(18,19,29)に接
    続されており、しかも前記両ベーンの重なり合って位置
    する両ステム(9,10)が、前記案内スリット(4)の幅
    に適合した同一の厚さを有している形式のものにおい
    て、前記一対のベーン(5,6)に前記圧力室として働く
    2つのフック室(15.1,15.2)が形成されており、両フ
    ック室が交互にオイル供給通路(18,19,29)に接続する
    ようになっており、それぞれ一方のベーン(5;6)のス
    テム足部(14)が、他方のベーン(6;5)のフック頭
    (8;7)と共に、各1つのフック室(15.1,15.2)を形成
    しており、両フック室(15.1,15.2)が、それぞれ下死
    点前角90°から下死点後角90°までの回転範囲で前記案
    内スリット(4)内に没入するようになっており、各フ
    ック室(15.1,15.2)が、下死点前角90°から下死点ま
    でのロータ(2)の部分回転時にオイルを充てんされ、
    かつ下死点から下死点後角90°までの部分回転時に絞り
    を介して排出されるようになっていることを特徴とする
    ベーンポンプ。
  2. 【請求項2】下死点と下死点後角90°との間の部分回転
    にわたって絞り横断面が拡大されている特許請求の範囲
    第1項記載のベーンポンプ。
  3. 【請求項3】絞り横断面の拡大が下死点後角90°の直前
    で急激に行なわれる特許請求の範囲第2項記載のベーン
    ポンプ。
  4. 【請求項4】絞り横断面の拡大が、フック室(15.1,15.
    2)の前側に形成された半径方向の短いノッチ(36)に
    よって行なわれる特許請求の範囲第3項記載のベーンポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】フック室(15.1,15.2)へのオイル供給部
    が圧力オイル源(20)に接続可能である特許請求の範囲
    第1項から第3項までのいずれか1項記載のベーンポン
    プ。
  6. 【請求項6】オイル入口及びオイル出口が無圧の系内に
    開口している特許請求の範囲第1項から第5項までのい
    ずれか1項記載のベーンポンプ。
  7. 【請求項7】オイル入口及びオイル出口が、絞りを生じ
    る油圧アクチュエータ(42)を備えた油圧回路(41)内
    に位置している特許請求の範囲第1項記載のベーンポン
    プ。
  8. 【請求項8】フック頭(7,8)がローラ(38)によって
    ケーシング壁に当付けられており、ローラ(38)の軸受
    シェル(40)が圧力補償通路(39)を介して各フック室
    (15.1,15.2)に接続されている特許請求の範囲第1項
    から第7項までのいずれか1項記載のベーンポンプ。
  9. 【請求項9】一方の端壁(11)にフック室(15.1,15.
    2)の回転円に沿ってオイル流入口(16)が設けられて
    おり、このオイル流入口が下死点の前で最小位置と下死
    点との間に延在しており、かつ、オイル流出口(21)
    が、下死点からベーンの厚さ分より大きく離れた位置か
    ら角90°の位置まで延びている特許請求の範囲第7項又
    は第8項記載のベーンポンプ。
  10. 【請求項10】オイル供給部及びオイル排出路の少なく
    ともいずれか一方に、温度依存の絞り弁(47)が配置さ
    れている特許請求の範囲第1項から第9項までのいずれ
    か1項記載のベーンポンプ。
  11. 【請求項11】ロータ(2)の端面に凹設部(26)が加
    工成形されており、フック室(15.1,15.2)からオイル
    供給通路(29)への接続が、前記案内スリット(4)か
    らの突出前にそれぞれ中断されるように前記凹設部(2
    6)が前記オイル供給通路(29)に接続されるようにな
    っている、特許請求の範囲第1項記載のベーンポンプ。
  12. 【請求項12】両ベーン(5,6)のステム(9,10)が凹
    設部(50,51,52)を備えており、この凹設部がそれぞれ
    ステム足部(14)からベーン(5,6)の半径方向の部分
    長さにわたり延在しており、かつ、この凹設部が、ロー
    タ(2)に対して同軸的なオイル供給孔(29)との1時
    的なオーバラップ時に前記オイル供給通路として働くオ
    イル供給孔(29)をなぞるその端縁によって、オイル供
    給孔(29)とフック室(15.1,15.2)との間のオイルの
    流れをロータ(2)の回転位置に依存して制御する特許
    請求の範囲第11項記載のベーンポンプ。
  13. 【請求項13】凹設部(50〜52)の端縁によるオイル供
    給孔(29)とフック室(15.1,15.2)との接続が、ロー
    タの案内スリット(4)内へのフック室(15.1,15.2)
    の没入直後に開放制御され、かつロータ(2)の案内ス
    リット(4)からのフック室(15.1,15.2)の突出直前
    に閉鎖制御される特許請求の範囲第12項記載のベーンポ
    ンプ。
  14. 【請求項14】凹設部(52)が各ベーン(5,6)の背面
    に設けられた切欠から成る特許請求の範囲第12項又は第
    13項記載のベーンポンプ。
  15. 【請求項15】凹設部(50,51)が各ベーン(5,6)の一
    方又は両方の端縁に形成された切取部から成り、この切
    取部がステム足部(14)からベーン(5,6)の半径方向
    の部分長さにわたって延びている特許請求の範囲第12項
    から第14項までのいずれか1項記載のベーンポンプ。
  16. 【請求項16】オイル供給孔(29)が同軸的にロータ
    (2)に設けられており、オイル供給孔(29)の直径が
    案内スリット(4)のスリット幅に比して大きく、か
    つ、切欠又は切取部(50,51,52)が位置するロータ
    (2)の長さ領域内までオイル供給孔(29)が延びてい
    る特許請求の範囲第14項又は第15項記載のベーンポン
    プ。
  17. 【請求項17】両ベーン(5,6)の切取部(50,51)がベ
    ーン(5,6)の死点位置でオーバラップしない特許請求
    の範囲第16項記載のベーンポンプ。
  18. 【請求項18】フック室(15.1,15.2)の没入が、下死
    点前の回転範囲で切欠又は切取部(50,51,52)とオイル
    供給孔(29)とのオーバラップ開始前角5°から15°ま
    でに行なわれる特許請求の範囲第11項から第17項までの
    いずれか1項記載のベーンポンプ。
  19. 【請求項19】ポンプケーシング(1)の端壁が排出部
    領域内に周方向枝(54)を備えた屈曲した溝(53)を備
    えており、この周方向枝は周方向に延びていて、ポンプ
    の出口の一部、特に流出室の端部範囲、特に流出通路
    (33)の端部の後方に位置する、前記端範囲の部分とオ
    ーバラップしており、前記溝がさらにほぼ半径方向に向
    いた半径方向枝(55)を備えており、この半径方向枝は
    ほぼ死点平面によって制限されておりかつ流出室の端点
    から半径方向でオイル供給部(29)の直前まで延びてお
    り、前記溝がさらに、前記周方向枝(54)に平行な接続
    枝(56)を備えており、この接続枝(56)が遅くとも下
    死点前角30°でベーン(5,6)の前記切取部(50,51)に
    接続される特許請求の範囲第11項から第18項までのいず
    れか1項記載のベーンポンプ。
  20. 【請求項20】前記接続枝(56)が、回転方向とは逆向
    きに延びる前記半径方向枝(55)の拡張部によって形成
    されており、かつ終端位置と死点位置との間で遅くとも
    死点位置前角45°でベーン(5,6)の切取部(50,51)に
    接続される特許請求の範囲第19項記載のベーンポンプ。
  21. 【請求項21】部分周長にわたって延びる流出通路(3
    3)がチェック弁(35)によって閉鎖されている特許請
    求の範囲第11項から第20項までのいずれか1項記載のベ
    ーンポンプ。
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