JPH0684629U - 天井埋込型照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ボルト吊りによらずに容易に天井に設けた埋め
込み穴に埋め込み配設でき、天井材を傷つけることもな
い天井埋込型照明器具を提供する。 【構成】照明器具本体１の両側面１ａに略く字型に折曲
げ形成した取付けばね４を照明器具本体１の外部に突出
させ、上下方向に弾発するように取り付ける。取付け枠
２の両側面２ａに取付けばね４が圧入される圧入孔５を
設ける。固定具６の側面にガイド溝７を設け、取付け枠
２の内壁に立設した軸固定部１１に固定した軸をこのガ
イド溝７に取り付ける。固定具６の端部は、照明器具本
体１の内側面に立設した軸固定部９に軸支してある。天
井材１２に設けた埋め込み穴１３に取付け枠２を埋め込
み、取付け枠２の開口部３内に照明器具本体１を挿入す
る。このとき、固定具６の端部６ａは天井裏面に載置さ
れ、圧入孔５に圧入された取付けばね４の弾発力により
端部６ａは天井材１２に押しつけられる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、天井に設けた埋め込み穴に埋め込み配設する天井埋込型照明器具に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の天井埋込型照明器具は、天井に設けた埋め込み穴に照明器具本 体を埋め込み、天井裏の梁等にボルト吊りによって照明器具本体を吊り下げて天 井に配設している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のようにボルト吊りするためには、基礎工事の段階において天井 裏の梁等にこのボルト吊り用の埋込ボルトの位置決めを行わなければならない。 また、基礎工事後に天井埋込型照明器具の配置場所を変更する場合には、改めて 梁に位置決めしてボルトを打ち込まなければならず、工事に多大な時間と手間を 要するという問題がある。

【０００４】 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、ボルト吊りによらずに容 易に天井に設けた埋め込み穴に埋め込み配設でき、天井材を傷つけることもない 天井埋込型照明器具を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、上記目的を達成するために、光源や点灯装置等を備えた照 明器具本体と、略箱状に形成され開口部を下方にして天井に設けた埋め込み穴に 埋め込み配設されるとともに開口部内に照明器具本体が挿入される取付け枠と、 照明器具本体の両側面から外部へ突出させ上下方向に弾発するように設けた取付 けばねと、照明器具本体を取付け枠の開口部内に挿入する方向に平行な面内で回 動自在に照明器具本体に軸支した固定具とを備えて成り、固定具の少なくとも片 側の端面に固定具の回動面と平行なガイド溝を固定具の長手方向に設け、取付け 枠の側面に設けた軸をガイド溝に取り付けてガイド溝に沿って可動自在で且つこ の軸を支点として回動自在に固定具を取付け枠に軸支し、固定具の端部が固定具 の回動及びガイド溝に沿った移動によって取付け枠及び照明器具本体に設けた切 り欠き部から取付け枠の外部に突出して天井裏面に載置されたときに取付けばね が圧入される圧入孔を取付け枠に設けたことを特徴とする。

【０００６】 請求項２の考案は、請求項１の考案において、取付け枠の上面に照明器具本体 が突出する開口部を設け、照明器具本体の上面に固定具を軸支したことを特徴と する。 請求項３の考案は、請求項１乃至請求項２の考案において、天井裏面に載置さ れる固定具の端部を平板状に形成したことを特徴とする。

【０００７】 請求項４の考案は、請求項３の考案において、固定具の回動方向と平行な面内 において天井裏面に載置される固定具の端部に少なくとも２段階に上方に角度を つけたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

請求項１の考案の構成では、光源や点灯装置等を備えた照明器具本体と、略箱 状に形成され開口部を下方にして天井に設けた埋め込み穴に埋め込み配設される とともに開口部内に照明器具本体が挿入される取付け枠と、照明器具本体の両側 面から外部へ突出させ上下方向に弾発するように設けた取付けばねと、照明器具 本体を取付け枠の開口部内に挿入する方向に平行な面内で回動自在に照明器具本 体に軸支した固定具とを備えて成り、固定具の少なくとも片側の端面に固定具の 回動面と平行なガイド溝を固定具の長手方向に設け、取付け枠の側面に設けた軸 をガイド溝に取り付けてガイド溝に沿って可動自在で且つこの軸を支点として回 動自在に固定具を取付け枠に軸支し、固定具の端部が固定具の回動及びガイド溝 に沿った移動によって取付け枠及び照明器具本体に設けた切り欠き部から取付け 枠の外部に突出して天井裏面に載置されたときに取付けばねが圧入される圧入孔 を取付け枠に設けたので、天井に設けた埋め込み穴に天井埋込型照明器具を埋め 込み配設する際に、埋め込み穴に埋め込み配設した取付け枠の開口部内に照明器 具本体を挿入すれば固定具が切り欠き部から取付け枠の外部に突出し、取付け枠 に設けた圧入孔に照明器具本体の取付けばねが圧入されると、この取付けばねの 弾発力によって取付け枠は下方に押し下げられるため、天井裏面に載置された固 定具の先端部は天井裏面に押しつけられて照明器具本体と取付け枠とで天井を挟 持して、天井埋込型照明器具を天井に固定することができるのである。

【０００９】 請求項２の考案の構成では、取付け枠の上面に照明器具本体が突出する開口部 を設け、照明器具本体の上面に固定具を軸支したので、取付け枠の高さ寸法を照 明器具本体の高さ寸法に合わせる必要がなく、異なる高さ寸法の照明器具本体に 対して同じ取付け枠を使用することができる。 請求項３の考案の構成では、天井裏面に載置される固定具の端部を平板状に形 成したので、固定具の端部が天井裏面に面接触することによって固定具で天井材 にきずをつけるのを防止するのである。

【００１０】 請求項４の考案の構成では、固定具の回動方向と平行な面内において天井裏面 に載置される固定具の端部に少なくとも２段階に上方に角度をつけたので、少な くとも２種類の異なる天井の厚さに対応して固定具の端部を天井裏面に面接触さ せることができるのである。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案を図面を参照し実施例に基づいて詳細に説明する。 （実施例１） 図１に本実施例における天井埋込型照明器具の断面図を示す。図１に示す略箱 体の照明器具本体１は蛍光ランプ等の光源（図示せず）や点灯装置（図示せず） 等をその内部に備えている。そして、図１（ａ）に示すように、略箱状に形成さ れた取付け枠２の開口部３内に照明器具本体１を挿入する。照明器具本体１の長 手方向に沿う両側面１ａには孔（図示せず）が設けてあって、この孔から照明器 具本体１の外側へ板状の弾性部材を略く字型に折り曲げて形成した取付けばね４ を突出させて設けてある。ここで取付けばね４は、例えば一端を照明器具本体１ の上記孔の上縁近傍に固着し、他方の自由端を上記孔の下縁に当接させるなどし て上下方向に弾発するように取り付けてある。ただし、取付けばね４の照明器具 本体１への取付け方法は上記の方法に限定するものではなく、取付けばね４が上 下方向に弾発するように取付けられる取付け方法であればよい。

【００１２】 一方、取付け枠２の長手方向に沿う両側面２ａには取付けばね４が圧入される 圧入孔５が設けてあって、照明器具本体１を取付け枠２の開口部３内に挿入した ときに、照明器具本体１の両側面１ａに取り付けた取付けばね４が圧入孔５に圧 入されて、照明器具本体１を取付け枠２に係止することができるのである。 さらに、照明器具本体１と取付け枠２とは双方の両側面１ａ、２ａに取り付け た固定具６によって連結してある。この固定具６は平板状の部材の両側端部を同 じ側に略直角に折り曲げ、その折り曲げ部分に固定具２の長手方向にそってガイ ド溝７を設け、この固定具６の端部６ａを上方にある角度をつけて略く字型に形 成している。

【００１３】 そして、照明器具本体１の両側面１ａには固定具６の横幅に合わせた切り欠き 部８を設け、この切り欠き部８の両側縁部の近傍であって照明器具本体１の両側 面１ａの内壁に軸固定部９を対向して立設している。固定具６の端部６ａと反対 側の端部における折り曲げ部分と軸固定部９とに軸を通し、この軸を支点として 回動自在に固定具６を照明器具本体１に軸支している。また、取付け枠２の両側 面２ａにも固定具６の横幅に合わせた切り欠き部１０を設け、同様にこの切り欠 き部１０の両側縁部の近傍であって取付け枠２の両側面２ａの内壁に軸固定部１ １を対向させて立設している。軸固定部１１に固定した軸を固定具６の両側折り 曲げ部分に設けたガイド溝７に取付けており、取付け枠２に設けた軸固定部１１ に可動自在でかつ軸を支点として回動自在に固定具６を軸支している。

【００１４】 さて、上記構成では、図１（ａ）、（ｂ）に示すように照明器具本体１を取付 け枠２の開口部３内に挿入していく際に、固定具６は図２に示すような動きをす る。すなわち、固定具６は、照明器具本体１に立設した軸固定部９の軸を支点と して固定具端部６ａが下方へ下がる向きに回動し、かつ取付け枠２に立設した軸 固定部１１の軸を支点として回動するとともにガイド溝７に沿って移動する。よ って、固定具６は照明器具本体１及び取付け枠２の両側面１ａ、２ａに設けた切 り欠き部８、１０より取付け枠２の外側に突出する。照明器具本体１から外部に 突出して取付けた取付けばね４は、開口部３の周縁部３ａに当接すると下向きの 力を受けるが、この取付けばね４の下端は自由端であるので取付け枠２の内壁に よって照明器具本体１の内側に押し込まれたまま照明器具本体１は取付け枠２の 開口部３内に挿入される。そして、取付けばね４が取付け枠２の圧入孔５に圧入 される位置まで来ると、図１（ｂ）に示すように、照明器具本体１の内側に押し 込まれていた取付けばね４は圧入孔５に圧入され照明器具本体１が取付け枠２に 係止される。

【００１５】 このとき、取付けばね４の自由端は圧入孔５の周縁に当接し、弾発力により圧 入孔５の周縁を下方に押し下げる力を加える。すなわち、取付け枠２は、取付け ばね４の弾発力によって下方に押し下げられ、逆に照明器具本体１はその反作用 として上方に押し上げられるのである。よって、固定具６は下方に回動するよう な力が加えられることになり、図３に示すように、天井の天井材１２に設けた埋 め込み穴１３に取付け枠２を埋め込み、取付け枠２の開口部３内に照明器具本体 １を押し込み挿入すれば、固定具６が取付け枠２の外側に突出して固定具６の端 部６ａが天井材１２の裏面に載置される。ここで、固定具６の端部６ａには、天 井材１２に面接触するように角度が付けてある。さらに、上述したように固定具 ６は下方に回動する力が加えられるので、図１（ｂ）に示すように、固定具端部 ６ａと取付け枠２の周縁に設けた当接縁２ｂとで天井材１２を挟持して取付け枠 ２並びに照明器具本体１を天井に確実に固定することができるのである。

【００１６】 （実施例２） 本実施例における天井埋込型照明器具の断面図を図４に示す。図４（ａ）に示 すように、照明器具本体１の上面に軸固定部９を立設しこの軸固定部９に設けた 軸に固定具６を軸支している。また、取付け枠１４は開口部３に対向する上面に 照明器具本体１の形状に合致した開口部１５が設けてある。他の構成は実施例１ と共通である。

【００１７】 上記構成では、図４（ｂ）に示すように、照明器具本体１を取付け枠１４の下 面の開口部３内に挿入すると、実施例１と同様に固定具６の端部６ａが天井に載 置されて取付け枠１４と照明器具本体１を天井に設けた埋め込み穴１３に配設す ることができる。この時、取付け枠１４の上面には開口部１５が設けられており 、照明器具本体１はその開口部１５から上方へ突出する。したがって、縦横の寸 法が等しく高さのみが異なる照明器具本体に対して、１種類の取付け枠１４で対 応することができ、かつ取付け枠１４の高さ寸法も小さくすることができる。

【００１８】 （実施例３） 本実施例は、実施例１とは固定具の構成を変更したものである。図５に示すよ うに、固定具１６の回動方向と平行な面内において天井裏面に載置される固定具 １６の端部１６ａに上方に２段階に角度をつけてある。この構成では、天井材の ２種類の厚さに対応して固定具１６の端部１６ａを天井材に面接触させることが できる。他の構成及び動作は実施例１と共通である。

【００１９】 なお、本実施例では固定具の端部に２段階に角度をつけてあるが、３段階以上 であってもよい。

【００２０】

【考案の効果】

請求項１の考案は、光源や点灯装置等を備えた照明器具本体と、略箱状に形成 され開口部を下方にして天井に設けた埋め込み穴に埋め込み配設されるとともに 開口部内に照明器具本体が挿入される取付け枠と、照明器具本体の両側面から外 部へ突出させ上下方向に弾発するように設けた取付けばねと、照明器具本体を取 付け枠の開口部内に挿入する方向に平行な面内で回動自在に照明器具本体に軸支 した固定具とを備えて成り、固定具の少なくとも片側の端面に固定具の回動面と 平行なガイド溝を固定具の長手方向に設け、取付け枠の側面に設けた軸をガイド 溝に取り付けてガイド溝に沿って可動自在で且つこの軸を支点として回動自在に 固定具を取付け枠に軸支し、固定具の端部が固定具の回動及びガイド溝に沿った 移動によって取付け枠及び照明器具本体に設けた切り欠き部から取付け枠の外部 に突出して天井裏面に載置されたときに取付けばねが圧入される圧入孔を取付け 枠に設けたので、天井に設けた埋め込み穴に天井埋込型照明器具を埋め込み配設 する際に、埋め込み穴に埋め込んだ取付け枠の開口部内に照明器具本体を挿入す れば固定具が切り欠き部から取付け枠の外部に突出し、取付け枠に設けた圧入孔 に照明器具本体の取付けばねが圧入されると、この取付けばねの弾発力によって 取付け枠は下方に押し下げられるため、天井裏面に載置された固定具の先端部は 天井面に押しつけられて照明器具本体と取付け枠とで天井を挟持して固定するこ とができる。その結果、天井埋込型照明器具をボルト吊りによらずに容易に天井 に設けた埋め込み穴に埋め込み配設でき、施工に要する時間や手間を削減するこ とができるという効果がある。

【００２１】 請求項２の考案は、取付け枠の上面に照明器具本体が突出する開口部を設け、 照明器具本体の上面に固定具を軸支したので、取付け枠の高さ寸法を照明器具本 体の高さ寸法に合わせる必要がなく、縦横の寸法が等しく高さ寸法のみが異なる 照明器具本体に対して、１種類の取付け枠で対応することができかつ取付け枠の 高さ寸法も小さくすることができるという効果がある。

【００２２】 請求項３の考案は、天井裏面に載置される固定具の端部を平板状に形成したの で、固定具の端部が天井裏面に面接触することによって固定具で天井材にきずを つけるのを防止することができるという効果がある。 請求項４の考案は、固定具の回動方向と平行な面内において天井裏面に載置さ れる固定具の端部に少なくとも２段階に上方に角度をつけたので、異なる厚さの 天井材に対して固定具の端部を面接触させることができる。その結果、１種類の 固定具で数種の厚さの天井材に対して固定具の端部を面接触させることができる という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１を示す断面図であり、（ａ）は固定具
が天井裏面に載置される前の状態を示す図であり、
（ｂ）は固定具が天井裏面に載置された状態を示す図で
ある。

【図２】同上を示すものであり、固定具の動作を説明す
るための一部破断した側面図である。

【図３】同上を示す要部斜視図である。

【図４】実施例２を示す断面図であり、（ａ）は固定具
が天井裏面に載置される前の状態を示す図であり、
（ｂ）は固定具が天井裏面に載置された状態を示す図で
ある。

【図５】実施例３を示すものであり、固定具の側面図で
ある。

【符号の説明】

１ 照明器具本体 １ａ 側面 ２ 取付け枠 ２ａ 側面 ３ 開口部 ４ 取付けばね ５ 圧入孔 ６ 固定具 ６ａ 端部 ７ ガイド溝 ８，１０ 切り欠き部 ９，１１ 軸固定部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源や点灯装置等を備えた照明器具本体
   と、略箱状に形成され開口部を下方にして天井に設けた
   埋め込み穴に埋め込み配設されるとともに開口部内に照
   明器具本体が挿入される取付け枠と、照明器具本体の両
   側面から外部へ突出させ上下方向に弾発するように設け
   た取付けばねと、照明器具本体を取付け枠の開口部内に
   挿入する方向に平行な面内で回動自在に照明器具本体に
   軸支した固定具とを備えて成り、固定具の少なくとも片
   側の端面に固定具の回動面と平行なガイド溝を固定具の
   長手方向に設け、取付け枠の側面に設けた軸をガイド溝
   に取り付けてガイド溝に沿って可動自在で且つこの軸を
   支点として回動自在に固定具を取付け枠に軸支し、固定
   具の端部が固定具の回動及びガイド溝に沿った移動によ
   って取付け枠及び照明器具本体に設けた切り欠き部から
   取付け枠の外部に突出して天井裏面に載置されたときに
   取付けばねが圧入される圧入孔を取付け枠に設けたこと
   を特徴とする天井埋込型照明器具。
2. 【請求項２】 取付け枠の上面に照明器具本体が突出す
   る開口部を設け、照明器具本体の上面に固定具を軸支し
   たことを特徴とする請求項１記載の天井埋込型照明器
   具。
3. 【請求項３】 天井裏面に載置される固定具の端部を平
   板状に形成したことを特徴とする請求項１乃至請求項２
   記載の天井埋込型照明器具。
4. 【請求項４】 固定具の回動方向と平行な面内において
   天井裏面に載置される固定具の端部に少なくとも２段階
   に上方に角度をつけたことを特徴とする請求項３記載の
   天井埋込型照明器具。