JPH068373B2 - 摺動材料 - Google Patents

摺動材料

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JPH068373B2
JPH068373B2 JP60285775A JP28577585A JPH068373B2 JP H068373 B2 JPH068373 B2 JP H068373B2 JP 60285775 A JP60285775 A JP 60285775A JP 28577585 A JP28577585 A JP 28577585A JP H068373 B2 JPH068373 B2 JP H068373B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フッ素樹脂を主成分とする摺動材料に関する
ものであり、さらに詳しく述べるならばリップシール等
のシール部材、すべり軸受等の往復摺動および回転摺動
に適用できる摺動材料に関するものである。
〔従来の技術〕
上記摺動材料として、PTFE、PTFEにグラファイト等
の固体潤滑剤を添加したもの、PTFEにガラス繊維を添
加したもの、PTFEにカーボン繊維を添加したものが知
られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 のPTFEは摩擦係数は低いが、耐摩擦性、耐クリープ性
に劣り、低温から高温までの引張り応力が小さいという
欠点がある。
のPTFE+グラファイト等添加材はのPTFEの改良とし
て提案されているが、粒状であるため耐クリープ性向上
のための補強効果が少ないという欠点がある。
のPTFE+ガラス繊維・カーボン繊維はの改良と
して提案されているが、ガラス繊維、カーボン繊維は相
手材をキズつけ、その結果、自からも摩耗しやすい欠点
がある。更には摩擦係数を高める傾向に示し、摺動特性
を低下させる。
上記〜の材料をリップシール等のシール材に使用し
た場合次のような欠点が招かれる。
(イ)引張強度、せん断強度が低いためシール材の破断お
よび引きちぎれ現象が起きる。
第7図および第8図は、カークーラーコンプレッサ用リ
ップシールの構造を示す図面であり、それぞれ組付前後
の状態を表わす。図においてはリップ、2はリップ押
え、3はゴムリング、4はケース、5はOリング、6は
C形止め輪(リテーナ)、10は軸、dはリップ1と軸
10の接触幅である。従来の材料を使用したリップ1は
軸10との回転摺動中に破断および引きちぎれを起こし
易い。
(ロ)耐クリープ性および耐熱性が劣るため、シールのへ
たり現象が起きオイルリーク量が増大する。すなわち、
リップ1がカーコンプレッサの使用温度において変形
し、冷媒側から大気側にもれるオイルの量が増大する。
(ハ)耐摩耗性が劣るためにシール性が維持できず、リッ
プの耐久性が低い。すなわちリップ1が軸10により著
しく摩耗することによるオイルもれが起こり、シールの
耐久性が低い。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を達成する本発明に係る摺動材料の組成は次
のとおりである。
すなわち、第1に、PTFE,ETFE,FEPの少なく共1種以上
からなる、重量で50%以上のフッ素樹脂を基材とし、芳
香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールの1種以上か
らなる、重量で0.2〜30%の耐熱有機繊維、及び、摩擦
調整材として重量で5〜40%の黒鉛を含有した摺動材
料。
第2に、四弗化エチレン樹脂、エチレン−四弗化エチレ
ン樹脂、フッ素化エチレンプロピレン樹脂の少なく共1
種以上からなる、重量で50%以上のフッ素樹脂を基材と
し、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールの1種
以上からなる、重量で0.2〜30%の耐熱有機繊維、及
び、摩擦調整剤として重量で5〜40%の黒鉛を含有し、
且つ、摩擦調整剤として、ケイ酸塩としてのクレー、マ
イカ、タルクの1種以上を重量で2〜30%、及び/又は
耐熱有機樹脂としてのポリイミド、芳香族ポリエステ
ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリアリレートの1種以上を重量で2〜30%
をさらに含有した摺動材料。
本発明の摺動材料はPTFE,ETFE,FEPからなるフッ素樹脂
を基材としている。これらのフッ素樹脂を基材としたの
は低摩擦特性を摺動材料に付与するとともにフッ素樹脂
以外の成分のバインダーとしての機能を利用するためで
ある。フッ素樹脂としては、四弗化エチレン樹脂(PTF
E)、エチレン−四弗化エチレン樹脂(E-TFE)、フッ素化
エチレンプロピレン樹脂(EPE)を使用する。好まし
くはPTFEを使用する。PTFEはフッ素樹脂の中
で、摩擦係数が最も小さく本願の摺動材料として最適で
ある。FEPは、PTFEに近い特性を有しており、E
TFEはPTFEほどの低摩擦係数は得られないが引張
り強度、耐プーリ性等の機械的性質が改善される。
本願発明の摺動材料はフッ素樹脂を基材とする樹脂組成
物であることによって、機械的特性や摩擦摩耗特性も基
材であるフッ素樹脂の影響を大きく受け、耐熱樹脂を基
材とした同一配合組成の樹脂組成物に比べて、組成物全
体の伸びは大きく、弾性率は小さく、低摩擦特性を有す
る。これによって本願発明はシール部品の摩擦材料に適
した特性が得られる。
フッ素樹脂の含有量は50%(重量百分率、以下同じ)
以上であると、低摩擦特性、耐摩耗性および機械的強度
の点で好ましい特性を有する摺動材料が得られる。さら
に好ましい含有量は60%以上、最も好ましい含有量は
70%以上である。
耐熱性有機繊維は本発明における重要な成分である。耐
熱性有機繊維としては芳香族ポリアミド繊維、ポリベン
ゾイミダゾール繊維を用いることができる。芳香族ポリ
アミド繊維は「ケブラー」(デュポン社登録商標)また
はコーネックス(帝人社登録商標)として知られてい
る。芳香族ポリアミド繊維はヤーン、パルプ、チョップ
繊維の何れかの形態で入手できる。本発明ではパルプ、
チョップをそのまま用いるかあるいは適当な長さに切断
して用いる。
PTFEなどのフッ素樹脂はその分子間凝集力が小さい
ことから、分子間でのすべりが生じ易く、その結果とし
て優れた低摩擦特性を示すことはよく知られている。一
方この分子間凝集力の小さいために他のプラスチックス
と比べ、機械的強度や耐摩耗性や耐クリープ性などが劣
っている。これらの欠点を改善するためには、分子間の
すべりを抑えることが必要であり、フッ素樹脂中に繊維
状の添加剤を配合しその組成物を補強する事が有効であ
る。この耐熱有機繊維のフッ素樹脂への配合により、組
成物自体の引張り降伏強度、弾性率、耐クリープ性など
の機械的特性を向上させることができる。
なお、これらの添加剤のフッ素樹脂の補強効果は、後述
の他の添加剤でも得られるが、他の添加剤の形状である
粒状よりも繊維状の形状を有する耐熱有機繊維の方が、
分子間のすべりを抑えやすいことからその効果が大き
い。
本発明において耐熱性有機繊維を使用するのは、機械的
強度および耐クリープ性の向上を積極的に図ることを目
的とし、このような効果を奏するためには、耐熱性有機
繊維の含有量は0.2%以上であることが望ましい。唯、
含有量が20%を越えると摩擦係数が増大するために、
20%以下の含有量が望ましい。
フッ素樹脂には摩擦調整剤が加えられる。添加目的は、
フッ素樹脂は分子間凝集力が小さいため摺動時のせん断
力により分子間で分断が起こり摩耗が進むことを防止す
るためである。
本発明では必須の摩擦調整剤として黒鉛を使用する。
黒鉛は完全な黒鉛ばかりてなくカーボンも添加材として
使用することができる。また黒鉛の種類としては、土
状、鱗状、鱗片状、塊状などの天然黒鉛および人造黒鉛
(石炭コークス系、石油コークス系、ピッチ系など)が
あり、これらを添加材として使用することができる。
黒鉛もPTFEなどのフッ素樹脂中に分散しその組成物
の強度や耐クリープ性を向上させるが、繊維に比べ形状
が粒状に近いためその補強効果はやや小さい。しかし、
黒鉛の持つ固体潤滑性と耐摩耗性により、組成物の耐摩
耗性を向上させることができる。特に黒鉛は他の添加材
料に比べオイルとの親和性に富んだ材料でフッ素樹脂に
分散させたとき、フッ素樹脂の持つオイルに対する小さ
な漏れ性を課全することができる。その結果、組成物表
面のオイルに対する漏れ性を良好にすることができる。
したがって黒鉛を添加した本件組成物を油中で摩擦した
場合、他の添加材料だけを含有した組成物に比べ、その
摩擦特性と耐摩耗性を向上させることができる。
このような効果を達成するためには黒鉛の含有量は5%
以上であることが望ましい。唯、40%を越えると摺動
材料の強度低下および耐摩耗性低下の傾向が現れるので
黒鉛の含有量は40%以下が望ましい。より望ましい黒
鉛の含有量は10〜20%である。
摩擦調整剤として、黒鉛に加えてケイ酸塩化合物及び/
又は耐熱有機樹脂を加えることが望ましい。
ケイ酸塩化合物の作用機構は黒鉛同様であるが、黒鉛に
比べケイ酸塩は高硬度であることから、黒鉛よりも耐摩
耗性の向上がはかれる。またPTFEなどのフッ素樹脂
の場合摩擦の相手面へのフッ素樹脂自体の移着が多くな
り、摩耗を促進したり摩擦力が大きく変動する現象がよ
く見られる、その際組成物中にケイ酸塩が存在すると、
そうした移着物を削り取り摩耗の増加を防止したり、摩
擦力の変動を小さく抑えることができる。
ケイ酸塩化合物としてはクレー、マイカ、タルクを用い
る。
ケイ酸塩化合物による効果を達成するためには、その含
有量が2%以上であることが望ましい。唯、30%を越
えると相手材が疵つく傾向が現れるので、含有量は30
%以下が望ましい。より望ましい含有量は5〜20%で
ある。
耐熱有機樹脂の作用機構も黒鉛と同様であり、PTFE
などのフッ素樹脂への配合により組成物の耐摩耗性や耐
クリープ性の向上がはかれる。黒鉛やケイ酸塩と異なる
点は、それらの添加剤が無機物であるのに対して、耐熱
樹脂はフッ素樹脂と同じ有機物である点である。その結
果無機物に比べフッ素樹脂と似通った性質、例えば、伸
び等の機械的性質、線膨張係数などの熱的性質を持つこ
とから、これらの耐熱樹脂を配合した組成物は前述の無
機物を配合した組成物に比べて、耐摩耗性や耐熱性クリ
ープ性が優れている。また無機物の添加剤に比べ硬度が
小さいことから、摩擦の相手材への攻撃性が小さく相手
材を摩耗させることが比較的少ない。
耐熱性有機樹脂としてはポリイミド、芳香族ポリエステ
ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリアリレートを用いる。必要に応じて他の
耐熱有機樹脂を含んでもよい。
耐熱性有機樹脂による効果を達成するためには2%以上
の含有量が望ましい。唯30%を越えると機械的強度が
低下する傾向が現れるので、含有量は30%以下が望ま
しい。より望ましい含有量は5〜20%である。
次に、本発明に係る摺動材料の製造法を説明する。
フッ素樹脂の主体がPTFEである場合は、所定成分をミキ
サーで混合し、圧縮成形、ラム押出し、ペースト押出し
等で混合物成分をリング形状に押出し、例えば380℃、
8時間の条件で押出材を焼成する。フッ素樹脂の主体が
PTFE以外である場合は、所定成分をスクリュー式混練押
出機で処理した後粉砕し次に射出成形、押出成形等で所
定形状に成形する。成形温度は例えば270〜320℃、成形
時間は例えば2〜3分間である。
本発明において耐熱性有機繊維および耐熱性樹脂でいう
耐熱性とは上記の焼成工程もしくは成形工程における2
分ないし8時間程度の短期間において約380℃までの温
度に耐えることができる性質である。このように耐熱性
を定めたのは、焼成もしくは成形工程での高温に耐えて
繊維等の特性劣化がないことが重要であり、またこの特
性劣化がなければ、作動温度条件による長期的な特性劣
化が起こることはないからである。上記耐熱性を欠如す
る材料は焼成もしくは成形工程において熱による材料物
性の劣化もしくは熱分解が生じることが認められる。
〔作用〕
摺動材料に要求される特性のひとつである相手材と長期
間安定に摺動する性質、およびシール性は(イ)材料の弾
性係数が高いこと、(ロ)変形によりクリープする傾向が
小さい性質を該材料が有すること、(ハ)該材料の引張強
度が高いこと、(ニ)該材料が摩耗し難いこと、が充足さ
れたときに十分なものとなると考えられる。
本発明の摺動材料の重要な成分である芳香族ポリアミド
繊維は低摩耗性および(イ)−(ニ)により左右されるシール
性および摺動性を同時に向上する作用を有している。
以下、各種材料の性質を本発明者の実験により説明す
る。
第1図は、ひずみ5%のときの各種材料の引張応力の温
度依存性を示すグラフである。図中、○はPTFE+2%芳
香族ポリアミド繊維(パルプ状)+13%黒鉛(本発
明)、△はPTFE+15%黒鉛(従来材)、□は100%PTF
E(参考例)、▲はPTFE+15%ガラス繊維(比較
例)、および■はPTFE+15%カーボン繊維(比較例)
をそれぞれ示す。第1図より、本発明に係る摺動材料
(0)は−50℃〜150℃の試験温度域全体で高強度を有
することが分かる。
第2図および第3図は第1図と同様の材料の耐クリープ
性を示すグラフである。なお試験条件は、第2図:温度
23℃、引張荷重80kg/cm2;第3図:温度100℃、引
張荷重40kg/cm2である。これらのグラフより芳香族ポ
リアミド繊維は、特に高温(100℃)において、耐クリ
ープ性向上に有効であることが分かる。
第4図は、ディスク状試験片を、相手材−鋼板、温度8
0℃、油中、往復速度−2Hz、荷重10kgの条件で、往
復摺動させた結果を示すグラフである。図中、○、△お
よび□は第1図と同様の材料、◇はPTFE+15%カーボ
ン繊維材料、 はPTFE+15%ガラス繊維材料を示す。また、往復摺動
試験において、4×104回往復時の摩耗量を測定した
結果を次表に示す。
第1図および第1表より、芳香族ポリアミド繊維が、
(イ)カーボン繊維ガラス繊維と比較して、摩擦係数を安
定させまた相手材の疵発生をもたらさず、(ロ)全添加材
と比較して耐摩耗性を高め、(ハ)黒鉛と比較して、摩擦
係数はほぼ同等にしていることが分かる。
下記試験条件にて往復摺動試験を行なった結果を説明す
る。
試験方法:円盤状試験材を板状相手材に対して往復回転
摺動させる。
速度:2Hz 荷重:10kg 温度:80℃ 潤滑:オイル 往復回数:4×104回 試験結果を次表に示す。
第2表より、PTFE、芳香族ポリアミド繊維およびグラフ
ァイトよりなる材料は摩耗量が少ないことおよび相手材
を疵つけないことの二つの性質を兼備していることが分
かる。
下記条件にて摩擦摩耗試験を行なった結果を説明する。
試験機:機械試験所型摩擦摩耗テスタ(円筒状相手材の
平坦端面を試験片板面に接触させて円筒の軸周のまわり
に回転させる試験機) 速度:1m/s 荷重(面圧):2kg/cm2 潤滑:なし 相手材:鉄 試験時間:20hrs 第3表より、PTFE、芳香族ポリアミド繊維およびグラフ
ァイトよりなる材料は摩耗量が少ないことおよび相手材
を疵つけないことの二つの性質を兼備していることが分
かる。
〔実施例〕
実施例1 第4表に本発明に係る摺動材料および比較例の材料の組
成、引張ひずみ(荷重40kg/cm2、温度100℃、100時
間)および摩耗量を示す。
表中ケブラーはデュポン社製芳香族ポリアミド繊維であ
り、コーネックスは帝人社製芳香族ポリアミド繊維ポリ
ベンゾイミダゾール繊維(PBIと略す)はいずれも径1
2μm、平均長さ0.5mm、パルプである。黒鉛は鱗片状
の人造黒鉛である。
往復摩耗および回転摩耗の試験条件は第2表および第3
表で説明したものとそれぞれ同じである。
実施例2 第5表に本発明に係る摺動材料の材料の組成、引張ひず
みおよび摩耗量を第4表と同じ条件で行った試験結果を
示す。
表中、PIはポリイミド、PAIはポリアミドイミド、
PEは芳香族ポリエステル、PPSはポリフェニレンサ
ルファイド、PEEKはポリエーテルエチルケトンである。
実施例3 下記組成の摺動材料を調製した。
A(○):85%PTFE+2%ケブラ+13%黒鉛 C(●):75%PTFE+2%ケブラ+12%黒鉛+5%クレ
ー+5%PI D(△):100%PTFE(比較例) F(▲):98%PTFE+2%ケブラ(比較例) ケブラは実施例1と同じものである。
引張力40kg/cm2、100℃の条件下でのクリープ特性を
第5図に示す。
前述の往復摺動試験を4×104回往復で行なったとき
の摩耗量を次表に示す。
前述の条件にて往復摺動試験を行なった第6図に示す。
実施例1〜3の考察 実施例に示された結果から本発明の最良組成について考
察すると、試料NO.1,NO.4,NO.8が引張ひずみおよ
び摩耗量が極めて小さくなっている。これらの材料の顕
微鏡組織を観察したところ、ケブラー、黒鉛がマトリッ
クスであるPTFE中にほぼ等容量割合で分散していること
が認められた。また摩耗した材料粉を顕微鏡で観察した
ところほとんどがPTFEであり、残りは黒鉛であった。さ
らに摺動面を摩耗前後で顕微鏡観察したところ、摩耗後
の摺動面はケブラーの表出割合が多くなっていた。
〔発明の効果〕
本発明によると、リップシールのシール性およびすべり
軸受の摩擦摩耗特性を著しく改良することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は引張り応力の温度依存性を示すグラフ、 第2図および第3図は引張りひずみの時間依存性を示す
グラフ、 第4図は摩擦係数の時間依存性を示すグラフ、 第5図は第2,3図と同様のグラフ、 第6図は第3図と同様のグラフ、 第7図は組付前のリップシールの図面、 第8図は組付後のリップシールの図面である。 1−リップ、2−リップ押え。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16C 33/24 Z 6814−3J F16J 15/32 H (56)参考文献 特開 昭59−197456(JP,A) 特開 昭58−109554(JP,A) 特開 昭52−24253(JP,A) 特開 昭60−79053(JP,A) 特開 昭59−89824(JP,A) 特開 昭59−45353(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】四弗化エチレン樹脂、エチレン−四弗化エ
    チレン樹脂、フッ素化エチレンプロピレン樹脂の少なく
    共1種以上からなる、重量で50%以上のフッ素樹脂を基
    材とし、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールの
    1種以上からなる、重量で0.2〜30%の耐熱有機繊維、
    及び、摩擦調整剤として重量で5〜40%の黒鉛を含有し
    た摺動材料。
  2. 【請求項2】四弗化エチレン樹脂、エチレン−四弗化エ
    チレン樹脂、フッ素化エチレンプロピレン樹脂の少なく
    共1種以上からなる、重量で50%以上のフッ素樹脂を基
    材とし、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールの
    1種以上からなる、重量で0.2〜30%の耐熱有機繊維、
    及び、摩擦調整剤として重量で5〜40%の黒鉛を含有
    し、且つ、摩擦調整剤として、ケイ酸塩としてのクレ
    ー、マイカ、タルクの1種以上を重量で2〜30%、及び
    /又は耐熱有機樹脂としてのポリイミド、芳香族ポリエ
    ステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエ
    ーテルケトン、ポリアリレートの1種以上を重量で2〜
    30%をさらに含有した摺動材料。
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