JPH068364B2 - 発泡性ポリオレフィン系樹脂粒子 - Google Patents

発泡性ポリオレフィン系樹脂粒子

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JPH068364B2 JP62290871A JP29087187A JPH068364B2 JP H068364 B2 JPH068364 B2 JP H068364B2 JP 62290871 A JP62290871 A JP 62290871A JP 29087187 A JP29087187 A JP 29087187A JP H068364 B2 JPH068364 B2 JP H068364B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、発泡ポリオレフィン系樹脂粒子に関する。
さらに詳しくは、型内成形によって任意の形状のポリオ
レフィン発泡成形体を製造するために用いる原料である
発泡性ポリオレフィン系樹脂粒子に関する。
(ロ)従来の技術 従来からポリオレフィンの発泡成形体は、素材樹脂の特
性(耐薬品、柔軟性、耐熱性等)と同時に断熱性、緩衝
性(エネルギー吸収性、圧縮回復性)、軽量性等の物性
をもつため、種々の形態で広く産業に使用されている。
一方ポリスチレン系樹脂のビーズ発泡成形等で代表され
る型内成形法は、得られる発泡成形体の形状の自由度が
大きいため、他の種々の樹脂に応用されており上記ポリ
オレフィンの発泡成形にも応用されつつある。
ここで型内成形法とは成形を意図する樹脂粒子に揮発性
発泡剤を含有させ、その樹脂の軟化温度以上に加熱(予
備発泡処理)することにより一定の密度の発泡粒子(以
下予備発泡粒子と言う)を得、次いでこの粒子を熟成さ
せた後、小孔を有する型内に充填し、水蒸気等の熱媒体
で加熱し、更に水あるいは空気等で冷却することにより
型形状に対応した発泡成形体を得る方法である。
しかしながら、ポリオレフィン類は、ポリスチレン系樹
脂と比較し、ガス透過性が良く(ガスバリヤ性が低
い)、逆に水蒸気透過性が低い等の性質がある。従っ
て、従来、ポリオレフィン類を型内成形する際には、ポ
リスチレン系樹脂の型内成形の条件をそのまま採用する
ことはできなかった。
そこでポリオレフィン類の型内成形法として採用されて
いる方法を、ポリスチレンに対比して以下説明する。
使用する発泡剤として、発泡ポリスチレンの場合、通
常、炭化水素系を使用するのに対してポリオレフィンに
ついてはガス逸散の遅いフレオン等のフルオロカーボン
系の発泡剤を使用する方法。
発泡ポリスチレンは予備発泡機を使用して予め意図す
る密度に均一に発泡させておくのに対して、ポリオレフ
ィンはガスの逸散が早いため、この方法では意図する均
一な密度の予備発泡粒子を得るのが実質上難しい。この
ため高圧オートクレーブ内で樹脂を発泡剤と共に水系懸
濁させ、樹脂の軟化する温度以上に加熱し、オートクレ
ーブの一端から温度、圧力を保ちつつ、大気下の成形型
内に放出する方法(以下放出発泡という)。
予備発泡粒子を型内に充填し成形に供する場合、発泡
性ポリスチレンは予備発泡粒子を得た後、数時間〜数十
時間大気に放置したままで使用しても型形状に対応した
成形体が得られる。これに対して発泡ポリオレフィンの
予備発泡粒子を同時に取扱うと予備発泡粒子内の発泡剤
が逸散してほとんど残存せず成形できない。そこでこの
予備発泡粒子内に窒素、炭酸ガス等の無機ガス又は揮発
性ガス等を加圧下で含浸させて内圧を付与した後、これ
らのガスが大気に逸散される以前の短時間に成形に供す
るか予備発泡粒子を強制的に30〜50%まで圧縮しそのま
ま型内に充填して成形する方法。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記方法では、使用するフルオロカー
ボン系の発泡剤が炭化水素系発泡剤に比して高価であ
り、製造コストの高騰を招く欠点がある。
一方、上記方法では、発泡剤の含浸と発泡の2工程を
同一温度帯で行うため、エネルギー的に有利な長所をも
っている反面、内圧を保持するために発泡終了までガス
(発泡剤と同一ガス又は窒素、炭酸ガス等の無機ガス)
を追添する必要があること、圧力変動が生じるため発泡
倍率のバラツキが大きく、一定の密度範囲外(オフグレ
ード)のものが多量に発生し易い等の欠点をもってい
る。
また、上記方法で得られた成形品は、成形直後に寸法
が収縮する傾向、いわゆる「ヒケ」が大きく、以後の各
種工程(例えば、乾燥工程や二次成形)に付す前に、樹
脂の軟化温度に近接した温度で長時間エージングが必要
である欠点があった。
この点に関し、ポリオレフィン類に、尿素とメトキシメ
チル化ナイロンを添加し、さらに架橋剤を添加した樹脂
組成物を母材とし、これに特定の発泡剤を含浸させて発
泡性ポリオレフィン系樹脂粒子の発泡性を改善する提案
もなされている(特公昭53-25827号公報)。しかし、か
かる方法では用いる尿素及びメトキシメチル化ナイロン
が分解され易く製造条件がかなり限定されると共に、組
合せる発泡剤もエタノールやケトン類に制限され、汎用
性に欠くものであった。
この発明は、かかる状況に鑑みなされたものであり、こ
とに、ポリスチレン系樹脂と同様に炭化水素系発泡剤を
発泡剤として用いて型内成形に付すことができ、しかも
それにより均一な密度でかつ「ヒケ」の少ないポリオレ
フィン発泡成形体を簡便に作製することができる発泡性
ポリオレフィン系樹脂粒子を提供しようとするものであ
る。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記観点から鋭意研究を行なった結果、
脂肪族不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィンを
含むポリオレフィン樹脂に比較的少量のポリアミド樹脂
を混合することにより、ポリオレフィン樹脂をマトリッ
クスとしポリアミドが島状に分散したいわゆる「海−島
構造」のポリマーブレンドが得られること、このポリマ
ーブレンドに揮発性発泡剤を含浸させて得られた発泡性
ポリオレフィンビーズは長時間保管してもその樹脂の軟
化温度以上に水蒸気で加熱すれば良好な発泡性が発現さ
れること、並びにこのようにして予備発泡して得られた
予備発泡粒子は無機ガス等で内圧を付与することなく型
内成形に供しても「ヒケ」の少ない均一な密度の成形体
が得られる事実を見出し、この発明に到達した。
かくしてこの発明によれば、(i)ポリオレフィン100
重量部に対し、その全体又は一部のポリオレフィン鎖に
変性導入された形態で0.01〜20重量部相当の脂肪族不飽
和カルボン酸を含有してなる変性ポリオレフィン樹脂;
60〜98重量部に、 (ii)ポリアミド樹脂;40〜2重量部が均一に混合分
散された混合樹脂からなる粒状物からなり、該粒状物中
に、揮発性発泡剤が含浸されてなる発泡ポリオレフィン
系樹脂粒子が提供される。
この発明における変性ポリオレフィン樹脂は、該樹脂を
構成する全てのポリオレフィン鎖が脂肪族不飽和カルボ
ン酸で変性されたもの(変性ポリオレフィンのみのも
の)でもよく、一部のポリオレフィン鎖が脂肪族不飽和
カルボン酸で変性されたもの(変性ポリオレフィン+未
変性ポリオレフィン)であってもよい。ここでベースと
なるポリオレフィンとはエチレン、プロピレン、ブテン
等の低級オレフィン類を主体とするポリマーを意味し、
単独重合体、共重合体を問わない。この具体例としては
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンブロ
ック共重合体、エチレン/プロピレンランダム共重合
体、エチレン/プロピレン/ブテン−1ランダム共重合
体、エチレン/プロピレン/ヘキセンランダム共重合体
等が挙げられ、さらにこれら2種以上の混合物が用いら
れてもよい。なお、これらの重合度は、通常の成形に用
いられる程度のものが適している。
上記変性ポリオレフィン樹脂は、ベースとなるポリオレ
フィンを全部又は一部変性するか、予め変性された市販
のポリオレフィンをそのまま用いるか、又は予め変性さ
れたポリオレフィンと未変性のポリオレフィンとを混合
することにより調製できる。ここで変性に用いる脂肪族
不飽和カルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ドデシ
ルコハク酸、グリシジルメタクリル酸等の脂肪族不飽和
モノカルボン酸類や脂肪族不飽和ジカルボン酸類が挙げ
られ、ジカルボン酸の場合は、その無水物(例えば、無
水マレイン酸、無水イタコン酸、ドデシル無水コハク酸
等)を用いてもよい。これらのうちジカルボン酸類を用
いるのが好ましい。
かかる脂肪族不飽和カルボン酸によりポリオレフィンを
変性する際には、所望の脂肪族不飽和カルボン酸とラジ
カル発生剤を所定量ポリオレフィンに混合し、加熱する
方法を適用することができる。ここでラジカル発生剤と
しては、過酸化物系のものが適しており、例えば、t−
ブチルハイドロパ−オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン−3、ジ
クミルパーオキサイド等が挙げられる。かかるラジカル
発生剤の使用量は、ポリオレフィン100重量部に対して
0.02〜2重量部で充分である。このような処理により脂
肪族不飽和カルボン酸の二重結合が閉裂してポリオレフ
ィンの側鎖や末端に結合した変性ポリオレフィン樹脂を
得ることができる。
いずれにせよ、変性ポリオレフィン樹脂中の脂肪族不飽
和カルボン酸の含有量は、ポリオレフィン100重量部に
対して0.01〜20重量部とするのが適している。0.01重量
部未満では、後述するポリアミド樹脂の均一な混合分散
が得難く、20重量部以上使用してもきわだった効果が得
られない。なお、導入された不飽和カルボン酸のカルボ
ン酸部分は金属塩(例えば、ナトリウム塩)の形態であ
ってもよい。
上記変性ポリオレフィンの混合するポリアミド樹脂とし
ては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン
12、ナイロン46、ナイロン6/66/610、アモルファスナイ
ロン等の名称で知られた種々の汎用ポリアミド樹脂が挙
げられる。
変性ポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂との混合比
は、前者が60〜98重量部に対し、後者が40〜2重量部と
される。通常、前者を80〜95重量部、後者を20〜5重量
部とするのが好ましい。ポリアミド樹脂の混合量が40重
量部を越えると発泡性が阻害され易く型内成形法で高発
泡の成型品を得ることが困難である。また2重量部未満
の場合は、得られた発泡性樹脂粒子の発泡性の持続性が
低くなり適さない。
上記混合は、溶融ブレンドで充分に行なうのが適してい
る。かかる混合により、ポリオレフィン系樹脂をマトリ
ックスとしてポリアミドが島状に分散したいわゆる「海
−島構造」の混合状態が得られる。ここで得られるポリ
アミドの分散径は通常、0.1〜50μm程度である。なお、
混合不充分やポリアミド量が過多となりすぎてポリアミ
ドが連続相状に分散しているものは、ポリオレフィン単
独からなるものに比しても発泡性が劣るため適さない。
この理由は定かではないが、ポリオレフィンとポリアミ
ドとの界面の密着性が不充分となり、その界面を介して
含浸された揮発性発泡剤が逸散され易くなるためと思わ
れる。
上記混合樹脂を、粒状物に成形し、発泡剤を含浸させる
ことにより、この発明の発泡性樹脂粒子が得られる。か
かる粒状化の発泡剤の含浸はポリスチレン系樹脂発泡性
粒子の製造で通常用いられている方法が適用できる。例
えば、ストランド押出とカッティングによって、ペレッ
ト状の粒状物とし、これを圧力容器内の水系媒体中に分
散させる揮発性発泡剤を導入して分散粒子中に含浸させ
る方法が挙げられる。
ここで用いる揮発性発泡剤としては、ポリスチレン系樹
脂発泡性粒子に適用される種々の揮発性発泡剤が使用で
き、このうち安価で入手し易い炭化水素系の揮発性発泡
剤が適しており、例えばプロパン、ブタン、ヘプタン等
が挙げられる。
なお、発泡剤の含浸量はとくに限定されないが、通常、
樹脂粒子100重量部に対し5〜50重量部が適している。
このようにして得られたこの発明の発泡性ポリオレフィ
ン系樹脂粒子を予備発泡に付して予備発泡粒子とし、こ
れを所望の型内成形に付すことにより、発泡倍率15〜25
倍程度のポリオレフィン系発泡成形体が得られる。この
際の型内成形はポリスチレンの型内成形と同様な条件で
とくに内圧を付与することなく行なうことができる。
(ホ)実施例 実験例 プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン4.5
%、M11.3)とポリアミド(ナイロン−6)及び不飽
和カルボン酸変性ポリプロピレン(無水マイレン酸を1
%クラフトして変性)をあらかじめ下記の組成でブレン
ドしたものを2軸押出機で溶融ブレンドし、ストランド
状に押出して、径1.2,長さ1.6mmのペレットに造粒し
た。
このペレットをストランドの流れ方向に切断し、ギ酸で
エチッグしたものを電子顕微鏡にて観察した結果を表1
に示した。
不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを添加したものは
ポリプロピレン−エチレンランダム共重合体をマトリッ
クスとし、ポリアミドが島状に均一に分散したものであ
るのに対して変性ポリオレフィンを添加しないものはポ
リアミドが糸状に連続分散したものであった。
このように、不飽和カルボン酸変性したポリプロピレン
を用いることにより、ポリアミドの均一な分散がなされ
ることが判る。
実施例1 実施例と同様にし、プロピレン−エチレンランダム共重
合体(60重量部)、ナイロン6(20重量部)不飽和カル
ボン酸(無水マレイン酸)変性ポリプロピレン(20重量
部)の配合組成でブレンドし、溶融押出して直径1.3
、長さ1.6mmのペレットに造粒した。この造粒物100重
量部、水300重量部、複分解生成ピロリン酸マグネシウ
ム0.3重量部、ドテシルベンゼンスルフォン酸ソ−ダ0.0
2重量を攪拌付オートクレーブ(10.5)に仕込み、攪
拌しながら40重量部のブタンガスを投入し、密閉後、13
5℃まで昇温した。5時間この温度で維持し、30℃まで
水冷却した。これをオレートクレーブから取出し、この
発明の発泡性ポリプロピレン系樹脂粒子を得た。
この発泡性粒子をポリ製容器に入れ、15℃の冷暗所に保
管した。次いでポリ製容器から取出し4.5kg/cm2の水蒸
気雰囲気下で15秒間加熱し、その発泡嵩倍率を経時によ
る変化を第1図に示した。
比較例1 実施例1で、混合樹脂の代わりにプロピレン−エチレン
ランダム共重合体の単独品を使用する以外、同様にして
発泡性ポリオレフィン系樹脂粒子を得た。この樹脂粒子
を2.0kg/cm2の水蒸気雰囲気下で15秒間加熱し、オート
クレーブから取出した経時による発泡倍率の変化を第1
図に併記した。
比較例2 実施例1で酸変性ポリオレフィンを使用せずプロピレン
−エチレン共重合体80重量部、ナイロン6-20重量部の溶
融ブレンドを使用する以外同様にして、発泡性ポリオレ
フィン系樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を4.5Kg/cm2
水蒸気雰囲気下で15秒間加熱し、オートクレーブから取
出した。経時による、発泡倍率の変化を第1図に併記し
た。
実施例2−5 プロピレン−エチレン共重合体とポリアミドの種類及び
量を変え、実験例と同様にペレット造粒物を得た。なお
すべての系に上記のプロピレン−エチレン共重合体の無
水マレイン酸(1%)グラフト変性物を2〜5重量部添加
した。このペレットを150重量部、水250重量部、複分解
生成ピロリン酸マグネシウム0.5重量部、ドデシルベン
センスルフォン酸ソーダ0.02重量部を攪拌機付オートク
レーブに仕込み、攪拌しながらブタンガス50重量部を圧
入し、密閉後125℃まで昇温し、5時間この温度を維持
した。次いで30℃まで水冷却し、脱水して発泡性ポリプ
ロピレン系樹脂粒子を得た。
この粒子をポリ製容器に入れ、15℃の冷暗所に保管し
た。この保管容器から4時間及び48時間経過後取出し、
2.5kg/cm2の水蒸気雰囲気下で7秒間加熱し、この発泡
嵩倍率を測定した。その結果を表2に記した。
なおポリアミドを添加しない比較例1の樹脂粒子につい
ても併記した。
この結果ポリアミドを添加しない系は経時により発泡倍
率の低下が著しく、かつセルサイズが粗いことが判っ
た。これに対してポリアミドを添加した系は発泡倍率が
安定であり、かつ気泡セルサイズが密である。
実施例6 実施例2〜4で得られた発泡性ポリプロピレン系樹脂粒
子を15℃の冷暗所に20時間保管したものを、嵩倍率で16
倍に予備発泡した。この予備発泡粒子を16時間放置組成
し、300×400×25mm寸法の金型(スリット間隔30mmで側
面にはスリットをもたない)に約4mmクラッキングして
充填した。ついで0.5kg/cm2で10秒間金型加熱した后、
0.3kg/cm2で3秒間前加熱し、続いて10秒間本加熱し
た。これを5秒空冷、10秒間水冷し次いで放冷して、成
形体を得た。
この成形体を90℃の熱風循環式恒温槽に16時間放置し、
成形体の寸法の変動を評価した。その結果を表3に示し
た。なお、比較のため、比較例1で得られた樹脂粒子を
オートクレーブから取出し、2〜4時間以内に16倍に発泡
した予備発泡粒子を同様に評価し、併記した。
このようにこの発明の発泡性樹脂粒子を用いて成形した
成形体は、「ヒケ」が小さく、寸法精度に優れたもので
あった。
(ヘ)発明の効果 この発明の発泡性ポリオレフィン系樹脂粒子によれば、
特別な方法を用いることなく型内成形法により簡便に所
望の成形体を製造することができる。そして得られる成
形体は、「ヒケ」の少ない寸法安定性に優れたものであ
り、その気泡サイズが細かく表面状態も良好でありしか
も密度の安定したものである。そして、ことにポリスチ
レン等で使用されている炭化水素系の発泡剤を用いるこ
とができ経済性の点でも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の発泡性ポリオレフィン系樹脂粒子
を用いて型内発泡に付して得られたポリオレフィン系発
泡体の嵩発泡倍率の経時変化を比較例と共に示すグラフ
図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)ポリオレフィン100重量部に対し、
    その全体又は一部のポリオレフィン鎖に変性導入された
    形態で0.01〜20重量部相当の脂肪族不飽和カルボン酸を
    含有してなる変性ポリオレフィン樹脂;60〜98重量部
    に、 (ii)ポリアミド樹脂;40〜2重量部が均一に混合分
    散された混合樹脂からなる粒状物からなり、該粒状物中
    に、揮発性発泡剤が含浸されてなる発泡性ポリオレフィ
    ン系樹脂粒子。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプ
    ロピレン、エチレン/プロピレンブロック共重合体、エ
    チレン/プロピレンランダム共重合体、エチレン/プロ
    ピレン/ブテン−1ランダム共重合体又はエチレン/プ
    ロピレン/ヘキセンランダム共重合体である特許請求の
    範囲第1項記載の樹脂粒子。
  3. 【請求項3】脂肪族不飽和カルボン酸が、アクリル酸、
    メタクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無
    水)イタコン酸、ドデシル(無水)コハク酸又はグリシ
    ジルメタクリル酸である特許請求の範囲第1項記載の樹
    脂粒子。
  4. 【請求項4】ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン6
    6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6/6
    6/610又はアモルファスナイロンである特許請求の範囲
    第1項記載の樹脂粒子。
  5. 【請求項5】揮発性発泡剤が、炭化水素である特許請求
    の範囲第1項記載の樹脂粒子。
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