JPH068351Y2 - 液体減衰式エンジンマウント - Google Patents

液体減衰式エンジンマウント

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JPH068351Y2
JPH068351Y2 JP1986092393U JP9239386U JPH068351Y2 JP H068351 Y2 JPH068351 Y2 JP H068351Y2 JP 1986092393 U JP1986092393 U JP 1986092393U JP 9239386 U JP9239386 U JP 9239386U JP H068351 Y2 JPH068351 Y2 JP H068351Y2
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JP
Japan
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partition member
engine mount
orifice
bag
frequency vibration
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JP1986092393U
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JPS62202552U (ja
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和平 大谷
修一 岡本
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車の車体とエンジンユニットとの間に介在
させて取り付けるための防振用液体減衰式エンジンマウ
ントに関する。
(従来の技術) この種のエンジンマウントとしては実開昭60−233
36号公報に開示されてなるように公知の構造のものが
あるが、かかる従来のエンジンマウントは、厚肉となし
た周縁部と該周縁部に囲まれる内方部に形成した薄肉部
とを有して、前記周縁部に厚み方向に開通するオリフィ
スを設けてなる全体が弾性材からなる仕切体、この仕切
体の両側に容積可変構造となして夫々設けると共に前記
オリフィスを介して互いに連通せしめた2つの液室を主
要構成部材とするものであって、高周波、低周波のいず
れの領域に対しても、一応防振機能を発揮することが可
能である。
(考案が解決しようとする問題点) ところで従来のエンジンマウントは、アイドリング時な
どに発生する低周波振動に対してより有効な減衰性能を
発揮させるためには、仕切体の剛性を高めれば良いとさ
れており、従って仕切体として硬質ゴムにより厚手に形
成したものを使用する傾向があるが、この仕切体の剛性
を上げると、高周波数のばね定数が上昇して、車両にお
けるこもり音が強くなる原因となり、従って厳密には低
周波振動に対する減衰機能と高周波振動に対するしゃ断
機能とを両立させることは難しい。
このような問題点に対処して本考案は成されたものであ
って、高周波、低周波のいずれの振動領域に対しても有
効な防振特性を発揮し得るエンジンマウントを提供する
ことによって、自動車における静粛性ならびに乗り心地
の向上をはからせる点に考案の主な目的が存する。
(問題点を解決するための手段) そのために、本考案は、固定される周縁部を厚肉となし
て厚み方向に開通するオリフィス(7)を設け、前記周縁
部に囲まれる内方部を独立した空間が存し拡張収縮し得
る袋部(8)に形成してエンジンマウント本体内に介設せ
しめる仕切部材(6)と、この仕切部材(6)を挟み両側に容
積可変構造となして夫々設けられ、前記オリフィス(7)
を介して互いに連通せしめた2つの液室(9A),(9B)とを
備えてなり、仕切部材(6)における前記袋部(8)の内方空
間を、低・中周波振動領域では袋部(8)の加圧流体を供
給して仕切部材(6)の剛性を高め、かつ高周波振動領域
では袋部(8)に加圧流体を取り出して仕切部材(6)の剛性
を下げる圧力可変の流体供給ラインに接続してなる液体
減衰式エンジンマウントの構成を特徴とする。
(作用) 本考案は低周波振動の発生時点においては、仕切部材
(6)の内方空間に圧力の高い流体を供給すると、仕切部
材(6)の剛性が上がるので、液室(9A),(9B)内の液がオリ
フィス(7)を通じて流出入することにより低周波振動は
効果的に吸収される。
一方、高周波振動の発生時点においては、逆に仕切部材
(6)の内方空間の圧力を下げることにより、仕切部材(6)
の袋部(8)を微小に振動し易くさせて液圧の低下が成さ
れ、従って動ばね定数が小さくなり、こもり音に対する
しゃ断性能が改善される。
(実施例) 以下、本考案の1実施例を図面にもとづいて説明する。
第1図及び第2図において、(1)はエンジンユニット側
又は車体側に取りつけ固着するためのボス部であって、
取り付け用のボルト(12)を取り付け側端面に突設して有
しており、C形金具からなるストッパ部材(11)をボス部
(1)に対し同心となるようにその中心部に穿設した孔と
ボルト(12)とを嵌合させ組付けた状態とした後、ボルト
(12)を用いてボス部を例えば車体側に取り付け固着す
る。
上記ボス部(1)に対して金属材料からなる筒体(2)を同心
的に配設して、この筒体(2)の一端側例えば下端側鍔部
と前記ボス部(1)との間に亘らせてゴムからなる環状弾
性部材(3)を介装せしめている。
この環状断線部材(3)は加硫接着によってボス部(1)及び
筒体(2)に固着一体せしめている。
しかして前記筒体(2)の他端側例えば上端側の鍔部に対
しては、車体側又はエンジンユニット側、例えばエンジ
ンユニット側に取りつけ固着するためのハット状をなす
板体(4)をカシメ等の手段により固設せしめている。
この板体(4)は取り付け用のボルト(13)を中心部に突設
して有しており、該ボルト(13)によってエンジンユニッ
トに固着せしめる。
かかる構造となしたことにより、ボス部(1)、環状弾性
部材(3)、筒体(2)及び板体(4)により囲まれる空間が形
成されるが、この空間内の適当位置、例えば筒体(2)と
板体(4)との結合部分に形成される嵌合用環状溝部亘ら
せてゴム材のダイアフラム(5)を配設せしめており、か
くしてダイアフラム(5)、筒体(2)、環状弾性部材(3)及
びボス部(1)により囲繞される密閉空間と、ダイアフラ
ム(5)及び板体(4)により囲繞される空間とが形成され
る。
この両空間のうち、前者の密閉空間には不凍液等の液体
を適当量封入して液室(9)を形成する一方、後者の空間
は気密構造あるいは板体(4)の適当個所に孔を穿設して
大気と連通し得る開放構造のいずれかの空気室を形成す
る。
そして前記液室(9)内に筒体(2)の内周壁に亘らせ、かつ
筒体(2)の軸に直交させた配置となして仕切部材(6)を介
設せしめている。
上記仕切部材(6)は前記液室(9)を2室に仕切らせるため
のものであって、外周部を筒体(2)の内周壁に水密固着
させることが必要である。
この仕切部材(6)は、天然ゴム、ボリウレタンエラスト
マなどの弾性材により形成されていて、筒体(2)の内周
壁に密着させる周縁部は固定部分として機能せしめるた
めに環状弾性部材(3)の上端縁と板体(4)の鍔部とでダイ
アフラム(5)を介した状態で挟着し得る如く厚肉に形成
すると共に、この周縁部に囲まれる内方部を独立した空
間が存し拡張収縮し得る袋部(8)に形成し、さらに前記
周縁部には厚み方向に開通するオリフィス(7)を設ける
と共に、前記袋部(8)の内方空間に連通するポート(10)
を側面部の適当個所に1つ開口せしめている。
図示例のオリフィス(7)は第3図及び第4図に示す如
く、周縁部の周壁部分に全周の一部を残した有端の細溝
を仕切部材(6)の片面側に偏った位置に切設してこの細
溝の一端を周縁部の片面側に設けた流入口に、他端を周
縁部の反対面側に設けた流入口に夫々連絡した構造であ
って、細溝の長さと断面積とによって絞り抵抗が決定さ
れる。
なお、オリフィス(7)としては図示例のほかに、周縁部
の厚み方向に貫通する細孔を穿設するようにしても勿論
差支えはなく、袋部(8)の内方空間及び前記ポート(10)
を避けた周縁部に適当な細通路を設ければよい。
かかる構造となしたエンジンマウントは、前記液室(9)
を環状弾性部材(3)に面する第1の液室(9A)とダイアフ
ラム(5)に面する第2の液室(9B)との上下2室に区分せ
しめて、この両室(9A),(9B)をオリフィス(7)を通じて連
絡するよう形成している。
そしてこの装置をボルト(12)によってボス部(1)を車体
側に固定し、ボルト(13)によって板体(4)にエンジンユ
ニット側を取り付けることによりエンジンユニット側を
防振的に支持するものであり、さらに第1図に示す如
く、前記ポート(10)に対し、ポンプ(16)を備えた圧力可
変の流体供給ライン(15)を接続して、圧力流体例えば水
を前記袋部(8)内に任意量供給し得るようにして使用す
る。
ところで、自動車がアイドリング時あるいは低速走行時
には、仕切部材(6)の袋部(8)内に第1図図示の如く、加
圧水を充満させることにより袋部(8)を拡張せしめて、
仕切部材(6)の剛性を高めさせると、低・中周波の振動
については、液室(9)内の液体がオリフィス(7)を介して
両液室(9A),(9B)間に往来流動することから、振動に対
する減衰係数を上げることが可能であって、かくして振
動は効果的に吸収される。
一方、高速走行時には、ポンプ(16)を停止し、袋部(8)
内の水を排出させることにより、仕切部材(6)は板状の
扁平になって高周波振動に対し振動し易くなり、そのた
めに2つの液室(9A),(9B)は体積変化がたやすく行われ
る結果、液室(9)の液圧が上昇しようとするのを抑えて
動ばね定数が小さくなり、かくしてこもり音や透過音が
有効に吸収される。
なお、高周波振動は基本的には環状弾性部材(3)によっ
て吸収されることは言うまでもない。
(考案の効果) 本考案は以上の説明により明らかにしたようにオリフィ
ス(7)を有する仕切部材(6)の内方部を圧力可変の流体が
供給される袋部(8)に形成したことによって、低・中周
波振動領域では、袋部(8)に加圧流体を供給して仕切部
材(6)の剛性を高めて、オリフィス(7)による振動減衰機
能を十分果たせる一方、高周波振動領域では、袋部(8)
の加圧流体を取り出して仕切部材(6)の剛性を下げさせ
高周波振動に対するばね定数を小さくすることが可能
で、液圧の上昇抑制によりこもり音や透過音に対するし
ゃ断機能を十分果させ得るものである。
かくして低・中・高周波の広い領域の振動に対してしゃ
断性能を安定的に発揮する効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の1例の縦断面図、第2図は同じく底面
図、第3図及び第4図は第1図における仕切部材の平面
図及び断面示正面図である。 (6)……仕切部材、(7)……オリフィス、(8)……袋部、
(9A)(9B)……液室。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定させる周縁部を厚肉として厚み方向に
    開通するオリフィス(7)を設け、前記周縁部に囲まれる
    内方部を独立した空間が存し拡張収縮し得る袋部(8)に
    形成して、エンジンマウント本体内に介設せしめる仕切
    部材(6)と、この仕切部材(6)の両側に容積可変構造とな
    して夫々設けられ、前記オリフィス(7)を介して互いに
    連通せしめた2つの液室(9A),(9B)とを備えてなり、仕
    切部材(6)における前記袋部(8)の内方空間を、低・中周
    波振動領域では袋部(8)に加圧流体を供給して仕切部材
    (6)の剛性を高め、高周波振動領域では袋部(8)の加圧流
    体を取り出して仕切部材(6)の剛性を下げる圧力可変の
    流体供給ラインに接続したことを特徴とする液体減衰式
    エンジンマウント。
JP1986092393U 1986-06-16 1986-06-16 液体減衰式エンジンマウント Expired - Lifetime JPH068351Y2 (ja)

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