JPH0682986A - 光透過部と遮光部とを形成するハロゲン化銀写真感光材 料 - Google Patents

光透過部と遮光部とを形成するハロゲン化銀写真感光材 料

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Publication number
JPH0682986A
JPH0682986A JP25710891A JP25710891A JPH0682986A JP H0682986 A JPH0682986 A JP H0682986A JP 25710891 A JP25710891 A JP 25710891A JP 25710891 A JP25710891 A JP 25710891A JP H0682986 A JPH0682986 A JP H0682986A
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JP
Japan
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light
wavelength
silver halide
sensitive material
light shielding
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Pending
Application number
JP25710891A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoko Sasatake
朋子 笹竹
Yoshiyuki Hosoi
美幸 細井
Kazuhiro Yoshida
和弘 吉田
Yasuo Tosaka
泰雄 登坂
Masayuki Sasagawa
昌之 笹川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Publication of JPH0682986A publication Critical patent/JPH0682986A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マスキング皮膜の剥離の必要がなく、作業が容
易で作業時間も短縮でき、平網の直接貼り込みも可能
で、更に、良好な画像を与えることができるマスク材料
を形成するハロゲン化銀写真感光材料の提供。 【構成】色素画像を形成して、300〜500nmの波
長域のいずれかの波長の光に対する光透過部と遮光部と
を形成するハロゲン化銀感光材料であって、300〜5
00nmの波長域内で遮光部が最も高い透過濃度を示す
波長で測定した場合の 総合写真階調が3以上であるもの。 脚部写真階調が1.5以上であるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光透過部と遮光部とを
形成するハロゲン化銀写真感光材料に関する。本発明の
ハロゲン化銀写真感光材料は、特定波長の光の透過を選
択的に遮光するマスク材料の形成用に好適に利用でき
る。このようなマスク材料は、例えば、印刷用フィルム
原稿作成の際に用いるマスクとして好適に利用できる。
【0002】
【従来技術とその問題点】カラー印刷の製版工程におい
て、製版フィルムを作成するレタッチ工程の中で切抜き
マスクの作成作業が行われている。切抜きマスクは、ポ
ジフィルム等の印刷原画を色分解撮影して得られたネガ
フィルムのための絵柄マスク、平網部分用の平網マス
ク、そして文字の着色に使用される文字マスク等に分類
することができる。従来、このレタッチ作業における切
抜き作業は、そのほとんどが手作業によるものであっ
た。以下に印刷原稿から製版用フィルム作成までの一般
的工程を図2に示す。原稿1から版下作成3が行われ、
その原稿1に対する分色指示書2により、各色に関して
色の割合が指定される。次に、この版下と分色指示を基
にマスク版4〜6を作成し、更にそのマスクに対して平
網8、あるいはスキャナによって網分解されたネガ画像
7が貼られる。平網は、分色指示に従ってその網の種類
が決定されるようになっている。マスクは、マスキング
を行う対象によって、絵柄マスク4、平網マスク5、文
字マスク6の複数のマスクが作成される。そしてこれら
のマスクと絵柄、平網、文字ネガフィルムを必要に応じ
て組み合わせて、各色毎に1枚のフィルムの上に多重露
光されて、Y、M、C、Kの各色インキに対応するフィ
ルム各1枚計4枚の集版ポジフィルム原版9が作成され
る。
【0003】このようなマスクとしては、従来、透明な
プラスチックフィルム、主にポリエステルフィルムから
成る支持体の片面に、剥離可能な活性光線遮光性のマス
キング皮膜を設けたものが用いられていた。従来は、マ
スクパターンの作成は、このマスキング皮膜にナイフ等
の鋭利な先端を持つ器具でカッティングラインを入れ、
このカッティングラインに囲まれた部分の内側(または
外側)の皮膜を剥離することによりパターン形成する手
段が用いられていた。このカッティング作業は精度を要
するため、熟練工の手に頼ることがほとんどであり、時
間のかかる工程であった。
【0004】近年CADシステムを用いた自動カッティ
ングシステムの普及によって、カッティング速度は上げ
られるようになっている。しかしながら自動カッティン
グシステムでは、きわめて微細なカッティングには対応
しきれないというのが現状である。
【0005】人の手を省き、しかも更に微細なカッティ
ングパターンを作成するために、括り線原稿から写真法
によりカッティングラインを作り、剥離する手段が用い
られている。これは、前述のカッティング用マスクフィ
ルムのマスキング皮膜上に更に感光層を設けたもので、
マスクする対象となる絵柄や文字の原稿ネガフィルムを
重ねて紫外線で露光し、現像・エッチング処理し、カッ
ティングラインを得るものである。また、原稿ネガフィ
ルム上の不要なラインやベタ部に生じたピンホール等に
起因するミスカットを防ぐために、マスキング皮膜と透
明ベースの間に、エッチングされない、遮光性の金属蒸
着層を設けたものも知られている。
【0006】しかしながらいずれのマスクの場合にも、
不要部のマスキング皮膜の剥離は手作業であるため、カ
ッティングラインに沿ってナイフ等によりマスキング皮
膜の剥離する部分を持上げ、指を使ってマスキング皮膜
を周囲の支持体から剥離する作業には長時間を要してい
る。
【0007】剥離作業に非常に時間がかかるのは、マス
キング皮膜の厚さが通常約20〜40μmと非常に薄
く、ナイフ等が容易に支持体フィルム面に達するため、
作業者がマスキング皮膜を破らずにかつ支持体に傷をつ
けないよう注意深く作業する必要があるためである。ま
た、十分注意しても、場合によっては残すべきパターン
のマスキング皮膜に傷を入れてしまうことも多い。よっ
てこれらの修正にも時間がかかっていた。更に、剥離し
たマスキング皮膜が再接着したり、指先やマスキング皮
膜の表面に付着して、マスキング原稿の欠陥になること
もあり、これらの除去も煩雑で時間を要する作業であっ
た。
【0008】上記問題は、特に近年の熟練工不足、作業
員 (人手) 不足が深刻化している状況にあって、とりわ
け重要になっている。
【0009】また、上述した従来技術にあっては、マス
キング皮膜が剥離可能であるがゆえに、平網貼付の際に
平網を直接マスクに貼り込むことができないため、別の
透明フィルムを用意し、その上にマスクと位置合わせし
て平網を貼り込む必要がある。
【0010】一方、ハロゲン化銀感光材料を用いて形成
した画像をマスクとして用いることも、一部で行われて
いる。従来のこの種のマスクは、製版用白黒フィルム上
に形成された黒化銀画像をマスクとして用いるもので、
特殊な作業に限られるものであった。また、黒化銀画像
は全波長域に対して画像濃度を有するため、重ねた下の
画像が見えず、作業性が悪いという難点を有していた。
【0011】
【発明の目的】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
して、マスキング皮膜の剥離を行う必要がなく、よって
作業が容易でかつ作業時間を短縮でき、また、平網の直
接貼り込みを可能とし、よって作業を効率良く行うこと
等を実現し、更に、良好な画像を与えることができる、
即ち遮光部と光透過部との差がくっきりしてキレが良
く、あるいは解像度が良好できわめて細い線等も再現で
きるマスク材料を形成することができるハロゲン化銀写
真感光材料を提供せんとするものである。
【0012】
【発明の構成及びその作用】本出願の請求項1の発明
は、露光し、現像することによって、色素画像を形成し
て、300〜500nmの波長域のいずれかの波長の光
に対する光透過部と遮光部とを形成するハロゲン化銀写
真感光材料であって、300〜500nmの波長域内で
遮光部が最も高い透過濃度を示す波長で測定した総合写
真階調が3以上であることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料であって、この構成により上記目的を達成す
るものである。
【0013】本出願の請求項2の発明は、露光し、現像
することによって、色素画像を形成して、300〜50
0nmの波長域のいずれかの波長の光に対する光透過部
と遮光部とを形成するハロゲン化銀写真感光材料であっ
て、300〜500nmの波長域内で遮光部が最も高い
透過濃度を示す波長で測定した脚部写真階調が1.5以
上であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料で
あって、この構成により上記目的を達成するものであ
る。
【0014】以下本発明について更に詳述する。本出願
の各発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、露光し、
現像することによって、色素画像を形成して少なくとも
300〜500nmの波長域のいずれかの波長の光に対
する光透過部と遮光部とを形成するものである。
【0015】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、上
記のような光透過部と遮光部を形成し得るものであれば
任意の構成をとることができる。例えば、コンベンショ
ナルなネガ型感光材料やリバーサル感光材料、直接ポジ
感光材料に具体化することができる。ポジ型感光材料と
しては、かぶり核を有し、ソーラリゼーションあるいは
ハーシェル効果等を利用してポジ画像を得る直接ポジ感
光材料と、内部潜像型直接ポジ感光材料が知られている
が、そのどちらでもよい。
【0016】もちろん、アンコンベンショナルなタイプ
の感光材料にも、構成することができる。このようなタ
イプの感光材料としては、銀染料漂白型感光材料、色素
拡散転写型感光材料、熱現像型感光材料などを挙げるこ
とができ、そのいずれであってもよい。
【0017】各感光材料を構成するハロゲン化銀乳剤層
は、単層でもよく2層以上でもよい。乳剤は、必要に応
じた波長に感光するように分光増感することができる。
【0018】本発明のハロゲン化銀感光材料を露光する
露光光源としては、各種の光源を用いることができる。
希ガスや金属蒸気による放電灯(例えば水銀ランプ)、
蛍光灯、白熱光源(例えば、ハロゲン電球)、LED等
を用いることができ、また、各種のレーザ光源を使用す
ることができる。レーザ光源としては、HeNeレーザ
(波長:633nm、その他544nm、594nmの
もの等もある) 、半導体レーザ (波長:600〜130
0nm程度) 、Arレーザ(波長:488nm、515
nm、その他) 、HeCdレーザ(波長:422nm、
325nm、その他) 、YAGレーザ(波長:530n
m、その他) 、ルビーレーザ(波長:694nm)、K
rレーザ(多波長可能)、色素レーザ(広範囲波長可
変)等、任意のものを使用することができる。半導体レ
ーザとしては各種のものを使用でき、例えば、(Alx
Ga1-x 0.5 In 0.5P、In1-x Gax P、Alx
Ga1-x As、GaAs1-x x 、Inx Ga1-x
s、InAs1-x x 、InAs1-x Sbx 、Pb1-x
Cdx S、PbS1-x Sex 、Pb1-x Snx Te、P
1-x Snx Se等(xは適宜制御して、所望の発振を
得るように設定する) を用いることができる。
【0019】本出願の請求項1の発明に係るハロゲン化
銀写真感光材料は、300〜500nmの波長域内で遮
光部が最も高い透過濃度を示す波長で測定した総合写真
階調が3以上であり、また、請求項2の発明に係るハロ
ゲン化銀写真感光材料は、300〜500nmの波長域
内で遮光部が最も高い透過濃度を示す波長で測定した脚
部写真階調が1.5以上であるものである。
【0020】本発明でいう総合写真階調とは、特性曲線
がカブリ(図1におけるF)+0.50と交わる点(図
1におけるB)とカブリ+2.0と交わる点(図1にお
けるC)とを結んだ時に得られる写真階調と定義する。
【0021】また、本発明でいう脚部写真階調とは、特
性曲線がカブリ+0.15と交わる点(図1における
A)とカブリ+0.50と交わる(図1におけるB)と
を結んだときに得られる写真階調と定義する。
【0022】各写真階調はハロゲン化銀乳剤の化学熟成
条件(例えばチオ硫酸ナトリウム量、熟成温度、熟成時
間等)、ハロゲン化銀粒子の分布幅(例えば単分散乳
剤、多分散乳剤)、添加剤(例えばステイン防止剤、カ
プラー等)などの他、現像条件によっても調整できる。
前者のハロゲン化銀乳剤の製造時に調整するのが好まし
い。
【0023】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料により
得られる画像が高い平均階調度を有するためには、感光
材料を構成するハロゲン化銀乳剤粒子の単分散化、単晶
癖化(混晶ができにくいようにハロゲン組成比率や結晶
成長時の温度・環境を変えて成長速度を制御する等)を
行うことが好ましく、例えば特公昭48−36890
号、特開昭54−48520号、同54−65521号
等に示されたダブルジェット法を用いることができる。
この他特開昭54−158220号等に記載のあるプレ
ミックス法も使用できる。
【0024】更に2当量カプラーを用いた乳剤を用いた
り、種々のカブリ防止剤、安定剤等を用いて積極的にハ
ロゲン化銀乳剤そのものの特性曲線の脚部を切って行く
手段を用いてもよい。
【0025】カブリ防止剤、安定剤としては、米国特許
第2,713,541号、同2,743,180号、同
2,743,181号に記載されたペンタザインデン
類、米国特許第2,716,062号、同2,444,
607号、同2,444,605号、同2,756,1
47号、同2,835,581号、同2,852,37
5号、リサーチ・ディスクロージャー(Researc
h Disclosure)14851号に記載された
テトラザインデン類、米国特許第2,772,164号
に記載されたトリアザインデン類、及び特開昭57−2
11142号に記載されたポリマー化アザインデン類等
のアザインデン類;米国特許第2,131,038号、
同3,342,596号、同3,954,478号に記
載されたチアゾリウム塩、米国特許第3,148,06
7号に記載されたピリリウム塩、及び特公昭50−40
665号に記載されたホスホニウム塩等の4級オニウム
塩類;米国特許第2,403,927号、同3,26
6,897号、同3,708,303号、特開昭55−
135835号、同59−71047号に記載されたメ
ルカプトテトラゾール類、メルカプトトリアゾール類、
メルカプトジアゾール類、米国特許第2,824,00
1号に記載されたメルカプトチアゾール類、米国特許第
3,397,987号に記載されたメルカプトベンズチ
アゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、米国特
許第2,843,491号に記載されたメルカプトオキ
サジアゾール類、米国特許第3,364,028号に記
載されたメルカプトチアジアゾール類等のメルカプト置
換ヘテロ環化合物類;米国特許第3,236,652
号、特公昭43−10256号に記載されたカテコール
類、特公昭56−44413号に記載されたレゾルシン
類、及び特公昭43−4133号に記載された没食子酸
エステル等のポリヒドロキシベンゼン類;西独特許第
1,189,380号に記載されたテトラゾール類、米
国特許第3,157,509号に記載されたトリアゾー
ル類、米国特許第2,704,721号に記載されたベ
ンズトリアゾール類、米国特許第3,287,135号
に記載されたウラゾール類、米国特許第3,106,4
67号に記載されたピラゾール類、米国特許第2,27
1,229号に記載されたインダゾール類、及び特開昭
59−90844号に記載されたポリマー化ベンズトリ
アゾール類等のアゾール類や米国特許第3,161,5
15号に記載されたピリミジン類、米国特許第2,75
1,297号に記載された3−ピラゾリドン類、及び米
国特許第3,021,213号に記載されたポリマー化
ピロリドン即ちポリビニルピロリドン類等のヘテロ環化
合物類;特開昭54−130929号、同59−137
945号、同140445号、英国特許第1,356,
142号、米国特許第3,575,699号、同3,6
49,267号等に記載された各種の抑制剤プレカーサ
ー;米国特許第3,047,393号に記載されたスル
フィン酸、スルフォン酸誘導体;米国特許第2,56
6,263号、同2,839,405号、同2,48
8,709号、同2,728,663号に記載された無
機塩類等がある。
【0026】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を構成
するためのハロゲン化銀乳剤には、各種の写真用添加剤
を加えることは任意である。その他本発明の感光材料を
構成するために目的に応じて用いられる添加剤は、湿潤
剤としては、例えばジヒドロキシアルカン等があげら
れ、更に、物性改良剤としては、例えばアルキルアクリ
レートもしくはアルキルメタクリレートとアクリル酸も
しくはメタクリル酸との共重合体、スチレン−マレイン
酸共重合体、スチレン無水マレイン酸ハーフアルキルエ
ステル共重合体等の乳化重合によって得られる水分散性
の核粒子状高分子物質等が適当であり、塗布助剤として
は、例えばサポニン、ポリエチレングリコールラウリル
エーテル等が含まれる。その他写真用添加剤として、ゼ
ラチン可塑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、pH調整
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、増粘剤、粒状性向上剤、
染料、モルダント、増白剤、現像速度調節剤、マット剤
等を使用することは任意である。
【0027】また、平均階調度を硬調化し小点再現性を
向上するため、イラジエーション防止染料を感光層中に
添加することは効果的である。
【0028】本発明の感光材料を処理するために、発色
現像の際使用する発色現像液としては、ハロゲン化銀溶
剤を実質的に含まない発色現像液が好ましい。酸発色現
像液において使用することのできる現像剤としては、通
常の発色現像剤が挙げられる。好ましい発色現像主薬と
しては芳香族第1級アミノ化合物が挙げられ、その代表
的なものとしてはp−フェニレンジアミン類及びp−ア
ミノフェノール類が挙げられる。例えばアミノフェノー
ル、N−メチル−アミノフェノール、N,N−ジエチル
−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−3−メチル−
N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アニリン、4−アミノ−3−
メチル−N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−メトキ
シエチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。こ
れら現像剤はあらかじめ乳剤中に含ませておき、高pH
水溶液浸漬中にハロゲン化銀に作用させるようにするこ
ともできる。
【0029】これらの芳香族第1級アミノ化合物の使用
量は感光材料の種類によって変動するが、実質的に決定
することは容易であり、一般的に好ましくは現像液1リ
ットル当たり0.0002〜0.7モルの範囲で用いれ
ばよい。
【0030】本発明において、脚部(低濃度域)の平均
階調度を1.5以上、より好ましくは1.7以上、更に
好ましくは1.8以上にする具体的手段としては、単分
散化されたハロゲン化銀乳剤を用いることや、複素環現
像主薬であるピラゾリドン系を極く少量現像液に添加す
る手段が挙げられる。ここでいう添加量は具体的には現
像液1リットル当たり40〜200mg程度が適当であ
り好ましく、より好ましくは50〜100mg添加する
ことがよい。ピラゾリドン系化合物とはピラゾリドン環
を母核とした化合物で、具体的には、1−フェニル−3
−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリドン、
5−フェニル−3−ピラゾリドン、5−メチル−3−ピ
ラゾリドン、1−p−クロロフェニル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−5−フェニル−3−ピラゾリドン、
1−m−トリル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5
−メチル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−5−フ
ェニル−3−ピラゾリドン、1−p−メトキシフェニル
−3−ピラゾリドン、1−アセトアミドフェニル−3−
ピラゾリドン、1−フェニル−2−アセチル−4,4−
ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−
ジメチル−3−ピラゾリドン、1−m−p−アミノフェ
ニル−4−メチル−4−プロピル−3−ピラゾリドン、
1−o−クロロフェニル−4−メチル−4−エチル−3
−ピラゾリドン、1−(p−β−ヒドロキシエチルフェ
ニル)−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−p
−ヒドロキシフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾ
リドン、1−p−トリル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−(7−ヒドロキシ−2−ナフチル)−4
−メチル−4−m−プロピル−3−ピラゾリドン、1−
p−ジフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリド
ン、1−(p−β−ヒドロキシエチルフェニル)−3−
ピラゾリドン、1−o−トリル−3−ピラゾリドン、1
−o−トリル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、
1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、4−ヒ
ドロキシ−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾリド
ン、4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル
−3−ピラゾリドン、4,4−ジヒドロキシメチル−1
−フェニル−3−ピラゾリドンなどを挙げることができ
る。
【0031】このようなピラゾリドン系化合物をモノク
ロ現像液に補助現像主薬として加えることは公知であ
る。一般にピラゾリドン系化合物は、急性現像主薬であ
るため、高濃度部と低濃度部がほぼ同時に現像進行する
ので、軟調となる。これを高濃度部の現像のみが急性に
進み、低濃度部の現像が極端に遅れる緩性現像主薬と合
わせて超加成性を利用したものがPQ現像液であり、現
在モノクロ現像液として広く利用されている。
【0032】このようなPQ現像液におけるピラゾリド
ン系化合物の役割は、低濃度部の現像を促進させること
が目的である。本発明の好ましい実施の態様において
は、p−フェニレンジアミン類及びp−アミノフェノー
ル類のような急性現像主薬からなるカラー現像液に、若
干量のピラゾリドン系化合物を加える。このような手段
を採ることにより、逆に低濃度部を抑制した効果を発現
させることができる。これは従来全く予想しえなかった
効果である。またこのような場合のピラゾリドン系化合
物の添加量は、一般に、通常のPQ現像液のそれよりか
なり少量である。
【0033】更に、本発明の感光材料を処理するために
用いる発色現像液は、本発明の効果を損なわない限り、
任意のカブリ防止剤及び現像抑制剤を含有することがで
きる。
【0034】これらの発色現像液に必要に応じて添加さ
れる種々の添加剤を詳述すると、例えばpHを一定値に
維持するアルカリ金属やアンモニウムの水酸化物、炭酸
塩、燐酸塩、pH調節あるいは緩衝剤(例えば、酢酸、
硼酸のような弱酸や弱塩基、それらの塩)、現像促進剤
例えばピリジニウム化合物、カチオン性の化合物類、硝
酸カリウムや硝酸ナトリウム、ポリエチレングリコール
縮合物、フェニルセロソルブ、フェニルカルビトール、
アルキルセロソルブ、フェニルカルビトール、ジアルキ
ルホルムアミド、アルキルホスフェートやその誘導体
類、ポリチオエーテル類などのノニオン性化合物類、サ
ルファイトエステルをもつポリマー化合物、その他ピリ
ジン、エタノールアミン等有機アミン類、ベンジルアル
コールなどがある。
【0035】本発明の実施の際に用いられる発色現像液
の使用温度は、通常好ましくは20℃〜70℃、より好
ましくは30℃〜45℃である。
【0036】本発明の実施の際に用いられる発色現像剤
への添加剤としては、上記のほか、ステイン防止剤、ス
ラッジ防止剤、重層効果促進剤、保恒剤(例えば亜硫酸
塩酸性亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩酸塩、ホルムサ
ルファイト、アルカノールアミンサルファイト付加物な
ど)がある。またキレート剤としてポリリン酸塩等のリ
ン酸塩、ニトリロ三酢酸、1−3−ジアミン−2−プロ
パノール四酢酸等のアミノポリカルボン酸類、クエン
酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸類、1−ヒドロキ
シエチリデン、1,1−ジホスホニックアンド等があ
る。また、硫酸リチウムをキレート剤として併用するこ
とも可能であり、これらのキレート剤は組み合わせても
よい。
【0037】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、露
光し、現像することによって、色素画像を構成して、少
なくとも300〜500nmの波長域のいずれかの波長
の光に対する光透過部と遮光部とを形成するものである
が、このように露光、現像することにより、画像様に少
なくとも300〜500nmの波長域のいずれかの波長
の光を吸収する画像を形成するために、ハロゲン化銀写
真感光材料中に各種カプラーをはじめとする色素形成物
質を添加することができる。
【0038】かかる化合物としては、カプラー以外の色
素形成物質として、例えばハイドロキノン誘導体、アミ
ノフェノール誘導体、没食子酸エステル等の没食子酸誘
導体、アスコルビン酸誘導体などがあり、これらはいず
れも好ましく用いることができる。
【0039】ここでいう色素とは、少なくとも300〜
500nmの波長域のいずれかの波長の光に吸収を有す
るものである。
【0040】本発明のハロゲン化銀写真感光材料にカプ
ラーを用いる場合、カプラーとしては、一般に発色現像
処理において、芳香族第1級アミン現像剤(例えばp−
フェニルレンジアミン誘導体や、アミノフェノール誘導
体など)の酸化体とカップリング反応を行い色素を形成
する色素形成カプラーを任意に用いることができる。こ
れらは色素画像形成用の感光層に含有させて用いること
ができる。
【0041】これら色素形成カプラーは分子中にバラス
ト基と呼ばれるカプラーを非拡散化する、炭素数8以上
の基を有することが望ましい。また、これら色素形成カ
プラーは1分子の色素が形成されるために4分子の銀イ
オンが還元される必要がある4当量性であっても、2分
子の銀イオンが還元されるだけでよい2当量性のどちら
でもよい。色素形成カプラーには現像主薬の酸化体との
カップリングによって現像促進剤、漂白促進剤、現像
剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤カブリ剤、カブ
リ防止剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のよう
な写真的に有用なフラグメントを放出する化合物を含有
させることができる。これら色素形成カプラーに色補正
の効果を有しているカラードカプラー、あるいは現像に
伴って現像抑制剤を放出し、画像の鮮鋭性や画像の粒状
性を改良するDIRカプラーが併用されてもよい。この
際、DIRカプラーは該カプラーから形成される色素が
同じ乳剤層に用いられる色素形成カプラーから形成され
る色素と同系統である方が好ましいが、色の濁りが目立
たない場合は異なった種類の色素を形成するものでもよ
い。DIRカプラーに替えて、該カプラーとまたは併用
して現像主薬の酸化体とカップリング反応し、無色の化
合物を生成すると同時に現像抑制剤を放出するDIR化
合物を用いてもよい。
【0042】用いられるDIRカプラー及びDIR化合
物には、カップリング位に直接抑制剤が結合したもの
と、抑制剤が2価基を介してカップリング位に結合して
おり、カップリング反応により離脱した基内での分子内
求核反応や、分子内電子移動反応等により抑制剤が放出
されるように結合したもの(タイミングDIRカプラ
ー、及びタイミングDIR化合物と称する)が含まれ
る。また、抑制剤も離脱後拡散性のものとそれほど拡散
性を有していないものを、用途により単独でまたは併用
して用いることができる。芳香族第1級アミン現像剤の
酸化体とカップリング反応を行うが、色素を形成しない
無色カプラーを色素形成カプラーと併用して用いること
もできる。
【0043】芳香族第1級アミン現像剤の酸化体とカッ
プリング反応を行うが、可視領域に吸収を有さないで、
300〜500nmの波長域の光を吸収する画像を形成
するカプラー(UVカプラー等)を用いることもでき
る。
【0044】イエロー色素形成カプラーとしては、公知
のアシルアセトアニリド系カプラーを好ましく用いるこ
とができる。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド
系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は有利であ
る。用い得る黄色カプラーの具体例は、英国特許第1,
077,874号、特公昭45−40757号、特開昭
47−1031号、同47−26133号、同48−9
4432号、同50−87650号、同51−3631
号、同52−115219号、同54−99433号、
同54−133329号、同56−30127号、米国
特許第2,875,057号、同3,253,924
号、同3,265,506号、同3,408,194
号、同3,551,155号、同3,551,156
号、同3,664,841号、同3,725,072
号、同3,730,722号、同3,891,445
号、同3,900,483号、同3,929,484
号、同3,933,500号、同3,973,968
号、同3,990,896号、同4,012,259
号、同4,022,620号、同4,029,508
号、同4,057,432号、同4,106,942
号、同4,133,958号、同4,269,936
号、同4,286,053号、同4,304,845
号、同4,314,023号、同4,336,327
号、同4,356,258号、同4,386,155
号、同4,401,752号等に記載されたものであ
る。
【0045】マゼンタ色素形成カプラーとしては、公知
の5−ピラゾロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾ
ール系カプラー、ピラゾロトリアゾール系等ピラゾロア
ゾール系カプラー、開鎖アシルアセトニトリル系カプラ
ーを好ましく用いることができる。有利に用い得るマゼ
ンタカプラーの具体例は、特願昭58−164882
号、同58−167326号、同58−206321
号、同58−214863号、同58−217339
号、同59−24653号、特公昭40−6031号、
同40−6035号、同45−40757号、同47−
27411号、同49−37854号、特開昭50−1
3041号、同51−26541号、同51−3764
6号、同51−105820号、同52−42121
号、同53−123129号、同53−125835
号、同53−129035号、同54−48540号、
同56−29236号、同56−75648号、同57
−17950号、同57−35858号、同57−14
6251号、同59−99437号、英国特許第1,2
52,418号、米国特許第2,600,788号、同
3,005,712号、同3,062,653号、同
3,127,269号、同3,214,437号、同
3,253,924号、同3,311,476号、同
3,419,391号、同3,519,429号、同
3,558,319号、同3,582,322号、同
3,615,506号、同3,658,544号、同
3,705,896号、同3,725,067号、同
3,758,309号、同3,823,156号、同
3,834,908号、同3,891,445号、同
3,907,571号、同3,926,631号、同
3,928,044号、同3,935,015号、同
3,960,571号、同4,076,533号、同
4,133,686号、同4,237,217号、同
4,241,168号、同4,264,723号、同
4,301,235号、同4,310,623号等に記
載されたものである。
【0046】シアン色素形成カプラーとしては、公知の
ナフトール系カプラー、フェノール系カプラーを好まし
く用いることができる。有利に用い得るシアンカプラー
の具体例は英国特許第1,038,331号、同1,5
43,040号、特公昭48−36894号、特開昭4
8−59838号、同50−137137号、同51−
146828号、同53−105226号、同54−1
15230号、同56−29235号、同56−104
333号、同56−126833号、同57−1336
50号、同57−155538号、同57−20454
5号、同58−118643号、同59−31953
号、同59−31954号、同59−59656号、同
59−124341号、同59−166956号、米国
特許第2,369,929号、同2,423,730
号、同2,434,272号、同2,474,293
号、同2,698,794号、同2,772,162
号、同2,801,171号、同2,895,826
号、同3,253,924号、同3,311,476
号、同3,458,315号、同3,476,563
号、同3,591,383号、同3,737,316
号、同3,758,308号、同3,767,411
号、同3,790,384号、同3,880,661
号、同3,926,634号、同4,004,929
号、同4,009,035号、同4,012,258
号、同4,052,212号、同4,124,396
号、同4,134,766号、同4,138,258
号、同4,146,396号、同4,149,886
号、同4,178,183号、同4,205,990
号、同4,254,212号、同4,264,722
号、同4,288,532号、同4,296,199
号、同4,296,200号、同4,299,914
号、同4,333,999号、同4,334,011
号、同4,386,155号、同4,401,752
号、同4,427,767号等に記載されたものであ
る。
【0047】カラードカプラーとしては、例えば英国特
許第937,621号、同1,035,959号、同
1,255,111号、特開昭48−22028号、同
52−42121号、特公昭38−22335号、同4
4−2016号、同44−15754号、米国特許第
2,449,966号、同2,521,908号、同
2,543,691号、同2,801,171号、同
2,983,608号、同3,005,712号、同
3,034,892号、同3,061,432号、同
3,419,391号、同3,476,560号、同
3,476,563号、同3,481,741号、同
3,519,429号、同3,583,971号、同
3,622,328号、同3,684,514号、同
4,004,929号、同4,070,191号、同
4,138,258号、同4,138,264号、同
4,163,670号、同4,292,400号、同
4,369,248号等に記載のものを使用できる。
【0048】DIRカプラー、DIR化合物としては、
例えば英国特許第953,454号、米国特許第3,2
27,554号、同3,615,506号、同3,61
7,291号、同3,701,783号、同3,93
3,500号、同4,095,984号、同4,14
9,886号、同4,286,054号、同4,35
9,521号、特開昭52−90932号、同56−1
16029号、同57−151944号等に記載の化合
物及び、米国特許第4,248,962号、同4,40
9,323号、同3,632,345号、同3,92
8,041号、同3,938,996号、同3,95
8,993号、同3,961,959号、同4,04
6,574号、同4,052,213号、同4,17
1,223号、同4,186,012号、特開昭52−
65433号、同52−130327号、同57−12
8335号、同57−154234号、同58−162
949号、同58−205150号、同59−1956
43号、同59−206834号、同59−20683
6号、同59−210440号、同60−7429号等
に記載のタイミングDIRカプラーを好ましく用いるこ
とができる。
【0049】その他の色素形成物質としては、米国特許
第2,360,290号、同2,336,327号、同
2,403,721号、同2,418,613号、同
2,675,314号、同2,701,197号、同
2,704,713号、同2,728,659号、同
2,732,300号、同2,735,765号、同
3,700,453号、特開昭50−92988号、同
50−92989号、同50−93928号、同50−
110337号、同50−146538号、同52−1
46235号、同55−95948号、同59−524
7号、特公昭50−23813号等に記載されているも
のを用いることができる。
【0050】上記カプラーや色素形成物質は、それぞれ
単独で用いてもよく、併用して用いることもできる。
【0051】上記カプラーや色素形成物質を感光材料中
に添加するには、該カプラーまたは色素形成物質の物性
(例えば溶解性)に応じて、水不溶性高沸点有機溶媒を
用いる水中油滴型乳化分散法や、アルカリ性溶液として
添加するアルカリ分散法、ラテックス分散法、微細な固
体として直接添加する固体分散法等、種々の方法を用い
ることができる。
【0052】また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
の色素画像は、色素現像剤により形成されるものであっ
てもよい。
【0053】色素現像剤とは、乳剤層を現像(還元)す
ることにより、それ自身が色素となるものであり、この
意味での色素現像剤であれば、いかなるものも任意に用
いることができる。現像に際して、補助現像剤を用いて
もよい。
【0054】また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
の色素画像は、外式カプラーにより形成されるものであ
ってもよい。
【0055】外式カプラーを用いる場合、感光材料の現
像は、外式カプラーを含有する現像剤を用いて行われ、
一般には、通常の外式反転カラー処理法によって処理さ
れる。即ちシアン, マゼンタ, イエローの各発色現像液
中には少なくとも発色現像主薬と、各々シアン, マゼン
タ, イエローに発色する拡散性の外式カプラーが含まれ
ているが、発色現像主薬としては、例えば4−アミノ−
N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N, N−ジエ
チル−3−メチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−
N−メチル−N−(β−メチルスルホンアミドエチル)
アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アニリンの如き一般によく知
られたパラフェニレンジアミン誘導体、拡散性外式シア
ンカプラーとしては2−クロロ−1−ナフトール、2,
4−ジクロロ−1−ナフトール、2−(o−アセタミド
−β−フェネチル)−1−ヒドロキシナフタミド等の一
般によく知られたフェノール系カプラー、拡散性外式マ
ゼンタカプラーとしては、アシルアセトニトリル、2−
シアノエチルベンゾフランまたは、ベンジルアセトニト
リルの如き閉鎖メチレン系カプラー或いは、1−フェニ
ル−3−(4−クロロベンズアミド)−5−ピラゾロ
ン、1−フェニル−3−(3−ニトロベンゾイルアミ
ノ)−5−ピラゾロン、1− (2,4,6−トリクロロ
フェニル)−3−(4−ニトロアニリノ)−5−ピラゾ
ロンの如き環式メチレンカプラー、拡散性の外式イエロ
ーカプラーとしては、2−アセトアニリド、2−アセト
−2′,4′−ジクロロアセトアニリド、2−ベンゾイ
ルアセトアニリド、2−ベンゾイル−2′−メトキシア
セトアニリド、2−メチル−4−(メチル・スルホンア
ミドエチル)エチルアニリンの如きアシルアセトアミド
系の開鎖メチレン系カプラー、及びジーエッチ ブラウ
ン他、ジャーナル オブ ズイ アメリカンケミカルソ
サイアティ(G.H.Brown et,al Jou
rnal of The American Chem
ical Society)79,2919〜2927
頁(1957年)に記載のもの等業界によく知られてい
る発色現像主薬とカプラーを組み合わせて、現像液とす
る。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明は以下に示す実施例により限定されるもので
はない。
【0057】実施例1 両面にゼラチン下引きを施したポリエチレンテレフタレ
ート支持体(厚さ100μm)上に、表1に示す構成の
乳剤層及びバック層を塗設し、ネガ型カラー感光材料を
作製した。表中、添加量はg/m2 で示す。但し、ハロ
ゲン化銀乳剤は銀換算値である。
【表1】(その1)
【表1】(その2)
【表1】(その3)
【0058】尚、乳剤層側の塗布助剤として界面活性剤
(S−1),(S−2)及び硬膜剤として(H−1),
(H−2)を使用した。
【0059】各分光増感されたハロゲン化銀乳剤は、変
動係数0.19の単分散乳剤を使用し、化学熟成時のチ
オ硫酸ナトリウム量、温度、時間を変化させることによ
り写真階調を調整した試料3種類(試料−1−A,1−
B,1−C)を得た。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0060】上記のようにして得られた試料については
以下の処理を施した。 (露光方法)光源としてはHe−Neレーザー(633
nm)を用い、走査露光を行った。 (現像処理方法) 発色現像 2分 38℃ 漂白定着 45秒 33℃ 安定化 1分30秒 33℃ 乾燥 1分 70℃
【0061】 〈発色現像液組成〉 N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3− メチル−4−アミノアニリン・硫酸塩 4.5g ヒドロキシルアミン・硫酸塩 2.0g 炭酸カリウム 25.0g 塩化ナトリウム 0.1g 臭化ナトリウム 0.2g 無水亜硫酸ナトリウム 2.0g ベンジルアルコール 10.0ml 水を加えて1リットルとし、水酸化ナトリウムを用いて
pH=10.15に調整。
【0062】 〈漂白定着液組成〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)ナトリウム塩 60.0g チオ硫酸アンモニウム 100.0g 重亜硫酸ナトリウム 20.0g 水を加えて1リットルとし、硫酸を用いてpH=7.0
に調整。
【0063】 〈安定化液〉 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 亜硫酸アンモニウム 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて1リットルとし、硫酸または水酸化カリウム
でpH=7.0に調整。
【0064】実施例2 両面にゼラチン下引きを施したポリエチレンテレフタレ
ート支持体(厚さ100μm)上に、表2に示す構成の
乳剤層及びバック層を塗設し、ネガ型感光材料を作製し
た。表中、添加量はg/m2 で示す。但し、ハロゲン化
銀乳剤は銀換算値である。
【0065】(乳剤EM−2の調製)50℃に保ったゼ
ラチン水溶液にAg1モル当たり4×10-7モルの6塩
化イリジウム(III)カリ及びアンモニアの存在下で、硝
酸銀水溶液と沃化カリウム、臭化カリウム水溶液を同時
に60分間で加え、その間のpAgを7.8に保つこと
により平均粒径0.28μm、平均沃化銀含有量1モル
%の立方体単分散乳剤を調製した。更にこの乳剤を常法
に従って水洗し、可溶性塩類を除去した後、ゼラチンを
加えた。ひきつづき銀1モル当たり0.1モル%の沃化
カリウム水溶液を添加して粒子表面のコンバージョンを
行って乳剤EM−2を調製した。
【表2】
【0066】なお、乳剤層の塗布助剤として界面活性剤
(S−1),(S−2)及び硬膜剤として(H−3)を
使用した。
【化7】
【化8】
【0067】(露光)実施例1と同様にした。
【0068】(現像処理方法)下記の処理液を用いた。 〈現像液〉 ハイドロキノン 45.0g N−メチル−p−アミノフェノール1/2硫酸塩 0.8g 水酸化ナトリウム 18.0g 水酸化カリウム 55.0g 5−スルホサリチル酸 45.0g ホウ酸 25.0g 亜硫酸カリウム 110.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 臭化カリウム 6.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.6g n−ブチル−ジエタノールアミン 15.0g 水を加えて 1リットル (pH=11.6) 現像温度及び時間は34℃、30秒である。
【0069】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム(72.5%w/v水溶液) 230ml 亜硫酸ナトリウム 9.5g 酢酸ナトリウム・3水塩 15.9g 硼酸 6.7g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%w/w水溶液) 8.1ml 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%w/wの水溶液) 5.8g 硫酸アルミニウム (Al2 3 換算含量が8.1%w/wの水溶液) 26.5g 使用時に水を加えて1リットルに仕上げて用いた。この
定着液のpHは約4.3であった。
【0070】実施例3 両面に下引きを施したポリエチレンテレフタレート支持
体(厚さ100μm)の片側に表3の第1層及び第2層
までを、別の片側に表3の第3層及び第4層を塗布し
て、ハロゲン化銀感光材料(試料−3)を作成した。使
用した乳剤EM−3は、下記に示す方法に従って調製さ
れた内部潜像型直接ポジハロゲン化銀乳剤である。
【0071】(乳剤EM−3の調製)オセインゼラチン
を含む水溶液を40℃に制御しながら、アンモニア及び
硝酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウ
ム(モル比でKBr:NaCl=95:5)を含む水溶
液とを、コントロールダブルジェット法で同時に添加し
て、平均粒径0.28μmの立方体塩臭化銀コア乳剤を
得た。その際pH及びpAgを制御することにより、1
4面体粒子を得た。
【0072】得られたコア乳剤に更に硝酸銀を含む水溶
液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウム (モル比でKB
r:NaCl=40:60)を含む水溶液とを、コント
ロールダブルジェット法で同時に添加して、平均粒径
0.38μmとなるまでシェルを形成した。その際pH
及びpAgを制御することで、立方体の粒子を得た。水
洗を行い水溶性塩を除去した後ゼラチンを加え、乳剤E
M−3を得た。
【0073】(層組成)表3に、支持体に設けた写真構
成層(第1層〜第4層)の成分と、g/m2 で示した各
成分の塗布付量を示す。ハロゲン化銀乳剤については銀
換算した値で示す。なお塗布助剤としてSA−1及びS
A−2を用い、また硬膜剤としてHA−1,HA−2を
用いた。
【表3】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0074】(露光)得られた試料−3を、He−Ne
レーザー光源を用いて、レーザー光を走査させることに
より、必要な画像を形成するレーザー露光を行った。
【0075】(処理)露光後の試料を、下記処理工程に
より処理した。 処理工程(処理温度と処理時間) (1) 浸漬(発色現像) 37 ℃ 12秒 (2) かぶり露光 − 1ルックスで
12秒 (3) 発色現像 37 ℃ 2分 (4) 漂白定着 35 ℃ 1分 (5) 安定化処理 25〜30℃ 1分30秒 (6) 乾燥 75〜80℃ 45秒
【0076】処理液組成 〈発色現像液〉 ベンジルアルコール 15ml Ce2(SO4)3 0.015g エチレングリコール 8ml 亜硫酸カリウム 2.5g 臭化カリウム 0.6g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 25.0g ST−4 0.1g ヒドロキシルアミン硫酸塩 5.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 2.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3− メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 3.0g 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)−3− メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレングリコール 15ml 水を加えて全量1リットルとし、pH10.15に調整
する。
【0077】 〈漂白定着液〉 ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 90g ジエチレントリアミン五酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 180ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 0.15g 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し水を加
えて全量を1リットルとする。
【0078】 〈安定化液〉 オルト−フェニルフェノール 0.3g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 12ml エチレングリコール 10g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.5g 塩化ビスマス 0.2g 硫酸亜鉛の7水塩 0.7g 水酸化アンモニウム(28%水溶液) 2.0g ポリビニルピロリドン (K−17) 0.2g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化アンモニウム
または硫酸でpH7.5に調製する。
【0079】上記感光材料試料−3の処理により、遮光
部と光透過部とが形成されたマスク材料が得られた。
【0080】実施例1〜3の評価 表4に、上記実施例1〜3の各試料の総合写真階調及び
脚部写真階調を示す。
【表4】
【0081】一方、各試料に150線/inch、10
%,50%,90%に相当する網点出力をそれぞれ行
い、各々、前述の方法で現像処理し、得られた網点画像
の品質を目視で5段階評価した。5が最良で、2以下は
実用上問題がある。結果を表5に示す。
【0082】表4及び表5より、本発明に係る試料はす
ぐれた結果を与えることがわかる。
【表5】
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン化銀写真感光
材料により光透過部と遮光部とを形成するので、例えば
マスク材料を得る場合も、マスキング皮膜の剥離を要さ
ずに、よって容易な作業及び短時間作業を可能とし、ま
た、平網の直接貼り込みをも可能とし、更に、良好な画
像、即ち遮光部と光透過部との差がくっきりしてキレが
良く、あるいは解像度が良好できわめて細い線等も再現
できるマスク材料として良好な画像を形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真階調の説明図である。
【図2】印刷原稿から製版用フィルム作成までの一般的
工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 登坂 泰雄 神奈川県小田原市堀之内28番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 笹川 昌之 神奈川県小田原市堀之内28番地 コニカ株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露光し、現像することによって、色素画像
    を形成して、300〜500nmの波長域のいずれかの
    波長の光に対する光透過部と遮光部とを形成するハロゲ
    ン化銀写真感光材料であって、300〜500nmの波
    長域内で遮光部が最も高い透過濃度を示す波長で測定し
    た総合写真階調が3以上であることを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】露光し、現像することによって、色素画像
    を形成して、300〜500nmの波長域のいずれかの
    波長の光に対する光透過部と遮光部とを形成するハロゲ
    ン化銀感光材料であって、300〜500nmの波長域
    内で遮光部が最も高い透過濃度を示す波長で測定した脚
    部写真階調が1.5以上であることを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
JP25710891A 1991-09-09 1991-09-09 光透過部と遮光部とを形成するハロゲン化銀写真感光材 料 Pending JPH0682986A (ja)

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